JP4015712B2 - 複合磁性部材およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば磁気スケールや電磁弁等に利用される非磁性であるオーステナイト組織部と強磁性であるマルテンサイト組織部を有する複合磁性部材とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、強磁性体に等間隔で非磁性体部を形成した複合磁性部材を用い、この複合磁性部材に近接したセンサにより、非磁性部あるいは強磁性体部を検出して、位置決めを行なう磁気スケール等においては、特開昭62−161146号に記載されるように、素材を塑性加工により加工誘起マルテンサイト化して強磁性体化した後、レーザー加熱等の局部加熱手段を用いて、マルテンサイトの一部を非磁性のオーステナイト組織とすることにより、所定の位置を非磁性化した複合磁性部材が用いられている。
このような、加工誘起マルテンサイト化した後、一部をオーステナイト化するのに適した素材としては、オーステナイト系のステンレス鋼や高マンガン鋼が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、複合磁性部材を得ようとすると、素材を塑性加工によって、マルテンサイト化し、次いで一部を加熱しオーステナイト化する必要がある。
そして、複合磁性部材としては、形成するオーステナイト部およびマルテンサイト部が安定して存在することが求められている。
マルテンサイトの安定度とオーステナイトの安定度は、相反する特性であり、組成に大きく依存する。従来は、マルテンサイトとオーステナイトの複合相からなる複合磁性体は知られてはいたが、両相を安定にするための組織条件や最適な組成は知られていなかった。
【0004】
すなわち、マルテンサイト化しやすい組成を選択すれば、塑性加工後に加熱してもオーステナイト化しなかったり、もしくは一度オーステナイトに相変態しても容易にマルテンサイトに戻るため、非磁性部が得られにくいという問題が生じる。反対にオーステナイト化しやすい組成を選択すれば、塑性加工してもマルテンサイト変態が起こらなかったり、極めて高い加工率が必要であるという問題が生じる。このような問題に対して、本発明者等は、特開平6−140216号で提案するように、次に示すオーステナイトの安定度の指標である平山の当量を20〜23とし、ニッケル当量を9〜12およびクロム当量を16〜19とすることで一応の特性を得ている。
Heq(平山の当量)=〔Ni%〕+1.05〔Mn%〕+0.65〔Cr%〕+0.35〔Si%〕+12.6〔C%〕
Nieq(ニッケルの当量)=〔Ni%〕+30〔C%〕+0.5〔Mn%〕
Creq(クロム当量)=〔Cr%〕+〔Mo%〕+1.5〔Si%〕+0.5〔Nb%〕
【0005】
しかし、現状では、非磁性が要求されるオーステナイト部および強磁性が要求されるマルテンサイト部の両方に対する磁気特性のさらなる向上および非磁性部の安定性が求められるようになってきている。
本発明の目的は、マルテンサイト部とオーステナイト部を有する複合磁性部材の磁気特性をさらに向上し、非磁性部の安定性も向上した新規の複合磁性部材およびその製造方法を提供することである。より具体的には、従来知られていなかったマルテンサイトとオーステナイトの複合相からなる磁性体において両相を安定にするための組織条件と最適な組成、およびそれを達成するための具体的な製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の複合磁性部材においては、強磁性部には高い磁束密度が要求され、かつ非磁性部は比透磁率が1にできるだけ近いことが要求される。
本発明者らは、オーステナイト化元素として、窒素〔N〕を追加した
ニッケルの当量 Nieq=〔Ni%〕+30〔C%〕+0.5〔Mn%〕+30〔N%〕
で複合磁性部材の磁気特性の最適化を試みた。
ところが、窒素の含有量を増加すると、Ni当量にはさほど大きな影響を与えるものではないにも係わらず、複合磁性部材として形成した強磁性部の磁気特性を大きく劣化することが認められた。
そのため、複合磁性部材としては、窒素量は制限しなければならない。
【0007】
一方、上述した非磁性部を構成するオーステナイト組織においては、Ms点が高いと、マルテンサイト組織に変態する可能性が高くなる。したがって、非磁性部のMs点が低い材料が非磁性部の安定性のためには有効である。
本発明者が非磁性部のMs点と窒素量の関係を調査したところ、オーステナイト化のための加熱によっても窒素量の変動はほとんどなく、窒素はオーステナイト組織中に残留し、Ms点を下げ、オーステナイト組織を低温域まで安定するのに有効であることを見出した。
【0008】
また、窒素は複合磁性部材の非磁性部の透磁率を下げる有効な元素であり、非磁性特性の確保に必要な元素である。
また窒素の添加は非磁性部のMs点(マルテンサイトが発生し始める温度)を大きく低下し、非磁性組織であるオーステナイト組織をより安定化ができることが認められた。
つまり、窒素を極度に低下したのでは、複合磁性部材の強磁性部と非磁性部の両特性を満足させることはできないため、両特性を満足する最適範囲に窒素量をコントロールする必要がある。
【0009】
また、本発明者がMs点とオーステナイト組織の関係について検討したところ、オーステナイト化のための加熱によって得られる組織において、再結晶が不完全であると、透磁率が高くなってしまい、一方、高温に加熱すると結晶粒が粗大化し、透磁率は低いものの、Ms点が上昇し、オーステナイト組織の安定化を害することが判明した。
そして、結晶粒度をオーステナイト結晶粒度番号8番より細粒にすることで、Ms点を低く保つことができることを見出した。
上述した知見により、本発明は見出されたものである。
すなわち、本発明は重量%でC 0.6%以下、Cr 12〜19%、Ni 6〜12%、Mn 2%以下、Si 1%以下、窒素 20〜500ppm、残部はFe及び不可避的不純物でなり、マルテンサイト組織でなる強磁性体部分と、オーステナイト結晶粒度番号8番より細粒の再結晶したオーステナイト組織でなる非磁性体部分を有していることを特徴とする複合磁性部材である。
【0010】
また、上述の本発明の複合磁性部材は、重量%でC 0.6%以下、Cr 12〜19%、Ni 6〜12%、Mn 2%以下、Si 1%以下、かつ窒素を20〜500ppm含有する素材を塑性加工によりマルテンサイト組織とし、次いで前記マルテンサイト組織の一部を加熱し再結晶させ、オーステナイト結晶粒度番号8番より細粒のオーステナイト組織とする本発明の複合磁性部材の製造方法により得ることができる。
本発明における複合磁性部材または素材は、更に重量%でMo 2%以下、Nb 1%以下を単独または複合で含有することができる。
【0011】
特に強磁性体部の強磁性特性、および非磁性体部の非磁性特性を高めるためには、
平山の当量 Heq=〔Ni%〕+1.05〔Mn%〕+0.65〔Cr%〕+0.35〔Si%〕+12.6〔C%〕が20〜23%、であり、かつ、
ニッケル当量 Nieq=〔Ni%〕+30〔C%〕+0.5〔Mn%〕+30〔N%〕が9〜12%、
クロム当量 Creq=〔Cr%〕+〔Mo%〕+1.5〔Si%〕+0.5〔Nb%〕が16〜19%
である組成を満足することが望ましい。
【0012】
本発明の特徴の一つは、複合磁性材料として窒素を20〜500ppm含有させたことにある。
上述したように窒素の高い組成の素材よりマルテンサイト化して得られた強磁性部は、窒素量が多いほどNi当量の予想を越えて強磁性特性が大きく劣化する。特に500ppmを越えると強磁性特性の劣化は著しいものとなる。
一方、オーステナイト部である非磁性部においては、加熱によっても窒素量の変動はほとんどなく、窒素はオーステナイト組織中で、Ms点を下げオーステナイト組織を安定化するのに必須である。その限界量は20ppm以上である。
本発明は強磁性体部と非磁性体部が一体で形成された複合磁性部材として、両方の特性を満足するため、窒素の範囲を20〜500ppmに規定したものである。
【0013】
また、窒素は割れ感受性を高める元素であり、リダクション 50%以上または絞り比2以上の大きな加工を行なってマルテンサイト組織を得る場合には、規制しなければならない。本発明において、好ましい窒素含有量は100〜250ppmである。
本発明のもう一つの特徴は、オーステナイト組織をオーステナイト結晶粒度番号8番より細粒の再結晶組織としたことである。
上述したように、オーステナイト組織においては、Ms点を下げて安定化しておく必要がある。
【0014】
本発明者は、上述した窒素の導入しただけでは、Ms点を低いものとするには不十分であり、オーステナイト結晶粒度番号8番よりも細粒とすることで、さらなるMs点の低下を達成したものである。
上述のオーステナイト結晶粒の大きさは、オーステナイト化温度と時間によって調整することが可能である。オーステナイト化温度が低く再結晶が不完全であると透磁率が高くなり、非磁性部としては使用できなくなる。一方、オーステナイト化温度が高すぎると結晶粒が粗大化し、Ms点が上昇し、オーステナイト組織の安定性を劣化するのである。
すなわち、本発明においては、窒素の導入と再結晶したオーステナイト組織の結晶粒の最適化により、オーステナイト組織のMs点を低いものとしたことを大きな特徴の一つとするものである。
【0015】
本発明におけるマルテンサイト組織は強磁性を示し、オーステナイト組織は非磁性を示すものであり、これによって磁気スケールや電磁弁等の複合磁性材料を構成するものである。また、マルテンサイト組織を塑性加工により得た後、一部を加熱してオーステナイト化することは、一体の成形品に強磁性部と非磁性部とを存在させる方法として有効である。
本発明の複合磁性部材の好ましい組成として、Cを0.6%以下としたのは、0.6%を越えても強磁性を示すが、炭化物量の増加により加工成形性が低下するからである。Cr量を12〜19%としたのは、12%未満では塑性加工することによって発生するマルテンサイト中のCr量が低下するため、強度が低下するからである。また、19%を越えると非磁性部であるオーステナイト中にフェライトが発生し、非磁性部が減少するからである。
【0016】
Ni量を6〜12%としたのは、Ni量6%未満ではオーステナイトがあまり安定せず、フェライトが発生するため、非磁性部が得にくいからである。また、12%を越えるとオーステナイトの安定度が高まり過ぎて加工誘起マルテンサイトの生成を阻害するからである。
Mnを2%以下としたのは2%を越えると塑性加工によって発生するマルテンサイトの延性が低下し、加工成形性も低下するからである。
またMnは、マルテンサイトの形成を抑制する元素であり、強磁性を確保するには低い範囲に抑える必要がある。好ましい範囲は1.0%以下である。
Siを1%以下としたのは、1%を越えるとマルテンサイトの延性を低下させるためである。なお、1%以下の添加は部材の高度を高める上で有効であるので0.3〜0.8%程度を狙って添加するのが良い。
【0017】
また、平山の当量 Heq=〔Ni%〕+1.05〔Mn%〕+0.65〔Cr%〕+0.35〔Si%〕+12.6〔C%〕が20〜23%、であり、かつ、ニッケル当量 Nieq=〔Ni%〕+30〔C%〕+0.5〔Mn%〕+30〔N%〕が9〜12%、
クロム当量 Creq=〔Cr%〕+〔Mo%〕+1.5〔Si%〕+0.5〔Nb%〕が16〜19%
である組成を満足すると、印加磁場4000A/m時の強磁性部の磁束密度B4000を0.3(T)以上にすることが容易であり、また非磁性部においては透磁率μを1近傍に調整することが容易となるという利点がある。
【0018】
さらに、MoとNbは必ずしも添加する必要はないが、MoはMs点を低める効果があり、またNbは材料強度を高める作用があり、目的に応じて単独または複合で添加することができる。ここでMoが2%を越えると、またNbが1%を越えると加工成形が低下するため、好ましくはMoおよびNbの添加量の上限をそれぞれ2%および1%とした。
【0019】
【実施例】
表1に示す組成の合金を熱間圧延により厚さ 2.5mmの板材とし、その後1000℃で5分間不活性ガス中で溶体化処理を行ない、その後、窒素雰囲気中で900℃に加熱して窒素量を調整し、異なる窒素量で実質的にオーステナイト組織を有する複合磁性部材用素材を得た。表1に示すように窒素量が異なるが、溶体化処理により、実質的にオーステナイト組織を示す素材が得られた。
なお、γ量(%)は、溶体化処理後のオーステナイト量で単位は%、μは透磁率、〔N〕は溶体化処理後の窒素含有量で単位はppmである。また、Heqは平山の当量、NieqはNi当量、CreqはCr当量である。
【0020】
【表1】
【0021】
表1に示す試料1〜5の試験片を冷間圧延により、板厚 2.5mmから1.2mmまで圧下し、強磁性部の評価を行なった結果を表2に示す。
表2に示すα′量(%)は、冷間圧延後のマルテンサイト量で単位は%、B4000(T)は印加磁場4000A/mの時の磁束密度で単位はT(テスラ)である。
なお、冷間圧延による試験片中の合金組成の変化は認められなかった。
また、割れ性を評価するために冷間圧延後焼鈍したφ60mm×0.7tmmの円板状素材を内径φ30mmの筒状に絞り加工を行なった。この時の絞り比はφ60/φ30=2である。割れの発生の有無を表2に付記した。
表2に示すように窒素の高い比較例においては、割れが発生しており、好ましくないものであることがわかる。また、強磁性が要求されるマルテンサイト部としては、窒素量の増加に伴いB4000が低下し、磁気特性が劣化していくことがわかる。
【0022】
【表2】
【0023】
表1に示す試料について、材料表面の一部を880℃と1080℃の2条件で3秒間、10-3torrの真空中で高周波加熱して再結晶化して得られた非磁性部の特性を表3に示す。表3から明らかなように、部分加熱することにより実質的に非磁性を示すオーステナイト組織が得られている。表3に示すように窒素を添加することにより、非磁性であることが要求されるオーステナイト部の透磁率が1に近づき、Ms点が下がるため20ppm以上の窒素添加が非磁性特性の確保に有効であることがわかる。
そして、加熱条件が1080℃と高く、オーステナイト結晶粒度番号8番以下の粗大な結晶粒を有する試料については、同じ組成であるにもかかわらず、880℃により結晶粒を微細化したものよりも20℃以上もMs点が高くなっている。
したがって、非磁性部を構成するオーステナイト組織においては窒素の導入と結晶粒の微細化が必須であることがわかる。
【0024】
なお、本発明の典型的なオーステナイト組織として試料番号3において、880℃で加熱処理を行なった時のミクロ組織を図1に示す。
図1に示すように、本発明のオーステナイト組織は、微細な再結晶組織となっている。
なお、表3に示すγrevは部分加熱後の非磁性体部分のオーステナイト量で単位は%である。また、G.S. No.は、オーステナイト結晶粒度番号、Msはマルテンサイト化が始まる温度である。
【0025】
【表3】
【0026】
(実施例2)
表4の試料番号6〜12に示す化学組成の試験片でそれぞれにつき、非磁性部を形成する条件を880℃に設定する以外は、実施例1と同様の操作を行なった結果を表4および表5に示す。なお、冷間圧延において、窒素量の変化は認められなかった。表4および表5から明らかなように、本発明の規定範囲内の窒素量を有する試料は、冷間加工において得られたマルテンサイト部の磁束密度が高く、また、その後の部分加熱により非磁性化したオーステナイト組織においては、オーステナイト結晶粒度番号8番より細粒であり、かつ1に近い非磁性部が得られたことがわかる。
【0027】
【表4】
【0028】
【表5】
【0029】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、窒素の最適な含有とオーステナイト組織の再結晶粒の微細化により強磁性部と非磁性部の両方の特性を有する複合磁性部材として、従来の複合磁性材では達成し得なかったマルテンサイト組織の強磁性特性の向上およびオーステナイト組織の非磁性特性の向上および安定化を両立することが初めて可能となるものである。したがって、高い磁束密度を有する強磁性体と比透磁率が1に近い非磁性部が安定して形成され、磁気スケールや電磁弁の用途にも適したものになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のオーステナイト部の再結晶組織を示す金属ミクロ組織写真である。
Claims (6)
- 重量%でC 0.6%以下、Cr 12〜19%、Ni 6〜12%、Mn 2%以下、Si 1%以下、窒素 20〜500ppm、残部はFe及び不可避的不純物でなり、マルテンサイト組織でなる強磁性体部分と、オーステナイト結晶粒度番号8番より細粒の再結晶したオーステナイト組織でなる非磁性体部分を有していることを特徴とする複合磁性部材。
- 複合磁性部材は更に重量%でMo 2%以下、Nb 1%以下を単独または複合で含有することを特徴とする請求項1に記載の複合磁性部材。
- 平山の当量 Heq=〔Ni%〕+1.05〔Mn%〕+0.65〔Cr%〕+0.35〔Si%〕+12.6〔C%〕が20〜23%、であり、かつ、
ニッケル当量 Nieq=〔Ni%〕+30〔C%〕+0.5〔Mn%〕+30〔N%〕が9〜12%、
クロム当量 Creq=〔Cr%〕+〔Mo%〕+1.5〔Si%〕+0.5〔Nb%〕が16〜19%
である組成を満足することを特徴とする請求項1または2に記載の複合磁性部材。 - 重量%でC 0.6%以下、Cr 12〜19%、Ni 6〜12%、Mn 2%以下、Si 1%以下、かつ窒素を20〜500ppm含有し、残部はFe及び不可避的不純物でなる素材を塑性加工によりマルテンサイト組織とし、次いで前記マルテンサイト組織の一部を加熱し再結晶させ、オーステナイト結晶粒度番号8番より細粒のオーステナイト組織とすることを特徴とする複合磁性部材の製造方法。
- 素材は、更に重量%でMo 2%以下、Nb 1%以下を単独または複合で含有することを特徴とする請求項4に記載の複合磁性部材の製造方法。
- 素材は、平山の当量 Heq=〔Ni%〕+1.05〔Mn%〕+0.65〔Cr%〕+0.35〔Si%〕+12.6〔C%〕が20〜23%、であり、かつ、
ニッケル当量 Nieq=〔Ni%〕+30〔C%〕+0.5〔Mn%〕+30〔N%〕が9〜12%、
クロム当量 Creq=〔Cr%〕+〔Mo%〕+1.5〔Si%〕+0.5〔Nb%〕が16〜19%
である組成を満足することを特徴とする請求項4または5に記載の複合磁性部材の製造方法。
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