JP4015033B2

JP4015033B2 - Copper or copper alloy member coated with Sn and method for producing the same

Info

Publication number: JP4015033B2
Application number: JP2003021396A
Authority: JP
Inventors: 宏人成枝
Original assignee: Dowa Holdings Co Ltd; Dowa Mining Co Ltd
Current assignee: Dowa Holdings Co Ltd
Priority date: 2003-01-30
Filing date: 2003-01-30
Publication date: 2007-11-28
Anticipated expiration: 2023-01-30
Also published as: JP2004232014A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、銅または銅合金部材がＳｎ含有層で被覆されたＳｎ被覆を施した銅または銅合金部材およびその製造方法に関し、特に、自動車用コネクタ端子、バスバー、電気電子部品の端子、リードフレームなどに使用され、一部にアルミニウム線またはアルミニウム板を接合可能なＳｎ被覆を施した銅または銅合金部材およびその製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
端子やバスバーなどの電気電子部品の材料として、電気伝導性に優れ且つコスト面でも優れた銅または銅合金部材が広く利用されている。また、端子材料の最表面には、電気的信頼性、耐食性、はんだ付け性、外観およびコストの観点から、Ｓｎ被覆が施されることが多い。このＳｎ被覆には、耐ウイスカ性に優れた溶融加熱処理や溶融Ｓｎ浸漬処理が広く利用されている。
【０００３】
また、最表層をＳｎで被覆した端子やバスバーに銅電線を接続する場合、加締めて接続する圧着、刃で銅電線の被覆を切って接続する圧接、はんだを用いて接続するはんだ付けが一般的である。
【０００４】
また、近年の環境対策として、素材の軽量化が挙げられており、銅電線からアルミニウム電線への切替えが検討されている。しかし、アルミニウムは強固な酸化被膜を生成し易く、圧着や圧接による接続ではアルミニウムの酸化被膜が抵抗となるため、アルミニウム電線の実用化には問題がある。また、アルミニウムの酸化被膜は強固なため、はんだ付けによる接続も難しい。
【０００５】
また、アルミニウムと銅または銅合金との接続方法として、互いを加圧し、超音波振動を加えることによって固相接合させる超音波接合が開発されている（例えば、特許文献１参照）。
【０００６】
【特許文献１】
特開平８−２５２６７９号公報（段落番号００１５−００１９）
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、アルミニウムとＳｎの超音波接合では、接合面に脆弱なアルミニウム−Ｓｎ合金層が形成され、接合強度が弱く、振動などにより容易に剥離するという問題が生じる。そのため、超音波接合によって、Ｓｎ被覆を施した銅または銅合金にアルミニウムを直接接合することはできなかった。
【０００８】
また、一つの端子やバスバー内でＳｎ被覆部とＳｎ非被覆部を共存させるためには、Ｓｎ被覆が必要な部分だけめっきする部分Ｓｎめっきや、マスキングテープを使用するストライプめっきが考えられる。しかし、溶融処理を行わないＳｎ被覆方法は、ウイスカが発生し易く、短絡障害の原因となるため好ましくない。そのため、溶融処理を行ったＳｎ被覆部と、素材の銅または銅合金が露出したＳｎ非被覆部が共存する材料が求められていた。
【０００９】
したがって、本発明は、このような従来の問題点に鑑み、アルミニウム部材と接合可能なＳｎ被覆を施した銅または銅合金部材を提供することを目的とする。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、銅または銅合金部材の表面をＳｎ含有層で被覆した後、Ｓｎ含有層の一部を切削または研削により除去するとともに、その切削または研削の際に、そのＳｎ含有層の一部に被覆されていた銅または銅合金部材の部分を所定の厚さ分だけ除去することにより、アルミニウム部材と接合可能なＳｎ被覆を施した銅または銅合金部材を提供することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【００１１】
すなわち、本発明によるＳｎ被覆を施した銅または銅合金部材の製造方法は、銅または銅合金部材の表面をＳｎ含有層で被覆した後、Ｓｎ含有層の一部を切削または研削により除去するとともに、その切削または研削の際に、そのＳｎ含有層の一部に被覆されていた銅または銅合金部材の部分を所定の厚さ分だけ除去することを特徴とする。
【００１２】
このＳｎ被覆を施した銅または銅合金部材の製造方法において、銅または銅合金部材の表面を下地層を介してＳｎ含有層で被覆した場合は、Ｓｎ含有層の一部を切削または研削により除去する際に、Ｓｎ含有層の一部に被覆されていた下地層の部分も除去するのが好ましい。また、所定の厚さが０．０１ｍｍ以上であり、Ｓｎ含有層の厚さが０．１〜２０μｍであるのが好ましい。Ｓｎ含有層は、Ｐｂ、Ｚｎ、Ｃｕ、ＮｉおよびＡｇの１種以上を０〜２０重量％含有してもよい。また、切削または研削により被覆を除去することによって露出した銅または銅合金部材の表面の中心線平均粗さＲａが１μｍ以下であるのが好ましい。さらに、Ｓｎ含有層を、電気めっき後に加熱溶融処理を行う方法または溶融Ｓｎ浸漬処理方法により被覆するのが好ましい。
【００１３】
また、本発明によるＳｎ被覆を施した銅または銅合金部材は、銅または銅合金部材の表面がＳｎ含有層で被覆され、Ｓｎ含有層の一部が切削または研削により除去されるとともに、その切削または研削の際に、そのＳｎ含有層の一部に被覆されていた銅または銅合金部材の部分が所定の厚さ分だけ除去されて、銅または銅合金部材の露出面が形成されていることを特徴とする。
【００１４】
このＳｎ被覆を施した銅または銅合金部材において、銅または銅合金部材の表面が下地層を介してＳｎ含有層で被覆され、Ｓｎ含有層の一部を切削または研削により除去する際には、Ｓｎ含有層の一部に被覆されていた下地層の部分も除去されているのが好ましい。また、所定の厚さが０．０１ｍｍ以上であり、Ｓｎ含有層の厚さが０．１〜２０μｍであるのが好ましい。Ｓｎ含有層は、Ｐｂ、Ｚｎ、Ｃｕ、ＮｉおよびＡｇの１種以上を０〜２０重量％含有してもよい。さらに、露出面の中心線平均粗さＲａが１μｍ以下であるのが好ましい。また、露出面は、アルミニウム線またはアルミニウム板を接合する面とすることができる。
【００１５】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明によるＳｎ被覆を施した銅または銅合金部材およびその製造方法の実施の形態を説明する。
【００１６】
図１（ａ）〜図１（ｄ）に示すように、本発明によるＳｎ被覆を施した銅または銅合金部材の製造方法の実施の形態では、銅または銅合金部材１０を、めっき、蒸着、溶融金属浸漬などにより、必要に応じて単層または複層の下地層１４の被覆を介して、厚さ０．１〜２０μｍのＳｎ含有層１２で被覆する。Ｓｎ被覆方法が溶融Ｓｎ浸漬処理方法以外の場合には、その後に加熱溶融処理を行い、Ｓｎ被覆を施した銅または銅合金部材を形成する。次いで、アルミニウム線またはアルミニウム板を接続するための銅または銅合金部材１０の任意の部分を、表面からＳｎ含有層１２の厚さに０．０１ｍｍ以上の厚さを加えた厚さ分Ｄ、下地層１４を形成している場合は下地層１４の厚さとＳｎ含有層１２の厚さに０．０１ｍｍ以上の厚さを加えた厚さ分Ｄ’だけ、切削または研削により除去することによって、Ｓｎ被覆部と銅または銅合金が露出したＳｎ非被覆部を共存させた材料を形成する。なお、Ｓｎ含有層は、Ｓｎの他に、Ｐｂ、Ｚｎ、Ｃｕ、ＮｉおよびＡｇの１種以上を０〜２０重量％含有してもよい。
【００１７】
Ｓｎ含有層の厚さを０．１〜２０μｍとするのは、Ｓｎ被覆は電気的接続信頼性および耐食性を確保するために施されるものであり、Ｓｎ含有層の厚さが０．１μｍ未満ではその機能を保つことができず、２０μｍを超えると経済的に不利になるからである。
【００１８】
切削または研削により除去する厚さを（下地層１４の厚さと）Ｓｎ含有層１２の厚さに０．０１ｍｍ以上を加えた厚さＤ（またはＤ’）とするのは、０．０１ｍｍ未満では、被覆の厚さや表面の凹凸のばらつきなどにより、被覆した下地層１４やＳｎ含有層１２を完全に除去することが難しいためである。
【００１９】
下地層１４は、Ｓｎ、Ｃｕ、Ｎｉ、Ｆｅ、Ｚｎ、Ｃｏ、Ａｕ、Ａｇ、ＰｂまたはＰの単体または合金からなる。下地層１４の組合せおよび厚さは、要求特性により多様に選定できるが、製造条件およびコストの兼ね合いから、厚さは２０μｍ以下であることが好ましい。
【００２０】
また、切削または研削により被覆を除去することにより露出した表面の中心線平均粗さＲａを１μｍ以下にするのが好ましい。１μｍを超えると、アルミニウムと銅または銅合金の間の摩擦抵抗が高くなり、アルミニウムと銅または銅合金の間に超音波振動を与える効率が低下し、接合力も低下するからである。
【００２１】
Ｓｎ被覆方法としては、耐ウイスカ性を向上させるため、電気めっき後に加熱溶融（リフロー）処理を行う方法または溶融Ｓｎ浸漬（ホットディップ）処理による方法を使用するのが好ましい。ただし、耐ウイスカ性を必要としない場合は、加熱溶融処理や溶融Ｓｎ浸漬処理を行わなくてもよい。
【００２２】
本発明によるＳｎ被覆を施した銅または銅合金部材の実施の形態は、図２に示すように、端子として形成し、切削または研削により露出した銅または銅合金部材１０の表面にアルミニウム線またはアルミニウム板１６を介して（図示しない）他の部位を接合することができるとともに、Ｓｎ含有層１２で被覆された部分に（図示しない）他の端子を接続することができる。なお、図２に示す端子の形状は、オスタブの形状になっているが、箱形やベローズ型などの他の形状でもよい。
【００２３】
【実施例】
以下、添付図面を参照して、本発明によるＳｎ被覆を施した銅または銅合金部材およびその製造方法の実施例について詳細に説明する。
【００２４】
［実施例］
図３（ａ）に示すように、素材として、銅中にＦｅ、Ｓｎ、ＮｉおよびＰを合計０．１重量％含有し、ビッカース硬さ１１５、厚さ１．２ｍｍ、幅２００ｍｍの銅合金条１００を用意した。この銅合金条１００の表面を電解脱脂と酸洗により活性化した後、その上に硫酸塩浴を用いて電気めっきにより厚さ１μｍのＳｎ被覆層１０２を形成した。被覆方法として電気めっきを用いたのは、厚さの制御に優れ且つコスト的にも有利であるからである。電気めっきを行った後に溶融処理を行った。この溶融処理は、バーナー炉を使用して、還元雰囲気において炉内温度５００℃、通板速度５ｍ／ｍｉｎで行った。
【００２５】
Ｓｎ被覆を施した銅合金条１００を７０ｍｍ幅に切断した後、切削加工によって端から幅２０ｍｍ、深さ０．０５ｍｍの表面部分を除去することにより接続部を形成し、その中心線平均粗さＲａが０．２μｍになるように仕上げた。
【００２６】
Ｓｎ被覆層１０２の厚さは、蛍光Ｘ線膜厚測定器により測定し、中心線平均粗さは３次元レーザー顕微鏡により測定した。
【００２７】
他の端子との接続部の信頼性の評価の内容として、１６０℃の大気雰囲気中で１２０時間保持した後の接触抵抗値の測定と、亜硫酸ガス雰囲気中（ＳＯ_２ガス濃度１０ｐｐｍ、温度４０℃、相対湿度８０％ＲＨ）に９６時間保持した後の耐食性の評価を行った。接触抵抗値は、マイクロオームメータを使用し、開放電圧２０ｍＶ、電流１０ｍＡ、０．５φｍｍのＵ型金線プローブ、最大荷重１００ｇｆ、摺動無しの条件において、試験数Ｎ＝５回測定し、その平均値から求めた。耐食性は、表面をマイクロスコープで観察し、腐食の有無を確認することによって評価した。
【００２８】
また、アルミニウムとの接続部の信頼性の評価の内容として、φ２５μｍ、破断強度１８ｇｆのアルミニウム線をループ状に超音波接合でボンディングし、ループのプル強度を測定した。超音波接合は、超音波ウェッジワイヤボンダを用いて、接合時間４０ｍｓ、接合荷重２５ｇｆ、超音波出力０．６Ｗで行った。プル強度は、プルテスタを用いて試験数Ｎ＝５回測定し、その平均値から求めた。なお、この評価では、φ２５μｍのアルミニウム線を使用したが、他の大きさのアルミニウム線またはアルミニウム板を使用してもよい。
【００２９】
［比較例１］
図３（ｂ）に示すように、Ｓｎ被覆層を形成せず、接続部の中心線平均粗さＲａを０．１０μｍとした以外は、実施例と同様の方法により得られた銅合金部材について、実施例と同様の測定および評価を行った。
【００３０】
［比較例２］
図３（ｃ）に示すように、表面部分を除去せず、接続部の中心線平均粗さＲａを０．０４μｍとした以外は、実施例と同様の方法により得られた銅合金部材について、実施例と同様の測定および評価を行った。
【００３１】
実施例、比較例１および比較例２の結果を表１および表２に示す。
【表１】

【００３２】
表１に示すように、比較例１では他の端子との接続部の信頼性に欠け、比較例２ではアルミニウムとの接続部の信頼性に欠ける。比較例１において接触抵抗値が大きい理由は、表面の銅が高温放置されて厚い酸化物が形成されたためであり、変色・腐食が発生した理由は、銅が亜硫酸ガスと容易に反応するためである。また、比較例２においてプル強度が低いのは、超音波接合時に脆弱なアルミニウム−Ｓｎ化合物を形成したためである。一方、実施例では、他の端子との接続部の信頼性に優れ、アルミニウムとの接続部の信頼性にも優れている。
【００３３】
【発明の効果】
上述したように、本発明によるＳｎ被覆を施した銅または銅合金部材は、他の端子との接続部の信頼性に優れ、アルミニウムとの接続部の信頼性にも優れているため、自動車用のコネクタ端子、バスバー、産業機械および民生機器などのコネクタ端子や、リードフレームなどの中で、アルミニウムとの接合箇所を有し且つＳｎ被覆による電気的信頼性も要求される電気電子部品用材料として優れている。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明によるＳｎ被覆を施した銅または銅合金部材の実施の形態の例を概略的に示す断面図。
【図２】本発明によるＳｎ被覆を施した銅または銅合金部材の実施の形態を端子に応用した場合の斜視図。
【図３】実施例および比較例におけるＳｎ被覆を施した銅または銅合金部材を概略的に示す断面図であり、図３（ａ）は実施例、図３（ｂ）は比較例１、図３（ｃ）は比較例２を示す。
【符号の説明】
１０銅または銅合金部材
１２Ｓｎ含有層
１４下地層
１６アルミニウム線またはアルミニウム板
１００銅または銅合金条
１０２Ｓｎ被覆層[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
TECHNICAL FIELD The present invention relates to a copper or copper alloy member coated with Sn, in which a copper or copper alloy member is coated with a Sn-containing layer, and a method for manufacturing the same, and more particularly to an automobile connector terminal, a bus bar, a terminal of an electric / electronic component, and a lead frame. In particular, the present invention relates to a copper or copper alloy member coated with Sn that can be joined to an aluminum wire or an aluminum plate, and a method for manufacturing the same.
[0002]
[Prior art]
As materials for electric and electronic parts such as terminals and bus bars, copper or copper alloy members having excellent electrical conductivity and excellent cost are widely used. Further, the outermost surface of the terminal material is often coated with Sn from the viewpoint of electrical reliability, corrosion resistance, solderability, appearance, and cost. For this Sn coating, a melt heat treatment or a melted Sn immersion treatment excellent in whisker resistance is widely used.
[0003]
Also, when connecting a copper wire to a terminal or bus bar whose outermost layer is coated with Sn, crimping to be connected by crimping, pressure welding to cut and connect the copper wire with a blade, or soldering to connect using a solder is common. Is.
[0004]
Moreover, weight reduction of the material is mentioned as environmental measures in recent years, and switching from a copper electric wire to an aluminum electric wire is examined. However, aluminum tends to form a strong oxide film, and the aluminum oxide film becomes a resistance in connection by pressure bonding or pressure welding. Further, since the aluminum oxide film is strong, it is difficult to connect by soldering.
[0005]
As a method for connecting aluminum and copper or a copper alloy, ultrasonic bonding has been developed in which solid-phase bonding is performed by applying pressure to each other and applying ultrasonic vibration (see, for example, Patent Document 1).
[0006]
[Patent Document 1]
JP-A-8-252679 (paragraph number 0015-0019)
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the ultrasonic bonding of aluminum and Sn, a fragile aluminum-Sn alloy layer is formed on the bonding surface, the bonding strength is weak, and there is a problem that peeling easily due to vibration or the like occurs. Therefore, it was not possible to directly join aluminum to copper or copper alloy coated with Sn by ultrasonic bonding.
[0008]
In order to allow the Sn covering portion and the Sn non-covering portion to coexist in one terminal or bus bar, partial Sn plating for plating only a portion requiring Sn coating or stripe plating using a masking tape can be considered. However, an Sn coating method that does not perform the melting treatment is not preferable because whiskers are likely to occur and cause a short circuit failure. Therefore, there has been a demand for a material in which the Sn coating portion subjected to the melting treatment and the Sn non-covering portion where the raw copper or copper alloy is exposed coexist.
[0009]
Therefore, in view of such a conventional problem, an object of the present invention is to provide a copper or copper alloy member with Sn coating that can be joined to an aluminum member.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above problems, the present inventors have coated the surface of a copper or copper alloy member with a Sn-containing layer, and then removed a part of the Sn-containing layer by cutting or grinding, When cutting or grinding, the copper or copper alloy member coated on a part of the Sn-containing layer is removed by a predetermined thickness so that the Sn-coated copper that can be joined to the aluminum member is applied. Or it discovered that a copper alloy member could be provided and came to complete this invention.
[0011]
That is, in the method for producing a copper or copper alloy member coated with Sn according to the present invention, after the surface of the copper or copper alloy member is coated with the Sn-containing layer, a part of the Sn-containing layer is removed by cutting or grinding. In the cutting or grinding, the portion of the copper or copper alloy member coated on a part of the Sn-containing layer is removed by a predetermined thickness.
[0012]
In this method of manufacturing a copper or copper alloy member coated with Sn, when the surface of the copper or copper alloy member is coated with a Sn-containing layer through an underlayer, a part of the Sn-containing layer is removed by cutting or grinding In this case, it is preferable to remove the portion of the underlayer that was covered with a part of the Sn-containing layer. Moreover, it is preferable that predetermined thickness is 0.01 mm or more, and the thickness of Sn content layer is 0.1-20 micrometers. The Sn-containing layer may contain 0 to 20% by weight of one or more of Pb, Zn, Cu, Ni, and Ag. Moreover, it is preferable that the center line average roughness Ra of the surface of the copper or copper alloy member exposed by removing the coating by cutting or grinding is 1 μm or less. Furthermore, it is preferable to coat the Sn-containing layer by a method of performing heat-melting treatment after electroplating or a molten Sn immersion treatment method.
[0013]
In addition, the copper or copper alloy member coated with Sn according to the present invention is coated with the Sn-containing layer on the surface of the copper or copper alloy member, and a part of the Sn-containing layer is removed by cutting or grinding. Alternatively, when grinding, the copper or copper alloy member portion covered by a part of the Sn-containing layer is removed by a predetermined thickness to form an exposed surface of the copper or copper alloy member. It is characterized by.
[0014]
In the copper or copper alloy member subjected to this Sn coating, the surface of the copper or copper alloy member is coated with the Sn-containing layer through the underlayer, and when part of the Sn-containing layer is removed by cutting or grinding, It is preferable that the part of the underlayer that has been coated on a part of the Sn-containing layer is also removed. Moreover, it is preferable that predetermined thickness is 0.01 mm or more, and the thickness of Sn content layer is 0.1-20 micrometers. The Sn-containing layer may contain 0 to 20% by weight of one or more of Pb, Zn, Cu, Ni, and Ag. Furthermore, the center line average roughness Ra of the exposed surface is preferably 1 μm or less. The exposed surface can be a surface to which an aluminum wire or an aluminum plate is joined.
[0015]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of a copper or copper alloy member coated with Sn according to the present invention and a method for manufacturing the same will be described with reference to the accompanying drawings.
[0016]
As shown in FIGS. 1 (a) to 1 (d), in the embodiment of the method for producing a copper or copper alloy member coated with Sn according to the present invention, the copper or copper alloy member 10 is plated, vapor-deposited, By immersion of molten metal or the like, the Sn-containing layer 12 having a thickness of 0.1 to 20 μm is coated with a single layer or multiple layers of the underlayer 14 as necessary. When the Sn coating method is other than the melted Sn dipping method, a heat melting process is performed thereafter to form a copper or copper alloy member coated with Sn. Next, an arbitrary portion of the copper or copper alloy member 10 for connecting the aluminum wire or the aluminum plate is formed by adding a thickness D of 0.01 mm or more to the thickness of the Sn-containing layer 12 from the surface. When the base layer 14 is formed, Sn is removed by cutting or grinding by a thickness D ′ obtained by adding a thickness of 0.01 mm or more to the thickness of the base layer 14 and the thickness of the Sn-containing layer 12. A material in which the covering portion and the Sn non-covering portion where the copper or copper alloy is exposed coexists is formed. In addition, Sn content layer may contain 0-20 weight% of 1 or more types of Pb, Zn, Cu, Ni, and Ag other than Sn.
[0017]
The thickness of the Sn-containing layer is 0.1 to 20 μm because the Sn coating is applied to ensure electrical connection reliability and corrosion resistance, and the thickness of the Sn-containing layer is less than 0.1 μm. Then, the function cannot be maintained, and if it exceeds 20 μm, it becomes economically disadvantageous.
[0018]
The thickness to be removed by cutting or grinding (and the thickness of the base layer 14) is set to a thickness D (or D ′) obtained by adding 0.01 mm or more to the thickness of the Sn-containing layer 12 below 0.01 mm. This is because it is difficult to completely remove the coated underlayer 14 and the Sn-containing layer 12 due to variations in the thickness of the coating and unevenness of the surface.
[0019]
The underlayer 14 is made of Sn, Cu, Ni, Fe, Zn, Co, Au, Ag, Pb or P alone or an alloy. The combination and thickness of the underlayer 14 can be variously selected according to required characteristics, but the thickness is preferably 20 μm or less in view of manufacturing conditions and cost.
[0020]
Moreover, it is preferable that the centerline average roughness Ra of the surface exposed by removing the coating by cutting or grinding is 1 μm or less. If the thickness exceeds 1 μm, the frictional resistance between aluminum and copper or a copper alloy increases, the efficiency of applying ultrasonic vibration between the aluminum and copper or copper alloy decreases, and the bonding force also decreases.
[0021]
As the Sn coating method, in order to improve the whisker resistance, it is preferable to use a method of performing heat melting (reflow) treatment after electroplating or a method of melting Sn immersion (hot dip) treatment. However, when the whisker resistance is not required, the heat-melting process or the molten Sn immersion process may not be performed.
[0022]
As shown in FIG. 2, the embodiment of the copper or copper alloy member coated with Sn according to the present invention is formed as a terminal and exposed to aluminum or wire on the surface of the copper or copper alloy member 10 exposed by cutting or grinding. Other parts (not shown) can be joined via the plate 16, and other terminals (not shown) can be connected to the portions covered with the Sn-containing layer 12. In addition, although the shape of the terminal shown in FIG. 2 is a male tab shape, other shapes such as a box shape or a bellows shape may be used.
[0023]
【Example】
Hereinafter, embodiments of a copper or copper alloy member coated with Sn according to the present invention and a manufacturing method thereof will be described in detail with reference to the accompanying drawings.
[0024]
[Example]
As shown in FIG. 3 (a), a copper alloy strip containing 0.1% by weight of Fe, Sn, Ni and P in copper as a material, having a Vickers hardness of 115, a thickness of 1.2 mm, and a width of 200 mm. 100 was prepared. The surface of the copper alloy strip 100 was activated by electrolytic degreasing and pickling, and then a 1 μm thick Sn coating layer 102 was formed thereon by electroplating using a sulfate bath. The reason for using electroplating as the coating method is that it is excellent in thickness control and advantageous in terms of cost. After electroplating, a melting treatment was performed. This melting process was performed using a burner furnace in a reducing atmosphere at a furnace temperature of 500 ° C. and a sheet feeding speed of 5 m / min.
[0025]
After cutting the Sn-coated copper alloy strip 100 to a width of 70 mm, a connecting portion is formed by removing a surface portion having a width of 20 mm and a depth of 0.05 mm from the end by cutting, and the center line average roughness Ra was finished to 0.2 μm.
[0026]
The thickness of the Sn coating layer 102 was measured with a fluorescent X-ray film thickness measuring instrument, and the center line average roughness was measured with a three-dimensional laser microscope.
[0027]
As the contents of the evaluation of the reliability of the connection part with other terminals, the measurement of the contact resistance value after holding for 120 hours in an air atmosphere at 160 ° C., and the sulfurous acid gas atmosphere (SO ₂ gas concentration 10 ppm, temperature 40 ° C.) The corrosion resistance was evaluated after maintaining for 96 hours at a relative humidity of 80% RH. The contact resistance value was measured using a micro-ohmmeter, with an open voltage of 20 mV, a current of 10 mA, a 0.5-mm U-shaped gold wire probe, a maximum load of 100 gf, and no sliding. Obtained from the average value. Corrosion resistance was evaluated by observing the surface with a microscope and confirming the presence or absence of corrosion.
[0028]
In addition, as a content of evaluation of reliability of a connection portion with aluminum, an aluminum wire having a diameter of 25 μm and a breaking strength of 18 gf was bonded in a loop shape by ultrasonic bonding, and the pull strength of the loop was measured. The ultrasonic bonding was performed using an ultrasonic wedge wire bonder with a bonding time of 40 ms, a bonding load of 25 gf, and an ultrasonic output of 0.6 W. The pull strength was determined from the average value obtained by measuring the number of tests N = 5 times using a pull tester. In this evaluation, an aluminum wire having a diameter of 25 μm was used, but an aluminum wire or an aluminum plate having another size may be used.
[0029]
[Comparative Example 1]
As shown in FIG.3 (b), about the copper alloy member obtained by the method similar to an Example except not forming Sn coating layer and setting centerline average roughness Ra of the connection part to 0.10 micrometer. The same measurement and evaluation as in the examples were performed.
[0030]
[Comparative Example 2]
As shown in FIG.3 (c), about the copper alloy member obtained by the method similar to an Example except not removing a surface part and setting centerline average roughness Ra of a connection part to 0.04 micrometer, Measurements and evaluations similar to those in the examples were performed.
[0031]
The results of Examples, Comparative Examples 1 and 2 are shown in Tables 1 and 2.
[Table 1]

[0032]
As shown in Table 1, Comparative Example 1 lacks the reliability of the connection with other terminals, and Comparative Example 2 lacks the reliability of the connection with aluminum. The reason why the contact resistance value is large in Comparative Example 1 is that the surface copper is left at high temperature to form a thick oxide, and the reason why discoloration / corrosion occurs is because copper easily reacts with sulfurous acid gas. is there. In Comparative Example 2, the pull strength is low because a fragile aluminum-Sn compound is formed during ultrasonic bonding. On the other hand, in an Example, it is excellent in the reliability of the connection part with another terminal, and is excellent also in the reliability of the connection part with aluminum.
[0033]
【The invention's effect】
As described above, the copper or copper alloy member coated with Sn according to the present invention is excellent in reliability of a connection portion with other terminals and excellent in reliability of a connection portion with aluminum. As a material for electrical and electronic parts that have joints with aluminum in connector terminals, busbars, industrial machinery and consumer equipment, lead frames, etc. and that require electrical reliability by Sn coating Are better.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view schematically showing an example of an embodiment of a copper or copper alloy member coated with Sn according to the present invention.
FIG. 2 is a perspective view when an embodiment of a copper or copper alloy member coated with Sn according to the present invention is applied to a terminal.
3 is a cross-sectional view schematically showing a copper or copper alloy member coated with Sn in Examples and Comparative Examples, in which FIG. 3 (a) is an example, FIG. 3 (b) is a comparative example 1, FIG. 3 (c) shows Comparative Example 2.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 10 Copper or copper alloy member 12 Sn containing layer 14 Underlayer 16 Aluminum wire or aluminum plate 100 Copper or copper alloy strip 102 Sn coating layer

Claims

After the surface of the copper or copper alloy member is coated with the Sn-containing layer, a part of the Sn-containing layer is removed by cutting or grinding, and the part of the Sn-containing layer is coated during the cutting or grinding. A method for producing an Sn-coated copper or copper alloy member, wherein a portion of the copper or copper alloy member is removed by a predetermined thickness.

When the surface of the copper or copper alloy member is covered with the Sn-containing layer through an underlayer, and part of the Sn-containing layer is removed by cutting or grinding, the Sn-containing layer is covered with a part of the Sn-containing layer. The method for producing a copper or copper alloy member coated with Sn according to claim 1, wherein a portion of the underlying layer is removed.

The method for producing a copper or copper alloy member coated with Sn according to claim 1 or 2, wherein the predetermined thickness is 0.01 mm or more.

The method for producing a copper or copper alloy member coated with Sn according to any one of claims 1 to 3, wherein the Sn-containing layer has a thickness of 0.1 to 20 µm.

5. The Sn-coated copper according to claim 1, wherein the Sn-containing layer contains 0 to 20 wt% of one or more of Pb, Zn, Cu, Ni, and Ag. Or the manufacturing method of a copper alloy member.

6. The center line average roughness Ra of the surface of the copper or copper alloy member exposed by removing the coating by the cutting or grinding is 1 μm or less. 6. The manufacturing method of the copper or copper alloy member which gave Sn coating | cover.

The Sn-coated copper or copper alloy according to any one of claims 1 to 6, wherein the Sn-containing layer is coated by a method of performing a heat-melting treatment after electroplating or a method of immersing Sn by melting. Manufacturing method of member.

The surface of the copper or copper alloy member is covered with a Sn-containing layer, and a part of the Sn-containing layer is removed by cutting or grinding, and at the time of the cutting or grinding, a part of the Sn-containing layer is covered. A copper or copper alloy member coated with Sn, wherein an exposed surface of the copper or copper alloy member is formed by removing a portion of the copper or copper alloy member by a predetermined thickness.

The surface of the copper or copper alloy member is covered with the Sn-containing layer via a base layer, and when the part of the Sn-containing layer is removed by cutting or grinding, the surface of the Sn-containing layer is covered. The copper or copper alloy member coated with Sn according to claim 8, wherein a portion of the underlying layer is removed.

The copper or copper alloy member coated with Sn according to claim 8 or 9, wherein the predetermined thickness is 0.01 mm or more.

The copper or copper alloy member coated with Sn according to any one of claims 8 to 10, wherein the Sn-containing layer has a thickness of 0.1 to 20 µm.

The Sn-coated copper according to any one of claims 8 to 11, wherein the Sn-containing layer contains 0 to 20 wt% of one or more of Pb, Zn, Cu, Ni, and Ag. Or a copper alloy member.

The copper or copper alloy member coated with Sn according to any one of claims 8 to 12, wherein a center line average roughness Ra of the exposed surface is 1 µm or less.

The copper or copper alloy member coated with Sn according to any one of claims 8 to 13, wherein the exposed surface is a surface to which an aluminum wire or an aluminum plate is joined.