JP4001829B2 - 断熱嵌殺し窓 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、断熱構造を有し且つ窓枠の内側にガラス板を押縁を介して嵌め殺す断熱嵌殺し窓に関する。
【0002】
【従来の技術】
室内側から観た従来の断熱嵌殺し窓70は、図5(A)のように、下枠72、左右の縦枠73,74、および上枠84からなる窓枠Fと、係る窓枠Fの内側に挿入されるペアガラスGと、このペアガラスGを室内側から支持し且つ上枠84または縦枠73,74に係止される上押縁75および一対の縦押縁76と、を備えている。図5(A)に示すように、上押縁75と縦押縁76とは、横通しの突き合わせのため、組立時には、縦枠73,74に縦押縁76を係止した後、上枠84に上押縁75を係止し、取り外す際には、係る順序と逆に係止を解除して行う。
【0003】
図5(B)に示すように、上枠84は、アルミニウム合金の押出形材(以下、単に形材と称する)からなる断面ほぼL字形状の室外枠85と、同じく形材からなる断面ほぼ逆L字形状の室内枠90と、これらの間に配置された断熱材Dとを備えている。尚、下枠72および縦枠73,74も同様な室外枠、室内枠、およびこれらの間に配置された断熱材からなる断熱構造を備えている。
室外枠85は、図5(B)に示すように、ペアガラスG寄りの位置で立設する支持片87を先端に有するL形片86と、室内側に開口する底広溝89を有するチャンネル片88と、を一体に有する。また、室内枠90は、室外側に開口する底広溝94を有するチャンネル片95と、ペアガラスG寄りに位置する上下一対のL形片92,93と、を一体に有する。図5(B)で例示するように、室外枠85と室内枠90における対向する底広溝89,95間にまたがって、硬質合成樹脂からなる断熱材Dが、図示の長手方向に沿って挟持されつつ配置されている。
【0004】
更に、上押縁75と縦押縁76も形材からなり、図5(B)の前者で例示するように、垂直片78、その下端の押え片79、垂直片78の上端に位置する上下一対のL形片80,82、及びこれらの内側に位置する凹溝81,83からなる。図5(B)に示すように、上押縁75の凹溝81,83内に室内枠90のL形片92,93を個別に挿入するよう嵌合することで、当該上押縁75は上枠84に係止される。該上押縁75と室外枠85のL形片86との間には、窓枠Fの内側に開口する幅広溝96が形成される。尚、左右の縦枠73,74にも、同様に縦押縁76が係止され、同じ見込み(内外方向)寸法の幅広溝が形成される。一方、前記下枠72には、その形材に予め同じ見込み寸法の幅広溝が形成されている。図5(B)で例示するように、上枠84の幅広溝96には、四辺にスペーサsを挟持した一対のガラス板g1,g2からなるペアガラスGが挿入され、対向する上押縁75や室外枠85の支持片87との間に、シール材97およびバックアップ材98をそれぞれ充填することで、断熱嵌殺し窓70が組み立てられる。
【0005】
一般に、嵌殺し窓では、新設する現場に搬入した際や割れたガラス板を取り替える場合に、上枠や左右の縦枠に係止した上押縁と縦押縁とが取り外される。
ところが、前記断熱嵌殺し窓70では、図5(A),(B)で示したように、既設の場合には、シール材97およびバックアップ材98を除去しても、上押縁75は、その両端が縦押縁76の上端に突き当たっていることにより、上枠84から取り外すには、煩雑な作業および時間を要するという問題があった。
また、新設する場合は、複数個の仮止めピースを介して上押縁75および縦押縁76を上枠84や縦枠73,74に係止し且つペアガラスGのない窓枠Fの状態で現場に搬入される。しかし、図5(A)で示したように、上枠84に係止した上押縁75と縦枠73,74に係止した縦押縁76とが突き当たっているため、上記と同様にして上押縁75を容易に取り外せない、という問題があった。
【0006】
【発明が解決すべき課題】
本発明は、以上に説明した従来の技術における問題点を解決し、既設および新設の何れであっても窓枠に係止された押縁を容易且つ確実に取り外せる断熱嵌殺し窓を提供する、ことを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
本発明は、上記課題を解決するため、窓枠の上枠に係止する上押縁をその係止を解くと同時に持ち上げ可能とする、ことに着想して成されたものである。
即ち、本発明の断熱嵌殺し窓(請求項1)は、室外枠と室内枠との間に断熱材を配置した上枠、左右一対の縦枠、および下枠からなる窓枠と、前記上枠および左右一対の縦枠におけるそれぞれの室内枠に個別に係止され且つ上記窓枠の内側に挿入されるガラス板の室内側にシール材を介して配置される上押縁ならびに左右一対の縦押縁と、を備え、上押縁と一対の縦押縁とは、横通しまたはほぼ斜め45度で突き合わされ、上押縁は、上枠の開口部側に位置し且つ当該上枠の室内枠における内外一対の係止溝と個別に係止する上向きに突出した内外一対の係止凸条を有し、係る一対の係止凸条のうち、室外側の係止凸条が室内側の係止凸条よりも上向きに高く突出していると共に、当該上押縁は、その一対の係止凸条と上枠の各係止溝との係止状態を解いた際に上向きに移動可能とされている、ことを特徴とする。
【0008】
これによれば、上押縁は、上枠との係止を解くと、当該上枠寄りに持ち上げることができる。この結果、係る上押縁の両端と左右一対の縦押縁の上端との間に隙間が形成されるため、縦押縁と縦枠との係止を解き且つ係る縦押縁を室内側に容易に取り外すことができる。更に、上押縁を上枠に係止する際には、高い室外側の係止凸条を係止ししつつ、低い内側の係止凸条を係止し、上押縁の係止を解くには、当該上押縁を僅かに室外側に押すことで、各係止凸条の係止を解除できる。しかも、上押縁が室外側へ引っ張る圧力(負圧)を受けても室外側の係止凸条が高いため、これを中心とする回転モーメントが大きくなるため、強く抵抗できる。従って、新設時の現場における組立作業やガラス板の建て込み作業を容易且つ迅速化できると共に、既設の断熱嵌殺し窓においても、破損したガラス板の取り替え作業を容易に行うことができる。
【0009】
尚、上押縁を上向きに移動可能とするには、上押縁から立設する係止凸条と係止する上枠の係止溝内に、当該係止凸条の上方に位置する空間を設けたり、上枠の係止溝に隣接して後述する下向きの凹部を設けることなどが挙げられる
また、前記「横通し」とは、左右一対の縦押縁の上端に上押縁の両端が載置され、両者が直角に突き合わされる形態を言う
更に、前記ガラス板には、平行な一対のガラス板の周囲にスペーサを配置して間隔を明けたペアガラスなどが含まれる
【0010】
また、本発明には、前記上枠における一対の係止溝のうち、室外側の係止溝の上方には、当該係止溝と係する前記上押縁の室外側の係止凸条に接近する下向きの凸片が位置している、断熱嵌殺し窓(請求項)も含まれる。
これによれば、上押縁の室外側の係止凸条は、係止状態のまま上向きの移動が規制されるため、前記上押縁を室外側へ引っ張る圧力に一層強く抵抗することが可能となる。尚、上記凸片を設ける形態では、上押縁の係止を解くには、係る上押縁を一旦室外側に押した後、上向きに持ち上げることになる。
【0011】
更に、本発明には、前記上枠における室外側の前記係止溝の凸片の室外側に隣接した位置には、前記上押縁の室外側の係止凸条と上記係止溝との係止を解いた際に、当該係止凸条を含む上押縁を上向きに移動可能とする下向きの凹部が位置している、断熱嵌殺し窓(請求項)も含まれる。
これによれば、上押縁の係止を解くと同時に当該上押縁を持ち上げたり、上押縁を室外側に一旦押して係止を解い、持ち上げるなどの前述した取り外し作業を確実に保障することができる。
加えて、本発明には、前記上押縁は、前記一対の縦押縁と同じ断面形状および構造を有するアルミニウム合金の押出形材からなる、断熱嵌め殺し窓(請求項)も含まれる。
これによれば、形材の種類を低減でき且つ窓枠への組み付け作業が容易になると共に、室内側からのデザインも統一的となり良好なものとなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下において、本発明の実施に好適な形態を図面と共に説明する。
図1(A)は、本発明の一形態である断熱嵌殺し窓1を室内側から観た際の概略図である。断熱嵌殺窓1は、図1(A)に示すように、下枠2、一対の縦枠30,31、および上枠10からなる窓枠Fと、係る窓枠Fの内側に挿入されるペアガラス(ガラス板)Gと、係るペアガラスGを室内側から支持し且つ上枠10または縦枠30,31に係止される上押縁50および一対の縦押縁51と、を備える。図1(A)に示すように、下枠2と上枠10は、縦枠30,31の上端または下端に当接する横通しで突き合わせ、突き合わせ面付近での公知のビスとビスホールとにより結合される。また、上押縁50と縦押縁51とは、横通しの突き合わせのため、組立時には、縦枠30,31に縦押縁51を係止した後、上枠10に上押縁50を係止し、取り外す際には、係る順序と逆に係止を解除して行う。
【0013】
下枠2は、図1(B)に示すように、形材からなり且つ所要の断面形状を有する室外枠3および室内枠4と、これらの下部間に配置された硬質合成樹脂からなる断熱材Dとからなる。室外枠3と室内枠4との間の上部には、上向きの受入れ溝5が形成され、その底面に配置したセッティングブロック6の上にペアガラスGが載置される。係るペアガラスGの室外・室内側と室外枠3および室内枠4との間には、シール材8およびバックアップ材9が充填され、ペアガラスGを密封しつつ下枠2に支持している。尚、ペアガラスGは、四辺にスペーサsを挟持した一対のガラス板g1,g2からなり、上記断熱材Dと共に断熱構造を形成する。
【0014】
上枠10も、図2(A)に示すように、形材からなり所要の断面形状を有する室外枠11および室内枠18と、これらの間に配置された硬質合成樹脂の断熱材Dとからなる。室外枠11は、断面ほぼL字形の本体12、その室外側から垂下し且つ先端に支持片14を有するL形片13、および、本体12の室内側端の連結片16aを介して室内側に開口する底広溝17を有するチャンネル片16を、図2(A)の前後(長手)方向の全長に沿って一体に有する。また、室内枠18は、断面ほぼ逆L字形の本体19、その室外側に位置する内外一対のL形片20,25、および室外側のL形片25の上方に位置し且つ室外側に開口する底広溝23を有するチャンネル片24を、図2(A)の前後方向の全長に沿って一体に有する。
【0015】
図2(A)に示すように、室内枠18における室内側のL形片20は、下向きに開口する断面ほぼ角形の係止溝22と、その室内側の開口部に沿って室外側に突出する断面三角形の鈎片21とを備えている。また、室外側のL形片25は、室外側に開口する断面ほぼ角形の係止溝26と、その開口部の上側から垂下する凸片27とを備えている。図2(A)に示すように、室外枠11および室内枠18の各底広溝17,23間に、断面の両側部分を挟持された断熱材Dを配置して上枠10が形成される。そして、断熱材Dの底面と、室外枠11のチャンネル片16の下側に位置する連結片16aと、室内枠18の凸片27との間には、これらに囲まれた下向きの浅い凹部28が位置している。
【0016】
図2(A)および(B)に示すように、上押縁50も形材からなり、断面角形の本体52と、係る本体52の上面の室内・室外側から上向き突出した内外一対の係止凸条60,64とを、図示の前後(長手)方向に沿って一体に備えている。
上記本体52は、図2(B)に示すように、断面角形の中空部53を内設し、且つその室外側に上下一対の突起54,56と、これらの間に位置する支持溝55とを有する。また、室外側の係止凸条60は、室内側の係止凸条64よりも高く突出し、当該係止凸条60の上端には室内側に直角に延びる断面板状の鈎片62が位置している。更に、室内側の係止凸条64は、その上端の厚肉部65と、その室内側面で且つ室内側に開口する断面三角形の鈎溝66とを有している。
【0017】
図2(A)に示すように、上枠10の室内枠18における係止溝22,26に、上押縁50の係止凸条60,64を係止する。具体的には、上押縁50の係止凸条60上端の鈎片62を、室内枠18の係止溝26に凸片27にて狭められた開口部から挿入すると共に、上押縁50の係止凸条64上端の厚肉部65を、室内枠18の係止溝22に挿入し、且つその開口部に位置する鈎片21を厚肉部65の鈎溝66に挿入する。尚、係る上押縁50の上枠10への係止作業は、前記下枠2、縦枠30,31、上枠10からなる窓枠Fを組み立て、ペアガラスGの下辺を下枠2における受入れ溝5への挿入し、更に後述する縦枠30,31への縦押縁51,51の係止が成された後で行われる。
【0018】
図2(A)に示すように、上枠10の室外枠11におけるL形片13の先端に位置する支持片14と、上押縁50との間には、下向きの受入れ溝29が形成される。係る受入れ溝29にペアガラスGの上辺を挿入した状態で、支持片14の支持溝15および上押縁50の支持溝55とペアガラスGとの間にバックアップ材9,9を個別に挟持し、且つその底面に沿って支持片14および上押縁50とペアガラスGとの間にシール材8,8を個別に充填する。この結果、ペアガラスGは、その上辺を上枠10、上押縁50、およびシール材8などにより、を密封されつつ、上枠10を含む窓枠Fに支持される。
【0019】
縦枠30,31も、図2(C)の縦枠31で例示するように、形材からなり且つ所要の断面形状を有する室外枠32および室内枠38と、これらの間に配置された硬質樹脂からなる断熱材Dとからなる。室外枠32は、断面ほぼ倒立したL字形の本体33と、その室外側から開口部側に突出し且つ先端に支持片36を有するL形片34と、本体33の室内側端に位置し且つ室内側に開口する底広溝37aを有するチャンネル片37とを、図2(C)の前後方向(長手方向)の全長に沿って一体に有する。また、室内枠38は、断面ほぼ横L字形の本体39、その室外側に位置し且つ開口部側に突出する内外一対のL形片40,44、および、これらの外側に位置し且つ室外側に開口する底広溝47を有するチャンネル片46を、図2(C)の前後方向の全長に沿って一体に有する。
【0020】
図2(C)に示すように、室内側のL形片40は、室外側のL形片44との間に形成される係止溝42と、その開口部に位置する断面三角形の鈎片41とを有する。室外側のL形片44は、室外向きの係止溝43と、その開口部に位置する凸片45とを有する。縦枠31の室内枠38の係止溝42,43には、前記上押縁50と同じ断面形状の形材からなる縦押縁51の係止凸条64,60が個別に係止される。具体的には、図2(C)に示すように、縦押縁51の係止凸条60の先端の鈎片62を、室内枠38の係止溝43に凸片45で狭められた開口部から挿入すると共に、縦押縁51の係止凸条64先端の厚肉部65を、室内枠38の係止溝42に挿入し、且つその開口部に位置する鈎片41を厚肉部65の鈎溝66に挿入する。同様にして、他方の縦枠30にも、縦押縁51が係止される。
【0021】
尚、係る縦押縁51の縦枠30,31への係止作業は、前記下枠2、縦枠30,31、上枠10からなる窓枠Fを組立て、且つペアガラスGの下辺を下枠2の受入れ溝5に挿入した後で行われる。
図2(C)に示すように、縦枠31の室外枠32におけるL形片34の先端に位置する支持片36と、縦押縁51との間には、開口部側に向いたの受入れ溝48が形成される。係る受入れ溝48にペアガラスGの側辺を挿入した状態で、支持片36の支持溝35および縦押縁51の支持溝55とペアガラスGとの間にバックアップ材9,9を個別に挟持し、且つその外側面に沿って支持片36および縦押縁51とペアガラスGとの間にシール材8,8を個別に充填する。
【0022】
また、他方の縦枠30でも同様な作業を行う。その結果、ペアガラスGは、その両側辺を縦枠30,31、縦押縁51、およびシール材8などにより、を密封されつつ、縦枠30,31を含む窓枠Fに支持される。
前記窓枠Fに、以上に説明したような図1(B)および図2(A),(C)に示したペアガラスGの挿入と、一対の縦押縁51および上押縁50の係止とを行うことにより、前記図1(A)に示した断熱嵌殺し窓1を組み立てることができる。
【0023】
図3(A)は、既設の断熱嵌殺し窓1の窓枠Fにおける上枠10付近の垂直断面図である。例えば、事故などにより中央付近が破損したペアガラスGを取り替えることが必要となった場合、上押縁50の係止を解いた後、一対の縦押縁51を取り外す作業が、以下のようにして行われる。
先ず、図3(A)で例示するように、ペアガラスGと上押縁50ならびに縦押縁51との間に位置するシール材8とバックアップ材9とを各々除去する。次に、図3(A)中の矢印で示すように、上押縁50を室外側に押し出して、上枠10との係止を解除(鈎片21,62と鈎溝66または係止溝26との離脱)する。
【0024】
即ち、図3(A)に示すように、上押縁50の係止凸条60,64を、上枠10の室内枠18の係止溝22,26から取り出すか、係る係止溝22,26の開口部寄りに移す。具体的には、上押縁50の係止凸条60上端の鈎片62を、室内枠18の係止溝26から凸片27で狭められた開口部の室外側に移すと共に、上押縁50の係止凸条64上端の厚肉部65の鈎溝64を鈎片21から離脱し、且つ係る厚肉部65を室内枠18の係止溝22内の室外側に移動させる。
その結果、図3(A)に示すように、上押縁50の係止凸条60は、上枠10の凹部28の下方に位置すると共に、係る上押縁50とその本体52の底面と隣接していた縦押縁51の上端とは、内外方向で数mm程度ずれる。
【0025】
次に、図3(B)中の垂直な矢印で示すように、前記上押縁50を上向きに持ち上げて移動させる。その結果、上押縁50の室外側の係止凸条60は、上枠10の凹部28内を上昇して、断熱材Dの底面に接近または接触し、且つ室内側の係止凸条64は、その厚肉部65と共に上枠の係止溝22内を上昇して、当該厚肉片65が上枠10のL形片20の底面に接近または接触する。
同時に、図3(B)および図4(A)に示すように、上押縁50の本体52の底面と縦押縁51の上端との間は、垂直方向で数mmの隙間Sが形成される。この結果、前記図2(C)に示した縦枠31(30)の室内枠38の係止溝42,43から縦押縁51の係止凸条60,64を取り出し、または室外側へずらすことで、両者の係止を解いて縦押縁51を容易に取り外すことができる。これらの具体的な作業は、縦押縁51とペアガラスGとの隙間に指先を挿入して行われる。
【0026】
次いで、上押縁50を上枠10から取り外した後、破損したペアガラスGを窓枠Fから取り外す。更に、新たなペアガラスGを窓枠Fの開口部に挿入し、係る開口内に上押縁50および縦押縁30,31をセットする。そして、図2(C)で示したように、縦押縁51,51を縦枠30,31に係止すると共に、図2(A)で示したように、上押縁50を上枠10に係止する。最後に、ペアガラスGと上押縁50および一対の縦押縁51との間にシール材8などを充填する。
これにより、既設の断熱嵌殺し窓1におけるペアガラスGの取り替え作業を容易且つ迅速に行うことが可能となる。
【0027】
尚、新設の場合、窓枠Fの上枠10や縦枠30,31に仮止めピースを介して上押縁50と縦押縁51とを個別に係止した状態で現場に搬入される。係る現場では、図3(A),(B)に示した順序で上押縁50の係止を解除し、その両端で縦押縁51との間に形成される隙間Sを活用して係る縦押縁51や上押縁50を取り外す。次いで、窓枠Fを建物の開口部に固定し、シール材8などを介してペアガラスGを下枠2の受入れ溝5に挿入した後、前記図2(B)および図2(A)で示した係止の順序により、縦押縁51と上押縁50とを縦枠30,31や上枠10に係止すると共に、シール材8などを充填する。これにより、施工現場において、新たな断熱嵌殺し窓1を、迅速且つ容易に組み立てることが可能となる。
【0028】
本発明は、以上において説明した実施の形態に限定されるものではない。
例えば、図4(B)に示すように、両端を斜め45度で且つ左右対称に切断した上押縁50aと、上端を斜め45度で且つ対称に切断した縦押縁51a,51aとを窓枠Fの上枠10や縦枠30,31に係止した断熱嵌殺し窓1aとすることもできる。上押縁50aと縦押縁51aとは、前記上押縁50などと同様の断面を有し、図4(B)に示すように、両者は斜め45度の突き合わせ面kで突き合わ(トメ切り)される。この結果、図示のように、室内側からの意匠が変化する。
また、前記断熱嵌殺し窓1において、上押縁50に対し、縦押縁51を異なる断面形状の形材からなるものを用いて良い。この際、縦枠の室内枠には、その係止溝などが前記縦枠30,31と異なる断面形状の形材が用いられる。
更に、前記上枠10の凸片27を省略した形態では、上押縁50を直ちに持ち上げて、当該上枠10との係止を解くと同時に、係る上押縁50と縦押縁51との間に前記隙間Sを形成することが可能となる。
また、ガラス板には、前記ペアガラスGのほか、単一の板ガラス、単一の強化ガラス、あるいはアクリル板などからなる単一の樹脂板または2枚の樹脂板を含む複合構造の形態のものを用いることも可能である。
尚、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は本発明の断熱嵌殺し窓の一形態を室内側から観た概略図、(B)は(A)中のZ−Z線に沿った矢視における断面図。
【図2】 (A)は図1(A)中のX−X線に沿った矢視における断面図、(B)は上押縁を示す断面図、(C)は図1(A)中のY−Y線に沿った矢視における断面図。
【図3】 (A),(B)は上記嵌殺し窓の上枠から上押縁の係止を解く状態を示す概略図。
【図4】 (A)は上押縁の係止を解いた嵌殺し窓の状態を室内側から示す概略図、(B)は異なる形態の断熱嵌殺し窓を室内側から観た概略図。
【図5】 (A)は従来の断熱嵌殺し窓を室内側から観た概略図、(B)は(A)中のB−B線に沿った矢視における断面図。
【符号の説明】
1,1a…………断熱嵌殺し窓
2…………………下枠
3,11,32…室外枠
4,18,38…室内枠
8…………………シール材
10………………上枠
22,26………係止溝
27………………凸片
28………………凹部
30,31………縦枠
50,50a……上押縁
51,51a……縦押縁
60,64………係止凸条
D…………………断熱材
F…………………窓枠
G…………………ペアガラス(ガラス板)

Claims (4)

  1. 室外枠と室内枠との間に断熱材を配置した上枠、左右一対の縦枠、および下枠からなる窓枠と、
    上記上枠および左右一対の縦枠におけるそれぞれの室内枠に個別に係止され且つ上記窓枠の内側に挿入されるガラス板の室内側にシール材を介して配置される上押縁ならびに左右一対の縦押縁と、を備え、
    上押縁と一対の縦押縁とは、横通しまたはほぼ斜め45度で突き合わされ、
    上押縁は、上枠の開口部側に位置し且つ当該上枠の室内枠における内外一対の係止溝と個別に係止する上向きに突出した内外一対の係止凸条を有し、係る一対の係止凸条のうち、室外側の係止凸条が室内側の係止凸条よりも上向きに高く突出していると共に、当該上押縁は、その一対の係止凸条と上枠の各係止溝との係止状態を解いた際に上向きに移動可能とされている、
    ことを特徴とする断熱嵌殺し窓。
  2. 前記上枠における一対の係止溝のうち、室外側の係止溝の上方には、当該係止溝と係する前記上押縁の室外側の係止凸条に接近する下向きの凸片が位置している、
    ことを特徴とする請求項1に記載の断熱嵌殺し窓。
  3. 前記上枠における室外側の前記係止溝の凸片の室外側に隣接した位置には、前記上押縁の室外側の係止凸条と上記係止溝との係止を解いた際に、当該係止凸条を含む上押縁を上向きに移動可能とする下向きの凹部が位置している、
    ことを特徴とする請求項2に記載の断熱嵌殺し窓。
  4. 前記上押縁は、前記一対の縦押縁と同じ断面形状および構造を有するアルミニウム合金の押出形材からなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の断熱嵌殺し窓。
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