JP4009854B2 - 霜降地用紡績糸 - Google Patents

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    • D02GCRIMPING OR CURLING FIBRES, FILAMENTS, THREADS, OR YARNS; YARNS OR THREADS
    • D02G3/00Yarns or threads, e.g. fancy yarns; Processes or apparatus for the production thereof, not otherwise provided for
    • D02G3/02Yarns or threads characterised by the material or by the materials from which they are made
    • D02G3/04Blended or other yarns or threads containing components made from different materials

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維と、カチオン化改質したセルロ−ス系繊維と、精練・漂白した木綿繊維と、再生セルロ−ス繊維の三者又は四者を混繊した後紡績糸を製造し、該紡績糸を用いた編織物をナフト−ル染料の顕色剤と特定のアニオン染料で染色することにより、多色相の霜降(Melange、以下メランジと記載する)の効果を広範囲の色相と色彩で表現できる後染可能なメランジ用紡績糸に関する。
【0002】
【従来の技術】
付加価値の高い繊維製品の創出を目的に、繊維製品に多色相柄表現を施す生産システムの検討は従来から行われている。
現在でも、同一素材を用いて多色相柄を表現する生産方式は、紡績糸を目的の色相に染色した後、複数の染色された糸を組合せて交編織する、所謂「先染」の方法が主流となっている。この方法は主としてセルロ−ス系繊維製品に応用されているが、デザイン、配色の決定から繊維製品が完成するまでに多くの時間を要すること、染色済の紡績糸である原材料の長期在庫リスクが増大する等の欠点があり、その改善が古くから求められていた。この問題を解消するために、異種素材を組合せて交編織された繊維製品を、素材の染色性の差を利用して順次あるいは同浴で異種染料を添加して染色する、所謂「後染」の方法が提案されている。
【0003】
具体的には、木綿繊維とポリエステル繊維、再生セルロ−ス繊維とアクリル繊維、木綿繊維とポリエステル繊維とナイロン繊維等の異素材の組合せでなされている。しかし、セルロ−ス系繊維製品では、セルロ−ス素材の特徴である自然で柔軟な風合等は合成繊維等の異種素材との組合せでは、その素材の有する特色が実現できない欠点がある。このような観点から、セルロ−ス系繊維のみの組合せで、カチオン化綿とカチオン化未処理綿又はそれらの糸を用いた編織製品を後染で異染化し、霜降、杢調効果の発現が可能であることが開示されている。(例えば、非特許文献1参照。)。しかしながら、これらはセルロ−ス系素材でありながらアニオン染料に対する染色性の差を強調するところが特徴であり、単一素材を用いて二色相以上に表現することは不可能であった。単一素材で二色相以上の多色相表現を可能とするには、更に染色機構を異にし、後染で染色堅牢度の優れた新たなセルロ−ス系繊維との組合せが必要である。
【0004】
出願人は、同一のセルロ−ス系素材でありながら、改質することで染色性に差のあるナフト−ル可染改質再生セルロ−ス繊維を発明した。(特許文献1参照。)。このナフト−ル可染改質再生セルロ−ス繊維とカチオン化改質セルロ−ス繊維及び通常のセルロ−ス繊維の三種を選定し、これらの三種の繊維を混繊した後、紡績糸を製造し特定のアニオン染料で染色することで二色相のメランジ糸とすることが可能なことを発明し、特開2003−342881号として出願した。しかしながら、この方法では用いる三種の繊維の混合割合の選択範囲が広いので実施に際して設定が難しく、これを改善して数種の特定された混合割合で広範囲の色相と色彩を表現できないかという要望があった。加えて、再生セルロ−ス繊維との混紡品の特徴である柔らかい風合い、コットン単一構成に勝る吸放湿性を生かした商品開発において混合割合が変化すると風合い及び吸放湿性にバラツキを生じるため混合割合の絞込みも望まれていた。
【0005】
【非特許文献1】
「ビュ−ラインとその展開」(福岡淳一著「繊維加工」増刊捺染手帳24、VOL.38,1986,32頁〜37頁)
【特許文献1】
特開2003−3322号公報(第2頁、2欄)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維と、カチオン化改質した木綿繊維及び/又はカチオン化改質した再生セルロ−ス繊維と、精練・漂白した木綿繊維又は精練・漂白した木綿繊維と再生セルロ−ス繊維とを、特定の混合割合で配合することにより、実施が容易であり、広範囲の色相と色彩を有する外観が霜降状を呈するメランジに表現でき、且つ、柔らかい風合いと優れた吸放湿性を満足させる繊維製品が得られるメランジ用紡績糸を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は鋭意検討した結果、染色されるメランジ用紡績糸を構成するナフト−ル可染改質再生セルロ−ス繊維と、カチオン化改質セルロ−ス系繊維の適切な混合割合が広範囲の色相と色彩をメランジで表現でき、且つ、柔らかい風合いと優れた吸放湿性を満足させることに着目し本発明を完成した。
【0008】
即ち、第一の発明は、ナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維とカチオン化改質した木綿繊維及び/又はカチオン化改質した再生セルロ−ス繊維からなる染色可能な繊維の、紡績糸全体に対する混合割合が10〜50重量%で、精練・漂白した木綿繊維又は精練・漂白した木綿繊維と再生セルロ−ス繊維からなる染色しない繊維の紡績糸全体に対する混合割合が90〜50重量%であるメランジ地用紡績糸である。
【0009】
第二の発明は、紡績糸を構成する全繊維中の再生セルロ−ス繊維の混合割合が10〜30重量%、木綿繊維の混合割合が90〜70重量%であるメランジ用紡績糸である。
【0010】
第三の発明は、染色可能な繊維グループの紡績糸全体に対する混合割合が30〜50重量%で、染色可能な繊維グループ中のカチオン化改質した木綿繊維及び/又はカチオン化改質した再生セルロ−ス繊維の混合割合が20〜40重量%の範囲であるメランジ用紡績糸である。
【0011】
第四、第五の発明は、ナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維と、カチオン化改質した木綿繊維及び/又はカチオン化改質した再生セルロ−ス繊維と、精練・漂白した木綿繊維又は精練・漂白した木綿繊維と再生セルロ−ス繊維の混合物の混合割合が重量比で1:1:8又は2:2:6であるメランジ用紡績糸である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明でいうナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維とは、出願人が前記特許文献1に開示した、再生セルロ−ス繊維との親和性が中程度から高程度のグル−プから選ばれるナフト−ル染料の下漬剤を、再生セルロ−ス繊維に対して0.5〜3.0重量%含有させた改質再生セルロ−ス繊維であり、対象となる再生セルロ−ス繊維は、ビスコ−ス法、銅アンモニア法及び溶剤紡糸法の何れにより得られたものでも適用できる。
【0013】
本発明でいうカチオン化改質した再生セルロ−ス繊維とは、ビスコ−スレ−ヨン、銅アンモニアレ−ヨン、溶剤紡糸再生セルロ−ス繊維から選ばれた再生セルロ−ス繊維をソ−ピング又は軽精練した後、クロロヒドリン基等を有する第四級アンモニウム基含有化合物を用いて処理してカチオン化改質した後油剤処理したものを使用することができる。カチオン化改質した木綿繊維としては、特に産地に限定はなく、クロロヒドリン基等を有する第四級アンモニウム基含有化合物を用いて通常の木綿を処理してカチオン化改質した後、油剤処理したものを使用することができる。クロロヒドリン基等を有する第四級アンモニウム基含有化合物としては、例えば、長瀬化学工業(株)製ワイステックスN−50(商品名)、一方社油脂(株)製カチオノンUK(商品名)等が挙げられる。
【0014】
本発明でいう精練・漂白した木綿繊維とは特に産地に限定はなく、通常の木綿繊維を常法により精練・漂白した木綿繊維で油剤処理されたものを用いることができる。再生セルロ−ス繊維は、ビスコ−スレ−ヨン、銅アンモニアレ−ヨン、溶剤紡糸セルロ−ス繊維から選ばれた再生セルロ−ス繊維であり、染色前にはソ−ピング又は軽精練の前処理を実施した後、使用するのが望ましい。
【0015】
本発明のメランジ用紡績糸はナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維、カチオン化改質した木綿繊維、カチオン化改質した再生セルロ−ス繊維、精練・漂白した木綿繊維及び再生セルロ−ス繊維から選ばれた三者又は四者の繊維を混繊した後紡績糸とするものであるが、その混繊及び紡績の方法は常法を用いることができる。
【0016】
本発明のメランジ用紡績糸中の再生セルロ−ス繊維と木綿繊維の混合割合は、紡績糸全体において、再生セルロ−ス繊維を10〜30%に、木綿繊維を90〜70%となるように構成する。これは、再生セルロ−ス繊維と木綿繊維を混繊した紡績糸を想定する場合、再生セルロ−ス繊維の混合割合を増加させるとハリ・コシが落ち、風合は柔らかになるが、強力は低下するという相関があり、風合と強力のバランスを考えて再生セルロ−ス繊維の混合割合を10〜30%の範囲に限定したものであり、加えて、温度20℃、相対湿度65%の標準状態における木綿繊維の水分率が7%であるのに対して再生セルロ−ス繊維は12〜14%である為、これらを混繊した紡績糸は木綿繊維単一のものよりも水分率が増し、吸放湿性の優れたものとなる。このような性質を考慮して各繊維の混合割合の好ましい範囲を選択、特定した。
【0017】
本発明のメランジ用紡績糸の染色可能な繊維部分は、紡績糸全体の10〜50重量%の構成率とした。メランジの効果が表現できる範囲は染色する色の濃度や量により6〜80%の範囲で可能であるが10〜50%にすることにより、霜降状の外観を呈するメランジの効果が明瞭に判別できる。本発明のメランジ用紡績糸の染色可能な繊維グル−プは、ナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維と、カチオン化改質した木綿繊維、又は、カチオン化改質した木綿繊維とカチオン化改質した再生セルロ−ス繊維の混合物であり、夫々ナフト−ル染料の顕色剤と特定のアニオン染料である酸性染料、又は、反応染料により染色することができる。
【0018】
本発明の染色するメランジ用紡績糸のメランジの効果をより生かす為には、用いるナフト−ル染料と酸性染料、又は、反応染料の優れた特徴を生かすことであり、同色系のメランジの表現、異色系のメランジの表現において染色濃度の濃い部分を染色堅牢度の優れたナフト−ル染料で染色することが好ましく、広範囲の色相と色彩を求める場合は、カチオン化改質した木綿繊維又はカチオン化改質した再生セルロ−ス繊維の使用量を増やして酸性染料又は反応染料で染色することが好ましい。一例として、ナフト−ル染料ではタ−コイズブル−の色相を表現できない欠点を補う為に、まず、ナフト−ル染料で青色に染色し、アニオン染料でより明るいタ−コイズブル−の色彩で染色することにより、同色系のメランジでありながら陰翳に優れたメランジの効果を表現することが可能となる。
【0019】
又、染色するメランジ用紡績糸において、同色系のメランジの表現は広範囲の色相と色彩を包括することができる特定のアニオン染料である酸性染料、又は、反応染料を主にし、その染色する繊維グル−プであるカチオン化改質した木綿繊維、又は、カチオン化改質した再生セルロ−ス繊維、又は、カチオン化改質した木綿繊維とカチオン化改質した再生セルロ−ス繊維の混合物の使用量を増加させる方が好ましく、ナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維の混合割合を10〜20重量%の範囲とした時、カチオン化改質した木綿繊維、又は、カチオン化改質した再生セルロ−ス繊維、又は、カチオン化改質した木綿繊維とカチオン化改質した再生セルロ−ス繊維の混合物の混合割合を20〜40重量%とし、且つ、両者の混合割合の和を繊維全体の30〜50重量%の範囲にするのが好ましい。
【0020】
本発明によるメランジ用紡績糸を用いた異色系のメランジの表現は、一般的なグレ−と任意の色相との組合せでも、任意の二色相の組合せでもよい。ナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維とカチオン化改質した木綿繊維又はカチオン化改質した再生セルロ−ス繊維の混合割合は、染色される繊維のバランスから等量が好ましい。両者の混合割合の和は前記のように繊維全体の10〜50重量%の範囲で、両者の混合割合の和を、20重量%、40重量%とすれば選択組み合わせが容易になる。染色濃度を調整することにより前者は淡色色域での、後者は濃色色域での優れたメランジの効果が発現できる。両者の混合割合の和が10%未満であると、染色する色の濃度に制約を受け、50%を超えると染色する色の濃度や量によりメランジの効果の発現に制限を受けるので好ましくない。
【0021】
本発明のメランジ用紡績糸を染色する方法は、先ず、ナフトール染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロース繊維を最初に染色する。これは、ナフトール染料の下漬け剤が顕色剤とカップリング反応により染料の分子量が大きくなり、改質再生セルロース繊維に固定されるためである。
使用するナフト−ル染料の顕色剤は予めジアゾ化されて安定剤等が配合されたソルトを用いても、芳香族アミンそのままであるベ−スを用いてもよく、適宜選択できる。又、これらの染色液に湿潤剤である界面活性剤等を添加し使用することもできる。染色条件は、下漬け剤と顕色剤のカップリング反応が室温下でも容易に進行するので、浴比1:10〜1:50、温度20〜40℃で用いる顕色剤の最適pHに調整して10〜30分間染色すれば、カチオン化改質セルロ−ス繊維や精練・漂白した木綿繊維を汚染することなくナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維のみを染色することができる。又、ナフト−ル染料の下漬け剤が異なる改質再生セルロ−ス繊維を組み合せることにより、顕色剤で染色すれば二色相以上の被染物を得ることができる効果がある。
【0022】
次いで、カチオン化改質した木綿繊維、又は、カチオン化改質した再生セルロ−ス繊維、又は、カチオン化改質した木綿繊維とカチオン化改質した再生セルロ−ス繊維の混合物をアニオン染料で染色するが、アニオン染料としては反応染料又は酸性染料を好適に用いることができる。本発明で用いられる反応染料としては、例えば、商品の染料冠称がプロシオンP、カヤシオンP,シバクロンP、ミカシオン、カヤシオンE、プロシオンMあるいはレバフィックスEの反応染料が挙げられ、これらから適宜選択することができる。染色条件は、水酸化ナトリウム等の強塩基触媒のみを染色助剤として、温度50〜100℃、浴比1:10〜1:50で20〜60分間染色する方法を採ればよい。
【0023】
又、本発明で用いられる酸性染料としては、商品に要求される染色堅牢度を満たすものが望ましく、例えば、ハ−フミリング型、ミリング型、金属錯塩型の酸性染料が挙げられる。ハ−フミリング型としては商品の染料冠称がスミノ−ル ファ−スト、カヤノ−ル、サンドランMF等の酸性染料が挙げられ、ミリング型としては商品の染料冠称がスミノ−ル ミリング、カヤノ−ル ミリング、サンドランN等が挙げられ、金属錯塩型としては商品の染料冠称がラニ−ルW、カヤラックス、イソランSが挙げられ、これらから適宜選択することができる。染色条件は酸性染料のみを用いて、温度80〜100℃、浴比1:10〜1:50で、20〜40分間染色する方法を採ればよい。又、カチオン化改質したセルロ−ス系繊維に残っている染色座席を封鎖する為に正電荷の封鎖剤を適宜用いることができ、又、要求される染色堅牢度に応じて、フィックス剤を使用することができる。
【0024】
染色工程が終了した被染物はソ−ピング、樹脂加工、仕上げ油剤処理等の工程に移るが、これらの工程は特に限定されるものではなく一般的に用いられている方法で行うことができる。
【0025】
【実施例】
以下、本発明について実施例により具体的に説明するが、本発明はこの範囲に限定されるものではない。尚、本実施例中のメランジの効果の判定方法は以下の方法に基づいて測定した。
・メランジの効果の判定方法
染色した試料を5名の検査員による官能検査により、外観が霜降状を呈する度合いを次の基準で判定した。
5名全員良好:◎、3〜4名良好:◯、1〜2名良好:△、5名全員不良:×
【0026】
〔実施例1〕
各試料を下記(1)〜(8)の方法で得た。
(1)コ−ルキイ− ピッカーズギル社〔Chorlcy & Pickersgil Ltd〕から発刊されているカラ−・インデックス〔COLOUR INDEX(SECOND EDITION 1956)VOLUME 3 AZOIC SECTION〕に記載されているC.I.A.C.C.(Colour Index Azoic Coupling Component)によるナフト−ル染料の下漬け剤C.I.A.C.C.10〔商品名:Kako Grounder E、昭和化工(株)製〕350gにエタノ−ル280g、ロ−ト油175gと純水350gを加えて泥状化した後、この泥状化物を48%水酸化ナトリウム水溶液350gに純水995gを加えて60℃に加熱した熱水酸化ナトリウムを加えて攪拌溶解した。次いで、C.I.A.C.C.10の濃度が7.0%になるように、更におよそ2500gの純水を加えて、濃度7.0%のC.I.A.C.C.10の溶解原液5000gを調整した。
【0027】
調整した濃度7.0%のナフト−ル染料の下漬け剤溶解原液をポリノジックビスコ−スのセルロ−ス分に対してナフト−ル染料の下漬け剤が1.5%になるようにポリノジックビスコ−スに添加・混合した後、直ちに孔径0.07mmφ、孔数500ホ−ルの多孔ノズルを用いて、紡糸速度30m/分で温度35℃の硫酸22.0g/l、硫酸ナトリウム65.0g/l、硫酸亜鉛0.5g/lを溶解させた紡糸浴中に紡糸し、次いで、温度25℃の硫酸2.0g/l、硫酸亜鉛0.05g/lを溶解させた浴中で2倍に延伸し、38mmに切断した後、温度60℃の炭酸ナトリウム1.0g/l、硫酸ナトリウム2.0g/lを溶解させた浴中で緩和処理した。その後、再度、温度65℃の硫酸5.0g/lを溶解した浴中で処理した後、水洗、油剤処理して、約1.40dtexのナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維(A)を、糸切れなく約1000g製造した。得られた改質再生セルロ−ス繊維(A)に含まれるナフト−ル染料の下漬け剤の含有量は測定の結果1.4%であった。得られたナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維(A)を解繊した後、クイックスピンシステム〔型式:QSS−R20、SDL International LTD製〕を用いて14.76texの紡績糸を製造し、これを試験糸Aとした。
【0028】
(2)米国産木綿繊維を35%過酸化水素水溶液5g/l、過酸化水素の安定剤〔商品名:IPキレ−トD−40、一方社油脂工業(株)製〕2g/l、48%水酸化ナトリウム水溶液4g/l、精練用浸透剤〔商品名:エスピト−ルBSconc、サン化学(株)製〕0.5g/lを含む処理液で浴比1:15、温度95℃で40分間精練・漂白した後、水洗し酢酸〔商品名:試薬無水酢酸、関東化学(株)製〕1g/lを含む処理浴で、浴比1:15、温度50℃で15分間中和した後水洗した後、カチオン化剤〔商品名:カチオノンUK、一方社油脂工業(株)製〕70g/l、反応触媒〔商品名:試薬水酸化ナトリウム、関東化学(株)製〕10g/l、湿潤浸透剤〔商品名:クリ−ンN−15、一方社油脂工業(株)製〕2g/lを含む処理浴で、浴比1:15、温度60℃で60分間反応させた後、十分に水洗し、酢酸〔商品名:試薬無水酢酸、関東化学(株)製〕1g/lを含む処理浴で、浴比1:15、温度50℃で15分間中和した後水洗し、次いで、柔軟平滑仕上剤〔商品名:ゾンテスTA−460−15、松本油脂製薬(株)製〕8g/l、紡績油剤〔商品名:テロンLE,松本油脂製薬(株)製〕2g/lを含む処理浴で、浴比1:15、温度50℃で20分間処理した後、遠心脱水し、80℃の温風で乾燥して精練・漂白したカチオン化改質木綿繊維(B1)を約1000g製造した。
得られた精練・漂白した後カチオン化改質した木綿繊維(B1)を解繊した後、クイックスピンシステムを用いて14.76texの紡績糸を製造し、これを試験糸B1とした。
【0029】
(3)米国産木綿繊維を上記(2)と同様の条件で精練・漂白した後、水洗し、中和した後水洗し、次いで、柔軟処理した後、遠心脱水し、温風乾燥して精練・漂白した木綿繊維(C)を約1000g製造した。
【0030】
(4)1.40dtex、38mm長の再生セルロ−ス繊維(D)〔商品名:ジュンロン、富士紡績(株)製〕を用意した。
ナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維(A)、精練・漂白した後カチオン化改質した木綿繊維(B1)、精練漂白した木綿繊維(C)及び再生セルロ−ス繊維(D)の四者を表1に示す混合割合で混繊した後、クイックスピンシステムを用いて14.76texの紡績糸を製造し、これらを試験糸1〜4とした。
これらを使用して靴下編み機を用いて長さ約30cmの靴下編地を編成し、夫々を編地1〜4とした。
【0031】
【表1】
Figure 0004009854
【0032】
(5)編地1と試験糸Aを1gと試験糸B1を1gの三者を湿潤浸透剤〔商品名:クリ−ンN−15、一方社油脂工業(株)製〕1g/l、酢酸〔商品名:試薬無水酢酸、関東化学(株)製〕0.5g/lを含む処理液で、浴比1:20、温度60℃で15分間精練処理した後水洗した。次いで、顕色剤であるカラ−インデックス記載のC.I.A.D.C.(Color Index AzoicDiazo Component)20〔商品名;Kako Blue BBSalt、昭和加工(株)製〕をナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維(A)に対して2.5%owf、C.I.A.D.C.44〔商品名;Kako Yellow GC Salt、昭和加工(株)製〕をナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維(A)に対して2.5%owf、ノニオン性界面活性剤〔商品名:クリ−ンN−15、一方社油脂工業(株)製〕2.0g/lを含む染色液中で、浴比1:20、温度40℃の条件で5分間処理した後、染色液を0.4%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0に調製して、30分間ナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維を染色した後水洗した。その結果、改質再生セルロ−ス繊維である試験糸Aは黒色に染色された。次いで、赤色の反応染料〔Kayacion Red P−4BN、日本化薬(株)製〕を精練・漂白した木綿繊維(B1)に対して2.0%owfを含む染色液中で、浴比1:20、温度70℃で20分間処理した後、塩基性反応触媒〔商品名:エスポロンA−609、一方社油脂工業(株)製〕4g/lを含む固着処理液中で、浴比1:20、温度70℃で20分間処理し、精練・漂白したカチオン化改質した木綿繊維を染色した。その結果、試験糸B1は濃い赤色に染色された。次いで、界面活性剤〔商品名:ビスノ−ルRK、一方社油脂工業(株)製〕3.0g/lを含む処理液中で、浴比1:20、温度80℃で15分間ソ−ピングした後、水洗し、次いで、120℃の温風で乾燥して、編地1から染色した試料No.1を得た。
得られた試料No.1の外観色彩の観察結果とメランジの効果の判定を行い、その結果を下記の表2に示した。
【0033】
(6)編地2と試験糸Aを1gと試験糸B1を1gの三者を前述(5)と同様に処理し、編地2より染色した試料No.2と試験糸Aと試験糸B1を得た。その結果、ナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維である試験糸Aは黒色に、カチオン化改質した木綿繊維である試験糸B1は濃い赤色に染色された。
得られた試料No.2の外観色彩の観察結果とメランジの効果の判定を行い、その結果を下記の表2に示した。
【0034】
(7)編地3と試験糸Aを1gと試験糸B1を1gの三者を前述(5)と同様に顕色剤とノニオン性界面活性剤処理した後、pH7.0に調製してナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維を染色した後水洗した。その結果、ナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維である試験糸Aは黒色に染色された。次いで、紺色の酸性染料〔商品名:Suminol Fast Navy Blue R、住友化学工業(株)製〕を精練・漂白した木綿繊維(B1)に対して3%owfを含む染色液中で浴比1:20、温度80℃で30分間染色した後、前述(5)と同一の界面活性剤を含む処理液中で、ソ−ピングした後、水洗し、遠心脱水後、温風乾燥して、編地3より染色した試料No.3と試験糸B1を得た。その結果、カチオン化改質した木綿繊維である試験糸B1は紺色に染色された。
得られた試料No.3の外観色彩の観察結果とメランジの効果の判定を行い、その結果を下記の表2に示した。
【0035】
(8)編地4と試験糸Aを1gと試験糸B1を1gの三者を前述(5)と同様に顕色剤とノニオン性界面活性剤処理した後、pH7.0に調製してナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維を染色した後水洗した。その結果、ナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維である試験糸Aは黒色に染色された。次いで、赤色の酸性染料〔商品名:SandolanRed MFTNS、クラリアントジャパン(株)製〕を精練・漂白した木綿繊維(B1)に対して0.2%owfを含む染色液中で浴比1:20、温度80℃で30分間染色した後水洗した。その結果、カチオン化改質した木綿繊維である試験糸B1はピンク色に染色された。次いで、前述の(4)と同一の界面活性剤を含む処理液中で、ソ−ピングした後、水洗し、遠心脱水後、温風乾燥して、編地4より染色した比較試料No.1を得た。
得られた比較試料No.1の外観色彩の観察結果とメランジの効果の判定を行い、その結果を表2に示した。
【0036】
【表2】
Figure 0004009854
【0037】
表2から明らかなように、試料No.1〜No.2はナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維は黒色に、カチオン化改質した木綿繊維は濃い赤色に染色され、外観は染色された量の違いにより試料No.1は淡色のグレ−と赤の二色相の霜降状外観を呈し、試料No.2は濃色のグレ−と赤の二色相の霜降状外観を呈し、優れた品位の編地が得られた。試料No.3はナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維は黒色に、カチオン化改質した木綿繊維は紺色に染色され、外観は青味のグレ−で霜降状の優れた品位の編地が得られた。比較試料No.1は、ナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維は黒色に、カチオン化改質した木綿繊維はピンク色に染色されたが、外観は極淡い赤味のグレ−の霜降状であったがメランジの効果の評価は低かった。
【0038】
〔実施例2〕
各試料を下記(9)〜(13)の方法で得た。
(9)40dtex、38mm長の再生セルロ−ス繊維〔商品名:ジュンロン、富士紡績(株)製〕を使用して、実施例1の(2)に記載と同一の湿潤浸透剤2g/l、ソ−ダ灰2g/lを含む処理浴で、浴比1:15、温度80℃で20分間精練した後十分に水洗し、実施例1の(2)に記載と同一のカチオン化剤40g/l、反応触媒5g/l、湿潤浸透剤2g/lを含む処理浴で、浴比1:15、温度60℃で60分間反応させた後、十分に水洗し、酢酸1g/lを含む処理浴で、浴比1:15、温度50℃で15分間中和した後水洗し、次いで実施例1の(2)に記載と同一の柔軟平滑仕上剤8g/l、紡績油剤2g/lを含む処理浴で、浴比1:15、温度50℃で20分間処理した後、遠心脱水し、80℃の温風で乾燥して、カチオン化改質再生セルロ−ス繊維(B2)を約50kg製造した。
得られた精練・漂白した後カチオン化改質した再生セルロ−ス繊維(B2)を解繊した後、クイックスピンシステムを用いて14.76texの紡績糸を製造し、これを試験糸B2とした。
【0039】
実施例1の(1)に記載のナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維(A)、実施例1の(1)に記載の精練・漂白した後カチオン化改質した木綿繊維(B1)、前述の精練・漂白した後カチオン化改質した再生セルロ−ス繊維(B2)、実施例1の(1)に記載の精練漂白した木綿繊維(C)及び実施例1の(1)に記載の再生セルロ−ス繊維(D)から選ばれたの四者を表3に示す混合割合で混繊した後、クイックスピンシステムを用いて14.76texの紡績糸を製造し、これらを試験糸5〜7とした。
試験糸5〜7を使用して靴下編み機を用いて長さ約30cmの靴下編地を編成し、夫々を編地5〜7とした。
【0040】
【表3】
Figure 0004009854
【0041】
(10) 編地5と実施例1の(1)に記載の試験糸Aを1gと前述(9)記載の試験糸B2を1gの三者を実施例1の(5)に記載の手順と同様に精練した後水洗し、次いで常法によりジアゾ化した顕色剤C.I.A.D.C.13〔商品名:Kako Scarlet RC Base、昭和化工(株)製〕をナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維に対して0.5%owf、浸透剤0.5%owfの染色液中で浴比1:20、温度30℃で5分間処理した後、染色液に酢酸ナトリウムを加えてpH5.6に調整し、ナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維を20分間染色した後水洗した。その結果ナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維は濃い赤色に染色された。次いで、赤色の酸性染料〔商品名:Sandolan RedMFTNS、クラリアントジャパン(株)製〕を精練・漂白した後カチオン化改質した再生セルロ−ス繊維に対して1.0%owfを含む染色液中で浴比1:20、温度80℃で30分間染色した後水洗した。その結果、試験糸B1及びB2は赤色に染色された。次いで、実施例1の(4)に記載と同一の界面活性剤を含む処理液中で、ソ−ピングした後、水洗し、遠心脱水後、温風乾燥して、編地5より染色した試料No.4を得た。
得られた試料No.4の外観色彩の観察結果とメランジの効果の判定を行い、その結果を下記の表4に示した。
【0042】
(11)編地6と実施例1の(1)に記載の試験糸Aを1gと実施例1の(1)に記載の試験糸B1を1gと前述(9)記載の試験糸B2を1gの四者を実施例1の(5)と同様に精練した後水洗し、次いで、顕色剤C.I.A.D.C.20をナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維(A)に対して2.0%owf、ノニオン性界面活性剤2.0g/lを含む染色液中で、浴比1:20、温度40℃の条件で5分間処理した後、染色液を0.4%水酸化ナトリウム水溶液で染色浴のpHを7.0に調整して、30分間染色した後水洗した。その結果、試験糸Aは極めて濃い群青色に染色された。次いで、タ−コイズ色の反応染料〔商品名:Kayacion Turquoise P−NGF、日本化薬(株)製〕を精練・漂白した後カチオン化改質した木綿繊維(B1)と精練・漂白した後カチオン化改質した再生セルロ−ス繊維(B2)の重量和に対して2.5%owfを含む染色液中で浴比1:20、温度80℃で30分間染色した後水洗した。その結果、試験糸B1と試験糸B2はほぼ同色の濃いタ−コイズブル−色に染色された。次いで、実施例1の(5)と同様に界面活性剤を含む処理液中で、ソ−ピングした後、水洗し、遠心脱水後、温風乾燥して、編地6より染色した試料No.5を得た。
得られた試料No.5の外観色彩の観察結果とメランジの効果の判定を行い、その結果を下記の表4に示した。
【0043】
(12)編地7と実施例1の(1)に記載の試験糸Aを1gと実施例1の(1)に記載の試験糸B1を1gの三者を実施例1の(5)同様に前処理した後、顕色剤C.I.A.D.C.20をナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維(A)に対して3.5%owf、C.I.A.D.C.44をナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維(A)に対して1.5%owfとする以外は実施例1の(5)同様にナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維を染色した後水洗した。その結果、ナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維である試験糸Aは茶色に染色された。次いで、橙色の反応染料〔商品名:Kayacion Orange P−G、日本化薬(株)製〕を精練・漂白した後カチオン化改質した木綿繊維(B1)に対して2.0%owf、青色の反応染料〔〔商品名:Kayacion Blue P−3R、日本化薬(株)製〕を精練・漂白した後カチオン化改質した木綿繊維(B1)に対して0.3%owfとする以外は実施例1の(5)と同様に染色処理し、編地7を染色した試料No.6と試験糸B1を得た。その結果、試験糸B1は濃い茶色に染色された。
得られた試料No.6の外観色彩の観察結果とメランジの効果の判定を行い、その結果を下記の表4に示した。
【0044】
(13)編地8と実施例1の(1)に記載の試験糸Aを1gと実施例1の(1)に記載の試験糸B1を1gの三者を実施例1の(5)同様に前処理した後、顕色剤C.I.A.D.C.44をナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維(A)に対して1.8%owfとする以外は実施例1の(5)同様にナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維を染色した後水洗した。その結果、ナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維である試験糸Aは濃い橙色に染色された。次いで、橙色の酸性染料〔商品名:Kayanol Milling Orange G、日本化薬(株)製〕を精練・漂白した後カチオン化改質した木綿繊維(B1)に対して1.0%owf、茶色の酸性染料〔商品名:Kayanol milling Brown 4GW、日本化薬(株)製〕を精練・漂白した後カチオン化改質した木綿繊維(B1)に対して0.5%owfとする以外は実施例1の(7)と同様に染色処理し、編地8を染色した試料No.7と試験糸B1を得た。その結果、試験糸B1は濃い橙色に染色された。
得られた試料No.7の外観色彩の観察結果とメランジの効果の判定を行い、その結果を表4に示した。
【0045】
【表4】
Figure 0004009854
【0046】
表4から明らかなように、試料No.4〜No.7はナフト−ル染料の下漬け剤を含有する再生セルロ−ス繊維とカチオン化改質したセルロ−ス系繊維を同色系の色に染色した結果、外観は色相と色彩が異なるゆえに陰翳に優れた霜降状で高品位の編地が得られた。
【0047】
【発明の効果】
本発明のメランジ用紡績糸は、数種の混合割合で後染により広範囲の色相と色彩をメランジに表現でき、しかも、再生セルロ−ス繊維と木綿繊維の混紡紡績糸である為の特徴、即ち、風合のやわらかさ及び優れた吸放湿性を併せ持ち、しかも、木綿繊維と再生セルロース繊維の混合割合を考慮することによって、更に強力と吸放湿性に優れているので実用衣料の素材として最適であり、ファション業界に大きく寄与できる効果がある。

Claims (5)

  1. ナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維とカチオン化改質した木綿繊維及び/又はカチオン化改質した再生セルロ−ス繊維からなる染色可能な繊維の、紡績糸全体に対する混合割合が10〜50重量%で、精練・漂白した木綿繊維又は精練・漂白した木綿繊維と再生セルロ−ス繊維からなる染色しない繊維の紡績糸全体に対する混合割合が90〜50重量%である霜降地用紡績糸。
  2. 績糸を構成する全繊維中の再生セルロ−ス繊維の混合割合が10〜30重量%、木綿繊維の混合割合が90〜70重量%であることを特徴とする請求項1に記載の霜降地用紡績糸。
  3. 染色可能な繊維の紡績糸全体に対する混合割合が30〜50重量%で、染色可能な繊維中のカチオン化改質した木綿繊維及び/又はカチオン化改質した再生セルロ−ス繊維の混合割合が20〜40重量%の範囲であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の霜降地用紡績糸。
  4. ナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維と、カチオン化改質した木綿繊維及び/又はカチオン化改質した再生セルロ−ス繊維と、精練・漂白した木綿繊維又は精練・漂白した木綿繊維と再生セルロ−ス繊維の混合物の混合割合が重量比で1:1:8であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の霜降地用紡績糸。
  5. ナフト−ル染料の下漬け剤を含有する改質再生セルロ−ス繊維と、カチオン化改質した木綿繊維及び/又はカチオン化改質した再生セルロ−ス繊維と、精練・漂白した木綿繊維又は精練・漂白した木綿繊維と再生セルロ−ス繊維の混合物の混合割合が重量比で2:2:6であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の霜降地用紡績糸。
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