JP4004581B2 - 1,3−ジオキソランの回収方法 - Google Patents

1,3−ジオキソランの回収方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4004581B2
JP4004581B2 JP04233897A JP4233897A JP4004581B2 JP 4004581 B2 JP4004581 B2 JP 4004581B2 JP 04233897 A JP04233897 A JP 04233897A JP 4233897 A JP4233897 A JP 4233897A JP 4004581 B2 JP4004581 B2 JP 4004581B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dioxolane
weight
trioxane
distillation
column
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP04233897A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10237065A (ja
Inventor
道之 竹原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Polyplastics Co Ltd
Original Assignee
Polyplastics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Polyplastics Co Ltd filed Critical Polyplastics Co Ltd
Priority to JP04233897A priority Critical patent/JP4004581B2/ja
Publication of JPH10237065A publication Critical patent/JPH10237065A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4004581B2 publication Critical patent/JP4004581B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリオキシメチレンの製造におけるコモノマーとして用いられるなど、各種化学工業における有用な化学原料である1,3−ジオキソランの回収方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
周知のようにポリオキシメチレンコポリマーは、トリオキサンとエチレンオキサイド又は1,3−ジオキソランとを酸性触媒の存在下に塊状重合により製造されている。ポリオキシメチレンコポリマーの製造を工業的に実施する場合、連続式混練機を用いて塊状重合し、トリエチルアミン等の塩基性物質水溶液により酸性触媒の失活化することが知られている。又、連続的な操作をする場合、装置のスケールや反応条件などにより一定はしないが未反応物が存在し、この未反応物を回収する必要がある。特に失活操作後の溶液よりこの未反応物を回収する必要がある。
ポリオキシメチレンをトリオキサンとエチレンオキサイドを用いて共重合せしめた場合、未反応物として残るものはトリオキサンのみならず、トリオキサンの分解物であるホルムアルデヒド、エチレンオキサイドの転移物である1,3−ジオキソランなどであり、トリオキサンと1,3−ジオキソランを用いて共重合せしめた場合、未反応物としてはトリオキサンのみならず、トリオキサンの分解物であるホルムアルデヒド、1,3−ジオキソランなどが残る。これらの未反応物水溶液より各未反応物ごとに回収精製し、再度反応原料として用いることは、工業的にも環境的にも重要である。
本発明はかかる見地から、ポリオキシメチレン重合時に生じた未反応物、特に1,3−ジオキソランを効率的に回収することを目的とするものである。
これまで、1,3−ジオキソランの回収方法については、特開平7−285958号公報、特開平7−285959号公報等の提案があるが、これらの方法はトリオキサンやホルムアルデヒドを含有する系においては採用できず、また有機溶剤を用いることは、後の分離操作を複雑にするなどの問題がある。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明は、トリオキサン、ホルムアルデヒド及び1,3−ジオキソランを含む水溶液からの1,3−ジオキソランの回収を、簡易かつ合理的方法により行うことのできる手法の提供を目的とする。本発明者はかかる目的を達成するために鋭意検討した結果、上記水溶液から1,3−ジオキソランを蒸留法により回収する場合、高還流比で蒸留操作を行うことが極めて有効であることを見出し、本発明を完成するに到った。
即ち本発明は、ホルムアルデヒド、トリオキサン及び1,3−ジオキソランを含む水溶液から蒸留操作により1,3−ジオキソランを回収するにあたり、該蒸留操作における還流比を 140〜210 にすることを特徴とする1,3−ジオキソランの回収方法、並びに蒸留操作に供する水溶液中の1,3−ジオキソランの濃度が5重量%以下である上記記載の1,3−ジオキソランの回収方法である。
【0004】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明で使用されるホルムアルデヒド、トリオキサン及び1,3−ジオキソランを含む水溶液は、通常、トリオキサンとコモノマーを共重合させた後の重合停止反応処理で得られ、その濃度は重合条件や重合失活剤の量、濃度などにより異なるが、ホルムアルデヒドの濃度は概ね 0.1〜10重量%の範囲にあり、トリオキサンの濃度は 0.1〜30重量%の範囲にある。同様に1,3−ジオキソランの濃度も上記条件により異なるが、概ね、0.01〜5重量%の範囲にある。また、この水溶液には微量の低沸点物であるメタノール、トリエチルアミンなども含まれるが、通常、その濃度は、0.001 〜0.1 重量%の範囲にある。
【0005】
使用される蒸留塔は、シーブトレイ、充填塔、バブルキャップ、カスケードトレイ、キッテルトレイ、バルブトレイ、チムニートレイ、パイプトレイ、バッフルトレイ、ジェットトレイ、ユニフラックス、ナッターフロート、バラストトレイ、アングルトレイ、デュアルフロートトレイ、リフトトレイ、ベンチュリトレイ、リップルトレイ、フレキシトレイ、リサイクリングトレイ、ターボグリッドトレイ、V−グリッドトレイ、ターボフレックストレイ、マルチプルダウンカマートレイ等の形式があり、すべてのものが利用できる。蒸留塔の段数としては、理論段数として5〜50理論段数が適当であり、更には、蒸留塔の実際的な装置上の制約を考えると10〜30理論段数の範囲が好ましい。また、蒸留塔へのフィード位置に関しては、塔頂より理論段数の5分の1を除く上限から塔底より理論段数の5分の1を除く下限までの範囲が適当であり、更には、塔頂より理論段数の3分の1を除く上限から塔底より理論段数の3分の1を除く下限までの中央部分の範囲が好ましい。
【0006】
これらの条件により構成される蒸留塔の還流比において、低還流比の場合は、本発明における重要な因子である塔頂での1,3−ジオキソランの濃度が低くなり、回収率が低下して効率よく目的を達成することができない。一方、必要以上の還流比を設定するとリボイラーへの供給熱が多くなり、経済的に不利となる。かかる問題点を考慮して検討した結果、本発明者は還流比において 140〜210 が適当な範囲であることを見出した。更に、適切な還流比の範囲としては、 150〜200 が好ましい。このようにして得られる塔頂からの留出物は、供給液中の大部分の1,3−ジオキソランが含まれ、しかも、1,3−ジオキソランの濃度が90重量%以上と高濃度となるため、微量のトリオキサン、メタノール、水等が共存するものの、これに続く後精製工程において1,3−ジオキソランを容易に回収、再使用することができる。また、塔底から得られる留出物からは、1,3−ジオキソラン、メタノールなどの低沸物が除かれており、留出物中の20〜30重量%を占めるトリオキサンをトリオキサンの抽出工程において回収、再使用することができる。この蒸留操作における塔頂部での温度は70〜75℃を示し、塔底部での温度は95〜100 ℃となる。
【0007】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明する。
実施例1
ホルムアルデヒド 2.5重量%、トリオキサン21重量%、1,3−ジオキソラン0.65重量%、メタノール0.01重量%を含む水溶液を、図1に示す如く40段の多孔板を有する蒸留塔Iの▲1▼より毎時23kgで供給し、還流比を重量比で 200に調整し、連続的に運転した。塔頂温度が71℃、塔底温度が96℃で一定になった時、還流タンクIIの塔頂▲2▼より毎時 130gで得た留出物を分析した。この留出物の組成は、ホルムアルデヒド0.01重量%、トリオキサン 0.2重量%、1,3−ジオキソラン92重量%、メタノール1.8 重量%、水6重量%であり、1,3−ジオキソランが高濃度に濃縮されており、その回収率は80%であった。
【0008】
実施例2
還流比を重量比で 150とした以外は、実施例1と同様の方法で蒸留操作を行い、塔頂より毎時 130gで留出物を得た。その留出物の組成は、ホルムアルデヒド0.01重量%、トリオキサン 0.3重量%、1,3−ジオキソラン90重量%、メタノール 1.8重量%、水 6.8重量%であり、1,3−ジオキソランが高濃度に濃縮されており、その回収率は79%であった。
【0009】
比較例1
還流比を重量比で 130とした以外は、実施例1と同様の方法で蒸留操作を行い、塔頂より毎時 130gで留出物を得たが、その組成は、ホルムアルデヒド0.01重量%、トリオキサン 9.8重量%、1,3−ジオキソラン78.9重量%、メタノール1.8 重量%、水 9.5重量%であり、トリオキサンの混入が多くなり、1,3−ジオキソランの濃度が低くなり、回収率も68.6%と低下した。
【0010】
比較例2
還流比を重量比で 220とした以外は、実施例1と同様の方法で蒸留操作を行い、塔頂より毎時 130gで留出物を得た。その組成は、1,3−ジオキソラン92重量%で実施例1で得られた塔頂留出物と変わらなかった。しかし、塔底での供給熱量は、実施例1の時の 1.1倍を必要とした。
【0011】
【発明の効果】
本発明の如く、高還流比で蒸留操作することにより、1,3−ジオキソランを容易に分離、回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するための装置の簡略化した説明図である。
【符号の説明】
I 蒸留塔
II 還流タンク
▲1▼ 供給段
▲2▼ 塔頂
▲3▼ 塔底

Claims (2)

  1. ホルムアルデヒド、トリオキサン及び1,3−ジオキソランを含む水溶液から蒸留操作により1,3−ジオキソランを回収するにあたり、該蒸留操作における還流比を 140〜210 にすることを特徴とする1,3−ジオキソランの回収方法。
  2. 蒸留操作に供する水溶液中の1,3−ジオキソランの濃度が5重量%以下である請求項1記載の1,3−ジオキソランの回収方法。
JP04233897A 1997-02-26 1997-02-26 1,3−ジオキソランの回収方法 Expired - Fee Related JP4004581B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04233897A JP4004581B2 (ja) 1997-02-26 1997-02-26 1,3−ジオキソランの回収方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04233897A JP4004581B2 (ja) 1997-02-26 1997-02-26 1,3−ジオキソランの回収方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10237065A JPH10237065A (ja) 1998-09-08
JP4004581B2 true JP4004581B2 (ja) 2007-11-07

Family

ID=12633238

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04233897A Expired - Fee Related JP4004581B2 (ja) 1997-02-26 1997-02-26 1,3−ジオキソランの回収方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4004581B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10237065A (ja) 1998-09-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7754900B2 (en) Method for the production of dioxolane
KR101546464B1 (ko) (메트)아크릴산의 연속 회수 방법 및 회수 장치
EP0417829B1 (en) Process for purifying the effluent from urea production plants
CN100447138C (zh) 烯烃的环氧化方法
JP5476774B2 (ja) (メタ)アクリロニトリルの回収方法
KR920007872B1 (ko) 메타크릴산의 회수 방법
EP0400169A1 (en) Removal of volatile acids from aqueous solutions
US5145561A (en) Removal of water and methanol from propylene oxide by extractive distillation
JPH089567B2 (ja) アクリル酸製造においてアクリル酸を高純度に精製する方法
US6833057B1 (en) Pure ethylene oxide distillation process
EP3424898B1 (en) Method and apparatus for continuously recovering (meth)acrylic acid
JP4004581B2 (ja) 1,3−ジオキソランの回収方法
US6228226B1 (en) Process for working up crude, liquid vinyl acetate
CN1769259B (zh) 制备醋酸乙烯酯的方法
KR100897078B1 (ko) 말레산 무수물의 흡수를 위해 사용된 유기 용매를정제하는 방법
JP4000912B2 (ja) ジメチルカーボネートの製造方法
CN1259511A (zh) 纯化工艺物流的方法
JP3294779B2 (ja) 1,3−ジオキソランの回収方法
CN1030909C (zh) 丙酮脱除方法
US4493752A (en) Process for recovering trioxane by plural distillation
KR102584926B1 (ko) 미반응 비닐 아세테이트의 회수 방법
US5116467A (en) Water and acetone removal from propylene oxide by extractive distillation
US6825381B2 (en) Method and apparatus for absorbing (meth) acrylic acid
JPH01242547A (ja) メタクロレインの吸収方法
JP3960525B2 (ja) ジメチルカーボネート及びエチレングリコールの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040113

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040113

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070821

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070823

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070822

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100831

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees