JP4016215B2 - ディジタル信号符号化方法および装置、並びにディジタル信号伝送方法および装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディジタル信号符号化方法および装置、並びにディジタル信号伝送方法および装置に関し、特に、複数のビットストリームを多重化してパケット化して得られたストリームを記録媒体に記録するシステムや、伝送路を介して受信側に送信するシステムなどに用いて好適なディジタル信号符号化方法および装置、並びにディジタル信号伝送方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
映像信号や音声信号などを、光磁気ディスク、磁気テープなどの記録媒体に記録し、それらを再生してディスプレイなどに表示したり、テレビ会議システム、テレビ電話システム、放送システムなどにおいて、送信側が、所定の伝送路を介して、それらの信号を伝送し、受信側が受信して表示する場合などにおいて、最近、これらの信号は、A/D変換した後、MPEG(Moving Picture Experts Group)方式で符号化して取り扱われることが多くなりつつある。MPEGとは、ISO−IEC/JTC1/SC2/WG11にて議論され、標準案として提案されたものであり、動き補償予測符号化と離散コサイン変換(DCT:Discrcte Cosine Transform)符号化とを組み合わせたハイブリッド方式の符号化方法である。なお、MPEGについては、例えば、本出願人による米国出願USP5,155,593(1992年8月13日)の明細書および図面などに、その詳細が記載されている。
【0003】
所謂マルチメディアにおいては、映像信号、音声信号、および、関連するデータといった複数の種類のデータを多重化して伝送し、その伝送されたデータを再生するときに、多重化されたデータを、映像信号や音声信号といった、データの種類別に分離した後、それらのデータを同期させて再生する。
【0004】
また、複数のデータを多重化する場合、所定の数の映像信号および音声信号を個別に符号化し、各信号に対する符号化ストリームを生成した後、それらの符号化ストリームが多重化される。
【0005】
複数のデータを多重化して生成されるストリーム(多重化ストリーム)は、例えば、図10に示すように、ビデオエレメンタリストリーム、オーディオエレメンタリストリームなどのアクセスユニット毎にパケット化されており、この多重化ストリームには、さらに、デコーダに入力される時刻を示す情報(クロックリファレンス)や、そのアクセスユニットがデコード(表示)されるデコード時刻も含まれる。ここで、アクセスユニットとは、符号化の単位であり、例えば、ビデオ信号では、1フレームのデータに対応し、オーディオ信号では、オーディオフレームに対応する。
【0006】
このように、デコード時刻を、映像信号と、それに対応する音声信号にエンコードしておくことで、復号側においてそれらの映像と音声の同期が保たれて、それぞれ出力される。
【0007】
ここで、MPEGシステムにて規定されているストリームについて説明する。MPEGシステムには、トランスポートストリームとプログラムストリームの2種類のストリームがある。トランスポートストリームは、ビット誤りやセルロスのような誤りの発生する環境における伝送に使用されるストリームであり、例えば、ATM(Asynchronous Transfer Mode)ネットワークやディジタル放送などの伝送路で使用される。また、プログラムストリームは、誤りが発生し難い環境における蓄積に使用されるストリームであり、特にディスクやテープなどの記録媒体で使用される。
【0008】
次に、図10を用いて、各ストリームについて詳細に説明する。
【0009】
トランスポートストリームは、図10(A)に示すように、アダプテーションフィールド、ビデオエレメンタリストリーム、オーディオエレメンタリストリームからなる領域を有し、それぞれ、トランスポートストリームヘッダを有している。さらに、ビデオエレメンタリストリームおよびオーディオエレメンタリストリームの各領域は、パケットヘッダを有している。そして、上述したクロックリファレンスは、アダプテーションフィールドにエンコードされ、デコード時刻は、パケットヘッダにエンコードされている。
【0010】
また、プログラムストリームは、図10(B)に示すように、ビデオエレメンタリストリーム、オーディオエレメンタリストリームからなる領域を有し、それぞれ、パケットヘッダを有している。さらに、プログラムストリームは、パックヘッダを有し、クロックリファレンスは、パックヘッダにエンコードされている。また、デコード時刻は、パケットヘッダにエンコードされている。
【0011】
これらのトランスポートストリームやプログラムストリームを多重化するに当たっては、デコーダとして標準的なモデル(システムターゲットデコーダ(STD))が想定され、このSTDにおいて正しくデコード処理(復号化処理)ができるように、符号化処理(エンコード処理)が行われる。
【0012】
図11は、そのような符号化処理を行う、一般的なディジタル信号符号化装置の一例の構成を示している。
【0013】
まず、入力されたエレメンタリストリームは、アクセスユニット検出器1およびパケッタイザ3に供給される。アクセスユニット検出器1は、エレメンタリストリームよりアクセスユニットを収得し、そのアクセスユニットの大きさとデコード時刻情報を検出する。そして、アクセスユニット検出器1は、検出されたアクセスユニットの大きさをスケジューラ4に供給し、デコード時刻情報をスケジューラ4およびパケッタイザ3に供給する。
【0014】
スケジューラ4は、アクセスユニットの大きさとデコード時刻情報からクロックリファレンスおよびパケットの大きさを計算し、それらの値をパケッタイザ3に出力する。
【0015】
パケッタイザ3は、入力されたエレメンタリストリームを、スケジューラ4からのパケットの大きさにしたがってパケット化するとともに、アクセスユニット検出器1から供給されるデコード時刻情報およびスケジューラ4から供給されるクロックリファレンスをエンコードして、図10に示したMPEGシステムストリーム(トランスポートストリーム、プログラムストリームなど)を生成する。
【0016】
そして、このパケッタイザ3からの出力システムストリームがトランスポートストリームの場合、このシステムストリームは、所定の伝送器を介して伝送される。また、このパケッタイザ3からの出力システムストリームがプログラムストリームの場合、所定の記録媒体に記録される。
【0017】
伝送路を介して伝送されるシステムストリームは、例えば、図12に示すようなデコーダで受信されてデコードされる。
【0018】
即ち、図12は、MPEG2システム(ISO/IEC13818-1)においてトランスポートストリームのSTD(システムターゲットデコーダ)として規定されているデコーダの構成例を示している。
【0019】
このトランスポートストリームのSTDにおいては、一旦、バッファ(STDバッファ)に蓄積された各信号が、所定の時刻に同期してデコードされるようになされている。
【0020】
即ち、STDバッファモデルのデコーダにおいては、最初に、デコードするアクセスユニットのクロックリファレンスが読み出され、その時刻に、そのデータがSTDに入力される。入力されたデータは、スイッチ51において、各アクセスユニット(図10(A)におけるビデオエレメンタリストリーム、オーディオエレメンタリストリームなど)に分離され、前段バッファ52(STDバッファ)を構成する、対応するバッファに供給される。
【0021】
前段バッファ52は、ビデオトランスポートバッファや、複数の(N個のチャンネルの)オーディオトランスポートバッファなどを備え、ビデオエレメンタリストリームのアクセスユニットは、ビデオトランスポートバッファに供給され、オーディオエレメンタリストリームのアクセスユニットは、対応するチャンネルのオーディオトランスポートバッファに供給されて記憶される。そして、前段バッファ52においては、所定のレートで、供給されたデータが、後段バッファ(メインバッファ)53(STDバッファ)に転送される。
【0022】
後段バッファ53は、前段バッファ52を構成するビデオトランスポートバッファ、オーディオトランスポートバッファなどに対応する、ビデオメインバッファ、オーディオメインバッファなどを備え、転送されてくるデータを、対応するバッファで蓄積する。そして、後段バッファ53は、蓄積されたデータのデコード時刻(タイムスタンプ)を読み出し、そのデコード時刻になると、そのデータをデコーダ54に転送する。その後、デコーダ54において、転送されてきた各データがデコードされて出力される。
【0023】
なお、アクセスユニット毎に分離されたデータは、所定の時刻までSTDバッファ(図12においては、前段バッファ52および後段バッファ53)に蓄積されるので、それらのバッファが、オーバーフロー(バッファに蓄積するデータ量がバッファ容量を越えてしまうこと)やアンダーフロー(所定のデータがデコードする時刻までにバッファに到達しないこと)を引き起こさないように、多重化側(符号化側)において、信号を多重化しておく必要がある。
【0024】
一方、所定の記録媒体に記録されたプログラムストリームは、所定の再生装置で再生され、例えば、図13に示すようなデコーダで受信されてデコードされる。
【0025】
即ち、図13は、MPEG2システム(ISO/IEC13818-1)に規定されているプログラムストリームやMPEG1システム(ISO/IEC11172-1)に規定されているシステムストリームのSTDモデルとして規定されているデコーダの構成例を示している。
【0026】
この場合においても、図12における場合と同様に、デコードするアクセスユニットのクロックリファレンスが読み出され、その時刻に、そのデータがSTDに入力される。入力されたデータは、スイッチ61において、各アクセスユニット(図10(B)におけるビデオエレメンタリストリーム、オーディオエレメンタリストリームなど)に分離され、バッファ62(STDバッファ)を構成する、対応するバッファに供給される。
【0027】
バッファ62は、図12における後段バッファ53における場合と同様に、スイッチ61から供給されるデータを、対応するバッファで蓄積し、その蓄積されたデータのデコード時刻(タイムスタンプ)を読み出す。そして、そのデコード時刻になると、そのデータをデコーダ63に転送する。その後、デコーダ63において、図12におけるデコーダ54における場合と同様に、転送された各データがデコードされて出力される。
【0028】
以上のように、MPEG2ビデオ規格(ISO/IEC13818-2)またはMPEG1ビデオ規格(ISO/IEC11172-2)に従ってエンコードされたビデオエレメンタリストリームや、MPEG2オーディオ規格(ISO/IEC13818-3)またはMPEG1オーディオ規格(ISO/IEC11172-3)に従ってエンコードされたオーディオエレメンタリストリームは、上述のトランスポートストリームにおける場合の処理とは異なり、1段のバッファ62で処理される。
【0029】
なお、図13のSTDにおいては、例えば、ユーザにより定義されたプライベートストリームの処理を2段のバッファ64,65を用いて行うこともできる。但し、この場合は、多重化側において、上述のトランスポートストリームの場合と同様に、この2段のバッファ64,65に対応した多重化処理を行う必要がある。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】
トランスポートストリームのSTDバッファモデルやプログラムストリームのSTDバッファモデルにおいて、2段のバッファを使用する場合には、上述したように、その2つのバッファがオーバーフローやアンダーフローを起こさないように、2つのバッファの占有量を監視しながら、多重化側においてクロックリファレンスを設定する必要があるため、多重化のアルゴリズムが非常に複雑になるという課題があった。
【0031】
また、バッファの段数に拘らず、STDバッファモデルにおいては、アクセスユニット毎にデコード時刻が設定されているため、アクセスユニットのサイズが小さくなると、多重化におけるアクセスユニットのパケット化の処理の回数が増大し、処理効率が悪化する課題があった。
【0032】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、多重化のアルゴリズムを大幅に簡素化し、これにより、デコーダにおける全段のバッファの占有量を監視せずに、符号化を容易にすることができるようにし、また、パケット化の回数を大幅に減少させ、これにより、多重化の処理を効率良く行うことができるようにするものである。
【0033】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のディジタル信号符号化方法は、ビットストリームごとに規定されるアクセスユニットを、複数の疑似アクセスユニットに分割したときの、その疑似アクセスユニットのサイズを、第1のバッファのオーバーフローを回避する所定の上限値以下に設定し、アクセスユニットのデコード時刻から、上限値以下に設定されたサイズのデータが、第1のバッファに入力完了後、第2のバッファに転送されることにより第1のバッファから無くなるまでの時間を減算して、疑似アクセスユニットの第1のバッファへの入力完了時刻を計算し、入力完了時刻と疑似アクセスユニットのサイズとから、クロックリファレンスとパケットサイズとを求め、クロックリファレンスとパケットサイズとに基づいて、アクセスユニットをパケット化することを特徴とする。
【0034】
請求項2に記載のディジタル信号符号化装置は、ビットストリームごとに規定されるアクセスユニットを、複数の疑似アクセスユニットに分割したときの、その疑似アクセスユニットのサイズを、第1のバッファのオーバーフローを回避する所定の上限値以下に設定する設定手段と、アクセスユニットのデコード時刻から、上限値以下に設定されたサイズのデータが、第1のバッファに入力完了後、第2のバッファに転送されることにより第1のバッファから無くなるまでの時間を減算して、疑似アクセスユニットの第1のバッファへの入力完了時刻を計算する演算手段と、入力完了時刻と疑似アクセスユニットのサイズとから、クロックリファレンスとパケットサイズとを求めるスケジュール手段と、クロックリファレンスとパケットサイズとに基づいて、アクセスユニットをパケット化するパケット化手段とを備えることを特徴とする。
【0035】
請求項3に記載のディジタル信号伝送方法は、ビットストリームごとに規定されるアクセスユニットを、複数の疑似アクセスユニットに分割したときの、その疑似アクセスユニットのサイズを、第1のバッファのオーバーフローを回避する所定の上限値以下に設定し、アクセスユニットのデコード時刻から、上限値以下に設定されたサイズのデータが、第1のバッファに入力完了後、第2のバッファに転送されることにより第1のバッファから無くなるまでの時間を減算して、疑似アクセスユニットの第1のバッファへの入力完了時刻を計算し、入力完了時刻と疑似アクセスユニットのサイズとから、クロックリファレンスとパケットサイズとを求め、クロックリファレンスとパケットサイズとに基づいて、アクセスユニットをパケット化して伝送ストリームを生成し、その伝送ストリームを伝送することを特徴とする。
【0036】
請求項4に記載のディジタル信号伝送装置は、ビットストリームごとに規定されるアクセスユニットを、複数の疑似アクセスユニットに分割したときの、その疑似アクセスユニットのサイズを、第1のバッファのオーバーフローを回避する所定の上限値以下に設定する設定手段と、アクセスユニットのデコード時刻から、上限値以下に設定されたサイズのデータが、第1のバッファに入力完了後、第2のバッファに転送されることにより第1のバッファから無くなるまでの時間を減算して、疑似アクセスユニットの第1のバッファへの入力完了時刻を計算する演算手段と、入力完了時刻と疑似アクセスユニットのサイズとから、クロックリファレンスとパケットサイズとを求めるスケジュール手段と、クロックリファレンスとパケットサイズとに基づいて、アクセスユニットをパケット化して伝送ストリームを生成するパケット化手段と、伝送ストリームを伝送する伝送手段とを備えることを特徴とする。
【0038】
請求項5に記載のディジタル信号符号化方法は、ビットストリームごとに規定される複数のアクセスユニットが統合された疑似アクセスユニットのサイズを、バッファのオーバーフローを回避する所定の上限値以下に設定し、所定の上限値以下に設定された疑似アクセスユニットのサイズを、バッファから出力されるデータのデータ転送レートで割った値を1周期として、疑似アクセスユニットのバッファへの入力完了時刻を計算し、入力完了時刻と疑似アクセスユニットのサイズとから、クロックリファレンスとパケットサイズとを求め、クロックリファレンスとパケットサイズとに基づいて、アクセスユニットをパケット化することを特徴とする。
【0039】
請求項6に記載のディジタル信号符号化装置は、ビットストリームごとに規定される複数のアクセスユニットが統合された疑似アクセスユニットのサイズを、バッファのオーバーフローを回避する所定の上限値以下に設定する設定手段と、所定の上限値以下に設定された疑似アクセスユニットのサイズを、バッファから出力されるデータのデータ転送レートで割った値を1周期として、疑似アクセスユニットのバッファへの入力完了時刻を計算する演算手段と、入力完了時刻と疑似アクセスユニットのサイズとから、クロックリファレンスとパケットサイズとを求めるスケジュール手段と、クロックリファレンスとパケットサイズとに基づいて、アクセスユニットをパケット化するパケット化手段とを備えることを特徴とする。
【0040】
請求項7に記載のディジタル信号伝送方法は、ビットストリームごとに規定される複数のアクセスユニットが統合された疑似アクセスユニットのサイズを、バッファのオーバーフローを回避する所定の上限値以下に設定し、所定の上限値以下に設定された疑似アクセスユニットのサイズを、バッファから出力されるデータのデータ転送レートで割った値を1周期として、疑似アクセスユニットのバッファへの入力完了時刻を計算し、入力完了時刻と疑似アクセスユニットのサイズとから、クロックリファレンスとパケットサイズとを求め、クロックリファレンスとパケットサイズとに基づいて、アクセスユニットをパケット化して伝送ストリームを生成し、その伝送ストリームを伝送することを特徴とする。
【0041】
請求項8に記載のディジタル信号伝送装置は、ビットストリームごとに規定される複数のアクセスユニットが統合された疑似アクセスユニットのサイズを、バッファのオーバーフローを回避する所定の上限値以下に設定する設定手段と、所定の上限値以下に設定された疑似アクセスユニットのサイズを、バッファから出力されるデータのデータ転送レートで割った値を1周期として、疑似アクセスユニットのバッファへの入力完了時刻を計算する演算手段と、入力完了時刻と疑似アクセスユニットのサイズとから、クロックリファレンスとパケットサイズとを求めるスケジュール手段と、クロックリファレンスとパケットサイズとに基づいて、アクセスユニットをパケット化して伝送ストリームを生成するパケット化手段と、伝送ストリームを伝送する伝送手段とを備えることを特徴とする。
【0043】
請求項1に記載のディジタル信号符号化方法においては、ビットストリームごとに規定されるアクセスユニットを、複数の疑似アクセスユニットに分割したときの、その疑似アクセスユニットのサイズを、第1のバッファのオーバーフローを回避する所定の上限値以下に設定し、アクセスユニットのデコード時刻から、上限値以下に設定されたサイズのデータが、第1のバッファに入力完了後、第2のバッファに転送されることにより第1のバッファから無くなるまでの時間を減算して、疑似アクセスユニットの第1のバッファへの入力完了時刻を計算し、入力完了時刻と疑似アクセスユニットのサイズとから、クロックリファレンスとパケットサイズとを求め、クロックリファレンスとパケットサイズとに基づいて、アクセスユニットをパケット化するようになされている。
【0044】
請求項2に記載のディジタル信号符号化装置においては、設定手段は、ビットストリームごとに規定されるアクセスユニットを、複数の疑似アクセスユニットに分割したときの、その疑似アクセスユニットのサイズを、第1のバッファのオーバーフローを回避する所定の上限値以下に設定し、演算手段は、アクセスユニットのデコード時刻から、上限値以下に設定されたサイズのデータが、第1のバッファに入力完了後、第2のバッファに転送されることにより第1のバッファから無くなるまでの時間を減算して、疑似アクセスユニットの第1のバッファへの入力完了時刻を計算し、スケジュール手段は、入力完了時刻と疑似アクセスユニットのサイズとから、クロックリファレンスとパケットサイズとを求め、パケット化手段は、クロックリファレンスとパケットサイズとに基づいて、アクセスユニットをパケット化するようになされている。
【0045】
請求項3に記載のディジタル信号伝送方法においては、ビットストリームごとに規定されるアクセスユニットを、複数の疑似アクセスユニットに分割したときの、その疑似アクセスユニットのサイズを、第1のバッファのオーバーフローを回避する所定の上限値以下に設定し、アクセスユニットのデコード時刻から、上限値以下に設定されたサイズのデータが、第1のバッファに入力完了後、第2のバッファに転送されることにより第1のバッファから無くなるまでの時間を減算して、疑似アクセスユニットの第1のバッファへの入力完了時刻を計算し、入力完了時刻と疑似アクセスユニットのサイズとから、クロックリファレンスとパケットサイズとを求め、クロックリファレンスとパケットサイズとに基づいて、アクセスユニットをパケット化して伝送ストリームを生成し、その伝送ストリームを伝送するようになされている。
【0046】
請求項4に記載のディジタル信号伝送装置においては、設定手段は、ビットストリームごとに規定されるアクセスユニットを、複数の疑似アクセスユニットに分割したときの、その疑似アクセスユニットのサイズを、第1のバッファのオーバーフローを回避する所定の上限値以下に設定し、演算手段は、アクセスユニットのデコード時刻から、上限値以下に設定されたサイズのデータが、第1のバッファに入力完了後、第2のバッファに転送されることにより第1のバッファから無くなるまでの時間を減算して、疑似アクセスユニットの第1のバッファへの入力完了時刻を計算し、スケジュール手段は、入力完了時刻と疑似アクセスユニットのサイズとから、クロックリファレンスとパケットサイズとを求め、パケット化手段は、クロックリファレンスとパケットサイズとに基づいて、アクセスユニットをパケット化して伝送ストリームを生成するようになされている。伝送手段は、伝送ストリームを伝送するようになされている。
【0048】
請求項5に記載のディジタル信号符号化方法においては、ビットストリームごとに規定される複数のアクセスユニットが統合された疑似アクセスユニットのサイズを、バッファのオーバーフローを回避する所定の上限値以下に設定し、所定の上限値以下に設定された疑似アクセスユニットのサイズを、バッファから出力されるデータのデータ転送レートで割った値を1周期として、疑似アクセスユニットのバッファへの入力完了時刻を計算し、入力完了時刻と疑似アクセスユニットのサイズとから、クロックリファレンスとパケットサイズとを求め、クロックリファレンスとパケットサイズとに基づいて、アクセスユニットをパケット化するようになされている。
【0049】
請求項6に記載のディジタル信号符号化装置においては、設定手段は、ビットストリームごとに規定される複数のアクセスユニットが統合された疑似アクセスユニットのサイズを、バッファのオーバーフローを回避する所定の上限値以下に設定し、演算手段は、所定の上限値以下に設定された疑似アクセスユニットのサイズを、バッファから出力されるデータのデータ転送レートで割った値を1周期として、疑似アクセスユニットのバッファへの入力完了時刻を計算し、スケジュール手段は、入力完了時刻と疑似アクセスユニットのサイズとから、クロックリファレンスとパケットサイズとを求め、パケット化手段は、クロックリファレンスとパケットサイズとに基づいて、アクセスユニットをパケット化するようになされている。
【0050】
請求項7に記載のディジタル信号伝送方法においては、ビットストリームごとに規定される複数のアクセスユニットが統合された疑似アクセスユニットのサイズを、バッファのオーバーフローを回避する所定の上限値以下に設定し、所定の上限値以下に設定された疑似アクセスユニットのサイズを、バッファから出力されるデータのデータ転送レートで割った値を1周期として、疑似アクセスユニットのバッファへの入力完了時刻を計算し、入力完了時刻と疑似アクセスユニットのサイズとから、クロックリファレンスとパケットサイズとを求め、クロックリファレンスとパケットサイズとに基づいて、アクセスユニットをパケット化して伝送ストリームを生成し、その伝送ストリームを伝送するようになされている。
【0051】
請求項8に記載のディジタル信号伝送装置においては、設定手段は、ビットストリームごとに規定される複数のアクセスユニットが統合された疑似アクセスユニットのサイズを、バッファのオーバーフローを回避する所定の上限値以下に設定し、演算手段は、所定の上限値以下に設定された疑似アクセスユニットのサイズを、バッファから出力されるデータのデータ転送レートで割った値を1周期として、疑似アクセスユニットのバッファへの入力完了時刻を計算し、スケジュール手段は、入力完了時刻と疑似アクセスユニットのサイズとから、クロックリファレンスとパケットサイズとを求め、パケット化手段は、クロックリファレンスとパケットサイズとに基づいて、アクセスユニットをパケット化して伝送ストリームを生成するようになされている。伝送手段は、伝送ストリームを伝送するようになされている。
【0053】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明のディジタル信号符号化装置の第1実施の形態の構成例を示している。なお、図中、図11における場合と対応する部分については、同一の符号を付してある。即ち、このディジタル信号符号化装置は、疑似アクセスユニット計算器2が、アクセスユニット検出器1とスケジューラ4との間に新たに設けられている他は、基本的に、図11における場合と同様に構成されている。
【0054】
図1のディジタル信号符号化装置は、例えば、後述する図2に示すような2段バッファSTDモデルを想定して、エレメンタリストリームをパケット化し、MPEGシステムストリーム(トランスポートストリーム、プログラムストリームなど)を生成するようになされている。
【0055】
即ち、アクセスユニット検出器1は、エレメンタリストリームよりアクセスユニットを取得し、そのアクセスユニットの大きさとデコード時刻情報を検出する。ここで、アクセスユニットとは、前述したように、符号化の単位であり、ビデオ信号では、例えば1フレームのデータに対応し、オーディオ信号では、例えばオーディオフレームのデータに対応する。そして、アクセスユニット検出器1は、その検出されたアクセスユニットの大きさを、疑似アクセスユニット計算器2に供給し、デコード時刻情報を、疑似アクセスユニット計算器2およびパケッタイザ3に供給する。
【0056】
疑似アクセスユニット計算器2(演算手段)は、図2に示す前段バッファ21の大きさ、その前段バッファ21へのデータ転送レート、および後段バッファ22へのデータ転送レートに応じて、アクセスユニットを、所定の大きさの疑似アクセスユニットに分割したときの、その疑似アクセスユニットが前段バッファ21へ入力される時刻(入力完了時刻)(疑似アクセスユニットのデコード時刻)を計算し、スケジューラ4に出力する。さらに、疑似アクセスユニット計算器2は、疑似アクセスユニットの大きさ(サイズ)も、スケジューラ4に出力する。
【0057】
スケジューラ4は、疑似アクセスユニットの大きさと疑似デコード時刻から、多重化ストリームをデコーダに供給する時刻(クロックリファレンス)およびパケットの大きさ(パケットサイズ)を計算し、それらの値をパケッタイザ3に出力する。
【0058】
パケッタイザ3(パケット化手段)(伝送手段)は、そこに供給されるエレメンタリストリームを、スケジューラ4からのパケットサイズにしたがってパケット化し、さらに、アクセスユニット検出器2より供給されるデコード時刻、およびスケジューラ4より供給されるクロックリファレンスをエンコードして、図10に示したようなMPEGシステムストリーム(トランスポートストリーム、プログラムストリームなど)を生成する。
【0059】
そして、パケッタイザ3より出力されたストリームがトランスポートストリームの場合、そのストリームは、例えば、CATV網や、インターネット、地上回線、衛星回線などの所定の伝送路5を介して、図2に示すようなデコーダに伝送される。また、パケッタイザ3より出力されたストリームがプログラムストリームの場合、例えば、光磁気ディスクや、磁気ディスク、光ディスク、磁気テープなどの所定の記録媒体6に記録される。記録媒体6にストリームが記録された場合、そのストリームは、記録媒体6より再生された後、図2に示すようなデコーダに入力される。
【0060】
図2は、図1のディジタル信号符号化装置において符号化(多重化)に際して想定される2段バッファを有するSTDの構成例を示している。
【0061】
図2の2段バッファのSTDにおいては、前段バッファ21には、ビットレートR[bps(bit per second)]で、システムストリームが供給され、前段バッファ21は、ビットレートr[bps](R>r)でデータを後段バッファ22に出力する。
【0062】
後段バッファ22は、前段バッファ21より供給されたデータから、デコード時刻を読み取り、その時刻に、そのデータをデコーダ23に出力する。デコーダ23では、後段バッファ22より供給されるデータがデコードされ、所定の装置、例えば、表示装置(例えば、CRTやLCDなど)に出力される。
【0063】
次に、図3は、図2のSTDにデータが供給されたときの、前段バッファ21(図3(A))および後段バッファ(図3(B))のデータ占有量の変化を示している。
【0064】
前段バッファ21は、時刻0からレートR[bps]でデータを受け取り、同時に、レートr[bps]で後段バッファ22にデータを転送する。従って、前段バッファ21は、データがレートR[bps]で供給されている間、(R−r)[bps]でデータを蓄積する。
【0065】
いま、Y[bit]のデータが、ビットレートR[bps]で、前段バッファ21に供給されるとすると、前段バッファ21は、データが供給され始めると同時に、後段バッファ22へのデータの供給をビットレートr[bps]で開始する。従って、前段バッファ21へのデータの供給は、T1秒間行われ(T1=Y/R)、時刻T1での占有量Xは、Y(1−r/R)に達する。
【0066】
時刻T1において、前段バッファ21へのデータの供給は終了する。しかしながら、前段バッファ21から後段バッファ22へのデータの転送は、その後、前段バッファ21に蓄積されているデータがなくなる時刻である時刻T2までの時間ΔT、さらに行われる。
【0067】
後段バッファ22は、図3(B)に示すように、時刻0から時刻T2まで、一定のレートrでデータを蓄積する。従って、入力データ(Y[bit])が全て後段バッファ22に転送される時刻T2は、Y/rとなる。
【0068】
以上から、図2のSTDにおいて、前段バッファ21へのデータの供給を終了してから、後段バッファ22に全てのデータが転送されるまでの時間ΔT(=T2−T1)は、Y(1/r−1/R)となる。
【0069】
次に、エンコーダ(ディジタル信号符号化装置)側の疑似アクセスユニット計算器2の処理について説明する。
【0070】
エンコーダ側において、疑似アクセスユニット計算器2は、デコード時刻PTSまでに、図2のSTDの後段バッファ22に所定量のデータ(大きさAU_Size)が供給され、データを正しくデコードすることができるようにするために、前段バッファ21に入力する疑似アクセスユニットのサイズ(Pseudo_AU_Size)と、疑似アクセスユニットの入力を完了する時刻(Pseudo_PTS)を算出する。
【0071】
即ち、疑似アクセスユニット計算器2は、疑似アクセスユニットのサイズとその入力を完了する時刻(入力完了時刻)を計算するにあたり、まず最初に、疑似アクセスユニット計算器2は、前段バッファ21がオーバーフローしないように、疑似アクセスユニットのサイズの上限値ΔAUSを計算する。
【0072】
上述したように、Y[bit]のデータを前段バッファ21に供給する場合、前段バッファ21の最大占有量は、Y(1−r/R)となる。従って、最大占有量が前段バッファ21のサイズと等しくなる場合のYが、ΔAUSとなる。つまり、最大占有量は、ΔAUS(1−r/R)であるから、バッファ21がオーバーフローしないためには、式
ΔAUS(1−r/R)<(前段バッファ21の大きさ)
をΔAUSが満たす必要がある。疑似アクセスユニット計算器2は、上式を満たす△AUSを、疑似アクセスユニットのサイズおよび入力完了時刻を計算するのに先立って求める。
【0073】
その後、疑似アクセスユニット計算器2では、図4のフローチャートにしたがった処理が行われることにより、疑似アクセスユニットの入力完了時刻Pseudo_PTSおよびそのサイズPseudo_AU_Sizeが求められる。なお、ここでは、入力完了時刻(前段バッファ21への供給完了時刻)Pseudo_PTSは、デコード時刻PTS(Presentation Time Stamp)に対して、時間的に遡って求められる。
【0074】
即ち、まず最初に、ステップS1において、変数AUSに、アクセスユニットのサイズAU_Sizeを初期値として設定し、変数Tにデコード時刻PTSを初期値として設定し、ステップS2に進み、変数AUSが、疑似アクセスユニットの上限値ΔAUSより大きいか否かを判断する。
【0075】
ステップS2において、変数AUSがΔAUSより大きいと判断された場合、ステップS3に進み、疑似アクセスユニットのサイズPseudo_AU_SizeにΔAUSを設定する。そして、ステップS5に進み、その疑似アクセスユニットの入力完了時刻Pseudo_PTSを計算する。
【0076】
この時刻Pseudo_PTSは、変数T(現時点の値はPTSの値)から、前段バッファ21に入力完了後、後段バッファ22にデータが転送されることにより前段バッファ21のデータが無くなるまでの時間ΔTを引くことにより計算される(Pseudo_PTS=T−ΔT)。
【0077】
即ち、前段バッファ21に入力が完了したときに、前段バッファ21に蓄積されているデータの大きさは、Pseudo_AU_Size(1−r/R)であり、このデータがレートrで後段バッファ22に転送されるので、ΔTは、Pseudo_AU_Size(1/r−1/R)(=Pseudo_AU_Size(1−r/R)/r)となる。従って、Pseudo_PTSは、次式に示すように計算される。
Pseudo_PTS=T−Pseudo_AU_Size×(1/r−1/R)
【0078】
ステップS5において入力完了時刻Pseudo_PTSを計算した後は、ステップS6に進み、ステップS3において算出したサイズPseudo_AU_Sizeと、ステップS5において算出したPseudo_PTSを記憶し、ステップS7に進む。ステップS7では、変数Tから、サイズPseudo_AU_Sizeの疑似アクセスユニットが後段バッファ22に供給されるのに要する時間(Pseudo_AU_Size/r)を引くことにより、変数Tを更新するとともに、変数AUSから、サイズPseudo_AU_Sizeを引くことにより、変数AUSを更新する。
【0079】
例えば、図5に示すように、サイズが、3×△AUSより大きく、かつ4×△AUSより小さいアクセスユニット(STDにおけるオーバフローを防止するために、サイズが△AUSの3つの疑似アクセスユニット(a)乃至(c)と、サイズが△AUS未満の1つの疑似アクセスユニット(d)との合計4つの疑似アクセスユニットに分割されるべきアクセスユニット)については、このようにして、最初に、疑似アクセスユニット(a)におけるサイズPseudo_AU_Sizeと入力完了時刻Pseudo_PTSとが計算される。
【0080】
そして、ステップS8において、変数AUSが零であるか否かを判断し、零である場合は、アクセスユニットを疑似アクセスユニットに分割したときの、その疑似アクセスユニットすべてについてのサイズおよび入力完了時刻の計算が完了したとして処理を終了する。また、ステップS8において、変数AUSが零でないと判断された場合は、ステップS2に戻り、次の疑似アクセスユニットのサイズPseudo_AU_Sizeと入力完了時刻Pseudo_PTSを計算する。
【0081】
即ち、例えば、図5に示した場合においては、次に、ステップS2,S3,S5乃至S7において、疑似アクセスユニット(b)のサイズPseudo_AU_Sizeと入力完了時刻Pseudo_PTSが計算され、続いて、疑似アクセスユニット(c)のサイズPseudo_AU_Sizeと入力完了時刻Pseudo_PTSが計算される。
【0082】
そして、その後、疑似アクセスユニット(d)のサイズPseudo_AU_Sizeと入力完了時刻Pseudo_PTSが計算されるが、上述したように、図5において、アクセスユニットのサイズは、3×△AUSより大きく、かつ4×△AUSより小さいから、この場合、ステップS2において、変数AUSがΔAUSより小さいと判断される。従って、この場合、ステップS2からS4に進み、サイズPseudo_AU_Sizeに変数AUSが代入される。
【0083】
そして、以下、疑似アクセスユニット(a)乃至(c)における場合と同様に、ステップS5において、Pseudo_PTSが算出され、ステップS6において、その値を、Pseudo_AU_Sizeの値とともに記憶し、ステップS7において、変数TおよびAUSを更新し、ステップS8に進む。
【0084】
この場合、変数AUSには、ステップS4において、サイズPseudo_AU_Sizeが設定されているので、ステップS7において、変数AUSの値は0に更新されるため、ステップS8においては、変数AUSが0であると判断されて、処理を終了する。
【0085】
図1では、スケジューラ4において、このようにして得られる、疑似アクセスユニットの前段バッファ21へのデータ供給終了時刻(入力完了時刻)Pseudo_PTS、およびそのサイズPseudo_AU_Sizeから、クロックリファレンスおよびパケットサイズが求められ、パケッタイザ3では、そのクロックリファレンスおよびパケットサイズに基づいて、エレメンタリストリーム(アクセスユニット)がパケット化される。即ち、パケッタイザ3においては、アクセスユニットが、入力完了時刻Pseudo_PTSまでに前段バッファ21に入力されるような疑似アクセスユニットに分割されてパケット化される。
【0086】
以上のような疑似アクセスユニットの前段バッファ21へのデータ供給終了時刻(入力完了時刻)Pseudo_PTS、またはそのサイズPseudo_AU_Sizeを、仮想的に、前段バッファ21におけるデコード時刻またはアクセスユニットのサイズとそれぞれ見なすと、図2に示した2段バッファSTDモデルを、1段のバッファのSTDモデルに、大きさ(サイズ)Pseudo_AU_Sizeのアクセスユニット(疑似アクセスユニット)を、時刻Pseudo_PTSまでに供給するという問題に置き換えることができ、多重化のスケジューリングを容易に行うことができる。
【0087】
なお、以上の第1実施の形態においては、2段のSTDバッファ(前段バッファ21および後段バッファ22)にデータを供給する場合の多重化を行っているが、3段以上のSTDバッファにデータを供給する場合の多重化も、同様に行うことができる。
【0088】
次に、図6は、本発明のディジタル信号符号化装置の第2実施の形態の構成例を示している。なお、図中、図1における場合と対応する部分については、同一の符号を付してある。即ち、このディジタル信号符号化装置は、疑似アクセスユニット計算器2に代えて、疑似アクセスユニット計算器32(演算手段)が設けられている他は、基本的に図1における場合と同様に構成されている。
【0089】
図6のディジタル信号符号化装置は、後述する図7に示すような1段バッファSTDモデルを想定して、例えば、リニアPCMオーディオのようなエレメンタリーストリームをパケット化し、MPEGシステムストリームを生成するようになされている。即ち、ここでは、リニアPCMオーディオのエレメンタリーストリーム(オーディオエレメンタリストリーム)などのように、1つのアクセスユニットのサイズが小さく、デコード時刻の間隔が短い信号について、所定の複数個のアクセスユニットを1つのパケットに統合することにより、MPEGシステムストリームが生成される。
【0090】
具体的には、このディジタル信号符号化装置に、例えば、オーディオエレメンタリストリームが入力されると、そのオーディオエレメンタリストリームは、アクセスユニット検出器1およびパケッタイザ3に供給される。アクセスユニット検出器1は、オーディオエレメンタリストリームよりアクセスユニットを取得し、そのアクセスユニットの大きさとデコード時刻情報を検出する。ここで、この場合におけるアクセスユニットは、オーディオフレームに対応している。そして、アクセスユニット検出器1は、アクセスユニットの大きさを、疑似アクセスユニット計算器32に供給し、デコード時刻情報を、疑似アクセスユニット計算器32およびパケッタイザ3に供給する。
【0091】
疑似アクセスユニット計算器32は、複数のアクセスユニットを、所定の大きさの1つの疑似アクセスユニットに統合したときの、その疑似アクセスユニットが図7に示すバッファ41に入力される時刻(入力完了時刻)(疑似デコード時刻)を計算し、スケジューラ4に出力する。さらに、疑似アクセスユニット計算器32は、その疑似アクセスユニットの大きさ(サイズ)も、スケジューラ4に出力する。
【0092】
スケジューラ4では、図1における場合と同様に、疑似アクセスユニットの大きさと疑似デコード時刻から、多重化ストリームをデコーダに供給する時刻(クロックリファレンス)およびパケットの大きさ(パケットサイズ)が計算され、パケッタイザ3に出力される。
【0093】
パケッタイザ3は、スケジューラ4からのパケットサイズにしたがって、エレメンタリストリームをパケット化し、さらに、アクセスユニット検出器2より供給されるデコード時刻、およびスケジューラ4より供給されるクロックリファレンスをエンコードして、図10に示したようなMPEGシステムストリーム(トランスポートストリーム、プログラムストリームなど)を生成する。
【0094】
そして、パケッタイザ3より出力されたストリームがトランスポートストリームの場合、そのストリームは、所定の伝送路5を介して、図7に示すようなデコーダに伝送される。また、パケッタイザ3より出力されたストリームがプログラムストリームの場合、所定の記録媒体6に記録される。記録媒体6に記録された場合においては、そのストリームは、記録媒体6より再生された後、図7に示すようなデコーダに入力される。
【0095】
図7は、図6のディジタル信号符号化装置において符号化(多重化)に際して想定される1段バッファのSTDの構成例を示している。
【0096】
このような1段STDバッファモデルにおいて、バッファ41には、データがレートR[bps]で供給される。そして、バッファ41は、そのデータのデコード時刻を読み出し、そのデコード時刻に、そのデータをレートr[bps]でデコーダ42に出力する。ここで、リニアPCMオーディオなどについては、デコード時刻の間隔が充分短いので、バッファ41からの出力は、ほぼ連続的に発生しているとみなすことができる。
【0097】
デコーダ42は、バッファ41より供給されるデータをデコードし、所定の装置、例えば、表示装置に出力する。
【0098】
ここで、バッファ41におけるデータの占有量について説明すると、バッファ41が、時刻0からレートR[bps]でデータを受け取り、同時に、バッファ41へのデータの入力直後にデコーダ42によるデコードが始まるとすると、レートr[bps]でバッファ41にデータが転送される。従って、バッファ41は、データがレートR[bps]で供給されている間、(R−r)[bps]でデータを蓄積する。つまり、バッファ41の占有量の推移は、図3(A)に示した前段バッファ21の占有量の推移と同様になり、図8に示すように、ΔAUS/rを1周期として占有量が変化する。
【0099】
次に、エンコーダ側の疑似アクセスユニット計算器32の処理について説明する。
【0100】
エンコーダ側において、疑似アクセスユニット計算器32は、デコード時刻PTSまでに、図7のSTDのバッファ41に所定量のデータが供給され、データを正しくデコードすることができるようにするために、バッファ41に入力する疑似アクセスユニットのサイズPseudo_AU_Sizeと、疑似アクセスユニットの入力を完了する時刻(入力完了時刻)Pseudo_PTSを算出する。
【0101】
即ち、疑似アクセスユニットのサイズをΔAUSとしたとき、第1実施の形態における場合と同様に、バッファ41の最大占有量は、ΔAUS(1−r/R)であるから、バッファ21がオーバーフローしないためには、
ΔAUS(1−r/R)<(バッファ41の大きさ)
をΔAUSが満たしている必要がある。疑似アクセスユニット計算器32は、上式を満たす△AUSを、疑似アクセスユニットのサイズPseudo_AU_Sizeおよび入力完了時刻Pseudo_PTSを計算するのに先立って求める。
【0102】
そして、疑似アクセスユニット計算器32は、疑似アクセスユニットのサイズPseudo_AU_Sizeを△AUSに設定し、このようなサイズの疑似アクセスユニットとなるように、アクセスユニットを統合したときの、その疑似アクセスユニットがデコードされるべき時刻を疑似デコード時刻、つまり、バッファ41への入力完了時刻Pseudo_PTSとして出力する。
【0103】
即ち、この場合、図8および図9に示すように、ΔAUS/R,ΔAUS/r+ΔAUS/R,2ΔAUS/r+ΔAUS/R・・・が疑似デコード時刻(バッファ41への入力完了時刻)となる。
【0104】
図6では、スケジューラ4において、このようにして得られる、疑似アクセスユニットの入力完了時刻Pseudo_PTS、およびそのサイズPseudo_AU_Sizeから、クロックリファレンスおよびパケットサイズが求められ、パケッタイザ3では、そのクロックリファレンスおよびパケットサイズに基づいて、エレメンタリストリーム(アクセスユニット)がパケット化される。即ち、パケッタイザ3においては、アクセスユニットが、入力完了時刻Pseudo_PTSまでにバッファ41に入力されるような疑似アクセスユニットに統合されてパケット化される。
【0105】
図9に示すように、小さなアクセスユニットを統合した疑似アクセスユニットをパケット化してバッファ41に供給する場合においては(図9の破線)、小さなアクセスユニットのままパケット化してバッファ41に供給する場合(図9の実線)と比較して、パケット化の回数を大幅に減少させることができ、多重化の処理を効率良く行うことができる。
【0106】
なお、この実施の形態は、リニアPCMオーディオデータの他、1つのアクセスユニットのサイズが小さく、かつデコード時刻の間隔が短いあらゆる信号について適用することができる。
【0107】
以上のように、ディジタル信号のビットストリームを符号化する際、アクセスユニットを所定の大きさの疑似アクセスユニットに分割した場合の、その疑似アクセスユニットがバッファに入力完了する時刻を算出し、この時刻までに疑似アクセスユニットがバッファに出力されるように符号化するようにしたので、所定の段数のバッファを有するSTDにおける第1段目のバッファに対するアクセスユニットの入力のスケジューリングを行うだけで、全段のバッファを監視する必要がなくなり、符号化を容易にすることができる。
【0108】
また、ディジタル信号のビットストリームを符号化する際、小さなアクセスユニットを所定の大きさの疑似アクセスユニットに統合した場合の、その疑似アクセスユニットがバッファに入力完了する時刻を算出し、この時刻までに疑似アクセスユニットがバッファに出力されるように符号化するようにしたので、パケット化の回数を大幅に減少させることができ、多重化の処理を効率良く行うことができる。
【0109】
さらに、ディジタル信号のビットストリームを伝送する際、アクセスユニットを所定の大きさの疑似アクセスユニットに分割または統合したときの、その疑似アクセスユニットがバッファに入力完了する時刻を算出し、この時刻を、疑似アクセスユニットに対する仮想的なデコード時刻とみなすようにしたので、多重化のアルゴリズムを大幅に簡略化することができる。
【0110】
なお、本発明は、ハードウェア、およびCPUやメモリなどを用いて構成される情報処理装置に行わせるソフトウェアのいずれでも実現可能である。
【0111】
また、本実施の形態においては、図1では、アクセスユニットを分割するように、図6では、アクセスユニットを統合するようにしたが、1のエンコーダ(ディジタル信号符号化装置)において、分割および統合を、必要に応じて行わせるようにすることも可能である。
【0112】
さらに、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、さまざまな変形や応用例が考えうる。従って、本発明の要旨は、本実施の形態に限定されるものではない。
【0113】
【発明の効果】
請求項1に記載のディジタル信号符号化方法および請求項2に記載のディジタル信号符号化装置によれば、ビットストリームごとに規定されるアクセスユニットを、複数の疑似アクセスユニットに分割したときの、その疑似アクセスユニットのサイズが、第1のバッファのオーバーフローを回避する所定の上限値以下に設定され、アクセスユニットのデコード時刻から、上限値以下に設定されたサイズのデータが、第1のバッファに入力完了後、第2のバッファに転送されることにより第1のバッファから無くなるまでの時間を減算して、疑似アクセスユニットの第1のバッファへの入力完了時刻が計算され、その入力完了時刻と疑似アクセスユニットのサイズとから、クロックリファレンスとパケットサイズとが求められ、クロックリファレンスとパケットサイズとに基づいて、アクセスユニットがパケット化される。また、請求項3に記載のディジタル信号伝送方法および請求項4に記載のディジタル信号伝送装置によれば、そのようにパケット化されて生成された伝送ストリームが伝送される。従って、多重化のアルゴリズムを大幅に簡素化し、これにより、符号化を容易に行うことが可能となる。
【0114】
請求項5に記載のディジタル信号符号化方法および請求項6に記載のディジタル信号符号化装置によれば、ビットストリームごとに規定される複数のアクセスユニットが統合された疑似アクセスユニットのサイズが、バッファのオーバーフローを回避する所定の上限値以下に設定され、所定の上限値以下に設定された疑似アクセスユニットのサイズを、バッファから出力されるデータのデータ転送レートで割った値を1周期として、疑似アクセスユニットのバッファへの入力完了時刻が計算され、入力完了時刻と疑似アクセスユニットのサイズとから、クロックリファレンスとパケットサイズとが求められ、クロックリファレンスとパケットサイズとに基づいて、アクセスユニットがパケット化される。また、請求項7に記載のディジタル信号伝送方法および請求項8に記載のディジタル信号伝送装置によれば、そのようにパケット化されて生成された伝送ストリームが伝送される。従って、パケット化の回数を大幅に減少させ、これにより、多重化の処理を効率良く行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデジタル信号符号化装置の第1の実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図2】2段バッファSTDモデルの構成例を示すブロック図である。
【図3】図2の前段バッファ21および後段バッファ22の占有量の推移を示す図である。
【図4】図2の前段バッファ21にデータを入力する時刻(入力完了時刻)を算出する手順を示すフローチャートである。
【図5】アクセスユニットを疑似アクセスユニットに分割したときの、図2の前段バッファ21および後段バッファ22の占有量の推移を示す図である。
【図6】本発明のデジタル信号符号化装置の第2の実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図7】1段バッファSTDモデルの構成例を示すブロック図である。
【図8】図7のバッファ41の占有量の推移を示す図である。
【図9】アクセスユニットを統合した疑似アクセスユニットの大きさとデコード時刻を示す図である。
【図10】トランスポートストリームおよびプログラムストリームの構造の一例を示す図である。
【図11】従来のディジタル信号符号化装置の一例の構成を示すブロック図である。
【図12】トランスポートストリームSTDモデルの一例の構成を示すブロック図である。
【図13】プログラムストリームSTDモデルの一例の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 アクセスユニット検出器, 2 疑似アクセスユニット計算器, 3 パケッタイザ, 4 スケジューラ, 5 伝送路, 6 記録媒体, 21 前段バッファ, 22 後段バッファ, 23 デコーダ, 32 疑似アクセスユニット計算器, 41 バッファ, 42 デコーダ
Claims (8)
- 少なくとも第 1 および第2のバッファの順に、所定の数のバッファを経由してデコードされるディジタル信号のビットストリームを符号化するディジタル信号符号化方法であって、
前記ビットストリームごとに規定されるアクセスユニットを、複数の疑似アクセスユニットに分割したときの、その疑似アクセスユニットのサイズを、前記第1のバッファのオーバーフローを回避する所定の上限値以下に設定し、
前記アクセスユニットのデコード時刻から、前記上限値以下に設定されたサイズのデータが、前記第1のバッファに入力完了後、前記第2のバッファに転送されることにより前記第1のバッファから無くなるまでの時間を減算して、前記疑似アクセスユニットの前記第1のバッファへの入力完了時刻を計算し、
前記入力完了時刻と前記疑似アクセスユニットのサイズとから、クロックリファレンスとパケットサイズとを求め、
前記クロックリファレンスと前記パケットサイズとに基づいて、前記アクセスユニットをパケット化する
ことを特徴とするディジタル信号符号化方法。 - 少なくとも第 1 および第2のバッファの順に、所定の数のバッファを経由してデコードされるディジタル信号のビットストリームを符号化するディジタル信号符号化装置であって、
前記ビットストリームごとに規定されるアクセスユニットを、複数の疑似アクセスユニットに分割したときの、その疑似アクセスユニットのサイズを、前記第1のバッファのオーバーフローを回避する所定の上限値以下に設定する設定手段と、
前記アクセスユニットのデコード時刻から、前記上限値以下に設定されたサイズのデータが、前記第1のバッファに入力完了後、前記第2のバッファに転送されることにより前記第1のバッファから無くなるまでの時間を減算して、前記疑似アクセスユニットの前記第1のバッファへの入力完了時刻を計算する演算手段と、
前記入力完了時刻と前記疑似アクセスユニットのサイズとから、クロックリファレンスとパケットサイズとを求めるスケジュール手段と、
前記クロックリファレンスと前記パケットサイズとに基づいて、前記アクセスユニットをパケット化するパケット化手段と
を備えることを特徴とするディジタル信号符号化装置。 - 少なくとも第 1 および第2のバッファの順に、所定の数のバッファを経由してデコードされるディジタル信号のビットストリームを伝送するディジタル信号伝送方法であって、
前記ビットストリームごとに規定されるアクセスユニットを、複数の疑似アクセスユニットに分割したときの、その疑似アクセスユニットのサイズを、前記第1のバッファのオーバーフローを回避する所定の上限値以下に設定し、
前記アクセスユニットのデコード時刻から、前記上限値以下に設定されたサイズのデータが、前記第1のバッファに入力完了後、前記第2のバッファに転送されることにより前記第1のバッファから無くなるまでの時間を減算して、前記疑似アクセスユニットの前記第1のバッファへの入力完了時刻を計算し、
前記入力完了時刻と前記疑似アクセスユニットのサイズとから、クロックリファレンスとパケットサイズとを求め、
前記クロックリファレンスと前記パケットサイズとに基づいて、前記アクセスユニットをパケット化して伝送ストリームを生成し、
その伝送ストリームを伝送する
ことを特徴とするディジタル信号伝送方法。 - 少なくとも第 1 および第2のバッファの順に、所定の数のバッファを経由してデコードされるディジタル信号のビットストリームを符号化するディジタル信号伝送装置であって、
前記ビットストリームごとに規定されるアクセスユニットを、複数の疑似アクセスユニットに分割したときの、その疑似アクセスユニットのサイズを、前記第1のバッファのオーバーフローを回避する所定の上限値以下に設定する設定手段と、
前記アクセスユニットのデコード時刻から、前記上限値以下に設定されたサイズのデータが、前記第1のバッファに入力完了後、前記第2のバッファに転送されることにより前記第1のバッファから無くなるまでの時間を減算して、前記疑似アクセスユニットの前記第1のバッファへの入力完了時刻を計算する演算手段と、
前記入力完了時刻と前記疑似アクセスユニットのサイズとから、クロックリファレンスとパケットサイズとを求めるスケジュール手段と、
前記クロックリファレンスと前記パケットサイズとに基づいて、前記アクセスユニットをパケット化して伝送ストリームを生成するパケット化手段と、
前記伝送ストリームを伝送する伝送手段と
を備えることを特徴とするディジタル信号伝送装置。 - 少なくとも1つのバッファを経由してデコードされるディジタル信号のビットストリームを符号化するディジタル信号符号化方法であって、
前記ビットストリームごとに規定される複数のアクセスユニットが統合された疑似アクセスユニットのサイズを、前記バッファのオーバーフローを回避する所定の上限値以下に設定し、
前記所定の上限値以下に設定された前記疑似アクセスユニットのサイズを、前記バッファから出力されるデータのデータ転送レートで割った値を1周期として、疑似アクセスユニットの前記バッファへの入力完了時刻を計算し、
前記入力完了時刻と前記疑似アクセスユニットのサイズとから、クロックリファレンスとパケットサイズとを求め、
前記クロックリファレンスと前記パケットサイズとに基づいて、前記アクセスユニットをパケット化する
ことを特徴とするディジタル信号符号化方法。 - 少なくとも1つのバッファを経由してデコードされるディジタル信号のビットストリームを符号化するディジタル信号符号化装置であって、
前記ビットストリームごとに規定される複数のアクセスユニットが統合された疑似アクセスユニットのサイズを、前記バッファのオーバーフローを回避する所定の上限値以下に設定する設定手段と、
前記所定の上限値以下に設定された前記疑似アクセスユニットのサイズを、前記バッファから出力されるデータのデータ転送レートで割った値を1周期として、疑似アクセスユニットの前記バッファへの入力完了時刻を計算する演算手段と、
前記入力完了時刻と前記疑似アクセスユニットのサイズとから、クロックリファレンスとパケットサイズとを求めるスケジュール手段と、
前記クロックリファレンスと前記パケットサイズとに基づいて、前記アクセスユニットをパケット化するパケット化手段と
を備えることを特徴とするディジタル信号符号化装置。 - 少なくとも1つのバッファを経由してデコードされるディジタル信号のビットストリームを伝送するディジタル信号伝送方法であって、
前記ビットストリームごとに規定される複数のアクセスユニットが統合された疑似アクセスユニットのサイズを、前記バッファのオーバーフローを回避する所定の上限値以下に設定し、
前記所定の上限値以下に設定された前記疑似アクセスユニットのサイズを、前記バッファから出力されるデータのデータ転送レートで割った値を1周期として、疑似アクセスユニットの前記バッファへの入力完了時刻を計算し、
前記入力完了時刻と前記疑似アクセスユニットのサイズとから、クロックリファレンスとパケットサイズとを求め、
前記クロックリファレンスと前記パケットサイズとに基づいて、前記アクセスユニットをパケット化して伝送ストリームを生成し、
その伝送ストリームを伝送する
ことを特徴とするディジタル信号伝送方法。 - 少なくとも1つのバッファを経由してデコードされるディジタル信号のビットストリームを伝送するディジタル信号伝送装置であって、
前記ビットストリームごとに規定される複数のアクセスユニットが統合された疑似アクセスユニットのサイズを、前記バッファのオーバーフローを回避する所定の上限値以下に設定する設定手段と、
前記所定の上限値以下に設定された前記疑似アクセスユニットのサイズを、前記バッファから出力されるデータのデータ転送レートで割った値を1周期として、疑似アクセスユニットの前記バッファへの入力完了時刻を計算する演算手段と、
前記入力完了時刻と前記疑似アクセスユニットのサイズとから、クロックリファレンスとパケットサイズとを求めるスケジュール手段と、
前記クロックリファレンスと前記パケットサイズとに基づいて、前記アクセスユニットをパケット化して伝送ストリームを生成するパケット化手段と、
前記伝送ストリームを伝送する伝送手段と
を備えることを特徴とするディジタル信号伝送装置。
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