JP4010600B2 - 内視鏡用光源装置の送気ポンプ支持構造 - Google Patents

内視鏡用光源装置の送気ポンプ支持構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、内視鏡の送気管に加圧空気を送り込むための送気ポンプを内蔵した内視鏡用光源装置の送気ポンプ支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
消化器内を検査するための内視鏡においては検査中に体腔内に空気を送り込む必要があり、そのための加圧空気は一般に光源装置に内蔵された送気ポンプから供給されるようになっている。
【0003】
送気ポンプとしてはダイヤフラム式やピストン式等があるが、いずれも図5に示されるように、底面部に取り付けられた防振ゴム製の足部91が光源装置のシャーシ92にネジ止め固定されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ダイヤフラム式及びピストン式の送気ポンプ共に、いずれも運転時には50〜60ヘルツの低周波振動が生じ、防振ゴムの圧縮引張方向の防振性はそのような低周波の振動に対しては効果がない。
【0005】
そのため、送気ポンプで発生した低周波振動が足部91を通して光源装置のシャーシ92に伝わって、光源装置内に配置された制御基板からチップ部品が脱落する場合がある。また、足部91の固定ネジが振動によって緩んでしまう場合もある。
【0006】
そこで本発明は、内蔵された送気ポンプから発生する振動が光源装置のシャーシに伝わらず、光源装置内の部品の脱落やネジの緩みが発生しない内視鏡用光源装置の送気ポンプ支持構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の内視鏡用光源装置の送気ポンプ支持構造は、内視鏡の送気管に加圧空気を送り込むための送気ポンプを内蔵した内視鏡用光源装置の送気ポンプ支持構造において、上記光源装置のシャーシと上記送気ポンプの底面とを間隔をあけて略平行に配置して、上記シャーシと上記送気ポンプの底面との中間位置において上記シャーシと平行に形成され、その中間平行部と上記送気ポンプとの間及び上記シャーシとの間においては上記シャーシに対して斜め向きに形成された板バネを、上記シャーシと上記送気ポンプの底面に対して固定したことを特徴とする。
【0008】
なお、上記板バネが、上記送気ポンプ側から上記中間平行部に向かって外側に広がり、上記中間平行部から上記シャーシ側に向かって外側に広がる形状に形成されていてもよい。
【0009】
そして、上記板バネが、上記送気ポンプと上記中間平行部との間の部分において円弧状に形成されていてもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】
図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1及び図2は、内視鏡用光源装置に内蔵されたダイヤフラム式の送気ポンプ10を示しており、図1は側面図、図2は正面図である。
【0011】
送気ポンプ10には、交流電流が流される電磁石11に対向して一対の永久磁石12が設けられている。そして、その永久磁石12に連結された振動板13によってダイヤフラム14が駆動され、吐出管15から加圧空気が吐出される。
【0012】
その結果、送気ポンプ10運転中は、矢印Aで示される方向に50〜60ヘルツの低周波の振動が発生する。加圧空気は、図示されていない内視鏡の送気管に送られる。
【0013】
送気ポンプ10の底面部分には、板バネ2がネジ止め固定されている。この板バネ2は厚さが0.1mm〜0.2mm程度のバネ用鋼帯を曲げて形成されている。
【0014】
送気ポンプ10の底面とシャーシ1とは間隔をあけてほぼ平行に配置されており、板バネ2には、送気ポンプ10の底面及びシャーシ1と略平行な中間平行部2aが、送気ポンプ10の底面とシャーシ1との中間位置に形成されている。
【0015】
そして図1に示されるように、板バネ2は、中間平行部2aの両側においてはシャーシ1に対して斜め向きに形成されていて、送気ポンプ10の底面とシャーシ1とにネジ止め固定されている。
【0016】
このような板バネ2が、図2に示されるように、送気ポンプ10の前後両端縁に沿って一対設けられていて、送気ポンプ10を前後両側でシャーシ1に支持している。
【0017】
板バネ2は、送気ポンプ10との固定部側から中間平行部2aに向かって外側に広がり、中間平行部2aにおいてはそこから内側に向かったあと、中間平行部2aからシャーシ1側に向かって外側に広がる形状に形成されている。
【0018】
さらに具体的には、この実施の形態における板バネ2は、送気ポンプ10と中間平行部2aとの間の部分2bは円弧状に曲げて形成されており、中間平行部2aとシャーシ1との間の部分2cは、八の字状に円弧と逆方向に曲げて形成されている。
【0019】
その結果、板バネ2に圧縮引張力が働く際に、送気ポンプ10と中間平行部2aとの間の部分2bは開閉し、中間平行部2aは片持ち梁として作用し、さらに中間平行部2aとシャーシ1との間が開閉して、板バネ2が3段階に作用し、送気ポンプ10から発生した低周波振動が板バネ2の各部の変形で吸収されて、シャーシ1に伝達されない。
【0020】
図3及び図4は本発明の第2の実施の形態を示しており、ピストンによって空気を加圧するピストン式の送気ポンプ20に本発明を適用したものである。図3は側面図、図4は正面図である。矢印Bは、送気ポンプ20運転時に生じる振動の方向を示している。
【0021】
この実施の形態においては、板バネ2の送気ポンプ20と中間平行部2aとの間の部分2bが台形状に直線的に曲げられていることを除いて、送気ポンプ20をシャーシ1に支持する構造は第1の実施の形態と同様であり、第1の実施の形態と同様の振動吸収効果を有する。
【0022】
【発明の効果】
本発明によれば、光源装置のシャーシと送気ポンプの底面とを間隔をあけて略平行に配置して、シャーシと送気ポンプの底面との中間位置においてはシャーシと平行に形成され、その中間平行部と送気ポンプとの間及びシャーシとの間においてはシャーシに対して斜め向きに形成された板バネを、シャーシと送気ポンプの底面に対して固定したことにより、板バネに圧縮引張力が働く際に、板バネが、中間平行部では片持ち梁として作用し、その両側の斜め向き部では開閉作用してトータルとして3段階に作用するので、送気ポンプから発生した低周波振動が板バネの各部の変形で吸収されてシャーシに伝達されず、光源装置内の部品の脱落やネジの緩み等が発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の送気ポンプの側面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の送気ポンプの正面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態の送気ポンプの側面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の送気ポンプの正面図である。
【図5】従来の送気ポンプ支持部の部分拡大側面断面図である。
【符号の説明】
1 シャーシ
2 板バネ
2a 中間平行部
10,20 送気ポンプ

Claims (2)

  1. 内視鏡の送気管に加圧空気を送り込むための送気ポンプを内蔵した光源装置のシャーシと上記送気ポンプの底面とが間隔をあけて略平行に配置されて、上記シャーシと上記送気ポンプの底面との間に配置された板バネが上記シャーシと上記送気ポンプの底面とに対して固定された内視鏡用光源装置の送気ポンプ支持構造において、
    上記板バネが、上記シャーシと上記送気ポンプの底面との中間位置においては上記シャーシと平行に形成され、その中間平行部と上記送気ポンプとの間では上記送気ポンプ側から上記中間平行部に向かって外側に広がって上記中間平行部との境界部において鋭角に折り曲げられ、上記中間平行部と上記シャーシとの間においては上記中間平行部から上記シャーシ側に向かって外側に広がる形状に形成されていることを特徴とする内視鏡用光源装置の送気ポンプ支持構造。
  2. 上記板バネが、上記送気ポンプと上記中間平行部との間の部分において円弧状に形成されている請求項記載の内視鏡用光源装置の送気ポンプ支持構造。
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