JP4010351B2 - ネットワークファクシミリ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネットワークファクシミリ装置に関し、送信元で要求メール送信を行う際のユーザコードの活用、及びメールヘッダの作成に関するものであり、例えば、LAN接続型でインターネットFAX送信するインターネット・ファクシミリ装置、あるいはダイヤルアップで発呼してインターネットFAX送信するネットワークファクシミリ装置等に適用される技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ファクシミリ装置は、例えば、送達確認の方式にはMDNとDSNの2方式がある。なお、本発明は、メール送信元に着目した発明であり、いずれの方式にも適用できる発明である。そのため、今回はMDN方式で話を進める。
【0003】
図6は、従来のメール伝送の流れを示す図である。送達確認を伴ったメールの転送は、図6に示すように、4つのフェーズから成る。但し、サーバ間は省略している。説明の都合上これらを、(a)要求メール送信、(b)要求メール受信、(c)応答メール送信、(d)応答メール受信、と呼ぶ。
【0004】
現在のところ、送達確認機能を使うか否かは送信操作でしか設定できない一方、ユーザコードは普通のメール送信や、PCFAX送信などで利用できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現在、送達確認をメール送信で行うには、送信操作時に送達確認をメニューから選択する方法しかサポートしていない。ファクシミリの送信操作を経由しないPCFAXなどでは、送達確認ができない。また、ファクシミリ装置を使ったメール送信の送達確認は、現在のところファクシミリ装置の、例えば通信管理レポートで確認できるに留まっている、等の問題を伴う。
【0006】
本発明は、送達確認の認識操作性を高めたネットワークファクシミリ装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、請求項1記載の発明は、インターネット或いはLAN等に接続して電子メール通信ができ、メールの送達確認手順を有するネットワークファクシミリ装置において、ユーザID、配信先メールアドレス、及び送達確認機能の選択情報のうち少なくともユーザIDをユーザコード情報として登録し、メール送信操作でユーザコード情報が入力されて選択情報が送達確認機能ONで登録されている場合、配信先メールアドレスが登録されているときには配信先メールアドレスを Disposition-Notification-To ヘッダに設定し、配信先メールアドレスが登録されていないときには自装置のメールアドレスを Disposition-Notification-To ヘッダに設定し、 Message-ID を設定して要求メールを送信するとともに、送信ファイル情報を通信管理情報として記憶し、応答メールを受信したときに、該応答メールに含まれる Message-ID と記憶した通信管理情報とを比較して、要求メールと応答メールの対応をとるように管理することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照して本発明によるファクシミリ装置の実施の形態を詳細に説明する。図1から図5を参照すると、本発明のファクシミリ装置の一実施形態が示されている。
【0011】
本発明の構成要素を含むシステム構成図を図1に示す。本実施形態のファクシミリ装置は、原稿センサ1、用紙センサ2、スキャナ3、プロッタ4、操作部5、画像メモリ6、RAM7、圧縮・伸張部8、通信制御部9、通信情報管理部10、リアルタイムクロック11、ROM12、バッファメモリ13、キャラクタジェネレータ14、モデム15、NIC16、PDU17、の各部を有して構成される。なお、上記各機能部において、本発明で特徴を持つのは、通信制御部9と通信情報管理部10である。
【0012】
NIC16は、LANのイーサネットケーブルに接続し、TCP/IP、SMTP/POPなどのプロトコル、さらにはMIME変換などを司る。PDU17は、PSTN或いはISDNに接続し、TCP/IP、PPPやSMTP/POPなどのプロトコル、さらにはMIME変換などを司り、データモデムも制御している。
【0013】
(1) まず、ユーザコード登録について述べる。
予め、ユーザコードとして、例えば4桁のID(数字)と配信先メールアドレス(普通は自分のPCのメールアドレス)と送達確認機能の選択(ON/OFF)を登録しておく。その登録したデータの例を図2に示す。4桁のIDは必須、配信アドレスと送達確認機能選択はオプション、の扱いとなる。
【0014】
(2) 次に、送信操作について述べる。
現在の送達確認付きメール送信操作は、送信先メールアドレスの入力と送達確認機能ONの選択を行って、これを送信先メールアドレスの入力とユーザコードの入力にする。
【0015】
一方PCFAXでは、送達確認機能ONの選択は行っていない。但し、ユーザコードの入力は可能である。ドライバのメニューで送達確認機能ONの選択を追加・拡張すれば当然PCFAXでも送達確認が可能になる。しかし、機能が増えるほどメニューも増え、操作が複雑になっていく。本発明では、ファクシミリ/PCFAXのいずれでも送信先メールアドレスとユーザコードを入力する送信操作とする。つまり、ユーザコードの中に各種機能を盛り込むわけである。なお、本発明では、送達確認機能を構成する。
【0016】
(3) 次に、要求メール送信について述べる。
ユーザコードID(本実施例では4桁の数字)が入力されると、これと同じIDを持つユーザコードをテーブル中から検索し、該当するユーザコード情報一式を通信制御部に渡す。通信制御部は、渡された情報から、送達確認ONであれば要求メール送信を行う。
【0017】
(4) ”Disposition-Notification-To ”ヘッダの設定について述べる。
図3は、動作例を示すフローチャートである。通信制御部9は、渡された情報一式から配信アドレスが在るかをチェックし(ステップS1、ステップS2)、在ればこのアドレスを(ステップS4)、なければファクシミリ装置のメールアドレスをDisposition-Notification-To ヘッダに設定し(ステップS6)、残りの必要な情報(Message-ID)を設定してメール送信する。なお、ユーザコードがない場合は(ステップS2/NO)、ただのメール送信を行う(ステップS5)。
【0018】
配信アドレスがあった場合は、応答メールは例えばPCに返る。このため、送信ファイル情報を記憶しておく必要は必ずしもない。
【0019】
しかし、配信アドレスがない場合は、応答メールがファクシミリ装置に戻ってくる。このため、通信管理レポートとして管理するためには、ファイル情報を記憶しておく必要がある。
【0020】
(5) 送達確認手順について以下に説明する。
要求メール送信では、”Disposition-Notification-To ”ヘッダを作成し、さらにMessage-IDにファイル番号などを埋め込む。一方受信機は、”Disposition-Notification-To ”ヘッダが存在したら要求メール受信と認識し、受信したMessage-IDを記憶しておき、記憶しておいたMessage-IDを応答メール送信で折り返し送信することで、要求送信元はどのメールに対する応答かをMessage-IDから認識できる仕組みになっている。
【0021】
要求送信元は、Message-IDにファイル番号等を埋め込み、かつDisposition-Notification-To に返信先メールアドレスを格納しておけば、確実に応答を確認できるわけである。
【0022】
(6) ファクシミリでの一元管理について述べる。
配信アドレスがない場合は、応答メールがファクシミリに戻ってくる。このため、送信ファイル情報を通信情報管理部に渡して記憶しておく。送信ファイル情報のサンプルを、図4に示す。これは、従来から扱っている通信管理情報そのものである。
【0023】
要求メールと応答メールの対応を識別する動作例を、図5のフローチャートに示す。メールを受信したら通信制御部は、Disposition-Notification-To が在るかをチェックし(ステップS11、ステップS12)、あれば応答メールと判断し、Message-IDからファイル番号などを取り出す。
【0024】
このファイル番号と合致する通信管理情報を通信情報管理部に検索してもらい、見つかれば応答メールに対する要求メールと認識でき(ステップS13)、要求メールと応答メールの対応を管理できる。
【0025】
上記の各実施例では第1に、ユーザコードの中に送達機能を利用するか否かを登録しておき、ユーザコードを使用して送達確認機能を利用できるようにすれば、例えばPCFAXでも送達確認機能が使えるようになる。なお、上記のPCFAX送信において、PCから、例えばG3/メールの同報送信を行いたい場合、ファクシミリの同報送信機能を利用することで、一回の操作で同報送信が可能になる。
【0026】
PCから送信先アドレス(或いは電話番号)とユーザコードを指定して、PC−>ファクシミリ間で通信を行い、ファクシミリが画像を一旦蓄積し、その後同報送信を行う。
【0027】
第2に、シート原稿をメール送信するためにファクシミリ装置を使用するが、応答メールを直接自分のPCで確認したいという要求がある。この要求を満たすために、送達結果メールを予め登録してある配信アドレスに届ける機能が得られる。
【0028】
第3に、PCに送達結果メールがたくさん届いても管理が大変なため、ユーザの中にはファクシミリ装置に通信管理レポートとして一元管理させたい人もいる。そのようなケースは、ユーザコードに配信アドレスを登録しないことで、送達結果メールがファクシミリ装置に届く機能が得られる。
【0029】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、ユーザコードに送達確認ON/OFFを登録可能とすることで、ユーザコードを指定すれば(PCFAXでもユーザコードは指定できる)送達確認を指定することが可能となり、PCFAXやそれ以外のアプリでも利用可能になり、利便性が向上する。
【0030】
本発明によれば、例えば、自分のPCで送達確認結果を確認したい場合、Disposition-Notification-To ヘッダに配信先メールアドレス及びまたは自機ファクシミリ装置のメールアドレスを設定することで、自分のPCに送達結果が返ることになり、利便性が向上する。
【0031】
本発明によれば、何かの理由により、自分のPCで送達状況を管理したくない場合は、配信アドレスを設定しないことで、応答メール先をファクシミリ装置とし、容易に通信管理レポートでの一元管理を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のファクシミリ装置の実施形態を示すシステム構成図である。
【図2】ユーザコードテーブルの構成図を示す。
【図3】動作例を示すフローチャートである。
【図4】通信管理情報の構成例を示す図である。
【図5】要求メールと応答メールの対応認識動作例を示すフローチャートである。
【図6】従来のメール伝送の流れを示す図である。
【符号の説明】
1 原稿センサ
2 用紙センサ
3 スキャナ
4 プロッタ
5 操作部
6 画像メモリ
7 RAM
8 圧縮・伸張部
9 通信制御部
10 通信情報管理部
11 リアルタイムクロック
12 ROM
13 バッファメモリ
14 キャラクタジェネレータ
15 モデム
16 NIC
17 PDU
Claims (1)
- インターネット或いはLAN等に接続して電子メール通信ができ、メールの送達確認手順を有するネットワークファクシミリ装置において、
ユーザID、配信先メールアドレス、及び送達確認機能の選択情報のうち少なくとも前記ユーザIDをユーザコード情報として登録し、
メール送信操作で前記ユーザコード情報が入力されて前記選択情報が送達確認機能ONで登録されている場合、前記配信先メールアドレスが登録されているときには前記配信先メールアドレスを Disposition-Notification-To ヘッダに設定し、前記配信先メールアドレスが登録されていないときには自装置のメールアドレスを Disposition-Notification-To ヘッダに設定し、 Message-ID を設定して要求メールを送信するとともに、送信ファイル情報を通信管理情報として記憶し、
応答メールを受信したときに、該応答メールに含まれる Message-ID と記憶した前記通信管理情報とを比較して、前記要求メールと前記応答メールの対応をとるように管理することを特徴とするネットワークファクシミリ装置。
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