JP4011698B2 - カメラ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファインダー光学系を保持するファインダーケースを備えたファインダー装置および光学機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ファインダー光学系102は、図13に示すようにファインダー地板101の上面部に形成された開口部101aから組み込まれた後、保護部材であるファインダーカバー103により、ファインダー地板101の開口部101aを覆うと共に、ファインダー光学系102がカバーされ、ファインダー光学系102が組み込まれたファインダー地板101は、カメラ本体105の上面部およびカメラ本体105の上面部に配置されたギア列106をカメラ本体105に保持する押さえ板107の上面部に取り付けることでカメラ本体105に固定されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成では、ファインダー地板101をカメラ本体105に取り付けると、図13に示すように、ファインダー光学系102を支持するファインダー地板101の支持面101bとギア列106をカメラ本体105に保持するギア押さえ板107の保持面107aとの2部品の面が存在することから、カメラの高さ方向が長くなる。また、ファインダー地板101の開口部101aを覆うファインダーカバー103の上面部に液晶表示部108等が配置されると、更にカメラの高さ方向が長くなってしまい、カメラの小型化を図ることが困難であった。
【0004】
本発明の目的は、部品点数を増やすことなく、ファインダーケースを構成するファインダー光学系を組み込むためのケースの一部を覆うことができ小型化を図ることができるようなカメラを提供することにある。
【0005】
しかも、ファインダー光軸と撮影光軸との距離を短くすることで、パララックスずれの少ないカメラを実現することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、撮影光学系を保持するカメラ本体と、撮影光学系の光路とは異なる光路を形成するファインダー光学系を組み込むための開口部を有し、ファインダー光学系を保持するファインダーケースと、撮影光学系とファインダー光学系との間に配置され、カメラ本体が有する軸部と係合して回転可能に支持される動力伝達部材と、ファインダーケースの開口部を覆うとともに、ファインダー光学系側の面と対向する面に位置する板部材とを有し、カメラ本体と板部材との間にある動力伝達部材を板部材によりカメラ本体に保持することを特徴とする
【0009】
上記した構成によれば、ファインダーケースの開口部を覆う板部材を用いて、カメラ本体の軸部に回転可能に支持される動力伝達部材を保持させることにより、ファインダー光学系及び撮影光学系を互いに近づけて配置することができ、カメラの小型化を図ることができる。
【0011】
しかも、ファインダー光軸と撮影光軸との距離を短くすることができ、パララックスずれの少ないカメラを実現することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
図1から図12は本発明の第1の実施の形態を示したものである。
【0013】
図1は下方向から見たファインダーユニットを示す斜視図、図2は図1の構成を示す分解斜視図、図3は上方向から見たファインダーユニットを示す上面斜視図、図4は図3の構成を示す分解斜視図、図5は視野枠切換え部材を示す正面図、図6はポロプリズムの45°反射面と同様の傾斜面が形成された状態を示すファインダー地板及び実像式ファインダー光学系の部分断面斜視図、図7はファインダーユニットがカメラ本体に取り付けられた状態を示す縦断面図、図8は視野枠切換え操作部を示す分解斜視図、図9は視野枠切換え操作部が切換わった状態を示す背面図で、(a)は視野枠がCサイズに切換わった状態、(b)は視野枠がHサイズに切換わった状態、(c)は視野枠がPサイズに切換わった状態を示すものである。
【0014】
図10は視野枠切換え駆動装置が切換わった状態を示す背面図で、(a)は視野枠がCサイズに切換わった状態、(b)は視野枠がHサイズに切換わった状態、(c)は視野枠がPサイズに切換わった状態を示す、図11は視野枠切換え装置が切換わった状態を示す背面図で、(a)は視野枠がCサイズに切換わった状態、(b)は視野枠がHサイズに切換わった状態、(c)は視野枠がPサイズに切換わった状態を示すものである。
【0015】
図12は視野枠切換え装置の視野枠切換え部材が切換わった状態を示す背面図で、(a)は視野枠がCサイズに切換わった状態、(b)は視野枠がHサイズに切換わった状態、(c)は視野枠がPサイズに切換わった状態を示すものである。
【0016】
図1から図8において、ファインダーユニットは、図1及び図3に示すように、実像式ファインダー光学系2(ファインダー光学系)と、ファインダー視野枠を切換える(本実施の形態では、Cサイズ、Hサイズ、Pサイズ)視野枠切換え装置3と、視野枠切換え装置3を駆動する視野枠切換え駆動装置4と、自動合焦装置5と、測光装置6で構成され、ファインダー地板1(ファインダーケース)が取り付けられている。
【0017】
まず、実像式ファインダー光学系2について説明する。
【0018】
実像式ファインダー光学系2は、ファインダー地板1の前面に形成された絞り1a(図4参照)の後方に配置された対物レンズ7と、結像面8aを有し後述する視野枠地板12に保持されたフィールドレンズ8と、対物レンズ7及びフィールドレンズ8が捉えた被写体像を上下左右に反転するポロプリズム9と、接眼レンズとで構成され、図2に示すように、対物レンズ7と、フィールドレンズ8とポロプリズム9は、ファインダー地板1の下面中央部に形成された開口部1bから組み込むことでファインダー地板1に保持されポロプリズム9のV字状の反射面9aが先端がV字状のプリズムカバー11により覆われている。また、接眼レンズ10は、ファインダー地板1の後方に形成された開口部1cから組み込むことでファインダー地板1に保持されている。
【0019】
次に、視野枠切換え装置3について説明する。
【0020】
視野枠切換え装置3は、フィールドレンズ8とポロプリズム9との間に配置され、図2に示すように、フィールドレンズ8の結像面8aに対向配置された視野枠地板12と、ファインダー視野枠を切換えるファインダー光軸とほぼ直交方向に移動する一対のL字状の視野枠切換え部材13,14と、視野枠切換え部材13,14との間に配置されたスペーサー15と、ファインダー光軸を中心として回転し視野枠切換え部材13,14を駆動させる駆動リング16と、視野枠切換え部材13,14とスペーサー15及び駆動リング16を視野枠地板12に保持する視野枠カバー17で構成されており、実像式ファインダー光学系2と同様にファインダー地板1の開口部1bから組み込むことでファインダー地板1に保持されている。
【0021】
視野枠地板12の中央部には、Hサイズの視野枠12aが形成されている。この視野枠12aの両側には、視野枠切換え部材13,14を摺動可能に嵌合支持する支持軸12b,12cと、外側両端面に視野枠カバー17を係止する4本の係止爪12dが形成されている。
【0022】
視野枠切換え部材13,14には、図5に示すように、視野枠地板12の視野枠12aの長辺方向を遮蔽する遮蔽部13a,14a及び短辺方向を遮蔽する遮蔽部13b,14bが形成されており、遮蔽部13a,14aが視野枠地板12の視野枠12a内に進入し長辺方向を遮蔽すると図12(a)に示すように、視野枠地板12の視野枠12aがHサイズからCサイズに切換わる。また、遮蔽部13b,14bが視野枠地板12の視野枠12a内に進入し、短辺方向を遮蔽すると図12(c)に示すように、視野枠地板12の視野枠12aがHサイズからPサイズに切換わる。更に、遮蔽部13a,13b,14a,14bが視野枠地板12の視野枠12a外に退避すると、図12(b)に示すように、Hサイズに切換わるようになっている。また、視野枠切換え部材13,14をHサイズからCサイズに移動させるカムHCと、HサイズからPサイズに移動させるカムHPを有するカム孔13c,13d,14c,14dが形成されており、図2に示すようにカム孔13c,14dは視野枠地板12の支持軸12bと、カム孔13d,14cは視野枠地板12の支持軸12cとそれぞれ摺動可能に嵌合することで支持されている。更に、遮蔽部13a,14aを形成する部分には、駆動リング16の駆動軸16b,16cと嵌合する長孔13e,14eが形成されている。スペーサー15の中央部には、視野枠地板12の視野枠12aより大きい開口部15aが形成されている。この開口部15aの両側には、視野枠12の支持軸12b,12cと摺動可能に嵌合する孔15b,15cが形成されており、ファインダー光軸と平行に移動するようになっている。更に、駆動リング16の駆動軸16b,16cが貫通する長孔15d,15eが形成されている。
【0023】
駆動リング16は視野枠地板12と視野枠カバー17との内周に回転可能に支持されており、ファインダー光軸を中心として回転するようになっている。駆動リング16の中央部には視野枠地板12の視野枠12aより大きい開口部16aが形成されている。この開口部16aの両側には、スペーサー15の長孔15d,15eを貫通し、視野枠切換え部材13,14の長孔13e,14eと摺動可能に嵌合する駆動軸16b,16cが形成されており、この駆動軸16d,16cにより駆動リング16の回転力が視野枠切換え部材13,14に伝達され、視野枠切換え部材13,14はカム孔13c,13d,14c,14dに沿って移動することで、視野枠地板12の視野枠12aがCサイズ或いはPサイズに切換わるようになっている。
【0024】
また、駆動軸16dと対向する位置(反対側)には、後述する視野枠切換え駆動装置4の駆動力が伝達される伝達軸16dが形成されている。
【0025】
視野枠カバー17の中央部には、視野枠地板12の視野枠12aより大きい開口部17aが形成されている。また、駆動リング16の伝達軸16dが貫通する孔17bと、4本の係止部17cが形成されており、この係止部17cが視野枠地板12の係止爪12dに係止されることにより、視野枠切換え部材13,14とスペーサー15及び駆動リング16が視野枠地板12に保持されるようになっている。
【0026】
次に、視野枠切換え駆動装置4について説明する。
【0027】
視野枠切換え駆動装置4は、図2及び図4に示すように、ファインダー地板1の側面に対向配置された、ファインダー光軸に対して直交方向(上下方向)に移動することで駆動リング16に駆動力を伝達する伝達板18と、ファインダー地板1の後方に対向配置された視野枠切換え状態を検出するフレキシブル基板19と、伝達レバー21と一体で回転駆動する検出SW20と、ファインダー地板1の後方に形成された軸1dを中心として回転し後述する視野枠切換え操作部47の回転力を伝達板18に伝達する伝達レバー21と、フレキシブル基板19と検出SW20との間に配置され、伝達レバー21と一体で回転駆動するトーションバネ22と、伝達板18と伝達レバー21をファインダー地板1に保持する保持板23で構成されている。
【0028】
伝達板18は保持板23によりファインダー地板1に保持されている。伝達板18には、図4に示すように、ファインダー地板1に形成された凸部1eと摺動可能に嵌合する溝18aが形成されており、ファインダー地板1の凸部1eをガイドにファインダー光軸に対して直交方向(上下方向)に移動するようになっている。また、端面には駆動リング16の伝達軸16dと摺動可能に嵌合する長孔18bが形成されており、伝達板18の駆動力が駆動リング16に伝達されるようになっている。更に、長孔18bの対向する位置(溝18の近傍)にはトーションバネ22と嵌合する軸18cが形成されており、伝達レバー21の回転力が伝達されるようになっている。
【0029】
フレキシブル基板19は視野枠19の切換え状態を検出する検出部19aと不図示のメイン基板と接続される接続部19bが形成されている。図2に示すように、検出部19aには視野枠地板12の視野枠12aがCサイズであることを検出するCパターン19cと、Hサイズであることを検出するHパターン19dと、Pサイズであることを検出するPパターン19e及びCパターン19c、Hパターン19d、Pパターン19e相互と対向する位置にGNDパターン19fが設けられていると共に検出部19aには孔19g,19hが形成されており、この孔19gはファインダー地板1に形成された軸1dと、また孔19hはファインダー地板1に形成された軸1fとそれぞれ嵌合することで、ファインダー地板1に対してフレキシブル基板19の検出部19aの位置が決まるようになっている。また、接続部19bは、図6に示すように、ポロプリズム9の反射面9bと同様の傾斜で形成されたファインダー地板1の受面1gに沿って固定されている。
【0030】
検出SW20には、フレキシブル基板19のCパターン19c、Hパターン19d、Pパターン19eと接触する2本の接点部20aと、GNDパターン19fと接触する2本の接点部20bが形成されている。また、伝達レバー21と嵌合する孔20c,20dが形成されている。
【0031】
伝達レバー21には、ファインダー地板1の軸1dと回転可能に嵌合する孔21aが形成されており、この孔21aを中心に伝達レバー2が回転するようになっている。更に、保持板23によりファインダー地板1に保持されている。また、検出SW20の位置を決める軸21bと孔21aを有する軸21cが形成されており、この軸21bは、検出SW20の孔20cと、また軸21cは検出SW20とそれぞれ嵌合することで伝達レバー21に対して検出SW20の位置が決まると共に、固定されているため検出SW20は伝達レバー21と一体で回転するようになっている。更に、先端部には、軸21cの外周に組み込まれたトーションバネ22を掛ける先端がT字状のフック21dと、後述する視野枠切換え操作部47の回転力が伝達される伝達軸21e(図2参照)がフック21dと対向する位置(反対側)に形成されている。また、側面には、視野枠切換え部材13,14が視野枠地板12の視野枠12aから退避した状態位置(Hサイズ)を保持するためのV字状の凹部21fが形成されている。
【0032】
トーションバネ22には、伝達レバー21の回転力を伝達する伝達部22aが形成されており、この伝達部22aを伝達レバー21のフック21dに掛けられることで、伝達レバー21と一体で回転すると共に、伝達板18の軸18cが挟み込まれ、伝達レバー21の回転力が伝達板18に伝達されるようになっている。
【0033】
保持板23はファインダー地板に固定されており、伝達板18を保持する保持部23aと、伝達レバー21を保持する保持部23bと、伝達レバー21の凹部21fに進入する先端がV字状の突部23cが形成されている。この突部23cは、伝達レバー21の凹部21fに進入していない時、即ち、視野枠地板12の視野枠12aがCサイズ或いはPサイズに切換わっている時では、伝達レバー21の凹部21fの近傍に形成されたR面21g,21hに当接するようになっている。
【0034】
次に、自動合焦装置5と、測光装置6について説明する。
【0035】
自動合焦装置5は、図1に示すように、実像式ファインダー光学系2の両側に配置され、投光部24と受光部25で構成されており、図4に示すように、投光部24は先端が球R状の凸部26aが形成された投光素子26と、投光素子26の凸部26aが貫通する開口部27aが形成され、投光素子26を保持する投光ホルダー27からなり、ファインダー地板1に形成された開口部1hの後方に接着により固定されている。また、開口部1hの前方には投光レンズ31が保持されている。
【0036】
また、受光部25は受光素子28と、受光素子28が半田付けされ不図示のメイン基板と接続されるフレキシブル基板29と、開口部30aが形成されフレキシブル基板29に半田付けされることにより固定されるシールド板30からなり、ファインダー地板1に形成された開口部1iの後方に接着により固定されている。また、開口部1iの前方には受光レンズが保持されている。
【0037】
測光装置6は自動合焦装置5の投光部24の外側に配置され、測光素子33がファインダー地板1に固定されている。また、ファインダーユニットには、後述する対物保護窓45の落下を防止するゴム34がファインダー地板1の絞り1aの前面に接着により固定されている。
【0038】
上記説明したファインダーユニットは、図7に示すように、ファインダー地板1の下面部がカメラ本体35の上面部及びカメラ本体35の上面部に配置されたギア列36をカメラ本体35に保持するギア押さえ板37(保持部材)の上面部に取り付けることで、カメラ本体35に固定されると共に、ファインダー地板1の開口部1bが覆われる。即ち、ファインダー地板1の開口部1bから組み込まれた実像式ファインダー光学系2の対物レンズ7とフィールドレンズ8及びポロプリズム9と、視野枠切換え装置3がカバーされる。
【0039】
上記説明したように、本実施形態によれば、ファインダー地板1の下面部に実像式ファインダー光学系2及び視野枠切換え装置3を組み込むための開口部1bを形成し、カメラ本体35と、ギア押さえ板37でファインダー地板1の開口部1bを覆う構成にすることにより、実像式ファインダー光学系2及び視野枠切換え装置3を覆う保護部材が不要となるので、カメラの高さ方向を低くすることができる。更に、実像式ファインダー光学系2を撮影光学系40に近づけることができるのでファインダー光軸と撮影光軸との距離が短くなり、パララックスずれを少なくすることができる。
【0040】
このファインダーユニットの上面部にはプリント基板38に取り付けられた液晶表示部39が配置され、カメラ本体35の前方には撮影光学系40が取り付けられた鏡筒ユニット41が配置されている。そして、ファインダーユニットや液晶表示部39や鏡筒ユニット41などが取り付けられたカメラ本体35は、前カバー42と、後カバー43により覆われている。
【0041】
前カバー42の前方には、撮影光学系40に対する開口部42aが形成されており、この開口部42aは、前カバー42と撮影光学系40との間に配置され、前カバー42に取り付けられたバリア44により開閉される。また、実像式ファインダー光学系2に対する開口部42bが形成されており、この開口部42bは、透明な材料からなる対物保護窓45が前カバー42の内側から接着により固定されると共に、ファインダー地板1に取り付けられたゴム34により前カバー42に付勢している。
【0042】
後カバー43の上面には、ファインダーユニットの上面部に配置された液晶表示部39を覗くための開口部43aが形成されており、この開口部43aは、透明な材料からなる保護窓46が後カバー43の内側から接着により固定されている。また、後方にはファインダーを覗くための開口部43bが形成され、この開口部43bの近傍には、図8に示すように、視野枠切換え駆動装置4(伝達レバー21)を操作する視野枠切換え操作部47が配置されている。
【0043】
視野枠切換え操作部47は、後カバー43の後方外側に対向配置され、撮影者が視野枠切換えを行う際、操作する操作ツマミ48と、後カバー43の後方内側に対向配置され操作ツマミ48の駆動力を視野枠切換え駆動装置4の伝達レバー21に伝達すると共に、視野枠地板12aをCサイズ、Hサイズ、Pサイズのいずれかに切換えた時、操作ツマミ48をその位置で係止させるクリック板49で構成されている。
【0044】
操作ツマミ48には、撮影者が操作する操作部48aと、後カバー43に形成された孔43cと回転可能に嵌合する嵌合軸48bが形成されており、後カバー43の孔43cを中心に回転するようになっている。また、嵌合軸48bには、クリック板49の位置を決める軸48c,48dが形成されている。
【0045】
クリック板49には操作ツマミ48の軸48c,48dと嵌合する孔49a,49bが形成されており、操作ツマミ48の軸48cと孔49a及び操作ツマミ48の軸48dと孔49bが嵌合することで操作ツマミ48に対してクリック板49の位置が決まると共に、ビス50により操作ツマミ48に固定されているので、操作ツマミ48と一体で回転するようになっている。また、伝達レバー21の伝達軸21eと嵌合するコ字状の切り欠き部49cが形成されており、この切り欠き部49cの端面49d,49eが伝達レバー21の伝達軸21eに当接することで、操作ツマミ48の回転力が伝達レバー21に伝達される。更に、後カバー43の孔43cの近傍に形成された3個の凹部43d,43e,43fに進入する先端が球R状の凸部49fが形成されており、この凸部49fが後カバー43の凹部43d,43e,43fのいずれかに進入することで、操作ツマミ48を係止することができる。即ち、操作ツマミ48を回転させて、凸部49fが後カバー43の凹部43dに係止されると、視野枠地板12の視野枠12aがCサイズに切換わる。また、凸部49fが後カバー43の凹部43eに係止されると、視野枠地板12の視野枠12aがHサイズに切換わる。また、凸部49fが後カバー43の凹部43fに係止されると、視野枠地板12の視野枠12aがPサイズに切換わる。
【0046】
次に、図9から図12において、視野枠切換え動作について説明する。
【0047】
まず視野枠をHサイズからCサイズに切換える場合、操作ツマミ48の操作部48aを図9(b)に示す状態から押し下げると、操作ツマミ48は後カバー43の孔43cを中心に時計方向に回転する。この回転により、操作ツマミ48と一体になっているクリック板49が操作ツマミ48と同様に時計方向に回転する。この時、クリック板49の切り欠き部49cの端面49dが図9(a)に示すように、伝達レバー21の伝達軸21eと当接することで、クリック板49の回転力(即ち操作ツマミ48の回転力)が伝達レバー21に伝達される。
【0048】
回転力が伝達された伝達レバー21は、ファインダー地板1の軸1dを中心にクリック板49と同様に時計方向に回転する。この回転により、伝達レバー21と一体になっている検出SW20と、トーションバネ22が伝達レバー21と同様に時計方向に回転する。この時、伝達レバー21の凹部21fに進入していた保持板23の突部23cは、図10(a)に示すように、伝達レバー21のR面21gに沿ってチャージされる。トーションバネ22の回転により、伝達レバー21の回転力はトーションバネ22の伝達部22aを介して伝達板18の軸18に伝達される。
【0049】
回転力が伝達された伝達板18は、図10(a)に示すように、ファインダー地板1の凸部1eをガイドに下側に移動する。この移動により、伝達板18の駆動力は、伝達板18の長穴18bを介して駆動リング16の伝達軸16dに伝達される。
【0050】
駆動力が伝達された駆動リング16は図11(a)に示すように、ファインダー光軸を中心に時計方向に回転する。この回転により駆動リング16の回転力は、駆動リング16の駆動軸16bを介して視野枠切換え部材13の長孔13eと駆動リング16の駆動軸16cを介して視野枠切換え部材14の長孔14eに伝達される。
【0051】
回転力が伝達された視野枠切換え部材13は、図12(a)に示すように視野枠地板12の支持軸12b,12cをガイドに、視野枠切換え部材13のカム孔13c,13dのカムHCに沿って、斜め左下に移動する。この移動により、視野枠地板12の視野枠12a外に退避していた視野枠切換え部材13の遮蔽部13aが視野枠地板12の視野枠12a内に進入し、視野枠地板12の視野枠12aの長辺方向が遮蔽される。また、視野枠切換え部材14は、図12(a)に示すように、視野枠地板12の支持軸12b,12cをガイドに視野枠切換え部14のカム孔14c,14dのカムHCに沿って、斜め右上に移動する。この移動により、視野枠地板12の視野枠12a外に退避していた視野枠切換え部材14の遮蔽部14aが視野枠地板12の視野枠12a内に進入し、視野枠地板12の視野枠12aの長辺方向が遮蔽されることで、視野枠がHサイズからCサイズに切換わる。
【0052】
また、伝達レバー21と一体で回転している検出SW20の接点部20aは、図10(a)に示すように、フレキシブル基板19の検出部19aのHパターン19dからCパターン19cに切換わることで、Cサイズであることが検出される。また、操作ツマミ48と一体で回転しているクリック板49の凸部49fは、図9(a)に示すように、後カバー43の凹部43eから凹部43dに移動することで、クリック板49の凸部49fが後カバー43の凹部43dに係止されると共に、操作ツマミ48が回転した位置で停止する。
【0053】
次に、視野枠をHサイズからPサイズに切換える場合、操作ツマミ48の操作部48aを図9(b)に示す状態から押し上げると、操作ツマミ48は後カバー43の孔43cを中心に反時計方向に回転する。この回転により、操作ツマミ48と一体になっているクリック板49が操作ツマミ48と同様に反時計方向に回転する。この時、クリック板49の切り欠き部49cの端面49eが図9(c)に示すように、伝達レバー21の伝達軸21eと当接することで、クリック板49の回転力(即ち操作ツマミ48の回転力)が伝達レバー21に伝達される。
【0054】
回転力が伝達された伝達レバー21は、ファインダー地板1の軸1dを中心にクリック板49と同様に反時計方向に回転する。この回転により、伝達レバー21と一体になっている検出SW20と、トーションバネ22が伝達レバー21と同様に反時計方向に回転する。この時、伝達レバー21の凹部21fに進入していた保持板23の突部23cは、図10(c)に示すように、伝達レバー21のR面21hに沿ってチャージされる。トーションバネ22の回転により、伝達レバー21の回転力はトーションバネ22の伝達部22aを介して伝達板18の軸18に伝達される。
【0055】
回転力が伝達された伝達板18は、図10(c)に示すように、ファインダー地板1の凸部1eをガイドに上側に移動する。この移動により、伝達板18の駆動力は、伝達板18の長穴18bを介して駆動リング16の伝達軸16dに伝達される。
【0056】
駆動力が伝達された駆動リング16は、図11(c)に示すように、ファインダー光軸を中心に時計方向に回転する。この回転により、駆動リング16の回転力は、駆動リング16の駆動軸16bを介して視野枠切換え部材13の長孔13eと、駆動リング16の駆動軸16cを介して視野枠切換え部材14の長孔14eに伝達される。
【0057】
回転力が伝達された視野枠切換え部材13は、図12(c)に示すように、視野枠地板12の支持軸12b,12cをガイドに、視野枠切換え部材13のカム孔13c,13dのカムHPに沿って、斜め右上に移動する。この移動により、視野枠地板12の視野枠12a外に退避していた視野枠切換え部材13の遮蔽部13bが視野枠地板12の視野枠12a内に進入し、視野枠地板12の視野枠12aの短辺方向が遮蔽される。また、視野枠切換え部材14は、図12(c)に示すように、視野枠地板12の支持軸12b,12cをガイドに、視野枠切換え部材14のカム孔14c,14dのカムHPに沿って、斜め左下に移動する。この移動により、視野枠地板12の視野枠12a外に退避してした視野枠切換え部材14の遮蔽部14bが視野枠地板12の視野枠12a内に進入し、視野枠地板12の視野枠12aの短辺方向が遮蔽されることで、視野枠がHサイズからPサイズに切換わる。
【0058】
また、伝達レバー21と一体で回転している検出SW20の接点部20aは、図10(c)に示すようにフレキシブル基板19の検出部19aのHパターン19dからPパターン19eに切換わることで、Pサイズであることが検出される。また、操作ツマミ48と一体で回転しているクリック板49の凸部49fは、図9(c)に示すように、後カバー43の凹部43eから凹部43fに移動することで、クリック板49の凸部49fが後カバー43の凹部43fに係止されると共に、操作ツマミ48が回転した位置で停止する。
【0059】
尚、本発明に係るファインダーケースは、本実施の形態におけるファインダー地板1に対応し、ファインダー光学系は、実像式ファインダー光学系2に対応し、保持部材は、ギア押さえ板37に対応するものである。
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、ファインダーケースの開口部を覆う板部材を用いて、カメラ本体の軸部に回転可能に支持される動力伝達部材を保持させることにより、ファインダー光学系及び撮影光学系を互いに近づけて配置することができ、カメラの小型化を図ることができる。しかも、ファインダー光軸と撮影光軸との距離を短くすることができ、パララックスずれの少ないカメラを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本出願に係る発明の第1の実施の形態を示す下方向から見たファインダーユニットの斜視図。
【図2】本出願に係る発明の第1の実施の形態を示す図1の構成の分解斜視図。
【図3】本出願に係る発明の第1の実施の形態を示す上方向から見たファインダーユニットの斜視図。
【図4】本出願に係る発明の第1の実施の形態を示す図3の構成の分解斜視図。
【図5】本出願に係る発明の第1の実施の形態を示す視野枠切換え部材の正面図。
【図6】本出願に係る発明の第1の実施の形態を示すポロプリズムの45°反射面と同様に傾斜面が形成された状態のファインダー地板および実像式ファインダー光学系の部分断面斜視図。
【図7】本出願に係る発明の第1の実施の形態を示すファインダーユニットがカメラ本体に取り付けられた状態の縦断面図。
【図8】本出願に係る発明の第1の実施の形態を示す視野枠切換え操作部の構成の分解斜視図。
【図9】本出願に係る発明の第1の実施の形態を示す視野枠切換え操作部が切換わった状態の背面図、(a)は視野枠がCサイズに切換わった状態、(b)は視野枠がHサイズに切換わった状態、(c)は視野枠がPサイズに切換わった状態を示す。
【図10】本出願に係る発明の第1の実施の形態を示す視野枠切換え駆動装置が切換わった状態の背面図、(a)は視野枠がCサイズに切換わった状態、(b)は視野枠がHサイズに切換わった状態、(c)は視野枠がPサイズに切換わった状態を示す。
【図11】本出願に係る発明の第1の実施の形態を示す視野枠切換え装置が切換わった状態の背面図、(a)は視野枠がCサイズに切換わった状態、(b)は視野枠がHサイズに切換わった状態、(c)は視野枠がPサイズに切換わった状態を示す。
【図12】本出願に係る発明の第1の実施の形態を示す視野枠切換え装置が視野枠切換え部材が切換わった状態の背面図、(a)は視野枠がCサイズに切換わった状態、(b)は視野枠がHサイズに切換わった状態、(c)は視野枠がPサイズに切換わった状態を示す。
【図13】従来例を示すファインダーユニットがカメラ本体に取り付けられた状態の縦断面図。
【符号の説明】
1…ファインダー地板(ファインダーケース)
1a…開口部
2…実像式ファインダー光学系(ファインダー光学系)
3…視野枠切換え装置 7…対物レンズ
8…フィールドレンズ 9…ポロプリズム
35…カメラ本体 36…ギア列
37…ギア押さえ板(保持部材) 40…撮影光学系

Claims (1)

  1. 撮影光学系を保持するカメラ本体と、
    前記撮影光学系の光路とは異なる光路を形成するファインダー光学系を組み込むための開口部を有し、前記ファインダー光学系を保持するファインダーケースと、
    前記撮影光学系と前記ファインダー光学系との間に配置され、前記カメラ本体が有する軸部と係合して回転可能に支持される動力伝達部材と、
    前記ファインダーケースの開口部を覆うとともに、前記ファインダー光学系側の面と対向する面に位置する板部材とを有し、
    前記カメラ本体と前記板部材との間にある前記動力伝達部材を前記板部材により前記カメラ本体に保持することを特徴とするカメラ
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