JP4006106B2 - 溶解性及び嵩密度に優れた粒状ノニオン洗剤組成物の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶解性及び嵩密度に優れたノニオン界面活性剤を主成分とする粒状ノニオン洗剤組成物の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
ノニオン界面活性剤は、一般に低泡性であり、洗浄力が水の硬度の影響を受けにくく、特に泥汚れや低温での汚れ分散性にも優れている。更に、生分解性が良好で環境負荷が低く、低毒性で安全性にも問題がないなど、優れた界面活性剤である。このため、ノニオン界面活性剤を配合した粒状洗剤が各種提案されている。
しかしながら、これまで提案されている粒状洗剤において、必ずしも、溶解性及び嵩密度が十分とは言えず、更に、これらの特性が改善されたノニオン粒状洗剤の開発が要請されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、溶解性及び嵩密度の両方が同時に改善されているノニオン界面活性剤を主成分とする粒状ノニオン洗剤組成物の好適な製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、この課題を達成するために鋭意検討した結果、所定量の水分を含むノニオン界面活性剤と、結晶水を有する炭酸ナトリウムと、炭酸ナトリウム無水塩とを所定量にて、併用して、混練押出後破砕造粒、攪拌造粒、又は転動造粒法によって造粒物を形成し、更に、造粒物を粉末被覆剤で被覆することにより、溶解性及び嵩密度の両方が改善された粒状ノニオン洗剤組成物が得られることを見出し、この知見に基づいて、本発明に至ったものである。これまで、炭酸ナトリウムをノニオン界面活性剤と併用して、造粒物を形成することは公知であるが、結晶水を有する炭酸ナトリウムを併用すること、及び得られた造粒物を微粉末で被覆することによって、洗剤粒子の溶解性及び嵩密度を向上できることは、これまで検討又は提案されたことはなかったものである。これまでは、ノニオン界面活性剤は、アニオン界面活性剤と比べて炭酸ナトリウムとの濡れ性が悪いため、単に、機械力で強制的に嵩密度を高めようとすると、溶解性が著しく低下する問題があった。これに対して、本発明の方法によれば、結晶水を有する炭酸ナトリウムを特定の量で使用することによって、このような溶解性の低下を防止し、溶解性を向上することができる。また、従来嵩密度は、0.9g/ml程度が上限であったのに対して、本発明の方法によれば、1.0g/ml以上という優れた嵩密度を有する洗剤粒子が得られる。
【0005】
本発明は、上記の新規な知見に基づいて成されたものであり、溶解性及び嵩密度の向上した粒状ノニオン洗剤組成物の製造方法に関し、(1)下記(a)、(b)及び(c)成分、
(a)含水率が3重量%以上のノニオン界面活性剤、10〜50重量%
(b)炭酸ナトリウム無水塩、及び
(c)炭酸ナトリウム一水塩、
(但し、炭酸ナトリウム無水塩(b)及び炭酸ナトリウム一水塩(c)の合計量が、10〜60重量%であり、かつ炭酸ナトリウム無水塩(b)/炭酸ナトリウム一水塩(c)の重量比((b)/(c))が、65/35〜93/7である。)
を、混練押出後破砕造粒法、攪拌造粒法、及び転動造粒法からなる群から選択される造粒方法によって造粒する工程、及び
(2)造粒物を、粉末被覆剤で被覆する工程、
からなることを特徴とする製造方法に関するものである。。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について、更に詳細に説明する。
本発明においては、ノニオン界面活性剤としては、各種のノニオン界面活性剤を使用することができる。好ましいノニオン界面活性剤としては、例えば、以下のものを挙げることができる。
(1)炭素数6〜22、好ましくは8〜18の脂肪族アルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキシドを平均3〜30モル、好ましくは5〜20モル付加したポリオキシアルキレンアルキル(又はアルケニル)エーテル。この中でも、ポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)エーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル(又はアルケニル)エーテルが好適である。
(2)ポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)フェニルエーテル。
(3)長鎖脂肪酸アルキルエステルのエステル結合間にアルキレンオキシドが付加した以下の式で示される脂肪酸アルキルエステルアルコキシレート。
【0007】
R1 CO(OA)n OR2
(R1 COは、炭素数6〜22、好ましくは8〜18の脂肪酸残基を表わす。OAは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド等の炭素数2〜4、好ましくは2〜3のアルキレンオキシドの付加単位を表わす。nは、アルキレンオキシドの平均付加モル数を示し、一般に3〜30、好ましくは5〜20の数である。R2 は、炭素数1〜3の置換基を有してもよい、低級アルキル基を表す。)
(4)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル。
(5)ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル。
(6)ポリオキシエチレン脂肪酸エステル。
(7)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油。
(8)グリセリン脂肪酸エステル。
【0008】
上記のノニオン界面活性剤の中でも、融点が40℃以下でHLBが9〜16のポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)エーテル、脂肪酸メチルエステルにエチレンオキシドが付加した脂肪酸メチルエステルエトキシレートが特に好適に用いられる。また、これらのノニオン界面活性剤は混合物として使用してもよい。
ノニオン界面活性剤は、粒状ノニオン洗剤組成物中に、好ましくは10〜50重量%、更に好ましくは12〜40重量%、特に好ましくは15〜30重量%で含有される。この量が10重量%未満では、洗浄力が十分ではない。一方、50重量%を超えると、洗剤粒子の固化性が低下し易い。
ノニオン界面活性剤の含水率は、3重量%以上であり、好ましくは、4〜15重量%、更に好ましくは、5〜10重量%であることが適当である。含水率が3重量%未満では、洗剤粒子の溶解性及び嵩密度の向上効果が十分発揮されない。一方、含水率が、過剰に大きくなると、洗剤粒子の流動性が低下し易いので、好ましくない。
【0009】
本発明の方法では、上記ノニオン界面活性剤とともに、炭酸ナトリウム無水塩と、炭酸ナトリウム一水塩とを併用する。
造粒物中における炭酸ナトリウム無水塩の量は、通常、7〜70重量%、好ましくは、11〜64重量%、特に好ましくは、15〜57重量%の量で配合することが適当である。
また、炭酸ナトリウム一水塩は、例えば、造粒物の重量に基づいて、1〜26重量%、好ましくは、1〜21重量%、特に好ましくは、2〜16重量%の量で配合することが適当である。
本発明においては、炭酸ナトリウム無水塩(b)/炭酸ナトリウム一水塩(c)の重量比(以下、単に、「(b)/(c)比」と言う)を、65/35〜93/7、好ましくは、70/30〜92/8、更に好ましくは、75/25〜91/9であることが適当である。この比が、65/35よりも小さい場合には、洗剤粒子の溶解性が低下し易い。一方、この比が、93/7を越える場合には、洗剤粒子の流動性が低下し易い。
【0010】
炭酸ナトリウム無水塩及び炭酸ナトリウム一水塩の合計量は、10〜60重量%、好ましくは、15〜55重量%、更に好ましくは、20〜50重量%であることが適当である。この量が、10重量%未満では、洗浄力が低下し易い。一方、この量が、60重量%を越えると、相対的に他の成分の量が少なくなるので、好ましくない。
本発明の粒状ノニオン洗剤組成物を構成する洗剤粒子は、混練押出後破砕造粒法、攪拌造粒法、又は転動造粒法により造粒物を形成した後、又は造粒と同時にその造粒物の表面に粉末被覆剤を被覆することによって製造することができる。
混練押出後破砕造粒方法においては、混練押出し機、好ましくは、密閉式の圧密化処理装置、更に好ましくは横型連続式のニーダーに、ノニオン界面活性剤、炭酸ナトリウム、及び必要に応じて他の任意成分を導入し、ニーダー内で剪断力を付与しながら混合して一次造粒物(固体洗剤)を形成し、次いで、この一次造粒物を破砕造粒機、好ましくは、カッターミルによって破砕造粒し、圧密化処理を行うことによって、造粒物が製造される。この場合、ニーダーの他に、一軸又は二軸スクリュー押出機などを用いて行うこともできる。混練押出し機として、具体的には、株式会社栗本鐵工所製のKRCニーダーなどが挙げられる。破砕造粒機としては、例えば、フィッツミル(ホソカワミクロン製のDKASO 6型)を使用することができる。破砕造粒の際には、粉砕助剤として、例えば、結晶質アルミノケイ酸ナトリウムを添加してもよい。混練押出し機は、一般に30〜60℃、好ましくは35〜55℃、更に好ましくは40〜50℃である。温度が30℃よりも低い場合には、混練押出機への負荷が過大となり易く、好ましくない。一方、温度が60℃よりも高くなると、逆に、混練物が粉砕機に付着し易くなり、好ましくない。処理時間は、通常、0.2〜2分間、好ましくは0.5〜1分間である。また、破砕造粒処理は、一般に5〜30℃、好ましくは10〜25℃、更に好ましくは10〜20℃である。温度が5℃よりも低い場合には、結露が発生し易くなり易く、好ましくない。一方、温度が30℃よりも高くなると、逆に、粉砕機への付着が生じ易くなり、好ましくない。処理時間は、通常、1〜30秒間、好ましくは3〜30秒間である。
【0011】
攪拌造粒法においては、撹拌造粒機として、ハイスピードミキサー、シュギミキサー、レーディゲミキサーなどの造粒器内部に撹拌翼を有し、この撹拌翼と造粒器内部壁面との間に30mm以下のクリアランスを有する内部撹拌型の造粒機に、ノニオン界面活性剤、炭酸ナトリウム、及び任意に添加することのできる成分を導入し、処理することによって、造粒物を製造することができる。攪拌造粒の温度は、一般に20〜60℃、好ましくは30〜50℃、更に好ましくは35〜50℃である。温度が20℃よりも低い場合には、造粒が進みにくく、好ましくない。一方、温度が60℃よりも高くなると、逆に、造粒機への付着が生じ、負荷が過大となり易くなり、好ましくない。また、攪拌造粒処理における処理時間は、通常、1〜10分間、好ましくは2〜8分間である。
【0012】
転動造粒法においては、回転皿や、回転円筒、回転頭切円錐等の回転装置中に、ノニオン界面活性剤、炭酸ナトリウム、及び任意に添加することのできる成分を導入し、回転することによって、造粒物を製造することができる。転動造粒装置の温度は、一般に10〜60℃、好ましくは15〜50℃、更に好ましくは20〜50℃である。温度が10℃よりも低い場合には、造粒が進みにくく、好ましくない。一方、温度が60℃よりも高くなると、逆に、造粒機への付着が生じ、負荷が過大となり易くなり、好ましくない。また、転動造粒法における処理時間は、通常、1〜60分間、好ましくは5〜30分間である。
このような混練押出後破砕造粒法、攪拌造粒法又は転動造粒法により、本発明では嵩密度が0.9〜1.2g/ml 、好ましくは0.95〜1.1g/ml の造粒物を得ることができる。
【0013】
本発明では、このようにして得られた造粒物に対して、粉末被覆剤を被覆する。具体的には、例えば、転動ドラム中で粉末被覆剤を添加して転動することによって、被覆することができる。また、混練押出後破砕造粒法において、破砕造粒処理を被覆剤の共存下で行なうか又は、攪拌造粒法において造粒の終了付近で被覆剤を添加することによっても被覆することができる。このようにして、得られた被覆された造粒物からなる洗剤粒子が得られる。
粉末被覆剤としては、各種の粉末被覆剤を使用することができる。このような粉末被覆剤としては、例えば、無機質粉末が好適であり、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム等の炭酸塩や、非晶質シリカ、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム等のケイ酸塩、ゼオライト等のアルミノケイ酸塩等を使用することができる。
【0014】
粉末被覆剤の粒径は、平均粒子径として、0.1〜100μm 、好ましくは、0.5〜50μm 、特に好ましくは、1〜30μm であることが適当である。
平均粒子径が、0.1μm 未満では、発塵性が悪化する傾向となり、好ましくない。一方、平均粒子径が100μm を越えると、洗剤粒子の流動性が悪化する傾向となり、好ましくない。
粉末被覆剤の量は、造粒物100重量部に対して、例えば、1〜20重量部、好ましくは、3〜15重量部が適当である。この量が、1重量部未満では、洗剤粒子の流動性が低下し易い。一方、この量が、20重量部を越えると、発塵性が劣化し易い。
このようにして製造された洗剤粒子には、酵素、香料などを後添加することもできる。
【0015】
洗剤粒子からなる本発明の粒状ノニオン洗剤組成物は、一般に平均粒径300〜3000μm 、好ましくは350〜2000μm 、特に好ましくは400〜1000μm で得られる。また、嵩密度は、1.0g/ml以上、例えば、1.0〜1.2g/mlとなる。
本発明の粒状ノニオン洗剤組成物中には、通常洗剤原料に配合されている以下のような成分を配合することができる。これらの成分の配合方法には、各種の方法が適用でき、例えば、これらの成分を造粒処理工程で配合してもよく、また、造粒処理により得られた洗剤粒子に混合してもよく。
(1)無機質洗浄ビルダーとして、炭酸カリウム、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、トリポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム等。
(2)有機質洗浄ビルダーとして、クエン酸塩、コハク酸塩、ポリアクリル酸塩、ポリアクリル酸−マレイン酸共重合体、EDTA等。
(3)蛍光剤として、ビス(トリアジニルアミノ)スチルベンジスルホン酸誘導体、ビス(スルホスチリル)ビフェニル塩[チノパールCBS]等。
(4)酵素として、リパーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ等。
(5)漂白剤として、過炭酸塩、過硼酸塩等。
(6)帯電防止剤として、ジアルキル型4級アンモニウム塩などのカチオン界面活性剤等。
(7)表面改質剤として、微粉炭酸カルシウム、ポリエチレングリコール等。
(8)アニオン界面活性剤として、α−スルホ脂肪酸メチルエステル塩、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、脂肪酸石鹸等。
(9)再汚染防止剤として、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体等。
(10)増量剤として、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、塩化ナトリウム等。
(11)還元剤として、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム等。
【0016】
【実施例】
以下、本発明について、実施例及び比較例により更に詳細に説明する。
実施例及び比較例においては、以下の試験方法により各試料を評価した。
[製造法A](攪拌造粒法)
ノニオン界面活性剤、炭酸ナトリウム及び任意成分をレーディゲミキサー((株)マツボー製M−20型)に投入し、5分間攪拌造粒を行った。次いで、得られた造粒物の表面を粉末被覆剤で被覆し、粒状ノニオン洗剤組成物を得た。
[製造法B](攪拌造粒法)
ノニオン界面活性剤、炭酸ナトリウム及び任意成分をレーディゲミキサー((株)マツボー製M−20型)に投入し、水を噴霧しつつ5分間攪拌造粒を行った。次に、得られた造粒物の表面を粉末被覆剤で被覆し、粒状ノニオン洗剤組成物を得た。
[製造法C](混練押出後破砕造粒法)
ノニオン界面活性剤、炭酸ナトリウム及び任意成分を連続ニーダー(栗本鉄工所(株)KRCS−4型)に投入し、混練した後、押出機(不二パウダル(株)製ペレッターダブル)で押出し、次いでP型ゼオライトの共存下(5重量%)で破砕造粒機(ホソカワミクロン(株)製フィッツミル)を用い破砕し、造粒物を得た。次に、得られた造粒物の表面を粉末被覆剤で被覆し、粒状ノニオン洗剤組成物を得た。
[製造法D](転動造粒法)
ノニオン界面活性剤、炭酸ナトリウム及び任意成分を水平円筒型混合機(直径0.6m、容量130リットル)に投入し、転動造粒を行った後、得られた造粒物の表面を粉末被覆剤で被覆し、粒状ノニオン洗剤組成物を得た。
【0017】
[使用原料]
A.ノニオン界面活性剤
(1)A−1
C12H25O(CH2 CH2 O)6 H(含水率:3.5%)
(2)A−2
C12H25O(CH2 CH2 O)6 H(含水率:4.5%)
(3)A−3
C12H25O(CH2 CH2 O)6 H(含水率:6.0%)
(4)A−4
C12H25O(CH2 CH2 O)6 H(含水率:8.0%)
(5)A−5
C12H25O(CH2 CH2 O)6 H(含水率:12.5%)
(6)A−6(参考)
C12H25O(CH2 CH2 O)6 H(含水率:0.0%)
B.炭酸ナトリウム
(1)B−1
無水塩、平均粒子径290μm
(2)B−2
一水塩、平均粒子径290μm
C.粉末被覆剤
C−1
A型ゼオライト(水沢化学(株)製、平均粒子径3μm)
任意成分
P型ゼオライト(クロスフィールド社製、平均粒子径1μm)
ベントナイト(日産ガードラー触媒(株)製、LAUNDROSIL)
【0018】
[最終製品の結晶状態]
X線回折により、最終造粒物中の各成分の結晶相を分析した結果、実施例で製造した洗剤粒子中では、炭酸ナトリウムが、無水塩と、一水塩と、七水塩と、十水塩とが混在しており、ゼオライトには変化が認められなかった。従って、造粒過程において、ノニオン界面活性剤に含まれる水分は、炭酸ナトリウム無水塩に脱水されたものと推測する。
[低温溶解性試験]
5℃の3°硬水1lに洗剤粒子を5g投入し、緩やかに1分間攪拌した後、溶液の電気伝導度を測定し、以下の評価基準に従って、溶解率を求めた。
◎:溶解率90%以上
○:溶解率80%以上90%未満
△:溶解率70%以上80%未満
×:溶解率70%未満
[流動性試験]
JIS Z2502に基づいて、室温における安息角を排出法で測定した。
[嵩密度試験]
JIS Z2504に準じて、嵩密度を測定した。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、所定量の水分を含むノニオン界面活性剤と、結晶水を有する炭酸ナトリウムと、炭酸ナトリウム無水塩とを所定量にて、併用して、混練押出後破砕造粒、攪拌造粒、又は転動造粒法によって造粒物を形成し、更に、造粒物を粉末被覆剤で被覆することにより、溶解性及び嵩密度の両方が同時に改善されている粒状ノニオン洗剤組成物が製造できる。
Claims (1)
- 以下の工程を含有することを特徴とする粒状ノニオン洗剤組成物の製造方法。
(1)下記(a)、(b)及び(c)成分、
(a)含水率が3重量%以上のノニオン界面活性剤、10〜50重量%
(b)炭酸ナトリウム無水塩、及び
(c)炭酸ナトリウム一水塩、
(但し、炭酸ナトリウム無水塩(b)及び炭酸ナトリウム一水塩(c)の合計量が、10〜60重量%であり、かつ炭酸ナトリウム無水塩(b)/炭酸ナトリウム一水塩(c)の重量比((b)/(c))が、65/35〜93/7である。)
を、混練押出後破砕造粒法、攪拌造粒法、及び転動造粒法からなる群から選択される造粒方法によって造粒する工程、及び
(2)造粒物を、粉末被覆剤で被覆する工程。
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