JP4013829B2 - 紙葉類挿入機構およびそれを搭載した紙葉類読取装置 - Google Patents

紙葉類挿入機構およびそれを搭載した紙葉類読取装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙葉類を複数枚一括して挿入可能な紙葉類挿入機構とこれを搭載した紙葉類読取装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
紙葉類を複数枚一括して受け付けて読み取り処理を行う紙葉類読取装置の一例として、競輪場や競馬場等に設置される投票券処理装置がある。図7は、投票券処理装置を示す外観図である。図7において、100は投票券処理装置であって、紙葉類としての投票券Tまたは申込みカードCを複数枚一括して受け付けて読み取り処理を行う。1は投票券挿入口、2は申込みカード挿入口、1aおよび2aは各挿入口1、2の手前に設けられた挿入ガイドである。2つの挿入口1、2には、投票券Tまたは申込みカードCを複数枚一括して挿入することが可能である。3は内部に備える発券部(図示せず)により発券処理された投票券を放出する投票券放出口、3aは投票券放出口3の手前に設けられた放出ガイドである。4は硬貨投入口、5は硬貨放出口、6は紙幣投入放出口である。7はタッチパネルから構成された接客操作部であって、金額や投票券Tまたは申込みカードCに関する情報を表示するとともに、利用者が投票券処理装置100に指示を与えるために操作するキー等を表示する。
【0003】
投票券処理装置100で投票券Tを購入する場合、例えば利用者が必要事項を記入した申込みカードCを複数枚一括して申込みカード挿入口2に挿入すると、装置100は挿入された複数枚のカードCを内部に備える読み取り部(図示せず)に一枚ずつ繰り出して、カードCに対して読み取り処理を順次行い、投票券Tの購入に必要な金額を計算して接客操作部7に表示する。そして、利用者が接客操作部7を見て、必要な金額に相当する現金を硬貨投入口4および紙幣投入放出口6に投入すると、装置100が複数枚の投票券Tを投票券放出口3から放出する。また、投票券処理装置100で的中した投票券Tの払い戻しを受ける場合、例えば利用者が的中した投票券Tを複数枚一括して投票券挿入口1に挿入すると、装置100が挿入された複数枚の投票券Tを内部の読み取り部に一枚ずつ繰り出して、投票券Tに対して読み取り処理を順次行い、払い戻す金額を計算して接客操作部7に表示する。そして、利用者が接客操作部7を見て、払い戻しを指示するための確認キーにタッチすると、装置100が現金を硬貨放出口5および紙幣投入放出口6に放出して払い戻す。
【0004】
上述したように投票券処理装置100は、挿入口1に一括して挿入された複数枚の投票券Tを内部の読み取り部に一枚ずつ繰り出すことで、複数枚の投票券Tの読み取り処理を順次行うが、その繰り出し中に、別の投票券Tが挿入口1から追加挿入されると、繰り出し中の投票券Tに追加挿入された投票券Tが釣り込まれて、投票券T同士が繰り出し経路で詰まり、装置100が異常を検知して停止するという不具合が発生してしまう。そこで、投票券処理装置100では、挿入口1からの投票券Tの挿入を規制するためのシャッタ(詳細は後述)を設け、このシャッタを読み取り処理に連動して以下のように開閉動作させていた。
【0005】
図8は、投票券処理装置100の動作を示すフローチャートである。なお、各処理は、投票券処理装置100の内部に備わるCPUによって実行される。図8において、投票券処理装置100に備わる読み取り部を始めとする各部が投票券Tを受け付け可能な状態になると、シャッタ開閉用のソレノイドをON状態にすることで挿入口1のシャッタを開き、投票券Tが挿入口1に挿入されるのを待つ(ステップS1)。そして、投票券Tが挿入口1に挿入されたことを挿入口1の近傍に設けたフォトセンサ等で検知すると(ステップS2)、ソレノイドをOFF状態にすることでシャッタを閉じる(ステップS3)。このとき、挿入口1に挿入された投票券Tは、投票券処理装置100に読み取り処理の対象券として受け付けられる。そして、挿入口1から投票券Tを一枚だけ読み取り部に搬送し、読み取り処理を実行する(ステップS4)。繰り出した投票券Tに対する読み取り処理を終えた後、挿入口1に投票券Tがまだあれば(ステップS5:YES)、ステップS4へ移行して、再び挿入口1から投票券Tを一枚だけ読み取り部に搬送し、読み取り処理を実行する。そして、上記のようにステップS4とステップS5を繰り返し実行した後、挿入口1に投票券Tがなくなれば(ステップS5:NO)、受け付けた投票券Tに対する読み取り処理を完了する(ステップS6)。この後は、ステップS1へ移行し、シャッタを開いて投票券Tが挿入口1に挿入されるのを待つ。このような手順により、投票券処理装置100は、一旦投票券Tを受け付けてからその受け付けた投票券Tの読み取り処理が完了するまでの間シャッタを閉じることで、別の投票券Tの追加挿入を防止している。(なお、申込みカードCを挿入口2から繰り出す際に、別の申込みカードCが挿入口2から追加挿入された場合も、上述した投票券Tの場合と同様に不具合が発生してしまうので、投票券処理装置100では、挿入口2にもシャッタを設け、このシャッタを上記と同様の手順で閉じることで、別の申込みカードCの追加挿入を防止している。)
【0006】
ところで、上述したシャッタは、従来、図9に示すシャッタ51のように板金を曲げ加工して形成されていた。図9は、投票券処理装置100に搭載された従来の紙葉類挿入機構50を示す図である。図9(a)において、挿入機構50に備わるシャッタ51は、装置100の各部が投票券Tを受け付け可能な状態になる前は、図示しないソレノイドがOFF状態であるため、実線で示すように閉じている。そして、装置100の各部が投票券Tを受け付け可能な状態になると、シャッタ51は、ソレノイドがON状態になることで2点鎖線で示すように持ち上げられて開く。この後、投票券Tが挿入口1から挿入されると、フォトセンサ53がこれを検知し、シャッタ51は、ソレノイドがOFF状態になることで自重によって下降し、図9(b)に示すように閉じて、投票券Tと対向する側の端部51aで挿入された投票券Tを押さえ付ける。従来は、このようにシャッタ51の端部51aで挿入済みの投票券Tを押さえ付けることで、挿入口1からの投票券Tの追加挿入を防止していた。
【0007】
しかし、上記従来のようにした場合、図10(a)に示すように挿入口1から別の投票券Taが挿入されると、その別の投票券Taが、2点鎖線で示すようにシャッタ51に当接した後シャッタ51に沿って端部51a側に移動して行き、端部51aと挿入済みの投票券Tとの接触部分Sに行き着く。このため、別の投票券Taが強く押されると、図10(b)に示すように別の投票券Taがシャッタ51の下をくぐって内部に入り込んでしまい、別の投票券Taが追加挿入された状態となる。この結果、前述したように、別の投票券Taと挿入済みの投票券Tとが繰り出し経路52(図9に図示)で詰まり、装置100が停止するという不具合が発生してしまう。そこで、上記のような別の投票券Taの入り込みを阻止するために、ソレノイド等によってシャッタ51を挿入済みの投票券Tに強い力で押し付けることも考えられるが、そのようすると、シャッタ51の端部51aで投票券Tの表面を傷つけたり、投票券Tが折れている場合には、繰り出しの際に、投票券Tの折れ目が端部51aに引っ掛かって投票券Tが破れる等の2次的な不具合が発生してしまう。
【0008】
一方、下記の特許文献1には、挿入されたカードを内部に取り込んで読み取り処理を行うカードリーダにおいて、シャッタの端部に折曲させたかえり部を形成し、そのかえり部をカード走行路の凹溝内に陥入させることで、カードがシャッタの下にもぐり込むのを防止するシャッタ機構が開示されている。しかし、このシャッタ機構は、カードを一枚だけ受け付けるカードリーダでは有効であるが、投票券Tを複数枚受け付ける投票券読取装置100では、投票券Tを一枚ずつ繰り出す間挿入済みの投票券Tをシャッタで押さえ付けなければならないので、適用することは困難であり、別の投票券Taの追加挿入を防止することができない。
【0009】
【特許文献1】
特許第3212461号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような問題点を解決するものであって、その課題とするところは、挿入済みの紙葉類を損傷することなく、別の紙葉類の追加挿入を防止することができる紙葉類挿入機構およびそれを搭載した紙葉類読取装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る紙葉類挿入機構においては、紙葉類を複数枚一括して挿入可能な挿入口と、挿入口から紙葉類が挿入されたときに閉じて、挿入された挿入済みの紙葉類とは別の紙葉類が挿入口から挿入されるのを規制するシャッタと、シャッタの紙葉類と対向する側に設けられ、当該シャッタが閉じることにより圧縮された状態になって挿入済みの紙葉類を押さえ付けるコイルばねとを備えている。このようにすると、挿入済みの紙葉類をコイルばねで押さえ付けた後に、別の紙葉類が挿入口から挿入されても、その別の紙葉類はコイルばねに当接した後コイルばねのコイルの隙間に入って係止される。このため、別の紙葉類がシャッタの下をくぐって内部に入り込まなくなり、別の紙葉類の追加挿入を確実に防止することができ、また、シャッタを挿入済みの紙葉類に過度の強い力で押し付ける必要がなくなり、挿入済みの紙葉類を損傷することもない。
【0012】
また、本発明においては、コイルばねの紙葉類挿入方向に向かって奥側に、当該コイルばねの変形を抑えるストッパを設けるようにしてもよい。別の紙葉類が挿入口から挿入されて強い力で押された場合、コイルばねが紙葉類挿入方向へたわんで変形し、別の紙葉類がその変形したコイルばねの下をくぐって内部に入り込むおそれがあるが、上記のようにストッパを設けると、コイルばねがたわんで変形するのをストッパによって防ぐことができ、別の紙葉類がコイルばねの下をくぐって内部に入り込まなくなる。
【0013】
また、本発明においては、コイルばねの紙葉類挿入方向に向かって手前側に、当該コイルばねを覆って保護する保護部材を設けるようにしてもよい。このようにすると、いたずらで挿入口から剛体が挿し込まれて、コイルばねが無理やり変形させられるのを防止することができる。
【0014】
また、本発明の他の実施形態に係る紙葉類挿入機構においては、紙葉類を複数枚一括して挿入可能な挿入口と、挿入口から紙葉類が挿入されたときに閉じて、挿入された挿入済みの紙葉類とは別の紙葉類が挿入口から挿入されるのを規制するシャッタと、シャッタの紙葉類と対向する側に設けられ、当該シャッタが閉じることにより挿入済みの紙葉類を押さえ付ける押さえ部材とを備えていて、押さえ部材の紙葉類との接触部付近に、別の紙葉類を接触部から離れる方向へ導くための傾斜部が形成されている。このようにすると、挿入済みの紙葉類を押さえ部材で押さえ付けた後に、別の紙葉類が挿入口から挿入されても、その別の紙葉類が押さえ部材の傾斜部に当接した後、傾斜部に沿って押さえ部材の接触部から離れるように移動して行く。このため、別の紙葉類がシャッタの下をくぐって内部入り込まなくなり、別の紙葉類の追加挿入を確実に防止することができ、また、シャッタを挿入済みの紙葉類に過度の強い力で押し付ける必要がなくなり、挿入済みの紙葉類を損傷することもない。
【0015】
また、他の実施形態においては、上記の押さえ部材を、ばねを介してシャッタの紙葉類と対向する側に設けるようにしてもよい。このようにすると、挿入済みの紙葉類に対する押さえ部材の姿勢を常に一定に維持することができ、挿入口から挿入された別の紙葉類が確実に傾斜部に沿って接触部から離れるように移動して行くようになる。
【0016】
さらに、本発明では、紙葉類を複数枚一括して受け付けて読み取り処理を行う紙葉類読取装置において、上述した紙葉類挿入機構を搭載し、当該挿入機構に備わる挿入口から紙葉類が挿入されると、シャッタを閉じて挿入された紙葉類を受け付け、受け付けた紙葉類を挿入口から一枚ずつ繰り出して読み取り処理を行い、読み取り処理を完了すると、シャッタを開いて挿入口から紙葉類が挿入されるのを待つ。このようにすると、受け付けた挿入済みの紙葉類の繰り出し中に、その紙葉類を損傷することなく別の紙葉類の追加挿入を防止することができ、挿入済みの紙葉類と別の紙葉類とが繰り出し経路で詰まって、装置が停止するという不具合が発生しなくなる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき図を参照しながら説明する。なお、本発明に係る紙葉類読取装置の一例である投票券処理装置の外観は、図7において説明した投票券処理装置100と同一であるため、以下では図7を本発明の実施形態として引用し、各部の符号は図7を参照する。また、投票券処理装置の動作手順は、図8において説明した手順と同様であるため、以下では図8も本発明の実施形態として引用する。
【0018】
図1〜図5は、本発明の実施形態に係る紙葉類挿入機構を示す図である。同機構は投票券処理装置100(図7)に搭載されている。なお、図1は紙葉類挿入機構の正面図、図2は図1におけるA−A断面図である。図3〜図5は紙葉類挿入機構に備わるシャッタの要部拡大図である。図1において、10は本発明の実施形態に係る紙葉類挿入機構、1は紙葉類としての投票券T(例えば図2に図示)が挿入される投票券挿入口であって、この投票券挿入口1は本発明における挿入口の一実施形態を構成するものである。1aは挿入口1の手前に設けられた挿入ガイドである。11は後端側がシャフト30に回動可能に支持され、図示しないソレノイドによって開閉するシャッタであって、閉じた状態のときに挿入口1からの投票券Tの挿入を規制する。このシャッタ11の先端側、すなわち投票券Tと対向する側には3つの爪部11a、11b、11cが形成されていて、そのうち中央の爪部11bの周りに、図2(a)に示すようにコイルばね12が設けられている。13はコイルばね12の変形を抑えるストッパであって、コイルばね12の投票券挿入方向Fに向かって奥側に当該コイルばね12に近接させて設けられている。14はコイルばね12を覆って保護する保護部材であって、コイルばね12の投票券挿入方向Fに向かって手前側に当該コイルばね12に近接させて設けられている。シャッタ11とストッパ13と保護部材14とは、それぞれ板金を曲げ加工して形成されている。コイルばね12とストッパ13と保護部材14とは、それぞれねじ15によってシャッタ11に取り付けられている。
【0019】
16は図示しないソレノイドによって上下に移動する挟み込み部材であって、挿入口1から挿入された投票券Tをピックアップローラ17との間に挟み込む。ピックアップローラ17は回転することで、挟み込み部材16との間に挟み込まれた投票券Tを一対の繰り出しローラ18に搬送する。一対の繰り出しローラ18は回転することで、ピックアップローラ17から搬送されて来た投票券Tを一枚ずつ分離して図示しない読み取り部に搬送する。(なお、読み取り部は、投票券Tに表示されている情報を光学的に読み取る。)すなわち、これらのローラ17、18の回転によって挿入口1から挿入された投票券Tが一枚ずつ読み取り部に繰り出される。19は投票券Tを読み取り部に搬送するための搬送ガイドであって、投票券Tの繰り出し経路Kを形成している。9はシャッタ11を係止する係止部材である。31は投票券Tが挿入口1から挿入されたことを検知するフォトセンサである。
【0020】
上記のような構造において、投票券処理装置100の読み取り部を始めとする各部が投票券Tを受け付け可能な状態になる前は、シャッタ11は、シャッタ開閉用のソレノイドがOFF状態であるため、図2(a)に実線で示すように閉じていて、係止部材9に係止されている。このとき、挟み込み部材16は、実線で示すように上方に移動している。そして、装置100の各部が投票券Tを受け付け可能な状態になると、シャッタ11は、ソレノイドがON状態になることで2点鎖線で示すように持ち上げられて開く。このとき、挟み込み部材16は、2点鎖線で示すように下方に移動する。その後、挿入口1から投票券Tが複数枚一括して挿入されたことをフォトセンサ31によって検知すると、挟み込み部材16が、図2(b)に示すように上方に移動して投票券Tをピックアップローラ17との間に挟み込む。このとき、シャッタ11は、ソレノイドがOFF状態になることでシャフト30を中心として回動し自重によって下降して、図2(b)に示すように閉じ、シャッタ11の投票券Tと対向する側に設けたコイルばね12が、圧縮された状態になって挿入済みの投票券Tを押さえ付ける。そして、ピックアップローラ17と繰り出しローラ18が回転すると、挿入済みの投票券Tが挿入口1から一枚ずつ繰り出されて読み取り部に送られ、読み取り処理が行われる。
【0021】
上記のようにシャッタ11が閉じて、コイルばね12が挿入済みの投票券Tを押さえ付けた後に、図3(a)に示すように挿入口1から別の投票券Taが挿入されると、その別の投票券Taは、圧接状態にあるコイルばね12と投票券Tとの間から入り込むことはできず、2点鎖線で示すようにコイルばね12に当接した後、図3(b)に示すようにコイルばね12のコイルの隙間12aに入って係止される。このため、別の投票券Taがシャッタ11の下をくぐって投票券処理装置100の内部に入り込まなくなり、別の投票券Taの追加挿入を確実に防止することができ、また、シャッタ11を挿入済みの投票券Tに過度の強い力で押し付ける必要がなくなり、挿入済みの投票券Tを損傷することもない。また、図9、図10に示した従来例のように、シャッタ51自体で挿入済みの投票券Tを押さえ付ける場合、シャッタ51の端部51aと投票券Tとが線接触するので、投票券Tを損傷しないように端部51aにヤスリで磨く等の仕上げ加工を施さなければならず、加工にコストがかかっていた。然るに、上記のようにシャッタ11にコイルばね12を設けたことで、シャッタ11に仕上げ加工を施す必要がなくなり、コストを低く抑えることができ、また、コイルばね12は素線の断面形状が円であるので、挿入済みの投票券Tを押さえ付けても、従来のシャッタ51自体で投票券Tを押さえ付ける場合に比べて投票券Tを損傷する恐れが少ない。さらに、前記の特許文献1のようにシャッタ自体にかえり部を形成する場合、シャッタの中央ではなく端部に折り曲げ加工を施すことは非常に困難でコストがかかってしまうが、上記のようにシャッタ11にコイルばね12を設けたことで、シャッタ11の端部に折り曲げ加工を施す必要がなく、しかもコイルばね12は汎用部品であるので、コストを低く抑えることができる。
【0022】
また、別の投票券Taが挿入口1から挿入されて強い力で押された場合、図4に示すようにコイルばね12が挿入方向Fへたわんで変形し、別の投票券Taがその変形したコイルばね12の下をくぐって内部に入り込むおそれがある。然るに、前述したようにコイルばね12の奥側にストッパ13を設けたことで、別の投票券Taが強い力で押された場合に、コイルばね12がたわんで変形するのを、図5に示すようにストッパ13によって防ぐことができ、別の投票券Taがコイルばね12の下をくぐって内部に入り込まなくなる。
【0023】
また、コイルばね12の手前側に保護部材14を設けたことで、いたずらで挿入口1から剛体が挿し込まれて、コイルばね12が無理やり変形させられるのを防止することができる。さらに以上の結果、投票券処理装置100において受け付けた挿入済みの投票券Tの繰り出し中に、その投票券Tを損傷することなく別の投票券Taの追加挿入を防止することができ、挿入済みの投票券Tと別の投票券Taとが繰り出し経路Kで詰まって、投票券処理装置100が停止するという不具合が発生しなくなる。
【0024】
図6は、本発明の他の実施形態に係る紙葉類挿入機構を示す図であって、同機構に備わるシャッタの要部を拡大して示している。図6(a)において、20は他の実施形態に係る紙葉類挿入機構である。この挿入機構20は、図2に示した挿入機構10と同様に投票券処理装置100に搭載されている。21は図示しないソレノイドによって開閉するシャッタであって、閉じた状態のときに挿入口1からの投票券Tの挿入を規制する。本図では、シャッタ21の投票券Tと対向する側の一部しか示していないが、このシャッタ21は、前述のシャッタ11(図2)と略同様の構造をしている。なお、シャッタ21とシャッタ11との違いは、シャッタ21に爪部11bが形成されていないことだけである。
【0025】
22は押さえ部材であって、コイルばね23を介してシャッタ21の投票券Tと対向する側に設けられている。なお、コイルばね23は、前述のねじ15(図2)によってシャッタ21に取り付けられている。また、このコイルばね23に代えて、板ばね等を用いて押さえ部材22をシャッタ21の投票券Tと対向する側に設けてもよい。押さえ部材22は、投票券Tと接触する接触部22aが平坦に形成されていて、挿入口1から投票券Tが挿入されてシャッタ21が閉じると、図示するように接触部22aで挿入済みの投票券Tを押さえ付ける。また、押さえ部材22の接触部22a付近には、別の投票券Taを接触部22aから離れる方向へ導くための傾斜部22bが形成されている。この傾斜部22bは、接触部22aから連続して曲線的に傾斜するように押さえ部材22の周面に形成されている。また、押さえ部材22の挿入方向Fに向かって奥側には、前述のストッパ13が設けられ、挿入方向Fに向かって手前側には、前述の保護部材14が設けられている。
【0026】
上記のように押さえ部材22が挿入済みの投票券Tを押さえ付けた後に、挿入口1から別の投票券Taが挿入されると、その別の投票券Taが押さえ部材22の傾斜部22bに当接した後、傾斜部22bに沿って接触部22aから離れるように移動して行く。言い換えれば、別の投票券Taが傾斜部22bですくい上げられる。このため、別の投票券Taがシャッタ21の下をくぐって内部に入り込まなくなり、別の投票券Taの追加挿入を確実に防止することができ、また、シャッタ21を挿入済みの投票券Tに過度の強い力で押し付ける必要がなくなり、挿入済みの投票券Tを損傷することもない。また、上記のようにシャッタ21に押さえ部材22を設けたことで、シャッタ11に前述したような仕上げ加工を施す必要がなくなり、コストを低く抑えることができ、しかも押さえ部材22の接触部22aが平坦に形成されていて挿入済みの投票券Tと面接触するので、図9、図10に示したシャッタ51自体で投票券Tを押さえ付ける場合に比べて投票券Tを損傷する恐れが少ない。さらに、上記のようにシャッタ21に押さえ部材22を設けたことで、前記の特許文献1のようにシャッタ21の端部に折り曲げ加工を施す必要がなくなり、コストを低く抑えることができる。なお、押さえ部材22の傾斜部22bは、押さえ部材22の材質が合成樹脂であれば射出成形によって形成することができ、押さえ部材22の材質が金属であれば切削加工や研磨加工等によって形成することができるので、いずれにせよ、シャッタ21を折り曲げ加工するよりも形成がはるかに容易となる。
【0027】
また、押さえ部材22をコイルばね23を介してシャッタ21の投票券Tと対向する側に設けたことで、挿入済みの投票券Tに対する押さえ部材22の姿勢を常に一定に維持することができ、挿入口1から挿入された別の投票券Taが確実に傾斜部22bに沿って接触部22aから離れるように移動して行く。
【0028】
なお、上記のような押さえ部材22に代えて、図6(b)に示すように、挿入済みの投票券Tと接触する接触部24aから離れる方向へ別の投票券Taを導くための直線的に傾斜した傾斜部24bが、接触部24a付近の周面に複数形成された押さえ部材24を用いてもよい。この場合、挿入口1から別の投票券Taが挿入されると、その別の投票券Taが押さえ部材24の傾斜部24bに当接した後、傾斜部24bに沿って接触部24aから離れるように移動して行き押さえ部材24に係止する。このため、別の投票券Taがシャッタ21の下をくぐって内部に入り込まなくなり、別の投票券Taの追加挿入を確実に防止することができ、また、シャッタ21を挿入済みの投票券Tに過度の強い力で押し付ける必要がなくなり、挿入済みの投票券Tを損傷することもない。
【0029】
以上述べた実施形態では、図1〜図5に示した紙葉類挿入機構10および図6に示した紙葉類挿入機構20を、投票券Tが挿入される投票券挿入口1に適用した例を挙げているが、本発明に係る紙葉類挿入機構は、申込みカードCが挿入される申込みカード挿入口2にも適用することができる。なおこの場合、申込みカード挿入口2は、本発明における挿入口の一実施形態を構成するものである。
【0030】
また、上記実施形態では、本発明に係る紙葉類読取装置として投票券処理装置100を例に挙げているが、本発明はこれのみに限定するものではない。これ以外に、例えば、紙幣を複数枚一括して受け付けて乗車券や定期券を販売する駅設置の券販売機のようなものであってもよい。つまり、本発明に係る紙葉類読取装置としては、紙葉類を複数枚一括して受け付けて読み取り処理を行う装置であればよい。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、シャッタにコイルばねまたは傾斜部を有する押さえ部材を設けたことにより、別の紙葉類の追加挿入を確実に防止することができ、また、シャッタを挿入済みの紙葉類に強い力で押し付ける必要がないため、挿入済みの紙葉類を損傷することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る紙葉類挿入機構を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る紙葉類挿入機構を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係る紙葉類挿入機構の要部拡大図である。
【図4】本発明の実施形態に係る紙葉類挿入機構の要部拡大図である。
【図5】本発明の実施形態に係る紙葉類挿入機構の要部拡大図である。
【図6】本発明の他の実施形態に係る紙葉類挿入機構の要部拡大図である。
【図7】投票券処理装置を示す外観図である。
【図8】投票券処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】従来の紙葉類挿入機構を示す図である。
【図10】従来の紙葉類挿入機構の要部拡大図である。
【符号の説明】
1 挿入口
10 紙葉類挿入機構
11 シャッタ
12 コイルばね
13 ストッパ
14 保護部材
20 紙葉類挿入機構
21 シャッタ
22 押さえ部材
22a 接触部
22b 傾斜部
23 コイルばね
24 押さえ部材
24a 接触部
24b 傾斜部
100 投票券処理装置
F 投票券挿入方向
T、Ta 投票券

Claims (6)

  1. 紙葉類を複数枚一括して挿入可能な挿入口と、
    前記挿入口から紙葉類が挿入されたときに閉じて、挿入された挿入済みの紙葉類とは別の紙葉類が前記挿入口から挿入されるのを規制するシャッタと、
    前記シャッタの紙葉類と対向する側に設けられ、当該シャッタが閉じることにより圧縮された状態になって前記挿入済みの紙葉類を押さえ付けるコイルばねと、を備えたことを特徴とする紙葉類挿入機構。
  2. 請求項1に記載の紙葉類挿入機構において、
    前記コイルばねの紙葉類挿入方向に向かって奥側に、当該コイルばねの変形を抑えるストッパを設けたことを特徴とする紙葉類挿入機構。
  3. 請求項1または請求項2に記載の紙葉類挿入機構において、
    前記コイルばねの紙葉類挿入方向に向かって手前側に、当該コイルばねを覆って保護する保護部材を設けたことを特徴とする紙葉類挿入機構。
  4. 紙葉類を複数枚一括して挿入可能な挿入口と、
    前記挿入口から紙葉類が挿入されたときに閉じて、挿入された挿入済みの紙葉類とは別の紙葉類が前記挿入口から挿入されるのを規制するシャッタと、
    前記シャッタの紙葉類と対向する側に設けられ、当該シャッタが閉じることにより前記挿入済みの紙葉類を押さえ付ける押さえ部材と、を備え、
    前記押さえ部材の紙葉類との接触部付近に、前記別の紙葉類を前記接触部から離れる方向へ導くための傾斜部を形成したことを特徴とする紙葉類挿入機構。
  5. 請求項4に記載の紙葉類挿入機構において、
    前記押さえ部材を、ばねを介して前記シャッタの紙葉類と対向する側に設けたことを特徴とする紙葉類挿入機構。
  6. 紙葉類を複数枚一括して受け付けて読み取り処理を行う紙葉類読取装置において、
    請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の紙葉類挿入機構を搭載し、
    当該挿入機構に備わる挿入口から紙葉類が挿入されると、前記シャッタを閉じて挿入された紙葉類を受け付け、受け付けた紙葉類を前記挿入口から一枚ずつ繰り出して読み取り処理を行い、読み取り処理を完了すると、前記シャッタを開いて前記挿入口から紙葉類が挿入されるのを待つことを特徴とする紙葉類読取装置。
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