JP4001706B2 - 携帯通信端末の機能設定装置 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は携帯電話などの携帯通信端末が備える機能設定装置に係り、特に表示画面に設定項目と背景色とを対応させて表示し設定項目の選択操作の良否を視覚的に判断できるようにした携帯通信端末の機能設定装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
本願発明に関わる従来の機能設定装置として、例えば特開平１０−７５４０２号公報に開示されたテレビ放送システムにおけるユーザ側端末の設定機能制御装置がある。この設定機能制御装置は、複数種類の設定機能項目のうちから必要とする項目、必要としない項目をユーザ毎に選択することができ、ユーザによって必要とされなかった項目については表示しない機能を有する。
【０００３】
図５は特開平１０−７５４０２号公報に開示された従来の設定機能制御装置の表示部に表示されるユーザ設定機能項目に対するサブメニューを示す図である。図において、３１はユーザを設定するためのユーザ設定ボタン、３２は番組案内画面に表示すべき番組案内のカテゴリーを設定するためのカテゴリー設定ボタン、３３は番組案内画面に表示すべきチャンネル番号を設定するためのチャンネル設定ボタン、３４は番組案内画面に表示される番組案内の開始時刻を指定するとともに番組案内画面を表示させるためのガイドボタン、３５は基本設定機能項目を設定するための基本設定機能項目設定ボタン、４１はユーザ設定機能項目に対するサブメニューである。
【０００４】
次に概要について説明する。
ユーザ設定機能項目に対するサブメニュー４１には、図５に示すように、第１ユーザ〜第４ユーザの設定項目としてＵＳＥＲ１〜ＵＳＥＲ４が表示される。ユーザは、例えばユーザとして第２ユーザを設定したいときは、ＵＳＥＲ２にカーソルを移動させて仮選択状態とし、この仮選択状態において設定項目を確認してから設定を行う。これにより、ユーザとして第２ユーザが設定されるとともに、ユーザ設定ボタン３１の横にＵＳＥＲ２の文字が表示される。
【０００５】
また、第１ユーザ〜第４ユーザには各々に対応したユーザ色が予め設定されている。つまり、ユーザが第１ユーザ〜第４ユーザに対応する設定項目ＵＳＥＲ１〜ＵＳＥＲ４のうち、選択したい設定項目にカーソルを移動させて仮選択状態にすると、ユーザ設定ボタン３１の色がその設定項目に対応したユーザ色に変化する。ここで、ユーザが、例えばＵＳＥＲ２を選択すると、第２ユーザが設定されるとともに、ユーザ設定ボタン３１の横にＵＳＥＲ２が表示される。このあと、表示される案内画面の背景色は、上記のようにして設定されたユーザのユーザ色となる。
【０００６】
これにより、ユーザは設定操作時に自分が選択したユーザとそれに対応するユーザ色とを認識することができる。
しかしながら、ユーザが第１ユーザ〜第４ユーザに対応する設定項目ＵＳＥＲ１〜ＵＳＥＲ４のうち、所望の設定項目にカーソルを移動させることによって初めてユーザ設定ボタン３１がユーザ色に変化することから、ユーザが自分のユーザ色を予め覚えていてその色から設定項目を設定するためには、各設定項目毎にカーソルを移動させてユーザ色を確認しなければならなかった。
【０００７】
また、カテゴリー設定ボタン３２による番組案内画面に表示すべき番組案内のカテゴリーの設定動作、チャンネル設定ボタン３３による番組案内画面に表示すべきチャンネル番号の設定動作、ガイドボタン３４による番組案内画面に表示される番組案内の開始時刻を指定するとともに番組案内画面を表示させる動作、及び、基本設定機能項目設定ボタン３５による基本設定機能項目の設定動作においては、表示画面の背景色変更を行う技術は開示されていない。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
従来の機能設定装置は以上のように構成されているので、上述した従来の機能設定装置を携帯通信端末に適用すると、ユーザが各設定項目を仮選択状態とすることでその設定項目の色が変化することになる。このため、ユーザは自分の覚えた設定項目に対応する色から目的の機能を設定するためには、各設定項目毎に仮選択状態にして確認しなければならず、設定項目の色分けによる視覚的な面からの操作性の向上を十分に図ることができないという課題があった。
【０００９】
さらに、機能設定が階層構造を有する場合、上位の設定項目を選択した後に表示される下位の設定項目が上位の設定項目の背景色に対応していないことから、上位の設定項目を誤って選択してしまっても、視覚的に誤操作を確認することができないという課題があった。
【００１０】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、メニューの各設定項目の背景が初めから色分けして、各設定項目の色から機能設定をすることができようにすることで、視覚的な面から機能設定の操作性を向上させた携帯通信端末の機能設定装置を得ることを目的とする。
【００１１】
また、この発明は階層構造を有する機能設定において上位の設定項目に対応する色と下位の設定項目の背景色とを一致させることで、視覚的に誤操作を確認することができる携帯通信端末の機能設定装置を得ることを目的とする。
【００１２】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る携帯通信端末は、携帯通信端末の機能設定に係り、機能の大分類を表す上位階層の複数の設定項目及び該上位階層の各設定項目毎に当該各設定項目の表す機能の分類を細分化した下位階層の設定項目を表示する表示部と、上位階層の各設定項目に対して１つずつ色を設定し、上位階層の各設定項目が表示される表示領域の少なくとも一部の色を該上位階層の設定項目にそれぞれ対応する色とすることで、上位階層の複数の設定項目を表示した状態で少なくとも２つ以上の異なる色が表示されるようにする設定項目色決定手段と、上位階層の複数の設定項目のいずれか１つが選択されることに応じて表示される該上位階層の設定項目を細分化した下位階層の設定項目の表示領域の少なくとも一部の色を、選択された該上位階層の設定項目に対して設定項目色決定手段の決定した色とする表示部画面色決定手段とを備えるものである。
【００１４】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態１．
この実施の形態１による携帯通信端末の機能設定装置では、ユーザが機能設定するために、機能設定を階層構造として上位の設定項目から下位の設定項目を選択していくことにより目的の機能を設定する。また、設定項目は２つの階層になっており、１つ目の階層は機能の大分類を表わした大項目を選択するメインメニュー（上位の設定項目）であり、２つ目の階層は各大項目毎に機能を詳細に分類した小項目を選択するセカンドメニュー（下位の設定項目）である。メインメニューは１つであるが、セカンドメニューはメインメニューの大項目の数だけ存在する。
【００１５】
図１はこの発明の実施の形態１による携帯通信端末の機能設定装置の構成を示すブロック図である。図において、１は情報処理装置（設定項目色決定手段、表示部画面色決定手段）であって、記憶装置３に記憶された背景色決定や画像情報の生成を行うソフトウェアを実行する。２は情報処理装置１を構成するＣＰＵ（設定項目色決定手段、表示部画面色決定手段）で、ボタン入力装置４から入力される情報に基づいて機能設定動作を制御する。３は上記ソフトウェアを記憶する記憶装置（設定項目色決定手段、表示部画面色決定手段）、４はユーザが外部から所望の機能の設定を入力するボタン入力装置、５はＬＣＤ６に表示させる画像情報を生成する画像生成回路（設定項目色決定手段、表示部画面色決定手段）で、６は画像生成回路５で生成した画像を表示するＬＣＤ（表示部）である。
【００１６】
図２は実施の形態１による携帯通信端末の機能設定装置内の情報処理装置が処理の構成図である。図において、１１はＬＣＤ６に表示されている画面を管理し、ユーザから機能設定が入力されると、これに応じて表示する画面を決定する表示画面管理手段（設定項目色決定手段、表示部画面色決定手段）である。１２はＬＣＤ６に表示する画像情報を生成する表示画像生成手段（設定項目色決定手段、表示部画面色決定手段）である。１３はＬＣＤ６にメインメニューを表示するとき、その表示するメインメニューの背景色を決定するメインメニュー色決定手段（設定項目色決定手段）である。１４はＬＣＤ６にセカンドメニューを表示するとき、その表示するセカンドメニューの背景色を決定するセカンドメニュー色決定手段（表示部画面色決定手段）である。但し、これら表示画面管理手段１１、表示画像生成手段１２、メインメニュー色決定手段１３、及びセカンドメニュー色決定手段１４は、記憶装置３に記憶されたソフトウェアに従って動作するＣＰＵ２及び不図示の周辺回路から構成される。
【００１７】
次に動作について説明する。
最初に、ユーザが機能設定以外の操作を行うときの動作について説明する。
先ず、ユーザがボタン入力装置４を用いて機能設定に係るメニュー以外を表示するように操作すると、その情報はボタン入力装置４から表示画面管理手段１１に入力される。表示画面管理手段１１はユーザの操作内容が機能設定に係るメニュー以外の画面を表示する指示であることを識別し、機能設定に係るメニュー以外のユーザの操作内容に応じた文字や図形などの情報を含む画面情報を表示画像生成手段１２に出力する。このあと、表示画像生成手段１２は入力した画面情報から表示画像のビットマップデータを生成し、画像情報として画像生成回路５に出力する。画像生成回路５は入力した画像情報からＬＣＤ６で表示可能な画像を生成し、ＬＣＤ６に表示させる。
【００１８】
次にユーザが上位の設定項目であるメインメニューの画面を表示させて機能設定を行うときの動作について説明する。
ユーザがボタン入力装置４を用いてメインメニューの画面を表示させる操作を行うと、その情報はボタン入力装置４から表示画面管理手段１１に入力される。表示画面管理手段１１はユーザの操作内容がメインメニューの画面を表示させる指示であることを識別し、メインメニューに係る文字や図形の情報を含む画面情報を表示画像生成手段１２に出力する。
【００１９】
このとき、表示画面管理手段１１はメインメニューに係る画面情報をメインメニュー色決定手段１３にも出力する。メインメニュー色決定手段１３は、上記画面情報からメインメニューの各設定項目の背景に表示する色を決定し、メインメニューの背景色情報として表示画像生成手段１２に出力する。各設定項目の背景色は、隣り合う項目間では非同系色や明暗の異なる色を用いるなどして、ユーザによる視覚的な区別を容易にする配色が選択される。
なお、この各設定項目の背景色はユーザが好みに応じて適宜設定できるようにしてもよい。具体的には、ボタン入力装置４を用いてユーザが背景色設定情報を表示画面管理手段１１に入力し、表示画面管理手段１１が記憶装置３に予め記憶しておいた色情報からユーザの選択した色に対応するものを抽出して、メインメニュー色決定手段３、セカンドメニュー色決定手段４に設定する。
【００２０】
表示画像生成手段１２は、入力した画面情報とメインメニューの背景色情報とから表示画像のビットマップデータを生成し、画像情報として画像生成回路５に出力する。画像生成回路５は、入力した画像情報からＬＣＤ６で表示可能な画像を生成し、ＬＣＤ６に表示させる。
図３は実施の形態１による携帯通信端末の機能設定装置におけるＬＣＤに表示したメインメニュー設定画面を示す図である。図示の例では、メインメニューの各設定項目である「サービス」、「メモ録音」、「時計・スケジュール」、「音の設定」、「プライバシー」、及び「通話料金」が、それぞれピンク色、オレンジ色、黄色、緑色、水色、及び青色の背景色で表示されている。
近年の携帯通信端末（特に携帯電話）は、携帯性の向上を優先する結果として小型化されてきており、大きな表示部を具備することができず、設定項目を記述する文字の大きさも小さくなることから、文字を読みながら行う機能設定は操作性の向上に限界があった。これに対して、本願発明による携帯通信端末の機能設定装置では上述のように設定項目が初めから色分けされており、ユーザはこの色を基準に容易に設定操作を行うことができる。
【００２１】
次に、ユーザが下位の設定項目であるセカンドメニューの画面を表示させて機能設定を行うときの動作について説明する。
ユーザがボタン入力装置４を用いてセカンドメニューの画面を表示させる操作を行うと、その情報はボタン入力装置４から表示画面管理手段１１に入力される。表示画面管理手段１１はユーザの操作内容がセカンドメニューの画面を表示させる指示であることを識別し、セカンドメニューに係る文字や図形の情報を含む画面情報を表示画像生成手段１２に出力する。
【００２２】
このとき、表示画面管理手段１１は上記セカンドメニューの画面情報をセカンドメニュー色決定手段１４にも出力する。セカンドメニュー色決定手段１４は上記セカンドメニューの画面情報を受けると、メインメニュー色決定手段１３からメインメニューの背景色情報を取得し、メインメニューの背景色情報とセカンドメニューの画面情報とからユーザが選択したメインメニューの設定項目を判断し、該当する設定項目の背景色を認識する。この背景色はセカンドメニューの背景色情報として表示画像生成手段１２に出力される。表示画像生成手段１２は、上記セカンドメニューの画面情報とセカンドメニューの背景色情報とから表示画像のビットマップデータを生成し画像情報として画像生成回路５に出力する。画像生成回路５は入力した画像情報からＬＣＤ６で表示可能な画像を生成し、ＬＣＤ６に表示させる。
【００２３】
図４は実施の形態１による携帯通信端末の機能設定装置におけるＬＣＤに表示したセカンドメニュー設定画面を示す図である。図示の例では、メインメニューの設定項目のうち、「サービス」を選択した場合のセカンドメニューを示しており、背景すべてが「サービス」の背景色であるピンク色で表示されている。このように上位の設定項目であるメインメニューの背景色で、下位の設定項目であるセカンドメニューが表示されることから、視覚的に誤操作を確認することができる。
【００２４】
以上のように、この実施の形態１によれば、ユーザに対して携帯通信端末の機能設定に係る複数の設定項目を表示するＬＣＤ６と、各設定項目の背景色をそれぞれ異なる色とするメインメニュー色決定手段１３と、設定項目をユーザが選択すると表示部の画面を選択された設定項目の背景色と同一色にするセカンドメニュー色決定手段１４とを備えるので、選択操作を視覚的により分かりやすくすることができ、使い勝手のよい携帯通信端末を提供することができる。
【００２５】
また、この実施の形態１によれば、機能設定が階層構造を有しており、メインメニュー色決定手段１３は上位階層の設定項目であるメインメニューの背景色を決定し、セカンドメニュー色決定手段１４はメインメニューをユーザが設定した後に表示される下位階層の設定項目であるセカンドメニューが表示される画面の色をユーザが設定したメインメニューの背景色と同一色にするので、メインメニューを誤って設定してしまってもセカンドメニューが表示される画面の色から視覚的に誤操作を確認することができる。
【００２６】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、携帯通信端末の機能設定に係り、機能の大分類を表す上位階層の複数の設定項目及び該上位階層の各設定項目毎に当該各設定項目の表す機能の分類を細分化した下位階層の設定項目を表示する表示部と、上位階層の各設定項目に対して１つずつ色を設定し、上位階層の各設定項目が表示される表示領域の少なくとも一部の色を該上位階層の設定項目にそれぞれ対応する色とすることで、上位階層の複数の設定項目を表示した状態で少なくとも２つ以上の異なる色が表示されるようにする設定項目色決定手段と、上位階層の複数の設定項目のいずれか１つが選択されることに応じて表示される該上位階層の設定項目を細分化した下位階層の設定項目の表示領域の少なくとも一部の色を、選択された該上位階層の設定項目に対して設定項目色決定手段の決定した色とする表示部画面色決定手段とを備えるので、ユーザは初めから色を選択することにより該当する機能を選択することができると共に、選択した色に間違いがないかを確認することができるため、選択操作を視覚的により分かりやすく実現できるので使い勝手が向上するという効果がある。
【００２７】
この発明によれば、上位階層の設定項目を誤って設定してしまっても下位階層の設定項目が表示される画面の色から視覚的に誤操作を確認することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】 この発明の実施の形態１による携帯通信端末の機能設定装置の構成を示すブロック図である。
【図２】 実施の形態１による携帯通信端末の機能設定装置内の情報処理装置が処理の構成図である。
【図３】 実施の形態１による携帯通信端末の機能設定装置におけるＬＣＤに表示したメインメニュー設定画面を示す図である。
【図４】 実施の形態１による携帯通信端末の機能設定装置におけるＬＣＤに表示したセカンドメニュー設定画面を示す図である。
【図５】 従来の設定機能制御装置の表示部に表示されるユーザ設定機能項目に対するサブメニューを示す図である。
【符号の説明】
１ 情報処理装置（設定項目色決定手段、表示部画面色決定手段）、２ ＣＰＵ（設定項目色決定手段、表示部画面色決定手段）、３ 記憶装置（設定項目色決定手段、表示部画面色決定手段）、４ ボタン入力装置、５ 画像生成回路（設定項目色決定手段、表示部画面色決定手段）、６ ＬＣＤ（表示部）、１１ 表示画面管理手段（設定項目色決定手段、表示部画面色決定手段）、１２ 表示画像生成手段（設定項目色決定手段、表示部画面色決定手段）、１３ メインメニュー色決定手段（設定項目色決定手段）、１４ セカンドメニュー色決定手段（表示部画面色決定手段）。
【発明の属する技術分野】
この発明は携帯電話などの携帯通信端末が備える機能設定装置に係り、特に表示画面に設定項目と背景色とを対応させて表示し設定項目の選択操作の良否を視覚的に判断できるようにした携帯通信端末の機能設定装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
本願発明に関わる従来の機能設定装置として、例えば特開平１０−７５４０２号公報に開示されたテレビ放送システムにおけるユーザ側端末の設定機能制御装置がある。この設定機能制御装置は、複数種類の設定機能項目のうちから必要とする項目、必要としない項目をユーザ毎に選択することができ、ユーザによって必要とされなかった項目については表示しない機能を有する。
【０００３】
図５は特開平１０−７５４０２号公報に開示された従来の設定機能制御装置の表示部に表示されるユーザ設定機能項目に対するサブメニューを示す図である。図において、３１はユーザを設定するためのユーザ設定ボタン、３２は番組案内画面に表示すべき番組案内のカテゴリーを設定するためのカテゴリー設定ボタン、３３は番組案内画面に表示すべきチャンネル番号を設定するためのチャンネル設定ボタン、３４は番組案内画面に表示される番組案内の開始時刻を指定するとともに番組案内画面を表示させるためのガイドボタン、３５は基本設定機能項目を設定するための基本設定機能項目設定ボタン、４１はユーザ設定機能項目に対するサブメニューである。
【０００４】
次に概要について説明する。
ユーザ設定機能項目に対するサブメニュー４１には、図５に示すように、第１ユーザ〜第４ユーザの設定項目としてＵＳＥＲ１〜ＵＳＥＲ４が表示される。ユーザは、例えばユーザとして第２ユーザを設定したいときは、ＵＳＥＲ２にカーソルを移動させて仮選択状態とし、この仮選択状態において設定項目を確認してから設定を行う。これにより、ユーザとして第２ユーザが設定されるとともに、ユーザ設定ボタン３１の横にＵＳＥＲ２の文字が表示される。
【０００５】
また、第１ユーザ〜第４ユーザには各々に対応したユーザ色が予め設定されている。つまり、ユーザが第１ユーザ〜第４ユーザに対応する設定項目ＵＳＥＲ１〜ＵＳＥＲ４のうち、選択したい設定項目にカーソルを移動させて仮選択状態にすると、ユーザ設定ボタン３１の色がその設定項目に対応したユーザ色に変化する。ここで、ユーザが、例えばＵＳＥＲ２を選択すると、第２ユーザが設定されるとともに、ユーザ設定ボタン３１の横にＵＳＥＲ２が表示される。このあと、表示される案内画面の背景色は、上記のようにして設定されたユーザのユーザ色となる。
【０００６】
これにより、ユーザは設定操作時に自分が選択したユーザとそれに対応するユーザ色とを認識することができる。
しかしながら、ユーザが第１ユーザ〜第４ユーザに対応する設定項目ＵＳＥＲ１〜ＵＳＥＲ４のうち、所望の設定項目にカーソルを移動させることによって初めてユーザ設定ボタン３１がユーザ色に変化することから、ユーザが自分のユーザ色を予め覚えていてその色から設定項目を設定するためには、各設定項目毎にカーソルを移動させてユーザ色を確認しなければならなかった。
【０００７】
また、カテゴリー設定ボタン３２による番組案内画面に表示すべき番組案内のカテゴリーの設定動作、チャンネル設定ボタン３３による番組案内画面に表示すべきチャンネル番号の設定動作、ガイドボタン３４による番組案内画面に表示される番組案内の開始時刻を指定するとともに番組案内画面を表示させる動作、及び、基本設定機能項目設定ボタン３５による基本設定機能項目の設定動作においては、表示画面の背景色変更を行う技術は開示されていない。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
従来の機能設定装置は以上のように構成されているので、上述した従来の機能設定装置を携帯通信端末に適用すると、ユーザが各設定項目を仮選択状態とすることでその設定項目の色が変化することになる。このため、ユーザは自分の覚えた設定項目に対応する色から目的の機能を設定するためには、各設定項目毎に仮選択状態にして確認しなければならず、設定項目の色分けによる視覚的な面からの操作性の向上を十分に図ることができないという課題があった。
【０００９】
さらに、機能設定が階層構造を有する場合、上位の設定項目を選択した後に表示される下位の設定項目が上位の設定項目の背景色に対応していないことから、上位の設定項目を誤って選択してしまっても、視覚的に誤操作を確認することができないという課題があった。
【００１０】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、メニューの各設定項目の背景が初めから色分けして、各設定項目の色から機能設定をすることができようにすることで、視覚的な面から機能設定の操作性を向上させた携帯通信端末の機能設定装置を得ることを目的とする。
【００１１】
また、この発明は階層構造を有する機能設定において上位の設定項目に対応する色と下位の設定項目の背景色とを一致させることで、視覚的に誤操作を確認することができる携帯通信端末の機能設定装置を得ることを目的とする。
【００１２】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る携帯通信端末は、携帯通信端末の機能設定に係り、機能の大分類を表す上位階層の複数の設定項目及び該上位階層の各設定項目毎に当該各設定項目の表す機能の分類を細分化した下位階層の設定項目を表示する表示部と、上位階層の各設定項目に対して１つずつ色を設定し、上位階層の各設定項目が表示される表示領域の少なくとも一部の色を該上位階層の設定項目にそれぞれ対応する色とすることで、上位階層の複数の設定項目を表示した状態で少なくとも２つ以上の異なる色が表示されるようにする設定項目色決定手段と、上位階層の複数の設定項目のいずれか１つが選択されることに応じて表示される該上位階層の設定項目を細分化した下位階層の設定項目の表示領域の少なくとも一部の色を、選択された該上位階層の設定項目に対して設定項目色決定手段の決定した色とする表示部画面色決定手段とを備えるものである。
【００１４】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態１．
この実施の形態１による携帯通信端末の機能設定装置では、ユーザが機能設定するために、機能設定を階層構造として上位の設定項目から下位の設定項目を選択していくことにより目的の機能を設定する。また、設定項目は２つの階層になっており、１つ目の階層は機能の大分類を表わした大項目を選択するメインメニュー（上位の設定項目）であり、２つ目の階層は各大項目毎に機能を詳細に分類した小項目を選択するセカンドメニュー（下位の設定項目）である。メインメニューは１つであるが、セカンドメニューはメインメニューの大項目の数だけ存在する。
【００１５】
図１はこの発明の実施の形態１による携帯通信端末の機能設定装置の構成を示すブロック図である。図において、１は情報処理装置（設定項目色決定手段、表示部画面色決定手段）であって、記憶装置３に記憶された背景色決定や画像情報の生成を行うソフトウェアを実行する。２は情報処理装置１を構成するＣＰＵ（設定項目色決定手段、表示部画面色決定手段）で、ボタン入力装置４から入力される情報に基づいて機能設定動作を制御する。３は上記ソフトウェアを記憶する記憶装置（設定項目色決定手段、表示部画面色決定手段）、４はユーザが外部から所望の機能の設定を入力するボタン入力装置、５はＬＣＤ６に表示させる画像情報を生成する画像生成回路（設定項目色決定手段、表示部画面色決定手段）で、６は画像生成回路５で生成した画像を表示するＬＣＤ（表示部）である。
【００１６】
図２は実施の形態１による携帯通信端末の機能設定装置内の情報処理装置が処理の構成図である。図において、１１はＬＣＤ６に表示されている画面を管理し、ユーザから機能設定が入力されると、これに応じて表示する画面を決定する表示画面管理手段（設定項目色決定手段、表示部画面色決定手段）である。１２はＬＣＤ６に表示する画像情報を生成する表示画像生成手段（設定項目色決定手段、表示部画面色決定手段）である。１３はＬＣＤ６にメインメニューを表示するとき、その表示するメインメニューの背景色を決定するメインメニュー色決定手段（設定項目色決定手段）である。１４はＬＣＤ６にセカンドメニューを表示するとき、その表示するセカンドメニューの背景色を決定するセカンドメニュー色決定手段（表示部画面色決定手段）である。但し、これら表示画面管理手段１１、表示画像生成手段１２、メインメニュー色決定手段１３、及びセカンドメニュー色決定手段１４は、記憶装置３に記憶されたソフトウェアに従って動作するＣＰＵ２及び不図示の周辺回路から構成される。
【００１７】
次に動作について説明する。
最初に、ユーザが機能設定以外の操作を行うときの動作について説明する。
先ず、ユーザがボタン入力装置４を用いて機能設定に係るメニュー以外を表示するように操作すると、その情報はボタン入力装置４から表示画面管理手段１１に入力される。表示画面管理手段１１はユーザの操作内容が機能設定に係るメニュー以外の画面を表示する指示であることを識別し、機能設定に係るメニュー以外のユーザの操作内容に応じた文字や図形などの情報を含む画面情報を表示画像生成手段１２に出力する。このあと、表示画像生成手段１２は入力した画面情報から表示画像のビットマップデータを生成し、画像情報として画像生成回路５に出力する。画像生成回路５は入力した画像情報からＬＣＤ６で表示可能な画像を生成し、ＬＣＤ６に表示させる。
【００１８】
次にユーザが上位の設定項目であるメインメニューの画面を表示させて機能設定を行うときの動作について説明する。
ユーザがボタン入力装置４を用いてメインメニューの画面を表示させる操作を行うと、その情報はボタン入力装置４から表示画面管理手段１１に入力される。表示画面管理手段１１はユーザの操作内容がメインメニューの画面を表示させる指示であることを識別し、メインメニューに係る文字や図形の情報を含む画面情報を表示画像生成手段１２に出力する。
【００１９】
このとき、表示画面管理手段１１はメインメニューに係る画面情報をメインメニュー色決定手段１３にも出力する。メインメニュー色決定手段１３は、上記画面情報からメインメニューの各設定項目の背景に表示する色を決定し、メインメニューの背景色情報として表示画像生成手段１２に出力する。各設定項目の背景色は、隣り合う項目間では非同系色や明暗の異なる色を用いるなどして、ユーザによる視覚的な区別を容易にする配色が選択される。
なお、この各設定項目の背景色はユーザが好みに応じて適宜設定できるようにしてもよい。具体的には、ボタン入力装置４を用いてユーザが背景色設定情報を表示画面管理手段１１に入力し、表示画面管理手段１１が記憶装置３に予め記憶しておいた色情報からユーザの選択した色に対応するものを抽出して、メインメニュー色決定手段３、セカンドメニュー色決定手段４に設定する。
【００２０】
表示画像生成手段１２は、入力した画面情報とメインメニューの背景色情報とから表示画像のビットマップデータを生成し、画像情報として画像生成回路５に出力する。画像生成回路５は、入力した画像情報からＬＣＤ６で表示可能な画像を生成し、ＬＣＤ６に表示させる。
図３は実施の形態１による携帯通信端末の機能設定装置におけるＬＣＤに表示したメインメニュー設定画面を示す図である。図示の例では、メインメニューの各設定項目である「サービス」、「メモ録音」、「時計・スケジュール」、「音の設定」、「プライバシー」、及び「通話料金」が、それぞれピンク色、オレンジ色、黄色、緑色、水色、及び青色の背景色で表示されている。
近年の携帯通信端末（特に携帯電話）は、携帯性の向上を優先する結果として小型化されてきており、大きな表示部を具備することができず、設定項目を記述する文字の大きさも小さくなることから、文字を読みながら行う機能設定は操作性の向上に限界があった。これに対して、本願発明による携帯通信端末の機能設定装置では上述のように設定項目が初めから色分けされており、ユーザはこの色を基準に容易に設定操作を行うことができる。
【００２１】
次に、ユーザが下位の設定項目であるセカンドメニューの画面を表示させて機能設定を行うときの動作について説明する。
ユーザがボタン入力装置４を用いてセカンドメニューの画面を表示させる操作を行うと、その情報はボタン入力装置４から表示画面管理手段１１に入力される。表示画面管理手段１１はユーザの操作内容がセカンドメニューの画面を表示させる指示であることを識別し、セカンドメニューに係る文字や図形の情報を含む画面情報を表示画像生成手段１２に出力する。
【００２２】
このとき、表示画面管理手段１１は上記セカンドメニューの画面情報をセカンドメニュー色決定手段１４にも出力する。セカンドメニュー色決定手段１４は上記セカンドメニューの画面情報を受けると、メインメニュー色決定手段１３からメインメニューの背景色情報を取得し、メインメニューの背景色情報とセカンドメニューの画面情報とからユーザが選択したメインメニューの設定項目を判断し、該当する設定項目の背景色を認識する。この背景色はセカンドメニューの背景色情報として表示画像生成手段１２に出力される。表示画像生成手段１２は、上記セカンドメニューの画面情報とセカンドメニューの背景色情報とから表示画像のビットマップデータを生成し画像情報として画像生成回路５に出力する。画像生成回路５は入力した画像情報からＬＣＤ６で表示可能な画像を生成し、ＬＣＤ６に表示させる。
【００２３】
図４は実施の形態１による携帯通信端末の機能設定装置におけるＬＣＤに表示したセカンドメニュー設定画面を示す図である。図示の例では、メインメニューの設定項目のうち、「サービス」を選択した場合のセカンドメニューを示しており、背景すべてが「サービス」の背景色であるピンク色で表示されている。このように上位の設定項目であるメインメニューの背景色で、下位の設定項目であるセカンドメニューが表示されることから、視覚的に誤操作を確認することができる。
【００２４】
以上のように、この実施の形態１によれば、ユーザに対して携帯通信端末の機能設定に係る複数の設定項目を表示するＬＣＤ６と、各設定項目の背景色をそれぞれ異なる色とするメインメニュー色決定手段１３と、設定項目をユーザが選択すると表示部の画面を選択された設定項目の背景色と同一色にするセカンドメニュー色決定手段１４とを備えるので、選択操作を視覚的により分かりやすくすることができ、使い勝手のよい携帯通信端末を提供することができる。
【００２５】
また、この実施の形態１によれば、機能設定が階層構造を有しており、メインメニュー色決定手段１３は上位階層の設定項目であるメインメニューの背景色を決定し、セカンドメニュー色決定手段１４はメインメニューをユーザが設定した後に表示される下位階層の設定項目であるセカンドメニューが表示される画面の色をユーザが設定したメインメニューの背景色と同一色にするので、メインメニューを誤って設定してしまってもセカンドメニューが表示される画面の色から視覚的に誤操作を確認することができる。
【００２６】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、携帯通信端末の機能設定に係り、機能の大分類を表す上位階層の複数の設定項目及び該上位階層の各設定項目毎に当該各設定項目の表す機能の分類を細分化した下位階層の設定項目を表示する表示部と、上位階層の各設定項目に対して１つずつ色を設定し、上位階層の各設定項目が表示される表示領域の少なくとも一部の色を該上位階層の設定項目にそれぞれ対応する色とすることで、上位階層の複数の設定項目を表示した状態で少なくとも２つ以上の異なる色が表示されるようにする設定項目色決定手段と、上位階層の複数の設定項目のいずれか１つが選択されることに応じて表示される該上位階層の設定項目を細分化した下位階層の設定項目の表示領域の少なくとも一部の色を、選択された該上位階層の設定項目に対して設定項目色決定手段の決定した色とする表示部画面色決定手段とを備えるので、ユーザは初めから色を選択することにより該当する機能を選択することができると共に、選択した色に間違いがないかを確認することができるため、選択操作を視覚的により分かりやすく実現できるので使い勝手が向上するという効果がある。
【００２７】
この発明によれば、上位階層の設定項目を誤って設定してしまっても下位階層の設定項目が表示される画面の色から視覚的に誤操作を確認することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】 この発明の実施の形態１による携帯通信端末の機能設定装置の構成を示すブロック図である。
【図２】 実施の形態１による携帯通信端末の機能設定装置内の情報処理装置が処理の構成図である。
【図３】 実施の形態１による携帯通信端末の機能設定装置におけるＬＣＤに表示したメインメニュー設定画面を示す図である。
【図４】 実施の形態１による携帯通信端末の機能設定装置におけるＬＣＤに表示したセカンドメニュー設定画面を示す図である。
【図５】 従来の設定機能制御装置の表示部に表示されるユーザ設定機能項目に対するサブメニューを示す図である。
【符号の説明】
１ 情報処理装置（設定項目色決定手段、表示部画面色決定手段）、２ ＣＰＵ（設定項目色決定手段、表示部画面色決定手段）、３ 記憶装置（設定項目色決定手段、表示部画面色決定手段）、４ ボタン入力装置、５ 画像生成回路（設定項目色決定手段、表示部画面色決定手段）、６ ＬＣＤ（表示部）、１１ 表示画面管理手段（設定項目色決定手段、表示部画面色決定手段）、１２ 表示画像生成手段（設定項目色決定手段、表示部画面色決定手段）、１３ メインメニュー色決定手段（設定項目色決定手段）、１４ セカンドメニュー色決定手段（表示部画面色決定手段）。
Claims (6)
- 携帯通信端末の機能設定に係り、上記機能の大分類を表す上位階層の複数の設定項目及び該上位階層の各設定項目毎に当該各設定項目の表す機能の分類を細分化した下位階層の設定項目を表示する表示部と、
上記上位階層の各設定項目に対して１つずつ色を設定し、上記上位階層の各設定項目が表示される表示領域の少なくとも一部の色を該上位階層の各設定項目にそれぞれ対応する色とすることで、上記上位階層の複数の設定項目を表示した状態で少なくとも２つ以上の異なる色が表示されるようにする設定項目色決定手段と、
上記上位階層の複数の設定項目のいずれか１つが選択されることに応じて表示される該上位階層の設定項目を細分化した下位階層の設定項目の表示領域の少なくとも一部の色を、選択された該上位階層の設定項目に対して上記設定項目色決定手段の決定した色とする表示部画面色決定手段とを備えた携帯通信端末。 - 表示される上位階層の設定項目のうち少なくとも隣り合う上記上位階層の設定項目の色は明暗の異なる色であることを特徴とする請求項１記載の携帯通信端末。
- 表示される上位階層の設定項目の背景の少なくとも一部の色が該上位階層の設定項目の色で表されることを特徴とする請求項１記載の携帯通信端末。
- 表示される下位階層の設定項目の背景の少なくとも一部の色が、該下位階層の設定項目に対する上位階層の設定項目の色で表されることを特徴とする請求項１記載の携帯通信端末。
- 表示される設定項目は文字又は図形で表されることを特徴とする請求項１記載の携帯通信端末。
- 下位階層の設定項目を表示しているときには上位階層の設定項目が表示されないことを特徴とする請求項１記載の携帯通信端末。
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