JP4003054B2 - 信号制御装置、及び、信号制御方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、交通信号機の表示タイミングを算出し、当該算出した表示タイミングに基づいて当該交通信号機を制御する信号制御装置、及び信号制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
幹線道路における交通信号機の表示タイミングの制御は、交差点における右左折量や幹線道を横切る車両の割合に応じ赤信号と青信号の比率であるスリットを操作することとし、交通信号機の制御区域内にある複数の交差点では同一のサイクルタイムで当該交通信号機を制御する方法が一般的である。更に、単位時間に流れる交通流量を大きくするため、出来る限り停車回数を少なく走行できるよう交差点間隔に応じ交通信号機の表示タイミングをずらすオフセット制御が実施されている。
【0003】
すなわちこの場合、各交通信号機の表示タイミングそのものを扱う代わりに、基準となる交通信号機に対する表示タイミングのズレ(以下、このズレをオフセット値という)が制御される。しかし、数分毎に与えられる上下の交通流量の変化に対応して各交通信号機に対する好適なオフセット値の組み合わせ(以下、オフセットパターンという)を求めることが困難なため、従来は、幾つかの代表的ケースに対し、図式によるオフセットパターンをシミュレーションで確認し、更に現場の実情に応じて補正したオフセットパターンを用意して切り替える方法が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の信号制御装置には、以下に示す問題点がある。
従来の信号制御装置によって得られたオフセットパターンは、必ずしも現状の交通流量に好適なものとは限らない。すなわち、得られたオフセットパターンに基づいて信号機を制御した場合、当該オフセットパターン切り替え時に過渡的な乱れが生じ、交通流量に係る停滞や過剰等のロスが生じる可能性がある。
【0005】
また、実際に各信号機に対する好適なオフセットパターンを求める場合、サイクルタイムを120秒として1秒単位でのオフセットパターンを求めようとすると、各信号機あたり120交差点の可能性が生じるので、これらの組み合わせの中から好適なものを抽出しようとすると、n交差点の制御では、120のn乗という組み合わせに対し有効性を評価しなければならず、膨大な演算時間を要する。従って、現状の交通流量に好適なオフセットパターンを短時間で探索可能な処理装置が望まれている。
【0006】
一方、最近では、遺伝的アルゴリズムを利用して演算時間の短縮化を図る努力がなされているが、特定のモデルケースに対する有効性は示されるものの、刻々と変化する多様な交通流量の変化に好適なオフセットパターンを短時間で算出できるまでには至っていない。
【0007】
本発明の課題は、刻々と変化する交通流量に対応した交通信号機の好適な表示タイミングを短時間で算出し、スムーズな車両走行を実現可能な信号制御装置、及び信号制御方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような課題を解決するために、次のような特徴を備えている。なお、次に示す手段の説明中、括弧書きにより実施の形態に対応する構成を一例として示す。符号等は、後述する図面参照符号等である。
【0009】
請求項1記載の発明は、交通信号機の制御区域(例えば、図1に示す信号制御対象区域RDZ)の入り口に設置され、該入り口から該制御区域に進入する車両の流量を検出する検出部(例えば、図1に示す交通流量センサDS)と、前記制御区域内の交通信号機(例えば、図1に示す交通信号機SG0、SG1、・・、SGn)のうち何れか一つの交通信号機(例えば、図1に示す交通信号機SG0)を当該制御区域内の他の交通信号機の表示タイミングの基準に設定し、前記検出部により検出された車両の流量の変化に応じて、当該基準に設定した交通信号機に対する前記制御区域内の各交通信号機の表示タイミングのズレを示すオフセット値の組み合わせを算出する算出部(例えば、図1に示す第1の実施の形態における信号制御タイミング生成部SCS1、或いは第2の実施の形態における信号制御タイミング生成部SCS2)と、前記算出部により算出された前記オフセット値の組み合わせに従って、前記車両の流量が変化した後の前記制御区域内の各交通信号機の表示タイミングを制御する制御部(例えば、図1に示す区域信号制御装置SGCT)と、を備え、前記算出部は、前記オフセット値の組み合わせを複数作成し、該複数作成したオフセット値の組み合わせを入力要素とし、前記車両の流量が変化する前に使用された前記オフセット値の組み合わせを用いて、当該車両の流量が変化する前に使用された前記オフセット値の組み合わせに対して相関性を有する、該車両の流量が変化した後に使用するオフセット値の組み合わせを出力する遺伝的アルゴリズムを用い、該遺伝的アルゴリズムは、前記車両の流量が変化する前に使用された前記オフセット値の組み合わせの各々と、前記複数作成したオフセット値の組み合わせの各々と、の差異の総和が、所定の基準よりも小さいオフセット値の組み合わせを出力することを特徴とする。
【0010】
請求項1記載の発明によれば、検出部は、交通信号機の制御区域の入り口に設置され、該入り口から該制御区域に進入する車両の流量を検出し、算出部は、前記制御区域内の交通信号機のうち何れか一つの交通信号機を当該制御区域内の他の交通信号機の表示タイミングの基準に設定し、前記検出部により検出された車両の流量の変化に応じて、当該基準に設定した交通信号機に対する前記制御区域内の各交通信号機の表示タイミングのズレを示すオフセット値の組み合わせを算出し、制御部は、前記算出部により算出された前記オフセット値の組み合わせに従って、前記車両の流量が変化した後の前記制御区域内の各交通信号機の表示タイミングを制御し、特に前記算出部は、前記車両の流量が変化する前に使用された前記オフセット値の組み合わせを用いて、該車両の流量が変化した後に使用するオフセット値の組み合わせを算出する。
【0012】
更に、上記課題を解決するために、請求項記載の発明は、交通信号機の制御区域(例えば、図1に示す信号制御対象区域RDZ)の入り口から該制御区域に進入する車両の流量を検出する検出ステップと、前記制御区域内の交通信号機(例えば、図1に示す交通信号機SG0、SG1、・・、SGn)のうち何れか一つの交通信号機(例えば、図1に示す交通信号機SG0)を当該制御区域内の他の交通信号機の表示タイミングの基準に設定し、前記検出ステップで検出された車両の流量の変化に応じて、当該基準に設定した交通信号機に対する前記制御区域内の各交通信号機の表示タイミングのズレを示すオフセット値の組み合わせを算出する算出ステップと、前記算出ステップで算出された前記オフセット値の組み合わせに従って、前記車両の流量が変化した後の前記制御区域内の各交通信号機の表示タイミングを制御する制御ステップと、を含み、前記算出ステップは、前記オフセット値の組み合わせを複数作成し、該複数作成したオフセット値の組み合わせを入力要素とし、前記車両の流量が変化する前に使用された前記オフセット値の組み合わせを用いて、当該車両の流量が変化する前に使用された前記オフセット値の組み合わせに対して相関性を有する、該車両の流量が変化した後に使用するオフセット値の組み合わせを出力する遺伝的アルゴリズムを用い、該遺伝的アルゴリズムは、前記車両の流量が変化する前に使用された前記オフセット値の組み合わせの各々と、前記複数作成したオフセット値の組み合わせの各々と、の差異の総和が、所定の基準よりも小さいオフセット値の組み合わせを出力することを特徴とする。
【0014】
従って、交通信号機の制御区域に進入する車両の流量の変化に応じて交通信号機の表示タイミングを制御する際、車両の流量変化後の好適な交通信号機のオフセットパターンを、遺伝的アルゴリズムを用いて短時間に探索可能となる。更に、上記車両の流量変化後に好適なオフセットパターンを算出する際、前回車両の流量変化前に好適であったオフセットパターンを用いて算出する為、当該2つのオフセットパターンは互いに強い相関性を有することとなり、オフセットパターンの切り替え時における車両の流量に係る停滞や過剰等、過渡的な乱れによるロスが生じにくくなる。
【0015】
また、請求項記載の発明のように、請求項に記載の信号制御装置において、前記制御部は、前記検出部により検出された車両の流量が所定基準を超えた場合、当該所定規準を超えて該制御区域に進入した前記車両の進行状況を予測し、当該予測結果に基づき、当該車両の流量が前記所定基準を超えた後に使用する前記オフセット値の組み合わせを該車両の進行に合わせるように切り替えて、前記制御区域の各交通信号機の表示タイミングを制御するのが、より好ましく、更に、請求項記載の発明のように、請求項記載の信号制御装置において、前記制御部は、前記制御区域内の交通信号機の位置を示すデータを予め記憶する記憶部(例えば、図1に示すメモリM)を備え、前記検出部により検出された車両の流量が所定基準を超えた場合、前記記憶部に記憶された前記交通信号機の位置を示すデータと、当該車両の流量が前記所定基準値を超えた後に使用する前記オフセット値の組み合わせとに基づいて、当該所定基準を超えて前記制御区域に進入した車両が該制御区域内の各信号機に至るまでの時間を予測し、更に、当該予測結果に基づき、当該車両の流量が前記所定基準を超えた後に使用する前記オフセット値の組み合わせを該車両の進行に合わせるように切り替えて、前記制御区域の各交通信号機の表示タイミングを制御するのがより有効である。
【0016】
更に上記課題を解決するために、請求項記載の発明のように、請求項に記載の信号制御方法において、前記制御ステップは、前記検出ステップで検出された車両の流量が所定基準を超えた場合、当該所定規準を超えて該制御区域に進入した前記車両の進行状況を予測し、当該予測結果に基づき、当該車両の流量が前記所定基準を超えた後に使用する前記オフセット値の組み合わせを該車両の進行に合わせるように切り替えて、前記制御区域の各交通信号機の表示タイミングを制御するのがより好ましく、また、請求項記載の発明のように、請求項記載の信号制御方法において、前記制御ステップは、前記検出ステップで検出された車両の流量が所定基準を超えた場合、予め記憶された前記制御区域内の交通信号機の位置を示すデータと、当該車両の流量が前記所定基準値を超えた後に使用する前記オフセット値の組み合わせとに基づいて、当該所定基準を超えて前記制御区域に進入した車両が該制御区域内の各信号機に至るまでの時間を予測し、更に、当該予測結果に基づき、当該車両の流量が前記所定基準を超えた後に使用する前記オフセット値の組み合わせを該車両の進行に合わせるように切り替えて、前記制御区域の各交通信号機の表示タイミングを制御することを特徴とするのがより有効である。
【0017】
従って、車両の流量変化の原因となった車両の進行にあわせるようにオフセットパターンを切り替えるので、オフセットパターンの切り替え時に生じる交通の過渡的な乱れを制御区域全体に及ぼすことなく抑制できる。
すなわち、刻々と変化する交通流量に対応した交通信号機の好適なオフセットパターンを短時間で算出し、信号機の表示タイミングの制御がスムーズに行える信号制御装置、及び信号制御方法を提供できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1〜図6を参照して、本発明を適用した好適な具体例を詳細に説明する。
【0019】
(第1の実施の形態)
図1は、信号制御装置100の概略構成を示すブロック図である。
【0020】
図1に示すように、信号制御装置100は、信号制御区域RDZの上り/下りの入り口の交通流量FDの変化を検出する交通流量センサDS、信号制御区域RDZ内の交差点CR0、・・、CRn(nは1以上の整数で、任意に設定可能である)に各々設置された交通信号機SG0、・・、SGnの表示タイミングを制御する区域信号制御装置SGCT、及び、交通信号機SG0に対する好適な交通信号機SG1、・・、SGnの表示タイミングのズレを示すオフセット値の組み合わせ(すなわち、オフセットパターン)を算出して区域信号制御装置SGCTに送信する信号制御タイミング生成部SCS1等を備えて構成され、交通流量センサDSにより検出された交通流量FDの変化に応じて交通信号機SG1、・・、SGnの表示タイミングを好適に制御する。
【0021】
なお、本実施の形態においては、上記オフセット値(更には、オフセットパターン)を、交通信号機SG0に対する交通信号機SG1、・・、SGnの表示タイミングのズレとして採用したが、これに限らず、交通信号機SG0以外の他の交通信号機に対する表示タイミングのズレとして採用しても良い。
【0022】
信号制御タイミング生成部SCS1は、上記交通信号機SG1、・・、SGnのオフセットパターンを固体生命体の遺伝子GENEに対応付け、図3のフローチャートに示す遺伝的アルゴリズムGA1に基づいて遺伝子GENEを算出することによって、実際に使用する交通信号機SG1、・・、SGnの好適なオフセットパターンを算出する(図3参照)。信号制御タイミング生成部SCS1は、上記算出した好適なオフセットパターンを区域信号制御装置SGCTに送信する。
【0023】
ここで、上記交通信号機SG1、・・、SGnのオフセット値をt1、・・、tnと各々表現した際の、交通信号機SG1、・・、SGnのオフセットパターン(t1、・・、tn)と遺伝子GENEとの対応関係を図2に示す。従って、以下の説明において、遺伝子GENEとオフセットパターン(t1、・・、tn)とは同じ内容のものであり、特に区別するものではないとする。
【0024】
区域信号制御装置SGCTは、信号制御タイミング生成部SCS1から受信したオフセットパターン(t1、・・、tn)に基づき、図4に示す信号制御処理の流れに従って、図5に示す交通信号機SG1、・・、SGnの表示タイミングを制御する(図4、図5参照)。
【0025】
次に、図3〜図5を参照して、信号制御装置100の動作を説明する。
先ず、図3を参照して、信号制御タイミング生成部SCS1による遺伝的アルゴリズムGA1に基づく交通信号機SG1、・・、SGnの好適なオフセットパターンの算出処理を説明する。ここで、以下に説明する遺伝的アルゴリズムGA1は、信号制御タイミング生成部SCS1の図示しない内蔵メモリに予め格納されたプログラムが実行されることにより実現される。
【0026】
信号制御タイミング生成部SCS1は、信号制御区域RDZ内の交通流量FDが変化した際、遺伝子GENEを乱数等によりランダムに多数作成し、当該ランダムに作成した多数の遺伝子GENEと、変化前の交通流量FDに対して好適な(すなわち、遺伝的アルゴリズムGA1に基づいて前回算出された)遺伝子GENEgとにより初期生命個体群GN1を構成する(ステップS11)。
【0027】
次いで信号制御タイミング生成部SCS1は、初期生命個体群GN1を構成する各遺伝子GENE及びGENEgの全てに対して、所定時間内(例えば、5分間等)における信号制御対象区域RDZ内の車両(或いは、複数台の車両が数珠繋ぎとなって走行する車両群)の総停止回数及び総走行時分を、変化後の交通流量FDに基づいてシミュレーションする(ステップS12、S13)。
【0028】
なお、上記したシミュレーションの詳細な内容は、一例であり、他の方法を用いても良いが、当該シミュレーションの結果が、後述する変化後の交通流量FDに好適な遺伝子GENEを算出する際の判定基準(以下に説明する、ステップS14の処理の説明を参照)に合致したものでなければならない。
【0029】
その後、初期生命個体群GN1を構成する全ての遺伝子GENE(遺伝子GENEgを含む)に対して上記シミュレーションが終了すると(ステップS13;Yes)、信号制御タイミング生成部SCS1は、変化後の交通流量FDに好適な遺伝子GENEが有るか否かを判定し(ステップS14)、当該好適な遺伝子GENEがある場合(ステップS14;Yes)、この遺伝子GENEが示すデータを、区域信号制御装置SGCTに送信する(ステップS18)。
【0030】
ここで、ステップS14の処理における変化後の交通流量FDに好適な遺伝子GENEが有るか否かの判定基準とは、例えば、ステップS12、S13の段階で行われたシミュレーションの結果に基づき、上記所定時間内における信号制御区域RDZ内の車両(或いは、複数台の車両が数珠繋ぎとなって走行する車両群)の総停止回数及び総走行時分が所定の総和規準(例えば、総停止回数が、2回以内、総走行時分が、10分以内等であり、設定は自由である)を満たすか否かとする。また、当該判定基準を満たす遺伝子GENEが複数ある場合、上記シミュレーションされた総停止回数と総走行時分とが最も小さい遺伝子GENEを採用する。
【0031】
なお、上記した判定基準の詳細な内容は、一例であり、信号制御対象区域RDZ内を車両がスムースに走行できるようなものであれば、他の方法を用いても良い。
【0032】
ステップS14の段階で、変化後の交通流量FDに好適な遺伝子GENEが無い場合(ステップS14;No)、信号制御タイミング生成部SCS1は、上記シミュレーションの結果に基づき、信号制御区域RDZ内の車両(或いは、複数台の車両が数珠繋ぎとなって走行する車両群)の総停止回数と総走行時分とが小さいものから順に数えて複数個(例えば、100個等であるが、これに限らず、設定は自由である)を優秀な遺伝子GENEとして残し、それ以外の遺伝子GENEを廃棄する(ステップS15;淘汰)。
【0033】
次に、信号制御タイミング生成部SCS1は、上記ステップS15の段階で淘汰された複数の優秀な遺伝子GENEから遺伝子対を任意に作成し、当該遺伝子対が有する相互の上位情報と下位情報とを組み合わせて交叉することにより新たな遺伝子GENEを作成する(ステップS16;生殖)。
【0034】
その後、信号制御タイミング生成部SCS1は、ステップS16(生殖)の段階で作成した遺伝子GENEに、乱数等によりランダムに作成した遺伝子GENEを更に加えて新たな初期生命個体群GN(図示略)を作成して(ステップS17;突然変異)、ステップS12に移行し、変化後の交通流量FDに好適な遺伝子GENEの探索を繰り返す。
【0035】
次に、図4を参照して、区域信号制御装置SGCTが行う信号制御処理について詳細に説明する。図4は、区域信号制御装置SGCTによる信号制御処理の流れを示す図である。図4には、信号制御区域RDZ内における交通流量FDの増加の原因となる下り方向の車両群が、図中符号C1によって示され、交通流量FDが増加する前(車両群C1が信号制御区域RDZに進入する以前)の下り方向の車両群が図中符号C2によって示されている。また、上り方向の車両群が図中符号C3によって示されている。
【0036】
なお、図4には、図示及び説明簡略化の為、交通流量センサDS、信号制御タイミング生成部SCS1、区域信号制御装置SGCT、及び、交通信号機SG0、SG1、・・、SGnの記載が省略されている。
【0037】
先ず、時刻T0に、車両群C1による下り方向の交通流量FDの変化が交通流量センサDSにより検出されると、区域信号制御装置SGCTは、当該変化後の交通流量FDが所定の流量規準(例えば、1台/秒等であり、これに限らず、設定は自由)を超えたか否かを判定し、当該判定結果に基づいてオフセットパターン(t1、・・、tn)を切り替えるか否かの判定を行う。
【0038】
区域信号制御装置SGCTは、現在の交通流量FDが上記所定の流量基準を超えているため、オフセットパターン(t1、・・、tn)を切り替えると判定した場合、変化前の交通流量FDに好適なオフセットパターン(t1、・・、tn)から、信号制御タイミング生成部SCS1から受信した変化後の交通流量FDに好適なオフセットパターン(t1、・・、tn)に切り替え、車両群C1の下り方向への移動に合わせるようにして交通信号機SG1、・・、SGnの各オフセット値t1、・・、tnを順次切り替える。
【0039】
すなわち、区域信号制御装置SGCTは、まず、時刻T0の後、車両群C1が交差点CR1の手前に到った際(時刻T1)、信号制御タイミング生成部SCS1から受信した上記好適なオフセット値t1(すなわち、オフセットパターン(t1、・・、tn)の第1番目の要素)に基づいて交通信号機SG1の表示タイミングを制御する。以降、区域信号制御装置SGCTは、この処理を車両群C1の進行に合わせるように順次繰り返し、車両群C1が交差点CRnの手前に到った際(時刻Tn)には、区域信号制御装置SGCTは、信号制御タイミング生成部SCS1から受信した上記好適なオフセット値tn(すなわち、オフセットパターン(t1、・・、tn)の第n番目の要素)に基づいて交通信号機SGnの表示タイミングを制御する。
【0040】
この場合、区域信号制御装置SGCTは、内蔵するメモリMに各交通信号機SG0、SG1、・・、SGnの設置位置(或いは、交通信号機SG0、SG1、・・、SGnの設置間隔)を示すデータを予め格納し、当該設置位置(或いは設置間隔)を示すデータと、前記信号制御タイミング生成部SCS1から受信した変化後の交通流量FDに好適なオフセットパターン(t1、・・、tn)とに基づいて、上記所定の流量基準を超えて信号制御対象区域RDZに進入した車両群C1が、各交通信号機SG1、・・、SGnに到るまでの時間を予測し、当該予測結果に基づいて、車両群C1の下り方向への移動に合わせるように交通信号機SG1、・・、SGnの各オフセット値t1、・・、tnを順次切り替える。
【0041】
一般にオフセットパターン(t1、・・、tn)の切り替えは、交通流量FDが増加したときに行うのが有効であり、交通流量FDの減少時には、オフセットパターン(t1、・・、tn)を切り替えなくとも大きな乱れは生じないことが知られている。従って、区域信号制御装置SGCTは、交通流量FDが増加した方向に対してのみオフセットパターン(t1、・・、tn)を切り替えるものであり、本実施例においては、交通流量FDが増加した下り方向に対してオフセットパターン(t1、・・、tn)を切り替える。
【0042】
また、交通流量センサDSにより交通流量FDの変化が検出されても、信号制御区域RDZには、交通流量FDが変化する前の車両群C2が存在するが、この車両群C2は、変化前の交通流量FDに好適なオフセットパターン(t1、・・、tn)に従って継続して制御される。これにより、オフセットパターン(t1、・・、tn)の切り替えに伴う過渡応答が及ぶ範囲を最小限に抑えられる(すなわち、交通流量FDが変化する前の車両群C2には、当該オフセットパターン(t1、・・、tn)の切り替えに伴う過渡応答が及びにくい)。
【0043】
以上説明したように、信号制御装置100は、変化後の交通流量FDに好適な遺伝子GENEの探索を、変化前の交通流量FDに好適な遺伝子GENEgを加味して行うことを特徴とするものである。
【0044】
すなわち、信号制御装置100が備える信号制御タイミング生成部SCS1は、交通流量FDが変化した際、変化前の交通流量FDに好適な遺伝子解GENEgを初期生命個体群GN1に加味して、当該変化後の交通流量FDに好適な遺伝子GENEを遺伝的アルゴリズムGA1に基づいて探索し、交通流量FDの変化後に使用するオフセットパターン(t1、・・、tn)を算出する。
【0045】
また、信号制御装置100が備える区域信号制御装置SGCTは、信号制御区域RDZ内の交通流量FDが変化した際、交通流量FDが増加して所定の流量規準を超えたか否かを判定する。更に区域信号制御装置SGCTは、信号制御区域RDZに車両群C1が進入したことにより交通流量FDが増加して上記所定の流量規準を超えたと判定した場合、交通流量FDが増加した方向(上り/下り方向の何れか)のオフセットパターン(t1、・・、tn)を、信号制御タイミング生成部SCS1により算出された流量増加後の交通流量FDに好適なオフセットパターン(t1、・・、tn)に切り替える。この際、区域信号制御装置SGCTは、オフセットパターン(t1、・・、tn)の切り替えを信号制御区域RDZ内の交通信号機SG1、・・、SGnに対して一斉に行うのではなく、車両群C1の移動にあわせて交通信号機SG1、・・、SGnの各オフセット値t1、・・、tnを順次切り替える。
【0046】
従って、信号制御装置100によれば、交通流量FDの変化に応じた好適な交通信号機SG1、・・、SGnのオフセットパターン(t1、・・、tn)が、短時間で算出可能となる。
【0047】
また、上記初期生命個体群GN1を用いずに、乱数等によりランダムに作成された遺伝子GENEのみによって成る初期生命個体群GNを用いて算出された変化後の交通流量FDに好適なオフセットパターン(t1、・・、tn)と、変化前の交通流量FDに好適なオフセットパターン(t1、・・、tn)とは互いに相関性が弱く、独立したものとなる。
【0048】
この為、変化後の交通流量FDに好適なオフセットパターン(t1、・・、tn)に切り替えて交通信号機SG、・・、SGnの表示タイミング制御が行われた場合、一定時間経過した後には、理想的な交通流量FDに達し得ると予想できるものの、切り替え直後には、それまでスムーズに走行していた車両群が交差点CR0、CR1、・・、CRnで必要以上の停止を余儀なくされる等、過渡的な乱れによるロスが発生する可能性がある。
【0049】
これに対し、信号制御装置100によれば、乱数等によりランダムに作成された遺伝子GENEに加えて変化前の交通流量FDに好適な遺伝子GENEgによって成る初期生命個体群GN1を用いて遺伝子GENE(オフセットパターン(t1、・・、tn))を算出するので、当該算出された遺伝子GENEは、変化前の交通流量FDに好適な遺伝子GENEgと類似したものとなり、これに伴って、変化後の交通流量FDに好適なオフセットパターン(t1、・・、tn)による交通信号機SG1、・・、SGnの表示タイミング制御も前回と類似したものとなる為、交通流量FDに係る停滞や過剰等、過渡的な乱れによるロスが生じにくくなる。
【0050】
ここで、図5(a)は、乱数等によりランダムに作成された遺伝子GENEのみによって成る初期生命個体群GNを用いて算出された、変化後の交通流量FDに好適なオフセットパターン(t1、・・、tn)によって交通信号機SG1、・・、SGnの表示タイミングが制御された場合における、信号制御区域RDZを走行する車両の平均旅行時間と時間経過との相関を示すグラフであり、図5(b)は、変化前の交通流量FDに好適な遺伝子GENEgを含んだ初期生命個体群GN1を用いて算出された、変化後の交通流量FDに好適なオフセットパターン(t1、・・、tn)によって交通信号機SG1、・・、SGnの表示タイミングが制御された場合における、信号制御区域RDZを走行する車両の平均旅行時間と時間経過との相関を示すグラフである。また、図5(a)、図5(b)に示す縦軸は、車両が信号制御区域RDZを通過するまでの平均旅行時を示し、横軸は、時間経過を示している。
【0051】
図5(a)に示す曲線CVOは、オフセットパターン(t1、・・、tn)の切り替えが行われなかった場合、交通流量FDの変化に伴って平均旅行時間が増大することを示している。
【0052】
また、図5(a)に示す曲線CVGは、交通流量FDが変化した際に、乱数等によりランダムに作成された遺伝子GENEのみによって成る初期生命個体群GNを用いた遺伝的アルゴリズムGA1に従って算出された、変化後の交通流量FDに好適なオフセットパターン(t1、・・、tn)に基づいて、交通信号機SG1、・・、SGnの表示タイミングが制御された場合の平均旅行時間の変化を示す。ただし、オフセットパターン(t1、・・、tn)の切り替えは、1サイクルにつき最大15秒ずつ調整され、いずれは新規なオフセットパターン(t1、・・、tn)に収束するという従来の切替方法を採用している。
【0053】
曲線CVGによれば、平均旅行時間は、図中符号A1に示すオフセットパターン(t1、・・、tn)の切り替え時には過渡的な乱れが生じて一旦増大するが、時間の経過と共に小さな値に収束することがわかる。
【0054】
これに対し、図5(b)に示す曲線CVGMは、交通流量FDが変化した際に、変化前の交通流量FDに好適な遺伝子GENEgを含む初期生命個体群GN1を用いた遺伝的アルゴリズムGA1に従って算出された、変化後の交通流量FDに好適なオフセットパターン(t1、・・、tn)に基づいて、交通信号機SG1、・・、SGnの表示タイミングが制御された場合の平均旅行時間の変化を示す。
【0055】
この曲線CVGMは、図中符号A2に示すオフセットパターン(t1、・・、tn)の切り替え時に生じる過渡的な乱れが抑制され、交通信号機SGの切り替えがスムーズに行われている様子を示している。すなわち、初期生命個体群GN1の中には、変化前の交通流量FDに好適な遺伝子GENEgが含まれるので、初期生命個体群GN1を用いた遺伝的アルゴリズムGA1に従って算出された、変化後の交通流量FDに好適なオフセットパターン(t1、・・、tn)は、変化前の交通流量FDに好適な遺伝子GENEgが有する遺伝的特徴を引継ぎ、遺伝子GENEgと強い相関性を有する為、変化後の交通流量FDに好適なオフセットパターン(t1、・・、tn)への切り替えは、変化前の交通流量FDに好適なオフセットパターン(t1、・・、tn)に近いものとなる。その結果、オフセットパターン(t1、・・、tn)の切り替え時に生じる過渡的な乱れが抑制される。
【0056】
また、信号制御装置100によれば、交通流量センサDSにより交通流量FDの変化が検出されても、信号制御区域RDZには、交通流量FDが変化する前の車両群C2が存在するが、この車両群C2には、変化前の交通流量FDに好適なオフセットパターン(t1、・・、tn)が適用される。これにより、オフセットパターン(t1、・・、tn)の切り替えに伴う過渡応答が及ぶ範囲を、交通流量FDが上記所定の流量規準を超えた車両群C1にのみに限定し、過渡的な乱れによるロスを最小限に抑えられる(すなわち、交通流量FDが変化する前の車両群C2には、当該オフセットパターン(t1、・・、tn)の切り替えに伴う過渡応答が及びにくい)。
【0057】
なお、本第1の実施の形態における記述は、本発明に係る信号制御装置の一例を示すものであり、これに限定されるものではない。本第1の実施の形態における信号制御装置100の細部構成、各種数値、及び詳細動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0058】
例えば、遺伝的アルゴリズムGA1の詳細手順は、図3に示したものに限定されるものではない。特に、遺伝的アルゴリズムGA1の交叉(ステップS15)、生殖(ステップS16)、及び、突然変異(ステップS17)の各処理は、特定の方法の応用を前提とするものではなく、どのような方法を用いても良い。
【0059】
(第2の実施の形態)
次に、図6を参照して、第2の実施の形態の信号制御装置200を詳細に説明する。
信号制御装置200は、第1の実施の形態の信号制御装置100の信号制御タイミング生成部SCS1に替えて信号制御タイミング生成部SCS2を備え、他の構成は信号制御装置100と同一である。従って、本第2の実施の形態の信号制御装置200の説明では、信号制御タイミング生成部SCS2についてのみ詳細に説明し、他の構成については信号制御装置100と同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0060】
信号制御装置200が備える信号制御タイミング生成部SCS2は、図6のフローチャートに示す遺伝的アルゴリズムGA2に基づいて、変化後の交通流量FDに好適な遺伝子GENE、すなわち変化後の交通流量FDに好適なオフセットパターン(t1、・・、tn)を算出するものであり、信号制御装置200は、当該変化後の交通流量FDに好適な遺伝子GENEの探索を、信号制御装置100と同様に、変化前の交通流量FDに好適な(すなわち、遺伝的アルゴリズムGA2に基づいて前回算出された)遺伝子GENEgを加味して行うことを特徴とする。
【0061】
以下、図6を参照して、信号制御タイミング生成部SCS2による遺伝的アルゴリズムGA2に基づく交通信号機SG1、・・、SGnの好適なオフセットパターンの算出処理を説明する。ここで、遺伝的アルゴリズムGA2は、信号制御タイミング生成部SCS2の図示しない内蔵メモリに予め格納されたプログラムが実行されることにより実現される。
【0062】
なお、以下の説明において、遺伝子GENEとオフセットパターン(t1、・・、tn)とは同じ内容のものであり(図2参照)、特に区別するものではない。
【0063】
信号制御タイミング生成部SCS2は、信号制御区域RDZに進入する交通流量FDが変化した際、遺伝子GENEを乱数等によりランダムに多数作成し、当該作成した多数の遺伝子GENEのみにより初期生命個体群GN2を構成する(ステップS21)。
【0064】
次いで信号制御タイミング生成部SCS2は、初期生命個体群GN2を構成する全ての遺伝子GENEに対して、所定時間内(例えば、5分間等であるが、これに限らず、設定は自由である)における信号制御対象区域RDZ内の車両(或いは、複数台の車両が数珠繋ぎとなって走行する車両群)の総停止回数及び総走行時分を、変化後の交通流量FDに基づいてシミュレーションする(ステップS22、S23)。
【0065】
なお、上記したシミュレーションの詳細な内容は、一例であり、他の方法を用いても良いが、当該シミュレーションの結果が、後述する変化後の交通流量FDに好適な遺伝子GENEを算出する際の判定基準(以下に説明する、ステップS24の処理の説明を参照)に合致したものでなければならない。
【0066】
その後、初期生命個体群GN2を構成する全ての遺伝子GENEに対して上記シミュレーションが終了すると(ステップS23;Yes)、信号制御タイミング生成部SCS2は、変化後の交通流量FDに好適な遺伝子GENEが有るか否かを判定し(ステップS24)、当該好適な遺伝子GENEがある場合(ステップS24;Yes)、この遺伝子GENEが示すオフセットパターン(t1、・・、tn)を、区域信号制御装置SGCTに送信する(ステップS32)。
【0067】
ここで、上記したステップS24の処理における、変化後の交通流量FDに好適な遺伝子GENEが有るか否かの判定基準とは、例えば、ステップS22、S23の段階で行われたシミュレーションの結果に基づき、上記所定時間内における信号制御区域RDZ内の車両(或いは、複数台の車両が数珠繋ぎとなって走行する車両群)の総停止回数及び総走行時分が所定の総和規準(例えば、総停止回数が、2回以内、総走行時分が、10分以内等であり、設定は自由である)を満たすか否かであるとする。また、当該判定基準を満たす遺伝子GENEが複数ある場合、上記シミュレーションされた総停止回数と総走行時分とが最も小さい遺伝子GENEを採用する。
【0068】
なお、上記した判定基準の詳細な内容は、一例であり、信号制御対象区域RDZ内を車両がスムースに走行できるようなものであれば、他の方法を用いても良い。
【0069】
ステップS24の段階で、変化後の交通流量FDに好適な遺伝子GENEが無い場合(ステップS24;No)、以下で説明するように、初期生命個体群GN2を構成する各遺伝子GENEを淘汰する為の処理(ステップS25から、ステップS28及びS30までの処理)を行う。
【0070】
すなわち、信号制御タイミング生成部SCS2は、上記ステップS22、S23の段階で行ったシミュレーションの結果に基づき、初期生命個体群GN2を構成する各遺伝子GENEに対し、信号制御区域RDZ内の車両(或いは、複数台の車両が数珠繋ぎとなって走行する車両群)の総停止回数及び総走行時分が、小さいものから順に数えて所定順位以内(例えば、100位以内等であるが、これに限らず、設定は自由である)にある遺伝子GENE(以下、当該所定順位以内の遺伝子GENEを、優秀な遺伝子GENEという)であるか否かを判定し(ステップS25)、優秀な遺伝子GENEではない場合(ステップS25;No)、この遺伝子GENEを廃棄して(ステップS29;淘汰)、ステップS28に移行する。
【0071】
信号制御タイミング生成部SCS2は、ステップS25の段階で優秀であると判定された遺伝子GENEと(ステップS25;Yes)、変化前の交通流量FDに好適な(すなわち、遺伝的アルゴリズムGA2に基づいて前回算出された)遺伝子GENEgとの差の絶対値の総和Sが、所定の総和基準(例えば、総和Sの統計的平均値等であるが、これに限らず、設定は自由である)を満たすか否かを判定する(ステップS26)。
【0072】
ここで、上記総和Sについて説明する。ステップS26の段階で評価される優秀な遺伝子GENEが示すオフセットパターンを例えば(tj1、・・、tjn)とし、変化前の交通流量FDに好適な(すなわち、遺伝的アルゴリズムGA2に基づいて前回算出された)遺伝子GENEgが示すオフセットパターンを例えば(tg1、・・、tgn)とすると、上記総和Sは、S=|tg1−tj1|+|tg2−tj2|+・・+|tgn−tjn|によって定義される。
【0073】
次に、上記ステップS26の段階で評価される優秀な遺伝子GENEが、上記所定の総和規準を満たす総和Sを与える場合(ステップS26;Yes)、信号制御タイミング生成部SCS2は、当該遺伝子GENEを残し(ステップS27;淘汰)、上記ステップS26の段階で評価される優秀な遺伝子GENEが、上記所定の総和規準を満たさない総和Sを与える場合(ステップS26;No)、ステップS29に移行してこの遺伝子GENEを廃棄する。
【0074】
ステップS27、或いはS29の後、信号制御タイミング生成部SCS2は、初期生命個体群GN2を構成する遺伝子GENE全てについて上記淘汰(ステップS25から、ステップS27、或いはステップS29までの処理)を行ったか否かを判定し(ステップS28)、淘汰を行っていない遺伝子GENEがある場合には(ステップS28;No)、ステップS25に移行して当該淘汰を行っていない遺伝子GENEについて上記淘汰を行い、初期生命個体群GN2を構成する全ての遺伝子GENEについて上記淘汰を行った場合(ステップS28;Yes)、ステップS30に移行する。
【0075】
ステップS30に移行すると、信号制御タイミング生成部SCS2は、上記ステップS27の段階で残された(淘汰された)複数の優秀な遺伝子GENEから遺伝子対を任意に作成し、当該遺伝子対が有する相互の上位情報と下位情報とを組み合わせて交叉することにより新たな遺伝子GENEを作成する(ステップS30;生殖)。
【0076】
信号制御タイミング生成部SCS2は、ステップS30(生殖)の段階で作成した遺伝子GENEに、乱数等によりランダムに作成した遺伝子GENEを更に加えて新たな初期生命個体群GN(図示略)を作成して(ステップS31;突然変異)、ステップS22に移行し、変化後の交通流量FDに好適な遺伝子GENEの探索を繰り返す。
【0077】
以上説明したように、信号制御装置200が備える信号制御タイミング生成部SCS2は、初期生命個体群GN2に対して淘汰(ステップS25から、ステップS27、及びS29までの処理)を行う際には、淘汰の対象となる上記優秀な遺伝子GENEに対するシミュレーション結果(信号制御区域RDZ内の車両の総停止回数と総走行時分)が所定の総和規準を満たすか否か、更には、上記淘汰の対象となる優秀な遺伝子GENEと、変化前の交通流量FDに好適な(すなわち、遺伝的アルゴリズムGA2に基づいて前回算出された)遺伝子GENEgとの差の絶対値の総和Sが、所定の総和規準を満たすか否かに基づいて行う。
【0078】
従って、初期生命個体群GN2に対し淘汰を行う際に、変化前の交通流量FDに好適な(すなわち、遺伝的アルゴリズムGA2に基づいて前回算出された)遺伝子GENEgとの差の絶対値の総和Sが、所定の総和規準を満たすか否かに基づいて行うので、上記した第1の実施の形態における遺伝的アルゴリズムGA1と同様の効果が期待できる。すなわち、本第2の実施の形態における遺伝的アルゴリズムGA2によれば、当該遺伝的アルゴリズムGA2に従って算出された変化後の交通流量FDに好適な遺伝子GENEは、変化前の交通流量FDに好適な(すなわち、遺伝的アルゴリズムGA2に基づいて前回算出された)遺伝子GENEgに類似したものとなり、更にこれに伴って、交通信号機SG1、・・、SGnの表示タイミング制御も前回と類似したものとなる為、交通流量FDに係る停滞や過剰等、過渡的な乱れによるロスが生じにくくなる。
【0079】
なお、本第2の実施の形態における記述は、本発明に係る信号制御装置の一例を示すものであり、これに限定されるものではない。本第2の実施の形態における信号制御装置200の細部構成、各種数値、及び詳細動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0080】
例えば、遺伝的アルゴリズムGA2の詳細手順は、図6に示したものに限定されるものではない。また、淘汰(ステップS25から、ステップS27、及びS29までの処理)、生殖(ステップS30)、及び、突然変異(ステップS31)の各処理は、特定の手法の応用を前提とするものではなく、どのような手法を用いても良い。特に、淘汰の処理においては、変化前の交通流量FDに好適な(すなわち、遺伝的アルゴリズムGA2に基づいて前回算出された)遺伝子GENEgとの差の絶対値を一つの評価値として重み係数を乗算したものと、他の評価値との和からなる評価関数を作り、その評価関数値の大小に基づいて淘汰を行うようにしても良い。
【0081】
また、本発明の適用が可能な信号制御装置は、上記第1の実施の形態における信号制御装置100が有する信号制御タイミング生成部SCS1、区域信号制御装置SGCT、及び、上記第2の実施の形態における信号制御装置200が有する信号制御タイミング生成部SCS2を各々独立に備える構成であっても良いし、また、適宜組み合わせた構成を有するものであっても良い。
【0082】
【発明の効果】
本発明によれば、交通信号機の制御区域に進入する車両の流量の変化に応じて交通信号機の表示タイミングを制御する際、車両の流量変化後の好適な交通信号機のオフセットパターンを、遺伝的アルゴリズムを用いて短時間に探索可能となる。更に、上記車両の流量変化後に好適なオフセットパターンを算出する際、前回車両の流量変化前に好適であったオフセットパターンを用いて算出する為、当該2つのオフセットパターンは互いに強い相関性を有することとなり、オフセットパターンの切り替え時における車両の流量に係る停滞や過剰等、過渡的な乱れによるロスが生じにくくなる。
更に、車両の流量変化の原因となった車両の進行にあわせるようにオフセットパターンを切り替えるので、オフセットパターンの切り替え時に生じる交通の過渡的な乱れを制御区域全体に及ぼすことなく抑制できる。
すなわち、刻々と変化する交通流量に対応した交通信号機の好適な表示タイミングを短時間で算出して、スムースな車両走行を実現可能な信号制御装置、及び信号制御方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例における交通信号制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す信号制御区域内の交通信号機のオフセットパターンと遺伝子GENEとの対応を示す図である。
【図3】図1に示す信号制御タイミング生成部による交通信号機のオフセットパターンの算出処理を説明するフローチャートである。
【図4】図1に示す区域信号制御装置による信号制御処理の流れを示す図である。
【図5】(a)は、乱数等によりランダムに作成された遺伝子のみによって成る初期生命個体群を用いて算出された変化後の交通流量に好適な信号制御区域内の交通信号機のオフセットパターンによって交通信号機の表示タイミングが制御された場合における、信号制御区域を走行する車両の平均旅行時間と時間経過との相関を示すグラフであり、(b)は、変化前の交通流量に好適な遺伝子を含んだ初期生命個体群を用いて算出された変化後の交通流量に好適な信号制御区域内の交通信号機のオフセットパターンによって交通信号機の表示タイミングが制御された場合における、信号制御区域を走行する車両の平均旅行時間と時間経過との相関を示すグラフである。
【図6】第2の実施の形態における信号制御タイミング生成部による交通信号機のオフセットパターンの算出処理を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
100、200 信号制御装置
CR0、CR1、・・、CRn 交差点
DS 交通流量センサ
GENE、GENEg 遺伝子
GN 初期生命個体群
RD 道路
RDZ 信号制御区域
SCS1、SCS2 信号制御タイミング生成部
SG0、SG1、・・、SGn 交通信号機
SGCT 区域信号制御装置
M メモリ

Claims (6)

  1. 交通信号機の制御区域の入り口に設置され、該入り口から該制御区域に進入する車両の流量を検出する検出部と、
    前記制御区域内の交通信号機のうち何れか一つの交通信号機を当該制御区域内の他の交通信号機の表示タイミングの基準に設定し、前記検出部により検出された車両の流量の変化に応じて、当該基準に設定した交通信号機に対する前記制御区域内の各交通信号機の表示タイミングのズレを示すオフセット値の組み合わせを算出する算出部と、
    前記算出部により算出された前記オフセット値の組み合わせに従って、前記車両の流量が変化した後の前記制御区域内の各交通信号機の表示タイミングを制御する制御部と、
    を備え、
    前記算出部は、前記オフセット値の組み合わせを複数作成し、該複数作成したオフセット値の組み合わせを入力要素とし、前記車両の流量が変化する前に使用された前記オフセット値の組み合わせを用いて、当該車両の流量が変化する前に使用された前記オフセット値の組み合わせに対して相関性を有する、該車両の流量が変化した後に使用するオフセット値の組み合わせを出力する遺伝的アルゴリズムを用い、
    該遺伝的アルゴリズムは、前記車両の流量が変化する前に使用された前記オフセット値の組み合わせの各々と、前記複数作成したオフセット値の組み合わせの各々と、の差異の総和が、所定の基準よりも小さいオフセット値の組み合わせを出力することを特徴とする信号制御装置。
  2. 請求項に記載の信号制御装置において、
    前記制御部は、前記検出部により検出された車両の流量が所定基準を超えた場合、当該所定規準を超えて該制御区域に進入した前記車両の進行状況を予測し、当該予測結果に基づき、当該車両の流量が前記所定基準を超えた後に使用する前記オフセット値の組み合わせを該車両の進行に合わせるように切り替えて、前記制御区域の各交通信号機の表示タイミングを制御することを特徴とする信号制御装置。
  3. 請求項記載の信号制御装置において、
    前記制御部は、前記制御区域内の交通信号機の位置を示すデータを予め記憶する記憶部を備え、
    前記検出部により検出された車両の流量が所定基準を超えた場合、前記記憶部に記憶された前記交通信号機の位置を示すデータと、当該車両の流量が前記所定基準値を超えた後に使用する前記オフセット値の組み合わせとに基づいて、当該所定基準を超えて前記制御区域に進入した車両が該制御区域内の各信号機に至るまでの時間を予測し、更に、当該予測結果に基づき、当該車両の流量が前記所定基準を超えた後に使用する前記オフセット値の組み合わせを該車両の進行に合わせるように切り替えて、前記制御区域の各交通信号機の表示タイミングを制御することを特徴とする信号制御装置。
  4. 交通信号機の制御区域の入り口から該制御区域に進入する車両の流量を検出する検出ステップと、
    前記制御区域内の交通信号機のうち何れか一つの交通信号機を当該制御区域内の他の交通信号機の表示タイミングの基準に設定し、前記検出ステップで検出された車両の流量の変化に応じて、当該基準に設定した交通信号機に対する前記制御区域内の各交通信号機の表示タイミングのズレを示すオフセット値の組み合わせを算出する算出ステップと、
    前記算出ステップで算出された前記オフセット値の組み合わせに従って、前記車両の流量が変化した後の前記制御区域内の各交通信号機の表示タイミングを制御する制御ステップと、
    を含み、
    前記算出ステップは、前記オフセット値の組み合わせを複数作成し、該複数作成したオ フセット値の組み合わせを入力要素とし、前記車両の流量が変化する前に使用された前記オフセット値の組み合わせを用いて、当該車両の流量が変化する前に使用された前記オフセット値の組み合わせに対して相関性を有する、該車両の流量が変化した後に使用するオフセット値の組み合わせを出力する遺伝的アルゴリズムを用い、
    該遺伝的アルゴリズムは、前記車両の流量が変化する前に使用された前記オフセット値の組み合わせの各々と、前記複数作成したオフセット値の組み合わせの各々と、の差異の総和が、所定の基準よりも小さいオフセット値の組み合わせを出力することを特徴とする信号制御方法。
  5. 請求項に記載の信号制御方法において、
    前記制御ステップは、前記検出ステップで検出された車両の流量が所定基準を超えた場合、当該所定規準を超えて該制御区域に進入した前記車両の進行状況を予測し、当該予測結果に基づき、当該車両の流量が前記所定基準を超えた後に使用する前記オフセット値の組み合わせを該車両の進行に合わせるように切り替えて、前記制御区域の各交通信号機の表示タイミングを制御することを特徴とする信号制御方法。
  6. 請求項記載の信号制御方法において、
    前記制御ステップは、前記検出ステップで検出された車両の流量が所定基準を超えた場合、予め記憶された前記制御区域内の交通信号機の位置を示すデータと、当該車両の流量が前記所定基準値を超えた後に使用する前記オフセット値の組み合わせとに基づいて、当該所定基準を超えて前記制御区域に進入した車両が該制御区域内の各信号機に至るまでの時間を予測し、更に、当該予測結果に基づき、当該車両の流量が前記所定基準を超えた後に使用する前記オフセット値の組み合わせを該車両の進行に合わせるように切り替えて、前記制御区域の各交通信号機の表示タイミングを制御することを特徴とする信号制御方法。
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