JP4012620B2 - Method for producing gas barrier film - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はガスバリア性フィルム、特に酸素バリア性及び/又は水蒸気バリア性に優れたガスバリア性フィルムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ガスバリア性に優れたフィルムとして、各種フィルム上にアルミニウムを積層したもの、ポリビニリデン樹脂やポリビニリデンポリアクリル酸共重合体樹脂をコーティングしたもの、あるいはSiOx等の薄膜をコーティングしたものなどが知られている。これらのうちSiOx等の薄膜を形成させたガスバリア性フィルムの製造方法としては、各種フィルム上に真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、減圧プラズマCVD等の方法が挙げられる。
真空蒸着法による高分子フィルム上への酸化珪素薄膜の好ましい製造方法としては、金属を加熱して気相で酸素と反応させる反応蒸着法、電子線により酸化珪素を蒸着源とする電子ビーム蒸着法、珪素又は酸化珪素を加熱し、必要に応じて気相で酸素と反応させる電子ビーム反応蒸着法がある。
また、減圧プラズマCVD法によるガスバリア性フィルムの製造方法としては、原料の有機珪素化合物をプラズマ中に導入することにより無機の酸化珪素とする方法がよく知られている。このとき原料として使用される有機珪素化合物として具体的には、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、テトラメトキシシラン、メトキシトリメチルシラン、テトラメチルシラン、トリフェニルシラン、ヘキサメチルトリシロキサン、テトラクロロシラン、トリクロロメチルシラン、トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、ジメチルクロロシランなどが挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記の従来技術のうち真空蒸着、スパッタリング又はイオンプレーティングによる方法はいずれも固体の原料を使用するため、操作性が悪かったり、原料が高価で経済性が悪いという問題点を有している。また、いずれの方法も10-1Torr以上の高い真空度を要する真空プロセスであるため、減圧用の真空設備が必要であったり、真空度に見合ったシール性を確保する必要があるため、設備コスト(イニシャルコスト)やランニングコストが高いという問題点がある。
本発明はこのような従来技術の問題点を解決し、酸素ガスバリア性及び水蒸気バリア性に優れ、透明性も高く、さらに安定した品質のガスバリア性フィルムを、高度の真空設備を必要としない大気圧下のプロセスで操作性よく容易に製造することができるガスバリア性フィルムの製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は高分子フィルム上に、20〜150℃の温度域において液体である有機珪素化合物を原料として、600〜1520Torrの圧力下で発生するプラズマを用いたCVD法により、SiOx(x=1.0〜2.0)で表される酸化珪素を主成分とする薄膜を形成させることを特徴とするガスバリア性フィルムの製造方法である。
【0005】
本発明の方法においては、酸化珪素を主成分とする薄膜を形成させるに先立ち、高分子フィルムに、該高分子フィルム表面に付着した汚れ物質の除去、表面活性化のための前処理としてオゾン処理、紫外線処理、コロナ放電やAr、He、N2 、O2 等の単一又は混合雰囲気下でのプラズマ処理を単独で又は複数種組み合わせて施すのが好ましい。中でもO2 プラズマ処理が好適である。
また、酸化珪素を主成分とする薄膜を形成させた後に、後処理としてO2 プラズマ処理を行うことにより未反応原料の酸化を促進させ、コーティング膜の組成をさらに均一化させることができる。
【0006】
本発明の方法において、ガスバリア性を有するコーティング膜の原料として使用する20〜150℃の温度域において液体である有機珪素化合物とは、20〜150℃の範囲内の少なくとも一部で液体である化合物を意味し、具体的な化合物の例としてはヘキサメチルジシロキサン、ヘキサメチルトリシロキサン、テトラクロロシラン、トリクロロメチルシラン、トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、ジメチルクロロシランなどを挙げることができるが、特に好ましい化合物としてヘキサメチルジシロキサン(HMDSO:C6 H18OSi2 :沸点100℃)がある。
【0007】
本発明で基材として使用する高分子フィルムの例としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン−6、ナイロン−66、ポリビニルアルコール等が挙げられる。これらの高分子フィルムには添加剤、例えば可塑剤、帯電防止剤、滑剤、紫外線吸収剤等が含まれていてもよい。
【0008】
次に、本発明の方法によるガスバリア性フィルムの一般的な製造方法を示す。先ず必要により、プラズマCVD法による薄膜の形成に先立って、真空容器中で高分子フィルムにコロナ放電処理、Ar、He、N2 、O2 などによるプラズマ処理等の前処理を施し、高分子フィルムの汚れ物質の除去や表面の活性化を行う。これによって、高分子フィルムとコーティング膜との接着性を向上させることができる。
処理条件は、それぞれの処理方法について、それぞれ最適条件を設定すればよいが、最も一般的な方法であるO2 プラズマ処理の標準的な例を表1に示す。
【0009】
次いで、必要により前処理を施した高分子フィルムに、前記の有機珪素化合物をAr、Heなどの不活性ガスをキャリアガスとして供給し、600〜1520Torr、好ましくは760±10Torrの大気圧又はその近傍の圧力下で行う大気圧プラズマCVD法によりコーティングを行い、高分子フィルム上にSiOx(x=1.0〜2.0)で表される酸化珪素を主成分とする薄膜を形成させる。
【0010】
本発明の方法における大気圧プラズマCVD法は、マッチングボックスを通して交流電源と接続される放電電極と接地電極を兼ねるロール型電極との間に交流電界を印加し、600〜1520Torrの大気圧又はその近傍の圧力下でグロー放電を発生させることが可能な大気圧プラズマ処理装置を使用して、高分子フィルム表面に操作性よく簡単にガスバリア性コーティング膜を形成させる方法である。前記放電電極は導電体表面に誘電体を被覆して形成したもので、誘電体としてはAl2 O3 が好適である。
【0011】
ガスバリア性コーティング膜である酸化珪素を主成分とする薄膜の厚み範囲は5〜200nm、好ましくは20〜130nm、さらに好ましくは40〜60nmである。厚みが5nm未満ではガスバリア効果が十分ではなく、また、200nmを超えると表面にクラックを生じやすくなりバリア性が低下する。
【0012】
さらに、大気圧プラズマCVD法による薄膜の形成後に、後処理としてO2 プラズマ処理を行うことにより未反応原料の酸化を促進させ、コーティング膜の組成をさらに均一化させることができる。本発明における前処理、コーティング処理及び後処理の標準的な条件を表1に示す。
【0013】
【表1】
【0014】
【実施例】
以下実施例により本発明の方法をさらに具体的に説明する。
(実施例1)
図1は本発明方法を実施するための大気圧プラズマ処理装置の概要を示す説明図である。幅150mm、厚さ30μmの二軸延伸PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを供試体として図1に示す形式の試験装置を使用し、表2の条件でコーティングフィルムを作製し、性能評価を行った。作製した試料は表3に示す試料No.1〜10の10種類である。
【0015】
【表2】
【0016】
試験は先ず図1に示した装置のフィルム送りロール9に処理を行う基材フィルム16を装着し、フィルム端部を張力調整用ロール11、ロール型接地電極4、張力調整用ロール11を介してフィルム巻き取りロール10に固定する。放電電極3と冷却水により冷却しているロール型接地電極4(冷却系統は図示省略)との距離を0.5〜20mmに各部での距離が等しくなるように調整した後、チャンバ5内を排気用の真空ポンプ6を用いて0.1Torr程度まで排気した。次いでチャンバ5内にHeガス導入管17からHeガスを大気圧になるまで導入した。
【0017】
図2は図1の大気圧プラズマ処理装置のプラズマ処理部の拡大図である。図2に示すように放電電極3は絶縁体21に挟まれた導電体19の表面を誘電体20で被覆した構造であり、電極間の距離が変わらないようロール型接地電極4に沿って湾曲した形状とし、導入したガスが放電部に効率よく供給されるようなスリット部22が形成されている。また、図示していないが冷却水を通水できる構造となっている。
【0018】
その後、放電電極3とロール型接地電極4にマッチングボックス1を介して13.56MHzの高周波を所定の電力で供給し、先ずHe雰囲気下でグロープラズマを発生させた。次いで原料である有機珪素化合物としてヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)を使用し、所定量のHe及びO2 ガスとともに760Torrの圧力下に、スリット部22からプラズマ内に供給した。液体であるHMDSOの供給はHMDSOを入れた容器12にキャリアガス導入管15からHeガスを導入してバブリングさせ、このHeガスをキャリアガスとしてHMDSOを搬送させるようにした。処理中のHeガスとO2 ガスの比率はHeガス導入管17からのHeガスとO2 ガス導入管14からのO2 ガスにより調整した。また、フィルム処理の際のフィルム送り速度は0.1〜0.5m/minとした。
【0019】
前処理は次のように行った。すなわち、コーティング処理を行う前の基材フィルム16を、コーティングのときと同様にフィルム送りロール9に装着し、張力調整用ロール11、ロール型接地電極4、張力調整用ロール11を介してフィルム巻き取りロール10に固定し、チャンバ5内を0.1Torr程度まで十分排気した。次いでO2 ガス導入管14からO2 ガスを10ミリリットル/minの流量で導入し、13.56MHzの高周波を100Wの電力で供給しプラズマを発生させ、フィルム送り速度0.5m/minとして1秒間O2 プラズマ処理した。
【0020】
後処理は、コーティング処理後のフィルムを前処理と同様の方法でO2 プラズマ処理することによって行った。
なお本実施例においては、フィルム巻き取りロール10に巻き取られた前処理後のフィルムは、フィルム送りロール9、フィルム巻き取りロール10を逆方向回転させて再度フィルム送りロール9に巻き取ったあと、前記によりコーティング処理を行った。また、後処理も同様に行った。
【0021】
作製したガスバリア性フィルムの試料について、酸素透過率測定装置(MOCON社製、OX−TRAN100)を使用して酸素透過量を測定し酸素ガスバリア性を評価するとともに、JIS−Z0208に準拠して水蒸気透過量の測定を行い水蒸気バリア性を評価した。また、透明性については全光線透過率を測定し、透過率が60%以上のものを透明性◎、40%以上60%未満のものを○、40%未満のものを×として評価した。
【0022】
作製した試料の作製条件等を表3に、性能評価試験結果を表4、図3及び図4に示す。表4の試料No.0は比較のため未処理のPETフィルムのガスバリア性を示したものである。
図3は前処理及び後処理の効果を比較したものであり、No.1〜3を比較すると、前処理を行わないでコーティング処理を施した場合(No.1)、ガスバリア性の向上が認められるものの、その効果は小さく、前処理を行ったNo.2と比較するとガスバリア性が劣ることがわかる。このことから、前処理がガスバリア性の向上に有効な処理であることが確認できる。また、後処理を施したNo.3ではさらにガスバリア性が向上している。
【0023】
次に他の条件は一定として印加電力を変化させた場合(No.3〜5)では、50Wで処理を行ったNo.4のガスバリア性が低いが、これは膜厚が20nmと薄いためである。また、処理時間を変化させた例(No.3、7、8)では、処理時間の長いNo.7及び8のガスバリア性が悪いが、これは膜厚が厚すぎて、表面にクラックが生じやすくなったためである。
【0024】
次に、導入するO2 ガス流量を変化させた場合(No.3、9、10)、ガス流量の変化によってバリア性に大きな変化は見られず、いずれも良好なガスバリア性を示した。
図4はNo.3〜10の試料について、コーティングした膜厚に対してO2 及び水蒸気のバリア性を比較したものである。膜厚が40〜60nmの場合、良好なガスバリア性を示しているが、膜厚がそれ以上厚くなるとバリア性が低下する。これは膜が厚いため表面にクラックを生じやすくなりバリア性が低下するためであると思われる。
以上の結果より、ガスバリア性が効果的に作用する膜厚みは40〜60nm近辺である。
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、高分子フィルム上に液体の有機珪素化合物を原料として大気圧及びその近傍の圧力で発生させたグロープラズマを用いたCVD法により酸化珪素膜を比較的簡単に操作性よく形成させることができる。また、適切な前処理及び/又は後処理を行うことにより、さらにガスバリア性に優れたフィルムを製造することが可能であり、これらのフィルムのガスバリア性は時間経過による性能の低下もみられない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するための大気圧プラズマ処理装置の概要を示す説明図。
【図2】図1の大気圧プラズマ処理装置のプラズマ処理部の拡大図。
【図3】実施例における前処理及び後処理の有無とガスバリア性との関係を示す図。
【図4】実施例におけるコーティング膜厚とガスバリア性との関係を示す図。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a gas barrier film, particularly a gas barrier film excellent in oxygen barrier property and / or water vapor barrier property.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a film having excellent gas barrier properties, a film in which aluminum is laminated on various films, a film coated with polyvinylidene resin or polyvinylidene polyacrylic acid copolymer resin, or a film coated with a thin film such as SiOx is known. It has been. Among these, examples of the method for producing a gas barrier film in which a thin film such as SiOx is formed include methods such as vacuum deposition, sputtering, ion plating, and low pressure plasma CVD on various films.
A preferable method for producing a silicon oxide thin film on a polymer film by a vacuum deposition method includes a reactive deposition method in which a metal is heated to react with oxygen in a gas phase, and an electron beam deposition method using silicon oxide as a deposition source by an electron beam. There is an electron beam reactive vapor deposition method in which silicon or silicon oxide is heated and, if necessary, reacted with oxygen in a gas phase.
Further, as a method for producing a gas barrier film by a low pressure plasma CVD method, a method of making inorganic silicon oxide by introducing an organic silicon compound as a raw material into plasma is well known. Specific examples of the organosilicon compound used as a raw material at this time include tetraethoxysilane, methyltriethoxysilane, hexamethyldisiloxane, tetramethoxysilane, methoxytrimethylsilane, tetramethylsilane, triphenylsilane, and hexamethyltrisiloxane. , Tetrachlorosilane, trichloromethylsilane, trimethylchlorosilane, dimethyldichlorosilane, dimethylchlorosilane and the like.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
Among the above-described conventional techniques, any of the methods using vacuum deposition, sputtering, or ion plating uses a solid raw material, and thus has problems such as poor operability and high raw material cost. In addition, since either method is a vacuum process that requires a high degree of vacuum of 10 -1 Torr or higher, vacuum equipment for decompression is necessary, or it is necessary to ensure a sealing property commensurate with the degree of vacuum. There is a problem that the cost (initial cost) and running cost are high.
The present invention solves such problems of the prior art, has an excellent oxygen gas barrier property and water vapor barrier property, is highly transparent, and has a stable quality gas barrier film, which does not require advanced vacuum equipment. It aims at providing the manufacturing method of the gas-barrier film which can be manufactured easily with sufficient operativity by the following processes.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
In the present invention, SiOx (x = 1.x) is formed on a polymer film by a CVD method using a plasma generated under a pressure of 600 to 1520 Torr using an organic silicon compound that is liquid in a temperature range of 20 to 150 ° C. as a raw material. 0 to 2.0). A method for producing a gas barrier film, characterized in that a thin film mainly composed of silicon oxide is formed.
[0005]
In the method of the present invention, prior to the formation of a thin film containing silicon oxide as a main component, the polymer film is subjected to ozone treatment as a pretreatment for removing dirt substances adhering to the polymer film surface and activating the surface. It is preferable to perform ultraviolet treatment, corona discharge, or plasma treatment in a single or mixed atmosphere of Ar, He, N 2 , O 2 or the like singly or in combination. Of these, O 2 plasma treatment is preferable.
Further, after forming a thin film containing silicon oxide as a main component, an O 2 plasma treatment is performed as a post-treatment, thereby promoting the oxidation of the unreacted raw material and further uniforming the composition of the coating film.
[0006]
In the method of the present invention, the organosilicon compound which is liquid in the temperature range of 20 to 150 ° C. used as a raw material for the coating film having gas barrier properties is a compound which is liquid at least partially within the range of 20 to 150 ° C. Examples of specific compounds include hexamethyldisiloxane, hexamethyltrisiloxane, tetrachlorosilane, trichloromethylsilane, trimethylchlorosilane, dimethyldichlorosilane, dimethylchlorosilane, and the like. There is hexamethyldisiloxane (HMDSO: C 6 H 18 OSi 2 :
[0007]
Examples of the polymer film used as the substrate in the present invention include polyethylene, polypropylene, polyethylene terephthalate, nylon-6, nylon-66, polyvinyl alcohol and the like. These polymer films may contain additives such as plasticizers, antistatic agents, lubricants, ultraviolet absorbers and the like.
[0008]
Next, the general manufacturing method of the gas barrier film by the method of the present invention will be shown. First, if necessary, prior to the formation of a thin film by plasma CVD, the polymer film is subjected to pretreatment such as corona discharge treatment, plasma treatment with Ar, He, N 2 , O 2, etc. Removes dirt substances and activates the surface. Thereby, the adhesiveness between the polymer film and the coating film can be improved.
As the processing conditions, optimum conditions may be set for each processing method. Table 1 shows a standard example of the O 2 plasma processing which is the most general method.
[0009]
Next, the above-described organosilicon compound is supplied as an inert gas such as Ar or He as a carrier gas to the pre-treated polymer film, if necessary, and the atmospheric pressure at or near 600-1520 Torr, preferably 760 ± 10 Torr. Coating is performed by an atmospheric pressure plasma CVD method performed under a pressure of 1 to form a thin film mainly composed of silicon oxide represented by SiOx (x = 1.0 to 2.0) on a polymer film.
[0010]
In the atmospheric pressure plasma CVD method of the present invention, an AC electric field is applied between a discharge electrode connected to an AC power source through a matching box and a roll-type electrode serving as a ground electrode, and an atmospheric pressure of 600 to 1520 Torr or the vicinity thereof is applied. This is a method for easily forming a gas barrier coating film on the surface of a polymer film with good operability using an atmospheric pressure plasma processing apparatus capable of generating glow discharge under the pressure of. The discharge electrode is formed by covering a conductor surface with a dielectric, and Al 2 O 3 is preferable as the dielectric.
[0011]
The thickness range of the thin film mainly composed of silicon oxide which is a gas barrier coating film is 5 to 200 nm, preferably 20 to 130 nm, and more preferably 40 to 60 nm. If the thickness is less than 5 nm, the gas barrier effect is not sufficient, and if it exceeds 200 nm, cracks are likely to occur on the surface and the barrier property is lowered.
[0012]
Furthermore, after the thin film is formed by the atmospheric pressure plasma CVD method, an O 2 plasma treatment is performed as a post-treatment, whereby the oxidation of the unreacted raw material can be promoted and the composition of the coating film can be made more uniform. Table 1 shows standard conditions for pretreatment, coating treatment, and posttreatment in the present invention.
[0013]
[Table 1]
[0014]
【Example】
Hereinafter, the method of the present invention will be described more specifically by way of examples.
Example 1
FIG. 1 is an explanatory view showing an outline of an atmospheric pressure plasma processing apparatus for carrying out the method of the present invention. Using a biaxially stretched PET (polyethylene terephthalate) film having a width of 150 mm and a thickness of 30 μm as a specimen, a test apparatus of the type shown in FIG. 1 was used to produce a coating film under the conditions shown in Table 2, and performance evaluation was performed. The produced sample is a sample No. shown in Table 3. There are 10 types of 1-10.
[0015]
[Table 2]
[0016]
In the test, the base film 16 to be processed is first attached to the film feed roll 9 of the apparatus shown in FIG. 1, and the film end is passed through the tension adjusting roll 11, the roll type ground electrode 4, and the tension adjusting roll 11. Fix to the film take-
[0017]
FIG. 2 is an enlarged view of a plasma processing unit of the atmospheric pressure plasma processing apparatus of FIG. As shown in FIG. 2, the discharge electrode 3 has a structure in which the surface of a conductor 19 sandwiched between insulators 21 is covered with a dielectric 20, and curved along the roll-type ground electrode 4 so that the distance between the electrodes does not change. The slit portion 22 is formed so that the introduced gas is efficiently supplied to the discharge portion. Although not shown, the cooling water can be passed.
[0018]
Thereafter, a high frequency of 13.56 MHz was supplied to the discharge electrode 3 and the roll-type ground electrode 4 through the matching box 1 with a predetermined power, and first, glow plasma was generated in a He atmosphere. Next, hexamethyldisiloxane (HMDSO) was used as an organic silicon compound as a raw material, and was supplied into the plasma from the slit portion 22 under a pressure of 760 Torr together with a predetermined amount of He and O 2 gas. The liquid HMDSO was supplied by bubbling He gas through the carrier
[0019]
The pretreatment was performed as follows. That is, the base film 16 before the coating treatment is mounted on the film feed roll 9 as in the case of coating, and the film is wound through the tension adjusting roll 11, the roll-type ground electrode 4, and the tension adjusting roll 11. It fixed to the take-
[0020]
The post-treatment was performed by subjecting the film after the coating treatment to O 2 plasma treatment in the same manner as the pre-treatment.
In this embodiment, the pre-processed film taken up by the film take-
[0021]
About the produced gas barrier film sample, the oxygen transmission rate was measured by using an oxygen transmission rate measuring device (manufactured by MOCON, OX-TRAN100) to evaluate the oxygen gas barrier property, and water vapor transmission was performed according to JIS-Z0208. The water vapor barrier property was evaluated by measuring the amount. For the transparency, the total light transmittance was measured, and the transmittance of 60% or more was evaluated as transparency ◎, 40% or more and less than 60% as ○, and less than 40% as ×.
[0022]
The production conditions and the like of the produced samples are shown in Table 3, and the performance evaluation test results are shown in Table 4, FIG. 3 and FIG. Sample No. in Table 4 0 indicates the gas barrier property of an untreated PET film for comparison.
FIG. 3 compares the effects of pre-processing and post-processing. 1 to 3, when the coating treatment was performed without performing the pretreatment (No. 1), although the improvement of the gas barrier property was recognized, the effect was small, and the No. 1 after the pretreatment was performed. It can be seen that the gas barrier property is inferior to 2. From this, it can be confirmed that the pretreatment is an effective treatment for improving the gas barrier property. In addition, the post-processed No. In 3, the gas barrier property is further improved.
[0023]
Next, in the case where the applied power was changed with other conditions being constant (Nos. 3 to 5), No. 1 was processed at 50 W. The gas barrier property of No. 4 is low, but this is because the film thickness is as thin as 20 nm. In the examples (Nos. 3, 7, and 8) in which the processing time is changed, No. with a long processing time is used. Although the gas barrier properties of 7 and 8 are poor, this is because the film thickness is too thick and cracks are likely to occur on the surface.
[0024]
Next, when the flow rate of the introduced O 2 gas was changed (No. 3, 9, 10), no significant change was observed in the barrier property due to the change in the gas flow rate, and all showed good gas barrier properties.
FIG. About 3-10 samples, a comparison of the O 2 and barrier properties of water vapor with respect to the coated film thickness. When the film thickness is 40 to 60 nm, good gas barrier properties are shown. However, when the film thickness is further increased, the barrier properties are lowered. This is presumably because the film is thick, so that cracks are easily generated on the surface and the barrier property is lowered.
From the above results, the film thickness on which the gas barrier property acts effectively is around 40 to 60 nm.
[0025]
[Table 3]
[0026]
[Table 4]
[0027]
【The invention's effect】
According to the method of the present invention, a silicon oxide film is relatively easy to operate by a CVD method using glow plasma generated from a liquid organosilicon compound as a raw material on a polymer film at atmospheric pressure and in the vicinity thereof. It can be well formed. Further, by performing appropriate pretreatment and / or posttreatment, it is possible to produce films having further excellent gas barrier properties, and the gas barrier properties of these films are not deteriorated in performance over time.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory diagram showing an outline of an atmospheric pressure plasma processing apparatus for carrying out the method of the present invention.
2 is an enlarged view of a plasma processing unit of the atmospheric pressure plasma processing apparatus of FIG. 1;
FIG. 3 is a graph showing the relationship between the presence or absence of pre-processing and post-processing and gas barrier properties in Examples.
FIG. 4 is a diagram showing a relationship between a coating film thickness and gas barrier properties in Examples.
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