JP4009197B2 - 走査型近接場光学顕微鏡 - Google Patents

走査型近接場光学顕微鏡 Download PDF

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Description

本発明は、近接場顕微鏡の分野に係り、詳細には、非放射電磁場の検出によって画像を形成する顕微鏡に関する。
数世紀にも亘り、光学顕微鏡による空間的分解能は、根本的に回折による限界に達したと考えられてきた。この限界は、古典モデルから導かれる。即ち、λ/2(ここで、λは、照明放射の波長である)より短い間隔を持つ格子は、入射角度に係わり無く、単に、顕微鏡対象に向かう光を散乱することができない。かくして、λ/2より小さい空間的変動を有する対象内の任意の構造的特徴は、従来の顕微鏡により形成される画像から失われる、ということである。
走査型トンネル顕微鏡(STM)の開発と共に、解像度は、始めて回折限界を下回る値で達成され、局所プローブベースの顕微鏡のファミリーが誕生した。走査型近接場光学顕微鏡(SNOM、NSOMとして称されることもある)は、STMの電子ではなく光子を検出する局所プローブ装置である。
SNOM作動の理論を発展させたモデルは、放射する(又は伝播する)電磁場と、放射しない(又は、伝播しない若しくは消滅していく)電磁場との間の相違に基づいている。放射場は、従来の光学系(サンプルから数波長の距離程度でさえ)によって検出されたものであり、サンプルから離れるように伝播する場であり、サブ波長の情報を伝達することができない場である。エバネッセント場がサンプル表面に局所化され、その存在は、ナノメートル構造と照明場とのインターフェースにおける境界条件を考察することにより演繹することができる。この非放射場は、表面構造から反射され、離れるように伝播することができない高い空間周波数により特徴付けられる。近接場の領域(この用語は、エバネッセント場が照明されたサンプルの回り内に存在するところの領域に言及するため使用される)では、伝播要素及び非伝播要素の両方が存在している。これらは、分離することができず、そのうちの一方の摂動は他方の変化へと導く。制限された対象に当たる光ビームは、常に、伝播するエバネッセント場へと変換されるということは、E.ウォルフ及びM.ニート−ベスペリナスにより、光学ジャーナル学会.AM.第2巻、886〜889頁(1985年)の「散乱場の角周波数スペクトル振幅及びその結果についての幾つかの考察」内で示された。入射場は、伝播場又はエバネッセント場のいずれであってもよい。
全ての局所プローブベースの顕微鏡の背後にある目的は、場及びプローブ(よって、局所プローブ)の間の相互作用を介してサンプルの回りに形成されたエバネッセント場を検出することである。これを実現した様々な方法が存在している。この場の検査は、「表面科学における進展」の第56(3)巻、133〜237頁(1997年)のジーン−ジャクェス グレフェット及びレミ カーミナティによる「近接場光学における画像形成」という論文で与えられている。局所プローブSNOMの例は、収集及び照明モードへ各々小分割された、開口形成法及び無開口方法を備えている。データ収集技術に関わらず、サンプル表面の全画像は、プローブを走査し、連続するデータ読み取り値を採取することにより形成される。
SNOMは、その開発時に、多数の用途を見出した。ナノメートルスケールでの画像表面へのその明らかな関連性に加えて、SNOMは、表面の局所的な分光学や、例えば磁気光学的領域の狭帯化又は修正等の表面特性の修正のための例えば、表面プラズモンのポラリトン、案内波及びマイクロキャビティ共鳴モード等の拘束された電磁場の検出及び測定に有用であることもわかった。この後者の用途は、高密度データ記憶において有意な進歩の可能性を提供する。
最も一般的に使用されている技術である、開口式SNOMでは、数十ナノメートルの寸法の開口が、研究されるべき表面の数ナノメートル以内に保持される。この開口は、通常、鋭く尖らされた光ファイバーの端部であり、その側部表面は、(中央開口に不透明なスクリーンを形成するため)アルミニウムで被覆されている。照明モードでは、レーザーは、光ファイバーに向かって発光する。開口がサブ波長寸法であるとき、電磁場は、伝播することができず、距離と共に急激に減衰するエバネッセント場は、プローブ先端の回りに形成される。エバネッセント場は、研究中の表面により散乱され回折される。この場の摂動は、伝播する場に結合される。伝播波は、遠方場において検出される。収集モードでは、サンプルは、例えば光学顕微鏡の対象により、標準的な態様で照明され、開口形成されたプローブは、表面の近接場範囲内に再び持ち込まれる。この設備において、プローブは、近接場領域に存在するエバネッセント場及び伝播する場と直接相互作用する。エバネッセント場それ自身は、プローブに沿って伝播することができないが、プローブとのその相互作用は、例えば光ファーバー等の光案内手段へと再放射される伝播要素を発生させる。
無開口SNOMでは、検出手段も照明手段も近接場には無い。両方とも遠方場内にあり、プローブは、近接場へと持ち込まれる小さな散乱先端部である。当該プローブは、照明サンプルの回りで発生されたエバネッセント場と相互作用し、この相互作用の結果が、遠方場内に収集された伝播波内で見られる。サンプル表面の近傍でプローブを走査することにより、近接場における変動は、遠方場へと伝達される。プローブの垂直揺動及び固定化検出は、背景からの信号を識別するため実用的な設備内で使用される。
設備の詳細な構成にも関わらず、全ての局所的プローブ顕微鏡の実用的なキーポイントは、先端、即ち当該プローブがエバネッセント場の減衰長内で保持されることを確実にするため表面分離距離を制御する幾つかの方法を見出すことである。1990年代の初期以来、これは、一般に、せん断力法の使用により達成された。この技術は、垂直に取り付けられたプローブを、その共鳴周波数の近傍の周波数で、サンプル表面の平面に対して水平に振動させる工程を含んでいる。そのような振動は、数ナノメートルに亘って横方向に先端部を振動させる圧電素子により実行させることができる。表面が近接した表面であるとき、プローブの相互作用は、振動振幅の減衰をもたらす。周囲条件下での減衰機構は、一般に、サンプル表面上での拘束水層に起因していると考えられるが、他の減衰相互作用も実行可能である。振動振幅は、例えば2次光ビームにおいて先端の振動する影の光電池測定により、測定することができる。この振幅をモニターすることにより、一定値にそれを維持し、よって、先端と、サンプル表面との間で一定距離を維持することが可能となる。
サンプルをプローブ距離にモニターするためせん断力を使用することの代替手段として、フォトン電流(STMにおける電子電流とのアナロジーにより)も使用することができる。STMでは、一定電子電流を維持するように高さを調整することによって、プローブは、サンプル表面から離れた設定距離に維持することができる。しかし、フォトン電流をモニターすることは、遙かに直進性が少ない。エバネッセント場及び放射場の両方は、近接場に存在しているが、検出されたフォトン電流は、サンプルの表面形に依存するのみならず、その材料の性質及び分析距離にも依存する。これにも関わらず、フォトン電流は、幾つかの特殊な環境で有効に使用することができる。そのようなサンプルの一つが、サンプルが、入射ビームの全反射により照明され、その伝達で探られるときである。この構成では、照明は、エバネッセント場のみによっており、それにより、サンプルのプローブ側上で最小伝播波が存在する。これは、フォトン電流の表面形依存性を増加させ、分離距離を実行可能に維持するようにフォトン電流をモニターさせる。このSNOMモードは、フォトン走査型トンネル顕微鏡(PSTM)としばしば称される。
そのような局所プローブ技術の全ての欠点は、データ収集時間である。必要程度に小さいプローブを用いた全画像の走査は、時間を費やす。典型的には、画像を収集するのにかかる時間は、数十秒の領域であり、これは、多数の科学的プロセス、産業上のプロセス、物理学的プロセスに重要となる実時間モニターを除外してしまう。更には、局所プローブ技術が、従来の光学的格納媒体のλ/2限界を超えてデータを読み書きするため益々使用されてきているので、データ処理の速度が、情報を読むことができる速度により制限されることが急激に目立つようになってきている。そのため、近接場の走査技術でデータ収集時間を改善する認知された必要性が存在する。
E.ウォルフ及びM.ニート−ベスペリナスによる、光学ジャーナル学会.AM.第2巻、886〜889頁(1985年)の「散乱場の角周波数スペクトル振幅及びその結果についての幾つかの考察」 「表面科学における進展」の第56(3)巻、133〜237頁(1997年)のジーン−ジャクェス グレフェット及びレミ カーミナティによる「近接場光学における画像形成」
本発明は、近接場の相互作用をより迅速に収集することのできるシステムを提供し、これにより、情報読み出しレートを増加させ、より多くの科学的プロセス、産業上のプロセス及び物理学的なプロセスを実時間SNOM検査に供するようにすることを目的とする。
従って、本発明は、走査型近接場光学顕微鏡であって、照明されたサンプル(14)の表面を取り囲む近接場領域(22)に移動可能なプローブ(20)と、プローブ(20)とサンプル表面との間の相対運動を提供するように構成された駆動手段と、表面を横切って前記プローブ(20)を振動させる手段と、近接場領域(22)におけるプローブ(20)、場及びサンプル(14)の間の相互作用によって影響を受ける電磁場放射を検出するように構成された検出器(24)と、を備え、該顕微鏡は、作動中にサンプルの表面の走査を実行するように構成されており、該走査領域は、走査ラインの配列により覆われ、各走査ラインはプローブ(20)をその共鳴周波数又はその近傍で振動させることにより収集され、それにより該振動振幅は走査ラインの長さを決定し、それらの配列は、駆動手段の作動により提供されるようにしたことを特徴とする、走査型近接場光学顕微鏡を提供する。
共鳴周波数近傍又は共鳴周波数での振動では、プローブは、サンプル表面に亘って非常に迅速に移動する。各走査ラインは、プローブがサンプルの表面を横切って振動するとき、連続的な(アナログ)画像として収集される。この振動と同時にプローブとサンプル表面との間に相対運動を提供することにより、連続的な走査ラインが、表面の異なる部分から情報を収集する。該表面の領域を覆った後、走査ラインの情報を、2次元走査領域の画像を形成するため適切な変位で収集し再構成することができる。
プローブ振動及びプローブ/表面相対運動の様々な配位を、走査領域を覆うため使用することができる。プローブが振動される平面内にほぼ直交する方向に直線並進を適用し、これにより、ほぼ矩形の走査領域を画成することができる。相対運動が連続的である場合、走査領域は、単一の連続的ジグザグラインにより急速に覆われていく。代替例として、プローブがその回りに振動される軸とほぼ一致した軸の回りにプローブ及びサンプルの相対回転を提供することにより、円形配列を発生させてもよい。更には、再び回転相対運動と共に、8の字経路の形状に振動を従わせてもよい。
プローブとサンプル表面との間の相対運動が、調整可能に分離された距離で提供され、該走査中のこの距離は、プローブ−表面間距離のパラメータ特徴をモニターして該パラメータの実質的に一定値を維持するためプローブ又はサンプルのいずれかの高さを調整するように構成された高さ調整手段により制御されるのがきわめて好ましい。
前述したように、意味のある局所プローブ測定をなすため、プローブそれ自体が、サンプル表面の数nm以内に維持されていなければならない。最良の実用上達成可能な条件においてでさえも、設備及び環境中の不安定性は、プローブの高さを、ある度合いの独立調整能力を組み込むこと無しに、この極端な度合いにまで制御することを非常に困難にさせる。従って、好ましい局所プローブ式顕微鏡は、サンプル表面の上方に調整可能な高さでプローブを走査する。
好ましくは、駆動手段は、プローブ又はサンプルのいずれかを駆動することによって、物理的高さの調整を提供するようにも配置されるのがよい。
プローブと表面との間の距離は、モニターされたパラメータの値に基づいてフィードバックにより制御されてもよい。有利には、プローブ−表面間の距離の特徴となるこのモニターされたパラメータが振動振幅であり、このパラメータに関連するデータは、走査ライン画像収集と同時に集められる。この測定結果は、プローブ−表面間の距離を推定する、所謂せん断力法のための基礎となる。周知され、しばしば、この分野において開発されているように、プローブ振動は、表面が接近され、移動するプローブと表面との間のせん断力の強度が増大するとき、より減衰するようになる。これは、プローブ高さの測定値を、振動振幅をモニターすることにより得ることができるということを意味している。
せん断力に依存する従来技術のシステムでは、画像収集走査は、2次元的にステップ移動され、各停止ポイントにおいて、プローブは、高さ調整のためのデータを提供するため振動させられる。これは、プローブ高さを維持し、それにより画像解像度を改善することを可能にするが、幾つかの欠点が存在する。第1に、走査は2次元的にステップ移動されなければならない。これは、走査を実行するため必要とされる設備の複雑さを不可避的に増大させ、ステップの間の一時休止時間数は、当然、走査を完了するのに要求される時間に追加される。第2に、従来技術構成で走査速度が重要である場合、振幅情報は、画像収集と同じ時間で集められてもよいが、各ピクセルに亘るプローブ振動は、解像度の僅かな損失を不可避にもたらす。この理由のため、振動振幅は、可能な限り小さく、典型的には〜数nmに維持されている。
これに対して、プローブの振動を2重に使用することにより、装置の構成は、かなり簡単化される。本発明のこの実施例では、プローブ振動は、全走査ライン及び高さの示度の両方を提供するため使用される。従って、走査領域を覆うため、多次元でステップ運動を提供することのできる駆動設備を提供する必要性は存在していない。その上、振動の振幅を延長することによって、当該信号は、各走査ラインに沿って連続的に読み込まれる。離散化又はプローブ振動のいずれかに起因した解像度の損失は存在しない。必然的に、離散的な走査ポイントで得られる信号を積分する能力の損失が存在し、これは精度の損失へと導く。これは、積分が、本発明の装置で実行することができないことを指摘するためではない。それは、勿論、達成することができるが、速度を犠牲にした上でのことである。例えば、多数のプローブ振動は、有効に同じ走査ラインであるものの情報を収集する一方で実行されてもよい。多くの用途に対して、解像度における僅かな全体的損失は、画像を収集することができる速度でゲインにより補償されるものよりも多くなることが見出された。
サンプル表面を横切ってプローブを振動させるための手段を、走査ライン収集の間に、該プローブをその共鳴周波数から丁度外して振動させるように構成するのが好ましい。共鳴時の振動は、走査ラインの長さを最大にするが、共鳴周波数近傍の振動は、プローブ−表面間の分離距離の示度を提供するためせん断力に頼るとき、感度を増加させるという利点を提供する。せん断力法は、測定されるべき振動振幅を必要とし、共鳴周波数から丁度外れて作動するとき共鳴ピークの位置のシフトに対し、振幅の変化に関して、より大きな応答が存在する。
顕微鏡は、レーザー源、分割光検出器及び分割検出器振動処理手段を備え、分割検出器振動処理手段は、分割検出器に向かって振動するとき、レーザーからの光が、プローブに入射し、反射されるように配置される。この処理手段は、分割検出器の異なる部分で受信された信号の比率に基づいてプローブ振動振幅のための値を発生するように配置されている。
これは、プローブ振動振幅を測定することができる有利な手段を提供する。他の方法が存在するが、該方法は、非常に精度が高いものの干渉計に頼っており、これはビームの整列においてより臨界的な要求を持ち、機械的なドリフトを起こす傾向もある。従って、本発明のこの実施例は、受容可能な精度で必要となる振幅測定をなす、比較的簡単な装置を提供する。それは、走査サイズを画定するプローブ変位の絶対的測定も提供する。
なお、当該プローブが、音叉のプロングに取り付けられ、プローブ振動振幅が該プロングの圧電コーティングを用いて測定されてもよい。この技術は、応用物理学会誌(1995)、第66巻(14)、1842−1844頁のK.カーライ及びR.D.グロバーにより説明されているように、代替例よりも設定するのが幾分簡単であるという利点を持っている。
オプションで、電磁場が実質的にエバネッセント場である場合には、プローブ−表面間距離のパラメータ特徴がフォトン電流であってもよい。好ましくは、この構成は、フォトン走査型トンネル顕微鏡を使用して応用される。理論的には、それは開口式照明法に適用可能でもあるが、現在までのところ、開口式照明で集められたフォトン電流をモニターすることによる高さ制御に関する実用的な手段は存在していなかった。本発明のこの実施例では、プローブ振動は、走査ラインを横切るためのみに使用され、振動強度は一つの振動周期に亘って積分される。これは、振動振幅を測定するため使用される追加の設備を必要としない、プローブの高さを維持する代替手段を提供する。フォトン電流が、画像を収集する際に実際に既に測定されているので、唯一の追加の要求事項は、更なるデータ処理である。残念ながら、この技術は、限定された用途にしか使えない。
別の態様では、本発明は、データ記憶媒体を走査するように構成された上述の顕微鏡を備えた、デジタルデータ読み出しシステムを提供する。該データ記憶媒体には、該記憶媒体の光学的特性の変化としてデータが書き込まれている。データは、ナノメートルサイズで焼かれた孔として書き込まれていてもよい。
第3の態様では、本発明は、走査領域に亘って走査可能であるように配置された、近接場顕微鏡で使用するための局所プローブを提供する。該プローブは、走査領域を覆うとき、該表面と相対運動している間に、その共鳴周波数又はその近傍でサンプルの表面を横切って振動され、これにより一連の走査ラインを画成し、それらの長さが振動振幅により決定されることを特徴とする。
更なる態様では、本発明は、ナノメートルサイズの特徴を備えたサンプル(14)の走査領域から画像データを迅速に収集する方法を提供する。本方法は、
(a) 前記サンプル(14)を電磁場で照明し、
(b) 前記サンプル(14)に近接した近接場領域(22)内に、サブ波長寸法の先端を備えたプローブ(20)を移動させ、
(c) 前記プローブ(20)と表面との間の相対運動を提供している間に、前記プローブ(20)をその共鳴周波数又はその近傍で前記サンプルの表面を横切って振動させ、それらの長さが振動振幅により決定される走査ラインの配列が前記走査領域を覆うようにし、
(d) 前記近接場領域(22)へと結合され、従って、前記プローブ(20)、場及びサンプル(14)の間の相互作用に関する情報を検出器(24)のところで含む、放射を検出し、
(e) 前記サンプルのナノメートル構造に関する情報を抽出するため前記検出器(24)からの信号を処理する、各工程を含む。
以下、本発明の実施例を一例を用いて添付図面を参照して説明する。
図1は、全体として10で指し示された本発明のPSTMモードの実施形態を示している。第1のレーザー源12からの光は、サンプル14を支持するドーブプリズム(図示せず)に合焦される。当該プリズムでは、サンプルとのインターフェース上の光は、全反射を受け、伝播波16を反射させ、サンプル14をエバネッセント場内で照明する。プローブ先端20を備えた、テーパー状光ファイバー18は、サンプル表面にほぼ垂直に取り付けられ、近接場領域22へと移動可能である。フォトダイオード検出器24は、ファイバー18に沿って伝播する光信号26を収集するように配置されている。圧電変換器(図示せず)が、矢印28により指し示されるように、横方向にプローブ先端20の共鳴周波数近傍の振動を駆動するためにファイバー18に接続されている。サンプル14を支持するプリズムは、振動軸を含む振動平面に垂直な平面内でその運動を制御する走査チューブ(図示せず)上に取り付けられている。プローブ振動は、第2のレーザー30から軸外し分割フォトダイオード検出器32に向かう合焦光ビームのファイバー18による反射によりモニターされている。分割検出器32は、第1の光検出器34及び第2の光検出器36からなる構成部品を備えている。
テーパー状ファイバー18は、例えば、サッター二酸化炭素レーザー(Sutter carbon dioxide laser)のファイバー引き抜き器を使用した、幾つかの従来手段により製造することができる。レーザー12、30は、用途に応じて、幾つかのタイプのうち任意のものとすることができる。初期の実験では、第1のレーザー12は、20mWHe−Neレーザーであり、第2のレーザー30は、約1mWパワーのダイオードレーザーであった。分光学的分析のために、第1のレーザー12は、多色であるべきであり、様々に異なる波長のレーザーが要求される。
本発明の作用を理解するために、この説明の目的だけのため、システムのx、y及びz直交軸を定義することが有用である。y方向は、図1の頁に向かう方向であり、z軸は垂直方向に対応し、x軸は図面の平面内の水平方向である。かくして、サンプルは、実質的にxy平面を占め、ファイバーの振動は、(振動軸がz軸に平行に走っている状態で)実質的にx方向内の先端運動を生じさせ、走査チューブは、y及びz方向にサンプル運動を制御する。
以下、図1を参照してPSTMモードシステム10における本発明の作用を説明する。第1のレーザー12は、上述されたように、エバネッセント場内でサンプル14を照明する。サンプル14のナノメートル特徴を走査するため、プローブ先端20が、このエバネッセント場へと持ち込まれ、数ミクロン以内の比較的大きい振幅を備える共鳴周波数の近傍でxz平面内で振動される。これと同時に、走査チューブが、y方向に連続的にプリズムを移動させる。このようにして、プローブ20及びサンプル14の相対運動に起因して、プローブは、サンプル表面のジグザグのラスター走査を実行する。このため、走査領域は、トータルの走査チューブ変位(長さ)により振動振幅(幅)に対応する。プローブは、与えられた駆動力のための最大近傍走査幅を得るため、共鳴周波数近傍で振動される。サンプル−場−プローブ先端の相互作用の結果として、ファイバーに沿って検出器24へと伝播する放射場26が生成される。検出器信号は、当該技術分野で標準的な技術に従ってサンプル表面の画像を導出するため、抽出、処理される。
本方法により抽出される画像は、光学表面のものである。即ち、近接表面領域の光学的特徴及び表面形状特徴の畳み込みである。その処理は、要求された情報に従って実行することができる。例えば、光学的情報を抽出するため、走査は、当該表面の上方の様々に異なる高さで多数回繰り返される。表面形状的寄与は、より下方の層に対してより顕著に現れ、層形成された画像に亘るばらつきは、それを除去することを可能にする。しかし、このSNOM手段は、他の技術よりも表面形状に対して遙かに感度が高いので、光学的情報は、本発明のPSTMの実施例によっては、理想的には収集されない。
光学的及び表面形状的寄与をPSTM画像へ如何に分離するべきかについての説明が、応用物理学会誌第86(3)巻(1999年)の2785頁の「3次元走査モードを使用することによる近接場走査光学顕微鏡における光学的人工物を除去する方法」という標題のC.E.ヨルダンらによる論文で見出される。
サンプル14の上方にプローブ20の高さを維持するため、図1に示された本発明の実施例は、せん断力法を使用する。即ち、プローブ振動がモニターされ、それらの振幅が、走査を通して比較的一定のままであることを確実にするため調整がなされる。このようにして、プローブ振動が2重に使用される。第1に、それらは、プローブ20によるサンプル表面の高速ラスター走査の実行に寄与し、第2には、それらは、プローブの重要な因子の高さをサンプル表面の上方に維持することを可能にする。
従って、明らかに、プローブ振動の振幅を測定できることが重要となる。これを実行するため、第2のレーザー(〜1mW)からの光がファイバー18の表面上の焦点に合焦される。ここから、それは、分割フォトダイオード検出器32に向かって約90°の角度で反射される。ファイバー18が振動するとき、焦点は、ファイバーの(湾曲)表面に対して移動される。この変化する曲率は、反射の角度を変化させ、それにより反射ビームが分割検出器32を横切って移動する。検出器32は、振動に対して対称的に配位されていないが、揺れの半分まで部分的にのみ検出する。反射ビームが検出器32と交差したとき、各々のフォトダイオードの構成部品34、36は、信号を発生し、2つの信号の大きさの比率は、ファイバー振動の振幅を示している。この応答は、直流電圧を圧電変換器に印加し、フォトダイオード信号における変化を観察することによって、既知の量だけ、ファイバー18を変位させることにより校正される。レーザーの逸れ検出のこの技術は、Rev.Sci.Instr. 第71(4)巻の1689〜1694頁(2000)に、M.アントグノッジにより、より完全に説明されている。
プローブ20が近接場領域へと持ち込まれるとき、所望の振動振幅が、プローブ20の自由な(表面から離れた)振動振幅の一部分として設定される。この設定された振幅が到達されるとき、走査が開始される。走査の任意ポイントで、減少した振動振幅が観察される場合、これは、増大した減衰を示しており、該減衰から、プローブ−表面間の分離距離が減少したと結論される。従って、サンプル14は、プローブ先端20(z方向)から離れる方に移動されなければならない。逆に、より大きな振動振幅は、プローブ−表面間の分離距離の増大を示しており、サンプル14を持ち上げるべきとなる。このため、フィードバック技術は、設定された振動振幅を維持し、それにより走査ラインに亘ってプローブ−表面間の平均的な分離間隔がおおよそ一定に保たれることを確実にするため、使用される。実際には、振幅は、設定された振幅の回りで変動する。この変動は、幾つかの誘因子を有している。即ち、高さ調整における飛び越しや、フィードバックループの時定数が、プローブの振動周期及び相互作用の変化に対し調整するのにかかる時間の有限長(設定時間)よりも大きくなければならないという事実に起因している。
プローブ振動の周期よりも長くなければならないフィードバックループのための時定数と、プローブの応答時間とが、全走査を完了するのにかかる時間よりも短くなければならないという事実も重要である。そうでなければ、プローブは、プローブ−サンプル間の分離距離に大きな変化が存在する場合に、調整するための時間を持たなくなってしまうであろう。
この時点で、サンプル上方にあるプローブ高さがフォトン電流を介してモニターされるところの近接場顕微鏡技術に言及するためPSTMという用語が採用されることもあることを記すことは価値がある。明らかに、この解釈は、本発明の実施例におけるプローブ高さが、せん断力を介してモニターされるときには、本文脈中では適当ではない。PSTMの顕著な特徴は、この用語が本文中で使用されるとき、照明が、エバネッセント場の近傍で全反射により発生されるということである。
このレーザー−プローブ−分割フォトダイオードシステムは、プローブ振動振幅を測定することができる唯一の方法では決してない。他の多数の技術を、本発明に関して使用することもできる。一つの方法は、振動するファイバー18を示し、その影を観察することである。その影は、分割フォトダイオードと交差するので、各々の構成部品からの振動の比率は、振動振幅の兆候を再び提供することになる。別の方法は、ファイバーを、音叉の一つのプロングに取り付けることである。音叉が励起されるとき、当該プロングは屈曲する。この屈曲は、プロング上の圧電コーティングにより測定される。一般に、プロングの内側及び外側は、被覆されており、発生電圧の差異が測定される。更に、代替手段は、差分干渉計に基づいていてもよい。しかし、差分干渉法の欠点は、2つのビームを必要とし、それらが、プローブ上に当たって、それらの経路を再トレースすることを要する、ということである。これは、整列させることが非常に困難であることがわかった。第2の欠点は、このシステムが、プローブ変位の絶対測定値を提供せず、いずれの振動振幅が、上昇又は下降するかの示度しか提供せず、最終的には、特に、機械的ドリフトの影響を受けがちである。
プローブ20は、走査ラインの長さを最大にする共鳴周波数というよりも共鳴周波数近傍で振動する。共鳴周波数から丁度外れたとき、共鳴ピークの位置におけるシフトに対して、振幅変化による、より大きな応答が存在するからである。この振幅変化が、プローブ−サンプル相互作用における任意の変動の示度を提供するため測定されたものであるので、この位置決めは、信号対ノイズ比率を効率的に改善する。
走査の速度を最大にするため、各々の走査ラインは、プローブの単一振動内に収集される。プローブの鳴り響きを生じさせる同一ライン上での多数の横断を提供するため、走査チューブをステップ移動させたり停止させたりするが、明らかに、より良好な画像を、各ライン上での多重振動により得ることができる。このことも、明らかに、走査速度を減少させる。しかし、振動周期当たり、約1Å程度の速度でサンプルを移動するように走査チューブの速度をセットすることができる。従って、この速度では、処理画像の各ラインが、いわば、5つの振動ラインの平均となるように、一緒に連続ラインを追加することにより積分に近い操作を実行することが可能となる。この積分により得られた、信号対ノイズ比率の増加は、多数の環境で、解像度の損失を補償すること以上のことをなし得る。
本発明の本実施例は、y方向に直線運動を提供する走査チューブを備えているが、明らかに他の多くの走査の幾何学的形態を使用することができる。領域を画像形成するときの唯一の要求は、サンプル(又は、これと等価なプローブ)の並進及びプローブ振動の組み合わせが、画像形成されるべき領域を覆うということである。かくして、サンプルは、プローブが振動される間に回転することができ、これにより、中央ポイントを通過する円形シリーズの走査ラインからなる走査を構成する。その代わりに、プローブを、2つの垂直方向に振動するようにセットすることができる。振動が両方向に一緒に駆動される場合、例えば8の字形状等の非線形振動が生じる。8の字形状の振動の軸が回転するように作られる場合、プローブ運動は、中央ポイントを通過する一連の8の字の形状で走査領域を覆うことになるであろう。
明らかに、走査が、プローブの振動振幅により覆われるよりもx方向により大きいサンプル領域を覆うことが要求される場合には、この方向における副次的走査を導入してもよい。x方向における各ステップの後、サンプルの領域が走査され、個々の走査領域が、それらが画像形成されるように要求されたサンプル領域を覆うように配列される。
プローブサンプル距離を維持するためせん断力に依存する従来技術のシステムでは、当該走査は、2次元内でステップ移動され、各々の停止ポイントで、当該プローブは、それが画像データを収集するとき振動される。そのため、各ポイントで収集された画像は、振動振幅に亘る平均画像となり、解像度の損失へと導く。これとは対照的に、本発明の振動は、アナログライン走査を可能にし、それにより、解像度は、離散化によっては制限されない。ステップ−振動式の従来技術のシステムに固有の解像度の損失を克服する一つの試みは、プローブがサンプル表面に接近するとき、せん断力プローブの揺動の部分でのみ光学データを収集することであった(応用物理学会誌第77(4)巻(2000)、2089〜2091頁、S.K.セカツキーら)。それにも関わらず、これは、なおもまだ、近接場画像を収集する本質的に時間を浪費する方法であった。
本発明のこの実施例では、フォトダイオード24からの出力信号は、増幅器(図示せず)を介して、データの収集、処理及び表示のための処理システム(図示せず)に供給される。デジタルデータの処理を可能にするため、走査ラインは、処理システムにより人工的にピクセル化されてもよい。
このPSTM作動モードでは、サンプル−プローブ距離を維持する代替方法は、フォトン電流をモニターすることである。この実施例では、総合的な光学的強度は、プローブ振動の周期に亘って積分され、プローブ高さが一定電流を維持するようにフィードバックを介して調整される。なお、この実施例は、プローブ振動を二重に利用可能にはしないが、可能なデータ収集速度は、従来技術を超える改善をなおも与えている。
図2aは、従来技術のSNOMシステムを使用して撮像された、生分解性ポリエステル(polyhydroxybutyrate)−コバリレート(co-valerate)(PHB/V)のポリマースフェルライト(polymer spherulite)の従来通りに走査されたせん断力表面形状画像40を示している。図2bは、図1の高速度PSTMを使用して撮像された画像44を示し、このとき信号処理が、LabViewTMシステムを使用して実行されている。この画像は、同じポリマースフェルライトのサンプルの一部分のものであり、図2aの画像40におけるボックス形成領域42により指し示されている。LabViewTMシステムは、実験室のプロトタイプの環境において、いずれの従来方法で、抽出された画像情報を処理するべきかを提供する。より精練されたデータ処理システムが、改善された画像を形成することができることが示される。
画像中の各走査ラインは、プローブ20の振動の1周期で収集される。かくして、画像44は、鏡像対称のライン46を持っている。一方は、第1のトレースで取られ、他方は、振動の再トレース部分で取られている。離散化は、時間領域でなされる。即ち、画像の各ピクセルは、その隣接したピクセルから時間的に等間隔に隔てられている。プローブの速度は、揺動の間に変動するので、画像44は、側部が歪められ、中心がやや「伸長」されている。この歪みは、次式の関数を応用することにより除去することができる。
x=振幅×sin(n×ω/s)
ここで、xは走査ライン内の再位置決めピクセルの位置である。振幅は、振動振幅であり、nは、ゼロから出発してプローブの変位を示すピクセル番号であり、sは、毎秒当たりサンプルされたピクセル数であり、ωはプローブ20の角速度である。
この画像44を撮像するとき、プローブの共鳴周波数は、〜4kHzであり、振動振幅は〜150nmであった。かくして、画像44の4000走査ラインが、約1秒で収集された。これは、図2aの画像40を記録するためにかかった時間よりも2000倍近くも速い。高速画像で得られた解像度は、約30nmである。これは、基本的限界ではないが、様々な因子が、プローブのサイズ、プローブ−サンプル間の分離距離、場の減衰長、及び、設備の拘束等々に寄与している。プロトタイプのPSTMの構成で使用される設備は、解像度を改善するため容易にアップグレードすることができる。例えば、フォトダイオード増幅器の帯域幅と、市販されている特定のLabViewTMシステムの離散周波数とは、有意に寄与する因子であった。電流利用可能設備をアップグレードして、1nmのオーダーの解像度を容易に達成することが可能となると予想される。これは、よりゆっくりとした従来技術のPSTM画像器(1〜3nm)を使用するとき利用可能な解像度の電流レベルに匹敵することができる。
所望ならば、画像44に類似しているが、これから変位された幾つかの画像を、図2aに示された全画像領域40を再生成するため撮像することができる。
図3は、全体として50により指し示された、無開口走査近接場光学顕微鏡(無開口SNOMモード)で実施される本発明の実施例を概略示している。図1に示されたものと同じ機能を提供する構成部品は同様な参照番号が付与されている。図3では、第1のレーザー源12からの光は、サンプル14を直接照明する。従って、サンプル14の回りの近接場領域22では、エバネッセント場及び放射場の両方が存在する。テーパー状のタングステンプローブ52は、サンプル表面に実質的に垂直な走査チューブ(図示せず)上に取り付けられている。走査チューブは、図1に対するものと同じ表記を使用して、y及びzの両方向に、即ち、頁に向かう方向及びサンプル表面に向かう方向に、プローブ52を移動させることを可能にする。プローブ52は、圧電変換器(図示せず)により、矢印28により示されたように、側面方向に振動することもできる。プローブ−場−サンプルの相互作用に関する情報を含む、散乱光54は、検出器56により収集される。PSTM装置に関して、プローブ振動は、第2のレーザー30から、軸外れ分割フォトダイオード検出器34の第1の構成部品36及び第2の構成部品38に向かう、合焦光ビームの反射によりモニターされる。
作動中には、無開口SNOMの原理は、PSTMの原理と類似している。サンプルが照明されたとき、プローブ52は、近接場領域22へと持ち込まれ、共鳴周波数近傍でxz平面内で振動される。従って、2つの走査ラインは、この振動の1周期内で得られ、走査チューブは、サンプル表面に亘る走査を完成するためy方向の運動を制御する。これと同時に、プローブ振動の振幅は、第2のレーザー30及び分割光検出器32システムによりモニターされる。処理回路は、光検出器信号から要求された振幅情報を抽出し、次に、この情報を、走査チューブにフィードバックし、z方向のプローブ運動を制御する。走査チューブは、一定のせん断力を維持し、従って一定振動振幅を維持するように、z方向に移動される。このモードと、PSTMとの間の主要な相違は、サンプル−場−プローブの相互作用が如何に励起され、測定されるかである。図3の構成では、全反射の欠如は、サンプルが、放射場により直接照明されていることを意味している。これは、近接場領域22内の放射場及びエバネッセント場の両方に発生する。プローブ5が近接場内に持ち込まれるとき、エバネッセント場−プローブ及び放射場−プローブの両方の相互作用は、検出器56により遠方場で検出される放射場に、ある程度の度合いで連結される。検出された信号は、画像を形成するため、増幅され、処理される。このようにして形成された画像は、PSTM装置を使用して得られたものとほぼ同じ方法で処理することができる。その差異は、その判断解釈にある。
様々なSNOMモードの各々は、それらの特別の利点及び欠点を持ち、いずれか一つが選択される所望の用途に依存している。しかし、一般に使用される局所プローブの任意のものは、高い振動レートに対しロバスト性を持ち、それにより、本発明は、所望されるように、全てSNOM型式で実施することができる。
照明に対する全反射に依存する、PSTMモード装置は、幾つかの利点を有する。照明ビームの偏光を制御することができる。また、エバネッセント場内のサンプル浸漬は、迷光が強く制限されるということを意味している。PSTM技術は、サンプルの表面形状に非常に敏感であり、より高い解像度をもたらす。
PSTM技術は、今日までのところ、プローブ先端位置を制御するためフォトン電流のモニター工程を使用する手段を実装してきた、唯一のSNOMの構成である。これは、サンプルとプローブとの間に相互作用力(例えば、幸運にも比較的弱い力であるせん断力等)を形成する必要性を無くす。この相互作用力は、デリケートなポリマーと生物学的標本とを破壊しかねないものである。図1及び図3の実施例に関連して説明されたように、距離制御のせん断力法は、サンプルとプローブとの間の拘束流体層(標準状態の水)を通して機能する。この環境中の相互作用力は、きわめて複雑であり、それらは、プローブ−サンプル間の分離距離及びサンプルそれ自体の材料性質の両方に依存している。これは、材料の変化がトポロジー的変化から区別できないとき、画像の解釈を複雑にする。
PSTMの一つの限界は、画像を透かして眺めなければならないということである。即ち、サンプルは透明でなければならない。別の限界は、必要となる斜め照明が、数百ナノメートルの表面形状ばらつきを持ったサンプルの場合に大きな非等方性を導入してしまうということである。更には、幾つかの観点では利点があるが、偏光された光で照明することは、必ずしも常には望ましいわけではなく、PSTM技術は、非偏光照明の影響を受けやすいわけではない。
無開口SNOMモードの利点は、当該プローブが光ファイバーである必要がないということである。実際、それは、透明である必要は全くない。タングステンの製作が熟成した技術であり、非常に小さい頂点が実現可能であるので、タングステンは好ましい材料である。更には、タングステンの先端は、比較的高い散乱断面積を有し、材料それ自体が高い弾性係数を持ち、高いプローブ共鳴周波数をもたらしている。プローブは、透過場又は反射場のいずれかを等しく効率的に検査することができ、それによりサンプルの透明度が問題ではないことも明らかである。
図4は、開口式照明SNOMモードで実施される本発明の概略図である。本発明のこの実施例を実施する装置60は、光源62を有し、該光源からの放射64は、光ファイバー(図示せず)を伝播して、サブ波長の開口68を備えるプローブ66に至るように配列される。サンプル14と相互作用した後、散乱光70は、レンズ72により遠方場で収集され、光検出器74へと合焦される。再び、プローブ66又はサンプルのいずれかが、走査チューブに取り付けられ、矢印28により指し示されるように実質的にx方向にプローブ振動を駆動することができる圧電変換器に接続されている。該走査チューブは、y方向(連続走査)及びz方向(高さ調整)に走査することができる。前述した実施例と同様に、レーザー30及び分割光検出器32は、プローブ振動の振幅をモニターするように配列されている。
走査を実行するプロセスは前述の通りである。即ち、プローブ66は、共鳴周波数近傍で振動され、2つの走査ラインを各振動周期内で収集し、サンプル表面14の上方の近接場領域内でサンプルに対して並進される。高さ調整は、分割検出器信号からフィードバックを介して制御され、サンプル表面−プローブ間の分離距離をほぼ一定に維持するように設定される。
しかし、本実施例60では、サンプルは、その表面を横切って走査される、サブ波長の開口68を介して照明される。開口68のサブ波長寸法に起因して、放射は、ファイバーからサンプルへと伝播することができず、サンプルは、エバネッセント場によってのみ照明される。この場は、サンプルと相互作用し、サンプルの効果は、エバネッセント場及び放射場の両方へと結合される。放射場は、レンズ72及び検出器74により収集される。データ処理及び画像形成は、収集後に実行される。
検出器74は、一般に使用される幾つかの光学検出器のうち任意の一つとすることができる。例えば、アバランシュフォトダイオード、チャンネル式光電子増倍管又は標準の光電子増倍管等がある。開口式照明モードで使用するためのプローブ66は、無開口モード及びPSTMモードで使用されるプローブほど可撓性を持っていない。それは、サンプルを照明することができるようにするため、光ファイバーでなければならず、開口は、光学的に不透明な物質でファイバーを被覆することにより形成される。本実施例では、ファイバーはアルミニウムで被覆される。アルミニウムは、好ましい材料である。それは、光学的周波数の電場に対して小さなスキン深さを持ち、非常に小さい開口を画成することができるからである。しかし、他の材料も使用することができる。
開口式照明SNOMを使用して収集された画像は、他の技術を使用して収集されたものよりも分析が容易である。迷光に関する問題が幾つか存在しており、表面から一定距離に照明を維持することは、表面形状人工物を除去することを援助する。SNOM画像分析は、2001年9月、Opt.Comms.第196巻(1−6):17−31においてS.H.シンプソン及びS.ハンナにより説明されているように、マックスウェル方程式の有限差分時間領域のコンピュータシュミレーションを使用して実行することができる。開口式照明SNOMは、複屈折を画像形成することもできる。これは、結晶プロセスを研究するときに特に重要となり、デジタルデータの記憶のために有用であることがわかっている。
他方、金属化ファイバーを使用したSNOMは、他の局所プローブ顕微鏡よりもノイズによって更に制限される。金属コーティングのレーザー損傷閾値は、サンプルを照明するため単により強力なレーザーを使用することにより、信号対ノイズ比率になし得る改善を制限する因子である。約5mWを超える強度は、アルミニウムコーティングの部分的蒸発を生じさせる。信号ノイズに起因して、解像度は、PSTM及び他の無開口モードと比較して、約50nmより下に、かなり悪化すると予想される。
図5及び図6は、開口式収集SNOMモードで本発明を具現化した、装置80、90を概略的に示している。光源12からの光は、遠方場からサンプル14に入射する。サンプル14との相互作用は、近接場領域22に、エバネッセント場及び放射場の両方を生じさせる。この領域は、開口式プローブ82によって走査され、当該走査は、本発明の前述した実施例と同じ方法で達成され、モニターされる。本実施例における開口式プローブ82は、アルミニウム被覆テーパー状光ファイバーであり、その先端は、開口84を形成するためコーティングの無い状態のままにされている。このプローブは、ナノコレクター(nanocollector)として機能する。即ち、そのサブ波長の先端は、サンプル回りの近接場領域22における場と相互作用し、その相互作用は、ファイバーに沿って、開口84の他方の側を伝播する放射場へと連結される。この伝播場は、検出器86により検出され、検出器信号は、画像を形成するため処理される。2つの構成80、90の間の相違は、図5ではSNOM80が、画像を透過させて眺めるように構成され、図6では、反射して眺めるように構成されているということである。即ち、源86は、サンプルの異なる側にあり、図6の構成90は、不透明な材料を画像形成するのに適している。
照明及び収集の他の可能な構成も使用することができる。基本的な要求は、プローブ−エバネッセント場−サンプルの相互作用である。一つの描かれた例は、PSTMの利点を無開口SNOMに結合させ、全反射光を収集するということである。この構成では、エバネッセント場の相互作用は、収集された光から差し引かれる。期待される、低い信号対ノイズ比率は、克服される必要のある問題を与えるが、ファイバーコレクター無しで済ます能力は、プローブを、遙かに鋭い頂点を持つように製作することを可能にし、その結果、解像度が改善される。
この高速走査SNOMのための重要な用途は、デジタルデータの読み取りである。一つの現在のプロセスでは、高密度データは、記憶媒体で約10nmの孔を焼くため、原子間力顕微鏡(AFM)のプローブの加熱先端部を使用して書かれている。該データは、表面の微分温度走査を実行することにより読み出される。しかし、当該孔は、表面形状のばらつきを与え、これは、本文中で説明されたSNOMモードのうち一つで実施される本発明を使用した読み出しにとって理想的である。しかし、それらに特有のより高解像度のため、無開口モードのうち一つが好ましい。
現在のところ、高密度データ記憶を達成する多数の異なる方法が探査されている。多くの、例えばポリマー再形態や、磁場格納領域は、本文中で説明されたSNOMモードのうち一つにより迅速に読み出されるのに適している。
本発明の他の用途は、案内波、偏光子、マイクロキャビティモードや、他の拘束電磁場並びに局所表面分光学における、検出及び測定を含んでいる。
図1は、フォトン走査型トンネル顕微鏡(PSTMモード)における本発明の概略的構成を示す。 図2aは、従来技術のせん断力SNOMを使用して撮像されたPHB/Vのスフェルライトの表面の画像を示す。
図2bは、図1の装置を使用して撮像された図2aに示された画像の一部分に対応する画像を示す。
図3は、無開口走査型近接場光学顕微鏡(無開口式のSNOMモード)における本発明の概略構成を示す。 図4は、開口式照明SNOMモードで実施される本発明の概略構成である。 図5は、第1の開口式収集SNOMモードで実施される本発明の概略構成である。 図6は、第2の開口式収集SNOMモードで実施される本発明の概略構成である。

Claims (25)

  1. 走査型近接場光学顕微鏡であって、
    照明されたサンプル(14)の表面を取り囲む近接場領域(22)に移動可能なプローブ(20)と、
    プローブ(20)とサンプル表面との間の相対運動を提供するように構成された駆動手段と、
    前記表面を横切って前記プローブ(20)を振動させる手段と、
    前記近接場領域(22)における前記プローブ(20)、場及びサンプル(14)の間の相互作用によって影響を受ける電磁場放射を検出するように構成された検出器(24)と、
    を備え、
    前記顕微鏡は、作動中に前記サンプルの表面の走査を実行するように構成されており、該走査領域は、走査ラインの配列により覆われ、各走査ラインは前記プローブ(20)をその共鳴周波数又はその近傍で振動させることにより収集され、それにより該振動振幅は走査ラインの長さを決定し、それらの配列は、前記駆動手段の作動により提供されるようにしたことを特徴とする、走査型近接場光学顕微鏡。
  2. 前記プローブ(20)と前記サンプル表面との間の前記相対運動は、調整可能な分離距離をなして提供され、該走査中のこの距離は、プローブ−表面間の距離のパラメータ特徴をモニターして該パラメータの実質的に一定値を維持するためプローブ又はサンプルのいずれかの高さを調整するように構成された高さ調整手段により制御されることを特徴とする、請求項1に記載の顕微鏡。
  3. 前記駆動手段は、高さ調整を提供するようにも構成されている、請求項2に記載の顕微鏡。
  4. 前記駆動手段は、前記プローブ(20)を移動させるように構成されていることを特徴とする、請求項3に記載の顕微鏡。
  5. 前記駆動手段は、前記サンプル(14)を移動させるように構成されていることを特徴とする、請求項3に記載の顕微鏡。
  6. 前記プローブ(20)と前記サンプル表面との間の距離は、前記モニターされているパラメータの値に基づくフィードバックにより制御されている、請求項2乃至請求項5のいずれか1項に記載の顕微鏡。
  7. プローブ−表面間の距離のパラメータ特徴は、振動振幅であり、該パラメータに関連するデータは、走査ライン画像収集と同時に集められる、請求項6に記載の顕微鏡。
  8. 前記サンプル(14)の表面を横切って前記プローブ(20)を振動させるための手段は、走査ライン収集中に、該プローブ(20)をその共鳴周波数から丁度外して振動させるように構成されていることを特徴とする、請求項7に記載の顕微鏡。
  9. 前記顕微鏡は、レーザー源(30)と、分割光検出器(32)と、前記プローブが該分割光検出器に向かって振動するときレーザーからの光が前記プローブ(20)に入射して反射されるように配列された分割検出器信号処理手段と、を更に備え、これにより、該処理手段は、前記分割光検出器(32)の各部分(34、36)で受け取った信号の比率に基づいてプローブ振動振幅のための値を発生するように構成されていることを特徴とする、請求項7又は8に記載の顕微鏡。
  10. 前記プローブ(20)は、音叉のプロングに取り付けられており、プローブ振動振幅は、前記プロングの圧電コーティングを用いて測定されることを特徴とする、請求項7に記載の顕微鏡。
  11. 前記電磁場は、エバネッセント場であり、プローブ−表面間の距離の前記パラメータ特徴は、フォトン電流であることを特徴とする、請求項2乃至6のいずれか1項に記載の顕微鏡。
  12. 前記駆動手段は、前記プローブが振動される平面にほぼ直交する方向に、プローブ(20)及びサンプル(14)の相対的直線並進運動を提供し、これにより、 矩形の走査領域を画成するように構成されていることを特徴とする、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の顕微鏡。
  13. 前記駆動手段は、前記プローブ(20)がその回りに振動される軸にほぼ一致した軸の回りに、プローブ(20)及びサンプル(14)の相対回転を提供し、これにより、走査ラインの円状配列により前記走査領域を覆うように構成されていることを特徴とする、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の顕微鏡。
  14. 前記フィードバックは、プローブ振動の1周期より大きく且つ走査を実行するのにかかる時間よりも小さい時定数を有することを特徴とする、請求項7又は8に記載の顕微鏡。
  15. 前記顕微鏡は、前記サンプル(14)を照明するための光源(12)と連係されることを特徴とする、請求項1乃至14のいずれか1項に記載の顕微鏡。
  16. 前記電磁場が、エバネッセント場であることを特徴とする、請求項15に記載の顕微鏡。
  17. 前記サンプル(14)は、プリズム上に取り付けられ、該プリズムと光源(12)とは、作動中に該光源からの光が該サンプルに隣接した領域で該プリズムの内側に全反射され、これにより、エバネッセント場内で前記サンプルを照明するように、互いに配置され、
    前記プローブは、サブ波長の先端(20)を備えたテーパー状光ファイバー(18)であり、それにより該先端と前記サンプルの回りのエバネッセント場との相互作用で、放射場が該先端(20)から離れるように前記ファイバー内で発生され、
    前記検出器(24)は、前記ファイバー内を伝播する放射場を検出するように構成され、
    前記顕微鏡は、前記検出器(24)で受信された信号から前記サンプルの画像を抽出し表示するように構成された画像信号処理手段を更に備えていることを特徴とする、請求項16に記載の顕微鏡。
  18. 前記プローブ(66)は開口式光ファイバー(66)であり、前記光源(62)からの光が、前記ファイバー(66)に沿って伝播し、前記エバネッセント場で前記サンプル(14)を照明するためファイバー先端でサブ波長寸法の開口(68)と結合することができるように構成されており、
    前記顕微鏡(60)は、前記サンプル(14)から散乱された放射を収集し、それを前記検出器(74)上に合焦させるように構成された集光光学系(72)と、該検出器(74)で受信された信号から前記サンプルの画像を抽出し、表示するように構成された画像信号処理手段と、を更に備えていることを特徴とする、請求項16に記載の顕微鏡。
  19. 前記プローブ(82)は、その先端でサブ波長寸法の開口(84)を備えたテーパー状光ファイバーであり、それにより、前記プローブ(82)を照明されたサンプル(14)の近接場領域(22)へと移動したとき、プローブ−場の結合が、前記開口(84)から離れるように該ファイバー内で伝播する波を誘起し、該ファイバーの出力部は前記検出器(86)に接続されていることを特徴とする、請求項1乃至15のいずれか1項に記載の顕微鏡。
  20. 前記プローブは、その先端を除いてアルミニウムで被覆された、テーパー状光ファイバーであり、該先端は、これによって前記開口(68、84)を形成する、請求項18又は19に記載の顕微鏡。
  21. 前記プローブ(52)は金属製で、鋭い頂点へとテーパー形成され、前記光源(12)及び前記検出器(56)は前記プローブ(52)が導入されるところの近接場領域で場を確立するため両方とも遠方場領域に配置され、その作動中に、放射が前記光源(12)から前記サンプル(14)へと伝播し、検出器(56)へと至り、これによってプローブ(52)、場及びサンプル(14)の間の相互作用が、前記近接場領域(22)から発する放射波内で検出されるようにしたことを特徴とする、請求項1乃至15のいずれか1項に記載の顕微鏡。
  22. データ記憶媒体を走査するように構成された請求項1乃至21のいずれか1項に記載の顕微鏡を備えた、デジタルデータ読み出しシステムであって、該データ記憶媒体には、該記憶媒体の光学的特性の変化としてデータが書き込まれている、デジタルデータ読み出しシステム。
  23. 前記データは、ナノメートルサイズの焼かれた孔として書き込まれていることを特徴とする、請求項22に記載のデジタルデータ読み出しシステム。
  24. 請求項1乃至21のいずれか1項に記載の近接場顕微鏡において局所プローブ(20)を使用する方法。
  25. ナノメートルサイズの特徴を備えたサンプル(14)の走査領域から画像データを迅速に収集する方法であって、
    (a) 前記サンプル(14)を電磁場で照明し、
    (b) 前記サンプル(14)に近接した近接場領域(22)内に、サブ波長寸法の先端を備えたプローブ(20)を移動させ、
    (c) 前記プローブ(20)と表面との間の相対運動を提供している間に、前記プローブ(20)をその共鳴周波数又はその近傍で前記サンプルの表面を横切って振動させて走査ラインの配列が前記走査領域を覆うようにし、該走査ラインの長さは振動振幅に対応しており、
    (d) 前記近接場領域(22)へと結合され、従って、前記プローブ(20)、場及びサンプル(14)の間の相互作用に関する情報を検出器(24)のところで含む、放射を検出し、
    (e) 前記サンプルのナノメートル構造に関する情報を抽出するため前記検出器(24)からの信号を処理する、各工程を含む、方法。
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