JP4001635B2 - 画像処理方法および画像解像度変更のための回路装置 - Google Patents
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Description
画像素子は、白黒印刷機の場合には、ブラック画素かまたはイメージキャリアの色を備えた画素である。イメージキャリアが例えば白であるならば、それらは最終的に白の画素である。印刷画像の生成のためには公知の印刷機において画素が所定の間隔で相互に配列された発光素子(例えばLED発光ダイオード)により光導電体上に生成される。
印刷機の解像度は、1つの画像の行方向ないしは列方向の距離単位毎の画素の数として定められる。この距離端子としては、印刷技法においては通常25.4mmの区間が選択される(25.4mm=1インチ)。この場合には解像度の単位が、25.4mm毎の画素で示される(dpi=dot per inch)。相互に配列された光源を備えたプリンタの解像度は、これらの光源の間隔によって相互に固定的に設定される(例えば600dpi)。ここにおいてソース画像が例えば240dpiまたは400dpiの解像度で印刷されるべきならば、ソース画像からは最初に600dpiの解像度を有するターゲット画像が形成されなければならない。その際このターゲット画像にはソース画像の画像内容、例えば水平線、垂直線、傾斜ラインもしくはサークルなどができるだけ忠実に表示されなければならない。
ターゲット画像の生成は、このターゲット画像の解像度がソース画像の解像度の整数倍であるならばアンクリティカルである。この場合には、ソース画像素子が乗算されてターゲット画像素子として利用される。そのような方法は例えば欧州特許出願EP 0 708 415 A2明細書から公知である。
問題となるのは、非整数倍の比率、例えば前述したような240dpiから600dpiへの変換や400dpiから600dpiへの変換などである。なぜならこれらの場合では、画像素子をターゲット画像内に所定の規則に従って表示させるための識別判断ないしは計算機演算が必要だからである。この場合特に係数を用いた乗算が不揃いな2の累乗や丸み演算などで損なわれるからである。故にこれには多大な計算コストが必要となる。しかしながら計算時間は、画像内の多数の画素に基づいて(例えば数百万)非常にに重要となる。
ドイツ連邦共和国特許出願DE 42 06 277 A1明細書からは、200dpiソースパターンから300dpiターゲットパターンへのデジタル画像データの変換方法が公知である。この場合ソースパターンのそれぞれ2×2の画素がターゲットパターンの3×3の画素に置換され、画像データの量が著しく増加する。ヨーロッパ特許出願EP 149 120 A2明細書からは画像データの拡張方法が公知である。これらの2つの公知方法では、画像データがそれぞれの隣接画素の値に依存して挿入されている。
画像データの第1の解像度のソースパターンから第2の解像度のターゲットパターンへ変換の際には、ラインをできるだけ元のものに忠実に再生させなければならない。特にライン幅の維持は重要である。この要求は前記ドイツ連邦共和国特許出願DE 42 06 277 A1明細書に記載の方法は十分に満たされない。なぜならそれに対して300dpiパターン中にハーフラインが示されなければならないからである。デジタルシステムではこのことは不可能である。前記ヨーロッパ特許出願EP 149 120 A2明細書から公知の方法でもこの要求に対する十分満足のゆく結果は得られない。
画像データを240dpiのソースパターンから600dpiのターゲットパターンへ係数2.5で変換する場合にも前述した要求は次のようなものとなる。すなわち240dpiパターン中の1ドット幅のラインが、600dpiパターンの2.5ドット幅のラインへ変換されなければならない結果となる。2進システムでのハーフライン幅は表示できないので、そのようなラインは頻繁にターゲットパターンにおいて誤って示される。
IBMの技術文献“Image scaling with two-dimensional memory arrays;IBM Technical Disclosure Bulletin, Vol. 34, No. 2, July 1991, P4-9, XP 000210549”からは、画像データのスケーリング方法およびその回路が公知である。この回路は、初手IO画像処理演算に対して最適化されており、その演算をシステムプロセッサに依存せずに実行することが可能である。このスケーリングは、画像セルまたは画像列の繰返しまたは消去によって行われる。しかしながらこの方法は、ラインのオリジナルの忠実な再生に関して、特に細いラインを非整数倍のスケーリング係数で変換する場合には、欠点となる。なぜなら消去過程の際に情報の損失が生じるからである。
公知文献“Patent Abstracts of Japan, Vol. 006, No182 (E-131), 18. September 1982”ないしは公知文献“JP 57-097271 A”からもスケーリング方法が公知である。しかしながらこれらの場合でもデータの消去の際に情報も失われている。
それ故に本発明の課題は、ソース画像から、変更された解像度のターゲット画像が僅かなコストでより迅速に形成でき、かつラインも可及的にオリジナルに忠実に再生され得る、画像データの処理方法を提供することである。
この課題は、請求項1の特徴部分に記載の本発明による方法並びに請求項9の特徴部分に記載の本発明による回路装置によって解決される。本発明の別の有利な実施例は従属請求項に記載されている。
本発明は次のような考察に基づいている。すなわちターゲット画像の形成の際の決定が簡単であるならば、ターゲット画像の形成が特に容易となることに基づいている。この決定は、ターゲット画像の画素の表示にそのつどのソース画像のごく僅かな画素かまたは唯1つの画素のみが影響しているだけでそれらのみを当該決定の際に考慮するだけでよい場合には、特に容易になる。またその他にもターゲット画像の形成と印刷のための所要時間全体を低減させるためには、ターゲット画像の複数の部分が同時に形成されればよい。それ故に本発明による方法では、ソース画像がマトリックス形状に配置されたソース部分画像に区分される。これは実質的に同じ数のソース画素を含んでいる。ソース部分画像のマトリックス状の配置構成は、次のことを前提としている。すなわち全てのソース部分画像が実質的に同じ数のソース画素を含んでいることを前提としている。ソース画像の縁部領域内でだけはソース部分画像毎に異なる数のソース画素となってもよい。しかしながら通常は、ソース部分画像のみが処理される。それらの全てのソース部分画像は、同じ数のソース画素を含んでいる。
本発明によれば、ソース画像の区分によって次のことが達成される。すなわちソース画像からターゲット画像への変換が、ソース部分画像からターゲット部分画像への個々の変換に分割される。この個々の変換は、最終的により簡単に実現され、同時の実行も可能である。
本発明によればこの変換は次のように行われる。すなわちターゲットパターンにおける非整数のライン幅の表示が、ターゲットパターンにおけるラインの間引きによって行われる。特にこの場合は、ターゲットパターンにおける非整数のライン幅を有するラインが、周期性を伴って間引かれ、これは変換係数の整数倍である。この場合この周期性は特にターゲットパターンにおいて表示される最小単位に相応している。例えば240dpiから600dpiへの画像データの変換の際には、600dpiターゲットパターンにてハーフライン幅が表示され、その際ラインは5の周期性を伴って間引きされる。
ラインの間引きの際には、順次連続してターゲットパターンのラインの同じ画像データが順次連続して周期的に反転値、例えば0から1へ変換される。それにより黒の実線が例え鋸歯状の胸壁形状のような構造で示される。
ラインの間引きによりソースパターンのオリジナルラインのライン幅はターゲットパターンにおいて非常に高いレベルで近似される。相応の刷了監視者からは、本発明による方法によって形成されたターゲットパターンに印刷されたラインが、ソースパターンのオリジナルラインと実質的に区別できない。なぜなら黒化面がほぼ同じ大きさだからである。この方法は特に電子写真分野に適している。
本発明の方法によればさらに、そのつどのソース部分画像のソース画像データから対応するターゲット部分画像のターゲット画像データが計算機の演算によって求められる。これは全ての部分画像に対して実質的に同じである。ソース部分画像とターゲット部分画像のもとで生じ得る違いは、ソース画像ないしターゲット画像の縁部においてである。計算機演算は、単に論理演算結合、例えばAND結合、OR結合、論理否定または論理一致などであってもよい。もちろんそのほかの計算機演算も適用可能である。しかしながら回路技術的に簡単な実現に対しては有利にはいわゆるブール演算(ブール代数など)が実施される。それに対しては前述の演算もこれに数えられる。
ソース部分画像毎のソース画像データの数は、本発明による方法のもとではターゲット部分画像毎のターゲット画像データの数とは異なっている。この手段によれば、まず解像度の変更が達成される。解像度の引き上げのもとでは、ターゲット部分画像毎のターゲット画像データの数が、ソース部分画像毎のソース画像データの数よりも多くなる。すなわちこれは部分画像毎に、あるいは全ての画像に対しても同様に、ソース画像データの存在よりも多くのターゲット画像データが形成されなければならないことを意味する。解像度の低減の場合には、この特性が逆になる。すなわちソース画像の画像データの数がターゲット画像の画像データの数よりも多くなる。
本発明による方法のもとでは、ターゲット画像の個々のターゲット部分画像が、ソース画像におけるソース部分画像のそれぞれ対応している位置と一致したそれぞれの位置に配置される。それにより、ターゲット部分画像もターゲット画像においてマトリックス状に配置される。このようなポジションの同一性によって画像内容の実質的な不変維持が保証される。
本発明による実施例においては、全ての部分画像が同じ輪郭ラインを有している。これは有利には四角形もしくは矩形状に囲繞されている。この手段によって処理が簡単になる。なぜなら部分画像の境界が画素列ないし画素行の列境界ないし行境界と一致するからである。
ソース画像の解像度とターゲット画像の解像度の間の変換係数が整数でない場合には、ターゲットデータの決定の際に少なくとも2つのソース画像データに依存して判断を下さなければならない。本発明の方法によれば、この判断を簡単な論理演算によって下すことができる。例えば変換係数が2:5であるならば、ブール演算を実施することができる。この演算は簡単かつ容易にデジタル回路で実現できる。例えば画像データが2進データであるならば、“0”と“1”の数値しか有さない。前記論理演算によって特に、ターゲット画像におけるソース画素の幅の対角線が画素の対角線配置として示され、そのもとでターゲット画素が関与する。
本発明はさらに別の観点から、本発明による方法ないしはその実施形態を実施するための、画像データの処置のための回路装置にも関している。前述した有利な技術的利点はこの装置にも当てはまる。
実施例
次に本発明を図面に基づき以下の明細書で詳細に説明する。この場合、
図1は、240dpiの解像度を有する2つのソース画像と600dpiの解像度を有する2つのターゲット画像を示した図であり、
図2は、240dpiの解像度を有する2つのソース部分画像と600dpiの解像度を有する2つのターゲット部分画像を示した図であり、
図3は、240dpiの解像度を有するソース部分画像から600dpiの解像度を有するターゲット部分画像を形成するための回路装置を示した図であり
図4は、600dpiのターゲット部分画像の部分平面に対する240dpiのソース部分画像の部分平面の第1の対応付けを示した図であり、
図5は、240dpiのソース画像と600dpiのターゲット画像における水平線状のラインを示した図であり、
図6は、600dpiのターゲット部分画像の部分平面に対する240dpiのソース部分画像の部分平面の第2の対応付けを示した図であり、
図7は240dpiのソース画像と600dpiのターゲット画像における対角線状のラインを示した図であり、
図8は、400dpiの解像度を有する2つのソース画像と600dpiの解像度を有する2つのターゲット画像を示した図であり、
図9は、400dpiの解像度を有する1つのソース部分画像と600dpiの解像度を有する1つのターゲット部分画像を示した図であり、
図10は、400dpiの解像度を有するソース部分画像のソース画像データから600dpiの解像度を有するターゲット部分画像のターゲット画像データを形成するための回路装置を示した図であり、
図11は、400dpiのソース画像と600dpiのターゲット画像における水平線状のラインを示した図であり、
図12は、400dpiのソース画像と600dpiのターゲット画像における対角線状のラインを示した図であり、
図13は、電子フォトグラフィックプロセッサによって達成可能な、240dpiパターンでのラインを示した図であり、
図14は、図13に相応して本発明によるデータ処理のもとでの600dpiパターンでのケースを示した図である。
図1には240dpiの解像度を有するソース画像10の拡大図である(インチ毎の画素、1インチ=25.4mm)。このソース画像10はマトリックス状に配置された四角形のソース画素Qx1、y1を含んでいる。この場合各ソース画素Qx1、y1の前記x1は列のナンバを表し前記y1は行ナンバを表している。例えばソース画素12は符号Q10,1で表される。なぜならこの画素は、10番目の画素列で1番目の画素行に存在しているからである。解像度は、25.4mm毎のソース画素12の数である。オリジナルサイズではソース画像10は25.4mm毎に240のソース画素Qx1,y1を有している。
ソース画像10の各ソース画素Qx1,y1には、メモリにおいて(図示されていない)、性格に1つのソース画像データQDx1,y1が対応づけられている。この場合前記x1は対応するソース画素Qx1,y1の列ナンバを表しy1は行ナンバを表している。それによってソース画素Q10,1は、ソース画像データQD10,1を有する。このソース画像データQD10,1によって、そのつどの対応するソース画素Qx1,y1の表示が決定される。数値“0”を伴うソース画像データQDx1,y1は白のソース画素Qx1,y1を定める。それに対して数値“1”を伴ったソース画像データQDx1,y1は黒のソース画素Qx1,y1を定めている。図1の実施例では、全てのソース画像データQDx1,y1が数値“0”を有しており、そのため全てのソース画素Qx1,y1も白である。
ソース画像データQDx1,y1は、メモリのメモリセルに有利には次のように記憶されている。すなわちメモリセルにおいてソース画像データQDx1,y1がソース画素から1つの行の順次連続するソース画素Qx1,y1毎にメモリアドレスの引き上げを伴って記憶される。この場合メモリセルのアドレスもソース画像データQDx1,y1と共に、順次連続する行のソース画素Qx1,y1毎に上昇する値を有する。しかしながらソース画像データQDx1,y1は、シリアルインターフェースにおいて相前後して入力されてもよい。この場合でも有利には所定のソース画像データQDx1,y1の規定が維持される。
以下では、ソース画像10から600dpiの解像度を有するターゲット画像14がどのようにして形成されるかを説明する。第1のステップでは、正方形を形成しているソース画素Qx1,y1のそれぞれ4つがマトリックス状に配置されたソース部分画像QTx2,y2に統合される。この場合前記x2は、そのつどのソース部分画像QTx2,y2の列ナンバを表し、前記y2はそのつどのソース部分画像QTx2,y2の行ナンバを表している。矢印16で示しているように、ソース画素Qx1,y1の統合によってソース画像QTx2,y2に区分されたソース画像10′が生じる。ソース画像10′において陰影付けられたソース部分画像18はソース部分画像QT1,1とも称される。なぜなら第1のソース部分画像列と第1のソース部分画像行に配置されているからである。このソース部分画像18は、4つのソース画素Q1,1、Q2,1、Q1,2、Q2,2を含んでいる。ソース画像10′においては、ソース部分画像QTx2,y2の縁部に合致してないソース画素Qx1,y1の縁部は波線で示されている。それに対してソース部分画像QTx2,y2の縁部に合致しているソース画素Qx1,y1の縁部は、実線で示されている。
ソース部分画像QTx2,y2に対応するソースデータQDx1,y1のアドレス検出は、次のように行われる。すなわち処理されたソース部分画像QTx2,y2の座標から出発してカウントダウンかまたは簡単な計算機演算によって、まず対応するソース画素Qx1,y1の座標が以下の式(1)に従って算出される。
x1=x2・2−1
x1′=(x2・2)
y1=(y2・2)−1 (1)
y1′=(y2・2)
この場合のダッシュ符号は選択性を表している。前記式(1)によってソース部分画像QTx2,y2に対して、対応するソース画素Qx1,y1、Qx1′,y1、Qx1,y1′、Qx1′,y1′ないしは対応するソース画像データQDx1,y1、QDx1′,y1、QDx1,y1′、QDx1′,y1′が求められる。ソース画像データQDx1,y1が前述したように順次連続してメモリ内のメモリセルに記憶されている場合に、第1のソース画素データQDx1,y1がメモリ内のどこに存在しているかとどのくらいのソース画素がソース画像10のセル内に含まれているかがわかるならば、求められた座標に基づいてそれぞれのメモリセルを簡単に算出することができる。
全てのソース部分画像QTx2,y2に対するソース画像データQDx1,y1を同じ手法で引き続き処理するために、ソース部分画像QTx2,y2はソース画像10′から抜き出されたものとみなされる。ソース画素Qx1,y1はさらにマトリックス状に配置され続ける。ただし全てのソース部分画像QTx2,y2に対し同じ列ナンバk1と行ナンバl1により、抽出されたマトリックスで表される。この列ナンバと行ナンバが座標として把握されるならば、以下の式(2)が有効となる。
k1=x1−(x2・2)+2
k1′=x1′−(x2・2)+1
l1=y1−(y2・2)+2 (2)
l1′=y1′−(y2・2)+1
全てのソース部分画像に対して同じ計算ステップの後では第2のステップにおいて、ソース画像データQDk1,l1からターゲット画像データZDk2,l2が算出される。これは対応するターゲット画素Zk2,l2の表示を定める。これらはそのつどのターゲット部分画像ZTx2,y2においてマトリックス状に配置されている。その際k2はターゲット部分画像ZTx2,y2内部のターゲット画素の列ナンバでありl2は行ナンバである。ターゲット部分画像ZTx2,y2の座標は、ソース部分画像QTx2,y2の座標に一致する。そのソース画像データQDk1,l1はそのつどのターゲット部分画像ZTx2,y2のターゲット画像データZDk2,l2の形成のために用いられる。それによりターゲット部分画像ZTx2,y2はマトリックス状に配設される。ソース画像10′からは矢印20で示されているようにターゲット画像14′が生じる。
ソース部分画像QTx2,y2は240dpiの解像度を有し、既に前述したようにそれぞれ4つのソース画素Qk1,l1を含んでおり、それには4つのソース画像データQDk1,l1が対応する。ソース部分画像QTx2,y2の4つのソース画像データQDk1,l1からは、25のターゲット画素データZDk2,l2が所定の計算ステップに従って生成される。以下の明細書では図3〜図7に基づいて説明する。
インデックスk1ないしl1に対しては2つの値“1”“2”が受け入れられ、インデックスk2ないしl2は5つの数値“1”〜“5”を実行する。それによりソース部分画像QTx2,y2における列ナンバと、ターゲット部分画像ZTx2,y2における列ナンバの比は2:5である。この比は、ソース部分画像QTx2,y2の行ナンバからターゲット部分画像ZTx2,y2における行数に対する比に対しても有効であ。ソース部分画像QTx2,y2は対応するターゲット部分画像ZTx2,y2と同じ大きさを有している。このことは次のような結果となる。すなわち、ターゲット画素Zk2,l2がソース画素Qk1,l1よりも小さいことになる。距離単位毎のターゲット画素Zk2,l2の数は、ターゲット画像においては列方向にも行方向にもソース画像に対して5:2の比に高められる。その結果ターゲット画像ZTx2,y2は600dpiの解像度を有するものとなる。
240dpiの解像度を有するソース部分画像18からは、例えばターゲット部分画像22が形成される。これもターゲット部分画像ZT1,1として表される。ターゲット画像14′においては、ターゲット部分画像ZTx2,y2の境界と合致しないターゲット画素Zk2,y2の境界は細いラインによって示されている。それに対してターゲット部分画像ZTx2,y2の境界と合致しているターゲット画素Zk2,y2の境界は、太いラインで示されている。
第3のステップ(これは矢印24で示されている)では、局所的列ナンバk2ないし行ナンバl2からターゲット画像14に関する列ナンバx3ないし行ナンバy3が以下の式(3)に従って算出される。
x3=k1+(x2−1)・5
y3=l1+(y2−1)・5 (3)
ターゲット画素Zx3,y3はターゲット画像14においてもマトリックス状に配置されている。ターゲット画素26はターゲット画像14における10番目の列と1番目の行に存在し、それに伴ってターゲット画素Z10,1で表される。このターゲット画像のターゲット画像データZDx3,y3は統一的にアクセス可能である。なぜなら各ターゲットデータZDx3,y3毎に列ナンバx3と行ナンバy3から簡単な所定のステップに従って1つのアドレスがメモリ内で求められ、そのもとでターゲット画像データZDx3,y3がさらなる処理のために記憶される。
図2には、その左側にもう一度ソース部分画像18の拡大図が示されている。これは240dpiの解像度を有している。右側にはターゲット部分画像22が示されており、これは600dpiの解像度を有している。矢印30は240dpiのソース部分画像16から600dpiのターゲット画像22への移行を示している。
前述したこととの一致が見られる場合には、ソース部分画像18が最上段に示された列の中で左方から右方へ画素QA,1およびQB,1を含む。しかしながらこの場合列ナンバk1は大文字に置換えられており、これは一義的な省略符号を可能にする。2つの画素はその下方に存在する行においてQA,2およびQB,2と称される。以下ではソース部分画像、例えば18における画素に対して簡略符号A1,B1,A2,B2が用いられる。
ターゲット部分画像22は行毎に上方から下方へ、並びに1つの行の左方から右方へ数えてターゲット画素Za,1〜Ze,1;Za,2〜Ze,2;Za,3〜Ze,3;Za,4〜Ze,4;Za,5〜Ze,5を含んでいる。しかしながこの場合列ナンバk2は小文字に置換えられている。このターゲット画素に対しても以下では省略符号、例えばa1〜e5が適用される。
垂直方向の波線32と水平方向の波線34は、ソース画素A1〜B2の縁部を表している。これはソース部分画素18によるターゲット部分画素22の考えられるカバーのもとで複数のソース画素A1〜B2によるカバーを表す。
以下ではソース部分画像QTx2,y2のソース画像データQDA,1〜QDB,2に対して短縮符号が用いられる。その際ソース画像データには対応するソース画素A1〜B2との区別のためにダッシュ符号が付されている。画素A1,B1,A2ないしB2には、次の順序でソース画像データA1′,B1′,A2′ないしB2′が対応する。同じようにターゲット画像データZDa,1〜ZDe,5に対しては短縮符号a1′〜e5′が用いられる。それによりターゲット部分画像22のターゲット画素a1〜e5にはターゲット画像データa1′〜e5′が対応する。
図3には、240dpiのソース部分画像18(図2参照)のソース画像データA1′,B1′,A2′,B2′から600dpiのターゲット部分画像22(図2参照)のターゲット画像データa1′〜e5′を形成する回路装置50が示されている。この図3の説明の際にも以下では図2に関連して行う。ソース画像データA1′,B1′,A2′,B2′はこの順序で回路ブロック60の入力線路52,54,56,58に入力される。
この回路装置50は、ターゲット画像データa1′〜e5′をソース画像データA1′,B1′,A2′,B2′から次のように形成しなければならない。すなわち生じるターゲット部分画像22が可及的にソース部分画像18と同じ画像内容を再生するように形成しなければならない(但しより高い解像度で)。この過程はターゲット画素に対してアンクリティカルである。これはソース部分画像18とターゲット部分画素22の仮想の重ね合わせにおいてソース画素A1,B1,A2,B2の1つによってのみ覆われる(図2参照)。これはターゲット画素a1,b1,a2,b2,d1,e1,d2,e2,a4,b4,a5,b5,d4,e4,d5,e5である。これらのソース画素に対する画像内容を得るために、これらのターゲット画素の各々が次のように表示されなければならない。すなわちソース画素A1〜B4が仮想の重ね合わせにおいて覆われるように表示されなければならない。このことは、前述のターゲット画素のターゲット画像データの形成のためには相応のターゲット画素を仮想の重ね合わせの際に覆うソース画素A1〜B2のソース画像データA1′〜B2′がコピーされなければならない。例えばターゲット画像データa1′,b1′,a2′,b2′に対してソース画像データA1′。それにより、当該ターゲット画像データの形成に対して同定に関する論理演算利用される。この演算は回路において直接導通接続される線路62〜68によって実現される。
線路62を介してソース画像データA1′が伝送され線路62の線路分岐を介してターゲット画像データa1′,b1′,a2′,b2′として送出される。図2によるソース部分画像18の左上方のコーナーが黒のソース画素A1を有しているならば、4つのターゲット画素a1,b1,a2,b2はターゲット部分画像22においても黒で示される。ソース部分画像16の左上方のコーナーの画像内容ないし画像情報は、それに従ってターゲット部分画像22の左上方のコーナー領域で高められた解像度で再生される。
線路64を介してソース画像データB1′がターゲットデータd1′,e1′,d2′,e2′として受け入れられる。それによりソース部分画像18の右上方のコーナーの画像情報がターゲット部分画像22の右上方コーナーにおいて再生される(図2参照)。類似のように線路66ないし68を用いてソース画像データA2′がターゲット画像データa4′,b4′,a5′,b5′として送出されあるいはソース画像データB2′がターゲット画像データd4′,e4′,d5′,e5′として送出される。
ソース部分画像18とターゲット部分画像22の重ね合わせのもとでターゲット画素が2つまたはそれ以上のソース画素によって覆われる場合には解像度の引き上げは困難である。そのようなターゲット画素a3,b3,c1〜c5,d3およびe3を通って、波線32と34が引かれている。覆われたソース画素A1〜B4が白ならば、そして他の同じターゲット画素を覆うソース画素A1〜B4が黒ならば、すなわち対応するソース画像データの数値が異なるならば、該当するターゲット画像データをどのように求めるかの決定を下さなければならない。それに対して、1つのターゲット画素を覆うソース画素A1〜B2が全て白か黒であってそれに伴うソース画像データA1′〜B2′も同じ数値を有している場合には、この決定は簡単である。この場合には、ソース画像データの数値の1つが該当するターゲット画像データに対する値として受け入れられるだけでよい。
ターゲット画素a3,b3,c1〜c5,d3,e3に対応するターゲット画像データa3′,b3′,c1′〜c5′,d3′,e3′は回路ブロック60において形成される。この場合それぞれ前述したような決定が下される。回路ブロック60は、ソース画像データA1′,B1′,A2′,B2′,の入力に対する4つの入力線路52,54,56,58を有している。回路ブロック60ではソース画像データA1′,B1′,A2′,B2′を用いて論理結合が実施される。これは以下の明細書で図4図5と図6および図7のさらなる実施例に基づいて説明する。この論理結合のもとで生じるターゲット画像データa3′,b3′,c1′〜c5′,d3′,e3′は出力バス70の出力線路から送出される。出力線路72からは例えば画像データa3′が送出され、出力線路74からは画像データe3′が送出される。
図1による、解像度を高めたターゲット画像10の形成の際には有利には、複数の同じ回路装置50が利用される。これらは同時に多数のターゲット部分画像を高められた解像度で形成する。この手段によれば回路コストはやや高まるが、全てのターゲット画像ZTx2,y2とそれに伴うターゲット画像14(図1参照)の形成に要する時間は著しく短縮される。
図4には、回路装置50(図2参照)の出力側からのターゲット画像データ形成のための第1の変化実施例のもとでの、ターゲット部分画像22の部分面A′〜D′に対するソース部分画像18の部分面A〜Dの第1の対応付けが示されている。より高い解像度での、ターゲット画像ないしターゲット部分画像へのソース画像ないしソース部分画像の変換の際の主な要求は、ラインの再生の際にエラーを生じさせないことである(例えばソース画像ないしターゲット画像内における種々のライン幅)。そこからは240dpiから600dpiへの解像度の変換毎に次のような要求が生じる。すなわち再生すべきラインのライン幅においてソース部分画像の1つの画素がターゲット画素2.5個分の幅のラインによって表示されなければならないことである。しかしながらこれらの画素は表示可能な最小単位であるので、画素の1部のみ、例えば半分のみを表示することは不可能である。1つの打開策は、ターゲット部分画像におけるライン縁部の画素の所期の放棄である。この手段によれば、縁部におけるラインが“間引き”される。この水平方向と垂直方向でのラインにおける“間引き”に関する説明においては正方形の部分面を用いる。この部分面はソース画素A1,B1,B2,A2によって覆われる、この順序でそれぞれ符号A,B,C,Dが付されている。
部分面A,B,C,Dはターゲット部分画像22におけるこの順序での部分面A′,B′,C′,D′に相応し、これらはそれぞれターゲット画素によって形成される。ターゲット部分画像22の4つのコーナー領域には、部分面A′,B′,C′,D′におけるそれぞれが1つの四角形で形成された4つのターゲット画素が対応付けされている。これらはターゲット部分画像22の当該のコーナーに存在する。例えば部分面A′には4つのターゲット画素a1,b1,a2,b2が対応付けされている。既に前述したようにこの対応付けは画像内容を実質的に不変のままで解像度を高める要求の結果である。
領域A′は付加的にさらにターゲット画素c1とb3を含んでいる。それによりこの領域A′は相応する領域Aとは異なって正方形ではなく、ジグソーパズル状の突起を有する。面領域B′はさらに、ターゲット画素d1,d2,e1,e2の他にターゲット画素c2とe3を含む。面領域C′は、さらに正方形で形成されたターゲット画素d4,e4,d5,e5の他にターゲット画素d3とc5を含む。面領域D′は、ターゲット画素a4,b4,a5,b5の他にターゲット画素a3とc4を含む。
面領域A′とD′は対称的な同じ輪郭を有している。しかしながらこの順序で観察すれば面領域A′からD′は相互にそれぞれ90°ずつ回転されて配置されている。これらの面領域A′〜D′の回転によっては、ジグソーパズル的な手法によって、ターゲット部分画像22の面が面領域A′〜D′によりほぼ完全に覆われる。例外は、ターゲット画素c3だけである。そのつどの面領域A′〜D′のターゲット画素はそれぞれの面領域A〜Dのように示される。それに対しては同一性の論理演算のみが必要である。これは直接の線路接続によって実現される。簡素化された回路ブロック(図示されていない)ではそれによってターゲット画像データc3′のみが算出される。
例えばソース部分画像18における面領域AとBが水平方向のブラックラインの構成部分であるならば、ターゲット部分画像22において面領域A′およびB′に対応するターゲット画素a1〜e1,a2〜e2,b3〜e3が黒で表示される。そのようにして生じた水平方向のラインは、その下方縁部で間引きされる。なぜなら少なくとも画素a3と画素d3が白で表示されるからである。同じようにソース部分画像18における面領域DおよびCを含む水平方向ラインも間引きされる。ソース部分画像18が、その表示に対してソース部分画像18における面領域AとDが黒であるような垂直ラインを含んでいる場合には、ターゲット部分画像22において画素a1〜a5,b1〜b5,c1〜c4ないしは面領域A′とD′も黒で示される。この垂直ラインも同じように間引きされる。なぜなら画素c2と画素c5並びに画素d1〜d5およびe1〜e5が白で表示されるからである。同じような形態でソース部分画像18における面領域BとCを含む垂直ラインも間引きされる。
図5には、240dpiの解像度を有するソース画像100が示されており、この画像は、4番目と12番目の行においてそれぞれ1つの水平方向のブラックライン102ないし104を含んでいる。この2つのライン102および104は、1つの画素の分の幅を有している。水平方向ライン102のより高い解像度600dpiへの変換の際には、第1の変化例Iによってターゲット画像106内に銃眼付き胸壁のような上方縁部を有したライン102′が生じる。この場合ソース画像100の各ソース部分画像QTx2,y2は図4に基づいて説明した方法によって処理される(例えばソース部分画像108)。以下では図4にも関連して説明を行う。ソース部分画像108から形成されたターゲット部分画像108′は黒の面領域C′およびD′を有する。ターゲット画素a3とd3の黒化によってライン102′には、銃眼付き胸壁形状部分(それらの間でライン102′の間引きが行われる)が現れる。各ターゲット部分画像ZTx2,y2のターゲット画素c3に対応するターゲット画像データc3′は以下の式(4)に従って図3による回路ブロック60で算出される。
c3′=A1′&&B1′&&A2′&&B2′ (4)
この場合前記A1′,B1′,A2′,B2′は処理されたソース部分画像QTx2,y2のソース画素のソース画像データであり、これはソース画像100において、ターゲット画像106の目下形成されたターゲット部分画像と同じ位置を有する。つまりターゲット部分画像108′に対する、ソース部分画像108の画素に対応したソース画像データQD1,3、QD2,3、QD1,4、QD2,4である。前記式(4)中の符号“&&”は、プログラミング言語Cとの一致における論理AND結合を意味する。ターゲット画像データc3′は、前記式(4)中のソース画像データA1′,B1′,A2′,B2′の全てが数値“1”を有している場合にのみ数値“1”を受け取る。それ以外のケース全てではこのターゲット画像データc3′は数値“0”を有する。それにより対応するターゲット画素c3も白で表示される。
第2の変化例IIでは600dpiのさらに高い解像度への変換の際にソース画像100のライン104から水平方向のライン104′が形成される。このラインの上方の縁部も同じように銃眼付き胸壁のような形状に形成されている。しかしながら102′の同じような胸壁形状部とはずれている。このことは以下の式によって説明する。当該変化実施例IIの各ターゲット部分画像ZTx2,y2の中央のターゲット画素c3のターゲット画像データc3′は、以下の式(5)に従って算出される。
c3′=A′‖B1′‖A2′‖B2′ (5)
この場合前記A1′,B1′,A2′,B2′は、ターゲット画像106にて形成されたターゲット部分画像ZTx2,y2の位置に一致する、ソース画像100での位置におけるソース部分画像QTx2,y2のソース画像データである。ソース部分画像110に対してはこれがソース画像データQD1,11、QD2,11、QD1,12、QD2,12である。この場合当該ターゲット部分画像はターゲット部分画像110′である。前記式中の符号“‖”は、プログラミング言語Cに準拠した論理OR結合を表している。ターゲット画像データc3′は、前記ソース画像データA1′,B1′,A2′,B2′の少なくとも1つが数値“1”を有している場合には直ちに数値“1”を受け取る。
図5から見て取れるように、黒の実線の代わりにラインの間引きの際には、銃眼付き胸壁形状の構造部が示される。データ技術に相応してこれは2進データの周期的な変換に相応する。特に“1”(黒の画素)と“0”(白の画素)の変換に相応する。図5に示されている例では、ライン102′と104′の胸壁状構造部が係数5の周期性を有する。すなわち2.5の変換係数の2倍である。この胸壁状構造部によって作用するライン102′および104′の間引きは、変換係数の整数倍の周期性で行われる。2つのライン102′と104′は、その胸壁状構造部の反転形状でのみ異なっているだけである。
相応の印刷観察者に対しては、前記2つの方法IおよびIIによって形成された600dpiのライン102′と104′の胸壁状構造部が240dpiパターンで印刷されたオリジナルラインと区別できない。肉眼による限られた解像度に基づいて、非常に精細な600dpiパターンにおける胸壁状構造部は実際には肉眼によって捉えることはできない。すなわち目視では、表示される胸壁状構造を越えて集積され、これによってハーフライン幅の印刷が生じる。
図6にはターゲット部分画像22の部分面A″〜D″に対するソース部分画像18の部分面A〜Dの第2の対応付けが示されている。水平方向のラインと垂直方向のラインの正確な再生の他にも、より高い解像度への変換のもとでは傾斜ラインと傾斜輪郭も過度に誤られるべきではない。この傾斜ラインないしは傾斜輪郭では含まれている画素の段状化が生じる。僅かなエラーに関する最大の要求は、1つの画素分の幅を有し45°の傾斜を持つラインのもとで生じる。図7には(これは以下でさらに詳細に説明する)ソース画像120において2つのこのような対角方向のライン122と124が示されている。
画素A1,B1,B2,A2の面領域には、この順番で再度符号A,B,C,Dが付されている。それぞれ面領域A,B,C,Dに対応付けられるターゲット画素の面領域は、ターゲット部分画像22において相応の面領域としてA″,B″,C″,D″で特徴付けられている。これらの面領域A″,B″,C″,D″はそれぞれ5つのターゲット画素を有しその輪郭で一致している。しかしながらこれらの面領域A″,B″,C″,D″はこの順番でそれぞれ90°だけ相互に回転されている。ターゲット画素a3,c1,c3,c5,e3は面領域A″〜D″には対応付けられない。それらのターゲット画像データa3′,c1′,c3′,c5′,e3′の算出は、以下の式(6)に従って明らかとなる。
各ターゲット部分画像ZTx2,y2ないしZTx2,y2のターゲット画像データa1′〜e5′は第2の対応付けと共に以下の式(6)に従って算出される。
この場合前記演算符号“‖”および“&&”に対しては、前述したように演算符号“‖”はOR結合を表し、演算符号“&&”はAND結合を表している。また演算符号“!”は、プログラミング言語Cとの一致において直後に続くソース画像データの論理否定を表している。論理値“0”からは否定によって論理値“1”がそして論理値“1”は否定によって論理値“0”となる。前記演算符号“‖”、“&&”、“!”によって表される計算機演算の実施順序に関連して、以下のことが当てはまる。すなわちまず否定が実施され、その後でAND結合が行われ、最後にOR結合が実施される。
図7には240dpiのソース画像における対角方向のライン122および144と、ターゲット画像126における対角方向ライン構造部122′および124′が示されている。これは矢印132によって表されているようにソース画像120から形成される。ソース画像120からのターゲット画像126の形成の際には、対角方向ライン122から対角方向のライン構造部122′が形成され、対角方向ライン124からは対角ライン構造部124′が形成される。この2つの対角ライン構造部122′および124′は、実質的には対角線ではあるが、相互にずれた構造を有している。
ソース部分画像128において、そこからは、240dpiに対して高められた600dpiの解像度を有するターゲット画像126の形成のもとでターゲット部分画像128′が形成されている。同じようにソース部分画像130からはターゲット部分画像130′が形成されている。ソース部分画像128においては、上方の右角の画素のみが黒である。それに対してソース部分画像130においては上方の左角と下方の右角のみが黒である。このようなソース部分画像128と130の相違に基づいて次のようなことが現れる。すなわち形成されたソース部分画像128′と130′が前述した式(6)の適用のもとで図示のような相互のずれないし偏差が現れる。
そのほかの実施例では前述の式(6)の代わりにいかに示す式(6′)が用いられる。
この場合前記演算符号“‖”、“&&”、“!”はこの順番でそれぞれOR結合、AND結合、および論理否定を表している。前記式(6′)によれば、ソース画像の画像内容がターゲット画像における著しいエラーを伴わないで再生される。
図8には400dpiの解像度を有する拡大されたソース画像200が示されている。このソース画像200は、マトリックス状に配置されたソース画素Qx1,y1を含んでおり、この場合前記x1はそのつどのソース画素Qx1,x2の列ナンバを表し、y2は行ナンバを表している。例えばソース画素202は、Q7,1でも表される。なぜならそれがソース画像200の1番目の行の7列に配置されているからである。それぞれのソース画素Qx1,y1には、図示されていないソース画像データQDx1,y1が対応付けされている。ソース画像データQDx1,y1が数値“0”を湯しているならば、これに対応するソース画素Qx1,y1は白である。それに対してソース画像データQDx1,y1が数値“1”を有しているならば、これに対応するソース画素Qx1,y1は黒である。
次に図8〜図12に基づいて、ソース画像200から600dpiの解像度を有するターゲット画像がどのように形成されるかを説明する。第1のステップでは、1つの正方形で形成されるソース画像200のソース画素Qx1,y1のそれぞれ4つがマトリックス状に配置されたソース部分画像QTx2,y2に統合される。この場合前記x2は、ソース画像200′のそのつどのソース部分画像QTx2,y2の列ナンバを表し、前記y2はそのつどのソース部分画像QTx2,y2の行ナンバを表している。
ソース画像200′は矢印204で表されているように、ソース部分画像QTx2,y2に対するソース画素Qx1,y1の統合によって形成される。ソース画像200との比較の中で、ソース画像200′はソース部分画像QTx2,y2へ区分される。陰影付けられたソース部分画像206は、ソース画素Q6,1、Q7,1、Q6,2、Q7,2を含んでいる。このソース部分画像206はソース部分画像QT4,1とも称される。ソース画素Qx1,y1の境界(これはソース部分画像QTx2,y2の境界とは一致していない)は、ソース画像200′において波線によって示されている。
ソース画像200における列ナンバx1ないし行ナンバy1と、ソース部分画像における列ナンバx2ないし行ナンバy2の関係は、前述した式(1)によって形成される。ソース部分画像QTx2,y2の処理の際には、これが再びソース画像200′から抽出されたものとして見なされる。ソース画素Qx1,y1はさらにマトリックス状に配置され続ける。ただし全てのソース部分画像QTx2,y2に対して同じ列ナンバk1ないし行ナンバl1によって表される。この場合は前述した式(2)が引き続き有効である。
全てのソース部分画像QTx2,y2に対して同じ計算ステップの後では、引き続きそのつどのソース画像データQDk1,l1からターゲット画像データZDk2,l2が算出される。これは対応するターゲット画素Zk2,l2の表示を定める。このターゲット画素Zk2,l2はターゲット部分画像ZTx2,y2においてマトリックス状に配置されている。その際k2はそのつどのターゲット部分画像ZTx2,y2のターゲット画素Zk2,l2の列ナンバでありl2は行ナンバである。ターゲット画像データZDk2,l2は白に対する数値“0”か、または黒に対する数値“1”を有する。ソース部分画像QTx2,y2の列ナンバx2ないし行ナンバy2は、ターゲット画像ZTx2,y2の列ナンバx2ないし行ナンバy2に一致する。それにより、ターゲット部分画像ZTx2,y2もマトリックス状に配置される。
ソース画像200′からは矢印210で示されているように、ターゲット画像208′が形成される。400dpiの解像度を有するソース部分画像206からは、例えば600dpiの解像度を有するターゲット部分画像212が形成される。ソース部分画像206は4つのソース画素を含んでいるのに対してターゲット部分画像212においては9つのターゲット画素が含まれている。ソース部分画像206は、ターゲット部分画像212と全く同じ大きさである。それにより、ターゲット画像212のターゲット画素の数に対するソース画像206のソース画素の数の比は2:3となる。このことは、行方向と列方向における400dpiから600dpiへの解像度の引き上げに相応する。ターゲット画像208′においては、ターゲット画素Zk2,l2の境界(これはターゲット部分画像ZTx2,y2の境界と一致していない)は、細いラインによって示されている。波線はターゲット画素Zk2,y2を通って経過する。これはソース画像200′とターゲット画像208′の仮の重ね合わせにおいては1つ以上のソース画素Qx1,y1によって覆われる。
第3のステップ(これは図中矢印214で表されている)では、局所的列ナンバk2ないしは行ナンバl2から、ターゲット画像208に関する列ナンバx3ないし行ナンバy3が以下の式(7)に従って算出される。
x3=k1+(x2−1)・3
y3=l1+(y2−1)・3 (7)
ターゲット画素Zx3,y3はターゲット画像208においてマトリックス状に配置されている。列ナンバx3ないしは行ナンバy3によって、ターゲット画素X3,y3のさらなる処理ないしは対応するターゲット画像データZDx3,y3のさらなる処理が簡単化される。正確な位置づけによるターゲット部分画像ZTx2,y2の組み合わせによって、処理の結果として600dpiの解像度を有するターゲット画像208が形成される。
図9の左側には、400dpiのソース部分画像206の拡大図が示されている。矢印220は、ソース部分画像206からターゲット部分画像212への移行を表している。このターゲット部分画像212は図9の右側に示されており,600dpiの解像度を有している。以下ではソース部分画像206におけるソース画素の表示に対して符号Qk1,l1が用いられソース画像データの表示に対しては符号QDk1,l1が用いられるものとする。またターゲット部分画像212におけるターゲット画素の表示に対して符号Zk2,l2が用いられ、ターゲット画像データの表示に対しては符号ZDk2,l2が用いられるものとする。それと共にソース画素はA1〜B2として表され、ソース画像データはA1′〜B2′として表される。またターゲット画素は符号a1〜c3として表され、ターゲット画像データは符号a1′〜c3′として表される。
図10には、ソース部分画像206における400dpiの解像度からターゲット部分画像212の600dpiの解像度への引き上げのための回路装置248が示されている。そのためこの図10の説明は、図9にも関連して進められる。ソース画像データA1′,B1′,C1′,D1′は、回路ブロック260において線路250,252,254,256によって入力される。線路250からは線路250′が分岐している。それによりソース画像データA1′はこの線路250′によって回路ブロック260から離れてターゲット画像データa1′として受け入れられる。それによりこの線路250′は同定の論理演算を実現する。同じように線路252、254,256からはそれぞれ線路252′、254′、256′が分岐している。線路252′はソース画像データB1′のターゲット画像データc1′としての受け入れに用いられる。線路254′ないし256′によりソース画像データA2′ないしB2′がターゲット画像データa3′ないしc3′として受け入れられる。
前記回路ブロック260は、5つの出力線路270〜278を有し、それらからはそれぞれターゲット画像データc1′,b1′,b2′,b3′,c2′が送出される。当該回路ブロックでは、ターゲット画像データa1′,a2′,b1′〜b3′,c2′が以下の式(8)に従って算出される。
この場合前記演算符号“‖”、“&&”、“!”はこの順番でそれぞれOR結合、AND結合、および論理否定を表している。
例えば少なくともソース画素A1が黒であるかまたはソース画素A2′のみが黒であるならば、ターゲット画像データa2′は数値“1”(黒)を受け取る。またソース部分画像において少なくとも2つのソース画素が数値“1”(黒)を有している場合にのみ、ターゲット画像データb2′は数値“1”(黒)を受け取る。
図11には、前述した式(8)による、400dpiの解像度から600dpiの解像度への引き上げの例をし絵mしている。それぞれ黒い画素1つ分のライン幅を有する水平方向のライン300および302は、水平方向ライン300′ないし302′に対応している。これらはそれぞれ一方の側で間引きされた縁部を有している。
図12には、対角方向のライン310と312に対する400dpiから600dpiへの解像度の引き上げ示されている。この場合も同じように前記式(8)と図10による回路装置が用いられる。対角方向のライン310からは対角方向のライン構造部310′が形成される。やや形状の異なるライン構造部312′はライン312から形成される。このライン構造部310′と312′の間の相違の理由は、図7による対角方向のライン構造部122′と124′に対して説明してきたものと同じである。2つのライン構造部310′と312′は黒の画素Zx3,y3に関して関連性のある構造である。
図13には、240dpiパターンのライン400が示されている。このラインは図5のライン102に相応している。このラインが電子フォトグラフィックプリンタで例えば発光ダイオード(LED)を用いて240dpiパターンに画素毎に光導電ドラムに露光され現像されるならば、電子フォトグラフィックプロセッサに基づいてライン401が記録担体(ペーパー)に形成される。この記録プロセスは、ライン401の縁部402が波状になるように作用する。肉眼の解像力には限界があるので、この波状の構造部を介したライン401の見え方はライン幅s1でしかない。図14は、ライン400が本発明によってどのように6000dpiパターンにて表示されるのかが示されている。このライン400(240dpi)の画像データからは、構造部403(600dpi)のデータが形成される。このデータが電子フォトグラフィックプリンタへ600dpiの解像度でもって再生されるのならば、波状縁部405を有する構造部404が形成される。肉眼によればこの構造部404が波状構造部を介して観察される。これによりライン幅はs2で受け取られる。周期性の適切な選択のもとではs1=s2が有効である。
解像度の変更のための方法は、ソース画像のサイズに対するターゲット画像のサイズの変更に対しても用いられる。この場合には、ターゲット画素とソース画素が同じ大きさである。しかしながら方法ステップは同じままである。
Claims (11)
- 画像データの処理のための方法において、
マトリックス状に配置されたソース画素を含んでいる処理すべきソース画像(10,10′)によって各ソース画素(12,12′)の表示を定め、前記ソース画素にはそれぞれソース画像データが割り当てられており、
マトリックス状に配置されたターゲット画素を含んでいる処理の際に生じるターゲット画像(14,14′)によって各ターゲット画素の表示を決定し、該ターゲット画素にはそれぞれターゲット画像データが割り当てられており、
前記ソース画像(10,10′)は、ソースパターンに相応する所定の第1の解像度を有しており、さらに前記ターゲット画像(14,14′)は、ターゲットパターンに相応して前記第1の解像度とは異なる、変換係数分だけ相違する第2の解像度を有しており、この場合前記ターゲット画像は前記ソース画像よりも高い解像度を有し、前記ソース画像と前記ターゲット画像はバイナリーイメージであり、
前記ソース画像(10,10′)をマトリックス状に配置されたソース部分画像(18)に区分し、
各ターゲット部分画像(22)を、ソース画像(10,10′)内の所属するソース部分画像(18)の位置と一致しているターゲット画像(14,14′)内の位置に配置し、さらに、
ターゲットパターン内で非整数的なライン幅を有するライン(102′,104′)を当該ターゲットパターン内で間引かれるように存在させることで変換が実施されるようにしたことを特徴とする方法。 - 前記ターゲットパターン内で非整数的なライン幅を有するライン(102′,104′)は、整数的な周期性でもって間引きされ、この場合該整数的な周期性は、例えば変換係数の整数倍の数値である、請求項1記載の方法。
- 2.5の変換係数分だけの画像データの変換の際、例えば240dpiのソースパターンから600dpiのターゲットパターンへの変換の際に、係数5の周期性でラインが間引きされるようにしてハーフライン幅がターゲットパターンにおいて表示される、請求項1または2記載の方法。
- 前記画像データは、2進データであり、前記計算機演算にブール代数が用いられる、請求項1〜3いずれか1項記載の方法。
- 前記第1の解像度と第2の解像度の間の変換係数は、非整数倍である、請求項1〜4いずれか1項記載の方法。
- 前記第1の解像度と第2の解像度の間の変換係数は、2.5であり、前記ソース部分画像(18)は正方形であって4つのソース画素(12)を含んでおり、前記ターゲット部分画像(22)も正方形であってそれぞれ25のターゲット画素(26)を含んでおり、さらに以下の計算機演算が実施され、
または、以下の計算機演算が実施され、
または、以下の計算機演算が実施され、
この場合前記符号“‖”はOR結合を表し、前記符号“&&”はAND結合を表し、前記符号“!”は論理否定を表しており、
前記符号a1〜B2は、マトリックス状に配置されたソース画素であり、それらのマトリックス内の列位置は大文字のアルファベットで示され、行位置は数字で示されており、
前記符号a1〜e5もマトリックス状に配置されたターゲット画素であり、それらのマトリックス内の列位置は小文字のアルファベットで示され、行位置は数字で示されており、
この場合、1つの画素(12,26)に対応する画像データが当該画素(12,26)の列位置と行位置ならびにダッシュ符号によって表されている、請求項1〜5いずれか1項記載の方法。 - 第1の解像度と第2の解像度の分割比は2:3であり、
前記ソース部分画像(18)は正方形であって4つのソース画素(12)を含んでおり、
前記ターゲット部分画像(22)も正方形であってそれぞれ9つのターゲット画素(26)を含んでおり、さらに以下の計算機演算が実施され、
この場合前記符号“‖”はOR結合を表し、前記符号“&&”はAND結合を表し、前記符号“!”は論理否定を表しており、
前記符号A1〜B2は、マトリックス状に配置されたソース画素であり、それらのマトリックス内の列位置は大文字のアルファベットで示され、行位置は数字で示されており、
前記符号a1〜c3もマトリックス状に配置されたターゲット画素であり、それらのマトリックス内の列位置は小文字のアルファベットで示され、行位置は数字で示されており、
この場合、1つの画素(12,26)に対応する画像データがダッシュ符号の付されたその列位置と行位置によって表されている、請求項1〜5いずれか1項記載の方法。 - ターゲット画像内でソース画素1つ分の幅を有する少なくとも対角方向のライン(122,124)が画素の対角方向の配置構成(122′,124′)として表示されており、この場合前記ターゲット画素は対角方向に沿ってつながっている、請求項1〜7いずれか1項記載の方法。
- 例えばプリンタにおける、画像データの処理のための回路装置において、
ソース画像データの選択のための前処理ユニット(50,62,64,66,68)を有しており、該ユニットはマトリックス状に配置されたソース画像(10,10′)のソース画素の表示を決定しており、
この場合それぞれ所定数のソース画像データが、ソース画像(10,10′)内でマトリックス状に配置されたソース部分画像(18)に対して選択されており、
選択されたソース画像データからターゲット部分画像(22)内でのマトリックス状に配置されたターゲット画素の表示の決定のためのターゲット画像データを生成する変換ユニット(60,260)が設けられており、
この場合ソース部分画像(18)毎のソース画像データの数と、ターゲット部分画像(22)毎のターゲット画像データの数が区別されており、
そのつどのターゲット部分画像(22)は、ソース画像(10,10′)内の対応するソース部分画像(18)の位置に一致する、ターゲット画像(14,14′)内の位置に配置されており、
前記ソース画像(10,10′)は、ソースパターンに相応した所定の第1の解像度を有しており、さらに前記ターゲット画像(14,14′)は、ターゲットパターンに相応して前記第1の解像度とは異なる、変換係数分だけ相違する第2の解像度を有しており
前記変換は、ターゲットパターン内で非整数的なライン幅を有するライン(102′,104′)がターゲットパターン内で間引きされるように表示されるようにして行われることを特徴とする回路装置。 - 出力ユニット、例えば固定的に設定された解像度のためのプリンタユニットが設けられており、
前記出力ユニットは、そのつどのターゲット部分画像(22)が、ソース画像(10,10′)内の対応するソース部分画像(18)の位置に一致する、ターゲット画像(14,14′)内の位置に配置されるようにしてターゲット画像(14,14′)を送出する、請求項9記載の回路装置。 - 請求項9または10に記載の画像データの処理のための回路装置(50)を備えたプリンタ。
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