JP4010135B2 - 光電融合素子 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高速信号処理装置における信号処理回路チップ間の信号伝送に光を用いるいわゆる光インターコネクションにおいて特に同一配線基板上に信号処理チップと電気配線および光配線を設けた光電融合素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
中央処理装置(CPU)のデータ処理速度の高速化に代表される電子回路による信号処理装置の高速化は止まるところを知らない。一方、それに伴い信号処理チップ間の配線接続においても高速信号伝送が要求されているが、これらチップ間の配線はその容量が大きいため、信号伝送に必要とされる消費電力が増大したり、高速信号によるノイズ発生が大きくなるなど、電気信号による配線には限界が生じ始めている。
【0003】
これらの問題を解消する方法として、信号を光に変換してチップ間を配線するいわゆる光インターコネクションを用いた光電融合素子が提案されている。これは処理回路チップの出力を一旦光信号に変換し光導波路または導光路を通すいわゆる光配線により別のチップに伝送し、そこで再び電気信号に変換した後に信号処理を行うというものである。この方法によれば、従来消費電力の発生源である信号配線における電気的充放電が不用となるため大幅な消費電力の低減が実現されると共に、配線からの電磁輻射によるノイズがなくなるなど多大な効果が期待される。
【0004】
しかしながら全ての電気配線を光に置き換えた完全な光化は行われず、一部を光化するのが実際的である。これは、例えばCPUとメモリ間のデータのやり取りに代表されるようにデータの書き込み又は読み出しを制御する信号は、ハイ・レベルもしくはロー・レベルの直流(DC)的な信号であり、これらは単純にそのままの状態で光に変換するとかえって電力消費量が増えることになるため、電気のままで送る方が良い。一方、データ信号は、高速でハイ・レベル、ロー・レベルが入れ替わるため、高速性の要求と低消費電力の要求を同時に満足する光で送る方が電力消費量およびノイズ発生量共に低減できる。従って電気配線と光配線が混合した光電融合素子が必須となる。電気・光融合回路配線構造の一例としては、例えば特開2001−217512号公報に記載されている技術が挙げられる。
【0005】
従来の光電融合素子の一例を図1に示す。図1(a)はその平面図、(b)は(a)におけるA−A’断面図である。本例では、基板1上の電気配線8とハンダバンプ9により接続実装された処理回路を内蔵した電子回路チップ21の4つのチャンネルの出力端子41〜44のうち2チャンネル42、43からの電気信号は高速信号のため電気では長い距離を伝送する事が出来ず、従って発光回路素子31内に形成された面発光レーザ等による発光素子51、52により電気−光変換される。その出力信号である光信号は基板1上のマイクロミラー71により90°方向を変換された後導光路101、102を通して基板1上をある距離伝送された後、再度マイクロミラー72により90°方向を変換され、その後、受光回路素子32の受光素子61,62により光電変換され、電気信号として電子回路チップ22の入力端子82、83に送られる。一方、電子回路チップ21の出力端子41、44からの電気信号は比較的低速信号のため、光への変換は必要なく、そのまま電気配線201、202により電子回路チップ22の入力端子81、84まで送られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記の例では、光配線2本および電気配線2本の単純な光電融合素子を示したが、通常この種の回路規模は大きく、配線数はそれぞれ数百本となってくることが多い。そのため配線のスペースは膨大となることから、基板上への配線のレイアウトに困難を伴い、その結果、光電融合素子はその集積度が上げられないのが実情である。
【0007】
また、電気配線に関しては、微細加工技術の進展に伴い、その微細度が年々向上し、線幅はサブミクロンのサイズが実現されて来ているが、一方の光配線に関しては、その断面サイズは光が入射するための回折限界に依存して最低サイズが規定されており、むやみに微細化することは出来ず、数ミクロンのサイズが必要である。この状態においては、電気配線は高密度化が可能であるが、光配線は電気配線とは同一密度での配線は出来ず、結果として配線密度のアンバランスとレイアウトの困難さを伴い、前述と同様に光電融合素子の集積度が上げられない結果となる。
【0008】
したがって本発明の目的は、集積度の向上を可能とする光電融合素子を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
従来の問題は、光電融合素子を実現する際に、電子回路素子において用いられていた電気配線技術と、一方光通信用素子に用いられていた導波路、導光路等の光配線技術を単に組み合わせた技術によって実現しようとしていることに起因するものであり、上記のような問題解決には全く新しい方法が必要である事が認識されるに至った。
【0010】
本発明は上記問題を解決するため、具体的には全く新規な発想に基づく部材により電気配線と光配線の両者を兼ね備える機能を有する配線媒体を提供するものであり、その結果全体の配線本数を大幅に減らす事を可能とし、結果として、光電融合素子の集積度を上げる事を可能とするものである。
【0011】
すなわち、上記目的は、電気信号を出力する電気信号出力部と、電気信号を入力する電気信号入力部と、光信号を出射する発光部と、光信号を受信する受光部と、前記電気信号出力部および電気信号入力部と電気的に接続され且つ前記発光部および受光部と光学的に結合された電気および光を通す電気光配線とを備えた光電融合素子により、達成されるものである。
【0012】
ここで、電気光配線は、金属とその酸化物または窒化物を用いて構成することができる。金属としては、例えばIn、Sn、Zn、Ti、Cr、Sb、Al、W、MgおよびCdからなる群より選択された少なくとも1つを用いることができる。また電気光配線は、表面近傍部に導電性を付与した透光性部材から構成することができる。透光性部材はSiを含むことができる。また電気光配線は、表面近傍部に透光性を付与した導電性部材から構成することができる。さらに、電気光配線は、1つ又は複数の有機透明導電材料から構成することができる。この場合、有機透明導電材料は、例えばポリアニリン、ポリイソチアナフテン、ポリアセン、ポリフェニレン、ポリパラフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリピロールおよびポリチオフェンからなる群より選択することができる。
【0013】
また、本光電融合素子は、電気信号出力部が複数設けられ、各電気信号出力部が多重伝送可能な電気信号を出力でき、電気信号入力部が複数設けられ、各電気信号入力部が多重伝送された電気信号を入力して所望の電気信号を検出できるものであり、電気光配線が前記複数の電気信号出力部および複数の電気信号入力部と電気的に接続されるようにすることができる。さらに、本光電融合素子は、発光部が複数設けられ、各発光部が多重伝送可能な光信号を出射でき、受光部が複数設けられ、各受光部が多重伝送された光信号を受信して所望の光信号を検出できるものであり、電気光配線が前記複数の発光部および複数の受光部と光学的に結合されるようにすることができる。
【0014】
また、本発明に係る電気光配線は、表面近傍部に導電性を付与した透光性部材から構成することができ、または表面近傍部に透光性を付与した導電性部材から構成することができる。この場合、表面近傍部内側に低屈折率部を有するようにすることができる。
【0015】
さらに、本発明に係る電気光配線の作製方法は、基板上に透光性を有する配線パターンを形成する工程と、前記配線パターンの表面近傍部に導電性を付与する工程とを備えることができ、または基板上に導電性を有する配線パターンを形成する工程と、前記配線パターンの表面近傍部に透光性を付与する工程とを備えることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明は、光配線を形成する薄膜光導波路もしくは薄膜導光路を透明導電性部材とし、電気配線を兼ねる機能を持たせたものである。また本発明は、光配線を形成する薄膜光導波路もしくは薄膜導光路の表面層を導電性部材とし、電気配線を兼ねる機能を持たせたものである。更に詳しくは透光性の光配線材料の表面近傍を導電性とするために、導電性材料を付加、添加または注入するものである。また本発明の他の形態は、光配線を形成する薄膜光導波路もしくは薄膜導光路の中心部分を導電性部材とし、電気配線を兼ねる機能を持たせたものである。また本発明の他の形態は、光配線を形成する薄膜光導波路もしくは薄膜導光路それ自体を良好な導電性とし、電気配線を兼ねる機能を持たせるものである。
【0017】
以下、図にしたがって本発明を詳述するが、まず基本構造である電気光配線の実施例を説明し、その後、この電気光配線をもちいた光電融合素子の実施例を説明する。
【0018】
(基本構造実施例1)
図2に本発明の基本構造である電気光配線の第1の実施例を示す。図2(a)は幅方向断面、(b)は長手方向断面をそれぞれ示す図である。本実施例では、基板1上に例えばIn(酸化インジウム)、SnO(酸化スズ)やZnO(酸化亜鉛)等が蒸着あるいはスパッタリング等により着膜された後に、ウエットまたはドライエッチング等により配線パターン103が形成される。上記In、SnO、ZnOはそれ自身が透明かつ導電性を有しているが、更に導電性を増すためには金属イオン注入、金属拡散または水素雰囲気中での還元により、表面近傍を金属リッチとする。また、例えばSiONx(シリコン窒化酸化膜)、SiNx(シリコン窒化膜)などの透明絶縁材料の場合は、これが蒸着あるいはスパッタリング等により着膜された後に、ウエットまたはドライエッチング等により配線パターン103が形成される。この場合、屈折率1.8〜2.0のSiONxをコア104とし、屈折率1.46のSiOをクラッド106と成るように形成することにより良好な導波路が得られる。更にその後水素雰囲気でSiONx表面近傍部105を還元させかつイオン注入によりP(燐)をドープすることによりnSiとして表面層に導電性を付与する。その結果配線パターン103の内部104は光導波路または導光路として機能し、表面近傍部105は電気配線として機能する。
【0019】
光入出射用の端面107は表面の導電層および界面の低屈折率層を除去することにより形成される。図2(b)において矢印201は電気的伝送を、矢印202は光伝送を示す。
【0020】
(基本構造実施例2)
図3に本発明の基本構造である電気光配線の第2の実施例を示す。図3(a)は幅方向断面、(b)は長手方向断面をそれぞれ示す図である。本実施例では、基板1’上に例えばIn(インジウム)やSn(錫)、Zn(亜鉛)等の金属材料を蒸着あるいはスパッタリング等により着膜し、その後、ウエットまたはドライエッチング等により配線パターン103’を形成する。さらにその後酸素雰囲気中で加熱する事により、表面層を酸化し金属酸化物を形成する。その結果、配線パターン103’の内部104’は、例えばInのように金属のままであるため、電気配線として機能する。一方表面近傍部105’は酸化処理により例えば屈折率2.0のInとすることにより透光性を有し光導波路または導光路として機能する。その際、光導波路の層と電気配線の層の界面部分で光吸収により損失が生じるため、伝送距離が長い場合は酸化処理条件を適当に選ぶことにより、酸化の度合いを変え界面部分に屈折率のやや低い層(低屈折率部)106’を設ける事が必要である。
【0021】
電気的接続用の端面107’は表面近傍部105’を一部除去することにより形成する事が可能である。図3(b)において矢印201’は電気的伝送を、矢印202’は光伝送を示す。
【0022】
(基本構造実施例3)
図4に本発明の基本構造である電気光配線の第3の実施例を示す。図4(a)は幅方向断面、(b)は長手方向断面をそれぞれ示す図である。本実施例では、基板1”上に例えば透明導電性高分子として例えばポリアニリンを印刷等により所望のパターン103”に形成する。これによって配線パターン103”は、光を透過することにより光導波路または導光路として機能する一方で、導電性を有することにより電気配線としても機能する。
端面107”は配線パターン103”を一部除去することにより形成する事が可能である。図4(b)において矢印201”は電気的伝送を、矢印202”は光伝送を示す。
【0023】
(光電融合素子実施例1)
図5に本発明による前述の電気光配線をもちいた光電融合素子の第1の実施例を示す。図5(a)はその平面図、(b)は(a)におけるA−A’断面図である。本実施例において、電気および光を通す電気光配線111、112は上記基本構造実施例1、2、3で述べた材料により形成されている。本実施例は、図5に示す様にレイアウトする事によって、面発光レーザ等による発光素子(発光部)51、52とそれぞれ光学的に結合された電気光配線111、112を介して光信号を受光素子(受光部)61、62に伝える機能と、出力端子(電気信号出力部)41、44とそれぞれ電気的に接続された電気光配線111、112を介して電気信号を入力端子(電気信号入力部)81、84へ伝える機能とを併せ持つ。
【0024】
すなわち、本実施例では、基板1上の電気配線8とハンダバンプ9により接続実装された処理回路を内蔵した電子回路チップ21の4つのチャンネルの出力端子41〜44のうち2チャンネル42、43からの電気信号は、発光回路素子31内に形成された面発光レーザ等による発光素子51、52により電気−光変換される。その出力である光信号は基板1上のマイクロミラー71により90°方向を変換された後、電気光配線111、112を通して基板1上をある距離伝送され、その後、再度マイクロミラー72により90°方向を変換された後、受光回路素子32の受光素子61,62により光電変換され、電気信号として電子回路チップ22の入力端子82、83に送られる。一方、電子回路チップ21の出力端子41、44からの電気信号は同様に電気光配線111、112を通して電子回路チップ22の入力端子81、84まで送られる。
【0025】
この結果、従来技術おいて使用されていた電気配線が不要となり、図1と図5を対比する事で明確なように、配線に使用する面積を減少させる事が可能となり、かつ光電融合素子の集積度を大幅に上げる事が可能となる。
【0026】
(光電融合素子実施例2)
図6に本発明による前述の電気光配線をもちいた光電融合素子の第2の実施例を示す。図6(a)はその平面図、(b)は(a)におけるA−A’断面図である。本実施例において、電気および光を通す電気光配線100は上記基本構造実施例1、2、3で述べた材料により形成されている。本実施例は、図6に示すレイアウト構成とすることにより、面発光レーザ等による発光素子(発光部)51、52と光学的に結合された電気光配線100を介して互いに異なる強度の光信号を多重光信号として受光素子(受光部)61、62に伝える機能と、更に、出力端子(電気信号出力部)41、44と電気的に接続された電気光配線100を介して互いに異なるレベルの電気信号を多重電気信号として入力端子(電気信号入力部)81、84へ伝える機能とを併せ持つ。
【0027】
上記多重光信号および多重電気信号の合成・分離方式に関して図7(a)〜(c)に従って説明する。図7(a)の信号は、上記発光素子51の出力信号もしくは出力端子41の出力信号であり出力レベルは0もしくは1を取る。図7(b)の信号は上記発光素子52もしくは出力端子44の出力信号であり出力レベルは0もしくは2を取る。この光信号および電気信号は電気光配線100により伝送され、受光素子61、62または入力端子81、84では図7(a)および(b)の信号が加算された(c)のような波形の信号として受信される。このレベルは0、1、2、3のいずれかの値となるため、周知の閾値回路によりレベルを判別することにより二つの信号を分離して検出することができる。
【0028】
すなわち、本実施例では、基板1上の電気配線8とハンダバンプ9により接続実装された処理回路を内蔵した電子回路チップ21の4つのチャンネルの出力端子41〜44のうち2チャンネル42、43からの電気信号は、発光回路素子31内に形成された面発光レーザ等による発光素子51、52により電気−光変換される。その出力である互いに異なる強度の多重光信号は基板1上のマイクロミラー71により90°方向を変換された後、電気光配線100を通して基板1上をある距離伝送され、その後、再度マイクロミラー72により90°方向を変換された後、受光回路素子32の受光素子61,62により光電変換され、電気信号として電子回路チップ22の入力端子82、83に送られ、それぞれレベル判別により所望の信号が受信される。一方、電子回路チップ21の出力端子41、44からの互いに異なるレベルの電気信号は同様に電気光配線100を通して電子回路チップ22の入力端子81、84まで送られ、それぞれレベル判別により所望の信号が受信される。
【0029】
本発明における電気配線および光導波路または導光路の両者を兼用させることの出来る電気光配線の材料としては、無機系材料としてはInおよびIn、SnおよびSnO、ZnおよびZnO、TiおよびTiO、CrおよびCr、TiおよびTiN、SbおよびSb、AlおよびAl、SiおよびSiO、WおよびWO、MgおよびMgO、CdおよびCdO等が用いられる。有機系材料としてはポリアニリン、ポリイソチアナフテン、ポリアセン、ポリフェニレン、ポリパラフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリピロール、ポリチオフェンなどのいわゆる導電性高分子と呼ばれる材料、ポリピフェニレン、ポリピリジノピリジン、ポリシアノジェン、ポリアレンメタイドに代表されるラダーポリマーが好適な化合物としてあげられる。この場合、導電性の制御のためヨウ素や過塩素酸塩などを適宜混合させてもよい。導電性高分子の中では、ポリイソチアナフテン、ポリイソナフトチオフェンはドーピングせずとも十分な導電性が得られるものであり好ましい。また、導電性高分子の側鎖にアルキル基などを導入することで汎用の溶媒に可溶化させることもできる。ポリ−3オクチルチオフェンなどはその代表的な化合物である。この材料の場合、テトラヒドロフランなどの汎用溶媒に可溶なため、スクリーン印刷といった塗布プロセスにてパターン膜が形成できるため非常に簡便に電気光配線を形成することが可能である。Fe−フタロシアニンをテトラジンのリガンドでつないだポリマー、Co−フタロシアニンをCNリガンドでつないだポリマー、SNポリマーなどの高分子化合物も使用できる。また、TTF−TCNQ,TMTSF−TCNQ,PVK−I、PVK−TNFに代表される電荷移動錯体と呼ばれる一連の化合物も使用することができる。使用される電圧、電流によってはいわゆる高分子ゲル電解質と呼ばれるイオン導電性化合物も使用することができる。以上、本発明に使用できる材料を例示したが、導電性および透光性の良好な材料であれば、本例示化合物に限定されるものではない。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、電気配線と光配線の両機能を併せ持つ電気光配線の実現により、電気および光配線をひとつの配線媒体で実現することが可能となり、結果として光電融合素子の集積度を大幅に向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の光電融合素子の一例を示す図で、(a)はその平面図、(b)は(a)におけるA−A’断面図である。
【図2】本発明における電気光配線の第1の実施例を示す図で、(a)は幅方向断面、(b)は長手方向断面をそれぞれ示す図である。
【図3】本発明における電気光配線の第2の実施例を示す図で、(a)は幅方向断面、(b)は長手方向断面をそれぞれ示す図である。
【図4】本発明における電気光配線の第3の実施例を示す図で、(a)は幅方向断面、(b)は長手方向断面をそれぞれ示す図である。
【図5】本発明に係る光電融合素子の第1の実施例を示す図で、(a)はその平面図、(b)は(a)におけるA−A’断面図である。
【図6】本発明に係る光電融合素子の第2の実施例を示す図で、(a)はその平面図、(b)は(a)におけるA−A’断面図である。
【図7】(a)〜(c)は多重光信号および多重電気信号の合成・分離方式を説明するための図である。
【符号の説明】
1 基板
21,22 電子回路チップ
31 発光回路素子
32 受光回路素子
41〜45 出力端子
51,52 発光素子
61,62 受光素子
71,72 マイクロミラー
81〜84 入力端子
8 電気配線
9 ハンダバンプ
103 配線パターン
100,111,112 電気光配線

Claims (10)

  1. 電気信号を出力する電気信号出力部と、電気信号を入力する電気信号入力部と、光信号を出射する発光部と、光信号を受信する受光部と、前記電気信号出力部および電気信号入力部と電気的に接続され且つ前記発光部および受光部と光学的に結合された電気および光を通す電気配線と光配線の両者を兼ね備える機能を有するひとつの配線媒体からなる電気光配線とを備え、前記電気光配線が、透光性と導電性を有する金属の酸化物からなる配線パターンの表面近傍部を、金属イオン注入、金属拡散または還元により金属リッチとしたものであり、内部が光導波路、表面近傍部が電気配線として機能するものであることを特徴とする光電融合素子。
  2. 電気信号を出力する電気信号出力部と、電気信号を入力する電気信号入力部と、光信号を出射する発光部と、光信号を受信する受光部と、前記電気信号出力部および電気信号入力部と電気的に接続され且つ前記発光部および受光部と光学的に結合された電気および光を通す電気配線と光配線の両者を兼ね備える機能を有するひとつの配線媒体からなる電気光配線とを備え、前記電気光配線が、金属からなる配線パターンの表面近傍部を酸化し透光性を有する金属酸化物としたものであり、内部が電気配線、表面近傍部が光導波路として機能するものであることを特徴とする光電融合素子。
  3. 金属が、In、Sn、Zn、Ti、Cr、Sb、Al、W、MgおよびCdからなる群より選択された少なくとも1つであることを特徴とする請求項2記載の光電融合素子。
  4. 電気信号出力部が複数設けられ、各電気信号出力部が多重伝送可能な電気信号を出力でき、電気信号入力部が複数設けられ、各電気信号入力部が多重伝送された電気信号を入力して所望の電気信号を検出できるものであり、電気光配線が前記複数の電気信号出力部および複数の電気信号入力部と電気的に接続されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の光電融合素子。
  5. 発光部が複数設けられ、各発光部が多重伝送可能な光信号を出射でき、受光部が複数設けられ、各受光部が多重伝送された光信号を受信して所望の光信号を検出できるものであり、電気光配線が前記複数の発光部および複数の受光部と光学的に結合されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の光電融合素子。
  6. 表面近傍部導電性を増した透光性部材から構成される、電気配線と光配線の両者を兼ね備える機能を有するひとつの配線媒体からなる電気光配線であって、透光性と導電性を有する金属の酸化物からなる配線パターンの表面近傍部を、金属イオン注入、金属拡散または還元により金属リッチとして導電性を増したものであり、内部が光導波路、表面近傍部が電気配線として機能するものであることを特徴とする電気光配線。
  7. 表面近傍部に透光性を付与した導電性部材から構成される、電気配線と光配線の両者を兼ね備える機能を有するひとつの配線媒体からなる電気光配線であって、金属からなる配線パターンの表面近傍部を酸化により金属酸化物として透光性を付与したものであり、内部が電気配線、表面近傍部が光導波路として機能するものであることを特徴とする電気光配線。
  8. 光導波路の層と電気配線の層の界面部分に光導波路の層とは酸化の度合いを変えて形成した低屈折率部を有することを特徴とする請求項7記載の電気光配線。
  9. 電気配線と光配線の両者を兼ね備える機能を有するひとつの配線媒体からなる電気光配線の作製方法であって、基板上に金属の酸化物からなる導電性と透光性を有する配線パターンを形成する工程と、前記配線パターンの表面近傍部を、金属イオン注入、金属拡散または還元により金属リッチとし表面近傍部の導電性を増す工程とを備え、前記配線パターンの内部が光導波路、表面近傍部が電気配線として機能するようにしたことを特徴とする電気光配線の作製方法。
  10. 電気配線と光配線の両者を兼ね備える機能を有するひとつの配線媒体からなる電気光配線の作製方法であって、基板上に金属からなる導電性を有する配線パターンを形成する工程と、前記配線パターンの表面近傍部を酸化し透光性を有する金属酸化物とし表面近傍部に透光性を付与する工程とを備え、前記配線パターンの内部が電気配線、表面近傍部が光導波路として機能するようにしたことを特徴とする電気光配線の作製方法。
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