JP4011278B2 - 画像圧縮装置及び記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラーパレット方式で表現された多値の画像データを圧縮処理するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、情報のデジタル化が進み、ユーザへの情報提供の手段として、画像情報を取り扱う機会が増大している。画像情報は即時理解性に富む反面、データ量が膨大であるために圧縮技術を用いて、データを圧縮する必要がある。例えば、
コンピュータ又はその他のデジタル画像圧縮装置内のカラー画像を処理又は表示するには、画像中の各画素の色成分値を指定しなければならない。例えば、RGB(赤、緑、青)の色空間では、画像中の各画素についての赤強度レベル、緑強度レベル、青強度レベルのそれぞれを指定することによってカラー画像を表すことができる。これをダイレクトカラー方式という(図2(a)参照)。なお、1色当たり8ビットを割り当てることにより、視覚的に受け入れられる結果が得られることが判明している。しかし、この場合、1画素当たり24ビットが必要であり、このことは、高解像度を頻繁に使用する場合、単一のカラー画像を表すのにかなりの量のデータが必要になることを意味する。そのような大量のデータを処理するには、大量のメモリと長い処理時間の両方が必要になる。
【0003】
従って、より少ない色セットを使用して画像を表す従来型の技法が提案されている。そのような色セットは、従来よりカラーパレットとして知られており、多くの場合、256(2の8乗)色の異なる色を含む。カラー画像中の各画素を24ビットの色情報ではなく、カラーパレットの8ビットのインデックスで表すことができる。これをカラーパレット方式という(図2(b)参照)。
【0004】
しかしながら、カラーパレットのインデックスと色情報には相関が無いため、データ圧縮という観点からすれば、圧縮効率を低減させることとなる。つまり、限定色表現であるカラーパレット方式では、通常のダイレクトカラー画像での圧縮方法と異なり、可逆圧縮することが必須である。ダイレクトカラー方式の場合には、例えばRGB値が少し変わっても対応する色にそう違いはない。非可逆圧縮の影響を受けにくいデータ構造をしているからである(図3(a)参照)。これに対してカラーパレット方式の場合に非可逆圧縮を行うと、RGB値ではなくインデックスが変わってしまうために全く違う色になる。上述したように、インデックスと色情報の相関がないため、隣接するインデックスに対応する色同士が全く異なることも当然のようにあり得るからである(図3(b)参照)。そのため、カラーパレット方式では、データ量を低減するため単純に重要度の低い下位ビットを切り捨てる方法を用いることができない。
【0005】
そこで、本発明は、カラーパレット方式で表現された多値の画像データであっても、画質を劣化させずに、圧縮率の向上を図ることのできる圧縮処理技術を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像圧縮装置の処理対象(圧縮対象)の画像データはカラーパレットのインデックスである。インデックスに対応する色は画像データ中に含まれる色を適当に割り当てたものであるが、それを「データ圧縮に適した」ものとなるようにカラーパレットの再構成を行う。つまり、画像データ中におけるデータ処理の順番で連続する画素のインデックス同士が近い値となるように、カラーパレットを再構成する。その後、ビットプレーン分解し、各プレーンのデータに対して順次シリアルにまたはパラレルに2値ランレングス変換処理し、その変換されたデータに符号を割り当てる。
【0007】
つまり、画像データ中で連続する画素同士を考えた場合、色としては大きく変化していたとしても、その大きく変化する色のインデックス同士を近い値になるようにしておけば、ビットプレーン分解した場合の上位ビットが等しくなる可能性が大きい。
【0008】
そのため、ビットプレーン分解した各プレーンのデータに対して2値ランレングス変換処理した場合、同じデータが連続する可能性が相対的に高くなり、符号化することで、相対的に圧縮効率が向上することとなる。なお、符号化に際しては、固定長の符号化でも構わないが、請求項17に示すように、可変長符号を割り当てれば、さらに圧縮効率の向上が期待できる。この可変長符号としては、例えばハフマン符号などを用いることができる。
また、本発明の再構成手段は、着目した色の前後のデータ中で、着目した色以外の最も多い色を、着目した色の前もしくは次のインデックスとするという決定方法で2色のペアを決定し、ペアを決定していない色に対しては、前記決定方法で再帰的にペアを決定し、このペアとなるインデックス毎にカラーパレットに配置する。このようにすることで、現画素のインデックスと隣接(画像処理の順番として前あるいは後)する画素のインデックス同士が近くなるため、圧縮率の向上が期待できる。
【0016】
ところで、画像データとしては種々のものが対象となる。例えば地図画像であった場合、その地図画像を構成する要素のうち、特定の要素に用いられている色のインデックス同士を近い値とすれば、地図画像では特徴的な要素が多いため、その中の特定の要素を近いインデックスを割り当てることにより、データの連続性が向上し、圧縮率の向上が期待できる。
【0017】
この特定要素としては、例えば請求項1に示すように、ランドマークが挙げられる。地図画像ではコンビニ、タワーなどのランドマークが表示されるが、このランドマークの配色はもともと決定されている場合が多い。ランドマークで使用する色のインデックス同士を近くすることにより、データの連続性が向上し、圧縮率の向上が期待できる。
【0018】
カラーパレットのインデックスへの色の割付は任意であるため、例えば同じ色に対応するインデックスが複数存在すると、全体として数に限りがあるインデックスを効率的に使用できなくなる可能性がある。そのため、請求項1記載の発明における再構成手段は、画像データが地図画像の場合、その地図画像を構成する要素のうち、地図画像に表示されるランドマークに関し、2つのランドマークで共通する色が存在する場合、一方のランドマークで使用されている前記共通色以外の色を共通色の前のインデックスに連続となるように配置し、他方のランドマークで使用されている共通色以外の色を共通色の後のインデックスに連続となるように配置することにより、ランドマークに用いられている色のインデックス同士を近い値とする。このようにすれば、ランドマークで使用する色を共有することで、カラーパレットを効率的に使用することができる。
【0019】
また、特定要素を請求項2に示すように背景及び道路としてもよい。地図画像の背景での連続性は道路で分断されることが多いので、背景色のインデックスに近いインデックスを道路に用いられている色に配置することでデータの連続性が向上し、圧縮率の向上が期待できる。その場合、請求項2に示すように、画像データ中で多く使用されている道路の色から順次、背景色の近くのインデックスに配置すれば、背景色の連続性を分断する道路色を効率的に配置することができ、データの連続性が向上し、圧縮率の向上が期待できる。
【0020】
同様に、特定要素を請求項3に示すように背景及び文字としてもよい。地図画像の背景での連続性は文字で分断されることも多いので、背景色のインデックスに近いインデックスを文字に用いられている色に配置することでデータの連続性が向上し、圧縮率の向上が期待できる。その場合、請求項3に示すように、画像データ中で多く使用されている文字の色から順次、背景色の近くのインデックスに配置すれば、背景色の連続性を分断する道路色を効率的に配置することができ、データの連続性が向上し、圧縮率の向上が期待できる。
【0021】
なお、これら請求項1〜3のいずれかに記載の画像圧縮装置において、請求項4に示すように、近い値となるように再構成する対象のインデックスに関し、対応するプレーンのデータ同士が同じ値となるプレーン数が相対的に多くなるようなインデックスに割り付けたり、請求項5に示すように、画像データ中で使用されているカラーパレットのインデックスが連続すると共に、画像データ中において連続する画素のインデックス同士が近い値となるように、カラーパレットを再構成することが考えられる。
【0022】
なお、請求項7に示すように、画像圧縮装置のデータ変換手段、符号化手段及び再構成手段をコンピュータシステムにて実現する機能は、例えば、コンピュータシステム側で起動するプログラムとして備えることができる。このようなプログラムの場合、例えば、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、ハードディスク等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、必要に応じてコンピュータシステムにロードして起動することにより用いることができる。この他、ROMやバックアップRAMをコンピュータ読み取り可能な記録媒体として前記プログラムを記録しておき、このROMあるいはバックアップRAMをコンピュータシステムに組み込んで用いても良い。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明が適用された実施例について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施例に何ら限定されることなく、本発明の技術的範囲に属する限り、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
【0024】
図1は実施例の画像圧縮装置の概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、本画像圧縮装置は、再構成部10とデータ圧縮部20とを備えており、入力した多値の画像データ(圧縮前の画像)に対して圧縮処理を施すことができるようにされている。本実施例の画像圧縮装置の処理対象(圧縮対象)の画像データは、カラーパレット方式で表現されており、そのカラーパレットのインデックスを圧縮する。本実施例ではこのインデックスとして0〜255(10進法)という値を用いて、256の色を割り付けることができる。そのためインデックスはビット表現した場合は8ビットとなる。データ圧縮部20は従来装置においても同様の構成が採用されていたが、特に再構成部10が特徴的な構成である。
【0025】
まず、データ圧縮部20について簡単に説明する。データ圧縮部20は、データ変換部21と、符号化部22とを備えている。データ変換部21では、インデックスをビットプレーンに分解し、各プレーン単位に2値ランレングス変換を施してデータの偏りを大きくし、符号化部22へ送る。符号化部22では例えばハフマン符号などの可変長符号を割り当てる。なお、通常のダイレクトカラー画像での圧縮方法と異なり、可逆圧縮することが必須であるため、符号化した後に符号量の制御はしない。ダイレクトカラー画像では色を示すRGB値に対して非可逆圧縮を行っても、復号されたRGB値が元の値に近ければ色としても近いものとなる(図3(a)参照)。しかし、カラーパレットのインデックスと色情報との間では相関が無いため、インデックスが変わってしまうと、たとえそれが値としては1の違いであっても(例えば99→100)、全く違う色(例えば赤→青)になる可能性があるからである(図3(b)参照)。
【0026】
そこで、このデータ圧縮部20での処理に先立って、再構成部10にて、カラーパレットのインデックスを再構成する。つまり、インデックスに対応する色は画像データ中に含まれる色を適当に割り当てたものであるが、それを「データ圧縮に適した」ものとなるように意図的に再構成するのである。具体的には、画像データ中におけるデータ処理の順番(例えばラスタ方向)で連続する画素のインデックス同士が近い値となるように再構成する。
【0027】
このように再構成する意味について説明する。データ変換部21における2値ランレングス変換では、データ(つまり0又は1)が幾つ連続するかをカウントするため、データが連続するほど圧縮効率が向上する。そのため、如何にデータを連続させるかが圧縮効率向上のポイントである。画像データ中で連続する画素同士を考えた場合、色としては大きく変化(例えば赤と青)していたとしても、その大きく変化する色のインデックス同士を近い値になるようにしておけば、ビットプレーン分解した場合の上位ビットが等しくなる可能性が大きい。
【0028】
本実施例ではインデックスを8ビットで表現しているが、連続するインデックスであれば、最下位ビットだけ異なる場合がある。例えば連続するインデックス136と137を考えた場合、それらをビット表現すると、それぞれ「10001000」と「10001001」となる。この場合は最下位ビットのみ異なり、上位7ビット「1000100」は等しくなる。また、連続するインデックス137と138を考えた場合、それらをビット表現すると、それぞれ「10001001」と「10001010」となる。したがって、この場合は下位2ビットのみ異なり、上位6ビット「100010」は等しくなる。
【0029】
また、インデックス同士が連続していなくても数値的に近ければ、ビット表現した場合に相当数の上位ビットが等しくなる。したがって、ビットプレーン分解した各プレーンのデータに対して2値ランレングス変換処理した場合、同じデータが連続する可能性が相対的に高くなり、符号化することで、相対的に圧縮効率が向上する。
【0030】
なお、インデックス同士を近い値になるようにしておけば、ビットプレーン分解した場合の上位ビットが等しくなる「可能性が大きい」というのは正しい。しかし、可能性が大きいだけであり、例えばインデックスが127と128の場合のように、それぞれをビット表現すると「01111111」と「10000000」となり、全く一致するビットがない場合もある。但し、このような現象は「上位ビットまで影響するような桁上がりの場合」という局所的にしか生じないので、総合的に判断すると、ビットプレーン分解した場合の上位ビットが等しくなる可能性は相対的に大きいと言える。もっとも、このような例外によって、インデックスが近くても一致するビットが少ないあるいは全くないというような不都合を避けるため、次のような工夫をしてもよい。つまり、インデックス同士を近い値となるように再構成する場合、(ビットプレーン分解した場合の)対応するプレーンのデータ同士が同じ値となるプレーン数が相対的に多くなるようなインデックスに割り付けるのである。つまり、上述した136と137などのように、桁上がりによる悪影響が生じない部分に割り付けるである。このようにすれば、圧縮効率をより向上させることができる。
【0031】
基本的な考え方としては、上述したように「画像データ中におけるデータ処理の順番で連続する画素のインデックス同士が近い値となるように再構成」すればよい。なるべく近い値とできれば、データ変換後のデータの連続性が向上し、圧縮率の向上がさらに期待できるからである。そこで、インデックス同士をなるべく近い値とするための工夫について、いくつか説明する。
【0032】
(1)使用されているカラーパレット色のインデックを連続させる。
上述した連続するカラーパレットのインデックスは0〜255までの256個あるが、その内で使用していないインデックスが存在することも考えられる。その場合、使用されていないインデックスを分離して、使用されているカラーパレット色のインデックを連続させれば、上述した連続する画素のインデックス同士がさらに近い値となる。なお、この場合も、上述したビットプレーン同士の値の一致性という観点での工夫を加えることが有効である。例えばつまり、上述した「上位ビットまで影響する桁上がり(例えば01111111→10000000)」に該当するようなインデックスの関係が生じないように、使用するインデックスの範囲を選び、その中でインデックスを連続させればよい。以下の例でも同様の対処ができることを付言しておく。
【0033】
(2)画像データ中で使用されている量の多い色の順番に対応してカラーパレット色のインデックスを順番に割り当てる。
このようにすれば、多く使用されている色のインデックス同士が近くなり、画像データ中で近いインデックスの値が連続する確率が高くなるため、さらに圧縮率の向上が期待できる。例えば地図画像の場合であって、背景に使用される色の量が最も多く、次に道路の色であったとする。この場合、背景と道路とは隣接することが多いと考えられるため、これらに対応するインデックスを連続させれば、上述したようにデータ変換後のデータの連続性が向上する。なお、道路の色を道路種別によって異ならせることも多い。例えば道路色として複数設定されており、画像中での色の使用量が背景→A種の道路(例えば一般道路)→B種の道路(例えば国道)→C種の道路→D種の道路→E種の道路……であった場合、この順番に連続するようにインデックスを割り当てることが考えられる。このようにすれば、データ変換後のデータの連続性が向上する可能性が高いものが、そのような可能性の高い順番でより多く発生するため、全体として圧縮効率の向上に寄与する。
【0034】
(3)インデックスの割り当てについて
画像中に多数の色が用いられている場合に、どの色にどのインデックスを割り当てるかについては、次の工夫が考えられる。
▲1▼インデックスのペアを決定
着目した色の前後のデータ中で、着目した色以外の最も多い色を、着目した色の前あるいは後のインデックスとするという決定方法で2色のペアを決定する。例えば上記(2)の具体例で考えれば、まず、背景色とA種の道路の色をペアとする。次に、ペアを決定していない色に対して同様の決定方法で再帰的にペアを決定する。つまり、B種の道路の色とC種の道路の色をペアとし、さらにD種の道路の色とE種の道路の色をペアとする。そして、このペアとなる色のインデックス毎にカラーパレットに配置する。このようにすることで、現画素のインデックスとその前あるいは後の画素(つまり画像処理の順番という観点で現画素に隣接する画素)のインデックスとが近くなるため、圧縮率の向上が期待できる。
【0035】
▲2▼ペア間についても考慮
上記▲1▼のようにして決定したインデックスのペア内ではインデックスが連続するが、ペア同士の間では必ずしもインデックスが連続するとは限らない。そこで、各ペアを決定した後、ペアの内で多く使用されている方の色を代表色とし、代表色が画像データ中で相対的に最も多く使用されている色から順番にインデックスを割り当てる。例えば▲1▼では、背景色とA種の道路の色が第1ペアとなり、B種の道路の色とC種の道路の色が第2ペア、さらにD種の道路の色とE種の道路の色が第3ペアとなる。そして、これら3つのペアの代表色は背景色、B種の道路の色、D種の道路の色となるため、多く使用されている色の順番は、背景色→B種の道路の色→D種の道路の色となる。したがって、第1ペア、第2ペア、第3ペアの順番でインデックスを割り付ける。
【0036】
このようにすれば、現画素のインデックスと隣接する画素のインデックス同士が近くなり、さらに多く使用されている色のインデックス同士が近くなる。そのため、画像処理の順番で見た場合にインデックスの近い値が連続する確率が高くなり、圧縮率の向上が期待できる。
【0037】
(4)ディザ表示部分への対処
カラーパレットを用いた限定色表現では色数の不足を補うために、空間解像度を犠牲にしたいわゆるディザ表示によって中間色を作成する。例えば図4に示すように背景や、公園・森林などで中間色が使用されている。したがって、このディザ表示に対しても隣接する色同士のインデックスを近い値にする。
【0038】
ディザ表示に用いる色に対応するインデックスに相関がない場合、図5(a)に示すようにビットプレーン分解してもデータはランダムとなる。しかし、図5(b)に示すようにインデックスが近い値であると、上位のプレーンは変動が少なく、連続性が向上していることが分かる。ディザ表示の場合は特に色の変化頻度が大きいため、何ら対処しないと、ビットプレーン分解した後のデータの不連続性が増す可能性が高い。したがって、画像全体の圧縮率の向上を考えた場合、この部分への対応は重要である。
【0039】
(5)ランドマーク表示部分への対処
本実施例では地図画像を圧縮対象としており、例えばコンビニ、タワーなどのランドマーク表示に対応した画像であることも考えられる(図6(a)参照)。したがって、このランドマークで使用する色のインデックス同士を近くする。ランドマークの配色はもともと決定されている場合が多いため、予めランドマークに使用する色のインデックス同士が近くなるようにカラーパレットを再構成しておけば、データの連続性が向上し、圧縮率の向上が期待できる。
【0040】
なお、カラーパレットのインデックスへの色の割付は任意であるため、例えば同じ色に対応するインデックスが複数存在すると、全体として数に限りがあるインデックスを効率的に使用できなくなる可能性がある。例えば256のインデックスがあるが、同じ色がそれぞれ2つのインデックスに割り付けられていると半分の128色しか使用できないこととなる。そのため、ランドマークで使用する色を共有すれば、カラーパレットを効率的に使用することができる。(図6(b)参照)。
【0041】
(6)その他の部分への対処
上記(5)で説明したランドマークは、地図画像中で用いる特定要素の一例である。つまり、特定要素で使用する色のインデックス同士を近くするという思想である。ランドマークは一般的に複数色で構成されることが多いため、そのランドマーク内で使用される色のインデックス同士を近くしたが、特定要素としては、例えば背景及び道路、背景及び文字としてもよい。地図画像の背景での連続性は道路や文字で分断されることが多いからである。
【0042】
なお、その場合、道路の色や文字の色として複数使用することが多い。したがって、その場合は地図画像中で多く使用されている道路の色や文字の色から順次、背景色の近くのインデックスに配置すればよい。例えば図6(c)に示す場合には、一般道路→国道→文字→有料道路の順番で使用量が多いので、背景色のインデックスの隣に一般道路と国道の色のインデックスをそれぞれ配置し、さらにそれらの隣に文字と有料道路の色のインデックスをそれぞれ配置した。このようにすれば、背景色の連続性を分断する道路色や文字色を効率的に配置することができ、データの連続性が向上し、圧縮率の向上が期待できる。
【0043】
[その他]
(1)本願出願人は、特願2000−130177号において、次のような画像圧縮技術を提案した。例えば地図画像を例に取れば、画像中の任意の色(例えば背景)を選択して補完色ファイルと選択色フラグファイルとに分離し、それらを別々に圧縮する。補完色ファイルは背景部分を道路の色と同じにしたデータであり、その背景色は地図画像データ中で相対的に多く使用されている色である。そして、背景を道路と同じ色にした画像は、原画像に対して同じ色の連続性がかなり増している。つまり、背景から道路、あるいはその逆の切り替わり部分で色が変化していたため、データの連続性がとぎれていたが、このようにすることで連続性が増した。そのため、ランレングス変換した際に同じデータが連続する長さが相対的に長くなり、このような分離しない原画像に対して圧縮効率が向上する。これにより選択色フラグファイルについては別に圧縮したとしても、トータルとしては、元ファイルをそのまま圧縮する場合に比べて、圧縮効率が向上するというものである。この技術を本案と組み合わせることもできる。この場合の補完色ファイルの作成は、カラーパレットの再構成の前後であればよいが、再構成前の方が好ましい。
【0044】
なお、上述の特願2000−130177号では、上述の補完色ファイルに代えて間引き後ファイルでもよい旨を開示した。つまり、補完色ファイルの場合には、選択された例えば背景の色の変わりに道路の色で補完したが、間引き後ファイルの場合には、背景色を間引く(抜き去る)だけで何ら補完をしない。間引いた位置を示すためのファイルが必要となるが、このような手法でも同様に組み合わせることができる。
【0045】
(2)圧縮対象の画像データとして地図画像を例にとったが、これには限定されず例えば自然画像であってもよい。但し、地図画像の場合には、背景領域で同じ色が連続すると共に、色が変化する場合には急峻であり空間周波数の高周波成分も大きい。したがって、この色の変化部分において本発明のようにビットプレーン分解した場合の上位ビットの連続性を向上させることで、画像全体としての圧縮効率の向上が期待し易い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の画像圧縮装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】ダイレクトカラー方式とカラーパレット方式の説明図である。
【図3】ダイレクトカラー方式とカラーパレット方式の非可逆圧縮した場合の相違点の説明図である。
【図4】地図画像中のディザ表示についての説明図である。
【図5】カラーパレット方式における圧縮率低下の原因と圧縮率向上のための考え方の説明図である。
【図6】(a)はランドマークが表示された地図画像の説明図であり、(b)はカラーパレットの効率的な使用方法の説明図であり、(c)は地図画像中の要素に対する色についてのカラーパレット再構成例の説明図である。
【符号の説明】
10…再構成部、20…データ圧縮部、21…データ変換部、22…符号化部
Claims (7)
- カラーパレット方式で表現された多値の画像データをビットプレーン分解し、各プレーンのデータに対して順次シリアルにまたはパラレルに2値ランレングス変換処理するデータ変換手段と、
そのデータ変換手段によって変換されたデータに符号を割り当てる符号化手段とを備える画像圧縮装置において、
前記データ変換手段による変換に先立って、前記画像データ中におけるデータ処理の順番で連続する画素のインデックス同士が近い値となるように、カラーパレットを再構成する再構成手段を備え、
前記再構成手段は、前記画像データが地図画像の場合、その地図画像を構成する要素のうち、地図画像に表示されるランドマークに関し、2つのランドマークで共通する色が存在する場合、一方のランドマークで使用されている前記共通色以外の色を前記共通色の前のインデックスに連続となるように配置し、他方のランドマークで使用されている前記共通色以外の色を前記共通色の後のインデックスに連続となるように配置することにより、ランドマークに用いられている色のインデックス同士を近い値とすること
を特徴とする画像圧縮装置。 - カラーパレット方式で表現された多値の画像データをビットプレーン分解し、各プレーンのデータに対して順次シリアルにまたはパラレルに2値ランレングス変換処理するデータ変換手段と、
そのデータ変換手段によって変換されたデータに符号を割り当てる符号化手段とを備える画像圧縮装置において、
前記データ変換手段による変換に先立って、前記画像データ中におけるデータ処理の順番で連続する画素のインデックス同士が近い値となるように、カラーパレットを再構成する再構成手段を備え、
前記再構成手段は、前記画像データが地図画像の場合、その地図画像を構成する要素のうち、背景及び道路に関し、前記画像データ中で多く使用されている道路の色から順次、背景色の近くのインデックスに配置することにより、背景及び道路に用いられている色のインデックス同士を近い値とすること
を特徴とする画像圧縮装置。 - カラーパレット方式で表現された多値の画像データをビットプレーン分解し、各プレーンのデータに対して順次シリアルにまたはパラレルに2値ランレングス変換処理するデータ変換手段と、
そのデータ変換手段によって変換されたデータに符号を割り当てる符号化手段とを備える画像圧縮装置において、
前記データ変換手段による変換に先立って、前記画像データ中におけるデータ処理の順番で連続する画素のインデックス同士が近い値となるように、カラーパレットを再構成する再構成手段を備え、
前記再構成手段は、前記画像データが地図画像の場合、その地図画像を構成する要素のうち、背景及び文字に関し、前記画像データ中で多く使用されている文字の色から順次、背景色の近くのインデックスに配置することにより、背景及び文字に用いられている色のインデックス同士を近い値とすること
を特徴とする画像圧縮装置。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の画像圧縮装置において、
前記再構成手段は、前記近い値となるように再構成する対象のインデックスに関し、対応するプレーンのデータ同士が同じ値となるプレーン数が相対的に多くなるようなインデックスに割り付けること
を特徴とする画像圧縮装置。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の画像圧縮装置において、
前記再構成手段は、前記画像データ中で使用されているカラーパレットのインデックスが連続すると共に、前記画像データ中において連続する画素のインデックス同士が近い値となるように、カラーパレットを再構成すること
を特徴とする画像圧縮装置。 - 請求項1〜5のいずれか記載の画像圧縮装置において、
前記符号化手段は、前記データ変換手段によって変換されたデータに可変長符号を割り当てること
を特徴とする画像圧縮装置。 - 請求項1〜6のいずれか記載の画像圧縮装置のデータ変換手段、符号化手段及び再構成手段としてコンピュータシステムを機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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