JP4010838B2 - パターン検査装置 - Google Patents

パターン検査装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4010838B2
JP4010838B2 JP2002083322A JP2002083322A JP4010838B2 JP 4010838 B2 JP4010838 B2 JP 4010838B2 JP 2002083322 A JP2002083322 A JP 2002083322A JP 2002083322 A JP2002083322 A JP 2002083322A JP 4010838 B2 JP4010838 B2 JP 4010838B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
labeling
data
pattern
image
binarized image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2002083322A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003279499A (ja
Inventor
知広 村上
Original Assignee
日本政策投資銀行
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 日本政策投資銀行 filed Critical 日本政策投資銀行
Priority to JP2002083322A priority Critical patent/JP4010838B2/ja
Publication of JP2003279499A publication Critical patent/JP2003279499A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4010838B2 publication Critical patent/JP4010838B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Image Analysis (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばプリント基板、半導体パッケージ、フラッシュパネルディスプレイ等における配線パターンの欠陥を外観検査するパターン検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、この種のパターン検査装置では、プリント基板等における配線パターンの撮像データに基づき生成した2値化画像から所定の検出アルゴリズムを用いてパターン上の断線や短絡等の欠陥を検出するようにしている。そして、その際における検出アルゴリズムには、従来から、パターンマッチングアルゴリズムと特徴抽出アルゴリズム(デザインルールチェック法(DRC)ともいう)という二種類のアルゴリズムが主に用いられている。パターンマッチングアルゴリズムは、被検査パターンの撮像データに基づく2値化画像と良品パターンの撮像データに基づく2値化画像とを比較照合し、両者に不一致がある場合を欠陥有りとして検出するものである。また、特徴抽出アルゴリズムは、被検査パターンの2値化画像について所定の処理領域内で局所的なウィンドウ処理を行うことで被検査パターンにおける欠陥部分を特異点として抽出するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記二種類の検出アルゴリズムを用いたパターン検査の場合には、次のような問題があった。
【0004】
即ち、パターンマッチングアルゴリズムは、プリント基板等の製造上のバラツキによる過剰検出を防止するために許容範囲としてパターンのエッジ近傍に非検査領域を設ける必要がある。しかし、この非検査領域を広げすぎると、欠陥そのものを見逃してしまう懸念があり、その結果、パターンマッチングアルゴリズムでは、パターン精度にバラツキのあるワーク(配線パターン)に対して検出感度を上げることが難しいという問題があった。
【0005】
一方、特徴抽出アルゴリズムにおいては、例えば25×25画素程度を対象範囲とするテンプレートを用いるため、大きな欠陥が認識できず被検査パターンが有する欠陥を見逃してしまうという問題があった。また、欠陥の特定用として予め設定されたモデルに合致しない欠陥は検出できなかったり、逆に想定外の部分で過剰検出が発生してしまうため、高密度で複雑なパターンの場合は非検査領域が多くなり検査漏れが多発するという問題もあった。
【0006】
さらに、被検査パターンが撮像手段(CCDカメラ等)の撮像範囲よりも大きい場合には、当該被検査パターンを複数の隣接する撮像範囲毎に撮像して複数の撮像データを取得し、各撮像データ毎に対応した各2値化画像について欠陥検出のためのパターン検査を実施していた。しかし、その場合には、被検査パターンが各撮像範囲毎に分断されて撮像されるため、各境界線部分においてパターンの連続性(接続の有無)が判別できないという問題があった。
【0007】
本発明は、上記各問題を解決するためになされたものであって、その目的は、パターン製造上のバラツキに起因した過剰検出をすることなく、検出されるべきパターン上の欠陥を確実に検出し得るパターン検査装置を提供することにある。また、更なる目的は、被検査パターンが複数の撮像範囲に分けて撮像された場合であっても、隣接する撮像範囲の境界線部分でパターンが接続されているか否かを確実に検出し得るパターン検査装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の原理説明図である。すなわち、図示しない配線パターンを所定の撮像範囲で撮影して得られた撮像データに基づいて、本発明に係るパターン検査装置は配線パターンにおける欠陥の有無(パターンの良否)を検出する。
そのために、このパターン検査装置は、前記撮像データの2値化画像についてラベリング処理を行う第1ラベリング手段1、この第1ラベリング手段1とはラベリング対象範囲を異にしてラベリング処理を行う第2ラベリング手段2、両ラベリング手段1,2のラベリング結果に基づいて検査用データを生成する検査用データ生成手段3、前記検査用データと予め設定されている基準データとを比較して配線パターンにおける欠陥の有無を検出する欠陥検出手段4とを備えている。また、前記第2ラベリング手段2には、前記撮像データの2値化画像領域を複数の領域に分割するための領域データ設定手段5を備えるようにするとよい。その場合には、この領域データ設定手段5により設定された領域データに基づいて分割された各領域ごとに前記第2ラベリング手段2はラベリング処理を行う。
【0009】
そして、かかる発明原理のもと、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、配線パターンを所定の撮像範囲で撮影して得た撮像データの2値化画像について所定形状の処理領域を一つの独立したラベリング対象範囲としてラベリングを実施する第1ラベリング手段と、前記2値化画像について、前記処理領域が複数に区分されてなる各区分領域を各々独立したラベリング対象範囲として、各区分領域毎にそれぞれラベリングを実施する第2ラベリング手段と、前記両ラベリング手段のラベリング結果に基づき前記配線パターンにおけるパターン検査用データを生成する検査用データ生成手段と、前記パターン検査用データのデータ構造に対応したデータ構造をなす前記配線パターンが良品パターンであるとした場合におけるパターン基準データと前記パターン検査用データとの比較結果に基づき前記配線パターンの欠陥の有無を検出する欠陥検出手段とを備えたことを要旨とした。
【0010】
また、請求項に記載の発明は、前記検査用データ生成手段は、前記第1ラベリング手段のラベリング結果に基づき前記2値化画像における連結成分毎の識別情報を生成すると共に、前記第2ラベリング手段のラベリング結果に基づき前記2値化画像における連結成分毎の識別情報及び端点情報を生成し、各連結成分における識別情報と端点情報とをリンクさせてパターン検査用データを生成し、前記第2ラベリング手段のラベリング対象範囲となる各区分領域は、所定形状をなす前記処理領域の所定の境界線に接するようにして区分形成される境界線領域と、前記処理領域内の前記境界線領域を除いた領域部分で前記2値化画像における連結成分の端点と対応するように区分形成される島状領域とを含んで構成されることを要旨とした。
【0011】
請求項に記載の発明は、請求項1に記載のパターン検査装置において、前記撮像データを複数の異なる閾値により各々2値化画像処理する画像2値化手段を更に備え、前記第1及び第2の両ラベリング手段は当該画像2値化手段によって互いに異なる閾値で2値化が行われた2値化画像についてラベリングを実施することを要旨とした。
【0012】
請求項に記載の発明は、請求項に記載のパターン検査装置において、前記画像2値化手段は、前記撮像データを高低2つの閾値のうち高い方の閾値で2値化画像処理する第1画像2値化手段と、前記撮像データを前記両閾値のうち低い方の閾値で2値化画像処理する第2画像2値化手段と、前記撮像データを前記両閾値とは異なる所定の閾値で2値化画像処理する第3画像2値化手段とから構成され、前記第1ラベリング手段は前記第1画像2値化手段及び第2画像2値化手段により処理された各2値化画像についてラベリングを実施する一方、前記第2ラベリング手段は前記第3画像2値化手段により処理された2値化画像についてラベリングを実施することを要旨とした。
【0014】
請求項に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のパターン検査装置において、前記島状領域を規定するための領域データを前記2値化画像のモフォロジー処理に基づき生成する領域データ設定手段を更に備えたことを要旨とした。
【0015】
請求項に記載の発明は、請求項〜請求項のうち何れか一項に記載のパターン検査装置において、前記連結成分における端点情報を規定するための端点データを前記2値化画像から特徴抽出アルゴリズムを適用して生成する端点データ生成手段を更に備えたことを要旨とした。
【0016】
請求項に記載の発明は、請求項1〜請求項のうち何れか一項に記載のパターン検査装置において、前記2値化画像について、特徴抽出アルゴリズムを適用して配線パターンにおける欠陥の位置データを生成する欠陥位置データ生成手段を更に備え、前記欠陥検出手段は、前記パターン基準データとパターン検査用データとの比較結果に更に前記欠陥の位置データを加味して前記配線パターンにおける欠陥の位置を特定することを要旨とした。
【0017】
請求項に記載の発明は、請求項〜請求項のうち何れか一項に記載のパターン検査装置において、前記第1ラベリング手段は、配線パターンを複数の隣接する撮像範囲毎に各撮像範囲における境界線に接する部分を互いにオーバーラップさせて撮像して得られた複数の撮像データの各2値化画像について、各撮像範囲毎に対応した各処理領域をラベリング対象範囲としてラベリングする前提にあって、前記第2ラベリング手段による前記境界線領域についてのラベリング結果に基づき互いに隣接する両撮像範囲に亘るパターン部分の連続性を判別する連続性判別手段を更に備えたことを要旨とした。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明をプリント基板のパターン検査装置に具体化した第1実施形態を図2〜図10に基づき説明する。
【0019】
さて、図2に示すように、本実施形態に係るパターン検査装置10は、CCD11、前処理回路12、領域なしラベリングブロック13、領域ごとラベリングブロック20、ラベリング集計メモリブロック26、制御ブロック31を備えている。なお、図2において、100は被検査パターンとされる配線パターンが形成されたプリント基板である。
【0020】
前記CCD11は、プリント基板100上の配線パターンを所定形状(本実施形態では矩形状)の撮像範囲で撮影するものであり、撮影して得られた撮像データは、前処理回路12に送られる。前処理回路12は、図示しないA/D変換器を含んで構成され、そのA/D変換器では、CCD11から出力された撮像データがディジタル変換される。そして、変換された撮像データは領域なしラベリングブロック13と領域ごとラベリングブロック20に送られる。
【0021】
前記領域なしラベリングブロック13は、以下のような2つのラベリング系統が並列接続された構成になっている。即ち、2値化回路14とモフォロジー回路15及びラベリング回路16からなる第1のラベリング系統と、2値化回路17とモフォロジー回路18及びラベリング回路19からなる第2のラベリング系統とが並列に接続されている。そして、本実施形態では、前記2値化回路14により第1画像2値化手段が構成される一方、前記2値化回路17により第2画像2値化手段が構成されている。また、前記両ラベリング回路16,19が前記第1ラベリング手段1に対応する構成とされている。
【0022】
なお、前処理回路12から送られてきた撮像データは、2値化回路14では断線系の欠陥を顕在化しやすい高い閾値により2値化処理が行われ、2値化回路17では短絡系の欠陥を顕在化しやすい低い閾値で2値化処理が行われ、それぞれ2値化画像Bが生成される(図3参照)。また、モフォロジー回路15,18では、前記2値化画像Bをモフォロジー処理することにより、欠けや突起等の配線パターンにおける欠陥の顕在化が行われる。そして、ラベリング回路16,19では、モフォロジー処理された各2値化画像データBについて、矩形状をなす処理領域としての画像領域全体(以下、矩形状処理領域ともいう。)A1内において連続する配線パターン(連結成分)ごとにラベルを付与するラベリング処理が行われる。即ち、図4に示すように、矩形状処理領域A1全体を一つの独立したラベリング対象範囲としてラベリング処理が行われる。
【0023】
前記領域ごとラベリングブロック20は、第3画像2値化手段としての2値化回路21、第2ラベリング手段2としてのラベリング回路22、領域データ設定手段5としての領域データブロック23により構成されている。2値化回路21では、前処理回路12から送られてきた撮像データが、前記両2値化回路14,17における高低両閾値の中間程度の閾値で2値化処理され、配線パターンに関する2値化画像Bが生成される。また、ラベリング回路22では、生成された2値化画像Bにおける連結成分ごとにラベルを付与するラベリング処理が行われる。
【0024】
また、前記領域データブロック23は、モフォロジー回路24と領域データメモリ25とを備えており、これらを用いることにより2値化画像Bの前記矩形状処理領域A1は、図5に示すように、複数の領域A2〜A5に区分される。なお、領域データメモリ25には、前記矩形状処理領域A1における所定方向(図5では上下方向)の境界線に接する境界線領域A2,A3を規定する領域データが予め設定されている。一方、モフォロジー回路24では、前記矩形状処理領域A1内の前記境界線領域A2,A3を除いた領域部分A5で前記2値化画像Bにおける連結成分の端点(例えば、パット部分)と対応する各島状領域A4を規定するための領域データが前記2値化画像Bのバイナリーデータに基づいて自己生成される。従って、前記ラベリング回路22では前記各区分領域A2〜A5を各々独立したラベリング対象範囲として、各区分領域A2〜A5毎にそれぞれラベリング処理が行われることになる。
【0025】
次に、ラベリング集計メモリブロック26は、ラベル参照メモリ27、面積集計メモリ28、X軸重心集計メモリ29、Y軸重心集計メモリ30により構成されている。ラベル参照メモリ27には、領域なしラベリングブロック13及び領域ごとラベリングブロック20でラベリングされた結果の各データ(付与されたラベル番号)が格納される。また、面積集計メモリ28には、ラベリングされたデータごとの面積が計算され、記憶される。そして、X,Y軸重心集計メモリ29,30には、ラベリングされたデータごとのX、Y方向の重心位置が計算され、記憶される。
【0026】
また、制御ブロック31は、検査用データ生成手段3としての検査データ生成回路32、生成データメモリ33、基準データメモリ34、欠陥検出手段4としての欠陥特定回路35により構成されている。検査データ生成回路32では、領域なしラベリングブロック13におけるラベリング結果(処理領域A1内の各連結成分に付与されたラベル番号)に基づいて各連結成分の識別情報のデータが生成される。更に、領域ごとラベリングブロック20におけるラベリング結果(各区分領域A2〜A5内の各連結成分とそれらの端部及び端点に付与されたラベル番号)に基づいて各連結成分の識別情報及び端点情報(端部情報を含む。以下同様。)のデータが生成される。そして、生成された各データはパターン検査用データとして生成データメモリ33に記憶される。また、基準データメモリ34には、パターン検査用データのデータ構造に対応したデータ構造を有する被検査パターンの配線パターンが良品パターンであるとした場合におけるパターン基準データ(連結成分に関する識別情報及び端点情報)が予め設定されている。そして、欠陥特定回路35にて配線パターンの欠陥の有無を判定する際、生成データメモリ33と基準データメモリ34の各記憶データ内容が比較される。
【0027】
次に、以上のように構成された本実施形態におけるパターン検査装置の作用について説明する。なお、以下では、図3に示す2値化画像Bの配線パターンを被検査パターンとして説明する。ちなみに、同図から明らかなように、この2値化画像Bに対応する配線パターンは、点線Pで囲み表示した部分において断線し、同じく点線Qで囲み表示した部分において短絡している。
【0028】
さて、CCD11により撮像されたプリント基板100上の配線パターンに関する撮像データは、前処理回路12に送られ、図示しない前記A/D変換器によって多値8ビットにディジタル変換される。そして、このディジタル変換された撮像データは、領域なしラベリングブロック13及び領域ごとラベリングブロック20における各2値化回路14,17,21、各モフォロジー回路15,18,24、及び各ラベリング回路16,19,22により、各種処理を施された後、ラベル参照メモリ27に記憶される。
【0029】
即ち、領域なしラベリングブロック13の2値化回路14では、高い閾値(本実施形態では200)により2値化処理が行われた後、モフォロジー回路15のモフォロジー処理により欠陥(特に断線系)の顕在化が行われる。そして、得られた2値化画像Bについてラベリング回路16によってラベリング処理(ラベル番号付与)が行われる。また、同じく領域なしラベリングブロック13の2値化回路17では、低い閾値(本実施形態では100)により2値化処理が行われた後、モフォロジー回路18のモフォロジー処理により配線パターンにおける欠陥(特に短絡系)の顕在化が行われる。
【0030】
ここで、前記モフォロジー回路15が2値化画像Bにおいて配線パターンの断線系欠陥を顕在化する手法を図6に基づいて説明する。さて、図6(a)は被検査パターンとされた配線パターンの撮像データを高い閾値で2値化処理して生成した2値化画像Bの原画像B1である。同図から明らかなように、この原画像B1における連結成分P1,P2は点線R1で囲み表示した部分に欠けを有している。そこで次に、この原画像B1について前記連結成分P1,P2のエッジ部を例えば8画素程度削除する。すると、図6(b)に示すように、前記連結成分P1,P2に関して点線R2で囲み表示した部分が断線した収縮画像B2が得られる。そこで今度は、この収縮画像B2について前記連結成分P1,P2のエッジ部を例えば6画素程度追加する。すると、図6(c)に示すように、前記連結成分P1,P2に関して点線R3で囲み表示した部分に断線系欠陥たる欠損部を有する収縮のち膨張画像B3が得られ、当該画像B3がラベリング対象の2値化画像Bとして用いられる。なお、前記収縮画像B2を膨張処理することなく、そのまま2値化画像Bとして用いてもよい。
【0031】
次に、前記モフォロジー回路18が2値化画像Bにおいて配線パターンの短絡系欠陥を顕在化する手法を図7に基づいて説明する。さて、図7(a)は被検査パターンとされた配線パターンの撮像データを低い閾値で2値化処理して生成した2値化画像Bの原画像B1である。同図から明らかなように、この原画像B1における連結成分P1,P2は点線R1で囲み表示した部分に突起を有している。そこで次に、この原画像B1について前記連結成分P1,P2のエッジ部を例えば8画素程度追加する。すると、図7(b)に示すように、前記連結成分P1,P2に関して点線R2で囲み表示した部分が短絡した膨張画像B2が得られる。そこで今度は、この膨張画像B2について前記連結成分P1,P2のエッジ部を例えば6画素程度削除する。すると、図7(c)に示すように、前記連結成分P1,P2に関して点線R3で囲み表示した部分に短絡系欠陥たる短絡部を有する膨張のち収縮画像B3が得られ、当該画像B3がラベリング対象の2値化画像Bとして用いられる。なお、前記膨張画像B2を収縮処理することなく、そのまま2値化画像Bとして用いてもよい。また、上記モフォロジー処理における連結成分P1,P2のエッジ部画素の削除および追加については前記した画素数に限定されることなく、適宜設定することが可能である。
【0032】
このようにして得られた2値化画像Bについてラベリング回路19によってラベリング処理(ラベル番号付与)が行われる。すると、前記2値化画像データBについて、図4に示すような、前記矩形状処理領域A1を一つの独立したラベリング対象範囲としたラベリング結果が得られる。そして、そのラベリング結果、即ち、矩形状処理領域A1内の各連結成分について付与された各ラベル番号101〜103が識別情報のデータとしてラベリング集計メモリブロック26へ出力される。
【0033】
一方、領域ごとラベリングブロック20の2値化回路21では、閾値(本実施形態では150)で2値化処理が行われ、例えば図3に示すような2値化画像Bが得られる。そして次に、領域データメモリ25に記憶された前記境界線領域A2,A3を規定する領域データと、モフォロジー回路24で生成される前記島状領域A4及びそれら以外の領域部分A5を規定する領域データとから、図5に示すような各区分領域A2〜A5が各々独立したラベリング対象範囲として決定される。
【0034】
ここで、前記モフォロジー回路24におけるモフォロジー処理について説明すると、図8に示すような処理手順となる。即ち、図8(a)に示す原画像B1について、収縮処理を施すことで連結成分における幅の狭い配線部分50が消失し、当該配線部分50の幅よりも大きな径のパット部分(端点)51のみが収縮画像B2に点状図形成分52として残る。この収縮画像B2を今度は適当なサイズまで膨張処理することで、前記点状図形成分52が島状図形成分53まで膨張した収縮のち膨張画像B3が得られる。従って、この島状図形成分53の画像データを前記島状領域A4を規定するための領域データとして使用することが可能となり、これにより、島状領域A4の領域データを予め領域データメモリ25に設定しておかなくてもリアルタイムに自動生成することができる。
【0035】
そして、これら各区分領域A2〜A5を各々独立したラベリング対象範囲として、前記2値化画像Bについてラベリング回路22によるラベリング処理(ラベル番号付与)が行われる。すると、前記2値化画像Bについて、図9に示すような、前記各区分領域A2〜A5を各々独立したラベリング対象範囲としたラベリング結果が得られる。
【0036】
即ち、同図において左側の境界線に接する境界線領域A2では、同領域A2内における二つの連結成分の各端部について付与されたラベル番号201,202が端点情報のデータとしてラベリング集計メモリブロック7に出力される。同様に、右側の境界線に接する境界線領域A3では、同領域A3内における一つの連結成分の端部について付与されたラベル番号301が端点情報のデータとしてラベリング集計メモリブロック26に出力される。また、各島状領域A4では、それら各領域A4内における連結成分の各端点(パット部分)に付与された各ラベル番号401,402,403,404が端点情報のデータとしてラベリング集計メモリブロック26に出力される。また同様に、前記矩形状処理領域A1から前記各区分領域A2〜A4を除いた残りの領域A5内における三つの連結成分について付与された各ラベル番号501,502,503が各連結成分の識別情報のデータとしてラベリング集計メモリブロック26に出力される。
【0037】
すると次に、ラベリング集計メモリブロック26では次のようなデータの格納記憶処理が行われる。即ち、ラベル参照メモリ27では、入力された前記各ラベリングデータから、領域なしラベリングブロック13のラベリング結果(連結成分の識別情報)と、領域ごとラベリングブロック20のラベリング結果(連結成分の識別情報及び端点情報)とが関連付けられた状態で記憶される。更に、各連結成分における端点と対応する各島状領域A4、各連結部分の端部と対応する境界線領域A2,A3、及びその他の領域A5にてそれぞれラベリングされた各ラベル番号(即ち、ラベリング結果)201,202,301,401〜404,501〜503について、面積、重心のX,Y座標が集計される。そして、それらの集計結果が以下に示す表1のようなデータ構造にして記憶される。
【0038】
【表1】
Figure 0004010838
表1は、領域なしラベリングブロック13における第1のラベリング系統で断線系欠陥を顕在化するラベリング処理により得られた結果と、領域ごとラベリングブロック20におけるラベリング処理により得られた結果に基づく集計結果である。この表1によると、例えば、領域ごとラベリングにおける境界線領域A2の端部についてのラベル番号201は、領域なしラベリングにおけるラベル番号101が付与された連結成分に属しており、面積がS201、重心座標がX201,Y201という情報を有することになる。なお、領域なしラベリングブロック13における第2のラベリング系統で短絡系欠陥を顕在化するラベリング処理により得られた結果と、領域ごとラベリングブロック20におけるラベリング処理により得られた結果に基づく集計結果についても、上記表1と同様のデータ構造のものが得られる。
【0039】
上記のようにしてラベリング結果が集計されると、次に、制御ブロック31において、次のようなデータ生成及び比較処理が行われる。即ち、検査データ生成回路32では、ラベリング集計メモリブロック26におけるそれぞれの集計結果に基づいて、例えば表2に示すようなデータ構造のパターン検査用データが生成され、その生成データが生成データメモリ33に記憶される。
【0040】
【表2】
Figure 0004010838
すると次に、欠陥特定回路35では、生成データメモリ33に記憶されたパターン検査用データ(表2)と、基準データメモリ34に表3に示すようなデータ構造で予め設定されている良品パターンの2値化画像B(図10)についてのパターン基準データとが比較される。そして、その比較結果に基づき、被検査パターンにおける欠陥の有無が判定されるとともに、欠陥の種類(欠損、短絡)が特定される。
【0041】
【表3】
Figure 0004010838
即ち、パターン検査用データ(表2)とパターン基準データ(表3)との比較により以下の検査結果が得られる。例えば、表3のパターン基準データによれば、識別情報となるラベル番号101が付与された連結成分は、端点情報となるラベル番号201が付与された端部と端点情報となるラベル番号402が付与された端点(パット部分)とを有している。しかしながら、表2のパターン検査用データによると、同データにおけるラベル番号101が付与された連結成分には、ラベル番号201が付与された端部しかないため、当該ラベル番号101の連結成分は断線しているということがわかる。
【0042】
また、ラベル番号103が付与された連結成分については、表3のパターン基準データによると、本来は、ラベル番号202、301が付与された二つの端部とラベル番号404が付与された一つの端点(パット部分)とが接続されている。ところが、表2のパターン検査用データによれば、前記ラベル番号103の連結成分に関してラベル番号401、403、404が付与された三つの端点が接続されていることから、前記ラベル番号103の連結成分は他の連結成分(例えば、ラベル番号102の連結成分)と短絡しているということがわかる。更に、重心位置の座標を比較することで、各連結成分における端部や端点(201等)相互の位置ずれを検出することも可能となる。そして、以上のようにして判定された結果は、図示しないディスプレイ等の表示装置上や、紙面上に出力される。
【0043】
ところで、本実施形態におけるラベリング手法のうち領域なしラベリングブロック13によるラベリング手法は従来から用いられているラベリング手法とラベリング対象範囲の設定に関しては同様のものである。しかしながら、この従来のラベリング手法(領域なしラベリング手法)だけを用いてパターン検査を行った場合、矩形状処理領域A1内の断線と短絡の数が同数であった際には欠陥なしと判断されてしまう場合がある。これに対して、本実施形態では、前記矩形状処理領域A1を単位としてラベリングするラベリング手法と当該矩形状処理領域A1を複数領域A2〜A5に区分して各区分領域ごとにラベリングする手法とを組み合わせることで上記のような問題点を解決するようにした。
【0044】
従って、本実施形態では、上記のようにパターン検査装置を構成したことにより次のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、所定の矩形状処理領域A1についてラベリングを実施する第1ラベリング手段1としてのラベリング回路16,19と、当該矩形状処理領域A1を複数領域A2〜A5に区分して各区分領域ごとにラベリングを実施する第2ラベリング手段2としてのラベリング回路22とを備えた。そして、両ラベリング手段1,2のラベリング結果から生成したパターン検査用データ(表2)と良品パターンに係るパターン基準データ(表3)との比較結果から被検査パターンの欠陥の有無を検出するようにした。従って、パターン製造上のバラツキに起因した過剰検出をすることなく、検出されるべき被検査パターン上の欠陥を確実に検出することができる。
【0045】
(2)2値化画像Bの各連結成分に対するラベリング結果(ラベル番号)から対応する連結成分及びそれらの端部・端点のラベル番号(識別情報と端点情報)を関連付けてパターン検査用データ(表2)を生成するようにした。従って、パターン製造上の誤差に影響されることなく、被検査パターンにおける欠陥の種類を把握することができる。
【0046】
(3)断線系の欠陥を顕在化しやすい高い閾値により2値化処理する2値化回路14と、短絡系の欠陥を顕在化しやすい低い閾値により2値化処理する2値化回路17とを設けたことで、配線パターンの欠け、突起、ピンホール等を確実に顕在化して欠陥として検出することができる。
【0047】
(4)島状領域A4を規定するための領域データをモフォロジー回路24で2値化画像Bからモフォロジー処理して自動生成することにより、予め所定の領域データを各種パターン毎に記憶しておかなくても多種多様な配線パターンに対処することが可能である。
【0048】
(5)検出アルゴリズムにラベリングの手法を採用したことで、従来のパターンマッチングアルゴリズム等による場合とは異なり欠陥の過剰検出を抑えることができる。
【0049】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を前記第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0050】
図11は、本実施形態におけるパターン検査装置のシステム構成図である。本実施形態では、特徴抽出ブロック61及び特徴抽出メモリブロック65を追加した点で第1実施形態とは異なっている。
【0051】
特徴抽出ブロック61は、2値化回路62、欠陥位置データ生成手段としての特徴抽出処理回路63、特徴抽出カウンタ64により構成されている。2値化回路62では、前処理回路12から送られてきた撮像データが2値化処理され、配線パターンに関する2値化画像Bが生成される。また、特徴抽出処理回路63では、生成された2値化画像Bについて特徴抽出を行い、欠陥であると判断された特徴点のX,Y座標が算出される。そして、特徴抽出カウンタ64では特徴抽出処理回路63で算出された特徴点の数をカウントする。
【0052】
また、前記特徴抽出メモリブロック65は、ラベル参照メモリ66、特徴点X軸座標メモリ67、特徴点Y軸座標メモリ68により構成されている。ラベル参照メモリ66には、特徴抽出ブロック61で算出された特徴点に対応する連結成分のラベル番号が格納される。また、特徴点X,Y軸座標メモリ67、68には特徴点のX,Y座標が格納される。
【0053】
次に、以上のように構成された本実施形態におけるパターン検査装置の作用について説明する。
前処理回路12から送られてきた撮像データは、特徴抽出ブロック61内の2値化回路62で閾値(本実施形態では150)で2値化処理が行われ、2値化画像Bが生成される。そして、特徴抽出処理回路63では生成された2値化画像Bについて、例えば25×25画素を対象範囲とするテンプレートおよび欠陥を検出するための所定のモデルを設定した特徴抽出アルゴリズムを適用することにより欠陥と判断された特徴点の位置であるX,Y座標が算出される。そして、算出された特徴点はその数が特徴抽出カウンタ64でカウントされ、特徴抽出メモリブロック65の特徴点X軸座標メモリ67、特徴点Y軸座標メモリ68にそれぞれの情報がカウントされた順に記憶される。また、ラベル参照メモリ66には、算出された特徴点の位置と対応する領域なしラベリングブロック13で付与された連結成分のラベル番号が格納される。即ち、特徴抽出メモリブロック65には、特徴点の位置情報(欠陥の位置データ)と、その特徴点が属する連結成分の情報(識別情報等)が関連付けられた形で記憶されることになる。
【0054】
このようにして特徴抽出メモリブロック65に記憶された特徴点の情報は、欠陥特定回路35において被検査パターンに欠陥があると判断された場合に参照される。例えば、図4の2値化画像Bにおいては、ラベル番号101とラベル番号102が付与された各連結成分が断線している。この場合、各連結成分に関連付けられた特徴点の位置情報を特徴抽出メモリブロック65から参照することにより、各連結成分のラベル番号101およびラベル番号102における断線位置の特定が可能となる。即ち、ラベリングの手法では詳細な欠陥位置までは把握できず、また、特徴抽出アルゴリズムでは欠陥の過剰検出を抑えることが困難であったが、両者を併用した本実施形態によると、お互いのアルゴリズムの欠点を補完することができ、より詳細な欠陥情報を得ることが可能となる。なお、欠陥特定回路35は、断線、及び短絡の場合、たとえ特徴抽出メモリブロック65に欠陥の位置データが記憶されていたとしても、前記パターン検査用データと前記パターン基準データとの比較結果によれば欠陥なしと判定される場合には、欠陥ありと判定することはない。
【0055】
なお、前記各実施形態は、以下のように変更して具体化してもよい。
・前記各実施形態では、島状領域A4をモフォロジー処理により自動生成したが、当該領域を予め設定しておいてもよく、また、その都度、図示しないキーボード等の入力装置から入力するようにしてもよい。
【0056】
・前記実施形態では、境界線領域A2,A3を2値化画像Bにおける左右に設けたが、上下に設けてもよく、また、上下左右に設けてもよい。
・前記各実施形態における領域なしラベリングブロック13において、2つの2値化回路14,17により2値化処理したそれぞれの2値化画像Bを1つの2値化画像Bに併合してもよい。
【0057】
・前記各実施形態における領域なしラベリングブロック13において、2値化回路14、モフォロジー回路15、ラベリング回路16または、2値化回路17、モフォロジー回路18、ラベリング回路19からなる、いずれか1のラベリング系統のみで処理を行ってもよい。この場合、2値化回路14または、2値化回路17で設定する閾値は任意の値としてよい。
【0058】
・前記各実施形態では、2値化回路14の閾値を200、2値化回路17の閾値を100、2値化回路21の閾値を150としたが、これらの数値に限定されることはなく、欠陥を顕在化するために適切な閾値であればよい。また、上記2値化回路14、17、21について、すべて同じ閾値としてもよい。
【0059】
・前記第1実施形態では、3つの2値化回路14、17、21が個々に所定の閾値(200,100,150)を用いて2値化画像Bを生成していた。また、第2実施形態では更に2値化回路62を加え、4つの2値化回路で各々2値化画像Bを生成していた。すなわち、個々に1つの閾値を用いる複数の2値化回路により画像2値化手段を構成していた。しかし、これを1つの2値化回路にて画像2値化手段を構成し、当該1つの2値化回路が各ブロックに応じて異なる閾値を用いて各2値化画像Bを生成し、各ブロック(領域なしラベリングブロック13、領域ごとラベリングブロック20、特徴抽出ブロック61)に順次送るようにしてもよい。
【0060】
・前記各実施形態では、各2値化回路14、17、21、62において、個々に単一の閾値を適用したが、各2値化回路14、17、21、62において、個々に複数の閾値を適用してもよい。すなわち、単一の閾値を用いて撮像データを2値化処理した場合には、生成された2値化画像における連結成分のエッジ部分(即ち、閾値により切り取られた部分)にギザつきが生じることがある。そのため、このギザつきをモフォロジー処理によって強調してしまい、欠陥として誤検出してしまう可能性がある。そこで、例えば撮像データから2値化画像を生成する際に連結成分におけるエッジ部付近と他の部分とで異なる閾値を適用する。すると、欠陥検出に好適な2値化画像Bが得られるようになり、欠陥検出の精度を向上することができる。
【0061】
・前記各実施形態では、領域データブロック23においてモフォロジー回路24により島状領域A4の領域データを自動生成し、また領域データメモリ25に予め境界線領域A2,A3の領域データを設定しておくことによりラベリング対象領域を決定していた。しかし、その都度、各ラベリング対象領域に関する領域データを図示しないキーボード等の入力装置から入力するようにしてもよい。
【0062】
・前記各実施形態では、基準データメモリ34にパターン基準データを予め設定しておいたが、その都度、パターン基準データを図示しないキーボード等の入力装置から入力するようにしてもよい。
【0063】
・前記各実施形態では、ラベリング回路16、19の処理領域を矩形状としたが、例えば六角形状や八角形状等の他の形状としてもよい。
・隣接する複数の撮像範囲における境界線の領域を互いにオーバーラップさせて撮像し、得られた図12に示すような複数の2値化画像B1,B2について、領域ごとラベリングブロック20による境界線領域(図12ではA3,A6の各領域)におけるラベリング結果を比較するようにしてもよい。同図によれば、左側の撮像範囲の2値化画像B1における矩形状に区分形成された境界線領域A3と右側の撮像範囲の2値化画像B2における矩形状に区分形成された境界線領域A6はオーバーラップしている。そのため、2値化画像B1における境界線領域A3でラベル番号301が付与された端部と、2値化画像B2における境界線領域A6でラベル番号601が付与された端部は、ラベリング結果及び面積や重心の値が同一となるはずであり、結果が異なっている場合には配線に欠陥があると判定される。つまり、広い撮像範囲の境界線領域における配線パターンの連続性を確実に検出することができるようになる。なお、連続性を判別するための連続性判別手段は、制御ブロック31における欠陥特定回路35に含まれる。
【0064】
・前記別例では、境界線領域A3とA6を左右方向にオーバーラップさせたが、上下方向にオーバーラップさせてもよい。
・前記第2実施形態では、ラベリングを用いたパターン検査手法と特徴抽出アルゴリズムを併用したが、特徴抽出アルゴリズムに換えてパターンマッチングアルゴリズムと併用してもよい。
【0065】
・前記第2実施形態では、ラベリング回路16、19、22と特徴抽出処理回路63に基づいて欠陥検出を行ったが、前記ラベリング回路16、19、22のいずれか1つと特徴抽出処理回路63に基づいて欠陥検出を行ってもよい。
【0066】
・前記第2実施形態では、検査処理ごとに特徴抽出処理回路63にて特徴点のX,Y座標を算出したが、欠陥特定回路35にて欠陥が検出された場合にのみ特徴点のX,Y座標を算出するようにしてもよい。
【0067】
・前記第2実施形態では、特徴抽出処理回路63を、欠陥を検出するために特徴抽出アルゴリズムを適用することにより欠陥と判断された特徴点の座標を算出する欠陥位置データ生成手段として用いた。これを、例えば島状領域A4の領域データ(又は、連結成分における端点データ)を自動生成する領域データ生成手段(端点データ生成手段)として用いてもよい。即ち、特徴抽出処理回路63では、モフォロジー回路24に換えて図5に示す矩形状処理領域A1内の境界線領域A2,A3を除いた領域部分A5で2値化画像Bにおける連結成分の端点と対応する各島状領域A4を規定するための領域データが前記2値化画像Bのバイナリーデータに基づいて自己生成される。具体的には、島状領域A4の場合には、島状領域A4の形状のモデルを予め設定しておき、当該モデルと一致する部分を島状領域A4として抽出することで領域データが得られる。これにより、予め所定の領域データ(又は、端点データ)を記憶しておく必要がなくなる。
【0068】
次に、前記各実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
・被検査パターンを所定の撮像範囲で撮影して得た撮像データの2値化画像について所定形状の処理領域を一つの独立したラベリング対象範囲としてラベリングを実施するラベリング手段と、前記2値化画像について特徴抽出アルゴリズムを適用して被検査パターンにおける欠陥の位置データを生成する欠陥位置データ生成手段と、前記ラベリング手段のラベリング結果に基づき前記被検査パターンにおけるパターン検査用データを生成する検査用データ生成手段と、前記パターン検査用データのデータ構造に対応したデータ構造をなす前記被検査パターンが良品パターンであるとした場合におけるパターン基準データと前記パターン検査用データとの比較結果に前記欠陥位置データ生成手段により生成された欠陥位置データを加味して前記被検査パターンにおける欠陥の位置を特定する欠陥検出手段とを備えたパターン検査装置。このように構成した場合、ラベリングの手法だけでは、欠陥位置までは把握できず、また、特徴抽出アルゴリズムだけでは欠陥の過剰検出を抑えることが困難であった。しかし、両者を併用したことで、お互いのアルゴリズムの欠点を補完することができ、欠陥の有無情報及び位置情報を含んでなるより詳細な欠陥情報を得ることが可能となる。
【0069】
・被検査パターンを所定の撮像範囲で撮影して得た撮像データの2値化画像について、所定形状の処理領域が複数に区分されてなる各区分領域を各々独立したラベリング対象範囲として、各区分領域毎にそれぞれラベリングを実施するラベリング手段と、前記2値化画像について特徴抽出アルゴリズムを適用して被検査パターンにおける欠陥の位置データを生成する欠陥位置データ生成手段と、前記ラベリング手段のラベリング結果に基づき前記被検査パターンにおけるパターン検査用データを生成する検査用データ生成手段と、前記パターン検査用データのデータ構造に対応したデータ構造をなす前記被検査パターンが良品パターンであるとした場合におけるパターン基準データと前記パターン検査用データとの比較結果に前記欠陥位置データ生成手段により生成された欠陥位置データを加味して前記被検査パターンにおける欠陥の位置を特定する欠陥検出手段とを備えたパターン検査装置。このように構成した場合にも、ラベリングの手法と特徴抽出アルゴリズムとを併用したことで、お互いのアルゴリズムの欠点を補完することができ、欠陥の有無情報及び位置情報を含んでなるより詳細な欠陥情報を得ることが可能となる。
【0070】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、パターン製造上のバラツキに起因した過剰検出をすることなく、検出されるべきパターン上の欠陥を確実に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の原理説明図。
【図2】 第1実施形態におけるパターン検査装置のシステム構成図。
【図3】 被検査パターンの2値化画像の説明図。
【図4】 第1ラベリング手段によるラベリング結果を示す説明図。
【図5】 区分領域の説明図。モフォロジー処理処理の説明図。
【図6】 断線系欠陥を顕在化するモフォロジー処理の説明図。
【図7】 短絡系欠陥を顕在化するモフォロジー処理の説明図。
【図8】 領域データ生成のためのモフォロジー処理の説明図。
【図9】 第2ラベリング手段によるラベリング結果を示す説明図。
【図10】良品パターンの2値化画像の説明図。
【図11】第2実施形態におけるパターン検査装置のシステム構成図。
【図12】その他の実施形態の説明図。
【符号の説明】
1 第1ラベリング手段
2 第2ラベリング手段
3 検査用データ生成手段
4 欠陥検出手段
5 領域データ設定手段
14 第1画像2値化手段としての2値化回路
16,19 第1ラベリング手段としてのラベリング回路
17 第2画像2値化手段としての2値化回路
21 第3画像2値化手段としての2値化回路
22 第2ラベリング手段としてのラベリング回路
23 領域データ設定手段としての領域データブロック
32 検査用データ生成手段としての検査データ生成回路
35 欠陥検出手段及び連続性判別手段としての欠陥特定回路
63 欠陥位置データ生成手段及び端点データ生成手段としての特徴抽出処理回路
100 被検査パターン
101〜103 識別情報としてのラベル番号
201,202,301 端点情報としてのラベル番号
401〜404 端点情報としてのラベル番号
501〜503 識別情報としてのラベル番号
A1 矩形状処理領域
A2,A3,A6 区分領域としての境界線領域
A4 区分領域としての島状領域
A5 区分領域としてのその他の領域
B,B1,B2,B3 2値化画像

Claims (7)

  1. 配線パターンを所定の撮像範囲で撮影して得た撮像データの2値化画像について所定形状の処理領域を一つの独立したラベリング対象範囲としてラベリングを実施する第1ラベリング手段と、
    前記2値化画像について、前記処理領域が複数に区分されてなる各区分領域を各々独立したラベリング対象範囲として、各区分領域毎にそれぞれラベリングを実施する第2ラベリング手段と、
    前記両ラベリング手段のラベリング結果に基づき前記配線パターンにおけるパターン検査用データを生成する検査用データ生成手段と、
    前記パターン検査用データのデータ構造に対応したデータ構造をなす前記配線パターンが良品パターンであるとした場合におけるパターン基準データと前記パターン検査用データとの比較結果に基づき前記配線パターンの欠陥の有無を検出する欠陥検出手段とを備え
    前記検査用データ生成手段は、前記第1ラベリング手段のラベリング結果に基づき前記2値化画像における連結成分毎の識別情報を生成すると共に、前記第2ラベリング手段のラベリング結果に基づき前記2値化画像における連結成分毎の識別情報及び端点情報を生成し、各連結成分における識別情報と端点情報とをリンクさせてパターン検査用データを生成し、
    前記第2ラベリング手段のラベリング対象範囲となる各区分領域は、所定形状をなす前記処理領域の所定の境界線に接するようにして区分形成される境界線領域と、前記処理領域内の前記境界線領域を除いた領域部分で前記2値化画像における連結成分の端点と対応するように区分形成される島状領域とを含んで構成されるパターン検査装置。
  2. 前記撮像データを複数の異なる閾値により各々2値化画像処理する画像2値化手段を更に備え、前記第1及び第2の両ラベリング手段は当該画像2値化手段によって互いに異なる閾値で2値化が行われた2値化画像についてラベリングを実施する請求項1に記載のパターン検査装置。
  3. 前記画像2値化手段は、前記撮像データを高低2つの閾値のうち高い方の閾値で2値化画像処理する第1画像2値化手段と、前記撮像データを前記両閾値のうち低い方の閾値で2値化画像処理する第2画像2値化手段と、前記撮像データを前記両閾値とは異なる所定の閾値で2値化画像処理する第3画像2値化手段とから構成され、前記第1ラベリング手段は前記第1画像2値化手段及び第2画像2値化手段により処理された各2値化画像についてラベリングを実施する一方、前記第2ラベリング手段は前記第3画像2値化手段により処理された2値化画像についてラベリングを実施する請求項2に記載のパターン検査装置。
  4. 前記島状領域を規定するための領域データを前記2値化画像のモフォロジー処理に基づき生成する領域データ設定手段を更に備えた請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のパターン検査装置。
  5. 前記連結成分における端点情報を規定するための端点データを前記2値化画像から特徴抽出アルゴリズムを適用して生成する端点データ生成手段を更に備えた請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載のパターン検査装置。
  6. 前記2値化画像について、特徴抽出アルゴリズムを適用して配線パターンにおける欠陥の位置データを生成する欠陥位置データ生成手段を更に備え、前記欠陥検出手段は、前記パターン基準データとパターン検査用データとの比較結果に更に前記欠陥の位置データを加味して前記配線パターンにおける欠陥の位置を特定する請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のパターン検査装置。
  7. 前記第1ラベリング手段は、配線パターンを複数の隣接する撮像範囲毎に各撮像範囲における境界線に接する部分を互いにオーバーラップさせて撮像して得られた複数の撮像データの各2値化画像について、各撮像範囲毎に対応した各処理領域をラベリング対象範囲としてラベリングする前提にあって、前記第2ラベリング手段による前記境界線領域についてのラベリング結果に基づき互いに隣接する両撮像範囲に亘るパター ン部分の連続性を判別する連続性判別手段を更に備えた請求項〜請求項6のうち何れか一項に記載のパターン検査装置。
JP2002083322A 2002-03-25 2002-03-25 パターン検査装置 Expired - Lifetime JP4010838B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002083322A JP4010838B2 (ja) 2002-03-25 2002-03-25 パターン検査装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002083322A JP4010838B2 (ja) 2002-03-25 2002-03-25 パターン検査装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003279499A JP2003279499A (ja) 2003-10-02
JP4010838B2 true JP4010838B2 (ja) 2007-11-21

Family

ID=29231154

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002083322A Expired - Lifetime JP4010838B2 (ja) 2002-03-25 2002-03-25 パターン検査装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4010838B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7463765B2 (en) * 2003-02-25 2008-12-09 Lamda-Lite Enterprises Incorporated System and method for detecting and reporting fabrication defects using a multi-variant image analysis
JP4618502B2 (ja) * 2005-07-11 2011-01-26 株式会社Ihi 蛍光探傷装置および蛍光探傷方法
JP4618501B2 (ja) * 2005-07-11 2011-01-26 株式会社Ihi 蛍光探傷装置および蛍光探傷方法
CN113139926A (zh) * 2020-01-01 2021-07-20 高雪亚 比赛场地界线动态检测系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003279499A (ja) 2003-10-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6427024B1 (en) Apparatus for and method of automatic optical inspection of electronic circuit boards, wafers and the like for defects, using skeletal reference inspection and separately programmable alignment tolerance and detection parameters
Wu et al. The development of automated solder bump inspection using machine vision techniques
JP4010838B2 (ja) パターン検査装置
JP4071866B2 (ja) 配線パターン検査装置
CN108352065B (zh) 印刷装置、方法和存储介质
JP2003086919A (ja) パターン検査装置
JP3049488B2 (ja) パターン検査方法及びパターン検査装置
JP3233205B2 (ja) 回路検査方法および装置
JP5236330B2 (ja) 貫通孔の検査方法および貫通孔の検査装置
JP4474006B2 (ja) 検査装置
JP2000321038A (ja) パターン欠陥検出方法
JP5096940B2 (ja) プリント配線板の検査方法及びその装置
JP2000200355A (ja) クリ―ムはんだ印刷検査機の検査プログラム作成方法
JP2002267619A (ja) 欠陥検査方法及び装置
CN114441554B (zh) 检测方法
JP3106370B2 (ja) グラフ情報によるプリント基板の欠陥検出及び種別認識方法
JP3919207B2 (ja) 外観検査装置
JP2000258353A (ja) 欠陥検査方法及びその装置
JP2004061118A (ja) パターン検査装置及びパターン検査方法
JP2715634B2 (ja) 配線パターン検査装置
JP4380371B2 (ja) 半導体装置等の実装基板のバンプ像を抽出する方法、バンプ像の検査方法、それらの方法のプログラム、そのプログラムを記録した記録媒体及びバンプの検査装置
JP2676990B2 (ja) 配線パターン検査装置
JPS62169040A (ja) プリント基板パタ−ン検査装置
Thigale et al. Defect detection and classification of printed circuit board using MATLAB
JP2001021502A (ja) 欠陥検査方法及びその装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040913

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20050928

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20050928

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070327

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070528

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070807

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070904

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4010838

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100914

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100914

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100914

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130914

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S303 Written request for registration of pledge or change of pledge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316304

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S303 Written request for registration of pledge or change of pledge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316304

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S803 Written request for registration of cancellation of provisional registration

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316803

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term