JP4121577B2 - コンタクトレンズの製造時におけるレンズホール欠陥を減少させる方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンタクトレンズの製造時に不良品を減少させ、歩留りを改善するための方法に係り、特にレンズホールとして知られるレンズの欠陥を抑制し最小にする手段を提供する。
【0002】
【従来の技術】
親水性ポリマー材料から製造されるコンタクトレンズは今ではよく知られており、高度に自動化された製造装置を使って大量に商品化されている。これらの製品は目と密着するため、厳密な品質管理基準に合致するよう細心の注意がなされている。このため、製品が不良品となる割合は比較的高く、製造時の経済性はあまり高くない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、レンズの欠陥、特にレンズホールを抑制し、最小にすることを目的とする。さらに、本発明は、レンズホールが原因の不合格で低下する歩留りを改善する、高速自動製造工程に適用可能な方法を提供することも目的とする。また、充填工程で、レンズ材料たる反応性モノマー混合物の不均一な分布に起因して生ずるレンズホール欠陥を減らす手段を提供することも本発明の目的である。そして、本発明は、凸レンズあるいは後面の型上およびこの回りで反応性モノマー混合物の均一な分布を実現する方法を提供することも目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
親水性ヒドロゲルコンタクトレンズブランクを製造するプロセスは、種々の文献に記されている。簡単にいうと、親水性コンタクトレンズの材料たる反応性モノマー混合物(RMM)を、充填ステーションにおいて、ポリスチレンのような疎水性ポリマーから形成される凹型あるいは前面用の型片に分散させるのである。ついで、この凹型あるいは前面用の型片に凸型あるいは後面用型片を合わせ、両型片の間でレンズブランクを形成し、形を整える。この後は、前面用型片、RMMおよび後面用型片を機械的に組合せ、この組合せ体を所定条件の下に紫外線硬化トンネルを通して、反応性モノマー混合物を硬化させる。次に、二つの型片と一緒にして硬化させたレンズブランクを後面用型片から取り外す。硬化したレンズと前面用型片の組合せ体は、この後滲出・水和用の水槽に通し、コンタクトレンズが完成する。
【0005】
完結型のコンタクトレンズ製造プロセスを実行する連続プロセスは、凹型および凸型のレンズ型片をそれぞれ形成するための第1および第2の射出成形ステーションを含むレンズ成形用型片の製造ゾーンを備える。このプロセスはまた、凹型および凸型の型片を一つのゾーンから他のゾーンへコンベアで運ぶ移送ラインおよび、型片あるいはその一部をガス抜きするための窒素雰囲気下に維持された封止ゾーン(窒素トンネル)、このプロセスはさらに、凹型の型片に反応性モノマー組成物を充填し、凹型および凸型の型片を整列位置に配置し、これら両型片を、所望により真空条件下で、成形用の位置関係に係合させ、さらに前記反応性モノマー組成物を紫外線を使ってゲル状に予備硬化させる充填ゾーンと、硬化を完結させ、でき上がったレンズブランクを型外しができる状態にする硬化ゾーンを具備する。全プロセスは、移送手段(通常は一またはそれ以上のコンベア)を介して連結されることは理解できるであろう。レンズ成形用の二つの型片は、このコンベアにより、前記連続製造プロセスにおける各ゾーンあるいはステーションを通って移送される間に、組立てられ、配置され、また差し挟まれたりされる。レンズ成形用の型片は、多数のレンズ用型片(例えば8個)を処理ステーションおよび材料自動移送装置に対応するよう整列状態で収めるミニパレット(例えばキャストアルミニウム、ステンレススチールなどから製造される)の上に載せてもよい。コンベアベルトあるいはトンネルはすべて、窒素ガスあるいは不活性ガスによるガスシールの中を通される。
【0006】
より詳しくいうと、凹型あるいは前面用の型片は、レンズの光学面形成用の面と、凸型あるいは後面用の型片と相互に係合させるための周縁ゾーンあるいはフランジを備える。そして、この凹型あるいは前面用の型片は、スタンプステーションを通される。型片のフランジ部分は、界面活性剤で処理される。この界面活性剤は型片の光学面には触れないようにする。凹型あるいは前面用の型片はついで、反応性モノマー混合物を充填される(ときにはあふれ出るくらいまで充填する)。このとき前面用の型片は、凸型あるいは後面用の型片(この型片の光学面は通常未処理である)と対をなして合わせられる。対になって並列された型片の組立て体(間に成形されたRMMを挟んでいる)は、硬化ステーションを通され、次いで両型片を分離する第1の型外しステーションに送られる。前面用型片のフランジには界面活性剤が存在するため、過剰のレンズ材料は、硬化したレンズブランクからは分離され、凸型あるいは後面用の型片とともに保持される。レンズの光学部分はついで、前面用型片に保持され、このとき過剰のレンズ材料は、適当な機械的手段を使って後面用型片から取り除かれる。周縁に過剰な部分がないレンズブランクを保持している前面用の型片は、滲出・水和ステーションを通され、最終的には型外しを行う。そして完成したコンタクトレンズは集められて、包装の準備にかける。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に図1と図2を参照して説明する。図1の流れ図における工程101と102でいう射出成形用型#1と#2(それぞれレンズの前面と後面の型片)は、図2に示すように直列に配置するか、または大気への暴露時間を短縮するため、二股の搬送ラインが交差する共面上に配置するか、さらには同じ面で互いに垂直に配置してもよい。
【0008】
ロボット103,104は、凹レンズと凸レンズの型をそれぞれ受け取り、工程105に示すように型の一部を高速生産周期で低酸素雰囲気中に移行させる型の登録・設置ステーションに隣接して設けられる。
【0009】
図1の工程106に示すレンズ用型片を完全にガス抜きする際には、凹レンズと凸レンズ用の型片を収める各パレットは、搬送コンベアに載せてまわりから包囲されるときに、この自動装填による相互の係合関係がそのまま成形時の配置につながるよう、互いに織りなす(インターリーフ)ように配置され、ガス抜きされる。
【0010】
インターリーフステーション40を通過するシーケンスコンベア32はまわりから包囲され、その全過程において不活性ガス(便利なのは窒素)により加圧される。窒素の量は重要ではない。経験的な操作条件の下で大気を効果的に排除するだけの窒素圧を使用すれば十分である。シーケンスコンベア32を取り囲む窒素トンネルにおいては、製造されたばかりのレンズ用型片が、図1の工程106にあるようにガス抜きされる。
【0011】
工程107においては、凹レンズの型は反応性モノマー組成物で充填される。そして、凹レンズおよび凸レンズの型は、所定の場所に載置され、互いに相補的な成形位置に置かれる。充填・組立てゾーン50は、このゾーン52にあるパレットに凹レンズと凸レンズの型片をそれぞれ移送するシーケンスコンベア32の一部を包囲する。そして、このゾーン50の終点では、対になって反応性モノマー組成物を充填された型を載せたパレットを予備硬化ゾーンに移送する。図2に示す充填・組立てゾーン50は、幾何学的に適当な形状(通常は断面が矩形)をした透明な囲い(適当な熱可塑性あるいは金属と熱可塑性材料で構成される)で区画される。
【0012】
図1の工程107においては、凹レンズの型片は、工程108でガス抜きをしたモノマー組成物で充填される。凹レンズの型片はついで、組立てモジュールに送られる。この組立てモジュールには、窒素トンネルの中に、一定間隔で真空チャンバを付けてもよい。窒素トンネルの中では、モノマーを充填した凹レンズの型片を凸レンズの型片と係合させるが、両型片は、反応性モノマー組成物が各型片の光学面の間にとらえ、また各型片の周縁に形成される分離縁を係合させることにより少なくとも一部は封止されるよう、垂直方向に整列される。真空チャンバがある場合は、真空は解除しておく、ついで、合わせた型片を、予備硬化ステープルまで窒素中(窒素トンネルの一部)を通過させる。
【0013】
型片を組立てた後は、工程109にあるように、レンズモノマーを、本発明の予備硬化モジュール60において予備硬化させる。予備硬化のプロセスにおいては、二つの型片をクランプで挟み、ついでモノマーあるいはモノマーの混合物をゲルに近い状態まで予備硬化させる。
【0014】
予備硬化の後は、工程110にあるように、硬化トンネル75において放射線を照射し、モノマーあるいはモノマー混合物の重合を完結させる。
【0015】
すなわち、硬化ゾーン75においては、モノマーと希釈剤の混合物を紫外線オーブン中で硬化し、モノマーの重合を完成させる。このように化学作用を及ぼす可視光あるいは紫外線を照射すると、ポリマーと溶媒の混合物が最終的な所望のヒドロゲル形状になる。さらに、硬化ゾーンは、重合可能な組成物の温度を、重合の伝播を助け、紫外線に曝されている間に重合可能な組成物が収縮する傾向に抗するのに十分な温度まで上昇させるのに効果的な熱源ももっている。
【0016】
重合プロセスが完了したら、二つの型片は、第1のあるいは前面用の型片10から中に収まっているコンタクトレンズを取り外す型外し工程の際に分離する。ここで、前面と後面用の二つの型片は一回だけ使い、後は廃棄されることに留意されたい。
【0017】
後面用のレンズ型を熱すると、加熱された型のポリマーは、より温度が低いレンズ材料のポリマーに比べて膨脹し、一面をもう一方の面に対して変位させる。その結果剪断力が発生し、重合したレンズとポリマー製の型の間の接着を破って、型片を分離するのを助ける。型片の両面の間の温度勾配が大きければ大きいほど、剪断力は大きくなって、型片を外すのが容易になる。この効果は、温度勾配が最大になったときに最も大きくなる。この後は、熱は、型の後面からレンズポリマー、さらには前面にある型片に伝導し、最終的には周囲の環境に放散することによって失われる。したがって、加熱された後方の型片は、直ちに取り外され、ポリマーレンズにはほとんどエネルギーは移行せず、レンズが熱変形をおこすおそれは回避される。型片の加熱は、スチーム、レーザ等を使う当業者にはよく知られた技術で行うことができる。レーザを使った型外しの技術は、米国特許第5,294,379号(ロス他)に開示されている。
【0018】
加熱工程が熱風あるいは蒸気を使って行われる場合は、加熱工程の後に、工程111に示すように、成形組立て体の後面を前面から折り曲げて成形する。他方、加熱をレーザあるいは赤外線を使って行う場合は、折り曲げ操作は必要なく、後面は自然に前面から離れる。
【0019】
型片分離装置90の各型外しアセンブリはそれぞれ、各コンタクトレンズの型の後面の型片30を前面の型片10から物理的に折り曲げ、レンズを水和化する水和ステーションに搬送するため、レンズの型に収まっている各コンタクトレンズを物理的に露出させる。この折り曲げプロセスは、後面用の型片30を、レンズ型の中に形成したレンズの形を壊さないで前面の型片10から引き剥がすため、注意して制御した条件下で行う。
【0020】
型外し装置90で型片の組合せが引き離された後は、重合を終え大気に露出されたコンタクトレンズが収まった前面用の型片を載せたパレットは、工程112にあるように、水和およびレンズを前面用の型片から取り外すため、ならびに検査と包装のために順次水和ステーションに搬送される。
【0021】
レンズの大量高速生産の過程においては、小さな欠陥でも歩留りと生産プロセスの経済性に重大な影響を及ぼす。これは特に、自動製造装置を使用した結果、ただ一個のレンズの欠陥でも、大量のレンズの損失につながる場合に当てはまる。これは例えば、一つの製造ステーションから他の製造ステーションへパレットあるいはフレームを使って移送が行われているときのことを想定してみればよい。
【0022】
レンズの欠陥が起こる原因は、製造装置の単純な配置ミスなど様々であるが、配置ミスならば技術的な調整によって容易に修正し得る。そこで関心の的となるのは、反応性モノマー混合物(Reactive Monomer Mix;RMM)を用いた場合に充填・硬化工程の最中に発生するレンズホールとレンズ表面のくぼみ(puddle;パドル)である。
【0023】
レンズホールは、気泡(すなわちモノマーを含まない領域)、ピット(小穴厚さが一定でない領域)、および他の似たような不規則性(例えば周縁の不均一;これは二つの型片を合わせる際に反応性モノマー混合物が凸面(後面)用型片の表面上に拡散する効率の関数である)を包含する事態である。
【0024】
もう一つのレンズの欠陥であるパドルは、通常レンズの周縁に沿って見られる不揃いあるいは木の枝状の形をしている。このパドルは、硬化工程の最中に、凹レンズあるいは前面用の型片に見られる。
【0025】
高速写真で見ると、充填工程中に凸面あるいは後面用の型上でRMMをメニスカス状に拡散させる際のレンズホール形成のもようが分る。しかし、この欠陥は、同じ装置で同じ方法で生産したレンズのうちの欠陥のないレンズの数を考えると、特定の因果関係なしに無差別に発生することは明らかである。巨視的な観点からは、RMMはポリスチレンの型片表面をよく湿らせることが分っている。
【0026】
しかし、基本的な研究(R.H.デトルとR.E.ジョンソン,ジュニア、「J.Phys.Chem.」、第68号、第1507頁(1996年)の報告、E.マティジェヴィク編、「Surface and Colloid Science」、ウィリー−インターサイエンス(ニューヨーク)、1969年、161.2、第85頁、およびS.P.ウェッソン、「TRI ProgressReport」、第49号、テキスタイル・リサーチ・インスティテュート、プリンストン、ニュージャージー州、1992年8月23日)によれば、ポリスチレンのような疎水性ポリマーでできた型片の表面は、高エネルギーの表面領域を一部に有する低エネルギーの不均質面であることが分っている。これは、成形用の樹脂は典型的には射出成形用に調製され、型の表面に高エネルギー領域を形成する型剥離剤などの一定量の添加物を含むという公知の事実と整合するものである。
【0027】
したがって、成形により特に最初にRMMと接触させ、ついで凸面の型にメニスカス状に拡散させていくという動的なレンズの形成方法をとる際には、凸面あるいは後面の型片と反応性モノマー混合物の間の境界面には表面の作用を修正する手段を設ける必要がある。とりわけ、凸面の型を使った成形の最中に、高エネルギー表面領域を増加させることが求められている。
【0028】
親水性コンタクトレンズの高速そして大量の成形を実現するため、例えば米国特許第4,640,489号(ラーセン)に開示されているような二つの型片(パレットに支持される型片の配列)や、所定形状のポリマー製ヒドロゲル製品(例えば米国特許第4,680,336号および同第5,039,459号(ラーセン他)に開示されている親水性コンタクトレンズ)を製造する方法が開発された。
【0029】
コンタクトレンズの成形プロセスが完了した後、親水性コンタクトレンズを接着している型片の表面から引き離す工程は、米国特許第5,264,161号(ドラスキス他)に記載されているように、容易にするかもしくは改善することができる。この方法は、界面活性剤を溶液にして、親水性ポリマーの製品あるいはコンタクトレンズを成形するための成形用の空隙にある水和浴に混入させるものである。水和浴に分散される界面活性剤(10重量%の濃度を超えない)は、レンズをこれが接触している接着性の型片表面(すでに二つに分離されている)から剥離するのを助ける。この界面活性剤の機能は、水もしくは液体の表面張力を減少させて、コンタクトレンズと、成形工程中に接着性をもつにいたる型片表面の二つの要素間の接着強度を減じることである。界面活性剤は、この米国特許第5,264,161号には、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレイン酸(まったく損傷のない状態でプラスチック材料でできた接着性の型片からどんな親水性ポリマー製品を剥離するのにもきわめて適している)を含むポリマー製の界面活性剤などきわめて多くの種類が開示されている。
【0030】
米国特許第4,159,292号は、プラスチック製の型片からコンタクトレンズを剥離する工程を改善するため、プラスチック性型片組成物用の添加物としてシリコーンワックス、ステアリン酸および鉱油を教示している。
【0031】
ヒドロゲルコンタクトレンズの製造時に、型片の表面に剥離剤として界面活性剤を使用するアイデアは、米国特許第5,542,978号(特許権者は本出願人)に記載されている。この特許では、Tween 80のような界面活性剤の薄い層または膜を、スタンプヘッドを使って、例えばコンタクトレンズ製造用型片の表面周縁の表面領域に、反応性モノマー混合物の周縁リング(充填工程中にあふれ出て型片の外にはみ出している部分)のすべてあるいは一部を型片から外す際に、レンズの剥離を容易にする目的で適用する。この場合は、レンズの光学面を区画する型片の一部に、界面活性材料を適当することはない。
【0032】
本発明は、疎水性コンタクトレンズの型片における表面エネルギーを変化させて、主としてアクリレートモノマーからなる親水性ヒドロゲルコンタクトレンズの材料である反応性モノマー混合物に対するその濡れ性と剥離特性を改善する方法に関する。この方法は、型片の表面を反応性モノマー混合物に接触させる前に、型片の対になる光学表面の少なくとも一方を0.05〜0.5重量%の有効量の界面活性剤でコーティングする工程を含む。
【0033】
本発明はまた、凸型型片と凹型型片の両面の間に挟んだヒドロゲルコンタクトレンズ用に調製した紫外線硬化性モノマー組成物からレンズブランクを製造するヒドロゲルコンタクトレンズのブランクを製造する方法にも関する。この方法は、モノマー組成物を凹型型片の表面上に付着させ、モノマー組成物を、対にした凸型型片の表面にも接着させ、紫外線硬化によってコンタクトレンズの形状に仕上げる。改良点は、高表面エネルギー域を含む表面領域を増加させるため、凸型型片の接触面に、形成したコンタクトレンズブランクに発生するレンズホール欠陥を減少させるのに十分な量だけ界面活性剤を適用した点にある。
【0034】
本発明はさらに、ヒドロゲルコンタクトレンズブランク製造用のポリスチレン製凸型型片の接触表面を改良する方法にも関する。この方法は、高表面エネルギー域を含む表面領域を増加させて、ヒドロゲルコンタクトレンズブランク成形用の親水性モノマー組成物に対する凸型型片表面の濡れ性を増加させることを目的とする。この方法は、成形工程の最中またはその前に、凸型型片表面の接触面に、コンタクトレンズブランクにおけるレンズホール欠陥を減少させるのに十分な量の界面活性剤を均一に適用する工程を含む。
【0035】
本発明によれば、ヒドロゲルコンタクトレンズの材料となる反応性モノマー混合物と接触する凸面もしくは後面用の型片表面の表面エネルギー特性を変えて、ヒドロゲルコンタクトレンズの製造時にレンズホール欠陥を最小にする方法を提供する。より詳しくいうと、凸面もしくは後面用の型片表面の接触面における高エネルギー表面領域に、反応性モノマー混合物に対する濡れ性を増加させるべく手を加える。好ましい態様においては、凸型の型片は、型片の少なくとも接触面に、スプレー、浸漬あるいは他の適当な手段により界面活性剤を適用して前処理される。
【0036】
このような前処理は、例えば凸型型片の接触面にTween 80、Glucam P40あるいはGlucam DOE 120のような界面活性剤を、水、アルコールあるいはこれらの混合物などの適当な溶媒とともに、濃度を0.05〜0.5容量%にしてスプレーすることにより行われる。この前処理は、レンズホール欠陥を削減するのに必要な所望の表面エネルギーを維持するため、各成形サイクルに先立って行われるか、または一定の間隔をおいて行われる。用いる界面活性剤の量は、この工程における好ましくは凸型型片からのレンズの剥離の容易さと、硬化プロセス後のレンズの凹面あるいは前面用型片からの取り外しの容易さを勘案し、適当な計量装置を使って測定される。したがって、他の態様においては、凸面あるいは後面用の型片表面が上述のように定期的に本発明の界面活性剤で処理する一方、凹面あるいは前面用型片は、ステアリン酸亜鉛などの相容性の薬剤を含む組成物で形成する。
【0037】
こうして、レンズホール欠陥は、高速自動パイロット生産ラインにおいても数%減らせることができ、製造効率を上げる一方で経済的な損失をかなりの程度縮小できることが分った。
【0038】
本発明によれば、反応性モノマー混合物と凸面あるいは後面用型の光学面(より詳しくはメニスカス面)の間の界面張力は、凸型型片の接触面における高表面エネルギー域を含む表面領域をならし、拡大していくことによって制御し、最小にすることができる。これは、界面活性剤を凸型型片表面における高表面エネルギー領域を拡大するのに十分な量だけ凸型片面の光学面に一時的・瞬間的に適用することによって達成される。この目的は、反応性モノマー混合物に対する濡れ性を改善し、前面用型片光学レンズ部の保持力に好ましい影響を与えて二つの型片を引き離すのに必要なエネルギーを上回るよう、各型片の間の表面エネルギーに差をつくり出すことにある。
【0039】
そこで、本発明の原理を適当するに当って、レンズブランクが製造プロセス全体にわたって一貫して一方の型片(通常はすでに述べているように凸型の型片)表面から優先的に剥離されて、残りの工程に移行できるよう、凹型・前面用型片におけるレンズブランクの保持力を得るのが望まれているため、前面用型片の表面特性を考察してみる。その結果、凸型型片の表面に適用する界面活性剤の類型と量を決めるに際して、前面あるいは凹面用型片が、型片の剥離特性を変えるため、内部添加剤(通常はステアリン酸亜鉛など)によって前処理されているかを考慮に入れることが必要と分った。より詳しくいうと、本発明の実施に当っては、一方の型片の表面エネルギー保持特性に関して、製造プロセス全体にわたって一貫して好ましい変位が行われるようにするには、第2の型片表面に一定の効果的な差をつけるようにすればよい。すでに述べたように、特に凸面のRMMに対する濡れ性が乏しいことから起こるレンズの欠陥を減らすという利点が得られることから、表面エネルギーの差異が凸面からの剥離に有利に働くのが好ましいことが分った。
【0040】
本発明においては、用いる界面活性剤の性質は、RMMに関する濡れ性が実現でき、本発明の効果を得るために界面活性剤を適用しない型片表面との間で剥離特性に差が生まれるならば、重要ではない。当然のことながら、水和の後界面活性剤が反応性モノマー混合物に吸収されるかまたはレンズの表面に一定限度まで残留する限り、ヒトの眼に対する生理学的あるいは薬理学的受容性を考慮して選択される。界面活性剤が周囲の環境の表面張力を変化させる性質は、所望の種々の剥離特性に関して評価することができる。そして、この表面エネルギーを変化させる性質は、型片表面(特に、すでに述べたように凸型の型片)の反応性モノマー混合物に対する濡れ性の増大に関しても当業者にはよく知られた方法で評価することができる。界面活性剤は、型片材料および反応性モノマー混合物との相容性の観点から選択される。この結果、界面活性剤の使用量は、その性質に応じて異なるが、最も一般的な場合で、型片表面への適用量は、0.05〜5.0重量%溶液で十分であり、通常は0.05〜2.0重量%溶液でよいことが分った。
【0041】
本発明においては、硬化工程の最中またはこの後に型片の剥離特性を利用してレンズホールの欠陥を減らすという利点に加えて、前面用型片に界面活性剤を適用すると、水和の後コンタクトレンズブランクを型片(すなわち、凹面あるいは前面用型片)の表面から剥離するのが容易になる(熱を使ったり特別な機械操作を施す必要はない)。
【0042】
適当な界面活性剤の中では、帯電防止界面活性剤、イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、あるいは潤滑剤配合物は本発明で用いることができる。界面活性剤は好ましくは、スプレー、すり込み、蒸着、スポンジング(sponging)、浸漬等で型片へ適用するのを容易にするため、不活性な担体中で溶液あるいは分散液の形にする。したがって、界面活性剤の溶液ないし分散液をつくるには、水、アルカノールあるいはこれらの混合物を用いると、満足のいくものが、経済的につくれる。
【0043】
型片表面の濡れ性の改善に役立つだけでなく、前面用型片(この型片に適用した場合)からレンズを取り外す際に効果的な剥離特性を有すると分った材料には、Tween 80、ポリエチレンオキシドスロビタンモノオレエート、グルカメートDOE−120、エトキシレート(120)メチルグルコシドジオレエート、グルカンP−10(Amerchol社が販売している10モルのメチルグルコースのプロポキシレート)がある。一般に水溶性あるいは水分散性の材料は、適用が容易なため望ましい材料である。型片の材料は、典型的にはポリプロピレンやポリスチレンなどの疎水性材料からつくられるため、これらの材料に対する濡れ性は重要である。
【0044】
好ましくは、界面活性剤は、Tween 80(ポリソルベート80の商品名)がよい。これは、基本的にはポリエチレンオキシドソルビタンモノモレエートあるいはこの等価物で、ソルビトールのオレエートエステルと、ソルビトール1モルにつき約20モルのエチレンオキシドと共重合した無水物、ならびに下記の式で表されるソルビトール無水物。
【化1】
[w,x,yおよびzの合計は20で、Rは(C17H33)COO]
【0045】
適当な界面活性剤としては他に、薬理学的に許容されるエトキシレート化アミンならびに、Larostat 264 A(PPGが販売しているソイジメチルエチルアンモニウムエトスルフェート)、Armostat 4101 (Akzoが販売しているエトキシレート化第3級アミン)、Cystat SN (Cytec が販売している3−ラウルアミドプロピルトリメチルアンモニウムメチルスルフェート)およびAtmer 163 (N,N−ビル(2−ヒドロキシエチル)アルキルアミン)などの第4級アンモニウム化合物がある。また、他の第4級化合物としては、ジアミドアミン、イジダゾーリニウム、ジアルキルジメチル第4級物、およびモノアルキルトリメチル第4級物がある。これらの材料のいくつかは、反応性モノマー組成物に溶解するという他の利点も有し、レンズ材料にも都合よく再吸収される。このため型片の表面は剥離に際しても影響を受けず、塩基性あるいは中性条件下での洗浄なしに、容易に再使用に回せる。
【0046】
一般的にいって、本発明に適した界面活性剤は、カーク・オスマー、「Encyclopedia of Chemical Technology」,第4巻,第379〜384頁(1983年)に上げられた中から選ぶことができる。
【0047】
界面活性剤は、型片に均一に塗布されるよう、すでに述べたようにスプレー、モップ掛けあるいは浸漬によって型片に適用される。型片は、熱を使うかまたは熱を使うことなく、単に風乾(drip-dry)するだけで、製造プロセスに備えて積み上げておく。使用する界面活性剤の量は、すでに述べたように型片表面に0.05〜0.5重量%溶液の均一な塗布が行えるよう調製される。
【0048】
界面活性剤の適用は、型片が移送機構へ送り込む直前あるいは充填操作の直前に処理すべく、また型片の表面が十分に湿るよう、すなわち反応性モノマー混合物と接触する時点で乾燥していないよう、他の製造プロセスと調整することもできる。他の態様においては、Tween 80のような界面活性剤は、凹面用型片の表面を波立たせることなく、レンズホールの欠陥を抑制・減少すべく定めた濃度で反応性モノマー混合物に混入することもできる。
【0049】
型片は、大量生産に向く熱可塑性材料ならどんなものからでもつくることができ、高品質の光学面に成形することができる。また型片は、その機械的性質により、この型片は重要な寸法を以下に詳述するプロセス条件の範囲内に維持することができる。さらに、重合開始剤と照射エネルギー源があれば、型片の重合を起こすことができる。凹面および凸面用の型片は、このようにして熱可塑性樹脂からつくることができる。型片材料の好適例としては、低、中および高密度ポリエチレン、ポリプロピレンおよびこれらのコポリマーのようなポリオレフィン、ポリ−4−メチルペンテン、ならびにポリスチレンなどがある。他の適当な材料としては、ポリアセタル樹脂、ポリアクリルエーテル、ポリアリールエーテル、ポリアリールエーテルスルホーン、ナイロン6、ナイロン66およびナイロン11がある。熱可塑性ポリエステルならびに、種々のフッ化エチレン−ポリプロピレンのコポリマー、エチレン−フッ化エチレンのコポリマーなどの種々のフッ化物も用いることができる。
【0050】
高品質、型片の安定性、そして特に大量生産で複数の型片を使用したいという要求に対しては、型片材料の選択が重要である。本発明においては、製品の品質管理は、レンズを屈折率と曲率別に仕分けし個々に検査することによってなされるのではない。その代わり、品質は、各型片の寸法を非常に厳格な公差内に維持し、型片を特別なシーケンス工程にしたがってすべてのレンズに均等な処理を施すことによって保証される。ポリエチレンとポリプロピレンは溶融状態から冷却されると一部が結晶化するため、制御が困難なくらいの寸法の変化を生ずる比較的大きな収縮が起こる。したがって、本発明にとって最も好ましい型片材料は、結晶化を起こさず、収縮率が小さく、そして比較的低温度で射出成形により高品質の光学面を成形することが可能なポリスチレンである。すでに述べた他の熱可塑性樹脂も、これと同じ性質を有する限り、用いることができることは分るであろう。米国特許第4,565,348号に詳しく記載されているような性質を有するポリスチレンコポリマーやブレンドのような、望ましい性質を示すいくつかのコポリマーやポリオレフィンのブレンドも、本発明の目的には適している。
【0051】
ソフトコンタクトレンズブランクは典型的には、親水性レンズを形成する場合は反応性モノマーに水で代替可能な希釈剤、さらに反応性モノマーの硬化を補助するための重合触媒、架橋剤、そしてしばしば型片の剥離を容易にするため界面活性剤を加えた反応性モノマー組成物から形成される。
【0052】
硬化可能な組成物は好ましくは、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)などのコポリマーならびに、2−ヒドロキシエチルアクリレート、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、ビニルピロリドン、N−ビニルアクリルアミド、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、イソブチルメタクリレート、スチレン、エトキシエチルメタクリレート、メトキシトリエチレングリコールメタクリレート、グリシジルメタクリレート、ジアセトンアクリルアミド、酢酸ビニル、アクリルアミド、ヒドロキシトリメチレンアクリレート、メトキシエチルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、グリセリルメタクリレートおよびジメチルアミノエチルアクリレートなどの一またはそれ以上のコモノマーを含む。
【0053】
好ましい重合可能組成物は、米国特許第4,495,313号(ラーセン)、米国特許第5,039,459号(ラーセン他)、および米国特許第4,680,336号(ラーセン他)に記載されている。このような組成物には、アクリル酸の重合可能親水性ヒドロキシエステルの無水混合物、ホウ酸の置換可能なエステル、および好ましくは少なくとも3つのヒドロキシル基を含むポリヒドリキシル化合物がある。このような組成物をホウ酸エステルの置換の後に重合するとコンタクトレンズが得られる。本発明においては、疎水性あるいは剛性のコンタクトレンズをつくる場合は、型片の組立てを行うが、親水性レンズの方が好ましい。
【0054】
重合可能な組成物は、通常0.05〜2%、もっとも普通には0.05〜1.0%の少量の架橋剤(ジエステルあるいはトリエステル)を含むのが好ましい。架橋剤の例としては、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,2−ブチレンジメタクリレート、1,3−ブチレンジメタクリレート、1,4−ブチレンジメタクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、ジエチルグリコールジメタクリレート、グリコールジメタクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、グリセリントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート等がある。典型的な架橋剤は、通常少なくとも二つのエチレン系不飽和二重結合を有するが、必ずしもこれを有しなければならないわけではない。
【0055】
重合可能な組成物はまた、通常約0.05〜1%の触媒(フリーラジカル触媒)を含む。このような触媒の典型例は、過酸化ラウロイル、過酸化ベンゾイル、ペルオクソ炭酸イソプロピルおよびアゾビスイソブチロニトリルおよび、ペルオクソ硫酸アンモニウム−メタ重亜硫酸ナトリウムの組合せなどの酸化還元系等である。重合反応を促進するためには、適宜重合開始剤を用いながら、紫外線、電子ビーム、あるいは放射線源からの照射を行ってもよい。代表的な重合開始剤には、カンファーキノン、エチル−4−(N,N−ジメチル−アミノ)ベンゾエート、および4−(2−ヒドロキシエトキシル)フェニル−2−ヒドロキシル−2−プロピルケトンがある。
【0056】
型片組立て中における重合可能組成物の重合は、組成物を重合開始条件に曝すことによって行うのが好ましい。望ましいのは、紫外線に曝すと同時に作用し始める開始剤を組成物中に含ませておき、重合を開始・進行させるのに十分な強度と時間をかけて紫外線に組成物を曝す方法である。このため、型片は、紫外線を透過する材料でつくるのが好ましい。予備硬化工程の後は、モノマーは、再び紫外線に曝し、重合を完結するまで進行させる硬化工程にかける。いかなる重合可能組成物に対しても、重合反応の残りの分に必要な時間は、経験から容易に割り出すことができる。
【0057】
型の組立てには、雌の凹型片(前面用)と雄の凸型片(後面用)の少なくとも二つの型片を用い、両型片の間に空隙を形成する。そしてこれらの型片を合わせるときには、少なくとも一方の型片はその周囲にフランジを有する。より詳しくいうと、型の組立ての際には、前面用の型片と後面用の型片を互いに接触させ、両型片の間に空隙を区画し、この空隙にあって両型片と接している重合可能組成物を包囲する。前面用の型片は、中央に凹型の表面、凸型の表面および円形の周縁を有する凹型に湾曲した部分を有する。この前記重合可能組成物と接する凹型に湾曲した型片部分の一部は、この型組立て工程で製造するコンタクトレンズ前面の曲率と同じ曲率を有し、この型片表面に接している重合可能組成物の重合によって形成されるコンタクトレンズの表面が光学的に使用可能なものになるよう、十分に滑らかである。この前面用型片はまた、先述の円形の周縁を取り囲んで、軸から法線方向に延びる平面内にこの周縁と一体形成される冠状のフランジを有する。一方、後面用型片は、中央に凹型の表面、凸型の表面および円形の周縁を有する凹型に湾曲した部分を有する。この前記重合可能組成物と接する凹型に湾曲した後面用型片部分の一部は、この型組立て工程で製造するコンタクトレンズ後面の曲率と同じ曲率を有し、この型片表面に接している重合可能組成物の重合によって形成されるコンタクトレンズの表面が光学的に使用可能なものになるよう、十分に滑らかである。この後面用型片もまた、先述の円形の周縁を取り囲んで、この凸面部分の軸から法線方向に延びる平面内にこの周縁と一体形成される冠状のフランジを有する。そして、この後面用型片は通常、前述の軸と法線をなす平面に、前述のフランジから延びる三角形のタブを有し、ここでこの後面用型片の凸面部分は、前面用型片の周縁と接触する。
【0058】
前面用型片の内側にある凹面は、コンタクトレンズの外側面を区画し、ベースとなる型片の外側凸面は、コンタクトレンズの、周縁にのっかる内側面を区画する。このような構成の詳細については、米国特許第4,640,489号を参照されたい。
【0059】
本発明によれば、前述のように界面活性剤で前処理される凸型型片の表面は、前面用型片と合わされ、両型片の間の空隙を充填する反応性モノマー混合物が挿入される。このプロセスにおいては、凸型型片の光学面は、すでに述べた処置を施したため、盛り上がったメニスカスがレンズホール欠陥を生じることなく均一に型片表面を塗布するよう、反応性モノマー組成物で効率よく濡らされる。凸型の型片は、変形した表面を有することから機械的に分離するときは、効率的に(およびプロセスの間一貫して)レンズブランク(硬化用の凹型型片にとどまっている)を、破ったり損傷したりすることなく剥離する。
【0060】
好ましい態様においては、前面用の型片は、水和後レンズブランクの型外しを補助するステアリン酸亜鉛のような型片剥離剤を添加した組成物から形成される。その結果、型片の表面エネルギーは変化し、凹面あるいは前面用型片の表面で保持されるようにレンズブランクを剥離できるよう、剥離特性の釣り合いをもたせるため、さらに凸型型片の表面に界面活性剤を適用することが必要となる。
【0061】
これまでの説明により、型外しに関連する概念および理論的な考察は、モノマー組成物と接する型の表面を適度に濡らすという問題とは、実際上は関連してはいるが、まったく別個のものであることが分るであろう。すなわち、一個あるいはそれ以上のレンズホールがある欠陥品のレンズブランクでもこれををうまく外すことは可能である。とりわけ、凸型レンズ用型片の接触部分は、所定条件下での適用の際モノマー組成物を受け入れ、ついで型片の接触面上での効率的な拡がりを制御する重要な濡れ性が必要だという意味で、凸型型片の接触面における高表面エネルギー域を含む表面積を増加させることにより、これを取り込まなければならない。
【0062】
以上、本発明を、仰向けあるいは低い位置にある初期のレンズブランクを支持する凹型の部材を備えた対になる型片を一般的に垂直に付着させることを含んで、コンタクトレンズ製造時に凸型型片の光学面に界面活性剤を適用することに特に焦点を当てながら説明してきたが、レンズブランクを他の幾何配置に好みのように変位させるには、界面活性剤をどちらかのレンズ用型片の光学面に適用すればよいことは分るであろう。
【0063】
〔実施例1〕
凸型の型片は、Larostat 264 A(PPG)、Armostat 410(Akzo)、およびCystat SN (Cytec )の2%水溶液に浸漬し、ついで室温条件下で48時間乾燥する。こうして形成した塗布剤は、型片の表面を反応性モノマー混合物(HEMA系の組成物)に対してより濡れやすくする。
【0064】
こうして処理した型片を自動パイロット製造装置に使ってみたところ、レンズ用型片の欠陥は、約34.6%減少した。
【0065】
〔実施例2〕
ポリスチレン製コンタクトレンズ用型片をGlucam P-10 、Tween 80およびGlucam DOE 120の水溶液でそれぞれぬぐい、さらにこの型片を、HEMA96.8%、メタクリル酸1.97%、エチレングリコールジメタクリレート0.78%、およびトリメチロールプロパントリメタクリレート0.1%、ならびにDarvocur 1173 の0.34%グリセリンホウ酸エステル(水で置換可能な不活性な希釈剤として用いる)分散液を含む反応性モノマー混合物からつくるコンタクトレンズの成形に用いた。二つの型片は、レンズの欠陥もなく容易に分け離すことができた。
【0066】
〔実施例3〕
ジメチルム硬油アンモニウムクロリドを溶媒/噴射剤とともに、後面用型片の光学面にスプレーした。トーナーパウダーテストの結果、界面活性剤は、型片の表面によく分散していることが分った。
【0067】
本発明の具体的な実施態様は以下の通りである。
A)アクリレートモノマーを主成分とする親水性ヒドロゲルコンタクトレンズの材料たる反応性モノマー混合物に対する濡れ性と剥離特性を改善するため、複数の疎水性コンタクトレンズ用型片の表面エネルギーを改善する方法であって、
前記型片の表面を前記反応性モノマー混合物に接触させる前に、前記複数の型片の対をなす光学面の少なくとも一方に有効量の0.05〜0.5重量%の界面活性剤で塗布する工程を含む方法。
1)前記コンタクトレンズ用型片は、ポリスチレンを含む実施態様A記載の方法。
B)ヒドロゲルコンタクトレンズの材料たる紫外線硬化モノマー組成物から、対をなして合わせられる凹型および凸型の型片表面の間にレンズブランクを形成するヒドロゲルコンタクトレンズブランクの製造方法であって、前記モノマー組成物を前記凹型型片の表面に付着させ、かつ、このモノマー組成物を対をなす凸型型片の表面にも接触させて、このモノマー組成物を、紫外線硬化させるコンタクトレンズの形状に適合させる工程を含むヒドロゲルコンタクトレンズブランクの製造方法において、高表面エネルギー域を含む表面積を増加させるために、凸型型片の接触面に、製造されるコンタクトレンズブランクに生じるレンズホール欠陥を減少させるのに十分な量の界面活性剤を適用することを特徴とする方法。
2)前記モノマー組成物は親水性である実施態様B記載の方法。
3)前記凸型型片は、疎水性ポリマーから形成される実施態様B記載の方法。
C)ヒドロゲルコンタクトレンズブランク製造用のポリスチレン製凸型型片におけるコンタクトレンズ接触面を改良する方法であって、高表面エネルギー域を含む表面積を増加させて、ヒドロゲルコンタクトレンズの成形材料たる親水性モノマー組成物に対するこの型片表面の濡れ性を増大させるために、コンタクトレンズ成形工程の前またはこの成形工程の最中に、前記型片のコンタクトレンズ接触面に、前記コンタクトレンズブランクにおいてレンズホール欠陥を減少させるのに十分な量の界面活性剤を均一に適用する工程を含む方法。
4)前記疎水性ポリマーはポリスチレンである上記実施態様実施態様C記載の方法。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、コンタクトレンズの製造時に、レンズホールとして知られるコンタクトレンズの欠陥が抑制され、不良品が減少して歩留りが改善する。また、本発明によれば、レンズホールが原因の不合格で低下する歩留りを改善する、高速自動製造工程に適用可能な方法も提供される。さらに、本発明によれば、凸レンズあるいは後面の型片上およびこの回りで反応性モノマー混合物の均一な分布を実現する方法も提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】成形ならびに、型片およびコンタクトレンズの低酸素雰囲気での処理・取扱いを含むコンタクトレンズの連続製造プロセスの流れ図である。
【図2】生産ラインシステムの平面図である。
Claims (5)
- アクリレートモノマーを主成分とする親水性ヒドロゲルコンタクトレンズの材料たる反応性モノマー混合物に対する濡れ性と剥離特性を改善するため、複数の疎水性コンタクトレンズ用型片の表面エネルギーを改善する方法であって、
前記型片の表面を前記反応性モノマー混合物に接触させる前に、前記複数の型片の対をなす光学面の少なくとも一方に0.05〜0.5重量%の界面活性剤で塗布する工程を含み、
凸面の型片表面のみを前記界面活性剤で塗布する、
方法。 - 前記コンタクトレンズ用型片は、ポリスチレンを含む請求項1記載の方法。
- ヒドロゲルコンタクトレンズの材料たる紫外線硬化親水性モノマー組成物から、対をなして合わせられる凹型および凸型の型片表面であって、凸型の型片表面のみが疎水性ポリマーから構成されている型片表面の間にレンズブランクを形成するヒドロゲルコンタクトレンズブランクの製造方法であって、前記モノマー組成物を前記凹型型片の表面に付着させ、かつ、このモノマー組成物を対をなす凸型型片の表面にも接触させて、このモノマー組成物を、紫外線硬化させるコンタクトレンズの形状に適合させる工程を含むヒドロゲルコンタクトレンズブランクの製造方法において、高表面エネルギー域を含む表面積を増加させるために、凸型型片の接触面のみに、製造されるコンタクトレンズブランクに生じるレンズホール欠陥を減少させるのに十分な量の界面活性剤を適用することを特徴とする方法。
- 前記疎水性ポリマーがポリスチレンである請求項3記載の方法。
- ヒドロゲルコンタクトレンズブランク製造用のポリスチレン製凸型型片におけるコンタクトレンズ接触面を改良する方法であって、高表面エネルギー域を含む表面積を増加させて、ヒドロゲルコンタクトレンズの成形材料たる親水性モノマー組成物に対するこの型片表面の濡れ性を増大させるために、コンタクトレンズ成形工程の前またはこの成形工程の最中に、前記型片のコンタクトレンズ接触面に、前記コンタクトレンズブランクにおいてレンズホール欠陥を減少させるのに十分な量の界面活性剤を均一に適用する工程を含み、前記凸面の型片表面のみを前記界面活性剤で塗布する、方法。
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