JP4004559B2 - コンタクトレンズの製造装置および形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、コンタクトレンズの製造に関するものであり、より詳細には、コンタクトレンズの所望の形状および寸法を重合された組成物に与える型(mold)内での重合性組成物の重合によるコンタクトレンズの製造に関するものである。特に、本発明は、重合性組成物の重合が実際に行われる製造法におけるステージに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
重合性組成物から重合化物を製造する分野では、所定の強度および/または所定の波長の紫外線の照射に反応する少量で有効な量の重合開始剤とともに、1つもしくはそれ以上のオレフィン的に不飽和モノマー(olefinically unsaturated monomers)を含む組成物が、必要な波長および強度を有する紫外線照射にさらされることにより重合化を開始することができることが一般に知られている。しかしながら、重合開始および重合の成長を制御することが困難であることも一般に認識されている。
従って、従来、紫外線で開始される重合の多くの用途では、重合は、紫外開始剤の同一性および/またはその量の変化、重合阻害剤の存在および/またはその量の変化、および重合それ自体を開始させる為に用いられる紫外線放射の単一放射の特性の変化により、制御されるように求められてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
結果として得られ重合物の重合特性および性質を制御することの相対的な困難さ故に、紫外線誘導重合は、構造的な完全性、表面の滑らかさ、内部構造および表面仕上げにおける識別可能な異常がないこと、透明性、透過性およびこれらと同等の条件等の寸法および物理的性質に関する厳格な要求に合格しなければならい重合化物を製造する手段として完全に満足できるものではないと一般的に認識されていた。
コンタクトレンズは、均一なマイナーな欠陥を有するコンタクトレンズが装用に不適当であるとみなされる物理的存在と、他の国内および国際官庁の中で米国食品・薬品によって規定された物品の管理規定の両方によって、多くの厳格な基準によって実際に決められる注目すべき物品例である。
それ故、オレフィン的に不飽和モノマー(olefinically unsaturated monomers)を含む組成物の紫外線誘導重合を介して、コンタクトレンズ等の物品を製造する方法および手段必要とされている
本発明は、上記した紫外線誘導重合により製造されるコンタクトレンズ等の物品の従来での形成方法および製造装置の有する問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、紫外線誘導重合を通じて得られる良好な特性を有するコンタクトレンズ等の重合物を形成する方法および製造装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段および作用】
本発明のコンタクトレンズを形成するための型(mold)内に保持された重合性組成物を重合するための製造装置では、重合性組成物からコンタクトレンズを形成するための型内に保持された前記重合性組成物を重合させるためのコンタクトレンズの製造装置であって、前記型が重合開始用の放射エネルギー線透過性であり、前記重合性組成物の重合時に前記重合性組成物に対してコンタクトレンズの所望形状を与え、前記製造装置は、
長軸を有する重合誘導放射エネルギー線源であって、前記長軸に平行な所定の平面に対して伝えられた前記放射エネルギー線の強度が、前記長軸に沿って規定された少なくとも2つの最大強度領域内において前記重合性組成物の重合を開始するのに十分な強度の最大値を示し、前記少なくとも2つの領域のうち、近接する対の各領域間でかつ前記長軸の各端に規定された低強度領域において、前記最大値よりも低い値ではあるが重合を開始させるのに十分な値を示し、前記放射エネルギー線の強度が前記最大強度領域とこれより低い強度領域との間で滑らかに変化する、重合誘導放射エネルギー線源と、
前記型が前記最大強度の領域に近接しているときに前記重合性組成物が前記最大強度の放射エネルギー線に露光され、かつ前記型が前記低強度の領域に近接しているときに前記重合性組成物が前記低強度の放射エネルギー線に露光されるように、前記重合誘導放射エネルギー線源から離れた位置において、前記長軸から等距離の経路の一端から他端に沿う前記平面内で前記長軸に平行な方向に、前記重合誘導放射エネルギー線源に対して前記型を移動させる搬送装置と、
前記重合性組成物が、前記放射エネルギー線に露光されている間、前記重合性組成物の重合時に前記重合の成長を促進しかつ前記重合性組成物の収縮を最小にするのに有効な温度に前記重合性組成物を維持することができる熱源と、
前記重合誘導放射エネルギー線源に対する露光中に、前記重合性組成物の重合を完全に開始させかつ前記重合性組成物をコンタクトレンズとして有用な物体へと重合させるように、前記重合誘導放射エネルギー線源に対する前記型の移動速度と、前記熱源で加熱される露光中の前記重合性組成物の温度とを制御する制御手段と、
を含む、ことを特徴としている。
本発明のコンタクトレンズの形成方法では、前型半体と後型半体を含む型組立体を供給するステップであって、前記両型半体がその間にコンタクトレンズの形状および寸法の空洞を構成し、前記型組立体の前記空洞が、前記空洞内に配されかつ重合開始放射エネルギー線に対する露光時に重合可能である組成物をさらに含み、前記両型半体の少なくとも一方の型半体が前記放射エネルギー線透過性である、ステップと、
長軸を有する重合開始放射エネルギー線源を供給するステップであって、前記長軸に平行な所定の平面に対して伝えられた前記放射エネルギー線の強度が前記長軸に沿った少なくとも2つの最大強度領域内において前記重合性組成物の重合を開始するのに十分な強度の最大値を示し、前記少なくとも2つの最大強度領域のうち、近接する対の各領域間でかつ前記長軸の各端の低強度領域において前記最大値よりも低い値を示し、前記放射エネルギー線の強度が前記最大強度領域とこれより低い強度領域との間で滑らかに変化する、ステップと、
前記重合性組成物が前記重合開始放射エネルギー線源からの前記放射エネルギー線に対して露光されている間、前記空洞内の前記重合性組成物を加熱する熱源を供給するステップであって、前記熱源の熱が、前記重合の成長を促進しかつ前記重合性組成物の重合時に前記重合性組成物の収縮を最小にするのに十分である、ステップと
前記重合性組成物の重合を完全に開始させかつ前記重合性組成物をコンタクトレンズとして有用な物体に重合させるように、前記型組立体の移動速度と前記熱源から前記重合性組成物に供給される熱量とを制御しながら、前記型組立体が前記最大強度領域に近接しているときの第1の開始速度と、前記型組立体が前記最大強度より低い強度の領域に近接しているときの第2の開始速度で、前記重合性組成物がその重合を開始するのに十分な放射エネルギー線に露光されるように、前記重合開始放射エネルギー線源から離れた位置において、前記長軸から等距離の線の一端から他端までに沿う前記平面内で前記重合開始放射エネルギー線源に対して前記型組立体を前記長軸に平行な方向に移動させながら、前記重合開始放射エネルギー線源からの放射エネルギー線に対して前記重合性組成物を露光するステップと、
を含む、ことを特徴としている。
【0005】
上記した本発明のコンタクトレンズの形成方法および製造装置では、紫外線の透過可能な重合性組成物充填した型(mold)をベルトコンベヤ上に設置し、できるだけ微量の酸素の雰囲気中で、もしくは窒素雰囲気中で、熱源からの加熱の速度と強度の増減を少なくとも数回繰り返し照射される紫外線放射を制御しながら、型(mold)をハウジング内で移動させる。このハウジング内では制御された該熱源からの加熱および該紫外線照射が行われる。この紫外線放射の強度の増減(第1および第2の強度)はなめらかに変化させる。紫外線放射の強度が大きい時は、該重合性組成物が重合を開始するに充分な強度である。熱源からの加熱により重合性組成物の周辺を均一の温度で保つことができ重合は促進される。紫外線放射の強度を繰り返し増減することにより、重合の成長を促進させ、新たな重合を発生させることができる。これら熱源の供給と紫外線放射の強度の増減は厳密に制御される。よって、得られるコンタクトレンズ内の空隙の発生は最小となり、残余の非重合化モノマーは最小となり、均一な重合が生じる。
【0006】
【実施例】
この明細書では、本発明は、コンタクトレンズの製造に関して記載される。用語”コンタクトレンズ”とは、型組立体から取り外されたときに、目に用可能なサイズ、形状および度数を有するレンズを含むことを意味している。また、用語”コンタクトレンズ”とは、型組立体から取り外された際に可能なサイズ、形状および度数を有するレンズとして水和されかつ膨潤される必要がある物品を含むことを意味している。そのようなコンタクトレンズの製造は、本発明好適な実施例を構成する用途である。
【0007】
図1は、本発明の実施例であるコンタクトレンズの重合に使用される型組立体の断面図である。
図1を参照すると、本発明は、前表面型半体1と後表面型半体2とから構成された型組立体を用いて実施される。ここで、用語”前方型半体”とは、コンタクトレンズの前部表面となる部分を形成するために使用される凹部表面を持つ型半を指す。用語”後方型半体”とは、コンタクトレンズの後部表面となる部分を形成するために使用される凸部表面を持つ型半を指す。
【0008】
好適な整列では、前表面型半体1および後表面型半体2は、凹凸の形状であり、好ましくは両型半体の凹凸領域の縁をみ、好ましくは平面状で環状フランジ3および4をそれぞれ含むものである。
典型的には、2つの半体1、2は、サンドウイッチ状に配列される。前表面型半体は、その底部において上方に向く状表面を有している。後表面型半体2は、前表面半体1の頂部を基準にして対称に配置され、前表面型半体1の凹部領域内に部分的に突出する凸状表面を有している。好ましくは、後表面型半体2は、その凸状表面が前表面半体の凹上表面の外周縁に対してその周囲全体にわたって係合し、これにより協働して、封止された型内空洞5を構成するものである。
【0009】
前表面型半体1および後表面型半体2は、熱可塑性プラスチック材料で作られるべきであり、また、型内空洞5内の重合性組成物の重合を開始するのに有効な強度および波長を有する数種、好ましくは全ての放射エネルギー線が両型半体を通過できるという意味で、重合を開始する放射エネルギー線透過性であるべきである。
【0010】
紫外線放射は最も頻繁に使用されるタイプであるが、可視光開始剤実行可能であり、本発明の一部である。次の記述において、紫外線放射が言及される。
前表面型半体1および後表面型半体2は、型半体が紫外線透過性であり、そしてコンタクトレンズを取り外すことできる限り、ポリスチレンまたは他のポリマーで好適に製される。適当な可塑性プラスチック材料の他の例としては、ポリ塩化ビニル(polyvinylchioride)、ポリエチレン(polyethylene)、ポリプロピレン(polypropylene)、共重合体類(copolymers)、もしくはスチレン(styrene)とアクリロニトリル(acrylonitrile)またはブタジエン(butadiene)、ポリアクリロニトリル(polyacrylonitrile)、ポリアミド(polyamides)、ポリエステル(polyesters)およびこれらと同等の物質との混合物を含む。
【0011】
重合性組成物は型内空洞部5内に配され、好ましくは型内空洞部5内に完全に充填される。
重合性組成物は、重合時に光学的に透明一体的な形状に耐えるコンタクトレンズあるいはコンタクトレンズ前駆体を生じるすべての材料あるいはその混合物を含めるべきである。”前駆体(precursor)”とは、所定の相対的な寸法を有し、後の水中または等張性生理食塩緩衝水溶液中での水和作用にコンタクトレンズとして耐えることができる物質を意味する。
【0012】
このような組成物の例は、この発明の属する技術分野において豊富あり、標準的な文献を参照することによって容易に把握することができる。
例としては、2−ヒドロキシエチル・メタクリート(2-hydroxyethyl methacrylate:HEMA”)系の共重合体と、2−ヒドロキシエチルアクリート(2-hydroxyethyl acrylate)、メチルアクリート(methylacrylate)、メチルメタクリレート(methyl methacrylate)、ビニルピロリドン(vinyl pyrrolidone)、N−ビニルアクリルアミド(N-vinyl acrylamide)、ヒドロキシプロピルメタクリート(hydroxypropyl methcrylate)、イソブチルメタクリート(isobutylmethacrylate)、スチレン(styrene)、エキシエチルメタクレート(ethoxyethyl methacrylate)、メキシトリエチルグリコールメタクリート(methoxytriethyleneglycol methacrylate)、グリシジルメタクリート(glycidyl methacrylate)、ジアセトンアクリルアミド(diacetone acrylamide)、ビニルアセテート(vinyl acetate)、アクリルアミド(acrylamide)、ヒドキシトリメチレンアクリート(hydroxytrimethylene acrylate)、メキシルメタクリート(methoxyethyl methacrylate)、アクリル酸(acrylic acid)、メタアクリル酸(methacrylic acid)、グリセリルメタクリート(glyceryl methacrylate)、およびジメチルアミノエチルアクリート(dimethylamino ethyl acrylate)等の1もしくはそれ以上の共重合体を含む。
【0013】
好適な重合性組成物は、Larsenの米国特許番号:4,495,313、Larsen et al.の米国特許番号:5,039,459、およびLarsen et al.の米国特許番号:4,860,336に開示してある。これにより、上記の文献の開示内容は本願内に組み込まれる。そのような組成物は、アクリル酸もしくはメタクリル酸と多価アルコール(polyhydric alcohol)との重合性親水性ヒドロキシエステルと、ホウ酸と好ましくは少なくとも3つのヒドロキシルを有するポリヒドロキシル合物と、無水混合物(anhydrous mixture)を含む
【0014】
このような組成物の重合は、水をホウ酸エステルに置換させて親水性コンタクトレンズ(a hydrophilic contact lens)を生じさせる。
この好適な物質の重合は、他の多くの重合性組成物と同様に、可能な限り酸素を含まない雰囲気中で、好ましく無酸素雰囲気中で実施されるべきである。なぜなら、酸素は、重合化されたレンズの所望の光学的品質および透明性を阻害する副反応に陥る可能性があるからである。
【0015】
酸素の存在は、レンズの所望のパラメータの再現性を阻害する。好適には、レンズ用の前表面型半体1および後表面型半体2内部に吸着された酸素またはそれらの表面の酸素が重合性組成物と反応するリスクを避けるために、レンズの型10の前表面型半体1および後表面型半体2は、無酸素、もしくは、可能な限り酸素を含まない雰囲気中で準備される。
【0016】
最大限の無酸素状態保証するための好適な方法としては、窒素雰囲気(ブランケット)下で半体を準備するものであり、特に、すべて窒素雰囲気もしくはブランケット内で、使用の準備が終了するまで酸素を遮断した状態重合性組成物維持し、その後、型半体内に重合性組成物充填し、型組立体を組立て、そしてもしあれば予備硬化および硬化を実施することである。この方法は、実質的に封止された領域を形成するバリア内に、充填および硬化に用いられる装置を収容しかつ上記領域内で窒素圧を維持することにより容易に実施可能である。
【0017】
該バリアは、底部面および背面の両、および上部に組み立てられるアクリート(例えば、”プレキシガラス:plexiglass”)等のプラスチックの平らな透明部分を含めることができる
図2は、本発明の実施例に用いられるコンベヤとハウジングを含む装置の斜視図を示す。図2を参照すれば、型組立は、好ましくは、1もしくはそれ以上の穴を有する平面状のプレートのような担体11上に配置されている。
【0018】
担体11上の各穴は、垂直軸を有し、前表面型半体1の凹凸部が担体11内の開口部内に吊るされるような方法で、型の前表面型半体1のフランジ3により型組立を支持するように寸法が設定されている。
本発明を実施するのに好適な製造装置は、図2に示しているように、型組立を矢印方向へ移動するための搬送手段12を含んでいる。搬送手段12は、好ましくは、その上に型組立体(あるいは複数の型組立体)を運ぶ担体11図2矢印方向へ搬送されかつ移動させられるコンベヤベルト13である。
変速モータのような従来の制御手段(図示せず)搬送手段12およびこの上の担体11の移動速度を制御するために搬送手段12接続されている。
参照番号14は、ここに記載する紫外線放射する供給用のハウジングを概ねに指す。ハウジング14は、搬送手段12がハウジング14下の担体11および型組立6を運ぶ空間を残す搬送手段12の搬送経路またがるように、搬送手段12上に設置されている。
ハウジング14は、単一の部分を含むか、もしくは、図2の参照番号15、16、17、18、19、および20のユニットとして示されているように、並列に並んだいくつかの別個の部分で構成可能である
【0019】
図3は、各ユニット16〜20の下側部を示す図である。好ましくは、これらの下側部は、紫外線放射用に市販されたタイプであり、1つまたはそれ以上の長尺の電球32をつける平面状の水平な表面31を有する。
図3は、複数の電球を示しており、数列の型組立体が搬送手段12上に並列に配置されている場合に使用に好適な電球の配列である。これらの電球は、それぞれの長軸が平行にされ、かつそれらの長軸が型組立体の搬送方向に平行にされて、並列に配列されている。
【0020】
この電球32は、搬送手段12および型組立に平行な水平面内に電球32を保持するための標準的な電固定具33内に取り付けられている。
【0021】
好ましくは、型組立の各長さ方向の列の上には、1個の紫外線電球32が位置付けられる。また、上記電球の各外端部で、型組立体の長さ方向の列の各端部の外側は、1個の余分電球が設けられるべきである。各紫外線電球32は、該電球32を動作させて紫外線を放射するのに適した電流を、該電球32供給するための電子制御手段(図示せず)に接続されている。
【0022】
型組立体が搬送される状態で、電球または複数の電球32は、その長さ方向に沿った(即ち、長軸に沿った)異なる点において、電球32の軸に平行であるすべての所定平面内で受光される紫外放射エネルギー線の強度が異なるという性質を有する。
電球32の各端部間の1つまたはそれ以上の領域での紫外線の強度は、上記平面内で重合性組成物によって受光された際に第1の開始速度で重合性組成物の重合開始を引き起こす最大の第1の強度レベルになる。電球32の端部33では、上記平面伝えられ紫外線放射エネルギーの強度は、相対的に遅い第2の開始速度で重合性組成物の重合を開始する、より低い第2の強度レベルになる。
【0023】
動作において、型組立体が電球32の長さ方向に沿って通過する場合、型組立体が受光する紫外線放射の強度は、第2の強度レベルから第1の強度レベルまで上がり、そして第2の強度レベルへ下がるという、少なくとも1回の滑らかな循環サイクルをとる。
この方法では、重合は、比較的高い強度領域に近接している場合には第1の開始速度で開始され、より低い強度領域に近接している場合には、相対遅い第2の開始速度で開始される。
【0024】
注目すべきは、この循環サイクルは、好ましくは一定の速度による、電球の長軸方向に沿う重合性組成物の移動により専ら達成可能であるが、この間に、電球に沿う任意の箇所で電球32自体により放射されたエネルギー線の強度を、所定の時点において不変の所定の強度レベルにとどめるようにすることができる(時間の経過とともに、電球32から放射されたエネルギー線の強度レベルが低下するものと認識されている。)
電球32に沿った各点から放射されたエネルギー線の強度を変化させる必要はない。(即ち、ある時間での電球32上の各点に対してプロットされた強度の特性は一定のままである。)
【0025】
好ましくは、2もしくはそれ以上の電球32は、型組立体が搬送される経路をまたぐ近接したハウジング14内で、直列に配列されている。
各電球32は、また、重合を開始するための最大レベルの放射エネルギーを放射する少なくとも1つの領域と、重合を開始するより低い強度隣接領域を有する。
【0026】
この方法では、たとえ、個々の電球32が、その両端部間の中間点に紫外線放射エネルギーの最大レベルを発生する領域1つのみしか有していない場合でも、紫外線電球32の列の下を任意の型組立体が通過する際に、紫外線放射の強度の増加と減少からなる各サイクルは少なくとも2回生ずる。
【0027】
重合性組成物、3回ないし6回、好ましくは5回の紫外線強度の増加および減少のサイクル露光するように、3ないし6、好ましくは5つの、電球32が直列に用いられていることが好ましい。複数の電球32、図3に示すように、互いに平行に設置される場合には、それらの端部重合性組成物の搬送される方向に対して直交する線に沿って設置されることが好ましい。
この方法では、型組立を前進させることにより出くわす高低の強度領域が実質上均一になる。各型組立、その上の電球32から直接に、および該電球の各部上に接続された他の電球32からも紫外線放射を受ける。
【0028】
さらに、重合性組成物の温度を、重合の進行を助け、かつ紫外線放射に重合性組成物露光されている時間中、重合性組成物の縮小傾向を抑制するのに十分な温度に上昇させるのに有効な熱源が設けられている。
【0029】
このように、加熱は改善された重合を促進させる。加熱は、(これにより、重合性組成物が重合へ開始する以前に、そして重合性組成物の重合化の間に)重合生成物のガラス転移温度以上、もしくは重合化の間、重合性組成物の軟化温度以上に重合性組成物(重合化前および重合化中の重合性組成物を意味する)の温度を維持するのに有効である
そのような温度は、重合性組成物内の成分の同一性および配合量により変更可能である概ねこのシステムは、40から75℃まで程度に温度を設定かつ維持する機能を有するべきである。
【0030】
好ましい熱源は、型組立体が紫外線電球の下通過するに、暖かい空気を型組立体の全体にわたって、およびその周囲に吹き付けるダクトを含む。このダクトの端部は、暖かい空気が通過する多くの穴に嵌合可能である。この場合、空気を分散させることにより、ハウジング14の下の領域で全体にわたって温度の均一化達成するのに役立てることができる。
型組立体の周囲領域の温度の均一化により、より均一な重合を許容することになる
【0031】
この操作のパラメータの注意深い制御により、この明細書に記載するように、比較的少ない時間内で再現性に優れた生産高を示す十分に重合化された上質のコンタクトレンズを製造できることを発見した。
いかなる特有の動作理論に拘束されること無しに、このシステムの観察された性能は、紫外線放射の強度が増加した場合には、重合が多くの異なる位置で開始され、その後、紫外線放射の強度が減少した場合には、露光と有効な熱量を結び付けることで、既に開始された重合が、新たな重合の連続的な開始を優先的に成長させることが可能であることと整合している
その後、紫外線放射強度の増減サイクルが繰り返された場合には、以前に開始された重合の成長し続ける場合においても、新たな重合の開始が生ずる。
【0032】
この場合には適切な放射強度の電球を選択しかつ電球と重合性組成物を含む型組立体との間の距離を調整することにより紫外線放射の強度レベルの高低の大きさ注意深く制御すること、および、重合性組成物によって受光された紫外線放射強度の変化の速度を注意深く制御すること(電球を通過する型組立体の移動速度の選択および直列に配された電球の数とこれらの電球の長さの選択)により、重合鎖架橋分子構造全体に分布することによって上質のコンタクトレンズを与えるが、残余の非重合化モノマー量を最少にし、かつ重合化物中の空隙あるいは重合化物と型内空洞の内部表面との間の空隙を最小にしながら、型空洞内に重合化物が充填されるようにして、重合化物を製造することができる。
【0033】
本発明の製造装置はパレットと紫外線電球との間の距離を変化させる機能を選択的に有することができる。この機能は、高さ調節可能なコンベヤシステム(ベルト)13設けることで与えられる。この機能は、また、高さ調節可能なハウジング表面31をコンベヤの表面に近づけたりまたは離したりするように設けることで与えられる
【0034】
実際においては、重合を開始させかつ完了させる紫外線放射に重合性組成物を露光する以前にこの重合性組成物予備硬化(precure)させるほうが好ましい。予備硬化は、上記したように、型組立を準備し、重合を開始させるに充分な強度の紫外線放射をこの型組立に照射して行う。この紫外線照射の継続時間は10〜40秒(酸素)である。
この予備硬化、経験上、僅かな重合の開始が、重合性組成物の粘性増加させかつ型の前表面型半体1および後表面型半体2が、まるで互いに付着しているように両型半体を充分付着させるという他の利点を有する。
【0035】
さらに、重合化された物質の層によって前表面型半体1および後表面型半体2が互いに保持されるように予備硬化が充分長く行われると、その後、電球32の下のトンネル内を酸素雰囲気(即ち、窒素で覆った状態)で維持する必要がない。なぜなら、重合化された物質重合している組成物へのガスの拡散に対して有効なバリアとなるからである
【0036】
本発明の方法および装置の説明を以下の実例でさらに詳しく示す。
平面状のパレット上に、2対4の状態で(two-by-four layout)、図1に示した形状を有するポリスチレンの型組立を並べる。それぞれの型組立体部品前表面型半体と後表面型半体との間の型内空洞5はコンタクトレンズのサイズおよび形状を有する。
【0037】
型内空洞5内に、水置換可能エステル(a water displaceable ester)とポリヒドロキシル化合物(a polyhydroxyl compound)を含有する無水重合性組成物充填する。この重合性組成物成分と分量は、米国特許番号:4、495、313に開示されている。
【0038】
パレットは、図2に示すように、並列に配置されている6つのハウジング15〜20の下を通過するコンベヤベルト12上に配置されている。
最初のハウジング15の後にあるハウジング16〜20は、図3に示すように、長さ方向に配置された紫外線発生電球を有している。
1つのハウジング内の各電球は、実質的に近接するハウジング内の電球もしくは複数のハウジング内の電球直線性を有している。すべての電球は、同一平面内に配された各ハウジング内に設置されている
パレットの平面から電球の平面までの垂直距離は、型組立部品出会う電球を有する最初のハウジング16内では、約25mmから80mmまでにすべきである。その後に横断されるハウジング17〜20内での電球までの垂直距離は、約50mmから約55mmまでにすべきである。
【0039】
ダクト、加熱された空気を、紫外線発生電球が設置されていないハウジング15を含んだ全6つのハウジング15〜20内のそれぞれの空間内に吹き込む。
本実施例で使用される重合性組成物に関し各ハウジング下のパレット周囲維持温度については、好ましくは最初の2つのハウジング15、16下のパレット周囲温度約4964℃であり、他の4つのハウジング17〜20下のパレット周囲温度、約4959℃である。
好適なパレットの移動速度は、所定の型組立まず、最初のハウジング15に入った瞬間から、最後のハウジング20から現れるまでに経過する全時間好ましくは約300秒から440秒までとなる程度で十分である
【0040】
この手法で操作することにより、型組立は5サイクルの紫外線放射の強度の増減にされる。各サイクルにおいて、紫外線放射の強度は、約0から約3〜3.5mW cm 2 までの範囲となり、その後、また0mW cm 2 に戻る。
電球32は、実質的に同一の長さを有し、パレットは一定の速度で移動されるので、各サイクルは、実質的に同じ長さの時間で継続する
【0041】
以下に示すように、本発明の具体的な実施態様は、次のとおりである。
(I)長軸を有し、該長軸に平行な平面へ転送される放射の強度は最大の強度を示し、該放射の強度は重合性組成物の重合を開始させるのに充分な強度であり、該長軸に沿って該放射の強度が最大となる領域とそれより小さい強度の領域との少なくとも2つの領域を有し、少なくとも各隣接する該2つの領域対間のより小さい強度の領域内では重合を開始させるに充分な強度ではなく、該放射の強度が該最大の強度の領域と該少ない強度の領域間で該放射の強度をなめらかに変化させて、重合を誘導する放射源と、
前記型が前記最大の強度の領域に隣接したとき前記重合性組成物が前記最大の強度で露光されるように、また該型が前記小さい強度の領域に隣接したとき該重合性組成物が前記小さい強度で露光されるような前記放射源からの距離で、前記平面内で前記長軸から等距離の軌道に沿って前記放射源の一方の端から他方の端へ該放射源に対して該型を移動させる搬送装置と、
前記重合性組成物が前記放射で露光されている間、重合の成長を有効に促進する温度に該重合性組成物を維持し、重合時に該重合性組成物の収縮(引け巣)を最小にするための熱源、および
前記重合性組成物の重合が完全に開始されるように、また該重合性組成物の重合が有効になされコンタクトレンズとして利用できるように、該重合性組成物が露光されている間、前記熱源および該熱源から加熱される該重合性組成物の温度に対して前記型の移動の速度を制御する制御手段と、
から構成され、前記型は前記重合性組成物の重合において重合化開始のための放射に対し透明であり前記コンタクトレンズの所定形状を前記重合性組成物に与えることを特徴とするコンタクトレンズを形成するための型内に保持された重合性組成物を重合するための製造装置。
(1)前記型は紫外線放射に対して透過であり、前記放射源は紫外線を放射する、実施態様(I)記載のコンタクトレンズの製造装置。
(2)前記放射源は、前記長軸に沿って配置された複数の電球を含み、各電球紫外線を発生し、該電球の各端部に隣接した領域から発生した紫外線はより小さな強度であり、該端部間の領域から発生した紫外線は該小さな強度より大きい強度である上記実施態様(1)記載のコンタクトレンズの製造装置。
(3)少なくとも3つの前記電球は前記長軸上に配置されている上記実施態様(2)記載のコンタクトレンズの製造装置。
(4)前記放射源は、前記第1の長軸に平行な第2の長軸上に設置された複数の第2の電球をさらに含む、上記実施態様(2)記載のコンタクトレンズの製造装置。
(5)少なくとも3つの前記電球が、前記第1の長軸および前記第2の長軸のそれぞれの軸上に設置されている上記実施態様(4)記載のコンタクトレンズの製造装置。
(6)前記熱源が前記重合性組成物を維持する温度は該重合性組成物の軟化点以上の範囲内である上記実施態様(2)記載のコンタクトレンズの製造装置。
(7)前記搬送装置と前記放射源との距離は調整可能である上記実施態様(2)記載のコンタクトレンズの製造装置。
(8)前記電球の各点で発生される紫外線放射強度は一定である上記実施態様(2)記載のコンタクトレンズの製造装置。
(9)前記重合性組成物が重合されている間、前記型の周囲を酸素無しの雰囲気で維持する構造をさらに有している上記実施態様(2)記載のコンタクトレンズの製造装置。
(II)合わせるとその内部にコンタクトレンズの形状および所定の大きさの空洞を形成する前半部および後半部から構成され、該空洞内には重合を開始させる放射により露光される重合性組成物が詰められ、該前半部および該後半部の少なくとも1つは該放射を透過すし、型の組立部品を供給するステップと、
長軸を有し、該長軸に平行な平面に沿って転送される前記放射の強度は、重合を開始させるに充分な強度である最大値を示し、該長軸に沿って最大の強度とそれより小さな強度を有する少なくとも2つの隣接した領域対を有し、該最大の強度の領域とそれより小さい強度の領域間で該放射の強度をなめらかに変化させて、重合を開始させる放射源を供給するステップと、
前記重合性組成物が前記放射源からの放射で露光されている間、重合の成長を充分に促進させ、該重合性組成物の重合時に該重合性組成物の収縮(引け巣)を最小にし、前記空洞内の該重合性組成物へ熱を送る熱源を供給するステップ、および、
前記移動速度および前記熱源からの前記重合性組成物への熱の供給の制御のもとで、コンタクトレンズとして使用可能な該重合性組成物の重合が完全に行われるように、前記型の組立部品は前記平面内の前記放射源に対して前記長軸から等距離の線に沿って移動させられ、その移動の間、該放射源の一方の端部から他の端部へ、該放射源からある距離を保って、該型の組立部品が前記最大の強度の領域に接した時、該重合性組成物の重合が開始されるに充分な第1の開始強度の放射で露光され、該型の組立部品がより小さい強度の前記領域に接した時、該重合性組成物の重合が開始されるに充分な該第1の開始強度より小さい第2の開始強度の放射で露光されるようにして、該重合性組成物を該放射源からの放射で露光するステップと、
から構成されることを特徴とするコンタクトレンズの形成方法。
(10)前記重合化を誘導する放射エネルギー線を前記重合性組成物に照射している間、該重合性組成物を酸素無しの雰囲気中に維持するステップをさらに含む、実施態様(II)記載のコンタクトレンズの形成方法。
(11)前記重合性組成物を前記放射源からの放射エネルギー線に露光する前に、重合を開始させるに効果的な、前記型の組立部品を互いに密着させるに充分な強度の重合化誘導放射エネルギー線を重合性組成物に放射するステップをさらに含む、実施態様(II)記載のコンタクトレンズの形成方法。
(12)前記放射源からの放射エネルギー線を前記重合性組成物に露光している間、該重合性組成物周囲酸素雰囲気に維持するステップをさらに含む上記実施態様(11)記載のコンタクトレンズの形成方法。
(13)前記型を構成する組立部品の少なくとも1つは紫外線放射に対して透過であり、前記空洞内に充填されている前記重合性組成物紫外線放射により重合化され、前記重合化開始の放射は紫外線放射である、実施態様(II)記載のコンタクトレンズの形成方法。
(14)前記放射源からの放射エネルギー線に前記重合性組成物を露光る前に、前記型の組立部品と該重合性組成物とを密着させるに充分な強度の紫外線を重合性組成物に放射するステップをさらに含む上記実施態様(13)記載のコンタクトレンズの形成方法。
(15)前記放射源は、前記長軸上に配置された複数の電球を含み、該各電球紫外線を発生し、該各電球の端部に隣接する領域から発生する紫外線はより小さい強度であり、該端部間の領域から発生する紫外線はより強力な強度を有する上記実施態様(13)記載のコンタクトレンズの形成方法。
(16)少なくとも3つの前記電球が前記長軸上に設置されている上記実施態様(15)記載のコンタクトレンズの形成方法。
(17)前記放射源は、前記長軸に平行な長軸上に、さらにの複数の電球を設置している状態で実施される上記実施態様(15)記載のコンタクトレンズの形成方法。
(18)少なくとも3つの前記電球が前記長軸および前記長軸上に設置されている状態で実施される上記実施態様(17)記載のコンタクトレンズの形成方法。
(19)前記熱源が前記重合性組成物を維持する温度は、該重合性組成物の軟化点温度以上の範囲である上記実施態様(15)記載のコンタクトレンズの形成方法。
(20)前記型組立と前記放射源との間の距離は調整できる状態で実施される上記実施態様(15)記載のコンタクトレンズの形成方法。
(21)所定時間、前記電球の所定の点上において発生される前記紫外線放射の強度は一定である上記実施態様(15)記載のコンタクトレンズの形成方法。
【0042】
【発明の効果】
上記詳細に説明したように、本発明のコンタクトレンズの重合用紫外線循環炉を備えた製造装置および形成方法では、紫外線の透過可能な重合性組成物充填した型組立体をベルトコンベヤ上に設置し、できるだけ微量の酸素の雰囲気中で、もしくは窒素雰囲気中で、熱源からの加熱の速度、紫外線放射の強度の増減を少なくとも数回繰り返す紫外線放射を制御しながら、型組立体をハウジング内で移動させる。このハウジング内では制御された該熱源からの加熱および該紫外線放射が行われる。この紫外線放射の強度の増減はなめらかに変化する。紫外線放射の強度が大きい時は、該重合性組成物が重合を開始するに充分な強度である。これにより、得られるコンタクトレンズ内の空隙の発生を最小にすることができ、非重合化モノマーの残余を最小にすることができ、均一な重合を生じさせることができるので、上質のコンタクトレンズを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のコンタクトレンズの重合に使用される組立の断面図である。
【図2】 本発明の実施例に用いられるコンベヤとハウジングを含むコンタクトレンズの製造装置の斜視図である。
【図3】 図2に示したハウジングを下から見た図であり、紫外線放射電球が設置されている様子を示す図である。
【符号の説明】
前表面型半体
後表面型半体
3、4 型組立体フランジ
型内空洞
6 型組立
10 コンタクトレンズの型組立体
11 担体
12 搬送手段
13 コンベヤベルト
14 ハウジング
15〜20 ハウジングの各ユニット
31 平面(ハウジングの各ユニットの裏面)
32 紫外線放射電球
33 電球を固定する電固定具

Claims (23)

  1. 重合性組成物からコンタクトレンズを形成するための型内に保持された前記重合性組成物を重合させるためのコンタクトレンズの製造装置であって、前記型が重合開始用の放射エネルギー線透過性であり、前記重合性組成物の重合時に前記重合性組成物に対してコンタクトレンズの所望形状を与え、前記製造装置は、
    長軸を有する、細長い重合開始用の放射エネルギー線源であって、前記放射エネルギー線源から前記長軸に平行な所定の平面に伝えられた前記放射エネルギー線の強度が、前記長軸に沿少なくとも2つの第1の領域内において前記重合性組成物の重合を開始するのに十分な最もきな値を示すとともに、前記少なくとも2つの第1の領域のうちの隣り合うの領の間および前記長軸の各端部の第2の領域において、前記最も大きな値よりも小さな値ではあるが重合を開始させるのに十分な小さな値を示し、しかも前記最きな値前記小さな値との間で滑らかに変化する、重合開始放射エネルギー線源と、
    前記重合開始放射エネルギー線源から離れた位置において前記型を前記重合開始放射エネルギー線源に対して、前記所定の平面内で前記長軸から等距離に存在する経路に沿ってその一端から他端へ移動させる搬送装置であって、前記型が前記第1の領域に近接しているときに前記重合性組成物が前記最きな値前記放射エネルギー線に露光され、かつ前記型が前記第2の領域に近接しているときに前記重合性組成物が前記小さな値前記放射エネルギー線に露光されるように前記型を移動させる搬送装置と、
    前記重合性組成物が前記放射エネルギー線に露光されている間、前記重合性組成物を加熱し、前記重合性組成物の重合の成長を促進するのに有効な温度に前記重合性組成物を維持し、かつ前記重合性組成物の重合時に前記重合性組成物の収縮を最小にする熱源と、
    記重合性組成物の重合を完全に開始させかつ前記重合性組成物をコンタクトレンズとして有用な物体へと重合させるように、前記重合開始放射エネルギー線源に対する前記型の移動速度と、前記熱源で加熱中の前記重合性組成物の温度とを制御する制御手段と、
    を含む、コンタクトレンズの製造装置。
  2. 請求項1記載の製造装置であって、
    前記型は、紫外線放射エネルギー線透過性であり、
    前記重合開始放射エネルギー線源は紫外線源である、製造装置。
  3. 請求項2記載の製造装置であって、
    前記紫外線源は、前記長軸上に配された複数の電球を備え
    前記各電球は、紫外線を放射するものであり、
    前記各電球の両端部の間の領域から放射された紫外線の強度は最も大きく、前記各電球の端部に近接する領域から放射された紫外線強度は最も大きな値よりも小さな値である、製造装置。
  4. 請求項3記載の製造装置であって、
    前記複数の球は、前記長軸上に配された少なくとも3つの電球である、製造装置。
  5. 請求項3記載の製造装置であって、
    前記紫外線源は、前記長軸に平行な第2の長軸をさらに有し、前記第2の長軸に第2の複数の電球が配されている、製造装置。
  6. 請求項5記載の製造装置であって、
    前記電球の少なくとも3つが、各長軸上に配されている、製造装置。
  7. 請求項3記載の製造装置であって、
    前記熱源が維持する前記重合性組成物の温度は、前記重合性組成物の軟化点温度を超えた範囲内にある、製造装置。
  8. 請求項3記載の製造装置であって、
    前記移送装置と前記紫外線源との距離は調節可能である、製造装置。
  9. 請求項3記載の製造装置であって、
    任意の電の任意の箇所で放射され紫外線の強度一定である、製造装置。
  10. 請求項3記載の製造装置であって、前記重合性組成物が前記製造装置内で重合化されている間、前記型の周囲を無酸素雰囲気に維持する構造をさらに含む、製造装置。
  11. コンタクトレンズの形成方法であって、
    前型半体と後型半体を含む型組立体を用意するステップであって、前記両型半体がそれらの間にコンタクトレンズの形状および寸法の空洞を構成し、前記型組立体の前記空洞が、前記空洞内に配されかつ重合開始用の放射エネルギー線に対する露光時に重合可能である重合性組成物をさらに含み、前記両型半体の少なくとも一方の型半体が前記放射エネルギー線透過性である、ステップと、
    細長い重合開始用の放射エネルギー線源を用意するステップであって、前記重合開始放射エネルギー線源が長軸を有し、前記重合開始放射エネルギー線源から前記長軸に平行な所定の平面に対して伝えられた前記放射エネルギー線の強度が前記長軸に沿少なくとも2つの第1の領域内において前記重合性組成物の重合を開始するのに十分な最もきな値を示すとともに、前記第1の領域のうちの隣り合うの領および前記長軸の各端第2の領域において前記最きな値よりも小さな値を示し、しかも前記最きな値前記小さな値との間で滑らかに変化するようになっている、ステップと、
    前記重合性組成物が前記重合開始放射エネルギー線源からの前記放射エネルギー線に露光されている間、前記空洞内の前記重合性組成物を加熱する熱源を用意するステップであって、前記熱源の熱が、前記重合の成長を促進しかつ前記重合性組成物の重合時に前記重合性組成物の収縮を最小にするのに十分になっている、ステップと
    前記重合性組成物の重合を完全に開始させかつ前記重合性組成物をコンタクトレンズとして有用な物体に重合させるように、前記型組立体の移動速度と前記熱源から前記重合性組成物に供給される熱量とを制御しながら、前記型組立体が前記第1の領域に近接しているときの第1の開始速度と、前記型組立体が前記第2の領域に近接しているときの、前記第1の開始速度よりも小さな第2の開始速度で、前記重合性組成物がその重合を開始するのに十分な放射エネルギー線に露光されるように、前記重合開始放射エネルギー線源から離れた位置において、前記長軸から等距離に存在する経路に沿ってその一端から他端まで前記平面内で前記型組立体を前記重合開始放射エネルギー線源に対して移動させながら、前記重合開始放射エネルギー線源からの放射エネルギー線に対して前記重合性組成物を露光させるステップと、
    を含む、コンタクトレンズの形成方法。
  12. 請求項11記載の形成方法であって、
    前記重合性組成物に前記重合開始放射エネルギー線を照射しながら、前記重合性組成物の周囲を無酸素雰囲気に維持するステップをさらに含む、形成方法。
  13. 請求項11記載の形成方法であって、
    前記重合開始放射エネルギー線源から放射された放射エネルギー線に前記重合性組成物を露光させる前に、前記重合性組成物を前記両型半体に付着させるのに十分重合を開始させるのに有効な重合開始放射エネルギーを前記重合性組成物に照射するステップをさらに含む、形成方法。
  14. 請求項13記載の形成方法であって、
    前記重合開始放射エネルギー線源から放射された前記放射エネルギー線に前記重合性組成物を露光させている間、前記重合性組成物の周囲を無酸素雰囲気に維持するステップをさらに含む、形成方法。
  15. 請求項11記載の形成方法であって、
    前記型半体の少なくとも一方は、紫外線放射エネルギー線透過性であり、前記型内空洞内に配された前記重合性組成物は紫外線に露光されると重合可能であり、前記重合開始放射エネルギー線は紫外線である、形成方法。
  16. 請求項15記載の形成方法であって、
    前記重合性組成物を前記重合開始放射エネルギー線源から放射された放射エネルギー線に露光する前に、前記重合性組成物を前記両型半体に付着させるのに十分な重合を開始させるのに有効な紫外線を前記重合性組成物に放射するステップをさらに含む、形成方法。
  17. 請求項15記載の形成方法であって、
    前記重合開始放射エネルギー線源は、前記長軸上に配された複数の電球を備え、前記各電球は紫外線を放射し、前記各電球の両端部の間の領域から放射された紫外線の強度は最も大きな値を示し、前記各電球の端部に近接する領域から放射された紫外線の強度最も大きな値よりも小さな値を示す、形成方法。
  18. 請求項17記載の形成方法であって、
    前記複数の球は、前記長軸上に配された少なくとも3つの電球である、形成方法。
  19. 請求項17記載の形成方法であって、
    前記重合開始放射エネルギー線源は、前記長軸に平行な第2の長軸をさらに有し、前記第2の長軸に第2の複数の電球が配されている、形成方法。
  20. 請求項19記載の形成方法であって、
    前記複数の電球、各長軸上に配された少なくとも3つの電球である、形成方法。
  21. 請求項17記載の形成方法であって、
    前記熱源が維持する前記重合性組成物の温度は、前記重合性組成物の軟化点温度を超えた範囲内にある、形成方法。
  22. 請求項17記載の形成方法であって、
    前記型組立体と前記重合開始放射エネルギー線源との距離は調節可能である、形成方法。
  23. 請求項17記載の形成方法であって、
    ある時間での任意の電球の任意の箇所において放射された紫外線の強度一定である、形成方法。
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