JP4011318B2 - 回転工具のビット取付装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばスクリュードライバやインパクトドライバ等の回転工具において、先端工具としてのドライバビットやソケットタイプのビットを取り付けるためのビット取付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、この種の回転工具は、モータにより回転するスピンドルと、このスピンドルの先端にビットを取り付けるためのビット取付装置とを備えている。ビット取付装置は、スピンドルの先端部に軸方向に移動可能に支持した操作スリーブを備えており、この操作スリーブを軸方向に後退させたときは、スピンドルの先端面に設けた断面六角形のビット装着孔に対して、ビットが抜き差し可能な状態となる。そして、ビットの六角軸部をビット装着孔に差し込んだ状態で、操作スリーブを軸方向に前進(バネ力で自動復帰)させると、ビット装着孔に装着したドライバビットが抜け止め状態に取り付けられる。
【0003】
上記のようなビット取付装置においては、ビット装着孔に対するビットの軸回りのガタツキ(振れ)を防止するために、ビット装着孔の内周側にゴムリングを装着し、このゴムリングの内周側を押し広げつつビットを挿入する構成とすることによって、ゴムリングの弾性力でビットの振れを抑制する振れ止め構造を採用していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ゴムリングを用いたビットの振れ止め構造は、ゴムが有する弾性を利用する方式のため、弾性を強く設定したときは、ビットの抜き差しに対するゴムリングの摩擦抵抗が大きくなり、ビットの着脱操作性が悪くなるという問題があり、他方弾性を弱めたときは、保持力が低下し、十分な振れ止め効果が確保できないといった問題がる。
【0005】
本発明は、上述した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、回転工具のビット取付装置において、ビットの着脱操作性の向上を図るとともに、ビットの振れ止め効果を高める上で有効なビットの振れ止め技術を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本発明に係る回転工具のビット取付装置は、特許請求の範囲の請求項1に記載の通りの構成を備えた。
請求項に記載された回転工具のビット取付装置においては、ビット装着孔の奥側に、軸方向に付勢されたビットホルダを取り付けている。このビットホルダは、ビット装着孔に差し込まれたビットの軸方向に外周端部に係合することで該ビットを抜止部材側に向かって押圧しつつ径方向の動きを規制する構成としている。このような構成によれば、ビットはビットホルダによって径方向の動きを規制されて振れ止めされる。そして、ビットの径方向の動きを規制するための保持力は、該ビットに付与する軸方向の付勢力を調整することで任意に得ることができる。また、ビットホルダはビットのビット装着孔に対する抜き差し操作に対する摩擦抵抗とならない。このため、ビットの着脱操作性が向上する。
【0007】
また、特許請求の範囲に含まれない構成であるが、下記の関連技術によっても同様の作用効果を得ることができる。
例えば第1の関連技術として、「回転軸のビット装着孔にビットを差し込んで前記回転軸に前記ビットを取り付ける回転工具のビット取付装置であって、前記回転軸の外周に形成されたバネ取付溝に径を収縮する方向に付勢力が付与された状態でバネ部材が取り付けられ、そのバネ部材は、前記バネ取付溝と前記ビット装着孔とを周方向において点在的に連通するように形成された複数の開口部を通して前記回転軸のビット装着孔に差し込まれた前記ビットに対して外周側から係合することで該ビットの径方向の動きを規制することを特徴とする回転工具のビット取付装置」とすることができる。
係る第1の関連技術によれば、ビット装着孔を備えた回転軸の外周に形成されたバネ取付溝に径を収縮する方向に付勢力が付与された状態でバネ部材を取り付けている。このバネ部材は、バネ取付溝とビット装着孔とを周方向において点在的に連通するように形成された複数の開口部を通して回転軸のビット装着孔に差し込まれたビットに対して外周側から係合することで該ビットの径方向の動きを規制する構成としている。ここで、径を収縮する方向とは、例えばバネ部材が周方向の一部が切り欠かれた単一の環状バネの場合であれば、文字通り直径が小さくなる方向をいい、バネ部材が円周線上に適宜間隔で配置された複数のバネから成立している場合であれば、ビットの外周に接近する方向をいう。また、付勢力を付与された状態とは、バネ部材に予めバネ力が作用している状態をいう。
径を収縮する方向に付勢力が付与されたバネ部材は、ビットが回転軸のビット装着孔内に差し込まれたとき、該ビットの外周に係合して径方向の動きを規制し、これによりビットの振れを防止することができる。
すなわち、第1の関連技術によれば、バネ部材に対して径を収縮する方向に付勢力を与えておき、その付勢力でビットを保持する構成としたものである。従って、ビットの振れ止めに必要なバネ部材によるビットの保持力を容易に得ることが可能となり、振れ止め効果を向上できる。
また、バネ部材は、金属製あるいは樹脂製である。従って、ビットの抜き差しによるバネ部材との係合又は解除時の摩擦抵抗を、従来のゴムリングに比べて遙かに小さくできる。このため、ビットを回転軸のビット装着孔に抜き差しするときの着脱操作性を向上することが可能となる。また、バネ部材を外側から組み付ける構成のため、バネ取付溝の加工が楽であるとともに、バネ部材を回転軸の外周側から組み付けることが可能になり、組付け性が向上する。
【0008】
また、第2の関連技術として、「回転軸のビット装着孔にビットを差し込んで前記回転軸に前記ビットを取り付ける回転工具のビット取付装置であって、前記回転軸の外周に形成されたバネ取付溝に径を収縮する方向に付勢力が付与された状態でバネ部材が取り付けられており、そのバネ部材は、前記回転軸のビット装着孔に差し込まれた前記ビット外周の平面部に対して介在物を介して係合することで該ビットの径方向の動きを規制することを特徴とする回転工具のビット取付装置」とすることができる。
係る第2の関連技術によれば、回転軸の外周に形成されたバネ取付溝に径を収縮する方向に付勢力が付与された状態でバネ部材が取り付けられており、そのバネ部材は、回転軸のビット装着孔に差し込まれたビット外周の平面部に対して介在物を介して係合することで該ビットの径方向の動きを規制する構成としている。このような構成によれば、介在物とビットとの係合領域を広くとることが可能となり、より安定した振れ止め効果が得られる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、前記第1の関連技術についての第1の実施形態を図1〜図3に基づいて説明する。本実施形態は、回転工具の一例としてインパクトドライバに適用している。図1にインパクトドライバ1の全体が一部破断した状態で示されている。図2はビット取付装置の拡大断面図であり、図3は図2のA−A線断面図である。図示のように、インパクトドライバ1は、ハウジング2内に収容された電動モータを駆動源として、遊星歯車列からなる動力伝達機構3を介して回転されるスピンドル4を備えている。スピンドル4の先端側外周には、該スピンドル4の先端側に同心的に配置されたアンビル8に対して回転打撃を与えるためのハンマー9が回動可能にかつ軸方向に移動可能に嵌合されている。アンビル8はハウジング2に接合されたハンマケース6に軸受7を介して回転可能に支持されており、その先端にねじの締付工具であるドライバビット14(以下、単にビットという)が装着可能とされている。上記のアンビル8が本発明でいう回転軸に対応する。
【0010】
スピンドル4とハンマー9との間には、カム溝10とボール(鋼球)11との組み合わせからなるカム機構12が介在されている。このカム機構12を介してスピンドル4と連係されたハンマー9は、ねじ締め抵抗が小さい段階では、スピンドル4の回転を直接アンビル8に伝達するが、ねじ締め抵抗が一定値を越えたとき(受けたとき)には、スピンドル4と共に回転しつつ軸方向に移動してアンビル8に衝撃的に係合することによって該アンビル8に回転打撃を伝達するように構成されている。
【0011】
すなわち、ハンマー9はスピンドル4に対して所定角度の周方向移動と軸方向移動との複合運動を行う構成となっており、常には圧縮スプリング13により前進方向(アンビル8側)に向かって加圧されている。一方、ハンマー9の前端面には、周方向に180度の位相差を置いて2個の爪9aが設けられ、これに対応してアンビル8の軸端面には、周方向に180度の位相差を置いて2個の爪8aが設けられている。
従って、ねじ締め抵抗が一定値を越えた状態では、ハンマー9は圧縮スプリング13の加圧力で回動しつつ前進してその爪9aがアンビル8の爪8aに周方向から当接(衝突)し、これによりアンビル8に回転方向の打撃が与えられる。このことによって、アンビル8からビット14を経てねじに回転打撃を与えてネジ締めが行われる。そして、打撃後のハンマー9は、打撃時の反発力で圧縮スプリング13に抗してスピンドル4の回転方向と逆方向へ回動されつつ軸方向に後退し、後退後は、再び圧縮スプリング13の加圧力で回動しつつ前進し、以下、上記と同様の打撃動作を繰り返す。
【0012】
次に、インパクトドライバ1のアンビル8にビット14を取り付けるためのビット取付装置20を説明する。アンビル8の先端側には、ビット14の挿入側の基端部14bを挿入するためのビット装着孔8bが形成されている。本実施形態においては、ビット14は六角柱体をなすもので、先端に十字ドライバ部14cを有している。また、ビット14の基端部側にはアンビル8側に組み付けられる抜止部材としての鋼球21が嵌まり込むための溝部14aが全周に亘って形成されている。
アンビル8のビット装着孔8bは、ビット14の形状に対応した六角形の角孔に形成されている。このビット装着孔8bはアンビル8の中心、すなわち、回転軸線上に形成されている。
また、アンビル8の先端側には、径方向の対向する2箇所に鋼球21が配置されている。この鋼球21は、それぞれアンビル8の径方向に沿って形成された保持孔8c内に移動可能に収容され、アンビル8の先端外周側に配置された操作スリーブ22によってビット装着孔8bに対して出没(出入り)可能に保持される。なお、鋼球21がビット装着孔8b側に脱落しないように保持孔8cの径が設定されている。
【0013】
操作スリーブ22は、アンビル8の外周に回転可能に取り付けられ、軸方向には止め輪23及び平ワッシャ24によって脱落できないように規制されている。また、操作スリーブ22と平ワッシャ24との間には、圧縮バネ25が介在され、この圧縮バネ25によって操作スリーブ22が軸方向(図2において左方向)に付勢されている。操作スリーブ22の内周側には、鋼球21に対応する周方向に内側に突出する突起部22aが形成されている。
【0014】
操作スリーブ22は、常には圧縮バネ25により付勢され、そのときは、図2に示すように、突起部22aによって鋼球21がビット装着孔8bに突出された位置に保持される。従って、この状態において、ビット装着孔8b内にビット14が挿入されていれば、鋼球21がビット14の溝部14aに嵌まり込んで抜け止めされる。
一方、操作スリーブ22を圧縮バネ25のバネ力に抗してアンクランプ方向(図2において右方向)に操作し、突起部22aを鋼球21から外すと、該鋼球21が保持孔8c内に没入可能状態となる。従って、その状態では、ビット装着孔8b内に対してビット14の基端部14bが挿入及び抜き取りが可能となる。
【0015】
上記のように構成されたビット取付装置20は、操作スリーブ22をアンクランプ方向へ操作した状態で、ビット14を抜き差し操作することで簡単に着脱することができ、またビット14を取り付けた状態では、鋼球21によってビット14を装着位置に確実に保持することができる。
また、本実施形態におけるビット取付装置20は、ビット装着孔8bに対するビット14の軸回りのガタツキ(振れ)を防止するために、ビット装着孔8bの奥側に配置された振れ止め用としての断面円形のバネ部材26を備えている。バネ部材26は、図3に示すように、周方向の一部に切欠を有する環状、すなわち略C形に形成され、ビット14の基部側外周と係合することで該ビット14の径方向の動きを規制する。
バネ部材26は、ビット装着孔8bの壁面を突き破ってビット装着孔8b側に僅かに突き出るようにアンビル8に設けられ、その突き出し部がビット14の基端部14bの角部14dに係合することによって、該ビット14の径方向の移動を規制する構成となっている。
【0016】
バネ部材26をアンビル8に組み付けるために、アンビル8の基部側(スピンドル4側)には筒孔8dが形成され、その筒孔8d内にはバネ部材26を収容するためのバネホルダ27が嵌入されて固着されている。バネホルダ27は、基部側にはスピンドル4の先端軸部4aが回転可能に嵌合する軸孔27aを有し、先端側にはビット装着孔8bの一部を形成する六角孔27bを有している。また、バネホルダ27の外周面には、六角孔27bに対応する部位に、環状のバネ取付溝27cが形成され、そのバネ取付溝27cにバネ部材26が径を収縮する方向、すなわちビット14の外周に接近する方向に付勢力を付加された状態で嵌合されている。
【0017】
バネ取付溝27cの溝底面には、六角孔27bの各角部に対応する部位に該六角孔27bと連通する開口部27dが形成されている。すなわち、バネ取付溝27cと六角孔27bとは、周方向の六ヶ所で開口部27dによって連通されている。従って、バネ取付溝27cに嵌合されたバネ部材26は、その内周の一部が開口部27dから六角孔27bに点在的に突出する。
【0018】
このため、ビット14がビット装着孔8b内に差し込まれるとき、該ビット14の基端部14bの角部14dがバネ部材26を押し広げつつ該バネ部材26内に挿入される。このとき、バネ部材26は断面円形のため、ビット14の挿入を円滑に行うことができる。バネ部材26内に挿入されたビット14は、バネ部材26に係合することで径方向の動きを規制され、これによりビット14の振れが防止されることになる。このときのバネ部材26によるビット14の保持力は、該バネ部材26に予め付与される径を収縮する方向の付勢力(バネ力)によって適宜に設定することができる。なお、アンビル8の筒孔8dの内周面とビット14の外周との間には、該ビット14の拡開方向の弾性変形を許容し得る隙間が設定されている。
【0019】
このように、本実施形態のビット取付装置20は、アンビル8のビット装着孔8bの奥側に略C形のバネ部材26を設け、このバネ部材26をビット装着孔8bに差し込まれたビット14の外周面に係合させて該ビット14の径方向の動きを規制する構成としたものであり、これによりビット14の振れを防止することができる。
特に、本実施形態によれば、バネ部材26は環状のバネ取付溝27cに径を収縮する方向に付勢力を与えた状態で取り付けることができる。その結果、ビット14を前記付勢力で保持し、径方向の動きを規制することができる。このため、振れ止めに必要な保持力を容易に設定することが可能となり、ビット14の振れ止め効果の高いビット取付装置が提供できる。
また、バネ部材26をバネ取付溝27cに対して外側から組み付ける構成のため、バネ取付溝27cの加工が容易にできるとともに、バネ部材26の組付けが容易で組付け性の向上を図ることができる。
【0020】
また、本実施形態では、バネ部材26は、金属製としている。このため、バネ部材26に対してビット14が抜き差しされるときの摩擦抵抗を、従来のゴムリングに比べて遙かに小さくできる。これにより、ビット14をアンビル8のビット装着孔8bに抜き差しするときの着脱操作性を向上することが可能となるとともに、ゴムリングに比べて耐摩耗性も向上する。
【0021】
次に、前記第2の関連技術についての第2の実施形態を図4及び図5に基づいて説明する。第2の実施形態は、ビット取付装置20におけるビット14の振れ防止に関する変更例である。第2の実施形態では、バネ部材として、断面平板状でかつ周方向の一部が切り欠かれた環状、つまり略C形の板バネ28が用いられている。板バネ28はバネホルダ27の外周面に形成された環状のバネ取付溝27c内に径を収縮する方向に付勢力が付加された状態で嵌合されている。バネホルダ27の六角孔27bを構成する内壁面には、6個の平面部中、一つ置きの3個の平面部27eに開口部27fが形成され、その開口部27fに円柱状のピン29がそれぞれ配置されている。ピン29はその軸線方向がビット14の抜き差し方向に平行となるように配置され、板バネ28によって加圧されて六角孔27b内に一部が突出されている。なお、開口部27fはピン29が六角孔27b内に脱落しないようにその孔径が設定されている。上記のピン29が第2の関連技術における介在物に対応する。
【0022】
上記のように、第2の実施形態は、板バネ28を介在物としてのピン29を介在させてビット14の平面部14eに係合させることで、ビット14の径方向の動きを規制するように構成したものである。なお、その他については前述した第1の実施形態と同様に構成される。
従って、第2の実施形態に係るビット取付装置20によれば、前述した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができるとともに、介在物であるピン29を介在する構成としたことによって、ビット14の平面部14eに係合させて保持する構成を採用でき、これによりピン29とビット14との係合領域を広げることが可能となり、より安定した振れ止め効果が期待できる。
【0023】
次に、請求項1記載の発明に係る第3の実施形態を図6及び図7に基づいて説明する。第3の実施形態は、ビット取付装置20におけるビット14の振れ防止に関する変更例である。第3の実施形態では、アンビル8の基部側にビット装着孔8bに連通して筒孔8dが形成され、その筒孔8dにビットホルダ30が軸方向に移動可能に収容されている。ビットホルダ30は筒孔8dの基部側にねじ込まれたキャップ31によって支持されたウエーブワッシャ(波板状のプレート)32を介して先端側に加圧されている。
【0024】
すなわち、ビットホルダ30は、ウエーブワッシャ32の弾性変形によって付勢力を付与された状態でビット装着孔8bとの段差面に当接されている。ビットホルダ30は先端側にテーパー状の係合孔30aを有し、その係合孔30aがビット装着孔8b内に挿入されたビット14の軸方向の外周端部に係合することで、該ビット14を抜止部材としての鋼球21側に向かって押圧するとともに径方向の動きを規制する構成となっている。なお、その他については、前述した第1の実施形態と同様に構成されている。
【0025】
上記のように構成された第3の実施形態によれば、前述した第1の実施形態と同様、ビット装着孔8b内に差し込まれたビット14の径方向の動きを規制し、その振れを防止することができる。この場合、ビット14をビットホルダ30によって抜止部材である鋼球21側に押圧する構成のため、該鋼球21との共同によって効果的な振れ止めが達成される。また、ビット装着孔8bへのビット14の抜き差しに対して抵抗を加えることがなく、ビット14の抜き差し性が向上する。また、第3の実施形態では、ビット14の外周端部に対してテーパー状の係合孔30aによって係合する構成のため、ビット14に関して径方向の動きの規制を行うと同時に心出し効果が得られる。このため、ビットの振れ止めを効果的に実現できる。
【0026】
なお、本発明は前述した第1〜第3の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更することが可能である。
例えば、ビット取付装置20におけるビット14の振れ止め構造としては、図8あるいは図9に示す如く変更することが可能である。
図8に示す変更例では、バネホルダ27に形成されるバネ取付溝27cの溝底面に六角孔27bと連通する3個の平面カットによる開口部27gが周方向に等間隔で形成されている。バネ取付溝27cには、断面円形状でかつ周方向の一部が切り欠かれた略C形のバネ部材26が径を収縮する方向に付勢力(バネ力)を付与された状態で嵌合されており、バネ部材26の直線部26aが開口部27gを通してビット14の3個の平面部14eに係合される構成としている。
【0027】
また、図9に示す変更例では、バネホルダ27に形成されるバネ取付溝27cの溝底面に六角孔27bと連通する3個の貫通孔27hが周方向に等間隔で形成されている。バネ取付溝27cには、断面平板状でかつ周方向の一部が切り欠かれた略C形の板バネ28が径を収縮する方向に付勢力(バネ力)を付与された状態で嵌合されている。また、板バネ28は内径側に突出する3個の突起部28aを周方向に等間隔で備えており、その突起部28aが貫通孔27hを通してビット装着孔内に挿入されたビット14の3個の平面部14eに係合される構成としている。上記のような変更例によっても前述した実施形態とほぼ同様の作用効果を奏することができる。
【0028】
また、図9に示す変更例において、更に板バネ28をそれぞれが突起部28aを備えた略V形をなす3つに分割し、そして、それら分割された複数のバネを予めビット14の外周に接近する方向に付勢力(バネ力)が付与されるように組み付ける(例えばV字を広げた状態で組み付ける)構成としてもよい。
要するに、本発明でいうバネ部材は、単一、複数のいずれであっても差し支えなく、また、ビット装着孔8bにビット14が挿入されていない状態において、該ビット14を外側から掴むような保持力を保有するように回転軸としてのアンビル8に取り付けられていればよい。
【0029】
前述した実施形態においては、ビット装着孔8bの奥側でビットの振れ止めを行う構成としたが、差し込み口側で行う構成に変更してもよい。また、図では十字ドライバ部14cが一端にのみ形成されているタイプのビット14について図示しているが、両端に十字ドライバ部14cを備えたタイプのビットに適用できることは勿論である。
また、前述した実施形態では、回転工具としてインパクトドライバの場合で説明したが、これに限るものではなく、例えばスクリュードライバあるいは先端工具としてボルト・ナット締め付け用のソケットビットを用いるインパクトレンチ等に適用してもよい。
【0030】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、回転工具のビット取付装置において、ビットの着脱操作性の向上を図るとともに、ビットの振れ止め効果を高める上で有効なビットの振れ止め技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態に係るインパクトドライバを示す一部破断正面図である。
【図2】 第1の実施形態に係るビット取付装置を示す断面図である。
【図3】 図2のA−A線断面図である。
【図4】 第2の実施形態に係るビット取付装置を示す断面図である。
【図5】 図4のB−B線断面図である。
【図6】 第3の実施形態に係るビット取付装置を示す断面図である。
【図7】 図6のC−C線断面図である。
【図8】 ビットの振れ止めに関する変更例を示す断面図である。
【図9】 ビットの振れ止めに関する他の変更例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 インパクトドライバ
4 スピンドル
8 アンビル
8b ビット装着孔
14 ドライバビット
20 ビット取付装置
21 鋼球
22 操作スリーブ
26 バネ部材
27 バネホルダ
27b 六角孔
27c バネ取付溝
27d 開口部
28 板バネ
29 ピン
30 ビットホルダ
30a 係合孔
32 ウエーブワッシャ

Claims (1)

  1. 回転軸のビット装着孔にビットを差し込むことにより前記回転軸に対して前記ビットを抜止部材を介して抜け止め状態に取り付ける回転工具のビット取付装置であって、
    前記ビット装着孔の奥側に、軸方向に付勢されたビットホルダが取り付けられ、前記ビットホルダはテーパー状の係合孔を有し、該係合孔に、前記ビット装着孔に差し込まれた前記ビットの軸方向の外周端部係合させることで、該ビットを前記抜止部材側に押圧しつつ径方向の動きを規制することを特徴とする回転工具のビット取付装置。
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