JP4009098B2 - 成膜方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマによる化学反応を利用して、基材表面に微結晶シリコン膜を形成するための成膜方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、プラズマCVDにより成膜を行う手段として、基材と対向配置されるプラズマ発生用の電極を略円柱状とし、かつ、これを高速回転させるようにしたものが開発されるに至っている(例えば特開平9−104985号公報参照)。その装置の概要を図3及び図4に示す。
【0003】
図示の成膜装置は、内部が密閉された反応容器10を備え、この反応容器10内に成膜用回転電極SRが収容されている。
【0004】
成膜用回転電極SRは、略円筒状をなす電極本体18と、これを軸方向に貫通する回転軸16とを有し、電極本体18の表面にはアーク防止用の絶縁被膜15が施されている。回転軸16の両端は、反応容器10内に設けられた一対の軸受台13によって回転可能に支持され、その一方の端部は反応容器10に固定された回転駆動手段(図例ではモータ73)の出力軸にカップリング74を介して連結されている。このモータ73の作動により成膜用回転電極SR全体が高速で回転駆動される。
【0005】
前記回転軸16には、成膜用プラズマ生成手段として、電気接続部材17及び反応容器外側の共振器19を介して高周波電源20が接続されている。そして、この高周波電源20から前記共振器19及び電気接続部材17を通じて成膜用回転電極SRに成膜用の高周波電圧が印加されるようになっている。なお、この電源には直流電源を使用することも可能である。
【0006】
一方、反応容器10の底部にはテーブル11が設置され、このテーブル11上に基材搬送台12が設けられており、この基材搬送台12は後述の成膜用回転電極SRの回転中心軸と直交する方向(図1では左右方向)にスライド駆動されるようになっている。この基材搬送台12は、例えばガラス基板からなる基材14を上方に露出させた状態で前記成膜用回転電極SRの直下方の位置に保持し、かつその保持状態のままスライド駆動されるものであり、前記テーブル11とともに、前記基材14と成膜用回転電極SRの外周面との隙間を維持しながら当該基材14を移動させる基材移送手段を構成している。
【0007】
なお、前記成膜用回転電極SRの周面と基材14との隙間は、プラズマCVDを実行するのに適した隙間(例えば0.1mm〜1mm)に設定されている。
【0008】
この装置において、反応容器10内を排気し、成膜用回転電極SRを回転させながらこれに高周波電力(直流電力でもよい)を印加して当該成膜用回転電極SRと基材14との間にプラズマを発生させるとともに、図略の反応ガス供給源から反応ガス(図例ではSiH4とH2との混合ガス)及び希釈ガス(例えばHe)を反応容器10内に導入すると、これらのガスは成膜用回転電極SRの回転によって当該成膜用回転電極SRと基材14との間のプラズマ22に巻き込まれ、このプラズマ22において前記反応ガスが化学反応を起こしながら基材14が基材搬送台12とともに所定方向(成膜用回転電極SRの回転軸方向と直交する方向)に走査される結果、基材14上に薄膜が形成されることとなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
近年、薄膜太陽電池用材料としてアモルファスシリコンが脚光を浴びているが、このアモルファスシリコンには光照射による劣化という課題があり、未だ解決に至っていない。そこで、このアモルファスシリコンに代わる材料として、微結晶シリコンが着目されている。この微結晶シリコンは、光伝導度が高く、アモルファスシリコンで問題となる光照射による光劣化も見られないことから、前記アモルファスシリコンをしのぐ次世代高効率薄膜太陽電池用材料として期待されている(応用物理第68巻第10号p.1133、1999年)。
【0010】
ところが、前記回転電極を用いたプラズマCVDにより前記微結晶シリコン薄膜を作製しようとしても、その薄膜中にアモルファスシリコン膜が混在してしまうという不都合があり、その対策が急務となっている。
【0011】
本発明は、このような事情に鑑み、回転電極を用いて高品質の微結晶シリコン膜を高速形成することができる方法及び装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく、詳細な検討と精密な実験を行った結果、回転電極を用いてプラズマCVDを行った場合、その回転方向と微結晶シリコン膜の形成状態との間に因果関係があることを突き止めた。
【0013】
すなわち、図5に示すように基材14を静止させた状態で成膜用回転電極SRを回転させながら微結晶シリコン薄膜の形成を試みた結果、ある点を境に前記成膜用回転電極SRの上流側にアモルファスシリコン膜が、下流側に微結晶シリコン膜がそれぞれ形成されることが判明した。これは、成膜用回転電極SRの回転方向上流側では未だシランの分解程度が低く、そのため微結晶シリコンが成膜されにくい状態にある一方、成膜用回転電極SRの回転方向下流側では当該回転方向上流側でシランが十分に消費されて枯渇した状態にあり、水素ラジカルの多い雰囲気が形成されているので、微結晶シリコン膜の形成が促進されるためであると考えられる。
【0014】
従って、図6(a)に示すように成膜用回転電極SRに対して基材14を回転電極回転周方向と同方向に相対移動させれば、基材14の表面にはまずアモルファスシリコン薄膜24が形成されてその上に微結晶シリコン薄膜23が形成される一方、同図(b)に示すように成膜用回転電極SRに対して基材14を回転電極回転周方向と逆方向に相対移動させれば、基材14の表面にまず微結晶シリコン薄膜23が形成されてその上にアモルファスシリコン薄膜24が堆積することとなる。そして、後者のような成膜を行えば、その後に上側のアモルファスシリコン薄膜24をエッチングで除去することにより、高い均一性をもつ微結晶シリコン薄膜23のみを残すことが可能になる。しかも、アモルファスシリコンは微結晶シリコンに比べて密度が低く、かつ、水素含有量や未結合手が多くて結合状態が微結晶状態よりも不安定であるため、微結晶シリコン膜よりも容易に分解し易いという性状を有している。
【0015】
本発明は、このような点に着目してなされたものであり、基材の表面に微結晶シリコン膜を形成するための成膜方法であって、円筒状の外周面を有してその中心軸回りに回転駆動される成膜用回転電極の当該外周面に隙間をおいて基材を対向させ、その隙間にプラズマを発生させて当該プラズマによりシランガスを化学反応させながら、前記基材を前記成膜用回転電極に対してその回転周方向と逆方向に相対移動させることにより、前記基材上に微結晶シリコン膜を形成する薄膜形成工程と、この薄膜形成工程により形成された微結晶シリコン膜の表面上に堆積したアモルファスシリコンをエッチングにより除去するエッチング工程とを含むものである。
【0016】
前記エッチング工程では、反応ガスを用いて薄膜表面からアモルファスシリコンを引き抜くようにすることにより、アモルファスシリコン膜のみを選択的にエッチングすることが容易となり、微結晶シリコン膜が除去されてしまうのをより有効に抑止することができる。特に、前記エッチングに水素ラジカルを用いることにより、アモルファスシリコン膜のエッチングについて良好な選択性を得ることができるとともに、当該水素ラジカルの原料ガスである水素ガスが成膜領域側に混入しても成膜純度に影響を与えないという利点が得られる。
【0017】
なお、「微結晶シリコン薄膜」とは、狭義では、ラマン散乱分光で520cm-1付近にTOフォノンに起因するピークを持つ、数10nm程度の結晶からなるシリコン膜のことを示すが、本発明にいう「微結晶シリコン薄膜」はこれに限らず、粒径が1nm乃至1000nm程度の多結晶シリコンからなる膜やナノ結晶成分を同時に含有する膜なども含む広義のものを意味する。
【0018】
なお、前記エッチング工程の具体的手段は問わず、薄膜表面を好適に除去できるものであればよい。例えば、前記成膜用回転電極の回転中心軸と平行な軸回りに回転する回転電極と基材とを隙間をおいて対向させ、その隙間にプラズマを発生させて当該プラズマによりエッチングガスを励起させるガスエッチングを行うようにすれば、成膜用回転電極と構造の近似したエッチング用回転電極を用いて成膜表面をその全域にわたって効率良くエッチング処理することが可能になる。また、成膜用回転電極による成膜領域とエッチング用回転電極によるエッチング領域とで操作圧力をほぼ等しくすることができる(例えば大気圧に等しい圧力とすることもできる)ので、成膜領域からエッチング領域への移行も簡単となり、装置の構造が簡素化されるとともに、処理効率がさらに向上する。
【0019】
また本発明は、前記成膜方法の実施に好適な成膜装置であって、内部にシランガスが導入される反応容器と、この反応容器内に設けられ、円筒状の外周面を有し、その中心軸回りに回転駆動される成膜用回転電極と、この成膜用回転電極の外周面に隙間をおいて前記基材の表面を対向させ、かつ、その隙間を維持しながら当該基材を前記成膜用回転電極の回転周方向と逆の方向に移送する基材移送手段と、前記成膜用回転電極に電圧を印加することにより、前記シランガスを化学反応させて前記微結晶シリコン膜を形成するためのプラズマを前記隙間に発生させる成膜用プラズマ生成手段と、前記成膜用回転電極よりも基材移送方向下流側に設けられ、円筒状の外周面を有し、その中心軸回りに回転駆動され、前記外周面が前記基材移送手段により移送される基材の表面と隙間をおいて対向するように配置されるエッチング用回転電極と、このエッチング用回転電極に電圧を印加することにより当該エッチング用回転電極と前記基材移送手段により移送される基材との隙間にエッチングガスを分解するためのプラズマを発生させ、当該エッチングガスの分解により、前記基材に形成されている微結晶シリコン膜の表面上に堆積したアモルファスシリコンを除去するエッチング用プラズマ生成手段とを備えるものである。
【0020】
この構成によれば、成膜用回転電極と構成の近似したエッチング用回転電極を用いることにより、設計容易な構成で、しかも薄膜全域にわたって効率の良いエッチング処理、すなわち前記微結晶シリコン膜上のアモルファスシリコンを除去する処理を施すことができる。
【0021】
さらに、前記成膜用回転電極と前記エッチング用回転電極とが共通の反応容器内に収容されている構成とすることにより、装置全体を小型化できるとともに、成膜用回転電極からエッチング用回転電極への基材の移動を円滑に行うことが可能になる。
【0022】
また、前記成膜用回転電極の回転中心軸と前記エッチング用回転電極の回転中心軸とが略平行である構成とすることにより、基材を直線移動させるだけで成膜工程からエッチング工程へ簡単に移行することが可能になる。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の形態にかかる成膜装置を示したものである。なお、同図において、成膜用回転電極SRの具体的構造、その支持構造、回転駆動手段、及び成膜用プラズマ生成手段(図例では高周波電源20)は前記図3及び図4に示したものと同等であり、ここではその説明を省略する。
【0024】
図示の反応容器10は、前後に並ぶ成膜室10a及びエッチング室10bを有し、成膜室10a内に前記成膜用回転電極SRが、エッチング室10b内にエッチング用回転電極ERが、それぞれ収容されている。反応容器10の底部には、前記図3及び図4に示した装置と同様の基材搬送台12が設けられ、この基材搬送台12は基材14が載置された状態で前記成膜室10aの底部からエッチング室10bの底部へと移動するように構成されている。
【0025】
エッチング用回転電極ERの設置位置及び具体的構造は前記成膜用回転電極SRと全く同様である。すなわち、エッチング用回転電極ERは、図の奥行き方向に延びる略円筒状の電極本体18の中心部を回転軸16が貫いてなり、電極本体18の外周面上にはアーク防止用の絶縁被膜15が施されている。
【0026】
前記回転軸16は前記成膜用回転電極SRの回転軸16と略平行な方向を向き、当該回転軸16の両端は図略の支柱により回転可能に支持され、かつ、前記図3に示したモータ73と同様の回転駆動手段に連結されている。なお、この回転駆動手段は、例えば共通のモータ73を用いて成膜用回転電極SRとエッチング用回転電極ERとを同期回転させるようなものでもよい。
【0027】
回転軸16の端部は、電気接続部材17及び共振器(インピーダンスマッチング装置)を介してエッチング用プラズマ生成手段である高周波電源20′(直流電源でもよい。)に接続されている。
【0028】
次に、この装置において行われる微結晶シリコンの成膜方法を説明する。
【0029】
まず、成膜用回転電極SRよりも基材搬送方向上流側の位置で基材搬送台12上に基材14を載せ、当該基材14を基材搬送台12とともに接地する。一方、各回転電極SR,ERには各々高周波電源20,20′から高周波電力(これは直流電力でもよい)を印加し、かつ、図1の時計回り方向に高速で回転駆動する。また、反応容器10内をその底部から排気する一方、成膜室10a内には成膜用ガス(ここでは反応ガスであるSiH4及びH2と不活性ガスであるHe)を導入し、かつ、エッチング室10b内にはエッチングガス(例えばH2や、SF6,CF4といったF系ガス)を導入するようにする。
【0030】
なお、この回転電極反応室10a内にジボランやフォスフィンに代表されるドーピングガスを添加してp型またはn型の半導体層を形成したり、バンドギャップ制御のために炭素源となるガスを添加したりすることは自由であり、仕様に応じて適宜行えばよい。
【0031】
次に、基材搬送台12をスライドさせ、基材14の上面と成膜用回転電極SRの外周面との間に微小隙間を維持しながら基材14を前記基材搬送方向に搬送する。このとき、成膜用回転電極SRと基材14との間にプラズマ22が発生し、このプラズマ22内に成膜用回転電極SRの回転で反応ガス及び不活性ガスが巻き込まれる。ここで前記反応ガスが化学反応を起こしながら基材14が搬送される結果、基材14上の大面積の領域にシリコン膜が高速形成される。
【0032】
この成膜時において、基材14はこれに対向する成膜用回転電極SRの回転周方向(図例では右から左に向かう方向)と逆の方向に搬送されるため、前記図6(b)に示すように、基材14の上面上には微結晶シリコン膜23が形成され、この微結晶シリコン膜23の上にアモルファスシリコン膜24が堆積される状態となる。
【0033】
次に、前記基材14がエッチング用回転電極ERの下方に搬送されると、前記と同様、当該基材14の上面とエッチング用回転電極ERとの間にプラズマ22が生成され、このプラズマ22でエッチングガスが励起されることにより、微結晶シリコン膜23上のアモルファスシリコン膜24が選択的に除去される。これにより、基材14上には均一性の高い良質の微結晶シリコン膜23が残存することとなる。例えば、前記エッチングガスとしてH2ガスを用いた場合、そのプラズマ分解によってアモルファスシリコンの選択性の高い水素ラジカルが生成され、そのラジカルによってアモルファスシリコン膜24のみが好適に除去されることになる。
【0034】
なお、本発明では使用するエッチングガスの種類を問わず、例えばAr,He,Ne,Xeといった不活性ガスのみを用いてアモルファスシリコンをスパッタエッチングすることも可能である。ただし、前記水素ガスやフッ素系ガスを用いた反応エッチングによれば、アモルファスシリコンをある程度選択的に除去することが可能であり、特に水素ガスを用いた場合、アモルファスシリコン除去について高い選択性が得られるとともに、当該水素ガスが成膜領域側に混入してもシリコン純度に影響を与えないという利点がある。
【0035】
また、本発明に係る成膜方法では具体的なエッチング手段を問わず、例えばガスエッチングを適用する場合でも、前記エッチング用回転電極ERを用いる方法の他、平行平板型電極を用いて高周波プラズマ放電を行う方法、マイクロ波等を用いてライン状プラズマ放電を行う方法、高温加熱したタングステンワイヤによって水素ラジカルを発生させる方法、エキシマレーザや紫外光によってエッチングガスを励起させる方法などが挙げられる。特に、エキシマレーザを用いる方法では、前記エッチング用回転電極ERを用いる場合と同様、成膜用回転電極SRと同じ操作圧力(例えば大気圧に近い圧力)で運転することが可能であるため、成膜領域とエッチング領域との間にその圧力差を保つためのゲートバルブ等を介在させる必要がなくなるという利点が得られる。
【0036】
図2は、エッチング手段としてエキシマレーザ装置30を用いた例を示したものである。図示の成膜装置において、エキシマレーザ装置30から発せられたレーザ光は、光路32中のミラー34で反射され、特殊ガラス36を通じて基材14上のアモルファスシリコン膜24に照射される。そのレーザ光によってエッチングガス(例えば水素ガス)が励起され、アモルファスシリコンのエッチングが行われる。
【0037】
なお、前記の方法において、さらに、エッチング用の電極を複数個具備したり、基材14及びその搬送手段にバイアス電圧を印加したりすることにより、エッチング速度をさらに高めることも可能である。この点は、前記シリコン膜の他、カーボン膜やシリコン酸化膜を形成する場合についても同様である。
【0038】
また、本発明では、成膜用回転電極SRを複数個具備するようにしてもよい。その場合、各成膜用回転電極SRの下流側にそれぞれエッチング手段を設置するようにすればよい。
【0039】
【実施例】
次に、本発明の好適な実施例について述べる。
【0040】
図1に示す装置において、成膜室10a内にシランガス、水素ガス、及びヘリウムガスをそれぞれ1:10:100の割合で導入する一方、500rpmで回転させた成膜用回転電極SRに150MHzの高周波電力をパワー密度50〜300W/cm2の範囲で印加し、200Torrの圧力で電極−基材間の隙間にライン状のプラズマ放電を発生させる。そして、前記成膜用回転電極SRに対してこれに対向する基材14を回転電極周方向と逆の方向に搬送することにより、成膜を行う。その結果、200nmの微結晶シリコン膜23の上に100nmのアモルファスシリコン膜24が積層された薄膜が形成された。なお、このときのアモルファスシリコン膜24の成膜速度は1m角基材換算で0.2nm・m/sec、微結晶シリコン膜23の成膜速度は0.4nm・m/secである。
【0041】
その後、水素ガスで満たしたエッチング室10b側に基材14を移し、前記成膜用回転電極SRと同様に500rpmで回転するエッチング用回転電極ERに150MHzの高周波電力をパワー密度50〜300W/cm2の範囲で印加して水素プラズマを発生させる。この水素プラズマにより、1m角基材換算で0.2nm・m/secの速度でアモルファスシリコン膜24のみを選択的にエッチングすることができた。
【0042】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、成膜用回転電極の回転周方向と逆の方向に基材を搬送しながらプラズマCVDを行った後、これにより形成された微結晶シリコン膜の表面上に堆積したアモルファスシリコンをエッチング処理により除去することにより、回転電極特有の不都合を解消して高品質の微結晶シリコン膜を高速形成することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態にかかる成膜装置の全体構成図である。
【図2】 前記成膜装置の他の例を示す全体構成図である。
【図3】 従来の回転電極式プラズマCVD装置の一例を示す断面正面図である。
【図4】 前記プラズマCVD装置の断面側面図である。
【図5】 回転電極を用いて基材上にシリコン膜を形成したときのアモルファス領域と微結晶領域とを示す図である。
【図6】 (a)は回転電極の回転周方向と同方向に基材を移動させたときのシリコン膜の形成状態を示す断面正面図、(b)は回転電極の回転周方向と同方向に基材を移動させたときのシリコン膜の形成状態を示す断面正面図である。
【符号の説明】
10 反応容器
10a 成膜室
10b エッチング室
12 基材搬送台(基材移送手段)
14 基材
16 回転軸
18 電極本体
20 高周波電源(成膜用プラズマ生成手段)
20′高周波電源(エッチング用プラズマ生成手段)
22 プラズマ
23 微結晶シリコン膜
24 アモルファスシリコン膜
30 エキシマレーザ装置(エッチング手段)
SR 成膜用回転電極
ER エッチング用回転電極

Claims (6)

  1. 基材の表面に微結晶シリコン膜を形成するための成膜方法であって、
    円筒状の外周面を有してその中心軸回りに回転駆動される成膜用回転電極の当該外周面に隙間をおいて基材を対向させ、その隙間にプラズマを発生させて当該プラズマによりシランガスを化学反応させながら、前記基材を前記成膜用回転電極に対してその回転周方向と逆方向に相対移動させることにより、前記基材上に微結晶シリコン膜を形成する薄膜形成工程と、
    この薄膜形成工程により形成された微結晶シリコン膜の表面上に堆積したアモルファスシリコンをエッチングにより除去するエッチング工程とを含むことを特徴とする成膜方法。
  2. 請求項1記載の成膜方法において、
    前記エッチング工程は、水素ラジカルにより薄膜表面からアモルファスシリコンを引き抜くものであることを特徴とする成膜方法。
  3. 請求項1または2記載の成膜方法において、
    前記エッチング工程は、前記成膜用回転電極の回転中心軸と平行な軸回りに回転する回転電極と基材とを隙間をおいて対向させ、その隙間にプラズマを発生させて当該プラズマによりエッチングガスを励起させるものであることを特徴とする成膜方法。
  4. 基材の表面に微結晶シリコン膜を形成するための成膜装置であって、
    内部にシランガスが導入される反応容器と、
    この反応容器内に設けられ、円筒状の外周面を有し、その中心軸回りに回転駆動される成膜用回転電極と、
    この成膜用回転電極の外周面に隙間をおいて前記基材の表面を対向させ、かつ、その隙間を維持しながら当該基材を前記成膜用回転電極の回転周方向と逆の方向に移送する基材移送手段と、
    前記成膜用回転電極に電圧を印加することにより、前記シランガスを化学反応させて前記微結晶シリコン膜を形成するためのプラズマを前記隙間に発生させる成膜用プラズマ生成手段と、
    前記成膜用回転電極よりも基材移送方向下流側に設けられ、円筒状の外周面を有し、その中心軸回りに回転駆動され、前記外周面が前記基材移送手段により移送される基材の表面と隙間をおいて対向するように配置されるエッチング用回転電極と、
    このエッチング用回転電極に電圧を印加することにより当該エッチング用回転電極と前記基材移送手段により移送される基材との隙間にエッチングガスを分解するためのプラズマを発生させ、当該エッチングガスの分解により、前記基材に形成されている微結晶シリコン膜の表面上に堆積するアモルファスシリコンを除去するエッチング用プラズマ生成手段とを備えることを特徴とする成膜装置。
  5. 請求項4記載の成膜装置において、
    前記エッチング用回転電極は前記成膜用回転電極と共通の反応容器内に収容されていることを特徴とする成膜装置。
  6. 請求項4または5記載の成膜装置において、
    前記成膜用回転電極の回転中心軸と前記エッチング用回転電極の回転中心軸とが略平行であることを特徴とする成膜装置。
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