JP4015938B2 - 共振器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロ波またはミリ波などの高周波帯域の信号の伝播に用いられる共振器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、マイクロ波帯やミリ波帯等の高周波信号を伝送するための伝送路としては、ストリップ線路、導波管および誘電体導波管などが知られている。これらはまた、高周波用の共振器およびフィルタを構成するものとして知られている。また、これら高周波用の構成要素をモジュール化したものとしては、MMIC(モノリシックマイクロ波集積回路)などがある。
【0003】
ところで最近では、多層構造の配線基板内に、積層技術によって誘電体導波管線路を形成したものが知られている。これは、誘電体を挟んで積層された複数のグランド導体と、内面がメタライズされ、グランド導体間を導通するようになされたスルーホールとを備え、これらグランド導体とスルーホールとで囲まれた領域内で電磁波を伝播するようにしたものである。
【0004】
このような積層型の導波管では、スルーホールを配置する間隔が大きすぎると、隣り合うスルーホール間から電磁波が漏れ出してしまう。このため、スルーホールを設ける間隔を、ある値よりも小さく設定する必要がある。従来、このスルーホールを設ける間隔は、信号波長や、誘電体基板の比誘電率を考慮して決定するのが一般的である。例えば、以下の特許文献1には、遮断波長よりも小さい間隔でスルーホールを設けるようにした導波管の例が記載されている。また、以下の特許文献2には、電磁波の進行方向に管内波長の2分の1未満の間隔でスルーホールを設けるようにした導波管の例が記載されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−53711号公報
【特許文献2】
特開平11−284409号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の積層型の導波管では、主に信号波長を考慮してスルーホールを設ける間隔を決定するようにしていた。しかしながら、特に、スルーホールを設ける間隔と導体損失および放射損失などとの関係は、数学的に正確に解明されておらず、信号波長のみを考慮したスルーホールの配置が真に最適な状態であるとは限らない。
【0007】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、スルーホールの配置の最適化を図り、効率的に電磁波の伝播を行うことができるようにした共振器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明による共振器は、誘電体基板と、この誘電体基板を挟んで互いに対向するグランド電極と、これら対向するグランド電極間を導通して側壁を形成する複数のスルーホールとを有し、それら対向するグランド電極およびスルーホールで囲まれた領域を利用して電磁波が伝播されるようにした共振器であって、複数のスルーホールが、隣接するスルーホール同士の中心間隔をd、各スルーホールの半径をrとして、以下の条件式(A−1)を満足するように配置されているものである。
3.6r<d<4.0r ……(A−1)
【0010】
本発明による共振器では、スルーホールの配置が、隣接するスルーホール同士の中心間隔dと各スルーホールの半径rとの関係により規定される。信号波長などに関係なく、スルーホールの配置の最適化が図られる。
【0013】
本発明による共振器において、複数のスルーホールを、隣接するスルーホール間の非伝播領域における電磁波の減衰が、20dB以上となるように配置するようにしても良い。
【0014】
また、複数のスルーホールを、隣接するスルーホール間の非伝播領域における電磁波の減衰が、15dB以上となるように配置するようにしても良い。
【0015】
また、電磁波の強度分布が不均一となっている場合において、複数のスルーホールが、電磁界強度が相対的に強い領域ほど、中心間隔dが、スルーホールの半径rに対して小さい値となるように配置されていることが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
図1および図2は、本発明の一実施の形態に係る高周波モジュールの構成を説明するためのものであり、その要部を簡略化して示している。図1および図2のいずれの構成例も、スルーホールを用いた積層型の導波管構造を有しており、図1は電磁波の伝播領域が全体として円柱形状、図2は電磁波の伝播領域が全体として直方体形状となっている。これらの積層型の導波管を用いた高周波モジュールは、他の伝送路および共振器などと組み合わされ、例えば高周波信号用の伝送路およびフィルタなどとして使用される。
【0020】
図1に示した円柱型導波管10は、誘電体基板11と、この誘電体基板11を挟んで互いに対向するグランド電極12,13と、これらグランド電極12,13間を導通する複数のスルーホール14とを有している。スルーホール14の内面は、メタライズされている。スルーホール14の断面形状は、ほぼ円形となっている。
【0021】
この円柱型導波管10は、複数のスルーホール14によって電磁波に対する擬似的な導体壁を形成している。そして、複数のスルーホール14とグランド電極12,13とにより囲まれた領域内を電磁波が伝播するようになっている。複数のスルーホール14は、全体としてほぼ円形に配列されており、これにより、グランド電極12,13とで形成された電磁波の伝播領域は、全体としてほぼ円柱形状となっている。なお、この円柱型導波管10は、その電磁波の伝播領域が誘電体で満たされた誘電体導波管の構成であっても良いし、内部を空洞にしたキャビティ導波管の構成であっても良い。
【0022】
この円柱型導波管10を他の伝送路などに接続・結合する場合、例えばグランド電極12,13の一部、またはスルーホール14によって形成された側壁の一部に接続・結合用の結合窓が設けられ、その結合窓を介して他の伝送路などが間接的または直接的に接続・結合される。その接続・結合構造は、特に限定されるものではなく、従来からある一般的な技術を用いることができる。
【0023】
図4および図5はそれぞれ、この円柱型導波管10の部分断面図および部分平面図を示している。この円柱型導波管10は、部分的にみると、隣接する2つのスルーホール14A,14Bとグランド電極12,13とにより、四方(上下左右)が電極で覆われた単純な導波管構造ができているものともいえる。
【0024】
なお、図では、導波管の厚み(高さ)方向をz、幅方向をx、それらz,x方向に直交する方向をyとしている。また以下の説明では、図6に示したように、スルーホール14A,14Bのそれぞれの中心位置をC1,C2、スルーホール14A,14Bの中心間隔をd、各スルーホール14A,14Bの半径をr、スルーホール14A,14Bの外周間の最短距離(スルーホールギャップ)をgと表記する。
【0025】
このような導波管構造において、スルーホールギャップgが遮断波長以下であるとすると、その間を図5のy方向に入射する電磁波Sは、一般に指数関数的に減衰する。この電磁波Sは、スルーホールギャップgが大きくなるほど、隣接する2つのスルーホール14A,14Bの間から漏れ出しやすくなる。従って、スルーホール14は、電磁波Sが伝播領域の外側に漏れ出さないよう、所定値以下の間隔で設けられている必要がある。所定値以下の間隔であれば、すべてのスルーホール14が一定の間隔で設けられている必要はなく、不規則な間隔で設けられていても構わない。
【0026】
具体的には、この円柱型導波管10では、隣接する2つのスルーホール14A,14Bの間から電磁波Sが必要以上に漏れ出さないよう、スルーホール14が以下の条件式(A)を満足するように配置されている。なお、電磁波の周波数帯域は、例えば20GHz〜120GHz程度、より好ましくは20GHz〜60GHz程度となっている。
2.0r<d<10.0r ……(A)
【0027】
ここで、この円柱型導波管10を、共振器として使用する場合には、特に、以下の条件式(A−1)を満足するように配置されていることが好ましい。
3.6r<d<4.0r ……(A−1)
【0028】
また伝送路として使用する場合には、特に、以下の条件式(A−2)を満足するように配置されていることが好ましい。
3.6r<d<10.0r ……(A−2)
【0029】
さらに、これらの条件式と共に、以下の条件式を満たすようにスルーホールを配置しても良い。λ0は、使用周波数帯内の少なくとも一部の周波数の遮断周波数f0に相当する波長である。gは、スルーホールギャップであり、g=d−2rである。
λ0/4<g
【0030】
また、共振器として使用する場合には、一般的に、複数のスルーホール14を、隣接するスルーホール間の非伝播領域における電磁波の減衰が、20dB以上となるように配置されていることが好ましい。より好ましくは「25dB〜30dB」の範囲となるように配置されていると良い。
【0031】
また、伝送路として使用する場合には、一般に共振器に比べて許容される減衰度が小さくて構わない。具体的には一般的に、電磁波の減衰が5dB以上、より好ましくは15dB以上となるように配置されていれば良い。
【0032】
なお、以上の条件式および電磁波の減衰度の範囲の根拠については、後述する。
【0033】
図2に示した直方体型導波管20は、電磁波の伝播領域が直方体形状となっている以外は、基本的に図1の円柱型導波管10と同様の構造となっている。すなわち、この直方体型導波管20も、誘電体基板21と、この誘電体基板21を挟んで互いに対向するグランド電極22,23と、これらグランド電極22,23間を導通する複数のスルーホール24とを有している。
【0034】
この直方体型導波管20では、複数のスルーホール24が、全体としてほぼ方形に配列されており、これにより、グランド電極22,23とで囲まれた電磁波の伝播領域が、全体としてほぼ直方体形状となっている。
【0035】
この直方体型導波管20においても、スルーホール24は、電磁波が伝播領域の外側に漏れ出さないよう、所定値以下の間隔で設けられている必要がある。この場合、基本的には、上述の円柱型導波管10と同様の間隔で設けられていれば良いと考えられるが、直方体型導波管20では、一般に、スルーホール24によって形成される壁面部分での電磁波の強度分布が不均一となっているので、スルーホール24を、その電磁波の強度分布を考慮した配置にすることが望ましい。
【0036】
図3は、直方体型導波管20における最低次のモードでのH面(磁界に平行な面)内での磁界の強度分布の例を示している。図中、ハッチングを施した領域が磁界強度が強い領域である。このように、直方体型導波管20では、例えば壁面の中央部分で磁界強度が相対的に強くなる。スルーホール24によって形成された側壁部分においては、電磁波の強度分布が強くなっている領域ほど電磁波が漏れ出しやすいと考えられるので、電磁界強度が相対的に強い領域ほど、スルーホール24を設ける間隔を狭くすることが好ましい。すなわち、電磁界強度が相対的に強い領域ほど、中心間隔dが、スルーホールの半径rに対して小さい値となるように配置されていることが好ましい。
【0037】
以上の構成の円柱型導波管10および直方体型導波管20では、スルーホール14,24の配置が、隣接するスルーホール同士の中心間隔dと各スルーホールの半径rとの関係により規定される。信号波長などに関係なく、スルーホール14,24の配置の最適化が図られる。
【0038】
次に、スルーホールの配置を決定する方法について説明する。上述の条件式および電磁波の減衰度の範囲の根拠も併せて説明する。
【0039】
スルーホール14の配置を決定するために、電磁波が隣接するスルーホール14A,14Bの間を通過するときの減衰度について考察する。
【0040】
(1)スルーホールの間隔と減衰度。
まず、誘電体基板11の比誘電率εr=7.3、信号周波数f=25GHz、およびスルーホール半径r=0.1mmを固定値とし、スルーホール中心間隔d(図6参照)を連続的に変化させたときの減衰度を測定した。
【0041】
図7に、その測定結果を横軸をd(mm)、縦軸を減衰度A(dB)としてグラフ化して示す。グラフから、d=0.2mm(すなわち、d=2r)で、減衰度が発散しているのが分かる。d=2rのときは、スルーホールギャップgがゼロになり、伝送路を完全に塞いでしまうためで、納得できる結果である。
【0042】
(2)減衰度の周波数依存性。
次に、減衰度の周波数依存性を調べた。誘電体基板11の比誘電率εr=7.3、スルーホール中心間隔d=0.4mm、およびスルーホール半径r=0.1mm(すなわち、スルーホールギャップg=スルーホール直径2r)を固定値とし、信号周波数を連続的に変化させたときの減衰度Aの変化を測定した。
【0043】
図8に、その測定結果を横軸を周波数(GHz)、縦軸を減衰度A(dB)としてグラフ化して示す。この測定結果を見て分かるとおり、120GHz付近までは、ほとんど減衰度Aの値が変化していないことが分かる。特に、60GHz付近までは減衰度Aがほぼ平坦となっている。すなわち、20GHz〜120GHz程度までは減衰度Aが周波数にほとんど依存性しないことがわかる。導波管の通常の使用周波数は20GHz〜30GHzであるが、この周波数範囲内であれば、周波数依存性は無視して良いレベルである。
【0044】
(3)減衰度Aの比誘電率依存性。
次に、減衰度の比誘電率依存性を調べた。スルーホール中心間隔d=0.4mm、信号周波数f=25GHz、およびスルーホール半径r=0.1mmを固定値とし、比誘電率を1〜200まで変化させたときの減衰度Aの変化を測定した。
【0045】
図9に、その測定結果を横軸を比誘電率εr、縦軸を減衰度A(dB)としてグラフ化して示す。図9より、スルーホール14を用いた導波管の減衰度は、通常使用する誘電体の範囲内では、誘電体基板11の材質にほとんど依存しないことが分かる。
【0046】
以上の測定結果から、スルーホール14を用いた導波管構造においては、周波数および比誘電率に対して減衰度がほとんど依存しないという結果が得られた。これは従来の考えとは異なるものであり、非常に面白い結果である。これは、スルーホール14で作られた導波管構造では、その遮断波長が実際の信号周波数の波長と比べて非常に短いために、その減衰度が、周波数および基板の比誘電率にほとんど依存せず、スルーホール14で作られる導波管の遮断波長にのみ依存しているからだと考えられる。
【0047】
(4)スルーホールの間隔と半径。
次に、スルーホール中心間隔dとスルーホール半径rとが減衰度Aに与える影響について考える。
【0048】
まず、誘電体基板11の比誘電率εr=7.3、信号周波数f=25GHzを固定値とし、スルーホール半径rを0.1mm,0.2mm,0.3mmと変化させたときの、スルーホール中心間隔dと減衰度Aとの関係を測定した。図10に、その測定結果を横軸をd(mm)、縦軸を減衰度A(dB)としてグラフ化して示す。
【0049】
図10において、スルーホール中心間隔dがスルーホール半径rの4倍(d=4r、すなわち、スルーホールギャップg=スルーホール直径2r)の所の減衰度を、スルーホール半径0.1mm、0.2mm、0.3mmの場合それぞれについて比較すると、いずれも約23dBの減衰で同じ値になる。これは、スルーホール中心間隔dとスルーホール半径rとの比が一定であれば、ほぼ同じ減衰度が得られるということである。
【0050】
図11は、図10に示した測定結果に対して、今度はスルーホール中心間隔dをスルーホール半径rで規格化し、横軸を(d/r)として再プロットしたグラフである。このグラフからも、スルーホール半径rとスルーホール中心間隔dとの比が一定であれば、減衰度はほぼ一致するという測定結果が得られた。次に、この現象の物理的意味を考える。
【0051】
図12(A)〜(C)に、スルーホール半径r=0.1mm,0.2mm,0.3mmに対して、d=4rの条件を満たすスルーホール14の配置を示す。以下、図12(A)〜(C)の配置を、それぞれcase1、case2、case3と表記する。
【0052】
図10に示した測定結果より、case1、case2、case3のそれぞれに対して、この導波路を通過する電磁波はまったく同じ減衰度で減衰する。case3(図12(C))とcase1(図12(A))とを比較すると、case3の方がスルーホール間の幅が広いので、減衰定数が小さい。しかし、case3の方がスルーホール14の直径が大きいのでcase1と比較して減衰距離が3倍長い。つまり、case3は、case1の場合と比較すると、スルーホール間の幅が広いので単位長さ当たりの減衰度は小さいが、減衰距離が長いためにその減少分を補い、全体の減衰度はcase1と同じになっていることを意味する。
【0053】
以上の測定結果から、要求される減衰度の値が決まっていれば、図11のグラフから中心間隔dと各スルーホールの半径rとの関係を求めることができ、それに基づいてスルーホールの配置を決定することができることが示された。
【0054】
例えば、円柱型導波管10を伝送路として使用する場合には、要求される減衰度が約5dB以上であるものとすると、これに対応するd,rの関係は、図11のグラフから以下の条件式(A)のように求められる。
2.0r<d<10.0r ……(A)
【0055】
また、以上の測定結果を別の観点から考えると、複数のスルーホール14で構成された導波管では、スルーホール径を大きくし、かつ減衰度を同一にする場合、スルーホール14を設ける個数を減らすことができることが分かる。
【0056】
<スルーホールを用いた円柱型導波管共振器の無負荷Q>
以上までの測定結果で、スルーホールによる電磁波の減衰度をある程度理解することができた。ところで、減衰度Aと共振器の無負荷Qとには何らかの相関があるはずである。そこで、次に、円柱型導波管10を共振器として構成した場合の基底モードでの無負荷Qを測定し、その結果の検証を行った。
【0057】
図13(A)〜(G)は、測定対象にした円柱型導波管共振器におけるスルーホール14の配置パターンを示している。スルーホール14の配置パターンは、角度θの回転対称性を有するような配置となっている。図13(A)〜(G)の配置パターンのそれぞれにおける角度θは、30°,24°,20°,18°,15°,12°,10°となっている。
【0058】
なお、角度θとは、図14に示したように、共振器全体の中心位置C0と隣り合うスルーホール14A,14Bのそれぞれの中心位置C1,C2とを結んだ2直線の開き角である。
【0059】
図13(A)〜(G)の円柱型導波管共振器は、各スルーホールの半径rが0.1mm、誘電体(s39材)の比誘電率εrが7.3、約25GHzの周波数で共振するように設計されている。また、共振器全体の中心位置C0から共振器の最も外側の面51(図14参照)までの長さを3.0mm、共振器中心C0からスルーホール14までの長さRを1.7mmとしている。共振器の底面と上面にあるグランド電極12,13の導体部分は、電気伝導度σ=3.0E7(E7=107)とした。放射損失を評価するために、共振器の最も外側の面51の導体の電気伝導度σが3.0E7の場合と、σ=1の場合との2種類について測定を行った。
【0060】
なお、測定モデルとして円柱型共振器を用いた理由は、円柱型共振器の基底モードが角度方向の依存性が無く、すべてのスルーホール14に対して等しい条件になる点(直方体共振器の場合、導波管壁面において磁界強度がsin関数で分布してしまう)と、電磁波がスルーホール14で構成される導波管壁面に垂直に入射するという条件を満たしてくれる点が挙げられる。
【0061】
・測定結果(1)(r=0.1mmの場合)
図15(A)〜(C)に、その測定結果をまとめて示す。共振器の厚みhは、0.2mm,0.3mm,0.4mmの三種類として測定した。「f,Q」は、共振器の最も外側の面51を金属で覆った場合(σが3.0E7の場合、つまり放射損失ゼロ)に対する共振周波数および無負荷Qの値で、「fr,Qr」は、外側の面51の電気伝導度σを1にした場合(つまり放射損失有り)の値となっている。また比較のために、共振器の側面をスルーホールではなく通常の金属壁とした場合の共振周波数と無負荷Qの理論値を記載してある。図15(A)〜(C)の測定結果から、スルーホール中心間隔dが短くなる(角度θが小さくなる)に従って、放射損失を加えた無負荷Q(Qr)の値が段々大きくなって理論値の無負荷Q近くの値で飽和することが分かる。
【0062】
次に、スルーホール半径rを変えたときの無負荷Qについて考察する。既に説明したように、図4の導波管構造においては、スルーホール半径rとスルーホール中心間隔dの比が一定であれば、2つのスルーホール14A,14Bで構成される非伝播領域における電磁波の減衰度Aがほぼ一定になる。スルーホール14の半径rと中心間隔dとの比r/dが一定であれば、減衰度Aも一定であるということは、半径rを大きくした場合、同じ比率で中心間隔dも大きくすれば、各構成でほぼ同等の減衰度Aが得られることを示している。
【0063】
図16に、図13(A)〜(G)の円柱型導波管共振器における回転対称角θとr/dとの関係を示す。この場合のスルーホール半径rの値は、上述したように0.1mmである。この円柱型導波管共振器において、共振器半径R(図14参照)を固定とし、スルーホール中心間隔dを広くするためには、回転対称角θを大きくしなければいけない。
【0064】
ここで、円柱型共振器におけるスルーホール中心間隔dは、以下の(1)式によって求まる(R,r,d,θの関係は、図14参照)。
【0065】
【数1】
【0066】
(1)式から、回転対称角θの関係式を求めると、以下の(2),(3)式が得られる。
【0067】
【数2】
【数3】
【0068】
r/dを図16に示した値に固定し、スルーホール半径rを0.2mm,0.3mmと変化させた場合における回転対称角θを(3)式に従って求めると、図17に示したようになる。
【0069】
・測定結果(2)(r=0.2mm,0.3mmの場合)
図18(A)〜(C)および図19(A)〜(C)に、スルーホール半径rを0.2mm,0.3mmとし、回転対称角を図17に示したように大きくさせた場合における減衰度Aおよび無負荷Q等の測定結果を示す。共振器の厚みhは、0.2mm,0.3mm,0.4mmの三種類として測定した。「f,Q」,「fr,Qr」などの示す意味は、上述のr=0.1mmとした場合と同様である。
【0070】
いずれの結果を見ても、減衰度Aがスルーホール14A,14B間の非伝播領域において約26dBとなる所では、理論値に近い値で無負荷Qが飽和している。また、中心間隔dが広く(角度θが大きく)、十分な減衰が得られていないところでは、電磁波が漏れ出し放射損失になってしまっているために、無負荷Q(Qr)が、放射損失無しで測定した場合の無負荷Q(Q)と比較して著しく低下している。
【0071】
・測定結果(1),(2)のまとめ。
以上、図15(A)〜(C)、図18(A)〜(C)および図19(A)〜(C)において、スルーホール半径r=0.1mm,0.2mm,0.3mmのそれぞれについての測定結果が示された。図20に、これらの測定結果から得られたスルーホール部の減衰度Aと無負荷Q(Qr)との関係を、横軸を減衰度A(dB)、縦軸を無負荷Qとしてグラフ化して示す。厚みh=0.2mm,0.3mm,0.4mmのそれぞれの場合における、円柱型共振器の理論値の無負荷Qについても一点鎖線で示している。
【0072】
図15(A)〜(C)、図18(A)〜(C)および図19(A)〜(C)、ならびに図20のグラフから分かるように、スルーホール14を段々密に配置していく(中心間隔dを小さくしていく)ことによって、理論値の無負荷Qに近づいていくことが分かる。
【0073】
図20より、スルーホール部の減衰を約25dB〜30dB位までとれば、ほぼ理論値の無負荷Qに近い値を得ることができることが分かる。これは、図11に示した規格化された中心間隔d/rと減衰度Aとの関係を参照すると、スルーホール中心間隔dを、スルーホール半径rの約3.6倍から4.0倍に設定すれば十分放射を妨げることを意味する。
【0074】
すなわち、円柱型共振器をスルーホール14を用いて構成する場合において、好ましい無負荷Qを得るためには、信号波長などに関係なく、以下の条件式(A−1)を満足するように配置すれば良い。
3.6r<d<4.0r ……(A−1)
【0075】
また、スルーホール14を用いて円柱型の伝送路を構成する場合においては、減衰を約5dB〜30dB位まで許容できると考えられる。この場合にも同様にして図11から中心間隔dと半径rとの関係を求めると、以下の条件式(A−2)が得られる。
3.6r<d<10.0r ……(A−2)
【0076】
また従来では、遮断波長以下の間隔でスルーホールを配置するような例があるが、本実施の形態では、遮断波長以下に限らず、上記各条件式と共に、例えば以下の条件式を満たすようにスルーホールを配置しても良い。λ0は、使用周波数帯内の少なくとも一部の周波数の遮断周波数f0に相当する波長である。gは、スルーホールギャップであり、g=d−2rである。
λ0/4<g
【0077】
図21(A)〜(C)および図22(A)〜(C)は、以上の測定結果から得られた好ましい円柱型共振器の具体的な構成例を示している。これらの図では構成を簡略化し、かつ部分的にのみ示しているが、基本的な全体構造は、図1に示した円柱型導波管10と同様である。
【0078】
これらの円柱型共振器は、スルーホール部で約38dBの減衰を得られる構造例であり、厚みhはいずれも0.4mmとし、それぞれのスルーホール54A,54B,54Cの半径rは0.1mm,0.2mm,0.3mmとなっている。いずれの場合も無負荷Qは約530であり、ほぼ理論値の無負荷Qと同じ値を得ることができる構造となっている。図の構成例からも分かるように、スルーホール半径rを大きくする場合は、それに応じて中心間隔dを広くすれば、同等の無負荷Qが得られる。つまり、スルーホール径を大きくすることによって、スルーホール数を減らすことが可能であることが証明されたことを意味する。
【0079】
以上のように、スルーホール半径r、スルーホール中心間隔d、および放射損失の関係について、ある程度解析することができた。解析結果から分かったことは、これまでの常識とは異なり、スルーホール14を設ける基板の比誘電率および周波数が、基板内の電磁波の減衰にはほとんど影響を与えないということである。この結果は、応用範囲が広く、基板設計においても応用できる。
【0080】
すなわち、基板11に設けるスルーホール14の間隔は、波長に対して考えるのではなく、スルーホール半径rとスルーホール中心間隔dとの比で考えなければいけないことを意味する。例えば今回、周波数が25GHzでの減衰度を測定したが、実際には減衰度の値は1GHzであってもほとんど変わらない値しか得られない。
【0081】
従って、例えば図1に示した円柱型導波管10を設計する場合、要求される電磁波の減衰度から、図11に示したグラフを用いて中心間隔dと各スルーホールの半径rとの関係を求め、その求められた関係に基づいて、各スルーホールの配置を決定すれば良い。
【0082】
なお、今回は、角度依存性の無い円柱タイプの構造について測定を行ったが、直方体構造のものについても、ほぼ同様のことがいえると考えられる。ただし、直方体構造では、壁面で電磁波が均一でないので、その分布に応じてスルーホールの間隔を変えることが可能であるのではないかと考えられる。
【0083】
以上説明したように、本実施の形態によれば、スルーホールの配置を、隣接するスルーホール同士の中心間隔dと各スルーホールの半径rとの関係により規定するようにしたので、信号波長などに関係なく、スルーホールの配置の最適化を図ることができる。このように配置されたスルーホールを有する高周波モジュールによって、効率的に電磁波の伝播を行うことができる。
【0084】
本発明は、以上の実施の形態に限定されず種々の変形実施が可能である。例えば、上記実施の形態では、グランド電極が2層である構成の例を示したが、3層以上のグランド電極を有した多層構造のものにも適用可能である。また、本発明によるスルーホールの配置方法は、円柱型導波管10および直方体型導波管20に限らず、スルーホールを用いた積層構造の他の導波管にも適用の可能性がある。
【0085】
また、上記実施の形態では、スルーホールの断面形状が円形である場合について説明したが、円形に類似した多角形状または円形に近い楕円形状等であっても、ほぼ同様の配置で同様の効果が得られると考えられる。また、各スルーホールの半径rが完全に同一でなくとも、少なくとも製造誤差程度の範囲内であれば、ほぼ同様の配置で同様の効果が得られると考えられる。
【0086】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の共振器によれば、スルーホールの配置を、隣接するスルーホール同士の中心間隔dと各スルーホールの半径rとの関係により規定するようにしたので、信号波長などに関係なく、スルーホールの配置の最適化を図ることができる。このように配置されたスルーホールを有する共振器によって、効率的に電磁波の伝播を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る高周波モジュールの一例としての円柱型導波管の要部構成を説明するための斜視図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る高周波モジュールの一例としての直方体型導波管の要部構成を説明するための斜視図である。
【図3】多角形状の導波管における磁界分布の例を示す説明図である。
【図4】非伝播領域における電磁波の減衰度を求めるために単純化した導波管構造を示す断面図である。
【図5】図4に示した導波管の平面図である。
【図6】スルーホールギャップ、スルーホール半径およびスルーホール中心間隔の概念を示す説明図である。
【図7】スルーホール中心間隔dと減衰度との関係をグラフ化して示した図である。
【図8】減衰度の周波数依存性を調べるために、周波数と減衰度との関係をグラフ化して示した図である。
【図9】減衰度の比誘電率依存性を調べるために、比誘電率と減衰度との関係をグラフ化して示した図である。
【図10】スルーホール半径rを変化させたときの、スルーホール中心間隔dと減衰度との関係をグラフ化して示した図である。
【図11】図10に示した測定結果に対して、スルーホール中心間隔dをスルーホール半径rで規格化して示した図である。
【図12】中心間隔dがスルーホール半径rに対して4倍の値となる場合のスルーホールの配置例を示す説明図である。
【図13】無負荷Qの測定対象にした円柱型導波管共振器におけるスルーホールの配置パターンを示す図である。
【図14】無負荷Qの測定に用いたパラメータについての説明図である。
【図15】円柱型導波管共振器における減衰度と無負荷Qとの相関を調べた測定結果を示す図である。
【図16】図13(A)〜(G)に示した円柱型導波管共振器における回転対称角θと、スルーホール半径rおよび中心間隔dの比r/dとの関係を示す図である。
【図17】図16に示した比r/dの値を固定し、スルーホール半径rを変化させた場合に得られる回転対称角θの値を示す図である。
【図18】図17に示したスルーホール半径rと回転対称角θとの関係に基づいて、円柱型導波管共振器における減衰度と無負荷Qとの相関を調べた第1の測定結果を示す図である。
【図19】図17に示したスルーホール半径rと回転対称角θとの関係に基づいて、円柱型導波管共振器における減衰度と無負荷Qとの相関を調べた第2の測定結果を示す図である。
【図20】図15(A)〜(C)、図18(A)〜(C)および図19(A)〜(C)に示した測定結果をグラフ化して表した図である。
【図21】測定結果から得られた好ましい円柱型共振器の具体的な構成例を簡略化して示す平面図である。
【図22】測定結果から得られた好ましい円柱型共振器の具体的な構成例を簡略化して示す斜視図である。
【符号の説明】
10…円柱型導波管、14(14A,14B),24,…スルーホール、20…直方体型導波管。
Claims (4)
- 誘電体基板と、この誘電体基板を挟んで互いに対向するグランド電極と、これら対向するグランド電極間を導通して側壁を形成する複数のスルーホールとを有し、それら対向するグランド電極およびスルーホールで囲まれた領域を利用して電磁波が伝播されるようにした共振器であって、
前記複数のスルーホールが、
隣接するスルーホール同士の中心間隔をd、各スルーホールの半径をrとして、以下の条件式(A−1)を満足するように配置されている
ことを特徴とする共振器。
3.6r<d<4.0r ……(A−1) - 電磁波の強度分布が不均一となっている共振器において、
前記複数のスルーホールが、電磁界強度が相対的に強い領域ほど、中心間隔dが、スルーホールの半径rに対して小さい値となるように配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の共振器。 - 電磁波の周波数帯域が20GHz〜120GHzの範囲となっている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の共振器。 - 使用周波数帯内の少なくとも一部の周波数の遮断周波数f0に相当する波長をλ0としたとき、
λ0/4<g
(ただし、g=d−2r)
を満たすことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の共振器。
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