JP4014104B2 - エアバッグ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、所定の信号が入力されたときにエアバッグを膨張展開させるエアバッグ装置に係り、特にエアバッグの展開時におけるエアバッグ内部のガスの圧力を制御する技術に関する。
エアバッグ装置は、事故に遭遇したときに乗員を保護するための装置として車両に適用されている。エアバッグ装置は、ガスによって膨張する布製のエアバッグと、エアバッグにガスを供給するインフレータなどのガス供給手段とを備えている。このようなエアバッグ装置では、加速度センサが所定値以上の車両の加速度を検出したときに、ガス供給手段によってエアバッグの内部にガスが供給され、エアバッグが膨張展開することにより、乗員を拘束して保護する。
ところで,一般的にエアバッグ装置は、エアバッグの内圧を調整するためのベントホールを備えている。ベントホールからは、エアバッグ展開初期からガス漏れが生じるため、その漏れも考慮し容量の大きなインフレータを用いる必要があった。そこで、エアバッグ展開初期のガス漏れを抑制し、乗員を効果的に拘束するためにエアバッグ内部のガスを所定の設定圧力値で解放するための種々の技術が開発されている。
たとえば特許文献1に開示されているように、エアバッグにベントホールを形成し、このベントホールを塞ぐためにエアバッグの内側に布製のカバーを設けた技術が提案されている。この技術では、エアバッグの膨張展開の開始時にカバーによりベントホールが塞がれているが、エアバッグが乗員に当たって、エアバッグの内圧が所定の設定圧力値を超えたときに、カバーをベントホールから飛び出させて、ベントホールを開放するようになっている。
特開平10−71923号(要約)
しかしながら、特許文献1のような技術では、布製のエアバッグの内側にベントホールを設け、その開口部を布製のカバーで塞いでいるため、エアバッグの収納時に、エアバッグの開口部およびカバーを常に定められた状態に折りたたむことが困難であったため、カバーによってベントホールを確実に塞ぐことができなかった。
加えて、エアバッグの膨張展開中に、カバーがばたつくことがあるため、カバーをエアバッグの所定の設定圧力値で適時にベントホールから飛び出させるのが困難であった。
そこで、上記のような問題を解決するために、たとえば特許文献2のようにベントホールに複数の弁体からなる制御弁を設け、これら弁体を圧電素子により作動させることが提案されている。
特開2001−213266号(要約)
しかしながら、特許文献2のような技術では、圧電素子を用いるため、エアバッグの内圧制御機構が複雑なものとなり、装置の製造コストが増大するという問題があった。
したがって、本発明は、簡単な構成でエアバッグ内部のガスの放出を所定の設定圧力値で適時に行うことができるともに、これにより装置の製造コストを低減することができるエアバッグ装置を提供することを目的としている。
本発明のエアバッグ装置は、ガスによって膨張するエアバッグと、所定の信号が入力されたときにエアバッグの内部にガスを供給するガス供給手段と、エアバッグ内部のガスの圧力を制御するガス制御手段とを備え、ガス制御手段は、基体と、この基体に形成されるとともに、エアバッグ内部に連通する開口部と、この開口部に開閉自在に設けられ、少なくとも1対の側部に傾斜面が形成された蓋部と、先端部が開口部に向けて出没自在に設けられ、傾斜面を弾性的に押圧するプランジャ部と、開口部の周囲に設けられるとともに、蓋部の開口部に対する開閉動作に追従するように伸縮可能なシール材とを備え、蓋部は、開口部と同じ断面積を有する蓋部下部と、この蓋部下部よりも大きな断面積を有する蓋部上部とを有し、蓋部上部の少なくとも1対の側部に突起部が形成され、突起部の厚さ方向の一方の側だけに傾斜面が形成され、シール材は、蓋部上部と開口部との間に配置されていることを特徴としている。
本発明のエアバッグ装置では、所定の信号が入力されたときに、ガス供給手段によってエアバッグの内部にガスが供給されることにより、エアバッグが膨張展開する。このようなエアバッグの膨張展開中にその内圧が高くなり所定の設定圧力値を超えた場合、エアバッグ内部のガスによってガス制御手段の蓋部が開口部の外側に向けて押圧される。すると、プランジャ部の先端部は、蓋部の少なくとも1対の側部に形成された傾斜面によって押し込められ、蓋部は、エアバッグ内部のガスにより開口部の外側に向けて開放される。これにより、蓋部による開口部の閉塞が解除され、エアバッグ内部のガスが開口部から放出される。この場合、プランジャ部の先端部は、蓋部の側部に形成された傾斜面による押込みが解除されるので、開口部側に押し出された元の状態に戻り、蓋部が再び開口部を閉塞することを防止する。
このようなエアバッグ装置では、開口部に向けて出没自在に設けられたプランジャ部の先端部によって、弾性的に蓋部の側部の傾斜面を押圧したので、確実に開口部を開閉自在に塞ぐことができる。したがって、エアバッグの膨張展開の初期に開口部からガス漏れが生じることを防止することができるとともに、プランジャ部の弾性定数を適宜設定することによって簡単な構成でエアバッグ内部のガスの放出を所定の設定圧力値で適時に行うことができ、これにより装置の製造コストを低減することができる。
また、上記のように蓋部で機械的に開口部を開閉自在に閉塞したので、エアバッグを常に定められた状態に設定する必要がない。さらに、ガスの供給量を低減することができるので、ガス供給手段の容量を小さくすることができ、ガス供給手段の小型化を図ることができる。これにより、装置のレイアウトの自由度を向上させることができるとともに、製造コストをより低減することができる。
さらに、プランジャ部は、開口部に対して出没自在であることから、蓋部の開放方向へ突出しないように構成することができるので、ガス制御手段の小型化を図ることができる。これにより、装置のレイアウトの自由度をさらに向上させることができる。加えて、ガス制御手段の蓋部が開放された後、この蓋部が開口部を再び閉塞することを防止することができるので、エアバッグ内部のガスの放出をより確実に行うことができる。
ここで、ガス制御手段によるエアバッグ内部のガスの開放圧力値の設定機能を高めるために種々の構成を採用することができる。
たとえば、プランジャ部は弾性部材を備え、プランジャ部の先端部は弾性部材により開口部に向けて付勢されるとともに、蓋部の傾斜面と面接触する傾斜面を有することができる。この場合、弾性部材としてコイルバネを用いるのが好ましい。このような態様では、プランジャ部の先端部は、蓋部の傾斜面と面接触する傾斜面を有し、かつ弾性部材によってプランジャ部の先端部に対する荷重の制御を容易に行うことができるので、プランジャ部の先端部をガスの圧力にほぼ比例した寸法で押し込めることができる。したがって、プランジャ部を設計通りに作動させることができ、ガスの圧力が設定圧力値に達したときに蓋部を確実に開放することができる。
また、蓋部の少なくとも1対の側部に突起部を形成し、この突起部の厚さ方向の一方の側だけに傾斜面を形成することができる。このような態様では、ガス制御手段の開口部が開放された後、蓋部の傾斜面と反対側の部分が開口部へ向けて押し出されたプランジャ部の先端部に引っかかることにより、蓋部によって開口部が再び閉塞されることを防止することができる。したがって、エアバッグ内部のガスの開放をより確実に行うことができる。
さらに、エアバッグの内圧をより精度よく制御するために種々の構成を用いることができる。たとえば、ガス制御手段の基体に形成された開口部の周囲に弾性を有するシール材を備えることができる。
加えて、エアバッグを支持するとともに、エアバッグ内部に連通する開口部を有する支持手段を備えるのが好適である。この場合、ガス制御手段の基体は、この基体の開口部と支持手段の開口部とを連通するようにして支持手段に設ける。
本発明のエアバッグ装置によれば、プランジャ部の先端部によって蓋部の側部の傾斜面を開口部に向けて出没自在に押圧するようにしたので、確実に開口部を開閉自在に塞ぐことができる。したがって、エアバッグの膨張展開の初期に開口部からガス漏れが生じることを防止することができるとともに、プランジャ部の弾性定数を適宜設定することによって簡単な構成でエアバッグ内部のガスの開放を所定の設定圧力値で適時に行うことができ、これにより装置の製造コストを低減することができる等の効果が得られる。
(1)実施形態の構成
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るエアバッグ装置1の概略構成を表す側断面図である。図2は、エアバッグ装置1に設けられたガス制御装置20の概略構成を表す拡大側断面図である。図3は、図1のエアバッグ装置1に設けられたガス制御装置20の概略構成を示す拡大上面図である。なお、図2は、図3のA−A線における側断面図である。図3では、ガス制御装置20に設けられたシール部材23の図示は省略している。本実施形態では、ガス制御装置20について詳述し、それ以外の構成および作用の説明は省略する。
エアバッグ装置1は、車両が事故に遭遇したときに乗員を保護するための装置であり、たとえば車両(図示略)の運転席(図示略)の前方に配置されたステアリングコラムCの中央部に取り付けられる。
エアバッグ装置1はハウジング2を備えている。ハウジング2はフロントハウジング2Aとリアハウジング2Bとを有し、これら部位2A,2Bの境界部には取付フランジ3が設けられている。フロントハウジング2Aの内部には、エアバッグモジュール10が収納されている。リアハウジング2Bの内部には、エアバッグモジュール10内部のガスの圧力を制御するためのガス制御装置(ガス制御手段)20が取り付けられている。
エアバッグモジュール10は、図1に示すように、それをフロントハウジング2Aの内部で支持するための支持手段としてのリテーナ11と、ガスによって膨張するエアバッグ12と、所定の信号が入力されたときに、エアバッグ12に対して高圧ガスを供給するインフレータ(ガス供給手段)13と、中央でインフレータ13を支持するブラケット14とを備えている。リテーナ11の外周部、エアバッグ12の周縁部およびブラケット14の外周部は、取付フランジ3において重ね合わされ、そこでボルト(図示略)などで固定されている。
リテーナ11の中央部には、開口部としてベントホール11Aが形成されている。エアバッグ12は、袋状に形成され、その下面に開口部を有する。エアバッグ12は、フロントハウジング2Aの内部に折り畳まれて収納されている。インフレータ13は、高圧ガスを噴出するためのガス噴出口13aを有している。ガス噴出口13aは、エアバッグ12の内部空間に連通している。インフレータ13に入力される上記信号としては、たとえば車両に設けられた加速度センサが車両の所定値以上の加速度を検出したときに出力する信号がある。ブラケット14の上部は、リテーナ11の上面に対して所定の間隔をおいて位置し、そこに上記インフレータ13が設けられている。ブラケット14の側部には、複数の通孔(図示略)が形成されている。エアバッグ12の内部空間は、ブラケット14の上記通孔を通じて、リテーナ11とブラケット14とに挟まれた空間に連通している。
ガス制御装置20は、図2〜3に示すように、開口部21Aが形成された基体21を備えている。開口部21Aにおける基体21の底面側は、リテーナ11の中央に形成されたベントホール11Aと同一形状を有する。基体21は、その開口部21Aとリテーナ11のベントホール11Aとの位置が一致するようにしてリテーナ11の下面に取り付けられている。
基体21の開口部21Aには、そこを開閉自在に閉塞するための蓋部22が設けられている。蓋部22は、開口部21Aと同じ断面積を有する蓋部下部と、蓋部下部より大きな断面積を有する蓋部上部とを有する。蓋部下部は、蓋部22が開口部21Aを閉塞しているとき、開口部21Aと上端の位置が一致している。蓋部上部の1対の側部の上端部は、傾斜面が形成された突起部22aを有している。具体的には、突起部22aは、直角二等辺三角形状に形成されているのが好ましく、その上面は水平方向から上側に向かって45°の角度を有する上記傾斜面をなしている。突起部22aの水平方向の長さは、0.5〜1.0mm程度である。
基体21の開口部21Aの周囲には、弾性を有するシール材23が設けられている。この場合、シール材23の内周部は、蓋部22によって開口部21Aが閉塞されていないときに開口部21Aの上周部からその内側に向けて突出するように設けられている。シール材23は、蓋部22が開口部21Aを閉塞しているときには、その蓋部22により圧縮されている。このようなシール材23によって、開口部21Aと蓋部22との間の気密性をより良好に保持することができる。
基体21の開口部21Aの外側には、先端部が開口部21Aに向けて出没自在に設けられ、蓋部22の突起部22aの傾斜面を弾性的に押圧する1対のプランジャ部24が設けられている。
プランジャ部24は、内部に円筒形状の空間を有するホルダ31と、ホルダ31内部に設けられた蓋押圧部32と、ホルダ31内部で蓋押圧部32を移動自在に案内するベアリング33と、蓋押圧部32を開口部21Aへ向けて付勢する弾性部材としてのバネ34と、蓋押圧部32がホルダ31の内部から外れるのを防止する蓋押圧部ホルダ35とを備えている。
蓋押圧部32は、ホルダ31の内径と同じ径を有する本体部32Aと、本体部32Aより小さな径を有する第1棒部32Bと、第1棒部32Bと所定の間隔をおいてホルダ31の後端部に一体的に設けられ、第1棒部32Bと同じ径を有する第2棒部32Cとを備えている。
蓋押圧部32の本体部32Aは、ホルダ31内部でベアリング33により移動自在に案内される。第1棒部32Bは、本体部32Aを貫通するようにして本体部32Aと一体的に形成されている。第1棒部32Bの先端部は、直角二等辺三角形状に形成されているのが好ましく、その上面は水平方向から上側に向かって45°の角度をなし、下面は水平方向から下側に向かって45°の角度をなしている。このような第1棒部32Bの先端部は、蓋押圧部ホルダ35から外側に向けて出没自在に突出している。
バネ34は、コイルバネであるのが好適であり、先端部が蓋押圧部32の本体部32Aの後端部に固定され、後端部がホルダ31の後端部に固定されている。バネ34は、本体部32Aの後端部の第1棒部32Bと、ホルダ31の後端部の第2棒部32Cとを囲むようにして設けられている。この場合、バネ34の長さは、蓋押圧部ホルダ35のホルダ31に対する位置を変更することにより調整することができる。本実施形態では、たとえばエアバッグ12内部のガスの圧力が開放圧力値より小さく蓋部22が開口部21Aを閉塞しているとき、バネ34は、蓋押圧部32の第1棒部32Bの先端が、蓋部22の突起部22aの傾斜面上面の端部と所定の間隔をおいて当接するような長さに設定されている。
ここで、バネ34は、予めその長さを調整しておくことにより、蓋押圧部32の蓋部22に対する初期荷重を正確に設定することができる。バネ34の初期荷重は、エアバッグ12内部のガスの開放圧力値に対応させて設定することができるので、このガスの開放圧力値を正確に設定することができる。
(2)実施形態の動作
上記のような構成を有するエアバッグ装置1の動作について、主に図4〜6を参照して説明する。図4は、エアバッグ12内部のガスの圧力が所定の開放圧力値より小さいときのガス制御装置20の状態を表しており、(A)は概略側断面図、(B)は(A)の右部分拡大側断面図である。図5は、エアバッグ12内部のガスの圧力が開放圧力値に到達したときのガス制御装置20の状態を表しており、(A)は概略側断面図、(B)は(A)の右部分拡大側断面図である。図6は、エアバッグ12内部のガスの圧力が開放圧力値を超えたときのガス制御装置20の状態を表している。
エアバッグ装置1では、たとえば車両の衝突時において、加速度センサが所定値以上の車両の加速度を検出すると、その検出信号がインフレータ13に入力されることにより、インフレータ13が点火し、そこで高圧ガスを発生する。発生した高圧ガスは、インフレータ13のガス噴出口13aを通じてエアバッグ12内部に供給される。すると、エアバッグ12は、高圧ガスによって膨張展開して運転席の乗員を拘束する。
このようなエアバッグ12の膨張展開では、エアバッグ12が乗員に当たって、エアバッグ12内部のガスの圧力が所定の開放圧力値を超えることがあるので、ガス制御装置20は、次のようなプランジャ部24の動作によってエアバッグ12内部のガスの圧力制御を実行する。まず、エアバッグ12の膨張展開開始前は、図4(A),(B)に示すようにプランジャ部24の先端部が押し出されて蓋部22を押圧することにより、蓋部22は基体21の開口部21Aを閉塞している。
具体的には、プランジャ部24では、蓋押圧部32の第1棒部32Bの先端部の下面が、蓋部22の1対の側部の突起部22aの傾斜面の端部と間隔dをおいて当接して押圧している。この場合、蓋部22の突起部22aの上面が、蓋押圧部32の第1棒部32Bの先端部の下面によってバネ34の初期荷重で押圧されることにより、蓋部22は基体21の開口部21Aを閉塞している。
次いで、エアバッグ12の膨張展開が開始されると、エアバッグ12の内部のガスの圧力が高くなる。これにより、ガス制御装置20では、バネ34による初期荷重に抗して、それを開放しようとする力が蓋部22に働き始める。
この場合、エアバッグ12内部のガスの圧力が、予め設定された所定の開放圧力値に到達するまで、プランジャ部24では、上記のようにバネ34により付勢された蓋押圧部32の棒部32Bの先端部の下面が、蓋部22の突起部22aの上面を押圧するので、図4(A),(B)に示すような蓋部22による開口部21Aの閉塞状態が保持される。
エアバッグ12内部のガスの圧力が開放圧力値に到達すると、図5(A),(B)に示すような蓋部22の突起部22aの上面は、バネ34による付勢力に抗して蓋押圧部32の第1棒部32Bの先端部をホルダ31の後端部に向けて押し込めることにより、蓋部22が開口部21Aから開放され始める。これにより、蓋部22の突起部22aは、蓋押圧部24の第1棒部32Bとの互いの先端部が接触する位置に到達する。この場合、蓋部22が開放されるのに従って、弾性を有するシール材23が伸びることにより、基体21の開口部21Aと蓋部22との間からガスが抜けるのを防止する。
続いて、エアバッグ12内部のガスの圧力が開放圧力値を超えた場合、図6に示すように蓋部22は、図5(A),(B)に示す状態よりも、さらに開放されることにより、蓋部22による開口部21Aの閉塞が解除される。これにより、エアバッグ12内部のガスが、ブラケット14の通孔およびリテーナ11のベントホール11Aを通じて、基体21の開口部21Aからリアハウジング2Bに開放される。
この場合、蓋押圧部24の第1棒部32Bの先端部が、バネ34によって付勢されて、蓋押圧部ホルダ35の外側から開口部21Aに向けて押し出され、図4(A),(B)に示すような元の状態に戻り、蓋部22が再び開口部21Aを閉塞することを防止する。
このような本実施形態のエアバッグ装置1では、開口部21Aに向けて出没自在に設けられたプランジャ部24の先端部によって、弾性的に蓋部22の側部の傾斜面を押圧したので、確実に開口部21Aを開閉自在に塞ぐことができる。したがって、エアバッグ12の膨張展開の初期に開口部21Aからガス漏れが生じることを防止することができるとともに、プランジャ部24のバネ34の弾性定数を適宜設定することによって簡単な構成でエアバッグ12内部のガスの開放を所定の設定圧力値で適時に行うことができ、これにより装置の製造コストを低減することができる。
また、上記のように機械的に蓋部22で開口部21Aを開閉自在に閉塞したので、エアバッグ12を常に定められた状態に設定する必要がない。さらに、ガスの供給量を低減することができるので、インフレータ13の容量を小さくすることができ、インフレータ13の小型化を図ることができる。これにより、装置のレイアウトの自由度を向上させることができるとともに、製造コストをより低減することができる。
さらに、プランジャ部24は、開口部21Aに対して出没自在であることから、蓋部22の開放方向へ突出しないように構成することができるので、ガス制御装置20の小型化を図ることができる。これにより、装置のレイアウトの自由度をさらに向上させることができる。加えて、ガス制御装置20の蓋部22が開放された後、この蓋部22が開口部21Aを再び閉塞することを防止することができるので、エアバッグ12内部のガスの放出をより確実に行うことができる。加えて、ガス制御装置20の蓋部22が開放された後、この蓋部22が開口部21Aを再び閉塞することを防止することができるので、エアバッグ12内部のガスの開放をより確実に行うことができる。
特に、プランジャ部24の先端部は蓋部22の傾斜面と面接触する傾斜面を有し、かつバネ34によってプランジャ部24の先端部に対する荷重の制御を容易に行うことができるので、プランジャ部24の先端部をガスの圧力にほぼ比例した寸法で押し込めることができる。したがって、プランジャ部24を設計通りに作動させることができ、ガスの圧力が開放圧力値に達したときに蓋部22を確実に開放することができる。
また、ガス制御装置20の開口部21Aが開放された後、蓋部22の傾斜面と反対側の部分が開口部21Aの内側へ押し出されたプランジャ部24の先端部に引っかかることにより、蓋部22によって開口部21Aが再び閉塞されることを防止することができる。したがって、エアバッグ12内部のガスの開放をより確実に行うことができる。
(3)変形例
以上、上記実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。たとえば、上記実施形態では、プランジャ部24を基体21の上に設けたが、これに限定されるものではない。たとえば、プランジャ部24を基体の内部に設ける。この場合、蓋部22では、側部に蓋押圧部32の棒部32Aの先端部に対応する位置に傾斜面を有する凹部を形成する。
また、上記実施形態では、蓋部22の1対の側部に傾斜面を形成したが、もう1対の側部に傾斜面を形成してもよい。この場合、蓋部のもう1対の側部に傾斜面に対応したプランジャ部24を設ける。
さらに上記実施形態では、エアバッグ装置1を車両の運転席の乗員用に設置するようにしたが、これに限定されるものではない。この場合、設置場所に応じて適宜構成を変更することができ、たとえば車両の助手席用として用いることができる。さらに、乗員用に限らず、車両外部に展開する歩行者保護用としても用いることができる。
加えて、上記実施形態では、加速度センサを用いてインフレータ13に高圧ガス発生のための信号を入力したが、これに限定されるものではなく、加速度センサの代わりに種々の検出装置を用いることができる。
本発明の一実施形態に係るエアバッグ装置の概略構成を示す側断面図である。 図1のエアバッグ装置に設けられたガス制御装置の概略構成を示す拡大側断面図である。 図1のエアバッグ装置に設けられたガス制御装置の概略構成を示す拡大上面図である。 図1のエアバッグ装置に設けられたガス制御装置の動作を説明するための図であり、エアバッグ内部のガスの圧力が所定の圧力値より小さいときの状態を表しており、(A)は概略側断面図、(B)は(A)の右部分拡大側断面図である。 図4に続くエアバッグ内部のガスの圧力が所定の圧力値に到達したときのガス制御装置の状態を表しており、(A)は概略側断面図、(B)は(A)の右部分拡大側断面図である。 図5に続くエアバッグ内部のガスの圧力が所定の圧力値を超えたときのガス制御装置の状態を表す概略側断面図である。
符号の説明
1…エアバッグ装置、11A…ベントホール、12…エアバッグ、13…インフレータ(ガス供給手段)、20…ガス制御装置(ガス制御手段)、21…基体、21A…開口部、22…蓋部、22a…突起部、23…シール材、24…プランジャ部

Claims (2)

  1. ガスによって膨張するエアバッグと、
    所定の信号が入力されたときに前記エアバッグの内部に前記ガスを供給するガス供給手段と、
    前記エアバッグ内部のガスの圧力を制御するガス制御手段とを備え、
    前記ガス制御手段は、
    基体と、
    この基体に形成されるとともに、前記エアバッグ内部に連通する開口部と、
    この開口部に開閉自在に設けられ、少なくとも1対の側部に傾斜面が形成された蓋部と、
    先端部が前記開口部に向けて出没自在に設けられ、前記傾斜面を弾性的に押圧するプランジャ部と
    前記開口部の周囲に設けられるとともに、蓋部の開口部に対する開閉動作に追従するように伸縮可能なシール材とを備え、
    前記蓋部は、前記開口部と同じ断面積を有する蓋部下部と、この蓋部下部よりも大きな断面積を有する蓋部上部とを有し、
    前記蓋部上部の少なくとも1対の側部に突起部が形成され、前記突起部の厚さ方向の一方の側だけに前記傾斜面が形成され、
    前記シール材は、蓋部上部と前記開口部との間に配置されていることを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 前記プランジャ部は弾性部材を備え、
    前記プランジャ部の先端部は、前記弾性部材により開口部に向けて付勢されるとともに、前記蓋部の傾斜面と面接触する傾斜面を有することを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
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