JP4013880B2 - 芝刈機 - Google Patents

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Description

本発明は、芝刈機に関し、詳しくは、芝刈り作業時に集草カゴの脱落を防止できる技術に係るものである。
従来から芝刈機には、芝刈機本体に前後に回転自在に枢支したハンドルを上斜め後方に位置させ、このハンドルを持って前方に押すようにして芝刈機本体を地面に沿って走行させ、芝刈機本体に回転自在に備えた刃によって地面から生えた芝や草を刈り、芝刈機本体に回転自在に備えたファンによって、刈り取られた芝屑を芝刈機本体内の風洞を介して芝刈機本体の後方に備えた袋状の集草カゴに集め得るようにしたものが知られている。(例えば、特許文献1参照)
ところで、上記特許文献1に示される芝刈機にあって、集草カゴは棒材を組合せた集草カゴ枠に集草カゴ袋を被せることで形成されるが、この集草カゴの芝刈機本体への取付けは、芝刈機本体の後端部に上方に開口せる凹状のフック部を設け、集草カゴの前端部に幅方向に亙る集草カゴ枠の横枠部を配置し、このフック部に横枠部を上方から引掛けることで行われている。
しかしながら、上記集草カゴの芝刈機本体への取付構造では、芝刈機の振動等により、芝刈機本体のフック部から集草カゴ枠の横枠部が飛び出してしまい、芝刈機本体から集草カゴが脱落することがたびたびあった。そして、集草カゴが脱落するたびに芝刈り作業を中断して集草カゴを芝刈機本体に付け直す必要があったため、芝刈り作業の作業効率が悪くなるといった問題があった。
特開2002−95330号公報
本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発明したものであって、集草カゴの芝刈機本体からの脱落を防止して芝刈り作業の効率の向上を図ることのできる芝刈機を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために本発明の請求項1記載の芝刈機は、芝刈機本体1にハンドル2を前後に回動自在に装着し、芝刈機本体1に刃3及びファン4を備え、刃3によって刈り取られた芝屑を回転するファン4の風力によって芝刈機本体1の後方に備えた集草カゴ5に集め得るようにした芝刈機において、芝刈機本体1の後部に上方に開口せる凹状のフック部6を設けると共に、集草カゴ枠36に集草カゴ袋37を被せて形成した集草カゴ5の前部に上記フック部6に上方から引掛け係止する係止部7を設け、芝刈機本体1に対してハンドル2を回動範囲の後端位置に位置させた使用状態のとき、ハンドル2と集草カゴ5とが非接触状態になると共に、フック部6の後端で上方に立上がる立上部6aの上端とハンドル2の下面との隙間寸法A集草カゴ5の係止部7の厚み寸法Bよりも狭く形成されたことを特徴とする。
これによると、芝刈機の使用状態ではハンドル2は回動範囲の後端位置に位置され、この位置にあるハンドル2によると、ハンドル2の下面とフック部6の後端で上方に立上がる立上部6aの上端との隙間寸法Aが集草カゴ5の係止部7の厚み寸法Bよりも狭く形成されるので、芝刈機がその使用中に振動などで揺れたりして、芝刈機本体1のフック部6に上方から引掛け係止した集草カゴ5の係止部7がフック部6から跳ね上がっても、ハンドル2の下面とフック部6の立上部6aとの隙間から集草カゴ5の係止部7が抜け出てしまうことがなく、つまり、芝刈機本体1のフック部6への集草カゴ5の係止部7の係止状態が保持されるのであり、したがって、使用中の芝刈機からの集草カゴ5の落下が防止でき、集草カゴ5の芝刈機本体1からの落下による芝刈り作業の中断を防止し、効率よく芝刈り作業を行うことができるのである。
本発明は、芝刈機の使用状態におけるハンドルの下面とフック部の後端で上方に立上がる立上部の上端との隙間寸法が、集草カゴの係止部の厚み寸法よりも狭く形成されているので、芝刈機がその使用中に振動などで揺れたりして、芝刈機本体のフック部に上方から引掛け係止した集草カゴの係止部がフック部から跳ね上がっても、ハンドルの下面とフック部の立上部との隙間から係止部が抜け出てしまうことがなく、つまり、芝刈機本体のフック部への集草カゴの係止部の係止状態が保持されるのであり、したがって、使用中の芝刈機からの集草カゴの落下が防止でき、効率よく芝刈り作業を行うことができるといった効果を有する。
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。
本例のロータリー式の芝刈機は、図1〜3で示すように、芝刈機本体1にハンドル2を前後に回動自在に装着し、芝刈機本体1から上斜め後方に突出させたハンドル2を前方に押すようにして芝刈機本体1を地面に沿って走行させ、芝刈機本体1の風洞10内に回転自在に備えた刃3によって地面から生えた芝や草を刈り、刃3によって刈り取られた芝屑を回転するファン4の風力によって風洞10を介して芝刈機本体1の後方に備えた集草カゴ5に集め得るようにしたものであり、芝刈機の使用中での芝刈機本体1からの集草カゴ5の落下を防止し、集草カゴ5の芝刈機本体1からの落下による芝刈り作業の中断を防止して芝刈り作業の効率向上を図ることができる特徴を有している。以下、詳述する。
芝刈機本体1は両側の前後端部に車輪11を有する箱状のものであり、本体ハウジング12と蓋ハウジング13とでその外殻が形成されている。蓋ハウジング13は本体ハウジング12に上方から被さるように固着されるものであり、本体ハウジング12は芝刈機本体1の外殻のみならず芝刈機本体1内のモーター設置部14や風洞10を形成している。なお、モーター設置部14は芝刈機本体1内部の中央部分に設けられ、風洞10はモーター設置部14の側方や下方を囲むように形成されている。
モーター設置部14にはモーター15が弾性体16を介してネジ17にて固定されている。この弾性体16はモーター15による芝刈機の振動を低減するようにしている。このモーター設置部14には下方開口18が形成されており、モーター設置部14にモーター15を固定したとき、モーター15から下方に突出するモーター軸19の先端が下方開口18を介してモーター設置部14の下部の風洞10内に位置されるようになっている。なお、モーター軸19は断面D字型の形状を有し、その表面にはネジ山が形成されている。このモーター軸19の先端には後述するファン4及び刃3が取り付けられる。
風洞10は、入口側から出口側に向けて天井が高くなりながらその体積を広げるように形成されている。ここで、風洞10の入口は、風洞10の一部を形成する芝刈機本体1の底面板20の前端部に設けられた入口開口21が構成し、風洞10の出口は芝刈機本体1の後部に設けた出口開口22が構成している。また、底面板20の先端部分には熊手状の芝取込み具23が入口開口21に臨むように設けられており、出口開口22は芝刈機本体1の後部に着脱自在に装着された集草カゴ5と連通している。なお、芝刈機本体1に底面板20を設けているのは、後述するように風洞10内に配設するファン4が地面の凹凸に衝突するのを防止するためである。
ファン4は、水平円盤状のものであり、その上面には、複数条の羽根24及び突部25が上方に向かって突設されている。詳しくは、上記羽根24は円周に亘って中心から放射状に複数条配置されているものであり、また、突部25は羽根24よりも高くして形成されている。また、ファン4は中心付近に上下に肉厚となるボス部26を有し、上記ボス部26には軸方向(上下方向)に貫通する軸孔27が穿設されている。軸孔27はモーター軸19と略同径の断面D字型の形状をしている。このファン4は、その軸孔27が風洞10内に突出されたモーター軸19に挿通され、軸孔27を挿通したモーター軸19の先端にバネ座金(図示せず)を介して六角ナット28が締結されることで、モーター軸19に固着されている。つまり、ファン4は、芝刈機本体1の風洞10内に配設されている。なお、共に断面D字型に形成したモーター軸19及び軸孔27が嵌合されたことで、モーター軸19とファン4との連結部分でモーター軸19の回転力がファン4にロスなく伝達可能にされている。また、ファン4の周縁部の下面にはリング板状の刃取付板29がネジ30を介して固着されており、この刃取付板29にはその周方向に所定間隔をおいて複数の刃3がそれぞれネジ31を介して取り付けられている。詳しくは、この刃3は、平板状の刃であり、刃取付板29の外縁よりも外側方向に突出するように刃取付板29に取り付けられており、風洞10内にファン4が配置された状態では入口開口21に臨むような位置で且つ芝取込み具23の上方に位置される。
なお、モーター15のモーター軸19はモーター15を上下に貫くように設けられている。モーター軸19のモーター15より下方に突出した部位には上述したようにファン4が取り付けられるのであるが、モーター軸19のモーター15より上方に突出した部位には回転盤32が取り付けられている。この回転盤32はファン4を取り付けたモーター軸19に直接取り付けているため、ファン4及び刃3が回転しているときには共に回転し、ファン4及び刃3が回転していないときには共に回転しないようになっている。なお、この回転盤32は、本体ハウジング12に被せた蓋ハウジング13によって覆われる位置に配設されている。また、この回転盤32には複数の羽根33が形成されており、また回転盤32の上面には回転状態または非回転状態を識別し易くするラベル等の記し34が貼着されている。ここで、蓋ハウジング13には、透明または半透明の回転確認窓35が設けられている。本例ではこの回転確認窓35は蓋ハウジング13とは別体であるが、蓋ハウジング13の窓孔13aの縁部に回転確認窓35と一体に形成されたフック35aを係止させ、回転確認窓35を蓋ハウジング13の外側から取り外せない構造とされている。無論、蓋ハウジング13自体を透明及び半透明にして回転確認窓35を一体に設けるようにしてもよい。この回転確認窓35からは回転盤32が回転しているか止まっているかが目視できるので、芝刈機の安全性が高められている。なお、回転盤32の羽根によると回転確認窓35の内側に付着した塵等を排除でき、回転確認窓35を明瞭に維持可能にしている。
集草カゴ5は、図4のように集草カゴ枠36に集草カゴ袋37を被せて形成されている。集草カゴ枠36は、一対の縦枠38の上下を上横枠39及び下横枠40で連結した開口枠部41と、上横枠39の長さ方向の中央部を上斜め後方に屈曲させた把持部42と、各縦枠38の上端を上斜め後方に向けて屈曲させた一対の上枠43と、各上枠43の後端を上枠43の対向方向に屈曲させた後横枠44とで形成されている。集草カゴ袋37は、前面に開口45を備えた後方程広がる函形状の通風性を有した袋であり、上面における開口45の縁部には内外に貫通する挿通孔46が形成され、一対の側面及び下面における開口45の縁部にはそれぞれ外側に折り返して集草カゴ袋37の外面に着脱可能にした取付部47が形成されている。そして、集草カゴ5を形成するには、集草カゴ袋37の上面と両側面との角部内側に集草カゴ枠36の一対の上枠43を沿わせて配置すると共に、集草カゴ袋37の開口45に集草カゴ枠36の開口枠部41を内在させるように配置し、集草カゴ袋37の挿通孔46に集草カゴ袋37の内側から集草カゴ枠36の把持部42を通して集草カゴ袋37の外側に上記把持部42を突出し、集草カゴ袋37の取付部47を集草カゴ枠36の開口枠部41に巻くようにして外側に折り返して集草カゴ袋37の外面に固定することで行われている。このように、集草カゴ枠36で集草カゴ袋37の形状を維持するように形成された集草カゴ5は、その把持部42が持ち易く、特に開口45を上向きにし易くなって扱い易くされている。なお、本例では、外側に折り返した取付部の集草カゴ袋37の外面への固定はボタン48を用いて行っているが、面ファスナーなど他の締結具を用いることも可能である。また、集草カゴ枠36の上横枠39の長さ寸法(集草カゴ5の左右の幅寸法)は、少なくとも後述するハンドル2を含めた芝刈機本体1の左右幅寸法に達するように形成される。詳しくは、本例の集草カゴ5の左右の幅寸法は、芝刈機本体1に備えたハンドル2の下方位置に縦枠38が位置するように形成されている。この集草カゴ5は、集草カゴ5に設けた係止部7を芝刈機本体1の後部に設けたフック部6に係止させることで、芝刈機本体1に装着される。ここで、集草カゴ5の係止部7は、フック部6に上方から引っ掛け係止される集草カゴ枠36の前端上部を言うのであり、また、芝刈機本体1のフック部6は、芝刈機本体1の後端の上端部位から略水平後方に水平部6bを延出し、この水平部6bの後端から上方に立上部6aを立ち上げたことで、芝刈機本体1の後端の上端部位に左右方向に亙って上方に開口せる凹状に形成されている。具体的に、集草カゴ5は、集草カゴ枠36の上横枠39を上方に開口せる凹状のフック部6に上方から引掛け係止させることで、芝刈機本体1に装着されるのである。なお、上記のように芝刈機本体1に集草カゴ5を装着したときには、風洞10の出口開口22が集草カゴ5の集草カゴ袋37の開口45に連通する状態とされる。
ハンドル2は、先端に把手部49が設けられ基端に枢支軸50が設けられた長尺の棒材であり、この枢支軸50を芝刈機本体1の左右両側面の後方上部にそれぞれ設けた軸受51に芝刈機本体1の側方から遊嵌させることで、芝刈機本体1に前後方向に回転自在に装着されている。ここで、枢支軸50はハンドル2の長手方向と略直交する方向に突設されており、把手部49にはスイッチ52が設けられている。なお、このスイッチ52からは外部から給電される電源コード53が延出され、電源コード53はハンドル2に沿って延びており、芝刈機本体1内に設けられたモーター15に繋がっている。つまり、把手部49にスイッチ52が設けられたことで、使用者は手元で芝刈機のオンオフ操作を容易に行うことが可能にされている。ここで、芝刈機本体1に前後方向に回動自在に装着されたハンドル2は、その回動範囲の回動前端に位置されたときには、図5のように芝刈機本体1の前方に向けて略水平に倒れた状態となり、また、回動範囲の回動後端に位置されたときには、図2のように芝刈機本体1の上斜め後方に突出するような状態となる。上記ハンドル2を略水平に倒した状態は芝刈機をコンパクトに収納できる収納状態であり、芝刈機は上記ハンドル2を芝刈機本体1の上斜め後方に突出した状態で使用される。無論、更にコンパクトに芝刈機を収納可能にするため、ハンドル2を長短自在にしても好ましい。
更に言うと、このハンドル2は適宜の回動位置で保持されるようになっている。つまり、芝刈機本例1の側面には、内方に凹没した凹没部54及び、凹没部54に対して外側に位置する突出部55が形成されており、軸受51は凹没部54に設けられている。一方、ハンドル2の枢支軸50はハンドル2の長手方向と略直交する方向に突出するように形成されており、凹没部54の軸受51に枢支軸50を回転自在に挿通させた状態では、凹没部54と突出部55との間の段部56に枢支軸50の軸周面が対向するようになっている。そして、枢支軸50の軸周面には周方向の適所にハンドル側突起8が突設され、段部56の適所に本体側突起9が突設されており、本体側突起9にハンドル側突起8を係止させることで、ハンドル2は適宜の回動位置で保持されるようになっている。なお、ハンドル側突起8及び本体側突起9はその係止面が円弧状に形成されており、使用者がある程度の力を入れてハンドル2を回動させたときには、本体側突起9にハンドル側突起8が乗り越えて上記突起同士の係止が外れるようになっている。
詳しくは、図2のように、本体側突起9は、段部56における軸受51の後方位置に配設されており、後方に回動させた状態のハンドル2の下面を本体側突起9に上方から当接させることで、ハンドル2の回動後端が決定されている。つまり、芝刈機を使用する際には、使用者は本体側突起9にハンドル2の下面を当接させるようにハンドル2を後方回動させればよく、簡単にハンドル2を使用状態にできるのである。また、ハンドル側突起8は本例では枢支軸50の軸周面に2つ設けられている。図6のように、一方のハンドル側突起8aは、使用状態である回動後端のハンドル2を前方に回動させたとき、ハンドル2が略垂直状態に位置した際に本体側突起9に係止する位置に設けられている。つまり、略垂直に位置された状態でハンドル2は保持可能にされている。また、図5のように、他方のハンドル側突起8bは、一方のハンドル側突起8aを本体側突起9に乗り越えさせるようにハンドル2を更に前方に回動させたとき、ハンドル2が略水平状態に位置した際に本体側突起9に係止する位置に設けられている。つまり、収納状態である略水平に位置された状態でハンドル2は保持可能にされている。
上記構成を有する本例の芝刈機は、ハンドル2を後方に回動させてハンドル2の下面を本体側突起9に当接させたことで、ハンドル2を芝刈機本体1から上斜め後方に突出した使用状態の位置に配置し、使用者がこの使用状態にされたハンドル2の把手部49を持ち、ハンドル2の長さ方向に向けて芝刈機を前方に押し出すようにして芝刈機本体1を地面に沿って走行させ、同時に把手部49のスイッチ52を入れてモーター15を駆動させ、風洞10の入口開口21に熊手状の芝取込み具23によって地面に生える芝や草を取り込み、風洞10の入口開口21に臨みモーター15の駆動により回転する刃3によって上記入口開口21に取り込まれた芝や草を刈り、モーター15の駆動により刃3と共に回転するファン4によって風洞10内に入口開口21から出口開口22に向う風を起こし、刃3によって刈り取られた芝屑(草屑)を上記風洞10内の風に乗せて集草カゴ5内に放出し、集草カゴ5内に芝屑(草屑)を集めることができたものである。なお、ファン4の突部25によると、風洞10の内壁にこびりついた芝屑の塊を引掛けて集草カゴ5に向けて放出することができ、風洞10内での芝屑の詰まりを低減できる。
ところで、本例の芝刈機は、上述したように、芝刈り作業中の集草カゴ5の芝刈機本体1からの落下を防止したことに特徴を有している。これは、図1〜3,7に示すように、芝刈機本体1に対してハンドル2を回動範囲の後端位置に位置させた使用状態のとき、フック部6の後端で上方に立上がる立上部6aの上端とハンドル2の下面との隙間寸法Aを、集草カゴ5の係止部7の厚み寸法Bよりも狭くしたことで(A<B)、為し得ている。詳しくは、本例では、ハンドル2の下方位置に縦枠38が位置しており、集草カゴ枠36は縦枠38と上枠43との角部内側に上横枠39が組み付けられているので、上横枠39の厚み寸法と縦枠38の厚み寸法(詳しくは縦枠38と上枠43との連続部位の厚み寸法)とを加えた寸法が実質的に集草カゴ5の係止部7の厚み寸法Bを構成し、使用状態のハンドル2の下面とフック部6の後端で上方に立上がる立上部6aの上端との隙間寸法Aが、上記集草カゴ5の係止部7の厚み寸法Bよりも狭くされている(A<B)。つまり、芝刈機がその使用中に振動などで揺れたりして、芝刈機本体1のフック部6に上方から引掛け係止した集草カゴ枠36の上横枠39がフック部6から跳ね上がっても、ハンドル2の下面とフック部6の立上部6aとの隙間から集草カゴ5の係止部7が抜け出てしまうことがなく、芝刈機本体1のフック部6への集草カゴ5の係止部7の係止状態が保持されるのである。このように使用中の芝刈機本体1からの集草カゴ5の落下が防止できたものであり、集草カゴ5の芝刈機本体1からの落下による芝刈り作業の中断を防止し、効率よく芝刈り作業を行うことが可能にされているのである。
また、本例の芝刈機では、集草カゴ5の芝刈機本体1からの取外しが容易に行えるといった利点も有している。これは、芝刈機本体1から上斜め後方に突出した使用状態のハンドル2を前方に回動させたとき、略垂直に位置された状態でハンドル2が保持可能にされたことで、為し得ている。つまり、ハンドル2が略垂直に位置された状態では、図6のように、ハンドル2の下面と立上部6aの上端との隙間寸法Aが集草カゴ5の係止部7の厚み寸法Bよりも広くなるので(A>B)、ハンドル2の下面と立上部6aの上端との隙間からフック部6に係止させていた集草カゴ5の係止部7を上方に抜き取ることができるのであり、そして、上述したように略垂直に位置された状態のハンドル2は保持可能にされているので、集草カゴ5を芝刈機本体1から取り外す際にはハンドル2を持って支持しなくても行うことができるのであって、使用者は両手を使って簡単且つ効率よく集草カゴ5の取り外し作業を行うことができたものである。なお、上述したようにハンドル2の保持位置は略垂直状態に限られず、ハンドル2の下面と立上部6aの上端との隙間寸法Aが集草カゴ5の係止部7の厚み寸法Bよりも広くなる位置で、ハンドル側突起8と本体側突起9とを係止させてハンドル2を保持可能にすれば、上記集草カゴ5の芝刈機本体1からの取外しが容易に行える利点を有するのは言うまでもない。
なお、上記集草カゴの抜け落ち防止及び取外しの容易化といった利点は、モーター15によってファン4と共に回転駆動する刃3を有した本例の芝刈機のみならず、上記刃3に代えて固定刃と摺動駆動刃とを有するタイプの芝刈機でも備え得るのは言うまでもない。
本発明の実施の形態の例の芝刈機の側面断面図である。 同上の芝刈機の全体側面図である。 同上の芝刈機の上面図である。 同上の集草カゴの斜視図である。 同上のハンドルを収納状態にした芝刈機の側面図である。 同上のハンドルを略垂直に立てた状態の芝刈機の側面図である。 図1の要部拡大図である。
符号の説明
1 芝刈機本体
2 ハンドル
3 刃
4 ファン
5 集草カゴ
6 フック部
7 係止部
8 ハンドル側突起
9 本体側突起
A 隙間寸法
B 厚み寸法

Claims (1)

  1. 芝刈機本体にハンドルを前後に回動自在に装着し、芝刈機本体に刃及びファンを備え、刃によって刈り取られた芝屑を回転するファンの風力によって芝刈機本体の後方に備えた集草カゴに集め得るようにした芝刈機において、芝刈機本体の後部に上方に開口せる凹状のフック部を設けると共に、集草カゴ枠に集草カゴ袋を被せて形成した集草カゴの前部に上記フック部に上方から引掛け係止する係止部を設け、芝刈機本体に対してハンドルを回動範囲の後端位置に位置させた使用状態のとき、ハンドルと集草カゴとが非接触状態になると共に、フック部の後端で上方に立上がる立上部の上端とハンドルの下面との隙間寸法集草カゴの係止部の厚み寸法よりも狭く形成されたことを特徴とする芝刈機。
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