JP4016750B2 - 磁気検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、磁気インピーダンス効果を利用した磁気インピーダンス素子、特にこのような磁気検出素子を用いた磁気センサおよび磁気検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、磁気検出装置としてはホール素子や、磁気抵抗素子が広く用いられているが、検出感度の観点で満足できない。そこで、ホール素子や磁気抵抗素子に代わる高感度な磁気検出素子として、例えば特開平06−281712号公報に開示されているアモルファスワイヤによる磁気インピーダンス素子や、特開平08−075835号公報に開示されている薄膜形状のものなどが提案されている。
【0003】
しかしながら、いずれの形状の磁気インピーダンス素子を用いる場合でも、高感度な磁気検知特性を示すが、素子自身の磁気検知特性は、例えばアモルファスワイヤ素子の磁界に対するインピーダンス変化が、図19に示すように非線形性を有するため、線形出力を得ることができない。このため、特開平9-127218号公報に開示されている、磁気インピーダンス素子に交流バイアス磁界を印加する方法は、交流バイアス磁界による正負発生磁界と被測定外部磁界との和から生ずる磁気インピーダンス素子の変化量の差から、磁界に対する線形出力を得ることができる。
【0004】
磁界の正負極性に対して、対象なインピーダンス特性を示す磁気インピーダンス素子も開発されており、図20に示すような磁界に対するインピーダンス特性を有している。
図20は、外部磁界ゼロでのバイアス磁界印加時動作説明図である。
図20(a)は、感知される被測定外部磁界が無く、磁気インピーダンス素子に正負磁界強度が均等なバイアス磁界を印加した場合の特性を模式的に示した図である。
【0005】
図20(a)中には、外部磁界強度の変化に対するインピーダンスの変化と、磁気インピーダンス素子に印加しているバイアス磁界の磁界強度と印加時間による変化を表している部分を併記している。
外部磁界強度がゼロ付近でのインピーダンス特性は、滑らかな曲線を示す特性になっていないが、磁界の極性が変化するポイントにあっては、不安定な特性領域となることが一般的である。
【0006】
また、インピーダンス特性上に示されている白丸は、正磁界と負磁界を矩形波で周期的に振動するバイアス磁界による、正と負の最大バイアス磁界値から得られるインピーダンスの値であり、磁気インピーダンス素子に印加されている駆動用高周波電流との関係から出力としての電圧が得られる。この二点の出力電圧差を検出する。
【0007】
このため、感知される被測定外部磁界が無い場合には、二点の出力電圧は同一電圧であるため、差はゼロであり、差動増幅後の出力は図20(b)に示す通り、ゼロとなる。
これに対し、図21は、被測定外部磁界が存在する場合のバイアス印加時動作説明図である。
【0008】
図21(a)は、被測定外部磁界として、ΔH4の正磁界が感知された場合の特性を示す模式図である。インピーダンス特性上に示されている白丸は、バイアスの正磁界と負磁界の最大値により得られるインピーダンスの値であり、外部磁界ΔH4により、黒丸の位置に移動する。この振動するバイアス磁界の正磁界側と負磁界側とで得られる二点の黒丸に対し、負磁界側黒丸に相当する電圧値から正磁界側黒丸に相当する電圧値を減じたことで表される方向により電圧極性を定義する。
【0009】
従って、得られる出力電圧差(差動出力)は、正電圧のΔV4となり、被測定外部磁界ΔH2が感知された時、測定された差動増幅後の出力は、図21(b)に示す通り、差動増幅器の増幅率をAとすると、A×ΔV4が得られる。
また、これらの技術の応用例として、三相電動機に接触器を介して流れる電流が、安全な閾値を超えた時の状態を検出して電流を遮断する、過負荷電流保安装置への展開が検討されている。
【0010】
従来は、バイメタルスイッチを用いた方式を使用していたが、スイッチが開放状態になる時点での電流調整が困難であり、長時間の調整に誤りが発生する可能性があった。
これらの問題を解決する方法として、電子式回路を採用した電流検出変圧器やホール素子あるいは磁気抵抗素子による用法があった。しかし、電流検出感度が低い上にセンサ部の大型化が避けられないといった問題があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記した磁気インピーダンス素子を用いた方式において、次に記すような問題点がある。
まず、線形な出力を得るためには、外部磁界に対する磁気インピーダンス素子の変化量が、正磁界側と負磁界側とで対象の特性である必要があり、線形な出力が得られる磁界の大きさは、磁気インピーダンス素子の特性に起因する。発明者によると、交流バイアス磁界を用いた試作装置での測定可能な磁界の大きさは、検出定格の最小値に対して50倍程度までが検出可能な最大定格値である。
【0012】
しかし、応用例である過負荷電流保安装置に対する電流検出器としては、定格電流の10倍以上の電流計測の必要があることから、磁気検出として数百倍の検出範囲が必要となるとの問題点がある。
すなわち、前述のように磁気インピーダンス素子の電流検出範囲は狭く、実用に適していないといった欠点があった。
【0013】
そこで、本発明の課題は、上記問題点を解決し、簡単な構成で磁界測定範囲の広い磁気検出素子を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、以下の構成を採用した。
すなわち、本発明の請求項1に記載の磁気検出装置は、磁気インピーダンス効果を有する磁気インピーダンス素子と、この磁気インピーダンス素子の両端に高周波駆動電流を印加する電流印加手段と、磁気インピーダンス素子に巻き回しされたバイアスコイルと、バイアスコイルに低周波バイアス電流を印加するバイアス電流印加手段とを有し、低周波バイアス電流により磁界強度が変化するバイアス磁界と、被測定外部磁界とにより、磁気インピーダンス素子のインピーダンス変化に応じた出力差から外部磁界を検出する装置において、
バイアス電流印加手段は、強度の異なる磁界が時間変化する可変型バイアス磁界を設定でき、被測定外部磁界の極性に応じて、可変型バイアス磁界を選択して磁気インピーダンス素子に印加する。
【0015】
この際に、本発明の請求項2では、磁気インピーダンス素子に印加する磁界強度の種類が異なる可変型バイアス磁界は、正負均等型のバイアス磁界と、正磁界型のバイアス磁界と、負磁界型のバイアス磁界と、正磁界側強調型のバイアス磁界と、負磁界側強調型のバイアス磁界とであって、
正負均等型のバイアス磁界は、正磁界側と負磁界側とが同一の強度である磁界を周期的に交互に発生する磁界であり、
正磁界型のバイアス磁界は、正磁界の極性を持ち正磁界範囲内での異なる磁界強度を周期的に交互に発生する磁界であり、
正磁界側強調型のバイアス磁界は、磁界強度の異なる強い正磁界と弱い負磁界を周期的に交互に発生することで構成された磁界極性の強調程度が異なる磁界であり、
負磁界型のバイアス磁界は、負の極性を持ち負磁界範囲内での異なる磁界強度を周期的に交互に発生する磁界であり、
負磁界側強調型のバイアス磁界は、強い負磁界と弱い正磁界を周期的に交互に発生することで構成された磁界極性の強調程度が異なる磁界である。
【0016】
本発明の請求項3において磁気インピーダンス素子に印加する可変型バイアス磁界は、正磁界型のバイアス磁界と正磁界側強調型のバイアス磁界のいずれか一方と、負磁界型のバイアス磁界と負磁界側強調型のバイアス磁界のいずれか一方との、二種類の可変型バイアス磁界が少なくとも設定可能であり、被測定外部磁界の極性に応じて、一方の種類の可変型バイアス磁界を選択して磁気インピーダンス素子に印加する。
【0017】
また、本発明の請求項4では、可変型バイアス磁界として、正負均等型のバイアス磁界、正磁界型のバイアス磁界と正磁界側強調型のバイアス磁界とのいずれか一方、負磁界型のバイアス磁界と負磁界側強調型のバイアス磁界とのいずれか一方である三種類の可変型バイアス磁界が少なくとも設定可能であり、
三種類の可変型バイアス磁界を含む少なくとも三つの可変型バイアス磁界が選択的に設定でき、この少なくとも三つの可変型バイアス磁界のうちの一つの可変型バイアス磁界を、被測定外部磁界の極性検知手段として磁気インピーダンス素子に印加し、検出結果に応じて可変型バイアス磁界の種類を選択して、磁気インピーダンス素子に印加する。
【0018】
この際、本発明の請求項5では、被測定外部磁界の極性検知手段として正負均等型のバイアス磁界を用いることにする。この場合、可変型バイアス磁界と、被測定外部磁界とにより、磁気インピーダンス素子のインピーダンス変化に応じた出力差を電圧として出力し、この出力は、被測定外部磁界が正磁界の場合には正電圧で、逆に被測定磁界が負の磁界の場合には、負電圧であるため、出力電圧の極性で被測定磁界の極性を判断することができる。
【0019】
さらに、本発明の請求項6では、磁気インピーダンス素子に印加するバイアス磁界は、正磁界側と負磁界側のそれぞれにおいて、
時間変化に伴い異なる磁界をランダムに発生し、正磁界側と負磁界側に発生した磁界強度の組み合わせを選択することにより、正負均等型のバイアス磁界、正磁界側強調型のバイアス磁界、あるいは本発明の請求項7では、負磁界側強調型のバイアス磁界となるように設定すること可能である。
【0020】
さらに本発明の請求項8において、可変型バイアス磁界は、パルス波形を含む矩形波形式または交流波形式であっても良い。
また、本発明の請求項9に記載の過負荷継電器において、電源から負荷装置への多相電流の供給を制御する装置であって、磁気インピーダンス効果を有する磁気インピーダンス素子と、この磁気インピーダンス素子の両端に高周波駆動電流を印加する電流印加手段と、磁気インピーダンス素子に巻回したバイアスコイルと、バイアスコイルに低周波バイアス電流を印加するバイアス電流印加手段とを有し、低周波バイアス電流により磁界強度が変化するバイアス磁界と、被測定外部磁界とにより、磁気インピーダンス素子のインピーダンス変化に応じた出力差から外部磁界を検出する磁気検出器を備えた過負荷継電器において、
被測定磁界を発生する被測定電流値が定格電流測定領域の場合または装置の電源投入直後の場合には、磁気インピーダンス素子に正負均等型のバイアス磁界を印加し、被測定電流値が過負荷領域の場合には、正磁界、または負磁界のいずれか一方の極性を持つ正磁界型もしくは負磁界型、または磁界極性の強調程度が異なる正磁界側強調型もしくは負磁界側強調型のバイアス磁界のいずれかを磁気インピーダンス素子に印加することにする。
【0021】
また、本発明の請求項10に記載の過負荷継電器において、磁気インピーダンス素子に印加するバイアス磁界は、正磁界側と負磁界側のそれぞれにおいて、時間変化に伴い異なる磁界をランダムに発生し、正磁界側と負磁界側に発生した磁界強度の組み合わせを選択することにより、正負均等型のバイアス磁界、正磁界側強調型のバイアス磁界、あるいは負磁界側強調型のバイアス磁界となるように設定すること可能な磁気検出素子を用いることにする。
【0022】
さらに本発明の請求項11に記載の過負荷継電器において、磁気インピーダンス素子に印加する可変型バイアス磁界は、パルス波形を含む矩形波形式または交流波形式であっても良い。
以上の構成による可変型バイアス磁界を磁気インピーダンス素子に印加することで、課題を解決するものとしている。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る施例の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施例に係る磁気検出装置のシステム構成である。
図1においては、磁気インピーダンス素子1の両端には、高周波駆動電流を印加するための素子駆動用高周波電流発生器3が接続されている。
【0024】
また、磁気インピーダンス素子1には、可変型バイアス磁界用コイル2が巻回され、可変型バイアスコイル用電源4により、可変型バイアス磁界用コイル2を駆動する。
可変型バイアスコイル用電源4は、通常は定電圧電源のため、可変型バイアス磁界用コイル2との閉回路内の抵抗値を変化することで、可変型バイアス磁界用コイル2に流れる電流値を容易に変化できる。このため、抵抗値を変化させる負荷切換器5を、可変型バイアス磁界用コイル2と可変型バイアスコイル用電源4とで構成される回路内に配置することで、二種類のピーク強度が異なる可変型バイアス磁界を発生する構成としている。
【0025】
可変型バイアスコイル用電源4からの出力が、正負均等の電圧値を周期的に発生される場合、負荷切換器5内スイッチが開状態での可変型バイアス磁界用コイル2に流れる正負の電流値に対して、負荷切換器5内スイッチを閉にすると、抵抗値は小さくなるため、正負の電流値が大きくなる。従って、可変型バイアスコイル用電源4からの出力電圧値が一定であっても、正磁界側と負磁界側とが同一の強度である正負均等型バイアス磁界として、二種類の異なる磁界強度の正負均等型バイアス磁界を選択的に発生することができる。
【0026】
また、可変型バイアスコイル用電源4から発生する正負均等値の電圧周期に対し、マイクロコンピュータ11を介して、負荷切換器5内スイッチの開閉を同期動作させることで、磁界極性の強調程度が異なる正磁界側強調型もしくは負磁界側強調型バイアス磁界を発生できる。
すなわち、正磁界側強調型バイアス磁界を発生する場合においては、可変型バイアスコイル用電源4からの出力が正電圧の時に、負荷切換器5内スイッチを閉にして抵抗値を小さくし、可変型バイアスコイル用電源4からの出力が負電圧の時には、負荷切換器5内スイッチを開にして抵抗値を大きくする。この動作により、可変型バイアス磁界用コイル2に流れる電流は、大きい正電流と小さい負電流が周期的に流れ、
磁界強度の異なる強い正磁界と弱い負磁界とを周期的に交互に発生する正磁界側強調型バイアス磁界を印加できる。
【0027】
また、負磁界側強調型バイアス磁界は、上記した正磁界側強調型バイアス磁界の発生手段に対して、可変型バイアスコイル用電源4から出力される電圧極性と、負荷切換器5内スイッチ切換動作の閉と開の対応を逆にすることで実現できる。
磁気インピーダンス素子1に、測定される外部磁界を感知すると、磁界強度が時間的変化をするバイアス磁界値と外部磁界値の和である磁界値に対する、磁気インピーダンス素子1のインピーダンス変化から、バイアス磁界に同期した電圧値変化をする出力電圧が得られる。
【0028】
この出力電圧は、ピーク値が重要であるため、整流器6により上限と下限のピーク値のみを検出し、その上限と下限の2つの検出値を、保持器(上限値)7と保持器(下限値)8に、バイアス磁界に同時したタイミングで保持する。
保持器7,8に保持された値は、差動増幅器9により、それぞれの値の出力差を取って増幅し、次いでA/D変換器10によりアナログ値をデジタル値に変換した後、マイクロコンピュータ11等で演算と制御とを行う。
【0029】
詳細は後述するが、本発明においては、測定精度を高くするために、被測定外部磁界が正磁界の場合には負側の可変型バイアス磁界を印加し、逆に被測定外部磁界が負の場合には正側の可変型バイアス磁界を印加する。このため、極性検出器12により、被測定外部磁界の極性を判断し、この結果をマイクロコンピュータ11で処理して、選択した磁界極性強調型バイアス磁界を発生させるために、上述した通り負荷切換器5内のスイッチ動作を制御する。
【0030】
図2および図3は、本発明の一実施例に係る磁気インピーダンス素子の動作説明図である。なお、図20および図21で説明した同一の構成および同一の作用に関してはその説明は省略する。
図2は、感知された被測定外部磁界がΔH1で示される正磁界である場合の説明図である。
【0031】
図2(a)では、感知された被測定外部磁界が正磁界のため、可変型バイアス磁界は、強い負磁界と弱い正磁界とを印加時間に対して周期的に交互に発生する負磁界側強調型バイアス磁界を印加する。負磁界側強調型バイアス磁界の正磁界側と負磁界側のそれぞれの最大値に相当するインピーダンス特性上に示されている白丸位置は、外部磁界ΔH1が加算された位置としての、インピーダンス特性上に示されている黒丸位置に、正磁界方向へ移動する。この2点の黒丸間の出力電圧差は、図21(a)で記述した電圧極性方向の整合を図ると、ΔV1の正電圧として得られる。
【0032】
従って、被測定外部磁界が正磁界のΔH1として感知された時、例えば図1の磁気検出装置として測定された差動増幅後の出力は、図2(b)に示す通り、図1の差動増幅器9での増幅率をAとすると、A×ΔV1が得られる。
図3は、感知された被測定外部磁界が−ΔH1で示される負磁界である場合の説明図である。
【0033】
図3(a)では、感知された被測定外部磁界が負磁界のため、可変型バイアス磁界は、強い正磁界と弱い負磁界とを印加時間に対して周期的に交互に発生する正磁界側強調型バイアス磁界を印加する。正磁界側強調型バイアス磁界の正磁界側と負磁界側のそれぞれの最大値に相当するインピーダンス特性上に示されている白丸位置は、負の外部磁界−ΔH1が加算された位置としての、インピーダンス特性上に示されている黒丸位置に、負磁界方向へ移動する。この2点の黒丸間の出力電圧差は、−ΔV1の負電圧として得られる。
【0034】
従って、被測定外部磁界が負磁界の−ΔH1として感知された時、例えば図1の磁気検出装置として測定された差動増幅後の出力は、図3(b)に示す通り、図1の差動増幅器9での増幅率をAとすると、A×(−ΔV1)が得られる。
可変型バイアス磁界として、正磁界側強調型あるいは負磁界側強調型の磁界を用いた場合の動作の詳細を、感知された被測定外部磁界が正磁界の場合、負磁界側強調型バイアス磁界を例として図4から図6にて説明する。
【0035】
図4は、被測定磁界が正磁界で、負磁界側強調型バイアス磁界を印加した結果、出力電圧差として正電圧で得られる場合の磁界強度による特性を示し、図5は、逆に出力電圧差として負電圧で得られる場合の磁界強度による特性を示す。図5および図6の動作説明図は、図2で説明した図と同一形式である。
また、図6は、被測定の外部磁界強度に対する差動出力の関係を示す特性図であり、図4および図5と被測定外部磁界強度との関係を表している。
【0036】
すなわち、被測定磁界が正磁界であり、負磁界側強調型バイアス磁界を印加する場合であっても、被測定磁界の磁界強度により出力電圧差の極性が変化する。
図4に示す被測定外部磁界のΔH2に相当する磁界強度は、本実施例における磁気インピーダンス素子の特性および印加バイアス磁界(負磁界側強調型バイアス磁界)で得られる出力電圧差として、正電圧+ΔV2を得るものである。被測定外部磁界強度がゼロの場合には、負磁界側強調型バイアス磁界により、インピーダンス特性上に示されている白丸位置に相当する特性を示すが、外部磁界としてΔH2に相当する磁界強度の被測定外部磁界を感知すると、インピーダンス特性上に示されている白丸位置から黒丸位置に特性が移動し、外部磁界が正磁界と負磁界のそれぞれに位置する黒丸の2点間の差に相当する出力が、電圧として得られる。ここで得られる差動出力電圧をΔV2として正の電圧とする。
【0037】
逆に、図5に示すΔH3に相当するΔH2よりも小さな磁界強度の被測定外部磁界が磁気インピーダンス素子により感知されると、インピーダンス特性上の白丸位置から黒丸位置への移動量は図4に比べて小さくなり、黒丸間の差に対する極性が反転するため、出力電圧差は−ΔV3としての負の電圧となる。
図4または図5のインピーダンス特性図において、被測定外部磁界の磁界強度によっては、インピーダンス特性上の黒丸が、外部磁界強度(横軸)の正磁界側と負磁界側とで、縦軸方向の同位置となり、得られる出力電圧差がゼロになる、被測定外部磁界強度が存在する。
【0038】
この被測定外部磁界の強度を境界にして、小さい磁界強度の被測定外部磁界の場合には、出力電圧差から得られる差動出力は負の電圧が得られ、逆に大きい磁界強度の被測定外部磁界の場合には、差動出力として正の電圧が得られる。この関係を図6に示した。
したがって、負磁界側強調型バイアス磁界あるいは正磁界側強調型バイアス磁界である磁界極性の強調程度が異なる可変型バイアスを印加した場合に得られる差動出力は、図6に示す通り、負から正の電圧として直線性のある出力が得られる。
【0039】
しかしながら、被測定外部磁界が非常に小さい場合には、磁気インピーダンス素子の正磁界側と負磁界側とで磁界に対する感度が必ずしも同一ではないため、測定精度が悪くなることがあるので、正磁界と負磁界の強度が同一である正負均等型バイアス磁界を使用する場合もある。
磁界極性の強調程度が異なる負磁界側強調型バイアス磁界あるいは正磁界側強調型バイアス磁界を印加した場合の動作につてい説明したが、以下に本発明の一実施例で特有に得られる効果を記述する。
【0040】
バイアス磁界としては、被測定磁界が正磁界の場合、基本的にはバイアス磁界は負磁界であれば良いが、インピーダンス特性で、ゼロ磁界付近の特性に歪が生じずに滑らかな曲線を示す特性の場合である。
しかし、インピーダンス特性は、図20で説明した通り、外部磁界強度がゼロ付近の磁界極性が変化するポイントにあっては、不安定な特性領域となることが一般的であるため、図2においても一般的なインピーダンス特性として記載した。
【0041】
このため、バイアス磁界としては、インピーダンス特性の不安定領域を避けるため、負磁界バイアスを印加したい場合には、不安定特性領域機を回避できるだけの、弱い強度の正磁界も印加できるようなバイアス磁界範囲とした、負磁界側強調型を採用し、逆に正磁界バイアスを印加したい場合には、不安定特性領域機を回避できるだけの弱い、強度の負磁界も印加できるようなバイアス磁界範囲とした、正磁界側強調型を採用している。
【0042】
図7には、本発明の別の実施例に係るバイアス磁界印加方法であり、可変型バイアス磁界として正磁界側と負磁界側で強度の異なる各2種類の磁界を交互に発生した場合の説明図である。
可変型バイアス磁界は、正磁界としては、強度の弱いA磁界と強度の強いC磁界を発生し、負磁界としては、強度の弱いB磁界と強度の強いD磁界とを発生して、本実施例においては、A磁界、B磁界、C磁界、D磁界を周期的に順番に発生している。
【0043】
磁気インピーダンス素子に印加が必要な本発明による可変型バイアス磁界としては、B磁界とC磁界とを選択して組み合わせると、正負均等型バイアス磁界となり、A磁界とB磁界とを選択して組み合わせた場合には、負磁界強調型バイアス磁界であり、C磁界とD磁界とを選択して組み合わせた場合には、正磁界強調型バイアス磁界となる。したがって、例えば、図1におけるマイクロコンピュータ11により保持器7、8の制御を行い、必要な可変型バイアス磁界が得られるような上記組み合わせの磁界が発生した時に、出力値を保持して差動増幅器9に情報を送れば良い。
【0044】
図8および図9は、本発明の別の実施例に係る磁気インピーダンス素子の動作説明図である。本実施例においては、インピーダンス特性に不安定領域の無い滑らかな曲線を示す特性の場合、被測定磁界がΔH1で表される正の磁界であり、負の極性を示すバイアス磁界が印加され、差動出力としてΔV11の正電圧が得られた場合の例である。
【0045】
図8は、バイアス磁界が、印加時間に対して、矩形波を示す負磁界型バイアス磁界を印加した場合の別の実施例に係る磁気インピーダンス素子の動作図であり、同図(a)はパルス状の矩形波、同図(b)は印加時間に対して立上がりと立下り時間を有して所定の磁界強度に到達する矩形波を示す例である。
図9は、バイアス磁界が、印加時間に対して交流波形を示す、負磁界型バイアス磁界を印加した場合の別の実施例に係る磁気インピーダンス素子の動作図である。
【0046】
図10は、本発明の別の実施例に係る磁気検出装置のシステム構成図である。なお、図1で説明した同一の構成および同一の作用に関しては、その説明は省略する。
図10においては、負荷切換器5a内に抵抗が3列配置されており、そのうち2個の抵抗のそれぞれにスイッチが付加されている。このスイッチは、可変型バイアスコイル用電源4から発生するバイアス用の矩形波形あるいは交流波形である電圧の周期に同期して、マイクロコンピュータ11を介して制御する。
【0047】
負荷切換器5a内の2つのスイッチの開閉の組み合わせは、スイッチが両方とも開の場合、スイッチが両方閉の場合、スイッチの一方は開でもう一方は閉の場合が2種類とで、合計4種類あり、3個の並列した抵抗の状態、すなわち抵抗値が4種類に変化できる。これにより、可変型バイアス磁界用コイル2に流れる電流を一方の極性で4種類設定することが可能となる。
【0048】
このため、可変型バイアスコイル用電源4からの出力電圧が、正負均等な電圧値を矩形波あるいは交流で周期的に発生されている場合にあっては、磁気インピーダンス素子1に印加されるバイアス磁界としては、正磁界と負磁界とにそれぞれの強度が等しい4種類の磁界を発生することができる。
したがって、正磁界と負磁界の強度が同一である4種類の正負均等型バイアス磁界が設定できる。さらに、正磁界に対して絶対値が異なる磁界強度の負磁界を3種類選択し、正磁界を4種類変化させることで、合計12種類の磁界極性の強調程度が異なる正磁界側強調型バイアス磁界あるいは負磁界側強調型バイアス磁界を設定することが可能である。これらの種種の可変型バイアス磁界は、マイクロコンピュータ11により選択的な制御を行うものである。
【0049】
また、可変型バイアスコイル用電源4からの出力電圧に直流成分を加算あるいは減算して、正負の異なる値の矩形波形あるいは交流波形である電圧を周期的に発生させることで、負荷切換器5a内の抵抗値を切り替えなくても、磁界極性の強調程度が異なる正磁界側強調型バイアス磁界あるいは負磁界側強調型バイアス磁界を設定することが可能となり、さらに負荷切換器5a内の抵抗値を切り替えることで、可変型バイアスコイル用電源4からの出力電圧として、一定の電圧値である矩形波形あるいは交流波形電圧に直流電圧成分を加算あるいは減算するのみで、正磁界と負磁界の強度比が異なる様々な可変型バイアス磁界を発生できる。
【0050】
さらに、マイクロコンピュータ11制御により、周期ごとにランダムに様々な強度の磁界を発生することが可能であることは、言うまでもない。
図11および図12は、本発明に関する別の実施例について説明する磁気インピーダンス素子の動作説明図であり、図2から図5で説明した図と同一形式である。
【0051】
上述の通り、図2から図6において、磁界極性の強調程度が異なる可変型バイアス磁界の発生方法と、被測定磁界が正磁界の場合には、負磁界側強調型バイアス磁界を印加し、逆に被測定磁界が負磁界の場合には、正磁界側強調型バイアス磁界を印加することについて説明してきた。
これらの磁界極性の強調程度が異なる正磁界側強調型あるいは負磁界側強調型バイアス磁界のどちらを選択するかを決めるためには、被測定外部磁界に対して、バイアス磁界として、先ず正負均等型バイアス磁界を印加することにより、被測定外部磁界の極性を判断することができる。
【0052】
図11は、正負均等型バイアス磁界を印加し、被測定磁界として正磁界であるΔH1が存在した場合の説明図である。
インピーダンス特性と正負均等型バイアス磁界とから、図示した正負それぞれの磁界範囲におけるインピーダンス特性上の白丸位置に相当する特性を示す(出力が得られる)が、被測定外部磁界として正磁界であるΔH1を感知した場合は、正負均等型バイアス磁界と被測定外部磁界との加算により得られるインピーダンス特性上の黒丸に相当する位置に特性が正磁界側へ移動する。この時、インピーダンス特性の負磁界側の白丸位置から移動した黒丸は、インピーダンス特性の最大値を乗り越えて正磁界側に位置するが、二つの黒丸位置に相当する差による出力が電圧として得られることは、同様である。ここで得られる差動出力電圧は、ΔV12の正電圧となる。
【0053】
図11とは逆に、図12では、正負均等バイアス磁界を印加し、被測定磁界として負磁界である−ΔH1が存在した場合である。
図12に示すインピーダンス特性においても、正負均等型バイアス磁界から得られるインピーダンス特性上の白丸位置から、正負均等型バイアス磁界と被測定外部磁界との加算により得られるインピーダンス特性上の黒丸に相当する位置に特性が負磁界側へ移動する。この時、正磁界側のインピーダンス特性上にあった白丸位置の特性は、負の被測定外部磁界を感知することで、負磁界側のインピーダンス特性上の黒丸位置に移動するが、二つの黒丸位置に相当する差から得る差動出力電圧としては、図11の正の被測定外部磁界が検知された場合と逆の極性である、−ΔV12の負電圧が得られる。
【0054】
以上より、磁気インピーダンス素子に正負均等型バイアス磁界を印加した場合にあっては、検知された被測定外部磁界が正磁界の場合には、得られる差動出力電圧は、正の電圧が得られる。また、逆に検知された被測定外部磁界が負磁界の場合には、得られる差動出力電圧は、負の電圧が得られる。
従って、磁気インピーダンス素子に正負均等型バイアス磁界を印加した場合、得られた差動出力電圧の極性により、検知した被測定外部磁界の極性を判断できる。
【0055】
検知した被測定外部磁界の極性を判断結果により、被測定外部磁界が正磁界の場合は、図2の正磁界側強調型バイアス磁界を選択し、被測定外部磁界が負磁界の場合には、図3の負磁界側強調型バイアス磁界を選択しできる。
さらに、正負均等型バイアス磁界と磁界極性の強調程度が異なる正磁界側強調型あるいは負磁界側強調型バイアス磁界の出力から、磁気インピーダンス素子の磁界検出感度を求めることが可能である。
【0056】
例えば、インピーダンス特性の片側の外部磁界極性における出力について、正負均等型バイアス時の出力電圧値と、正磁界側強調型バイアス時の出力電圧値の差を求めることで、既知の磁界に対する出力である磁気インピーダンス素子の磁界検出感度を求める方法とする。
また、例えば電子式過負荷継電器(サーマルリレー)の場合には、測定電流が測定範囲のフルスケールの1/10以上で過負荷領域となるが、測定精度は、測定電流がフルスケールの1/10以下の電子式過負荷継電器の定格電流領域では、±5%の範囲であり、測定電流がフルスケールの1/10以上では±10%の範囲であると、JIS規格により規定されている。
【0057】
このため、精度の厳しい定格電流領域では、磁界極性の強調程度が異なる可変型バイアス磁界より1/2程度測定誤差の少ない正負均等型バイアス磁界を用いる。
図13は、本発明の別の実施例に係る磁気検出装置のシステム構成図である。図13においては、図10と同一の部材には同一の符号を付し、説明は省略する。
【0058】
図13における本実施例の磁気検出装置システムは、磁気検出素子100と磁気検出器101と切換器14と電流規格化器13とA/D変換器10とマイクロコンピュータ11により構成されている。本実施例は、別の部位における被測定外部磁界を検出するため、切換器14により、磁気検出素子100aと磁気検出器101aによる検出結果をマイクロコンピュータ11に送り、処理する構成である。また、切換器14は、図13に示される構成に限定されるものではなく、必要測定部位の数に合わせて複数の切換が行える構成も可能であることは、言うまでもない。
【0059】
切換器14により選択された差動増幅器9からの出力は、電流規格化器13で電流設定に応じた増幅がなされ、A/D変換器10のアナログ入力に接続され、出力はマイクロコンピュータ11に接続され、制御と計測処理が行われる。
ここでの電流規格化器13は、電流設定に応じて増幅度が調整可能な増幅器であり、通常オペアンプの増幅度設定抵抗を可変抵抗に置き換えた構成が用いられる。
【0060】
図14は、本発明の実施例を示す図13の磁気検出装置のシステム構成を例えば電子式過負荷継電器へ適用した場合の具体例である。
図14では、図示されていない三相交流電源に接続された電源供給線25の各相であるR、S、Tは、電動機30に対して三相接触器20および電力供給変圧器51を介して接続されており、電流検出装置103は、電源供給線25のR、S、Tの各相ごとの電流を検知する。本実施例のように、例えば電子式過負荷継電器においては、一相欠相のみの検出で十分であるため、電力供給変圧器51は、二相分の配置構成としているが、上記実施例のものに限定されるものでなく、各相に配置する構成とすることも可能である。
【0061】
三相接触器20は、三組の接点21、22、23を有し、それぞれ異なる電源供給線25の各相であるR、S、Tに直接接続するか、または電力供給変圧器51の一次巻線を通じて電動機30に接続する。
三相接触器20内の各接点21、22、23は、電磁コイル24により同時に駆動する構成である。電磁コイル24は、制御回路41内のマイクロコンピュータ11に接続されていて、制御される。
【0062】
電子式過負荷継電器(電子式サーマルリレー)40は、電流検出装置103と制御回路41と電力供給変圧器51とにより構成されている。
電源供給線25の各相であるR、S、Tのそれぞれに配置された磁気検出素子100は、電源供給線25に流れる電流に比例したインピーダンス変化特性を有しており、磁気検出器101により電圧出力に変換される。電源供給線25の各相であるR、S、Tのそれぞれから得られた磁気検出器101による電圧出力は、切換器14により、順次に切換選択され、電流規格化器13、A/D変換器10を介してマイクロコンピュータ11に情報として送られる。
【0063】
電力供給変圧器51は、電源供給線25の一部である一次巻線に対向して配置される二次巻線に整流ダイオード52を介して第一コンデンサ54が接続され、整流ダイオード52のアノード側と回路アース間には、保護ダイオード53が接続されている。また、第一コンデンサ54は、電圧調整器50の正の入力と回路アース間に接続され、さらに、電圧調整器50の正の入力と回路アース間には第二コンデンサ55が接続され、電圧調整器50により一定電圧値のVCCを出力する構成である。
【0064】
図15は、本発明の実施形態である図14における磁気検出装置103を示す概略構成図である。
構成は、配線60に流れる電流方向に垂直な位置に、固定基板61を配置し、固定基板61上で、配線60に流れる電流により周囲に発生する磁界が検知可能な位置に、磁気検出素子100を配置し固定する。磁気検出素子100により検知された情報は、検出回路101に送られて処理し、検出結果を出力する。
【0065】
図16は、磁気検出素子部の具体的な構成例を示す斜視図であり、特に磁気検出素子として、薄膜状磁気検出素子を用いた実施例である。
図16において装置構成は、薄膜状の磁気インピーダンス素子1aがあって、その外側に樹脂製ボビン63をインサート成形等で製作する。コイルボビンは、図示されている通り両側にボビン鍔63aが設けられており、ボビン63a鍔間の巻枠部63bにコイル2aが巻回されている。このコイル2aは、薄膜状の磁気インピーダンス素子1aにバイアス磁界印加するための可変型バイアス磁界用コイル2と負帰還磁界を印加するための負帰還磁界用コイル15から成っている。さらに薄膜状の磁気インピーダンス素子1aやコイル2a等を周囲環境から保護するため、インサート成形等で製作する樹脂ケース64内に構成部品が収められている。樹脂ケース64からは、端子62が片側3本(両側で計6本)出されているが、それぞれ、薄膜状の磁気インピーダンス素子1a両端に高周波電流を印加するための端子62が2本、可変型バイアス磁界用コイル2に電流を流すための端子62が2本、負帰還磁界用コイル15に電流を流すための端子62が2本の計6本である。以上により構成された全体が、磁気検出素子100である。
【0066】
薄膜状の磁気インピーダンス素子1aは、1mm角程度に製作が可能であるため、磁気検出素子100の外形を5mm角程度で製作できるため、薄膜状の磁気インピーダンス素子1aとコイル2aの磁気抵抗を大幅に低減できる。
なお、図16においては、合計6端子の磁気検出素子100を実施例として示したが、通常は、磁気インピーダンス素子に高周波電流を印加するための端子62が2本と、可変型バイアス磁界用コイル2に電流を流すための端子62が2本の計4端子構成が基本である。以上より、図16に示した合計6本端子に限定されるものではなく、端子数の合計が4本以上の構成であれば良い。
【0067】
図17は、図16に示した磁気検出素子100を図15の概略構成図に基づいた実装形態説明図であり、同図(a)は斜視図、同図(b)は上面図である。
図17(a)のように、電流を導く配線60を有する固定基板61に磁気検出素子100を実装したもので、電流により発生する同図(b)の破線で示すような磁束に対する磁気検出素子100の配置により、磁気検出素子100の出力感度が決定されるので、磁気検出素子100の配置を考慮することで、電流の大きさに応じた磁気検出素子100の出力感度調整が可能となる。
【0068】
図18は、磁気シールド構成例を示す。
図18は、図17(a)に示す磁気検出素子の実装形態に磁気シールド70を付加したもので、その形状は、本実施例において楕円形状で示されているが、電流の大きさに応じて最適化することが望ましく、本形状に限定されるものではなく、円形や矩形もしくはコーナーが円弧になっている矩形、多角形でも良い。
【0069】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、正磁界または正磁界側強調型(主に正磁界側)バイアス磁界と、負磁界または負磁界側強調型(主に負磁界側)バイアス磁界の二種類を含む、二種類以上の可変型バイアス磁界を設定でき、被測定外部磁界が正磁界の場合には、負磁界または負磁界側強調型バイアス磁界を印加し、逆に被測定外部磁界が負磁界の場合には、正磁界または正磁界側強調型バイアス磁界を印加手段を有する装置構成により、従来からの正負均等のバイアス磁界を印加して、磁界に対してインピーダンス変化が大きい点で動作させて磁界に対する高感度応答を得る特徴を維持したままで、磁界測定範囲の拡大が可能となる。
【0070】
また、種類の異なる可変型バイアス磁界の切換は、バイアス磁界印加回路内の抵抗値の切換で可能なため、簡単な装置で実現できる。
また、上記に記載した二種類を含む可変型バイアス磁界に加えて、正負均等の磁界範囲を持つ正負均等型バイアス磁界を印加できる、少なくとも三種類以上の可変型バイアス磁界印加手段を有する装置構成により、正負均等型バイアス磁界を感知した測定外部磁界の極性検知手段にできることから、別途に用意されていた極性検出器が必要なくなり、測定電流に最適なバイアス磁界の設定が可能であり、構成が簡単でかつ安価での磁気検出装置を提供できる。
【0071】
上記に記載した三種類の可変型バイアスの切換が可能なことにより、磁気インピーダンス素子の感度を求めることができるため、周囲環境特性や経時変化による磁気インピーダンス素子検出感度変化を検出して校正することで、安定した特性が得られ、さらに寿命の長い優れた磁気検出装置としての提供が可能である。
さらに、電子式過負荷継電器において、測定電流値が定格電流測定領域の場合または装置の電源投入直後の場合に正負均等型バイアス磁界を印加し、測定電流値が過負荷領域の場合には、一方の磁界極性かあるいは磁界極性の強調程度が異なる可変型バイアス磁界を印加することとしたので、測定電流が小さい場合や装置電源投入直後での小電流領域と測定電流が大きい大電流領域とのいずれも測定精度を低下させることなく、簡単な構成で電流測定範囲の拡大が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る磁気検出装置のシステム構成図
【図2】本発明の一実施例に係る磁気インピーダンス素子の動作で正外部磁界の説明図
【図3】本発明の一実施例に係る磁気インピーダンス素子の動作で負外部磁界の説明図
【図4】本発明の一実施例に係る磁気インピーダンス素子の動作説明図で正外部磁界で正電圧出力を得る場合の特性説明図
【図5】本発明の一実施例に係る磁気インピーダンス素子の動作説明図で正外部磁界で負電圧出力を得る場合の特性説明図
【図6】本発明の一実施例に係る外部磁界強度と差動出力との関係を示す説明図
【図7】本発明の別の実施例に係るバイアス磁界印加方法説明図
【図8】本発明の別の施例に係る磁気インピーダンス素子の動作で矩形型バイアス印加時の説明図
【図9】本発明の別の施例に係る磁気インピーダンス素子の動作で交流型バイアス印加時の説明図説明図
【図10】本発明の別の実施例に係る磁気検出装置のシステム構成図
【図11】本発明に係る別の実施例について説明する磁気インピーダンス素子の動作で正外部磁界の説明図
【図12】本発明に係る別の実施例について説明する磁気インピーダンス素子の動作で負外部磁界の説明図
【図13】本発明の別の実施例に係る磁気検出装置のシステム構成図
【図14】本発明の実施例に係る電子式過負荷継電器の構成図
【図15】本発明の実施形態に係る磁気検出装置を示す概略構成図
【図16】本発明の実施形態に係る磁気検出素子部の具体的構成例を示す斜視図
【図17】本発明の実施形態に係る磁気検出素子の実装形態説明図
【図18】本発明の実施形態に係る磁気シールド構成斜視図
【図19】従来例を示すアモルファスワイヤ素子の磁気インピーダンス特性説明図
【図20】従来例を示す外部磁界ゼロでのバイアス磁界印加時の動作説明図
【図21】従来例を示すバイアス磁界印加時の動作説明図
【符号の説明】
1…磁気インピーダンス素子、2…可変型バイアス磁界用コイル、4…可変型バイアスコイル用電源、5…負荷切換器、5a…負荷切換器、11…マイクロコンピュータ、12…極性検出器、13…電流規格化器、14…切換器、40…電子式負荷継電器、100…磁気検出素子、101…磁気検出器、103…磁気検出装置

Claims (11)

  1. 磁気インピーダンス効果を有する磁気インピーダンス素子と、前記磁気インピーダンス素子の両端に高周波駆動電流を印加する電流印加手段と、前記磁気インピーダンス素子に巻き回しされたバイアスコイルと、前記バイアスコイルに低周波バイアス電流を印加するバイアス電流印加手段とを有し、前記低周波バイアス電流により磁界強度が変化するバイアス磁界と、被測定外部磁界とにより、前記磁気インピーダンス素子のインピーダンス変化に応じた出力差から外部磁界を検出する磁気検出装置において、
    前記バイアス電流印加手段は、強度の異なる磁界が時間変化する可変型バイアス磁界を設定でき、被測定外部磁界の極性に応じて、前記可変型バイアス磁界の磁界強度を選択して前記磁気インピーダンス素子に印加することを特徴とする磁気検出装置。
  2. 前記磁気インピーダンス素子に印加する前記可変型バイアス磁界は、正磁界型のバイアス磁界と、負磁界型のバイアス磁界と、正磁界側強調型のバイアス磁界と、負磁界側強調型のバイアス磁界とであって、
    かつ、前記正磁界型のバイアス磁界は正の極性を持つ磁界であり、
    前記正磁界側強調型のバイアス磁界は磁界強度の異なる強い正磁界と弱い負磁界により構成され磁界極性の強調程度が異なる磁界であり、
    前記負磁界型のバイアス磁界は負の極性を持つ磁界であり、
    前記負磁界側強調型のバイアス磁界は強い負磁界と弱い正磁界により構成され磁界極性の強調程度が異なる磁界であることを特徴とする請求項1に記載の磁気検出装置。
  3. 前記可変型バイアス磁界は、前記正磁界型のバイアス磁界と前記正磁界側強調型のバイアス磁界のうちいずれか一方と、前記負磁界型のバイアス磁界と前記負磁界側強調型のバイアス磁界のうちいずれか一方とである、二種類の可変型バイアス磁界を有し、前記二種類の可変型バイアス磁界を含む少なくとも二つの前記可変型バイアス磁界を設定でき、被測定外部磁界の極性に応じて、前記可変型バイアス磁界の一種類を選択して前記磁気インピーダンス素子に印加することを特徴とする請求項2に記載の磁気検出装置。
  4. 正負均等型のバイアス磁界、前記正磁界型のバイアス磁界と前記正磁界側強調型のバイアス磁界とのうちいずれか一方、前記負磁界型のバイアス磁界と前記負磁界側強調型のバイアス磁界とのうちいずれか一方である三種類の可変型バイアス磁界を有し、
    かつ、前記正負均等型のバイアス磁界は、正磁界側と負磁界側とが同一の強度である磁界であって、
    前記三種類の可変型バイアス磁界を含む少なくとも三つの前記可変型バイアス磁界を設定でき、この少なくとも三つの前記可変型バイアス磁界のうちの一つの前記可変型バイアス磁界を、被測定外部磁界の極性検知手段として前記磁気インピーダンス素子に印加し、検出結果に応じて前記可変型バイアス磁界の種類を選択して、前記磁気インピーダンス素子に印加することを特徴とする請求項2に記載の磁気検出装置。
  5. 前記正負均等型のバイアス磁界を被測定外部磁界の極性検知手段として用い、前記正磁界側強調型と前記負磁界側強調型のバイアス磁界のうちいずれか一方と、前記正磁界型と前記負磁界型のバイアス磁界のうちいずれか一方とである二種類の可変型バイアス磁界のうち、前記極性検知手段の検知結果により特定した被測定外部磁界の極性により、いずれか一種類の前記可変型バイアス磁界を選択して外部磁界の検出手段として用いることを特徴とする請求項4に記載の磁気検出装置。
  6. 前記磁気インピーダンス素子に印加するバイアス磁界は、正磁界側と負磁界側のそれぞれにおいて、
    時間変化に伴い異なる磁界をランダムに発生し、正磁界側と負磁界側に発生した磁界強度の組み合わせを選択することにより、前記正磁界側強調型、または前記負磁界側強調型のバイアス磁界となるように設定することを特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載の磁気検出装置。
  7. 前記磁気インピーダンス素子に印加するバイアス磁界は、正磁界側と負磁界側のそれぞれにおいて、時間変化に伴い異なる磁界をランダムに発生し、正磁界側と負磁界側に発生した磁界強度の組み合わせを選択することにより、前記正負均等型のバイアス磁界となるように設定することを特徴とする請求項4または5に記載の磁気検出装置。
  8. 前記バイアスコイルに印加する前記低周波バイアス電流に応じて発生する前記可変型バイアス磁界は、矩形波形式または交流波形式であることを特徴とする請求項2ないし7のいずれかに記載の磁気検出装置。
  9. 電源から負荷装置への多相電流の供給を制御する装置であって、磁気インピーダンス効果を有する磁気インピーダンス素子と、前記磁気インピーダンス素子の両端に高周波駆動電流を印加する電流印加手段と、前記磁気インピーダンス素子に巻回したバイアスコイルと、前記バイアスコイルに低周波バイアス電流を印加するバイアス電流印加手段とを有し、前記低周波バイアス電流により磁界強度が変化するバイアス磁界と、被測定外部磁界とにより、前記磁気インピーダンス素子のインピーダンス変化に応じた出力差から外部磁界を検出する磁気検出器を備えた過負荷継電器において、
    前記磁気検出器として請求項2に記載の磁気検出装置を用い、被測定磁界を発生する被測定電流値が定格電流測定領域の場合もしくは装置の電源投入直後には、前記磁気インピーダンス素子に前記正負均等型のバイアス磁界を印加し、前記被測定電流値が過負荷領域の場合には、正磁界または負磁界のいずれか一方の極性を持つ前記正磁界型もしくは前記負磁界型、または磁界極性の強調程度が異なる前記正磁界側強調型もしくは前記負磁界側強調型のバイアス磁界のいずれかを前記磁気インピーダンス素子に印加することを特徴とする過負荷継電器。
  10. 前記磁気インピーダンス素子に印加するバイアス磁界は、正磁界側と負磁界側のそれぞれにおいて、
    時間変化に伴い異なる磁界をランダムに発生し、正磁界側と負磁界側に発生した磁界強度の組み合わせを選択することにより、前記正磁界側強調型のバイアス磁界、前記負磁界側強調型のバイアス磁界、または前記正負均等型のバイアス磁界となるように設定する磁気検出装置を用いたことを特徴とする請求項9に記載の過負荷継電器。
  11. 前記バイアスコイルに印加する前記低周波バイアス電流に応じて発生する前記可変型バイアス磁界は、矩形波形式または交流波形式である磁気検出装置を用いたことを特徴とする請求項9または10に記載の過負荷継電器。
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