JP4005539B2 - Manufacturing method of fuel cell separator - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電解質膜にアノード側電極及びカソード側電極を添わせ、これらを両側から挟持することによりセルモジュールを構成する燃料電池用セパレータの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池用のセパレータの組成物として熱可塑性樹脂に炭素繊維やカーボンナノチューブを配合したものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002―97375公報(第9頁、図1)
【0004】
この特許文献1の内容を詳しく説明する。
ここで、セパレータを燃料電池に組み込んだ際に、その両面にガス流路用の溝や冷却水流路用の溝を複数本成形する必要がある。このため、セパレータの素材は成形性に優れたものを使用する必要がる。
加えて、セパレータは電極からの集電機能が要求され、導電性に優れている必要がある。
【0005】
この要求を満足させるために、上記特許文献1では、セパレータの組成物として、成形性に優れたポリフェニレンサルファイド(熱可塑性樹脂)を使用するとともに、導電性に優れた炭素繊維やカーボンナノチューブを使用することにした。
一例を詳しく説明すると、セパレータの組成物として炭素繊維を30wt%、カーボンナノチューブを0.5wt%、ポリフェニレンサルファイド(熱可塑性樹脂)を69.5wt%準備し、これらを混合することにより混合物を得た。その後、この混合物を素材としてセパレータを射出成形した。
【0006】
熱可塑性樹脂であるポリフェニレンサルファイドを69.5wt%使用することで射出成形性を確保できる。さらに、炭素繊維を30wt%使用するとともに、カーボンナノチューブを0.5wt%使用することである程度の導電性を確保することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記特許文献1の技術では、素材に多量の炭素繊維を含有しているので、炭素繊維の配向性が顕著に発生し、セパレータは異方性になる。よって、セパレータに反りや変形が発生する虞がある。
また、セパレータのように両面にガス流路用の溝や冷却水流路用の溝がある場合には、ウエルドラインができやすい。このため、セパレータの強度が極端に低下して破損する虞がある。
【0008】
さらに、上記特許文献1の技術では、セパレータの導電性を高めるために、セパレータの素材に炭素繊維やカーボンナノチューブを含有させている。しかし、炭素繊維をセパレータの素材に含有させても、導電性を十分に上げることは難しい。
具体的には、特許文献1では、体積抵抗率を二重リング方式(ASTM D257)で測定している。しかし、二重リング方式は、高抵抗領域の測定に適しており、本発明者の測定結果では、低抵抗領域の測定に適した四探針法と比較して体積抵抗率がかなり低くでることが判った。
加えて、近年燃料電池は高い性能が要求されており、この要求を満足させるために、より導電性に優れたセパレータの実用化が望まれていた。
【0009】
そこで、本発明の目的は、強度を高めるとともに、導電性に優れた燃料電池用セパレータの製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、電解質膜に沿わせたアノード側電極及びカソード側電極を拡散層を介して両側から挟み込む燃料電池用セパレータの製造方法において、燃料電池用セパレータの素材に、メルトマスフローレイト試験方法における粘性が20〜80Pのポリフェニレンサルファイドを10〜34wt%、黒鉛を65〜80wt%、およびケッチェンブラックを1〜10wt%含んだ混合物を用い、この混合物の流動性をスパイラル・フロー・レシオで30を超える値に設定して成形することを特徴とする。
【0011】
セパレータに熱可塑性樹脂としてのポリフェニレンサルファイドを10〜34wt%含ませた。ポリフェニレンサルファイドは成形性に優れ、かつ弾力性に優れた樹脂なので、セパレータを射出成形する際の成形性を高めることができるとともに、シール性に優れたセパレータを得ることができる。
【0012】
加えて、ポリフェニレンサルファイドは耐熱性に優れた樹脂なので、セパレータにポリフェニレンサルファイドを含ませることで、セパレータの耐熱性を高めることができる。このため、比較的高温の領域で使用する燃料電池への適用が可能になる。
【0013】
ここで、ポリフェニレンサルファイドの含有量を10〜34wt%に設定した理由は以下の通りである。
ポリフェニレンサルファイドの含有量が10wt%未満になると、ポリフェニレンサルファイドの含有量が少なすぎて、セパレータの成形性やセパレータの接触面の弾力性、すなわちシール性を確保することが難しくなる。
さらに、含有量が10wt%未満になると、セパレータの耐熱性を確保することや、結合剤として働きを発揮させることが難しい。
【0014】
一方、ポリフェニレンサルファイドの含有量が34wt%を超えると、セパレータに含む黒鉛の含有量が少なくなり、セパレータの導電性を十分に確保することが難しくなる。
そこで、ポリフェニレンサルファイドの含有量を10〜34wt%に設定した。
【0015】
さらに、セパレータに黒鉛を65〜80wt%含ませることで、導電性を高めることができる。
黒鉛の含有量を65〜80wt%に設定した理由は以下の通りである。
黒鉛の含有量が65wt%未満になると、黒鉛の含有量が少なすぎて、セパレータの導電性を高めることが難しくなる。
【0016】
一方、黒鉛の含有量が80wt%を超えると、黒鉛の含有量が多すぎて黒鉛を均一に分散することが難しく、押出成形やプレス成形が困難になる。
そこで、熱可塑性樹脂の含有量を65〜80wt%に設定した。
また、黒鉛の含有量を65wt%以上に確保することで、セパレータの体積抵抗率を低減させて、セパレータの導電性を十分に高めることができる。
【0017】
加えて、セパレータにケッチェンブラックを1〜10wt%含ませることで、導電性をより一層高めることができる。
ケッチェンブラックは、他のカーボンブラックと比較して特に導電性に優れた部材であり、セパレータにケッチェンブラックを含ませることでセパレータの導電性をより一層高めることができる。
【0018】
ここで、ケッチェンブラックの含有量を1〜10wt%に設定した理由は以下の通りである。
ケッチェンブラックの含有量が1wt%未満になると、ケッチェンブラックの含有量が少なすぎて、セパレータの導電性を十分に確保することができない虞がある。
【0019】
一方、ケッチェンブラックの含有量が10wt%を超えると、ケッチェンブラックの含有量が多すぎて混錬し難くなる。溶剤を添加することで混錬を可能にすることも考えられるが、溶剤を使用することでコストが上がる虞がある。
加えて、溶剤を添加して混錬しても、ケッチェンブラックを含んだ混錬物は流動性が比較的悪く、例えば成形の際に所定の形状を得ることが難しい。
そこで、ケッチェンブラックの含有量を1〜10wt%に設定した。
【0020】
また、セパレータに含ませた黒鉛およびケッチェンブラックは炭素粒子であり、セパレータに繊維質の物質を多量に含ませていない。よって、繊維質の物質によりセパレータに配向性が発生することを抑え、異方性によりセパレータに反りや変形が発生することを防止することができる。
【0021】
さらに、セパレータに繊維質の物質を多量に含ませていないので、セパレータに備えるガス流路用の溝や冷却水流路用の溝に、ウエルドラインが発生してセパレータの強度が低下することを防ぐことができる。
燃料電池用セパレータの素材に、メルトマスフローレイト試験方法における粘性が20〜80Pのポリフェニレンサルファイドを10〜34wt%、黒鉛を65〜80wt%、およびケッチェンブラックを1〜10wt%含んだ混合物を用い、この混合物の流動性をスパイラル・フロー・レシオで30を超える値に設定して成形することで、燃料電池用セパレータの成形性をより一層高めることができる。
【0022】
請求項2は、電解質膜に沿わせたアノード側電極及びカソード側電極を拡散層を介して両側から挟み込む燃料電池用セパレータの製造方法において、燃料電池用セパレータの素材に、メルトマスフローレイト試験方法における粘性が20〜80Pのポリフェニレンサルファイドを10〜34wt%、黒鉛を60〜80wt%、ケッチェンブラックを1〜10wt%、およびチョップド炭素繊維を5〜15wt%含んだ混合物を用い、この混合物の流動性をスパイラル・フロー・レシオで30を超える値に設定して成形することを特徴とする。
【0023】
セパレータにポリフェニレンサルファイドを10〜34wt%、黒鉛を60〜80wt%、およびケッチェンブラックを1〜10wt%含ませることで、請求項1と同様の効果を得ることができる。
加えて、セパレータにチョップド炭素繊維を5〜15wt%含ませることで、セパレータの強度や耐熱性を高めることができる。
さらに、セパレータにチョップド炭素繊維を含ませると、これが黒鉛の機能の一部を担うので、黒鉛含有量の下限値は60wt%であってもよい。
【0024】
ここで、チョップド炭素繊維の含有量を5〜15wt%に設定した理由は以下の通りである。
チョップド炭素繊維の含有量が5wt%未満になると、チョップド炭素繊維の含有量が少なすぎて、セパレータの強度や耐熱性を確保することが難しくなる。
【0025】
一方、チョップド炭素繊維の含有量が15wt%を超えると、セパレータに含むチョップド炭素繊維の含有量が多すぎてチョップド炭素繊維の配向性が顕著に発生し、セパレータは異方性になる。よって、セパレータに反りや変形が発生する虞がある。
【0026】
また、セパレータのように両面にガス流路用の溝や冷却水流路用の溝がある場合には、ウエルドラインができやすい。このため、セパレータの強度が極端に低下して破損する虞がある。
そこで、チョップド炭素繊維の含有量を5〜15wt%に設定した。
燃料電池用セパレータの素材に、メルトマスフローレイト試験方法における粘性が20〜80P(ポアズ)のポリフェニレンサルファイドを10〜34wt%、黒鉛を60〜80wt%、ケッチェンブラックを1〜10wt%、およびチョップド炭素繊維を5〜15wt%含んだ混合物を用い、この混合物の流動性をスパイラル・フロー・レシオで30を超える値に設定して成形することで、燃料電池用セパレータの成形性をより一層高めることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る燃料電池用セパレータの製造方法で製造した燃料電池用セパレータを燃料電池に使用した例を示す分解斜視図である。
燃料電池10は、一例として電解質膜12に固体高分子電解質を使用し、この電解質膜12にアノード側電極13及びカソード側電極14を添わせ、アノード側電極13側にアノード側電極拡散層15を介してセパレータ18を合わせるとともに、カソード側電極14側にカソード側電極拡散層16を介してセパレータ(燃料電池用セパレータ)18を合わせることによりセルモジュール11を構成し、このセルモジュール11を多数個積層した固体高分子型燃料電池である。
【0028】
セパレータ18は、第1セパレータ20と、第2セパレータ30とからなり、第1セパレータ20の冷却水通路形成面20aと第2セパレータ30の接合面30aを接合したものである。
【0029】
このように、第1、第2セパレータ20,30を接合することにより、第1セパレータ20の冷却水通路用溝21…を第2セパレータ30で覆い、冷却水通路22…(図4に示す)を形成する。
この冷却水通路22…には、第1、第2セパレータ20,30の上端中央の冷却水供給孔部23a,33aが連通するとともに、第1、第2セパレータ20,30の下端中央の冷却水排出孔部23b,33bが連通する。
【0030】
第1セパレータ20は、燃料ガス通路形成面20b側に燃料ガス通路用溝24…(図2に示す)を備え、燃料ガス通路形成面20bにアノード側電極拡散層15を重ね合わせることで、燃料ガス通路用溝24…をアノード側電極拡散層15で塞いで燃料ガス通路25…(図4に示す)を形成する。
この燃料ガス通路25…に、第1、第2セパレータ20,30の上端左側の燃料ガス供給孔部26a,36aを連通するとともに、第1、第2セパレータ20,30の下端右側の燃料ガス排出孔部26b,36bを連通する。
【0031】
第2セパレータ30は、酸化剤ガス通路形成面30b側に酸化剤ガス通路用溝37…を備え、酸化剤ガス通路形成面30bにカソード側電極拡散層16を重ね合わせることで、酸化剤ガス通路用溝37…をカソード側電極拡散層16で塞いで酸化剤ガス通路38…(図4に示す)を形成する。
この酸化剤ガス通路38…に、第1、第2セパレータ20,30の上端右側の酸化剤ガス供給孔部29a,39aを連通するとともに、第1、第2セパレータ20,30の下端左側の酸化剤ガス排出孔部29b,39bを連通する。
【0032】
第1、第2セパレータ20,30は、ポリフェニレンサルファイドを10〜34wt%、黒鉛を60〜80wt%、ケッチェンブラックを1〜10wt%、およびチョップド炭素繊維を5〜15wt%含んだ混合物で形成したものである。
【0033】
第1、第2セパレータ20,30に熱可塑性樹脂としてのポリフェニレンサルファイドを10〜34wt%含ませた。ポリフェニレンサルファイドは成形性に優れ、かつ弾力性に優れた樹脂なので、第1、第2セパレータ20,30を射出成形する際の成形性を高めることができるとともに、シール性に優れた第1、第2セパレータ20,30を得ることができる。
これにより、第1、第2セパレータ20,30の生産性や精度をより一層高めることができる。
【0034】
加えて、ポリフェニレンサルファイドは耐熱性に優れた樹脂なので、第1、第2セパレータ20,30にポリフェニレンサルファイドを含ませることで、第1、第2セパレータ20,30の耐熱性を高めることができる。
このため、比較的高温の領域で使用する燃料電池への適用が可能になり、用途の拡大を図ることができる。
【0035】
ここで、ポリフェニレンサルファイドの含有量を10〜34wt%に設定した理由は以下の通りである。
ポリフェニレンサルファイドの含有量が10wt%未満になると、ポリフェニレンサルファイドの含有量が少なすぎて、第1、第2セパレータ20,30の成形性や第1、第2セパレータ20,30の接触面の弾力性、すなわちシール性を確保することが難しくなる。
さらに、含有量が10wt%未満になると、第1、第2セパレータ20,30の耐熱性を確保することや、結合剤として働きを発揮させることが難しい。
【0036】
一方、ポリフェニレンサルファイドの含有量が34wt%を超えると、第1、第2セパレータ20,30に含む黒鉛の含有量が少なくなり、第1、第2セパレータ20,30の導電性を十分に確保することが難しくなる。
そこで、熱可塑性樹脂の含有量を10〜34wt%に設定して、第1、第2セパレータ20,30の成形性、シール性、耐熱性や結合性を確保するとともに、十分な導電性を確保することにした。
【0037】
さらに、第1、第2セパレータ20,30に黒鉛を60〜80wt%含ませることで、導電性を高めることができる。
黒鉛の含有量を60〜80wt%に設定した理由は以下の通りである。
黒鉛の含有量が60wt%未満になると、黒鉛の含有量が少なすぎて、第1、第2セパレータ20,30の導電性を高めることが難しくなる。
【0038】
一方、黒鉛の含有量が80wt%を超えると、黒鉛の含有量が多すぎて黒鉛を均一に分散することが難しく、押出成形やプレス成形が困難になる。
そこで、熱可塑性樹脂の含有量を60〜80wt%に設定して、第1、第2セパレータ20,30の導電性を確保するとともに、成形性を確保することにした。
【0039】
また、黒鉛の含有量を60wt%以上に確保することで、第1、第2セパレータ20,30の体積抵抗率(mΩ・cm)を低減させて、第1、第2セパレータ20,30の導電性を十分に高めることができる。
【0040】
一方、ポリフェニレンサルファイドの含有量が34wt%を超えると、第1、第2セパレータ20,30に含む黒鉛の含有量が少なくなり、第1、第2セパレータ20,30の導電性を十分に確保することが難しくなる。
そこで、熱可塑性樹脂の含有量を10〜34wt%に設定して、第1、第2セパレータ20,30の成形性、シール性、耐熱性や結合性を確保するとともに、十分な導電性を確保することにした。
【0041】
加えて、第1、第2セパレータ20,30にケッチェンブラックを1〜10wt%含ませることで、導電性をより一層高めることができる。
ケッチェンブラックは、他のカーボンブラックと比較して特に導電性に優れた部材であり、第1、第2セパレータ20,30にケッチェンブラックを含ませることで第1、第2セパレータ20,30の導電性をより一層高めることができる。
【0042】
ここで、ケッチェンブラックの含有量を1〜10wt%に設定した理由は以下の通りである。
ケッチェンブラックの含有量が1wt%未満になると、ケッチェンブラックの含有量が少なすぎて、第1、第2セパレータ20,30の導電性を十分に確保することができない虞がある。
【0043】
一方、ケッチェンブラックの含有量が10wt%を超えると、ケッチェンブラックの含有量が多すぎて混錬しづらくなる。溶剤を添加することで混錬を可能にすることも考えられるが、溶剤を使用することでコストが上がる虞がある。
加えて、溶剤を添加して混錬できたとしても、ケッチェンブラックを含んだ混錬物は流動性が比較的悪く、例えば成形の際に所定の形状を得ることが難しい。
そこで、ケッチェンブラックの含有量を1〜10wt%に設定することで、第1、第2セパレータ20,30の導電性を十分に確保し、さらに混錬の容易化を図るとともに成形性を好適に確保することにした。
【0044】
また、第1、第2セパレータ20,30に含ませた黒鉛およびケッチェンブラックは炭素粒子であり、セパレータに繊維質の物質を多量に含ませていない。よって、繊維質の物質によりセパレータに配向性が発生することを抑え、異方性により第1、第2セパレータ20,30に反りや変形が発生することを防止することができる。
【0045】
また、第1、第2セパレータ20,30に繊維質の物質を多量に含ませていないので、第1、第2セパレータ20,30に備えるガス流路用の溝や冷却水流路用の溝に、ウエルドラインが発生して第1、第2セパレータ20,30の強度が低下することを防ぐことができる。
【0046】
加えて、第1、第2セパレータ20,30にチョップド炭素繊維を5〜15wt%含ませることで、第1、第2セパレータ20,30の強度や耐熱性を高めることができる。
【0047】
ここで、チョップド炭素繊維の含有量を5〜15wt%に設定した理由は以下の通りである。
チョップド炭素繊維の含有量が5wt%未満になると、チョップド炭素繊維の含有量が少なすぎて、第1、第2セパレータ20,30の強度や耐熱性を確保することが難しくなる。
【0048】
一方、チョップド炭素繊維の含有量が15wt%を超えると、第1、第2セパレータ20,30に含むチョップド炭素繊維の含有量が多すぎてチョップド炭素繊維の配向性が顕著に発生し、第1、第2セパレータ20,30は異方性になる。よって、第1、第2セパレータ20,30に反りや変形が発生する虞がある。
【0049】
また、第1、第2セパレータ20,30のように両面にガス流路用の溝や冷却水流路用の溝がある場合には、ウエルドラインができやすい。このため、第1、第2セパレータ20,30の強度が極端に低下して破損する虞がある。
そこで、チョップド炭素繊維の含有量を5〜15wt%に設定して、第1、第2セパレータ20,30の強度や耐久性を確保することにした。
【0050】
ここで、第1、第2セパレータ20,30に含ませたポリフェニレンサルファイドは、粘性を20〜80P(ポアズ)に設定したものである。
【0051】
ポリフェニレンサルファイドの粘性を20〜80Pに設定した理由は以下の通りである。
ポリフェニレンサルファイドの粘性が20P未満になると、粘性が低すぎて第1、第2セパレータ20,30の製造の際に、ポリフェニレンサルファイドが固化せず、スラリー状になってしまう。
【0052】
一方、ポリフェニレンサルファイドの粘性が80Pを超えると、ポリフェニレンサルファイドの粘性が高すぎて第1、第2セパレータ20,30の製造の際に、ポリフェニレンサルファイドに黒鉛などを良好に混錬することができない。
そこで、ポリフェニレンサルファイドの粘性を20〜80Pに設定することで、ポリフェニレンサルファイドに黒鉛などを良好に混錬できるようにして、セパレータの成形性をより一層高めることにした。
【0053】
なお、ポリフェニレンサルファイドの粘性の測定は、300℃においてMFR(メルトマスフローレイト)の試験方法(ASTM D1238)で測定したものである。
ここで、MFRとは、鉛直の金属シリンダ内にポリフェニレンサルファイドを充填し、このポリフェニレンサルファイドをおもりを載せたピストンで押圧してシリンダ先端のダイから押し出し、この際にピストンが所定距離移動する移動時間を測定し、この測定値に基づいて粘性を求める方法をいう。
【0054】
図2は図1のA−A線断面図である。
第1セパレータ20は、図1に示すように略矩形状に形成した部材で、冷却水通路形成面20aに冷却水通路用溝21…を多数本条備え、燃料ガス通路形成面(接触面)20bに燃料ガス通路用溝24…を多数本条備える。
【0055】
第1セパレータ20に、ポリフェニレンサルファイドを10〜34wt%含ませた。これにより、第1セパレータ20の成形性、シール性、耐熱性や結合性を確保するとともに、十分な導電性を確保することができる。
【0056】
ここで、第1セパレータ20に含むチョップド炭素繊維は弾性率が高いので、チョップド炭素繊維の含有量が多すぎると、冷却水通路用溝21…を形成するリブ40…内や、燃料ガス通路用溝24…を形成するリブ41…内にチョップド炭素繊維が入りきらず、チョップド炭素繊維とポリフェニレンサルファイドとの分離が起きやすくなる。
【0057】
このため、リブ40…,41…はポリフェニレンサルファイドの含有量が他の部位と比較して多くなり、本来の性能を発揮することができなく虞がある。
そこで、チョップド炭素繊維の含有量を5〜15wt%に抑えた。これにより、リブ40…,41…内にチョップド炭素繊維を好適に入り込ませて、リブ40…,41…を良好に形成することができる。
【0058】
図3は図1のB−B線断面図である。
第2セパレータ30は、図1に示すように略矩形状に形成した部材で、接合面30aを平坦に形成し、酸化剤ガス通路形成面(接触面)30bに酸化剤ガス通路用溝37…を多数本条備える。
【0059】
第2セパレータ30に、ポリフェニレンサルファイドを10〜34wt%含ませた。これにより、第1セパレータ20の成形性、シール性、耐熱性や結合性を確保するとともに、十分な導電性を確保することができる。
ここで、第1セパレータ20と同様に、第2セパレータ30も、チョップド炭素繊維の含有量を5〜15wt%に抑えたので、リブ42…内にチョップド炭素繊維を好適に入り込ませて、リブ42…を良好に形成することができる。
【0060】
図4は本発明に係る燃料電池用セパレータを示す断面図である。
セパレータ18は、第1セパレータ20の冷却水通路形成面20aと、第2セパレータ30の接合面30aとを接合し、第1セパレータ20の冷却水通路用溝21を第2セパレータ30で塞いで冷却水通路22を形成したものである。
燃料ガス通路形成面20bにアノード側電極拡散層15を合わせることで、燃料ガス通路用溝24…及びアノード側電極拡散層15で燃料ガス通路25…を形成する。
【0061】
このセパレータ18は、チョップド炭素繊維を5〜15wt%含んでいるので、強度、弾性率、耐熱性をさらに高めることができる。セパレータ18の強度を上げることで、燃料電池にセパレータ18を組み込む際の締付け強度を高めることができる。
さらに、セパレータ18の弾性率や耐熱性を上げることで、高温時の耐ガス圧性やクリープ強度を高めることができるので、高温領域でも燃料電池を好適に使用することができる。
【0062】
次に、図5において、体積抵抗率ρvの求め方を説明する。
図5は体積抵抗率の求め方を説明した図であり、試料50(幅をW、高さをt、長さをL)の体積抵抗率ρvを四探針法(ASTM D991)で求める例について説明する。
断面積が(W×t)の一端51から他端52に矢印の如く一定電流Iを流し、距離Lだけ離れた一端51側の電極と他端52側の電極との電極間の電位差Vを四探針法で測定する。
測定した電位差Vに基づいて次式で体積抵抗率ρvを求める。
体積抵抗率ρv=(V/I)×(W/L)×t
【0063】
ここで、四探針法を採用する理由を説明する。
電位差Vを測定する際に、試料50の一定電流Iを流すと、試料50の一端51と電流電極との間に界面現象により接触抵抗と呼ばれる電圧降下が生じる。この接触抵抗の影響で抵抗Ω(V/I)が高く測定される。
【0064】
そこで、四探針法を採用することで、接触抵抗を排除し、試料50の真の体積抵抗率ρvを求めることができる。
なお、電位差Vを測定する方法として、四探針法の他に二重リング方式(ASTM D257)も知られている。
【0065】
しかし、二重リング方式は、高抵抗領域の測定に適しており、本発明者の測定結果でも、四探針法と比較して体積抵抗率がかなり低くでることが判った。
以下、表2に基づいて四探針法(ASTM D991)および二重リング法(ASTM D257)で求めた体積抵抗率について説明する。
【0066】
【表1】
【0067】
表1に示すように、テスト1の試験片は、ポリフェニレンサルファイド(粘性60P)を15wt%、ポリフェニレンサルファイド(粘性20P)を15wt%、黒鉛(粒径100μm)を69wt%およびケッチェンブラックを1wt%含んだものである。
この混合物の流動性は、スパイラル・フロー・レシオが30である。
【0068】
テスト2の試験片は、ポリフェニレンサルファイド(粘性60P)を12.5wt%、ポリフェニレンサルファイド(粘性20P)を12.5wt%、可塑剤(ポリマータイプ)を2.5wt%、黒鉛(粒径100μm)を69wt%、ケッチェンブラックを1wt%およびPAN系チョップド炭素繊維を2.5wt%含んだものである。
この混合物の流動性は、スパイラル・フロー・レシオが45である。
【0069】
スパイラル・フロー・レシオは、スパイラル・フロー試験で求めたレシオである。スパイラル・フロー試験とは、金型に形成した狭くて長い螺旋状の溝に、射出成形機で溶融樹脂を射出し、螺旋状の溝に流入した溶融樹脂の流入長から成形性を判断する試験をいう。
【0070】
テスト1の試験片およびテスト2の試験片の体積抵抗率を四探針法と二重リング法とで求めた。
二重リング法で求めた体積抵抗率は、テスト1が0.155mΩ・cm、テスト2が0.072mΩ・cmであった。
一方、四探針法で求めた体積抵抗率は、テスト1が0.57mΩ・cm、テスト2が0.33mΩ・cmであった。
このように、高抵抗領域に適した二重リング法で低抵抗領域の体積抵抗率を求めると、四探針法と比較してかなり低くでることが判った。そこで、信頼性を高めるために体積抵抗率を四探針法で求めることにした。
【0071】
次に、四探針法で求めた黒鉛およびケッチェンブラックのそれぞれの含有量と体積抵抗率との関係を図6および図7で説明する。
図6は黒鉛の含有量と体積抵抗率との関係を示したグラフであり、縦軸は体積抵抗率(mΩ・cm)を示し、横軸は黒鉛の含有量(wt%)を示す。
黒鉛の含有量が0のとき、体積抵抗率は約150000mΩ・cmであるが、黒鉛の含有量が60wt%以上になると体積抵抗率は小さくなることが判る。
よって、黒鉛の含有量が60wt%以上になるように、好ましくは65wt%以上になるように設定した。
【0072】
図7はケッチェンブラックの含有量と体積抵抗率との関係を示したグラフであり、縦軸は体積抵抗率(mΩ・cm)を示し、横軸はケッチェンブラックの含有量(wt%)を示す。
ケッチェンブラックの含有量が0のとき、体積抵抗率は約3400mΩ・cmであるが、ケッチェンブラックの含有量が1wt%になると体積抵抗率は約500mΩ・cmまで下がる。
【0073】
さらに、ケッチェンブラックの含有量が2になると、体積抵抗率は約300mΩ・cmになり、ケッチェンブラックの含有量が3wt%になると体積抵抗率は極めて小さくなることが判る。
よって、ケッチェンブラックの含有量が1wt%以上になるように設定した。
【0074】
次に、実施例1〜3および比較例1〜2を表2に基づいて説明する。
セパレータ18に含有させるポリフェニレンサルファイドは、一例として出光石油化学株式会社製のものを使用し、黒鉛は、一例として日本黒鉛工業株式会社製のものを使用した。
また、ケッチェンブラックは、一例としてケッチェン・ブラック・インターナショナル株式会社製のEC600JD(商品名)を使用し、チョップド炭素繊維は、一例として東レ株式会社製のPAN系のものを使用した。
【0075】
なお、ケッチェン・ブラック・インターナショナル株式会社製のEC600JD(商品名)は、通常のケッチェンブラックと比較して約60%の含有量で同等の導電性を確保できる高級グレードの高導電性カーボンブラックである。
また、東レ株式会社製のチョップド炭素繊維は、直径dが7μm、長さが3mmの炭素繊維である。
【0076】
【表2】
【0077】
表2に示すように、実施例1は、ポリフェニレンサルファイド(粘性45P)を33.25wt%、黒鉛(粒径100μm)を60wt%、ケッチェンブラックを2.85wt%、およびチョップド炭素繊維を5wt%含んだものである。なお、この混合物の流動性は、スパイラル・フロー・レシオが40である。
【0078】
実施例2は、ポリフェニレンサルファイド(粘性45P)を30wt%、黒鉛(粒径100μm)を63wt%、ケッチェンブラックを2wt%、およびチョップド炭素繊維を5wt%含んだものである。なお、この混合物の流動性は、スパイラル・フロー・レシオが45である。
【0079】
実施例3は、ポリフェニレンサルファイド(粘性45P)を25wt%、黒鉛(粒径100μm)を67wt%、ケッチェンブラックを3wt%、およびチョップド炭素繊維を5wt%含んだものである。なお、この混合物の流動性は、スパイラル・フロー・レシオが60である。
【0080】
比較例1は、ポリフェニレンサルファイド(粘性80P)を35wt%、黒鉛(粒径100μm)を58wt%、ケッチェンブラックを2wt%、およびチョップド炭素繊維を5wt%含んだものである。なお、この混合物の流動性は、スパイラル・フロー・レシオが62である。
【0081】
比較例2は、ポリフェニレンサルファイド(粘性80P)を35wt%、黒鉛(粒径100μm)を62wt%、ケッチェンブラックを3wt%含んだものである。なお、この混合物の流動性は、スパイラル・フロー・レシオが50である。
【0082】
実施例1〜3および比較例1〜2の試料を準備した後、図5で説明した四探針法でそれぞれの試料の体積抵抗率を求めた。
ここで、体積抵抗率が90mΩ・cm以下であれば、セパレータ18(図1参照)に採用した際に十分な導電性を確保することができるとの見通しから、体積抵抗率のしきい値を90mΩ・cmとし、求めた体積抵抗値が90mΩ・cm以下の場合を評価○とし、求めた体積抵抗値が90mΩ・cmを超えた場合を評価×とした。
【0083】
その結果、実施例1は体積抵抗率が72mΩ・cmと90mΩ・cm以下に抑えることができたので、評価は○である。
また、実施例2は体積抵抗率が85mΩ・cmと90mΩ・cm以下に抑えることができたので、評価は○である。
さらに、実施例3は体積抵抗率が60mΩ・cmと90mΩ・cm以下に抑えることができたので、評価は○である。
【0084】
一方、比較例1は体積抵抗率が330mΩ・cmと90mΩ・cmを超えてしまうので、評価は×である。
また、比較例2は体積抵抗率が98mΩ・cmと90mΩ・cmを超えてしまうので、評価は×である。
【0085】
なお、混合物の流動性は、成形性などを考慮すると、スパイラル・フロー・レシオで30以上を確保する必要があり、好ましくは40以上であることが望ましい。
実施例1〜実施例3および比較例1〜2は、混合物の流動性がスパイラル・フロー・レシオで40以上であるので、一例として射出成形が可能であった。
【0086】
次に、第2実施形態について説明する。
第1実施形態では、第1、第2セパレータ20,30に、ポリフェニレンサルファイドを10〜34wt%、黒鉛を60〜80wt%、ケッチェンブラックを1〜10wt%、およびチョップド炭素繊維を5〜15wt%含ませた例について説明したが、第1、第2セパレータ20,30に、ポリフェニレンサルファイドを10〜34wt%、黒鉛を65〜80wt%、およびケッチェンブラックを1〜10wt%含ませることも可能である。
【0087】
第1、第2セパレータ20,30にポリフェニレンサルファイドを10〜34wt%含ませることで、第1、第2セパレータ20,30を射出成形する際の成形性を高めることができるとともに、シール性に優れた第1、第2セパレータ20,30を得ることができる。
これにより、第1、第2セパレータ20,30の生産性や精度をより一層高めることができる。
【0088】
加えて、ポリフェニレンサルファイドは耐熱性に優れた樹脂なので、第1、第2セパレータ20,30にポリフェニレンサルファイドを含ませることで、第1、第2セパレータ20,30の耐熱性を高めることができる。このため、比較的高温の領域で使用する燃料電池への適用が可能になり、用途の拡大を図ることができる。
ここで、ポリフェニレンサルファイドの含有量を10〜34wt%に設定した理由は、第1実施形態と同様である。
【0089】
また、セパレータに黒鉛を65〜80wt%含ませることで、導電性を高めることができる。
黒鉛の含有量を65〜80wt%に設定した理由は、第1実施形態と同様である。
すなわち、黒鉛の含有量が65wt%未満になると、黒鉛の含有量が少なすぎて、第1、第2セパレータ20,30の導電性を高めることが難しくなる。
【0090】
一方、黒鉛の含有量が80wt%を超えると、黒鉛の含有量が多すぎて黒鉛を均一に分散することが難しく、押出成形やプレス成形が困難になる。
そこで、熱可塑性樹脂の含有量を65〜80wt%に設定して、第1、第2セパレータ20,30の導電性を確保するとともに、成形性を確保することにした。
【0091】
また、黒鉛の含有量を65wt%以上に確保することで、第1、第2セパレータ20,30の体積抵抗率(mΩ・cm)を低減させて、第1、第2セパレータ20,30の導電性を十分に高めることができる。
【0092】
さらに、セパレータにケッチェンブラックを1〜10wt%含ませることで、導電性をより一層高めることができる。
ケッチェンブラックの含有量を1〜10wt%に設定した理由は、第1実施形態と同様である。
第2実施形態の第1、第2セパレータ20,30によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0093】
なお、前記実施形態の第1、第2セパレータ20,40は、押出し成形やプレス成形で連続的に成形することが可能であり、さらに加熱プレス方法、射出成形方法やトランスファー成形方法などの製造方法で成形することが可能である。
トランスファー成形方法とは、成形材料をキャビティとは別のポット部に1ショット分入れ、プランジャーによって溶融状態の材料をキャビティに移送して成形する方法である。
【0094】
また、前記実施形態では、第1、第2セパレータ20,30に含ませたポリフェニレンサルファイドの粘性を20〜80Pに設定した例について説明したが、ポリフェニレンサルファイドの粘性が80Pより高い場合には、可塑剤を使用して対応することも可能である。
【0095】
さらに、前記実施形態では、粒径が100μmの黒鉛を使用する例について説明したが、黒鉛の粒径は100μmに限るものではなく、その他の粒径を使用することも可能である。
【0096】
加えて、前記実施形態では、ケッチェンブラックを、一例としてケッチェン・ブラック・インターナショナル株式会社製(販売元;三菱化学株式会社)の「EC600JD」を使用した例について説明したが、これに限らないで、例えばケッチェン・ブラック・インターナショナル株式会社製の「EC」を使用することも可能であり、その他のケッチェンブラックを使用することも可能である。
さらに、ケッチェンブラックと同様に導電性に優れたカーボンブラックであれば、ケッチェンブラックに代えて使用することも可能である。
【0097】
また、前記実施形態では、PAN系のチョップド炭素繊維を使用する例について説明したが、これに限らないで、例えばピッチ系のチョップド炭素繊維を使用することも可能である。
【0098】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1は、燃料電池用セパレータの素材に、メルトマスフローレイト試験方法における粘性が20〜80Pのポリフェニレンサルファイドを10〜34wt%、黒鉛を65〜80wt%、およびケッチェンブラックを1〜10wt%含んだ混合物を用い、この混合物の流動性をスパイラル・フロー・レシオで30を超える値に設定して成形したので、セパレータを射出成形する際の成形性を高めることができる。これにより、セパレータの生産性や精度をより一層高めることができる。
【0099】
加えて、ポリフェニレンサルファイドは耐熱性に優れた樹脂なので、セパレータにポリフェニレンサルファイドを含ませることで、セパレータの耐熱性を高めることができる。このため、比較的高温の領域で使用する燃料電池への適用が可能になり、用途の拡大を図ることができる。
そこで、ポリフェニレンサルファイドの含有量を10〜34wt%に設定して、セパレータの成形性、シール性、耐熱性や結合性を確保するとともに、十分な導電性を確保することにした。
【0100】
また、黒鉛の含有量を65〜80wt%に設定して、セパレータの導電性を確保するとともに、成形性を確保することにした。
さらに、黒鉛の含有量を65wt%以上に確保することで、セパレータの体積抵抗率を低減させて、セパレータの導電性を十分に高めることができる。
加えて、セパレータにケッチェンブラックを1〜10wt%含ませることで、導電性をより一層高めることができる。
【0101】
請求項2は、燃料電池用セパレータの素材に、メルトマスフローレイト試験方法における粘性が20〜80Pのポリフェニレンサルファイドを10〜34wt%、黒鉛を60〜80wt%、ケッチェンブラックを1〜10wt%、およびチョップド炭素繊維を5〜15wt%含んだ混合物を用い、この混合物の流動性をスパイラル・フロー・レシオで30を超える値に設定して成形することで、燃料電池用セパレータの成形性をより一層高めることができる。加えてセパレータの強度や耐熱性を高めることができる。
【0102】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る燃料電池用セパレータの製造方法で製造した燃料電池用セパレータを燃料電池に使用した例を示す分解斜視図である。
【図2】 図1のA−A線断面図
【図3】 図1のB−B線断面図
【図4】 本発明に係る燃料電池用セパレータを示す断面図
【図5】 体積抵抗率の求め方を説明した図
【図6】 黒鉛の含有量と体積抵抗率との関係を示したグラフ
【図7】 ケッチェンブラックの含有量と体積抵抗率との関係を示したグラフ
【符号の説明】
10…燃料電池、12…電解質膜、13…アノード側電極、14…カソード側電極、15…アノード側電極拡散層(拡散層)、16…カソード側電極拡散層(拡散層)、18…セパレータ(燃料電池用セパレータ)、20…第1セパレータ、30…第2セパレータ。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a fuel cell separator that constitutes a cell module by attaching an anode side electrode and a cathode side electrode to an electrolyte membrane and sandwiching them from both sides Manufacturing method About.
[0002]
[Prior art]
As a composition of a separator for a fuel cell, a composition in which carbon fiber or carbon nanotube is blended with a thermoplastic resin is known (for example, see Patent Document 1).
[0003]
[Patent Document 1]
JP 2002-97375 A (page 9, FIG. 1)
[0004]
The contents of Patent Document 1 will be described in detail.
Here, when the separator is incorporated in the fuel cell, it is necessary to form a plurality of grooves for gas flow paths and grooves for cooling water flow paths on both surfaces thereof. For this reason, it is necessary to use the separator material having excellent moldability.
In addition, the separator is required to have a function of collecting current from the electrodes and needs to be excellent in conductivity.
[0005]
In order to satisfy this requirement, in Patent Document 1, polyphenylene sulfide (thermoplastic resin) excellent in moldability is used as the separator composition, and carbon fibers and carbon nanotubes excellent in conductivity are used. It was to be.
An example will be described in detail. 30% by weight of carbon fibers, 0.5% by weight of carbon nanotubes, and 69.5% by weight of polyphenylene sulfide (thermoplastic resin) were prepared as a separator composition, and these were mixed to obtain a mixture. . Thereafter, a separator was injection molded from this mixture.
[0006]
By using 69.5 wt% of polyphenylene sulfide which is a thermoplastic resin, injection moldability can be secured. Furthermore, by using 30 wt% of carbon fiber and 0.5 wt% of carbon nanotube, a certain degree of conductivity can be ensured.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, since the technology of Patent Document 1 contains a large amount of carbon fiber in the material, the orientation of the carbon fiber is remarkably generated and the separator becomes anisotropic. Therefore, the separator may be warped or deformed.
In addition, when there are a gas channel groove or a cooling water channel groove on both sides like a separator, a weld line is easily formed. For this reason, there exists a possibility that the intensity | strength of a separator may fall extremely and may be damaged.
[0008]
Furthermore, in the technique of Patent Document 1, carbon fiber or carbon nanotube is included in the separator material in order to increase the conductivity of the separator. However, even if carbon fiber is contained in the separator material, it is difficult to sufficiently increase the conductivity.
Specifically, in Patent Document 1, the volume resistivity is measured by a double ring method (ASTM D257). However, the double ring method is suitable for the measurement of the high resistance region, and the measurement results of the present inventors show that the volume resistivity is considerably lower than the four-probe method suitable for the measurement of the low resistance region. I understood.
In addition, in recent years, fuel cells have been required to have high performance, and in order to satisfy this requirement, it has been desired to put a separator having better conductivity into practical use.
[0009]
SUMMARY OF THE INVENTION Accordingly, an object of the present invention is to increase the strength and to provide a fuel cell separator with excellent conductivity. Manufacturing method Is to provide.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, claim 1 is a method for manufacturing a fuel cell separator in which an anode side electrode and a cathode side electrode along an electrolyte membrane are sandwiched from both sides through a diffusion layer. The viscosity in the melt mass flow rate test method is 20-80. P A mixture containing 10 to 34 wt% of polyphenylene sulfide, 65 to 80 wt% of graphite, and 1 to 10 wt% of ketjen black was used, and the fluidity of this mixture was set to a value exceeding 30 in the spiral flow ratio. It is characterized by molding.
[0011]
The separator contained 10 to 34 wt% of polyphenylene sulfide as a thermoplastic resin. Since polyphenylene sulfide is a resin excellent in moldability and elasticity, it is possible to improve the moldability when the separator is injection-molded and to obtain a separator excellent in sealability.
[0012]
In addition, since polyphenylene sulfide is a resin excellent in heat resistance, the heat resistance of the separator can be increased by including polyphenylene sulfide in the separator. For this reason, application to a fuel cell used in a relatively high temperature region becomes possible.
[0013]
Here, the reason why the content of polyphenylene sulfide is set to 10 to 34 wt% is as follows.
When the content of polyphenylene sulfide is less than 10 wt%, the content of polyphenylene sulfide is too small, and it becomes difficult to ensure the moldability of the separator and the elasticity of the contact surface of the separator, that is, the sealing performance.
Furthermore, when the content is less than 10 wt%, it is difficult to ensure the heat resistance of the separator and to exert its function as a binder.
[0014]
On the other hand, when the content of polyphenylene sulfide exceeds 34 wt%, the content of graphite contained in the separator decreases, and it becomes difficult to sufficiently secure the conductivity of the separator.
Therefore, the content of polyphenylene sulfide was set to 10 to 34 wt%.
[0015]
Furthermore, electroconductivity can be improved by making a separator contain 65-80 wt% of graphite.
The reason why the graphite content is set to 65 to 80 wt% is as follows.
When the graphite content is less than 65 wt%, the graphite content is too small, and it becomes difficult to increase the conductivity of the separator.
[0016]
On the other hand, if the graphite content exceeds 80 wt%, it is difficult to uniformly disperse graphite because the graphite content is too high, and extrusion molding and press molding become difficult.
Therefore, the content of the thermoplastic resin was set to 65 to 80 wt%.
Moreover, by ensuring the graphite content to 65 wt% or more, the volume resistivity of the separator can be reduced and the conductivity of the separator can be sufficiently increased.
[0017]
In addition, the conductivity can be further increased by including 1 to 10 wt% of ketjen black in the separator.
Ketjen black is a member that is particularly excellent in conductivity compared to other carbon blacks, and the conductivity of the separator can be further enhanced by including ketjen black in the separator.
[0018]
Here, the reason for setting the ketjen black content to 1 to 10 wt% is as follows.
If the ketjen black content is less than 1 wt%, the ketjen black content may be too small to ensure sufficient conductivity of the separator.
[0019]
On the other hand, when the content of ketjen black exceeds 10 wt%, the content of ketjen black is too high and kneading becomes difficult. Although it may be possible to knead by adding a solvent, the use of a solvent may increase the cost.
In addition, even when a solvent is added and kneaded, the kneaded material containing ketjen black has relatively poor fluidity, and it is difficult to obtain a predetermined shape during molding, for example.
Therefore, the content of ketjen black was set to 1 to 10 wt%.
[0020]
Further, graphite and ketjen black contained in the separator are carbon particles, and the fibrous material is not contained in the separator in a large amount. Therefore, it is possible to suppress the occurrence of orientation in the separator due to the fibrous substance, and it is possible to prevent the separator from being warped or deformed due to anisotropy.
[0021]
Furthermore, since the separator does not contain a large amount of fibrous material, it prevents a weld line from being generated in the gas channel groove or the cooling water channel groove provided in the separator, thereby reducing the strength of the separator. be able to.
The fuel cell separator material has a viscosity of 20-80 in the melt mass flow rate test method. P A mixture containing 10 to 34 wt% of polyphenylene sulfide, 65 to 80 wt% of graphite, and 1 to 10 wt% of ketjen black was used, and the fluidity of this mixture was set to a value exceeding 30 in the spiral flow ratio. By molding, the moldability of the fuel cell separator can be further enhanced.
[0022]
According to a second aspect of the present invention, there is provided a method for manufacturing a fuel cell separator in which an anode side electrode and a cathode side electrode along an electrolyte membrane are sandwiched from both sides via a diffusion layer. Viscosity is 20-80 P A mixture of 10 to 34 wt% polyphenylene sulfide, 60 to 80 wt% graphite, 1 to 10 wt% ketjen black, and 5 to 15 wt% chopped carbon fiber. The molding is characterized in that the ratio is set to a value exceeding 30.
[0023]
By including 10 to 34 wt% of polyphenylene sulfide, 60 to 80 wt% of graphite, and 1 to 10 wt% of ketjen black in the separator, the same effect as in claim 1 can be obtained.
In addition, the strength and heat resistance of the separator can be increased by including 5 to 15 wt% of chopped carbon fiber in the separator.
Furthermore, when the chopped carbon fiber is included in the separator, this assumes a part of the function of graphite, so the lower limit of the graphite content may be 60 wt%.
[0024]
Here, the reason why the content of the chopped carbon fiber is set to 5 to 15 wt% is as follows.
If the content of chopped carbon fiber is less than 5 wt%, the content of chopped carbon fiber is too small, and it becomes difficult to ensure the strength and heat resistance of the separator.
[0025]
On the other hand, when the content of the chopped carbon fiber exceeds 15 wt%, the content of the chopped carbon fiber included in the separator is too large, and the orientation of the chopped carbon fiber is remarkably generated, so that the separator becomes anisotropic. Therefore, the separator may be warped or deformed.
[0026]
In addition, when there are a gas channel groove or a cooling water channel groove on both sides like a separator, a weld line is easily formed. For this reason, there exists a possibility that the intensity | strength of a separator may fall extremely and may be damaged.
Therefore, the content of chopped carbon fiber was set to 5 to 15 wt%.
The fuel cell separator material has a viscosity of 20-80 in the melt mass flow rate test method. P (Poise) A mixture of 10 to 34 wt% polyphenylene sulfide, 60 to 80 wt% graphite, 1 to 10 wt% ketjen black, and 5 to 15 wt% chopped carbon fiber. By forming the ratio at a value exceeding 30, the moldability of the fuel cell separator can be further enhanced.
[0027]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the accompanying drawings. The drawings are viewed in the direction of the reference numerals.
FIG. 1 relates to the present invention. Manufactured with a method for manufacturing a fuel cell separator Fuel cell separator Burn Battery Example used for FIG.
As an example, the
[0028]
The
[0029]
Thus, by joining the first and
The cooling
[0030]
The
The
[0031]
The
The
[0032]
The first and
[0033]
The first and
Thereby, the productivity and accuracy of the first and
[0034]
In addition, since polyphenylene sulfide is a resin having excellent heat resistance, the heat resistance of the first and
For this reason, it can be applied to a fuel cell used in a relatively high temperature region, and the use can be expanded.
[0035]
Here, the reason why the content of polyphenylene sulfide is set to 10 to 34 wt% is as follows.
When the content of polyphenylene sulfide is less than 10 wt%, the content of polyphenylene sulfide is too small, and the moldability of the first and
Furthermore, when the content is less than 10 wt%, it is difficult to ensure the heat resistance of the first and
[0036]
On the other hand, when the content of polyphenylene sulfide exceeds 34 wt%, the content of graphite contained in the first and
Therefore, the content of the thermoplastic resin is set to 10 to 34 wt% to ensure the moldability, sealability, heat resistance and bonding properties of the first and
[0037]
Furthermore, electroconductivity can be improved by making the 1st,
The reason why the content of graphite is set to 60 to 80 wt% is as follows.
When the graphite content is less than 60 wt%, the graphite content is too small, and it becomes difficult to increase the conductivity of the first and
[0038]
On the other hand, if the graphite content exceeds 80 wt%, it is difficult to uniformly disperse graphite because the graphite content is too high, and extrusion molding and press molding become difficult.
Therefore, the content of the thermoplastic resin is set to 60 to 80 wt% to ensure the conductivity of the first and
[0039]
Further, by ensuring that the graphite content is 60 wt% or more, the volume resistivity (mΩ · cm) of the first and
[0040]
On the other hand, when the content of polyphenylene sulfide exceeds 34 wt%, the content of graphite contained in the first and
Therefore, the content of the thermoplastic resin is set to 10 to 34 wt% to ensure the moldability, sealability, heat resistance and bonding properties of the first and
[0041]
In addition, by including 1 to 10 wt% of ketjen black in the first and
Ketjen black is a member that is particularly excellent in conductivity as compared with other carbon blacks. By including ketjen black in the first and
[0042]
Here, the reason for setting the ketjen black content to 1 to 10 wt% is as follows.
If the ketjen black content is less than 1 wt%, the ketjen black content may be too small to sufficiently ensure the conductivity of the first and
[0043]
On the other hand, when the content of ketjen black exceeds 10 wt%, the content of ketjen black is too large and it becomes difficult to knead. Although it may be possible to knead by adding a solvent, the use of a solvent may increase the cost.
In addition, even if the solvent can be added and kneaded, the kneaded material containing ketjen black has relatively poor fluidity, and it is difficult to obtain a predetermined shape during molding, for example.
Therefore, by setting the ketjen black content to 1 to 10 wt%, the first and
[0044]
The graphite and ketjen black contained in the first and
[0045]
In addition, since the first and
[0046]
In addition, the strength and heat resistance of the first and
[0047]
Here, the reason why the content of the chopped carbon fiber is set to 5 to 15 wt% is as follows.
If the content of the chopped carbon fiber is less than 5 wt%, the content of the chopped carbon fiber is too small, and it becomes difficult to ensure the strength and heat resistance of the first and
[0048]
On the other hand, when the content of the chopped carbon fiber exceeds 15 wt%, the content of the chopped carbon fiber included in the first and
[0049]
In addition, when there are a gas channel groove or a cooling water channel groove on both sides like the first and
Therefore, the strength and durability of the first and
[0050]
Here, the polyphenylene sulfide contained in the first and
[0051]
Polyphenylene sulfide viscosity of 20-80 P The reason for setting is as follows.
The viscosity of polyphenylene sulfide is 20 P If it is less than this, the viscosity is too low, and the polyphenylene sulfide does not solidify during the production of the first and
[0052]
On the other hand, the viscosity of polyphenylene sulfide is 80 P If it exceeds 1, the viscosity of the polyphenylene sulfide is too high, and graphite or the like cannot be kneaded well in the polyphenylene sulfide when the first and
Therefore, the viscosity of polyphenylene sulfide is 20-80. P By setting to, graphite and the like can be kneaded well with polyphenylene sulfide, thereby further improving the moldability of the separator.
[0053]
The viscosity of polyphenylene sulfide was measured at 300 ° C. by the MFR (melt mass flow rate) test method (ASTM D1238).
Here, MFR means that a polymetal sulfide is filled in a vertical metal cylinder, and this polyphenylene sulfide is pushed by a piston with a weight and pushed out from a die at the tip of the cylinder. Is a method of measuring the viscosity and obtaining the viscosity based on the measured value.
[0054]
2 is a cross-sectional view taken along line AA in FIG.
The
[0055]
The
[0056]
Here, since the chopped carbon fiber included in the
[0057]
For this reason, the
Therefore, the content of chopped carbon fiber was suppressed to 5 to 15 wt%. Accordingly, the chopped carbon fibers can be suitably inserted into the
[0058]
3 is a cross-sectional view taken along line BB in FIG.
The
[0059]
The
Here, similarly to the
[0060]
FIG. 4 is a cross-sectional view showing a fuel cell separator according to the present invention.
The
By aligning the anode side
[0061]
Since this
Further, by increasing the elastic modulus and heat resistance of the
[0062]
Next, in FIG. 5, how to obtain the volume resistivity ρv will be described.
FIG. 5 is a diagram for explaining how to obtain the volume resistivity, and an example in which the volume resistivity ρv of the sample 50 (width W, height t, length L) is obtained by the four-probe method (ASTM D991). Will be described.
A constant current I is allowed to flow from one
Based on the measured potential difference V, the volume resistivity ρv is obtained by the following equation.
Volume resistivity ρv = (V / I) × (W / L) × t
[0063]
Here, the reason why the four-point probe method is adopted will be described.
When measuring the potential difference V, if a constant current I of the
[0064]
Therefore, by adopting the four-point probe method, the contact resistance can be eliminated and the true volume resistivity ρv of the
In addition to the four probe method, a double ring method (ASTM D257) is also known as a method for measuring the potential difference V.
[0065]
However, the double ring method is suitable for the measurement of the high resistance region, and the measurement result of the present inventor has also shown that the volume resistivity is considerably lower than that of the four probe method.
Hereinafter, the volume resistivity determined by the four-probe method (ASTM D991) and the double ring method (ASTM D257) based on Table 2 will be described.
[0066]
[Table 1]
[0067]
As shown in Table 1, the test piece of Test 1 was polyphenylene sulfide (viscosity 60
The fluidity of this mixture is a spiral flow ratio of 30.
[0068]
The test piece of
The fluidity of this mixture is a spiral flow ratio of 45.
[0069]
The spiral flow ratio is a ratio obtained by a spiral flow test. The spiral flow test is a test in which the molten resin is injected into the narrow and long spiral groove formed in the mold by an injection molding machine, and the moldability is judged from the inflow length of the molten resin flowing into the spiral groove. Say.
[0070]
The volume resistivity of the test piece of test 1 and the test piece of
The volume resistivity determined by the double ring method was 0.155 mΩ · cm for test 1 and 0.072 mΩ · cm for
On the other hand, the volume resistivity determined by the four-point probe method was 0.57 mΩ · cm for test 1 and 0.33 mΩ · cm for
Thus, when the volume resistivity of the low resistance region was obtained by the double ring method suitable for the high resistance region, it was found that the volume resistivity was considerably lower than that of the four probe method. Therefore, in order to increase the reliability, the volume resistivity was determined by the four probe method.
[0071]
Next, the relationship between the respective contents of graphite and ketjen black obtained by the four-probe method and the volume resistivity will be described with reference to FIGS.
FIG. 6 is a graph showing the relationship between the graphite content and the volume resistivity. The vertical axis represents the volume resistivity (mΩ · cm), and the horizontal axis represents the graphite content (wt%).
When the graphite content is 0, the volume resistivity is about 150,000 mΩ · cm, but it can be seen that the volume resistivity decreases when the graphite content exceeds 60 wt%.
Therefore, the graphite content is set to 60 wt% or more, preferably 65 wt% or more.
[0072]
FIG. 7 is a graph showing the relationship between the ketjen black content and the volume resistivity. The vertical axis represents the volume resistivity (mΩ · cm), and the horizontal axis represents the ketjen black content (wt%). Indicates.
When the ketjen black content is 0, the volume resistivity is about 3400 mΩ · cm, but when the ketjen black content is 1 wt%, the volume resistivity decreases to about 500 mΩ · cm.
[0073]
Further, it can be seen that when the ketjen black content is 2, the volume resistivity is about 300 mΩ · cm, and when the ketjen black content is 3 wt%, the volume resistivity is extremely small.
Therefore, the ketjen black content was set to 1 wt% or more.
[0074]
Next, Examples 1-3 and Comparative Examples 1-2 will be described based on Table 2.
The polyphenylene sulfide contained in the
As an example, Ketjen Black used EC600JD (trade name) manufactured by Ketjen Black International Co., Ltd., and chopped carbon fiber used as a PAN manufactured by Toray Industries, Inc. as an example.
[0075]
In addition, EC600JD (trade name) manufactured by Ketjen Black International Co., Ltd. is a high-grade high-conductivity carbon black that can ensure equivalent conductivity at a content of about 60% compared to normal Ketjen Black. is there.
The chopped carbon fiber manufactured by Toray Industries, Inc. is a carbon fiber having a diameter d of 7 μm and a length of 3 mm.
[0076]
[Table 2]
[0077]
As shown in Table 2, Example 1 is polyphenylene sulfide (viscosity 45 P ) 33.25 wt%, graphite (
[0078]
Example 2 is polyphenylene sulfide (viscosity 45 P ) 30 wt%, graphite (
[0079]
Example 3 is polyphenylene sulfide (viscosity 45 P ) 25 wt%, graphite (
[0080]
Comparative Example 1 is polyphenylene sulfide (viscosity 80 P ) 35 wt%, graphite (
[0081]
Comparative Example 2 is polyphenylene sulfide (viscosity 80 P ) 35 wt%, graphite (
[0082]
After preparing the samples of Examples 1 to 3 and Comparative Examples 1 and 2, the volume resistivity of each sample was determined by the four-probe method described in FIG.
Here, if the volume resistivity is 90 mΩ · cm or less, the threshold value of the volume resistivity is set from the perspective that sufficient conductivity can be secured when employed in the separator 18 (see FIG. 1). The case where the obtained volume resistance value was 90 mΩ · cm or less was evaluated as ○, and the case where the obtained volume resistance value exceeded 90 mΩ · cm was evaluated as x.
[0083]
As a result, since the volume resistivity of Example 1 was able to be suppressed to 72 mΩ · cm and 90 mΩ · cm or less, the evaluation was good.
Moreover, since Example 2 was able to suppress the volume resistivity to 85 mΩ · cm and 90 mΩ · cm or less, the evaluation is “good”.
Furthermore, since the volume resistivity of Example 3 could be suppressed to 60 mΩ · cm and 90 mΩ · cm or less, the evaluation was “good”.
[0084]
On the other hand, since the volume resistivity of Comparative Example 1 exceeds 330 mΩ · cm and 90 mΩ · cm, the evaluation is x.
Moreover, since the volume resistivity of Comparative Example 2 exceeds 98 mΩ · cm and 90 mΩ · cm, the evaluation is x.
[0085]
The fluidity of the mixture needs to be 30 or more, preferably 40 or more in terms of spiral flow ratio, considering moldability and the like.
In Examples 1 to 3 and Comparative Examples 1 and 2, the fluidity of the mixture was 40 or more in terms of spiral flow ratio, and thus injection molding was possible as an example.
[0086]
Next, a second embodiment will be described.
In 1st Embodiment, 10-34 wt% of polyphenylene sulfide, 60-80 wt% of graphite, 1-10 wt% of ketjen black, and 5-15 wt% of chopped carbon fibers are used for the first and
[0087]
By including 10 to 34 wt% of polyphenylene sulfide in the first and
Thereby, the productivity and accuracy of the first and
[0088]
In addition, since polyphenylene sulfide is a resin having excellent heat resistance, the heat resistance of the first and
Here, the reason why the content of polyphenylene sulfide is set to 10 to 34 wt% is the same as in the first embodiment.
[0089]
Moreover, electroconductivity can be improved by making a separator contain 65-80 wt% of graphite.
The reason for setting the graphite content to 65 to 80 wt% is the same as in the first embodiment.
That is, when the graphite content is less than 65 wt%, the graphite content is too small, and it becomes difficult to increase the conductivity of the first and
[0090]
On the other hand, if the graphite content exceeds 80 wt%, it is difficult to uniformly disperse graphite because the graphite content is too high, and extrusion molding and press molding become difficult.
Therefore, the content of the thermoplastic resin is set to 65 to 80 wt% to ensure the conductivity of the first and
[0091]
Further, by ensuring that the graphite content is 65 wt% or more, the volume resistivity (mΩ · cm) of the first and
[0092]
Furthermore, electroconductivity can be further improved by including 1-10 wt% of ketjen black in a separator.
The reason for setting the ketjen black content to 1 to 10 wt% is the same as in the first embodiment.
According to the first and
[0093]
Note that the first and
The transfer molding method is a method in which a molding material is put into a pot part separate from the cavity for one shot, and the molten material is transferred to the cavity by a plunger and molded.
[0094]
In the embodiment, the example in which the viscosity of the polyphenylene sulfide contained in the first and
[0095]
Furthermore, in the above-described embodiment, an example in which graphite having a particle diameter of 100 μm is used has been described. However, the particle diameter of graphite is not limited to 100 μm, and other particle diameters may be used.
[0096]
In addition, in the said embodiment, although the example using "EC600JD" made by Ketjen Black International Co., Ltd. (sales agency; Mitsubishi Chemical Corporation) was explained as an example, Ketjen Black is not limited to this. For example, “EC” manufactured by Ketjen Black International Co., Ltd. can be used, and other Ketjen Black can be used.
Furthermore, as long as carbon black is excellent in conductivity like ketjen black, it can be used instead of ketjen black.
[0097]
Moreover, although the example using PAN type | system | group chopped carbon fiber was demonstrated in the said embodiment, it is not restricted to this, For example, it is also possible to use pitch type | system | group chopped carbon fiber.
[0098]
【The invention's effect】
The present invention exhibits the following effects by the above configuration.
In the first aspect of the present invention, the viscosity of the material for the fuel cell separator in the melt mass flow rate test method is 20 to 80. P A mixture containing 10 to 34 wt% of polyphenylene sulfide, 65 to 80 wt% of graphite, and 1 to 10 wt% of ketjen black was used, and the fluidity of this mixture was set to a value exceeding 30 in the spiral flow ratio. Therefore, the moldability when the separator is injection-molded can be improved. Thereby, the productivity and accuracy of the separator can be further increased.
[0099]
In addition, since polyphenylene sulfide is a resin excellent in heat resistance, the heat resistance of the separator can be increased by including polyphenylene sulfide in the separator. For this reason, it can be applied to a fuel cell used in a relatively high temperature region, and the use can be expanded.
Therefore, the content of polyphenylene sulfide was set to 10 to 34 wt% to ensure the moldability, sealing properties, heat resistance and bonding properties of the separator and to ensure sufficient conductivity.
[0100]
In addition, the graphite content was set to 65 to 80 wt% to ensure the conductivity of the separator and to ensure the moldability.
Furthermore, by ensuring the graphite content at 65 wt% or more, the volume resistivity of the separator can be reduced, and the conductivity of the separator can be sufficiently increased.
In addition, the conductivity can be further increased by including 1 to 10 wt% of ketjen black in the separator.
[0101]
According to a second aspect of the present invention, the viscosity of the material for the fuel cell separator in the melt mass flow rate test method is 20 to 80. P A mixture of 10 to 34 wt% polyphenylene sulfide, 60 to 80 wt% graphite, 1 to 10 wt% ketjen black, and 5 to 15 wt% chopped carbon fiber. By forming the ratio at a value exceeding 30, the moldability of the fuel cell separator can be further enhanced. In addition, the strength and heat resistance of the separator can be increased.
[0102]
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 relates to the present invention. Manufactured with a method for manufacturing a fuel cell separator Fuel cell separator Burn Battery Example used for FIG.
FIG. 2 is a cross-sectional view taken along line AA in FIG.
3 is a cross-sectional view taken along line BB in FIG.
FIG. 4 is a cross-sectional view showing a fuel cell separator according to the present invention.
FIG. 5 is a diagram explaining how to obtain volume resistivity.
FIG. 6 is a graph showing the relationship between the graphite content and the volume resistivity.
FIG. 7 is a graph showing the relationship between the ketjen black content and the volume resistivity.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (2)
前記燃料電池用セパレータの素材に、メルトマスフローレイト試験方法における粘性が20〜80Pのポリフェニレンサルファイドを10〜34wt%、黒鉛を65〜80wt%、およびケッチェンブラックを1〜10wt%含んだ混合物を用い、この混合物の流動性をスパイラル・フロー・レシオで30を超える値に設定して成形することを特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。In the method of manufacturing a fuel cell separator in which the anode side electrode and the cathode side electrode along the electrolyte membrane are sandwiched from both sides through the diffusion layer,
A mixture containing 10 to 34 wt% of polyphenylene sulfide having a viscosity of 20 to 80 P in a melt mass flow test method, 65 to 80 wt% of graphite, and 1 to 10 wt% of ketjen black in the material for the fuel cell separator. A method for producing a separator for a fuel cell, characterized in that the fluidity of the mixture is set to a value exceeding 30 in a spiral flow ratio.
前記燃料電池用セパレータの素材に、メルトマスフローレイト試験方法における粘性が20〜80Pのポリフェニレンサルファイドを10〜34wt%、黒鉛を60〜80wt%、ケッチェンブラックを1〜10wt%、およびチョップド炭素繊維を5〜15wt%含んだ混合物を用い、この混合物の流動性をスパイラル・フロー・レシオで30を超える値に設定して成形することを特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。In the method of manufacturing a fuel cell separator in which the anode side electrode and the cathode side electrode along the electrolyte membrane are sandwiched from both sides through the diffusion layer,
10 to 34 wt% of polyphenylene sulfide having a viscosity of 20 to 80 P in the melt mass flow test method, 60 to 80 wt% of graphite, 1 to 10 wt% of ketjen black, and chopped carbon fiber. A method for producing a separator for a fuel cell, comprising using a mixture containing 5 to 15 wt% and setting the fluidity of the mixture to a value exceeding 30 in a spiral flow ratio.
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