JP4000846B2 - コンテンツ配信補償システム及びその方法、配信サーバ端末、クライアント端末並びにプログラム - Google Patents

コンテンツ配信補償システム及びその方法、配信サーバ端末、クライアント端末並びにプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はインターネット等のネットワークを介してサーバからクライアントへコンテンツを配信する方法に関し、特にネットワークやサーバの過負荷などによりクライアント側で一定の再生品質が得られなかったコンテンツ配信について補償を行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インターネットに代表されるマルチメディア環境では、音声、動画像など様々な形式のデータを扱うことができ、これら様々な形式、内容のデータもしくはその中身をコンテンツと呼ぶ。コンテンツに関連するサービスは近年急速に拡大、普及しており、その代表的なものに、ストリーミング技術を用いたコンテンツ配信サービスがある。これは、画像や音声などのストリーミングコンテンツについて、サーバからのコンテンツ配信とクライアント側でのコンテンツ再生とを、同期を取りながらほぼリアルタイムに行うサービスである。良く知られているように、ネットワークが混雑していたり、サーバの負荷が高いと、所望の品質のストリーミングコンテンツは配信できない。このため、サーバ側では、クライアントとの間の回線状況等に応じてストリーミングコンテンツの品質を自動的に調整する。例えば、動画データの場合には秒間コマ数を間引いたり、音楽データの場合には高周波成分や低周波成分をカットしたりして、コンテンツの品質を調整する。従って、コンテンツの配信が有料で行われる場合や、コンテンツの配信を受ける権利を有する特定の者に対しコンテンツを配信する場合、クライアント側におけるストリーミングコンテンツの再生品質がその時点のネットワーク負荷等に起因して所望の品質以下であったときには何らかの補償を行う必要性が出てくる。
【0003】
このような問題点を指摘し、それに対する改善策を提案した文献に特開2000−270309号公報(以下、文献1と称す)がある。文献1では、ネットワーク上で実施される有料ストリーミングコンテンツの配信において、ユーザが実際に視聴したコンテンツの品質が所望の品質以下であった場合、料金の一部を返金するという補償方法を採用している。図15に、文献1で提案されているコンテンツ配信システムのブロック図を示す。サーバ1001は、ユーザ端末1002にストリーミングコンテンツを配信するのに先立って最高の品質でのコンテンツ配信に対する料金を基本料金としてユーザに課金し、実際の配信は、その時々のネットワークの負荷状態等を考慮して、ユーザ端末1002のコンテンツ再生モジュール1003がリアルタイムで再生し得る品質で、コンテンツ配信モジュール1004によりコンテンツを配信する。コンテンツ再生モジュール1003は、受信コンテンツの品質に関して、情報量、秒間コマ数、配信帯域などの情報を蓄積し、再生終了後にサーバ1001に送信する。視聴料金清算モジュール1005は、受信コンテンツの品質に関する情報を評価して対価を求め、基本料金と対価とから返金額を決定し、この返金額に応じてユーザに返金を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
文献1に記載の技術では、ユーザが視聴したコンテンツの品質を定量的に評価し、最高品質と実際のクライアント側での再生品質との差に応じた金額を返金することで、品質の低いコンテンツ配信が行われた場合の補償を行っている。このため、特にライブ中継など失敗が許されないコンテンツ配信において、万一事故が起こり、十分な品質で配信が行えなかった場合にも、払戻しという手段によって或る種の補償が可能であるとしている。しかし、金銭的な補償ではコンテンツ再生という行為自体の補償の点からは何も解決できていない。
【0005】
そこで本発明の目的は、ネットワークやサーバの過負荷などによりクライアント側で一定の再生品質が得られなかったコンテンツ配信について、コンテンツの再視聴による補償を可能にすることにある。
【0006】
また本発明の別の目的は、補償のために再視聴させるコンテンツが補償対象クライアント以外のクライアントに不正に再生されるのを防止することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1のコンテンツ配信補償システムは、ネットワークを通じて相互に通信可能に接続された配信サーバ端末とクライアント端末とから構成され、
前記クライアント端末は、
コンテンツを再生するためのコンテンツ再生手段と、
前記コンテンツ再生手段におけるコンテンツの再生品質に関する情報を検出して前記配信サーバ端末へ送信するクライアント側補償用データ管理手段と、
前記配信サーバ端末に対して前記配信対象コンテンツの配信に関して補償を要求する制御手段とを備え、
前記配信サーバ端末は、
配信対象コンテンツおよび該配信対象コンテンツから生成された補償用コンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、
前記配信対象コンテンツの配信に関して補償を受けるための再生品質の条件と補償用コンテンツの識別子とを含む補償サービス情報を記憶する補償サービス記憶手段と、
補償の要求があった前記クライアント端末の前記クライアント側補償用データ管理手段から受信した前記配信対象コンテンツの再生品質に関する情報と前記補償サービス情報中の補償を受けるための再生品質の条件とを比較し、前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信に関する補償の必要性の有無および補償に使用する補償用コンテンツの識別子を決定する補償サービス決定手段と、
前記コンテンツ記憶手段に記憶された配信対象コンテンツをネットワークを介して前記クライアント端末へ配信すると共に、前記補償サービス決定手段で補償が必要と決定された前記クライアント端末に対して、前記決定された識別子を持つ補償用コンテンツを配信するコンテンツ配信手段とを備える。
本発明の第2のコンテンツ配信補償システムは、ネットワークを通じて相互に通信可能に接続された配信サーバ端末とクライアント端末とから構成され、
前記クライアント端末は、
コンテンツを再生するためのコンテンツ再生手段と、
前記配信サーバ端末に対して前記配信対象コンテンツの配信に関して補償を要求する制御手段とを備え、
前記配信サーバ端末は、
配信対象コンテンツおよび該配信対象コンテンツから生成された補償用コンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、
前記配信対象コンテンツの配信に関して補償を受けるための再生品質の条件と補償用コンテンツの識別子とを含む補償サービス情報を記憶する補償サービス記憶手段と、
前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信品質を検出するサーバ側補償用データ管理手段と、
補償の要求があった前記クライアント端末に関して前記サーバ側補償用データ管理手段で検出された前記配信対象コンテンツの配信品質と前記補償サービス情報中の補償を受けるための再生品質の条件とを比較し、前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信に関する補償の必要性の有無および補償に使用する補償用コンテンツの識別子を決定する補償サービス決定手段と、
前記コンテンツ記憶手段に記憶された配信対象コンテンツをネットワークを介して前記クライアント端末へ配信すると共に、前記補償サービス決定手段で補償が必要と決定された前記クライアント端末に対して、前記決定された識別子を持つ補償用コンテンツを配信するコンテンツ配信手段とを備える。
本発明の第3のコンテンツ配信補償システムは、ネットワークを通じて相互に通信可能に接続された配信サーバ端末とクライアント端末とから構成され、
前記クライアント端末は、
コンテンツを再生するためのコンテンツ再生手段と、
前記コンテンツ再生手段におけるコンテンツの再生品質に関する情報を検出して前記配信サーバ端末へ送信するクライアント側補償用データ管理手段と、
前記配信サーバ端末に対して前記配信対象コンテンツの配信に関して補償を要求する制御手段とを備え、
前記配信サーバ端末は、
配信対象コンテンツおよび該配信対象コンテンツから生成された補償用コンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、
前記配信対象コンテンツの配信に関して補償を受けるための再生品質の条件と補償用コンテンツの識別子とを含む補償サービス情報を記憶する補償サービス記憶手段と、
前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信品質を検出するサーバ側補償用データ管理手段と、
補償の要求があった前記クライアント端末の前記クライアント側補償用データ管理手段から受信した前記配信対象コンテンツの再生品質に関する情報および前記サーバ側補償用データ管理手段で検出された前記配信対象コンテンツの配信品質と前記補償サービス情報中の補償を受けるための再生品質の条件とを比較し、前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信に関する補償の必要性の有無および補償に使用する補償用コンテンツの識別子を決定する補償サービス決定手段と、
前記コンテンツ記憶手段に記憶された配信対象コンテンツをネットワークを介して前記クライアント端末へ配信すると共に、前記補償サービス決定手段で補償が必要と決定された前記クライアント端末に対して、前記決定された識別子を持つ補償用コンテンツを配信するコンテンツ配信手段とを備える。
本発明の第4のコンテンツ配信補償システムは、ネットワークを通じて相互に通信可能に接続された配信サーバ端末、クライアント端末、および前記配信サーバ端末から前記クライアント端末へ配信されるコンテンツの中継を行う中継サーバ端末から構成され、
前記クライアント端末は、
コンテンツを再生するためのコンテンツ再生手段と、
前記コンテンツ再生手段におけるコンテンツの再生品質に関する情報を検出して前記配信サーバ端末へ送信するクライアント側補償用データ管理手段と、
前記配信サーバ端末に対して前記配信対象コンテンツの配信に関して補償を要求する制御手段とを備え、
前記中継サーバ端末は、
前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信品質を検出して前記配信サーバ端末へ送信する中継側補償用データ管理手段を備え、
前記配信サーバ端末は、
配信対象コンテンツおよび該配信対象コンテンツから生成された補償用コンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、
前記配信対象コンテンツの配信に関して補償を受けるための再生品質の条件と補償用コンテンツの識別子とを含む補償サービス情報を記憶する補償サービス記憶手段と、
前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信品質を検出するサーバ側補償用データ管理手段と、
補償の要求があった前記クライアント端末の前記クライアント側補償用データ管理手段から受信した前記配信対象コンテンツの再生品質に関する情報、前記中継側補償用データ管理手段から受信した前記配信対象コンテンツの配信品質、および前記サーバ側補償用データ管理手段で検出された前記配信対象コンテンツの配信品質と前記補償サービス情報中の補償を受けるための再生品質の条件とを比較し、前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信に関する補償の必要性の有無および補償に使用する補償用コンテンツの識別子を決定する補償サービス決定手段と、
前記コンテンツ記憶手段に記憶された配信対象コンテンツをネットワークを介して前記クライアント端末へ配信すると共に、前記補償サービス決定手段で補償が必要と決定された前記クライアント端末に対して、前記決定された識別子を持つ補償用コンテンツを配信 するコンテンツ配信手段とを備える。
本発明の第5のコンテンツ配信補償システムは、第1ないし第4の何れかのコンテンツ配信補償システムにおいて、前記配信サーバ端末に、前記配信対象コンテンツから前記補償用コンテンツを生成する補償用コンテンツ作成手段を備える。
本発明の第6のコンテンツ配信補償システムは、第1ないし第3の何れかのコンテンツ配信補償システムにおいて、前記コンテンツ配信手段から前記クライアント端末へ配信されるコンテンツの中継を行う1以上の中継サーバ端末を備える。
本発明の第7のコンテンツ配信補償システムは、第1ないし第6の何れかのコンテンツ配信補償システムにおいて、前記配信サーバ端末に、前記クライアント端末へ配信する配信対象コンテンツおよび補償用コンテンツを暗号化する暗号化処理手段と、暗号化された配信対象コンテンツの復号鍵を内包するチケットおよび暗号化された補償用コンテンツの復号鍵を内包するチケットを生成するチケット生成手段とを備え、
前記クライアント端末のコンテンツ再生手段は、前記チケット生成手段から受信したチケットに内包される復号鍵を用いて、暗号化された配信対象コンテンツおよび補償用コンテンツを復号する。
本発明の第8のコンテンツ配信補償システムは、第1ないし第6の何れかのコンテンツ配信補償システムにおいて、前記配信サーバ端末に、前記クライアント端末との間でユーザ認証処理を行うユーザ認証手段を備える。
ここで、本明細書において、再生品質とは、画質、音質、再生レートなどの狭義の再生品質のみならず、途中で再生が停止して時間的に不完全な再生となった状態も含めた広義の意味で用いている。また、再生の停止の原因はコンテンツ視聴者の意志による場合、その意志によらず何らかの理由で停止した場合の双方も含む。配信対象コンテンツの再生品質に関する情報を以下、「補償用データ」と称す。補償用データは、このような再生品質を特定し得るデータであれば良い。また、その検出も、クライアント側、サーバ側の何れか一方で検出しても良いし、双方で検出するようにしても良い。さらに、サーバとクライアントとの間に中継サーバが介在する場合、中継サーバで補償用データを検出するようにしても良い。
【0008】
本発明では、配信対象コンテンツがストリーミングコンテンツである場合、その補償用コンテンツはダウンロードコンテンツとすることができる。ダウンロードコンテンツとは、ストリーミングではなくダウンロード可能な形式のコンテンツを指す。ネットワークの過負荷時にはダウンロードに時間はかかるが、再生はダウンロードしたコンテンツに基づき実施されるので、ネットワーク負荷の影響を受けず品質は安定する。
【0009】
また、配信対象コンテンツがライブストリーミングコンテンツの場合、その補償用コンテンツとしては、ダウンロードコンテンツ以外に、オンデマンドストリーミングコンテンツとすることができる。オンデマンドストリーミングコンテンツとは、ライブストリーミングコンテンツをその配信時に録画した内容に基づいて作成されたコンテンツで、ストリーミングコンテンツである点でライブストリーミングコンテンツと同じであるが、ライブでない点が相違する。オンデマンドストリーミングコンテンツを補償用コンテンツとして用意することで、ライブ中継など失敗が許されないコンテンツ配信において、万一事故が起こり、十分な品質で配信が行えなかった場合にも、録画した内容の再視聴という形態で補償することが可能となる。
【0016】
【発明の第1の実施の形態】
次に、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
図1を参照すると、本発明の第1の実施の形態にかかるコンテンツ配信システムは、クライアント端末1と、このクライアント端末1にインターネット等の図示しないネットワーク経由でコンテンツを配信するコンテンツ配信サーバ2と、このコンテンツ配信サーバ2が配信するコンテンツを暗号化する暗号化処理手段3と、コンテンツ配信サーバ2が配信したコンテンツがネットワークやサーバ2の過負荷などによりクライアント端末1で所望の品質で再生できなかった場合の補償用に使うコンテンツを作成する補償用コンテンツ作成手段4と、配信対象のコンテンツやその補償用コンテンツを蓄積するコンテンツデータベース5と、コンテンツ配信についての補償を管理する権利管理装置6とを含んで構成される。なお、クライアント端末1と権利管理装置6とはインターネット等の図示しないネットワーク経由で相互に通信可能になっている。また、図1には、クライアント端末1は1つしか示されていないが、一般に複数のクライアント端末が存在する。
【0018】
クライアント端末1は、コンテンツをユーザが視聴するために再生するブラウザ等のコンテンツ再生手段11と、コンテンツの再生品質に関する情報を補償用データとして検出する補償用データ管理手段12と、表示装置やキーボード等の入出力装置13と、これらに接続された制御手段14とを備える。クライアント端末1は、パーソナルコンピュータや携帯端末等の情報処理装置とクライアント端末用プログラムとで実現することができる。その場合、クライアント端末用プログラムによってコンテンツ再生手段11、補償用データ管理手段12、制御手段14が情報処理装置上に実現される。
【0019】
権利管理装置6は、コンテンツの再生品質に応じた補償サービスを1以上定義する補償サービスデータベース64と、クライアント端末1から送られてきた補償用データと補償サービスデータベース64の内容とに基づいて補償サービスを決定する補償サービス決定手段63と、クライアント端末1からの補償用データの受信等を行う補償サービス管理手段62と、クライアント端末1で再生する暗号化コンテンツを復号化する為の復号鍵を含むチケットを発行するチケットサーバ61とを備える。権利管理装置6は、ワークステーション等の情報処理装置と権利管理装置用プログラムとで実現することができる。その場合、権利管理装置用プログラムによってチケットサーバ61、補償サービス管理手段62、補償サービス決定手段63が情報処理装置上に実現される。
【0020】
なお、コンテンツ配信サーバ2、暗号化処理手段3、補償用コンテンツ作成手段4およびコンテンツデータベース5は、1つのサーバ上に備えるようにしても良いし、幾つかのサーバに分散して備えるようにしても良い。
【0021】
このように構成された本実施の形態にかかるコンテンツ配信システムは、概ね以下のように機能する。
【0022】
コンテンツ配信サーバ2は、配信対象となるコンテンツを暗号化処理手段3で暗号化してクライアント端末1に配信する。配信対象のコンテンツがストリーミングコンテンツである場合、コンテンツ配信サーバ2はクライアント端末1との間の回線状況の変化等に応じて配信するコンテンツの品質を適宜調整して配信する。また、コンテンツ配信サーバ2は、配信対象となるコンテンツから補償用コンテンツ作成手段4により補償用コンテンツを作成してコンテンツデータベース5に蓄積し、補償用コンテンツの配信が必要になると、補償用コンテンツの配信も行う。この補償用コンテンツの配信時も暗号化処理手段3で暗号化して配信する。
【0023】
補償用コンテンツとしては、配信対象となるコンテンツがストリーミングコンテンツの場合、ダウンロードコンテンツとする。また、配信対象コンテンツがライブストリーミングコンテンツの場合、その補償用コンテンツとしては、ダウンロードコンテンツ以外に、オンデマンドストリーミングコンテンツも用意する。
【0024】
クライアント端末1の制御手段14は、入出力装置13を通じて入力される指示に従って、利用者が視聴しようとする暗号化コンテンツを復号化するための復号鍵を含むチケットをチケットサーバ61より購入し、そのチケットに内包される復号鍵を使って、コンテンツ再生手段11で受信した暗号化コンテンツを復号化して再生し、ユーザによるコンテンツの視聴を可能にする。補償用データ管理手段12は、コンテンツ再生手段11によるコンテンツの再生中に、コンテンツの再生品質に関する情報を補償用データとして検出し、蓄積する。補償用データとしては、当該コンテンツについて受信したパケット数、再生中の映像のフレームレート、再生を開始してからの経過時間、再生や停止など実行されたコマンドなどが考えられる。
【0025】
利用者は、再生品質に満足しなかったためにその補償を求める場合、その旨の指示を入出力装置13から入力すると、制御手段14は、補償用データ管理手段12に蓄積された補償用データを権利管理装置6の補償サービス管理手段62へ送信する。なお、利用者からの指示を契機に補償用データを送信する代わりに、制御手段14が自動的に補償用データを補償サービス管理手段62へ送信するようにしても良い。この場合、補償用データの送信は、一度に行っても良いし、何回かにわけて行ってもよい。一度に送る場合、当該コンテンツの再生終了時やコマンドによる再生停止時に送信する。何回かにわけて送信する場合には、クライアント端末1で当該コンテンツの受信や再生に関するコマンドが実行される毎のタイミングや、また一定時間毎のタイミングで、直前に送信した以降のデータが送信される。わけて送信する場合、受信側では全てのデータが揃うのを待って処理を開始する。
【0026】
補償用データを受信した権利管理装置6では、図2に示すように、補償用データの受信(ステップP1)、補償サービスデータベース64の参照(ステップP2)、補償サービスの必要性の判定(ステップP3)、補償サービスが必要な場合のチケットの送信(ステップP4)、補償サービスが不要な場合のその旨のメッセージの送信(ステップP5)といった処理が概ね実施される。具体的には、補償サービス管理手段62は、クライアント端末1から補償用データを受信すると、それを補償サービス決定手段63に伝達する。補償サービス決定手段63は、補償用データを解析してクライアント端末1におけるコンテンツの再生品質を定量化する。そして、補償サービスデータベース64を参照して、当該再生品質に該当する補償サービスの有無を判定し、結果を補償サービス管理手段62に伝達する。補償サービス管理手段62は、チケットサーバ61と連携し、補償が必要であった場合には、補償サービス決定手段63で決定された補償サービスをクライアント端末1が受けることができる補償用チケットをクライアント端末1に対して送信し、補償が必要でない場合にはその旨のメッセージをクライアント端末1に対して送信する。補償用チケットには、補償用コンテンツの指定とその暗号化を解く復号鍵が含まれている。
【0027】
クライアント端末1に送られてきた補償用チケットは、それが利用されるまで制御手段14に記憶される。また、クライアント端末1に送られてきた補償不要の旨のメッセージは例えば入出力装置13から出力され、ユーザに提示される。ユーザは、補償用コンテンツを視聴する場合、制御手段14に記憶された補償用チケットを指定してコンテンツ再生手段11を起動する。コンテンツ再生手段11は、コンテンツ配信サーバ2に対して、補償用チケットで指定された補償用コンテンツの配信を要求する。コンテンツ配信サーバ2は、指定された補償用コンテンツをコンテンツデータベース5から読み出し、暗号化処理手段3で暗号化し、クライアント端末1へ配信する。コンテンツ再生手段11は、受信した補償用コンテンツを補償用チケットに含まれる復号鍵で復号化して再生し、ユーザに視聴させる。
【0028】
このように本実施の形態によれば、ネットワークやサーバの過負荷などによりクライアント端末1側で一定の再生品質が得られなかったコンテンツ配信や再生が中断されたコンテンツ配信について、コンテンツの再視聴という方法で補償することが可能となる。特に、ライブ中継など失敗が許されないライブストリーミングコンテンツの配信において、万一事故が起こり、十分な品質で配信が行えなかった場合でも、オンデマンドストリーミングコンテンツによる再視聴、あるいはダウンロードコンテンツによる再視聴といった補償が可能となる。また、補償のために再視聴させるコンテンツは暗号化されて配信されるため、補償対象クライアント以外の者に不正に再生されるのが防止される。
【0029】
【第1の実施例】
次に第1の実施の形態の第1の実施例について図面を参照して詳細に説明する。
【0030】
図3を参照すると、本発明の第1の実施の形態の第1の実施例にかかるコンテンツ配信システムは、コンテンツの生成や登録などを行うコンテンツ生成装置7と、コンテンツ利用者からの利用要求に対して利用の可否を判断し復号鍵を含むチケットの送信など行う権利管理装置6と、コンテンツを蓄積し管理するコンテンツ管理装置8と、コンテンツの中継を行う1以上の中継サーバ9と、コンテンツ利用者が受信したコンテンツを視聴するクライアント端末1とから構成されている。
【0031】
コンテンツ生成装置7は、映像データからのストリーミングコンテンツの生成など配信対象となるコンテンツの生成、そのコンテンツの再生品質が所定の基準を満たさなかったときの補償サービスの内容の生成、コンテンツの暗号化に使用する暗号鍵の生成などを行う生成手段71と、生成手段71で生成されたデータの権利管理装置6およびコンテンツ管理装置8への登録を行う登録手段72とを含む。
【0032】
権利管理装置6は、クライアント端末1からコンテンツの利用要求を受信し、当該コンテンツを復号するための適切な復号鍵を内包するチケットをクライアント端末1に送信するなどの処理を行うチケットサーバ61と、コンテンツ再生中の再生品質に関する情報である補償用データをクライアント端末1から受信し、決定した補償サービスの内容をチケットサーバ61に通知するなどの処理を行う補償サービス管理手段62と、前記補償用データの内容を解析し、適切な補償サービスを決定する補償サービス決定手段63と、クライアント端末1におけるコンテンツ再生品質に応じた補償サービスの内容を登録しておく補償サービスデータベース64と、暗号化および復号に用いられる暗号鍵を登録しておく暗号鍵データベース66と、この暗号鍵データベース66への暗号鍵の登録、その払出しを管理する暗号鍵管理手段65とを含む。
【0033】
コンテンツ管理装置8は、コンテンツ生成装置7から送信される配信対象コンテンツの登録やその配信などを行うコンテンツ管理手段81と、コンテンツ生成装置7から送信される補償サービスの内容に従って配信対象コンテンツから補償サービスに利用する補償用コンテンツを作成する補償用コンテンツ作成手段4と、配信するコンテンツに対して暗号化処理を施す暗号化処理手段3と、配信対象コンテンツや補償用コンテンツなどを蓄積しておくコンテンツデータベース5とを含む。
【0034】
中継サーバ9は、コンテンツ管理装置8とクライアント端末1との間に位置し、コンテンツ管理装置8のコンテンツ管理手段81から配信されるコンテンツの中継を行う機能を持つサーバであり、CDN(Contents Distribution Network/Contents Delivery Network)の一部を構成する。CDNは、ネットワーク上に複製サーバや蓄積サーバと呼ばれる中継サーバを複数配置し、予めそれらの中継サーバにコンテンツを転送しておき、エンドユーザからのアクセス要求に対して複数存在する中継サーバの中からそのユーザにとって最適な中継サーバにアクセスすることにより、ユーザに対するレスポンスの向上とトラフィックの軽減を図る技術である。
【0035】
クライアント端末1は、コンテンツ管理装置8から中継サーバ9経由で配信されるコンテンツを受信再生するコンテンツ再生手段11と、このコンテンツ再生手段11によるコンテンツの再生品質に関する情報を検出して蓄積する補償用データ管理手段12と、表示装置やキーボード等を含む入出力装置13と、これらに接続されると共に図示しないインターネット等のネットワークを介して権利化管理装置6に接続される制御手段14とを含む。
【0036】
次に、本実施例の動作を、1つの配信対象コンテンツに注目し、その生成から配信、再生、その補償の各段階にわけて説明する。
【0037】
(1)配信対象コンテンツ、補償用コンテンツの生成と配布(図4参照)
コンテンツ生成装置7の生成手段71は、先ず、映像データなどから配信対象コンテンツを生成する(ステップS701)。
【0038】
次に、コンテンツ生成装置7の生成手段71は、配信対象コンテンツがクライアント端末1で所望の品質で再生できなかった場合の補償サービスの内容を生成する(ステップS702)。具体的には、配信対象コンテンツ毎に以下の項目を決定する。
(a)配信対象コンテンツID
(b)補償再生品質条件
(c)サービス形態
(d)補償用コンテンツID
(e)その他の情報
【0039】
(a)の配信対象コンテンツIDは、コンテンツ配信システムにおいて当該配信対象コンテンツを一意に識別するための識別子である。(b)の補償再生品質条件は、当該配信対象コンテンツに対する補償を認める再生品質の条件である。例えば、配信対象コンテンツの最高の再生品質を1、最低の最高品質を0とする場合、1から0の中間の値に数値化された再生品質レベルを用いた条件式が設定される。(c)のサービス形態は、コンテンツの再視聴の形態を示し、例えば再ストリーミング許可、ダウンロード許可等が設定される。(d)の補償用コンテンツIDは、当該配信対象コンテンツのクライアント端末1での再生品質が、(b)の補償再生品質条件に適合したときに、(c)のサービス形態で再視聴を許可する補償用コンテンツを一意に識別するための識別子である。(e)のその他の情報は、クライアント端末1から送られてくる補償用データから再生品質を定量化するために使う情報である。例えば、補償用データに含まれる受信パケット数で再生品質を定量化する場合、コンテンツ本来の総パケット数が必要になるため、この情報がその他の情報に設定される。
【0040】
上述した補償サービスの内容は、1つの配信対象コンテンツ当たり1つに限られず、異なる補償再生品質条件について複数生成することもできる。例えば、再生品質レベルlevel1と、それより低い再生品質レベルlevel2との2種類について、level2に満たない場合にはダウンロード許可、level2は満たすがleve1は満たさない場合には再ストリーミング許可の2つの補償サービス内容を生成することができる。
【0041】
ここで、補償サービスの内容の生成は人手で実施しても良いし、プログラムで自動生成しても良い。プログラムで自動生成する場合、例えば、配信対象コンテンツの種別(ライブストリーミングコンテンツやストリーミングコンテンツ等)毎の補償再生品質条件およびサービス形態を予め記憶するファイルと、配信対象コンテンツの種別をキーにこのファイルから補償再生品質条件およびサービス形態を読み出し、それに配信対象コンテンツID、補償用コンテンツIDを付加し、更に配信対象コンテンツのデータ量から配信時におけるパケット総数を見積もって付加するプログラムとを用意すれば良い。
【0042】
また、コンテンツ生成装置7は、配信対象コンテンツおよび補償用コンテンツの暗号化及び復号化に使う暗号鍵、これらのコンテンツを配布する中継サーバ9に関する情報を生成する(ステップS703)。具体的には、コンテンツと中継サーバ9の組毎に以下のような情報を生成する。
(a)コンテンツID
(b)中継サーバID
(c)中継サーバURI
(d)暗号鍵
【0043】
(a)のコンテンツIDは、配信対象コンテンツまたは補償用コンテンツのIDであり、ステップS702で生成されたものと同じものである。(b)、(c)の中継サーバIDとURIは、配信対象コンテンツおよび補償用コンテンツの配布先となる中継サーバ9の識別子およびURIである。(d)の暗号鍵は、(a)のコンテンツIDを持つコンテンツの暗号化および復号化に使う暗号鍵である。ここでは、DES暗号などの共通鍵暗号系における共通鍵を用い、例えば(a)のコンテンツIDと(b)の中継サーバIDとから暗号鍵を生成することにより、コンテンツ及び中継サーバの組み合わせ毎の暗号鍵を生成する。勿論、RSA暗号などの公開鍵暗号系における鍵ペアを用いることもできる。
【0044】
コンテンツ生成装置7の登録手段72は、ステップS702で生成した補償サービス内容をその登録のために権利管理装置6およびコンテンツ管理装置8へ送信する(ステップS704)。
【0045】
権利管理装置6のチケットサーバ61は、補償サービス内容を受信すると、補償サービス管理手段62に伝達する(ステップS601)。補償サービス管理手段62は、伝達された補償サービス内容を補償サービスデータベース64へ登録する(ステップS602)。図5に補償サービスデータベース64の登録内容の一例を示す。ここでは、同じコンテンツID=contents1のコンテンツについて2種類の補償サービス内容が登録されている。その1つは、クライアント端末1での再生品質Xがlevel2を越えているがlevel1以下の場合に、コンテンツID=contents1h1の補償用コンテンツに対する再ストリーミング許可を認めるものであり、他の1つは、クライアント端末1での再生品質Xがlevel2以下の場合に、コンテンツID=contents1h2の補償用コンテンツに対するダウンロード許可を認めるものである。
【0046】
コンテンツ管理装置8のコンテンツ管理手段81は、補償サービス内容を受信すると(ステップS801)、それをコンテンツデータベース5に登録する(ステップS802)。登録される内容は図5と同じである。
【0047】
次にコンテンツ生成装置7の登録手段72は、ステップS703で生成した暗号鍵と中継サーバに関する情報を、その登録のために権利管理装置6へ送信する(ステップS705)。権利管理装置6のチケットサーバ61は、暗号鍵と中継サーバに関する情報を受信すると、それを暗号鍵管理手段65に伝達する(ステップS603)。暗号鍵管理手段65は、それを暗号鍵データベース66に登録する(ステップS604)。
【0048】
図6に暗号鍵データベース66の登録内容の一例を示す。ここでは、コンテンツID=contents1を持つ配信対象コンテンツについて、サーバ1からサーバnまでの各中継サーバ9毎に中継サーバID、中継サーバURI、暗号鍵が登録されている。また、この配信対象コンテンツの補償用コンテンツとして、コンテンツID=contents1h1の補償用コンテンツと、コンテンツID=contents1h2の補償用コンテンツとの2種類のコンテンツとがあり、それぞれについて、サーバ1からサーバnまでの各中継サーバ9毎に中継サーバID、中継サーバURI、暗号鍵が登録されている。
【0049】
次にコンテンツ生成装置7の登録手段72は、ステップS701で生成された配信対象コンテンツを、その登録ならびに配信のためにコンテンツIDを付随させてコンテンツ管理装置8へ送信する(ステップS706)。コンテンツ管理装置8のコンテンツ管理手段81は、配信対象コンテンツを受信すると(ステップS803)、コンテンツデータベース5へ登録する(ステップS804)。ここで、配信対象コンテンツがライブストリーミングコンテンツの場合、コンテンツ管理手段81は、受信したライブストリーミングコンテンツの内容をコンテンツデータベース5へ録画することで登録する。図7にコンテンツデータベース5の登録内容の一例を示す。ここでは、コンテンツID=contents1を持つ配信対象コンテンツがそのIDと共に登録されている。なお、contents1h1、contents1h2に関する部分は後述のようにして生成された補償用コンテンツの登録内容であり、補償サービス内容はステップS802で登録されたもので、その中身は図5と同じである。
【0050】
補償用コンテンツ作成手段4は、コンテンツデータベース5に補償サービス内容が登録されると、配信対象コンテンツがコンテンツデータベース5に登録され次第、その配信対象コンテンツから補償用コンテンツを生成し、コンテンツデータベース5に登録する(ステップS805)。例えば、コンテンツID=contents1、サービス形態=再ストリーミング許可、補償用コンテンツID=contents1h1という補償サービス内容が登録されると、contents1の配信対象コンテンツがコンテンツデータベース5に登録され次第、この登録された配信対象コンテンツからオンデマンドストリーミングコンテンツを生成し、図7に示したように、コンテンツID=contents1h1に対応付けてコンテンツデータベース5に登録する。ダウンロード許可の補償サービス内容が登録された場合も同様である。
【0051】
(2)配信対象コンテンツ及び補償用コンテンツの中継サーバへの配布(図8参照)
コンテンツ管理装置8のコンテンツ管理手段81は、コンテンツデータベース5に登録された配信対象コンテンツ及び補償用コンテンツを暗号化して各中継サーバ9へ配布する。ライブストリーミングコンテンツの場合、中継サーバ9への配布は、コンテンツ生成装置7からのライブストリーミングコンテンツの受信時に速やかに実施され、それ以外のコンテンツの場合、配布可能となった時点で速やかに実施される。1つのコンテンツの配布は具体的には以下のように行われる。
【0052】
コンテンツ管理手段81は、配布対象となるコンテンツのIDを指定して権利管理装置6の暗号鍵管理手段65に対して、暗号鍵と中継サーバに関する情報を要求する(ステップS711)。暗号鍵管理手段65は、この要求を受信すると(ステップS611)、要求で指定されたコンテンツIDで暗号鍵データベース66を検索して図6のコンテンツIDが指定されたコンテンツIDと一致する全ての暗号鍵と中継サーバに関する情報を取得し(ステップS612)、それらをコンテンツ管理手段81へ送信する(ステップS613)。
【0053】
コンテンツ管理手段81は、暗号鍵管理手段65から送られる情報を受信し(ステップS712)、暗号鍵と中継サーバに関する情報毎に、暗号化処理(ステップS713)と暗号化されたコンテンツの送信処理(ステップS714)とを繰り返す。具体的には、暗号鍵と中継サーバに関する情報に含まれるコンテンツIDを持つコンテンツをコンテンツデータベース5から取り出し、同情報に含まれる暗号鍵と一緒に暗号化処理手段3に渡して、そのコンテンツをその暗号鍵で暗号化した暗号化コンテンツを生成させ、この暗号化コンテンツをそのコンテンツIDを添えて、暗号鍵と中継サーバに関する情報に含まれる中継サーバURIで特定される中継サーバ9へ送信する。
【0054】
各中継サーバ9では、コンテンツ管理手段81から送信されてくる暗号化コンテンツを受信し、そのコンテンツIDに対応付けて内部に蓄積する(ステップS901)。
【0055】
以上のような処理が配信対象コンテンツ及び補償用コンテンツに対して実施されることで、各中継サーバ9に暗号化された配信対象コンテンツ及び暗号化された補償用コンテンツが蓄積される。
【0056】
(3)クライアント端末での配信対象コンテンツの視聴と補償用データの検出(図9参照)
クライアント端末1の利用者は、視聴したいコンテンツのIDを選択する。例えば、コンテンツ管理装置8が運営するホームページで、配信対象コンテンツのIDの一覧を提示するサービスを行っている場合、そのページからコンテンツIDを選択する。また、利用者は、コンテンツの配信を受ける中継サーバ9のサーバIDを選択する。この選択も例えばコンテンツIDの選択と同様に行うことができる。利用者は、クライアント端末1の入出力装置13の操作によって制御手段14を起動し、視聴したいコンテンツID及び選択した中継サーバ9のサーバIDを指定し、チケットの購入を指示する。これに応じて制御手段14は、コンテンツID及びサーバIDを含むチケット要求を権利管理装置6のチケットサーバ61へ送信する(ステップS101)。
【0057】
チケットサーバ61は、チケットの要求を受信すると(ステップS621)、チケットを生成する(ステップS622)。具体的には、要求中で指定されたコンテンツID及びサーバIDの組を持つ暗号鍵と中継サーバに関する情報を暗号鍵管理手段65を通じて暗号鍵データベース66から取り出し、この取り出した情報中に含まれる暗号鍵、中継サーバURIを内包するチケットを生成する。ここで、チケットは電子的なもので、紙媒体で作られている通常のチケットとは相違する。次に、チケットサーバ61は、生成したチケットをクライアント端末1へ送信する(ステップS623)。なお、チケットの購入が有償の場合、チケットサーバ61とクライアント端末1との間で既知の方法によるユーザ認証および電子決済がなされるが、図9のフローでは省略している。
【0058】
クライアント端末1の制御手段14は、チケットサーバ61から送信されてきたチケットを受信し、それが利用されるまで内部に一時的に記憶する(ステップS102)。利用者は、この記憶されたチケットを使ってコンテンツを視聴する。具体的には、コンテンツ再生手段11により、チケットに記述されたサーバURIの中継サーバ9に接続し、同チケットに記述されたコンテンツIDを指定したコンテンツ要求を中継サーバ9に送信する(ステップS103)。
【0059】
中継サーバ9は、クライアント端末1からコンテンツ要求を受信すると(ステップS911)、コンテンツ要求で指定されたコンテンツIDに対応する暗号化コンテンツをクライアント端末1へ配信する(ステップS912)。
【0060】
クライアント端末1のコンテンツ再生手段11は、中継サーバ9から配信される暗号化コンテンツを受信し、チケットに内包されている暗号鍵で復号化して再生し、利用者に当該コンテンツを視聴させる(ステップS104)。このコンテンツ再生手段11によるコンテンツの再生中、補償用データ管理手段12は、コンテンツの再生品質に関する情報を検出し、再生中のコンテンツのIDに対応付けて蓄積する(ステップS105)。
【0061】
(4)補償サービスの実施(図10参照)
クライアント端末1の利用者は、配信対象コンテンツの再生品質に満足しなかったためにその補償を求める場合、補償用コンテンツの配信を受ける中継サーバ9を選択し、その中継サーバ9のサーバIDと補償用データ管理手段12に記憶されている補償用データとを指定して入出力装置13から制御手段14に対して、補償サービスの実施の要求を入力する。制御手段14は、指定された補償用データ、配信対象コンテンツID、利用者が指定した中継サーバ9のサーバIDおよびクライアント端末1のアドレスを指定した補償サービス要求を権利管理装置6の補償サービス管理手段62へ送信する(ステップS111)。
【0062】
補償サービス管理手段62は、クライアント端末1から送信された補償サービス要求を受信すると(ステップS631)、その要求で指定された補償用データとコンテンツIDとを補償サービス決定手段63に伝達する。補償サービス決定手段63は、先ず、補償用データを解析してクライアント端末1での再生品質レベルXを求める。例えば、補償用データとして受信パケット数を利用する場合、受信パケット数を配信対象コンテンツの本来のパケット総数で割った値を再生品質レベルXとする。次に、コンテンツIDで補償サービスデータベース64を検索して同じコンテンツIDを含む補償サービス内容を全て抽出し、個々の補償サービス内容に記述された補償再生品質条件と前記再生品質レベルXを比較することにより、補償サービスの要否を判断する(ステップS633)。例えば、コンテンツIDがcontents1であり、再生品質Xがlevel2以下であれば、図5のダウンロード許可の補償サービスが必要と判断する。また、再生品質Xがlevel2を越えているが、level1以下であれば、図5の再ストリーミング許可の補償サービスが必要と判断する。また、再生品質Xがlevel1を越えていれば、補償不要と判断する。
【0063】
補償サービス決定手段63は、補償が必要であると判断した場合(ステップS634でYES)、その旨と必要な補償サービス内容を補償サービス管理手段62に通知し、補償サービス管理手段62はこれにクライアント端末1から指定されたサーバIDおよびクライアント端末1のアドレスを添えてチケットサーバ61に通知する。チケットサーバ61は、この通知に従い、補償用チケットを生成する(ステップS635)。具体的には、チケットサーバ61は、まず、通知された補償サービス内容から、サービス形態と補償用コンテンツIDとを抽出する。次に、この補償用コンテンツIDとクライアント端末1が指定したサーバIDの組み合わせに適合する暗号鍵と中継サーバに関する情報を暗号鍵管理手段65を通じて暗号鍵データベース66から検索する。次に、検索した暗号鍵と中継サーバに関する情報から中継サーバURIと暗号鍵を抽出し、この中継サーバURI、暗号鍵、および前記補償サービス内容から抽出したサービス形態と補償用コンテンツIDを内包する補償用チケットを生成する。そして、生成した補償用チケットを、通知されたアドレスのクライアント端末1へ送信する(ステップS636)。
【0064】
他方、補償サービス決定手段63は、補償が不要であると判断した場合(ステップS634でNO)、その旨を補償サービス管理手段62に通知し、補償サービス管理手段62はそれにクライアント端末1のアドレスを添えてチケットサーバ61へ通知する。チケットサーバ61は、この通知に従って、補償できない旨のメッセージをクライアント端末1へ送信する(ステップS637)。
【0065】
クライアント端末1の制御手段14は、補償サービス要求に対する応答を受信し、補償用チケットであれば、入出力装置13に表示すると共にそれが利用されるまで内部に一時的に記憶し、補償不要のメッセージであれば入出力装置13に表示する(ステップS112)。利用者は、この記憶された補償チケットを使って補償用コンテンツを視聴する。具体的には、コンテンツ再生手段11により、補償用チケットに記述されたサーバURIの中継サーバ9に接続し、同チケットに記述された補償用コンテンツIDを指定したコンテンツ要求を中継サーバ9に送信する(ステップS113)。
【0066】
中継サーバ9は、クライアント端末1からコンテンツ要求を受信すると(ステップS921)、コンテンツ要求で指定された補償用コンテンツIDに対応する暗号化補償用コンテンツをクライアント端末1へ配信する(ステップS922)。
【0067】
クライアント端末1のコンテンツ再生手段11は、中継サーバ9から配信される暗号化補償用コンテンツを受信し、補償用チケットに内包されている暗号鍵で復号化して再生し、利用者に当該コンテンツを視聴させる(ステップS114)。
【0068】
【第2の実施例】
次に、本発明の第1の実施の形態の第2の実施例について説明する。
【0069】
本実施例のコンテンツ配信システムは、図11に示すように、権利管理装置6の補償サービス決定手段63が、各中継サーバ9の負荷状況を含めネットワークの負荷状況をモニタしており、クライアント端末1への補償サービスの実施時、必要に応じて補償用コンテンツを配信する中継サーバ9を自動的に変更する機能を有している点で、第1の実施例と相違する。
【0070】
図12は本実施例で用いる補償サービス内容の例を示す。図5の補償サービス内容の1行目の再ストリーミング許可がサーバ切替えによる再ストリーミング許可に置き換わっている点が相違する。
【0071】
以下、第1の実施例との相違点を中心に本実施例の動作を説明する。
【0072】
補償サービスの実施の段階において、クライアント端末1の利用者は、配信対象コンテンツの再生品質に満足しなかったためにその補償を求める場合、補償用コンテンツの配信を受ける中継サーバ9を選択し、その中継サーバ9のサーバIDと補償用データ管理手段12に記憶されている補償用データとを指定して入出力装置13から制御手段14に対して、補償サービスの実施の要求を入力する。制御手段14は、指定された補償用データ、配信対象コンテンツID、利用者が指定した中継サーバ9のサーバIDおよびクライアント端末1のアドレスを指定した補償サービス要求を権利管理装置6の補償サービス管理手段62へ送信する(ステップS111)。
【0073】
補償サービス管理手段62は、クライアント端末1から送信された補償サービス要求を受信すると(ステップS631)、その要求で指定された補償用データとコンテンツIDとサーバIDを補償サービス決定手段63に伝達する。補償サービス決定手段63は、先ず、補償用データを解析してクライアント端末1での再生品質レベルXを求める。例えば、補償用データとして受信パケット数を利用する場合、受信パケット数を配信対象コンテンツの本来のパケット総数で割った値を再生品質レベルXとする。次に、コンテンツIDで補償サービスデータベース64を検索して同じコンテンツIDを含む補償サービス内容を全て抽出し、個々の補償サービス内容に記述された補償再生品質条件と前記再生品質レベルXを比較することにより、補償サービスの要否を判断する(ステップS633)。例えば、コンテンツIDがcontents1であり、再生品質Xがlevel2以下であれば、図12のダウンロード許可の補償サービスが必要と判断し、再生品質Xがlevel1を越えていれば、補償不要と判断する。こうした判断が行われたときの動作は第1の実施例と同じである。他方、再生品質Xがlevel2を越えているが、level1以下であれば、図12のサーバ切替えによる再ストリーミング許可の補償サービスが必要と判断する。このときの動作が第1の実施例と以下のように相違する。
【0074】
補償サービス決定手段63は、補償が必要であると判断した場合で且つその補償が、サーバ切替えによる再ストリーミング許可の場合にはステップS634の処理において、ユーザが指定したサーバIDを持つ中継サーバ9の負荷状況を調べ、予め定められた値より小さければ、補償サービスが必要である旨と、必要な補償サービス内容として「サーバ切替えによる再ストリーミング許可」を第1の実施例と同様に単に「再ストリーミング許可」とした補償サービス内容とを補償サービス管理手段62に通知する。他方、そのサーバIDを持つ中継サーバ9の負荷が予め定められた値を超えている過負荷状態であれば、負荷の小さな他の中継サーバ9を選択し、この選択した中継サーバ9のIDと補償が必要である旨と必要な補償サービス内容とを補償サービス管理手段62に通知する。
【0075】
補償サービス管理手段62は、「再ストリーミング許可」の補償サービスが必要である旨を補償サービス決定手段63から通知されると、第1の実施例と同様に、これにクライアント端末1から指定されたサーバIDおよびクライアント端末1のアドレスを添えてチケットサーバ61に通知する。チケットサーバ61は、この通知に従い、補償用チケットを生成する(ステップS635)。具体的には、チケットサーバ61は、まず、通知された補償サービス内容から、サービス形態と補償用コンテンツIDとを抽出する。次に、この補償用コンテンツIDとクライアント端末1が指定したサーバIDの組み合わせに適合する暗号鍵と中継サーバに関する情報を暗号鍵管理手段65を通じて暗号鍵データベース66から検索する。次に、検索した暗号鍵と中継サーバに関する情報から中継サーバURIと暗号鍵を抽出し、この中継サーバURI、暗号鍵、および前記補償サービス内容から抽出したサービス形態と補償用コンテンツIDを内包する補償用チケットを生成する。そして、生成した補償用チケットを、通知されたアドレスのクライアント端末1へ送信する(ステップS636)。
【0076】
他方、補償サービス管理手段62は、負荷の軽い中継サーバ9のサーバIDと「サーバ切替えによる再ストリーミング許可」の補償サービスが必要である旨が補償サービス決定手段63から通知されると、これに前記通知されたサーバIDおよびクライアント端末1のアドレスを添えてチケットサーバ61に通知する。チケットサーバ61は、この通知に従い、前述と同様にして補償用チケットを生成する(ステップS635)。これにより、補償サービス決定手段63で決定されたサーバIDを持つ中継サーバのURI、暗号鍵、および前記補償サービス内容から抽出したサービス形態と補償用コンテンツIDを内包する補償用チケットがクライアント端末1へ送信される(ステップS636)。
【0077】
クライアント端末側では、第1の実施例と同様に、コンテンツ再生手段11により、補償用チケットに記述されたサーバURIの中継サーバ9に接続し、同チケットに記述された補償用コンテンツIDを指定したコンテンツ要求を中継サーバ9に送信すると(ステップS113)、中継サーバ9は、指定された補償用コンテンツIDに対応する暗号化補償用コンテンツをクライアント端末1へ配信し(ステップS922)、コンテンツ再生手段11は、中継サーバ9から配信される暗号化補償用コンテンツを受信し、補償用チケットに内包されている暗号鍵で復号化して再生し、利用者に当該コンテンツを視聴させる(ステップS114)。
【0078】
このように本実施例によれば、補償用サービスとして再ストリーミングを許可する場合、負荷の小さな中継サーバ9経由で補償用コンテンツを配信することにより、再ストリーミング時に再び再生品質が低下する事態を防止することができる。
【0079】
【第3の実施例】
本実施例では、補償用データとして再生時間と終了状態を用い、また補償サービスとして、前回中断箇所からの再ストリーミング許可と第2の実施例と同じくサーバ切替えによる再ストリーミング許可とを可能とする。ここで、再生時間とは、クライアント端末1で配信対象コンテンツであるライブストリーミングコンテンツやストリーミングコンテンツの再生を開始してから停止または中断するまでの経過時間である。また、終了状態とは、再生が正常終了したか、異常終了したかを示す状態である。本実施例では、クライアント端末1のユーザが再生停止コマンドによって再生を中断したときを正常終了、それ以外の何らかの理由で再生が停止したときを異常終了とする。
【0080】
本実施例のコンテンツ配信システムの構成は第2の実施例と同様に図11に示した構成を有する。本実施例で用いる補償サービス内容の例を図13に示す。ここでは、同じコンテンツID=contents1のコンテンツ(ライブストリーミングコンテンツ)について2種類の補償サービス内容が登録されている。その1つは、クライアント端末1での再生時間Yが当該コンテンツの正規の再生時間Hより短い時間で正常終了した場合に、コンテンツID=contents1h1の補償用コンテンツ(ストリーミングコンテンツ)に対する再ストリーミングによる続き再生許可を認めるものである。続き再生許可とは、中断箇所以降の再生のみを許可することである。他の1つは、クライアント端末1での再生時間Yが当該コンテンツの正規の再生時間Hより短い時間で終了したことは先と同じであるが、その終了状態が異常終了した場合のもので、同じコンテンツID=contents1h1の補償用コンテンツに対するサーバ切替えによる再ストリーミング許可を認めるものである。なお、その他の情報として、本実施例では正規の再生時間Hが登録される。
【0081】
以下、第1および第2の実施例との相違点を中心に本実施例の動作を説明する。
【0082】
クライアント端末1での補償用データの検出に際し、補償用データ管理手段12は、配信対象コンテンツの再生から終了までの再生時間と、利用者が当該配信対象コンテンツの再生に関して入力した再生開始コマンド、再生終了コマンド等のコマンドとを補償用データとして検出し、内部に蓄積する。
【0083】
補償サービスの実施の段階において、クライアント端末1の利用者は、配信対象コンテンツの視聴を急用のために自らの意志で中断したか、或いは他の何らかの理由で中断したために、再視聴を希望する場合、補償用コンテンツの配信を受ける中継サーバ9を選択し、その中継サーバ9のサーバIDと補償用データ管理手段12に記憶されている補償用データとを指定して入出力装置13から制御手段14に対して、補償サービスの実施の要求を入力する。制御手段14は、指定された補償用データ、配信対象コンテンツID、利用者が指定した中継サーバ9のサーバIDおよびクライアント端末1のアドレスを指定した補償サービス要求を権利管理装置6の補償サービス管理手段62へ送信する(ステップS111)。
【0084】
補償サービス管理手段62は、クライアント端末1から送信された補償サービス要求を受信すると(ステップS631)、その要求で指定された補償用データとコンテンツIDとサーバIDを補償サービス決定手段63に伝達する。補償サービス決定手段63は、先ず、補償用データを解析してクライアント端末1での再生時間Yと終了状態とを求める。次に、コンテンツIDで補償サービスデータベース64を検索して同じコンテンツIDを含む補償サービス内容を全て抽出し、個々の補償サービス内容に記述された補償再生品質条件と前記再生時間Yおよび終了状態とを比較することにより、補償サービスの要否を判断する(ステップS633)。例えば、コンテンツIDがcontents1の場合、再生時間Yが正規の再生時間Hより短くで且つ異常終了していれば、図13のサーバ切替えによる再ストリーミング許可の補償サービスが必要と判断する。このときの以降の動作は第2の実施例と同じである。他方、再生時間Yが正規の再生時間Hより短く且つ正常終了していれば、再ストリーミングによる続き再生許可の補償サーバが必要と判断する。このときの以降の動作は以下のようになる。
【0085】
補償サービス決定手段63は、補償が必要であると判断した場合で且つその補償が、再ストリーミングによる続き再生許可の場合にはステップS634の処理において、再生時間Yと再ストリーミングによる続き再生許可にかかる補償サービス内容とを補償サービス管理手段62に通知する。補償サービス管理手段62は、これらを受信すると、これらにクライアント端末1から指定されたサーバIDおよびクライアント端末1のアドレスを添えてチケットサーバ61に通知する。チケットサーバ61は、この通知に従い、補償用コンテンツを中断箇所以降から視聴可能な補償用チケットを生成する(ステップS635)。具体的には、チケットサーバ61は、まず、通知された補償サービス内容から、サービス形態と補償用コンテンツIDとを抽出する。次に、この補償用コンテンツIDとクライアント端末1が指定したサーバIDの組み合わせに適合する暗号鍵と中継サーバに関する情報を暗号鍵管理手段65を通じて暗号鍵データベース66から検索する。次に、検索した暗号鍵と中継サーバに関する情報から中継サーバURIと暗号鍵を抽出し、この中継サーバURI、暗号鍵、および前記補償サービス内容から抽出したサービス形態と補償用コンテンツID、更に再生時間Y以降から再生させる命令を内包する補償用チケットを生成する。そして、生成した補償用チケットを、通知されたアドレスのクライアント端末1へ送信する(ステップS636)。
【0086】
クライアント端末側では、コンテンツ再生手段11により、補償用チケットに記述されたサーバURIの中継サーバ9に接続し、同チケットに記述された補償用コンテンツIDおよび再生時間Y以降から再生させる命令を指定したコンテンツ要求を中継サーバ9に送信する(ステップS113)。中継サーバ9は、指定された補償用コンテンツIDに対応する暗号化補償用コンテンツの全データ量、正規の再生時間および再生時間Hから例えば比例配分によって再生時間H以降のコンテンツ部分を求め、このコンテンツ部分をクライアント端末1へ配信する(ステップS922)。コンテンツ再生手段11は、中継サーバ9から配信される暗号化補償用コンテンツを受信し、補償用チケットに内包されている暗号鍵で復号化して再生し、利用者に当該コンテンツを視聴させる(ステップS114)。なお、中継サーバ9が補償用コンテンツの先頭から配信し、コンテンツ再生手段11で頭出しを行って再生時間H以降を利用者に視聴させるようにしても良い。
【0087】
以上の例では、クライアント端末1において視聴中の配信対象コンテンツが、視聴者の意図した再生停止(正常終了)、システム側の不具合などによる、視聴者の意図しない中断(異常終了)といった終了状態と、終了までの再生経過時間とに基づき、再ストリーミングによる続き再生、サーバ切換えによる再ストリーミングといった補償サービスを実施したが、更にダウンロードコンテンツによる補償も実施するようにして良い。以下にその一例を示す。
【0088】
今、配信対象コンテンツを正しく再生したときの開始から終了までの途中の或る再生時間をT1という閾値として設定し、この閾値T1の前に再生が中断したか、後に再生を中断したかも考慮に入れて補償サービス内容を決定するものとする。また、補償用データ管理手段12により取得する補償用データとしては、先の例と同じく終了時の状態jと、終了時の再生経過時間tとを取得する。これらの補償用データを用いて、次のような評価式により補償サービスの内容を決定する。
【0089】
【数1】
Figure 0004000846
ここで、Play(x,y,z)は、補償用コンテンツを開始位置xから、配信方式yで、サーバzから配信することを表す。また、配信方式はストリーミング(ST)、ダウンロード(DL)のいずれかとする。さらに配信サーバは終了状態jにより次のように決定されるものとする。
【数2】
Figure 0004000846
つまり、あらかじめ指定した位置T1の前に再生が中断し、その中断が正常終了の場合には元のコンテンツを配信したのと同じサーバでコンテンツの先頭からストリーミング再配信を行い、異常終了の場合には元のコンテンツを配信したのと同じサーバでコンテンツの先頭からストリーミング再配信を行うか、あるいは別のサーバからダウンロード配信を行う。また、T1以降の或る時間tに再生が中断し、その中断が正常終了の場合には元のコンテンツを配信したのと同じサーバで位置tからストリーミング配信を行い、異常終了の場合には別のサーバで位置tからストリーミング配信を行う。このような補償サービスにより、中断時の状態に応じて適切に配信サーバを切り替えながら、視聴者が再配信を要求した場合に前回の中断位置からの続きを視聴させることができる。
【0090】
このように本実施例によれば、クライアント端末1の利用者自身による視聴中断に対しても補償用サービスを実施でき、且つ、利用者自身による視聴中断とそれ以外の視聴中断とで補償サービスの内容をかえることが可能となる。
【0091】
【第4の実施例】
この実施例は、配信対象コンテンツの配信を行う中継サーバ9と補償用コンテンツの配信を行う中継サーバ9とを分けるようにした点で、第1の実施例と相違する。この実施例のコンテンツ配信システムの構成は、図3に示した第1の実施例のものと基本的に同じである。以下、本実施例の動作を第1の実施例との相違点を中心に説明する。
【0092】
配信対象コンテンツ、補償用コンテンツの生成と配布の段階において、コンテンツ生成装置7の生成手段71は、図4のステップS702において補償サービスの内容を生成する際、(e)のその他の情報として、複数の中継サーバ9のうち補償用コンテンツを配布する中継サーバのサーバIDも生成する。また、図4のステップS703においては、複数の中継サーバ9のうち配信対象コンテンツの配信に使う中継サーバ9について、配信対象コンテンツの暗号化および復号化に使う暗号鍵、中継サーバ9に関する情報を生成し、複数の中継サーバ9のうち補償用コンテンツの配信に専用に使う中継サーバ9について、補償用コンテンツの暗号化および復号化に使う暗号鍵、中継サーバ9に関する情報を生成する。そして、登録手段72は、ステップS704で補償サービス内容を権利管理装置6およびコンテンツ管理装置8へ送信し、権利管理装置6の補償サービス管理手段62、コンテンツ管理装置8のコンテンツ管理手段81は受信した補償サービス内容を補償サービスデータベース64、コンテンツデータベース5へ登録する。また、登録手段72は、ステップS705で暗号鍵と中継サーバに関する情報を権利管理装置6へ送信し、権利管理装置6の暗号鍵管理手段65はそれを暗号鍵データベース66へ登録する。
【0093】
図14に補償サービスデータベース64の登録内容の一例を示す。コンテンツデータベース5にも同じような補償サービス内容が登録される。第1の実施例の図5に比べて、その他の情報に、補償用コンテンツを配布する中継サーバ9のサーバIDが含まれている点が相違する。
【0094】
図15に暗号鍵データベース66の登録内容の一例を示す。ここでは、コンテンツID=contents1を持つ配信対象コンテンツについて、サーバ1からサーバmまでの各中継サーバ9毎に中継サーバID、中継サーバURI、暗号鍵が登録されている。また、この配信対象コンテンツの補償用コンテンツとして、コンテンツID=contents1h1の補償用コンテンツと、コンテンツID=contents1h2の補償用コンテンツとの2種類のコンテンツとがあり、それぞれについて、特定の中継サーバp用の中継サーバID、中継サーバURI、暗号鍵が登録されている。なお、ここでは、補償用コンテンツの配信を行う中継サーバを1台としているが、2台、3台等、複数台とすることも可能である。
【0095】
次に配信対象コンテンツ及び補償用コンテンツの中継サーバへの配布段階において、コンテンツ管理手段81が補償用コンテンツのコンテンツIDとして、例えばcontents1h1を指定して権利管理装置6の暗号鍵管理手段65に対して暗号鍵と中継サーバに関する情報を要求すると(ステップS711)、暗号鍵管理手段65は、図15の暗号鍵データベース66からそのIDに対応する暗号鍵keyph1と中継サーバに関する情報(サーバp、URIp)を取得し、コンテンツ管理手段81へ送信する(ステップS611〜S613)。コンテンツ管理手段81は、暗号化処理手段3により暗号鍵keyph1で補償用コンテンツを暗号化し、サーバpへ配布する(ステップS712〜S714)。サーバpは、コンテンツID=contents1h1に対応付けて当該暗号化補償用コンテンツを蓄積する(ステップS901)。コンテンツID=contents1h2の補償用コンテンツについても同様である。
【0096】
次に、補償サービスの実施の段階において、クライアント端末1の利用者は、配信対象コンテンツの再生品質に満足しなかったためにその補償を求める場合、補償用データ管理手段12に記憶されている補償用データとを指定して入出力装置13から制御手段14に対して、補償サービスの実施の要求を入力する。第1の実施例のように中継サーバ9のサーバIDの指定は必要ない。制御手段14は、指定された補償用データ、配信対象コンテンツIDおよびクライアント端末1のアドレスを指定した補償サービス要求を権利管理装置6の補償サービス管理手段62へ送信する(ステップS111)。
【0097】
補償サービス管理手段62は、クライアント端末1から送信された補償サービス要求を受信すると(ステップS631)、その要求で指定された補償用データとコンテンツIDとを補償サービス決定手段63に伝達する。補償サービス決定手段63は、第1の実施例と同様に補償サービスの要否を判断する(ステップS633)。補償サービス決定手段63は、補償が必要であると判断した場合(ステップS634でYES)、その旨と必要な補償サービス内容を補償サービス管理手段62に通知し、補償サービス管理手段62はこれにクライアント端末1のアドレスを添えてチケットサーバ61に通知する。チケットサーバ61は、この通知に従い、補償用チケットを生成する(ステップS635)。具体的には、チケットサーバ61は、まず、通知された補償サービス内容から、サービス形態と補償用コンテンツIDとサーバIDとを抽出する。次に、この補償用コンテンツIDとサーバIDの組み合わせに適合する暗号鍵と中継サーバに関する情報を暗号鍵管理手段65を通じて暗号鍵データベース66から検索する。次に、検索した暗号鍵と中継サーバに関する情報から中継サーバURIと暗号鍵を抽出し、この中継サーバURI、暗号鍵、および前記補償サービス内容から抽出したサービス形態と補償用コンテンツIDを内包する補償用チケットを生成する。そして、生成した補償用チケットを、通知されたアドレスのクライアント端末1へ送信する(ステップS636)。
【0098】
クライアント端末側では、第1の実施例と同様に、コンテンツ再生手段11により、補償用チケットに記述されたサーバURIの中継サーバ9に接続し、同チケットに記述された補償用コンテンツIDを指定したコンテンツ要求を中継サーバ9に送信する(ステップS113)。中継サーバ9は、指定された補償用コンテンツIDに対応する暗号化補償用コンテンツをクライアント端末1へ配信し(ステップS922)、コンテンツ再生手段11は、中継サーバ9から配信される暗号化補償用コンテンツを受信し、補償用チケットに内包されている暗号鍵で復号化して再生し、利用者に当該コンテンツを視聴させる(ステップS114)。
【0099】
このように本実施例によれば、補償用コンテンツをそれ専用の中継サーバ経由で配信することにより、ライブストリーミングコンテンツなどの補償用コンテンツの配信時に再び再生品質が低下する事態を防止することができ、補償サービスを確実に実施することが可能となる。
【0100】
以上の各実施例では、クライアント端末1の制御手段14は、利用者からの指示を契機に補償用データを含む補償サービス要求を補償サービス管理手段62に送信した。本実施の形態の説明箇所で既に述べたように、制御手段14が自動的に補償用データを補償サービス管理手段62へ送信するように構成しても良い。この場合、配信対象コンテンツIDとクライアント端末1を特定するクライアント識別子を添えて補償用データを補償サービス管理手段62に送信し、補償サービス管理手段62は、配信対象コンテンツIDとクライアント識別子に対応させて補償用データを内部に蓄積しておく。その後、クライアント端末1の利用者が補償サービスの要求を指示したとき、制御手段14は、配信対象コンテンツID、クライアント識別子、クライアント端末1のアドレスなどを含む補償サービス要求を補償サービス管理手段62に送信し、補償サービス管理手段62は、配信対象コンテンツIDとクライアント識別子に対応する補償用データが内部に蓄積されているか否かを調べ、蓄積されていればそれを用いて前述と同様な処理を行う。
【0101】
また、以上の実施例では、補償用データとして、受信パケット数、再生時間と終了状態を例示したが、これはあくまでも一例であり、再生時の秒間コマ数、受信の際の実行速度、実効帯域など、任意のデータを利用することができる。また、2以上のデータを総合的に判断して再生品質を定量化するようにしても良い。
【0102】
【発明の第2の実施の形態】
図16を参照すると、本実施の形態にかかるコンテンツ配信システムは、補償用データ管理手段をクライアント端末1側でなくコンテンツ配信サーバ2側に補償用データ管理手段12Aとして備えるようにした点で、図1に示した第1の実施の形態と相違する。
【0103】
補償用データ管理手段12Aは、コンテンツ配信サーバ2がクライアント端末1からのコンテンツ配信要求に従って配信対象コンテンツを配信する際、コンテンツ配信サーバ2から配信対象コンテンツIDとクライアント端末1の識別子を受け取り、コンテンツ配信サーバ2からクライアント端末1へ配信されるコンテンツの品質に関する情報を補償用データとして検出して蓄積し、配信終了時や配信中断時などに、配信対象コンテンツID及びクライアント端末1の識別子を添えて補償サービス管理手段62に送信する。検出する情報としては、送信パケット数などが考えられる。補償サービス管理手段62は、配信対象コンテンツIDとクライアント識別子に対応させて補償用データを内部に蓄積しておき、その後、クライアント端末1の制御手段14が、配信対象コンテンツID、クライアント識別子を含む補償サービス要求を送信してきたとき、補償サービス管理手段62は、配信対象コンテンツIDとクライアント識別子に対応する補償用データを用いて補償サービスの要否判断など、第1の実施の形態と同様の処理を行う。
【0104】
この第2の実施の形態によれば、クライアント端末1側に補償用データ管理手段といった特別な機構を必要としない利点がある。
【0105】
なお、図16中、クライアント端末1の制御手段14から補償用データ管理手段12Aに向う破線矢印に示すように、クライアント端末1側におけるコンテンツ再生手段11に対する再生開始コマンド、再生中断コマンド、再生終了コマンド等の再生状況をクライアント端末1から補償用データ管理手段12Aに送信し、補償用データ管理手段12Aはクライアント端末1から受信した再生状況を補償用データに含めて補償サービス管理手段62に伝えるようにしても良い。こうすれば、第1の実施の形態の第3の実施例で説明したような再生時間と終了状態とに応じた補償サービスの提供も可能である。
【0106】
【発明の第3の実施の形態】
図17を参照すると、本実施の形態にかかるコンテンツ配信システムは、補償用データ管理手段をクライアント端末1側とコンテンツ配信サーバ2側の双方に備えるようにした点で、図1に示した第1の実施の形態と相違する。また、コンテンツ配信サーバ2とクライアント端末1との間には中継サーバ9が存在する。なお、この中継サーバ9はコンテンツ配信サーバ2から送信されるコンテンツをクライアント端末1へ中継する機能を持つが、コンテンツを予め蓄積する機能は有していないものとする。
【0107】
コンテンツ配信サーバ2側の補償用データ管理手段12Aは、コンテンツ配信サーバ2がクライアント端末1からのコンテンツ配信要求に従って配信対象コンテンツを配信する際、コンテンツ配信サーバ2から配信対象コンテンツIDとクライアント端末1の識別子を受け取り、コンテンツ配信サーバ2からクライアント端末1へ配信されるコンテンツの品質に関する情報(送信パケット数、送出レートなど)を補償用データとして検出して蓄積し、配信終了時や配信中断時などに、配信対象コンテンツID及びクライアント端末1の識別子を添えて補償サービス管理手段62に送信する。補償サービス管理手段62は、補償用データ管理手段12Aから受信した補償用データをサーバ側補償用データとして、配信対象コンテンツID及びクライアント端末1の識別子に対応させて内部に蓄積する。
【0108】
他方、クライアント端末1側の補償用データ管理手段12で検出され蓄積された補償用データ(受信パケット数など)は、制御手段14により配信対象コンテンツIDとクライアント端末1を特定するクライアント識別子を添えて補償サービス管理手段62に送信される。補償サービス管理手段62は、補償用データ管理手段12から受信した補償用データをクライアント側補償用データとして、配信対象コンテンツIDとクライアント識別子に対応させて補償用データを内部に蓄積しておく。
【0109】
補償サービス管理手段62は、クライアント側補償用データとサーバ側補償用データとが揃った時点で、双方の補償用データを用いて補償サービスの要否判断など、第1の実施の形態と同様の処理を行う。
【0110】
この第3の実施の形態によれば、クライアント端末側で検出された補償用データとサーバ側で検出された補償用データとの双方を用いて、実施する補償サービスの内容を適切に制御でき、よりきめ細かな補償サービスが可能となる。実施する補償サービスの内容の一例を図18に示す。この例では、同じコンテンツID=contents1のコンテンツ(ライブストリーミングコンテンツ)について2種類の補償サービス内容が登録されている。その1つは、クライアント端末1での再生品質Xがlevel1を下回っており、且つコンテンツ配信サーバ2での配信品質Zがlevel2(level2≧level1)を超えている第1の補償再生品質条件を持つもので、もう1つは、クライアント端末1での再生品質Xがlevel1を下回っている点は同じであるが、コンテンツ配信サーバ2での配信品質Zがlevel2を下回っている第2の補償再生品質条件を持つものである。第1の補償再生品質条件に適合する場合、再生品質の劣化の原因が中継サーバ9の過負荷である可能性があるため、サービス形態として、第1の実施の形態の第2の実施例で説明したようなサーバ切換えによる再ストリーミング許可が登録されている。他方、第2の補償再生品質条件に適合する場合、再生品質の劣化の原因がコンテンツ配信サーバ2の過負荷にあるため、サービス形態として、コンテンツ配信サーバの復旧後に再ストリーミング許可が登録されている。
【0111】
コンテンツ配信サーバの復旧後に再ストリーミング許可とは、コンテンツ配信サーバ2の過負荷や障害の復旧後に補償サービスがクライアント端末1で受けられるようにするサービス形態である。具体的な方法としては、権利管理装置6の例えば補償サービス決定手段63にコンテンツ配信サーバ2の稼動状況をモニタする機能を付加し、過負荷や障害の復旧時に補償用チケットをクライアント端末1へ送信する方法や、補償用チケットを先に送信しておいて、コンテンツ配信サーバ2の過負荷や障害が復旧した時点でその旨を権利管理装置6からクライアント端末1へ通知する方法などを採用することができる。
【0112】
【発明の第4の実施の形態】
図19を参照すると、本実施の形態にかかるコンテンツ配信システムは、コンテンツ配信サーバ2とクライアント端末1との間には存在する中継サーバ9に補償用データ管理手段91を備えるようにした点で第3の実施の形態と相違する。
【0113】
中継サーバ9側の補償用データ管理手段91は、中継サーバ9がクライアント端末1からのコンテンツ配信要求に従って配信対象コンテンツを配信する際、中継サーバ9から配信対象コンテンツIDとクライアント端末1の識別子を受け取り、中継サーバ9からクライアント端末1へ配信されるコンテンツの品質に関する情報(送信パケット数、送出レートなど)を補償用データとして検出して蓄積し、配信終了時や配信中断時などに、配信対象コンテンツID及びクライアント端末1の識別子を添えて補償サービス管理手段62に送信する。補償サービス管理手段62は、補償用データ管理手段91から受信した補償用データを中継サーバ側補償用データとして、配信対象コンテンツID及びクライアント端末1の識別子に対応させて内部に蓄積する。
【0114】
他方、第3の実施の形態と同様に、コンテンツ配信サーバ2側の補償用データ管理手段12Aは、コンテンツ配信サーバ2がクライアント端末1からのコンテンツ配信要求に従って配信対象コンテンツを配信する際、コンテンツ配信サーバ2から配信対象コンテンツIDとクライアント端末1の識別子を受け取り、コンテンツ配信サーバ2から中継サーバ9経由でクライアント端末1へ配信されるコンテンツの品質に関する情報(送信パケット数、送出レートなど)を補償用データとして検出して蓄積し、配信終了時や配信中断時などに、配信対象コンテンツID及びクライアント端末1の識別子を添えて補償サービス管理手段62に送信する。補償サービス管理手段62は、補償用データ管理手段12Aから受信した補償用データをサーバ側補償用データとして、配信対象コンテンツID及びクライアント端末1の識別子に対応させて内部に蓄積する。同様に、クライアント端末1側の補償用データ管理手段12で検出され蓄積された補償用データ(受信パケット数など)は、制御手段14により配信対象コンテンツIDとクライアント端末1を特定するクライアント識別子を添えて補償サービス管理手段62に送信され、補償サービス管理手段62は、補償用データ管理手段12から受信した補償用データをクライアント側補償用データとして、配信対象コンテンツIDとクライアント識別子に対応させて補償用データを内部に蓄積しておく。
【0115】
補償サービス管理手段62は、クライアント側補償用データとサーバ側補償用データと中継サーバ側補償用データとが揃った時点で、全ての補償用データを用いて補償サービスの要否判断など、第1の実施の形態と同様の処理を行う。
【0116】
この第4の実施の形態によれば、クライアント端末側で検出された補償用データとサーバ側で検出された補償用データと中継サーバ側で検出された補償用データとを用いて、実施する補償サービスの内容を適切に制御でき、第3の実施の形態に比べて、よりきめ細かな補償サービスが可能となる。実施する補償サービスの内容の一例を図20に示す。この例では、同じコンテンツID=contents1のコンテンツ(ライブストリーミングコンテンツ)について、3種類の補償サービス内容が登録されている。その1つは、クライアント端末1での再生品質Xがlevel1を下回っており、且つ、中継サーバ9での配信品質Qがlevel2(level2≧level1)を下回っており、且つコンテンツ配信サーバ2での配信品質Zがlevel2を超えている第1の補償再生品質条件を持つもので、もう1つは、クライアント端末1での再生品質Xがlevel1を下回っている点は同じであるが、中継サーバ9での配信品質Q及びコンテンツ配信サーバ2での配信品質Zがlevel2を下回っている第2の補償再生品質条件を持つものであり、残りの1つは、クライアント端末1での再生品質Xがlevel1を下回っており、中継サーバ9での配信品質Q及びコンテンツ配信サーバ2での配信品質Zもlevel2を下回っている第3の補償再生品質条件を持つものである。第1の補償再生品質条件に適合する場合、再生品質の劣化の原因が中継サーバ9の過負荷である可能性があるため、サービス形態として、第1の実施の形態の第2の実施例で説明したようなサーバ切換えによる再ストリーミング許可が登録されている。他方、第2の補償再生品質条件に適合する場合、再生品質の劣化の原因がコンテンツ配信サーバ2の過負荷にあるため、サービス形態として、第3の実施の形態と同様に、コンテンツ配信サーバの復旧後に再ストリーミング許可が登録されている。そして、第3の補償再生品質条件に適合する場合、再生品質の劣化の原因がクライアント端末1側にあるため、ストリーミングによる補償でなくダウンロード許可が登録されている。
【0117】
このように第4の実施の形態によれば、クライアント端末側でのコンテンツの再生品質の劣化の原因がコンテンツ配信サーバ2、中継サーバ9、クライアント端末1の何れに存在するかを或る程度推測できるため、原因箇所に応じた補償サービスを実施することが可能となる。
【0118】
【発明の第5の実施の形態】
図21を参照すると、本発明の第5の実施の形態にかかるコンテンツ配信システムは、クライアント端末1とコンテンツ配信サーバ2とがインターネット等のネットワークを通じて相互に通信可能に接続され、コンテンツ配信サーバ2には、補償用コンテンツ作成手段4、コンテンツデータベース5、ユーザ認証・課金手段10および補償サービス決定手段63が接続され、補償サービス決定手段63には補償サービスデータベース64が接続されている。また、クライアント端末1は、コンテンツ再生手段11、補償用データ管理手段12、制御手段14および入出力装置13を備えている。
【0119】
コンテンツ配信サーバ2は、例えばインターネットサービスプロダイダの運営するサーバであり、クライアント端末1の利用者は、そのインターネットサーバプロバイダの会員になっている。コンテンツ配信サーバ2は、有料で提供する配信対象コンテンツの補償用コンテンツを補償用コンテンツ作成手段4で作成し、コンテンツデータベース5に登録する。配信対象コンテンツがストリーミングコンテンツの場合、補償用コンテンツはダウンロードコンテンツとして作成される。また、配信対象コンテンツがライブストリーミングコンテンツの場合、その補償用コンテンツとしては、ダウンロードコンテンツ以外に、オンデマンドストリーミングコンテンツとしても作成される。また、補償サービスデータベース64には、各配信対象コンテンツ毎に、図5で示したものと同様な補償サービス内容が登録されている。
【0120】
図22は本実施の形態の動作を示す流れ図である。クライアント端末1の利用者は、コンテンツ配信サーバ2が提供するコンテンツを視聴する場合、コンテンツ配信サーバ2への接続を行い(ステップS1001)、コンテンツ配信サーバ2との間でユーザ認証を実施する(ステップS1002、S2001)。具体的には、利用者IDおよびパスワードをクライアント端末1からコンテンツ配信サーバ2へ送信し、ユーザ認証・課金手段10において事前に登録された利用者IDおよびパスワードと一致するか否かを調べることでユーザ認証を行う。ユーザ認証に失敗したクライアント端末1は、コンテンツ配信サービスを受けることができない。勿論、その補償用コンテンツの配信サービスも受けることはできない。
【0121】
ユーザ認証に成功すると、コンテンツ配信サーバ2は、配信対象コンテンツの一覧画面を送信し(ステップS2002)、クライアント端末1のコンテンツ再生手段11は制御手段14を通じて入出力装置13の表示装置にこれを表示する(ステップS1003)。利用者は、この画面上で視聴したい配信コンテンツを選択する(ステップS1004)。コンテンツ配信サーバ2は、選択された配信対象コンテンツについて事前に定められた料金をユーザ認証・課金手段10により当該利用者に課金する(ステップS2003)。そして、選択された配信対象コンテンツをコンテンツデータベース5等から読み出してクライアント端末1へ配信する(ステップS2004)。クライアント端末1のコンテンツ再生手段11は、受信したコンテンツを再生し、利用者に視聴させる(ステップS1005)。
【0122】
補償用データ管理手段12は、第1の実施の形態と同様に、コンテンツ再生手段11におけるコンテンツ再生品質に関する情報を検出し、配信対象コンテンツIDに対応付けて蓄積する。制御手段14は、再生終了時や再生中断時などに、蓄積された補償用データと配信対象コンテンツIDとをコンテンツ配信サーバ2へ送信する(ステップS1006)。コンテンツ配信サーバ2は、受信した補償用データと配信対象コンテンツIDを補償サービス決定手段63に渡し、補償サービス決定手段63は第1の実施の形態と同様に再生品質を定量化し、補償サービスデータベース64を参照して補償サービスの要否を判断する(ステップS2005)。補償サービスが不要の場合(ステップS2006でNO)、処理を終えるが、必要な場合(ステップS2006でYES)、コンテンツ配信サーバ2は補償サービス決定手段63で決定された補償サービスの内容に従って、コンテンツデータベース5から補償用コンテンツを読み出し、クライアント端末1へ配信する(ステップS2007)。クライアント端末1のコンテンツ再生手段11は、受信した補償用コンテンツを再生し、利用者に視聴させる(ステップS1007)。
【0123】
この第5の実施の形態では、インターネットサービスプロバイダの会員に対して有料で提供したコンテンツの再生品質が一定レベル以下であった場合に、コンテンツの再視聴による補償を行うことができる。また、配信対象コンテンツ及び補償用コンテンツは暗号化されていないが、その配信を受けることができる利用者はインターネットサービスプロバイダの会員であることが必要であるため、第三者による不正な視聴を防止できる。
【0124】
以上、本発明の実施の形態ならびに実施例について説明したが、本発明は以上の例に限定されず、その他各種の付加変更が可能である。例えば、以下のように構成することができる。
【0125】
ライブストリーミングコンテンツのライブ中であっても、補償用コンテンツであるオンデマンドストリーミングコンテンツの視聴を可能にする。これは、ライブストリーミングコンテンツの録画と並行して、その録画内容を読み出してライブストリーミングコンテンツを順次生成して配信可能とすることで実現できる。
【0126】
図3の実施例などにおいては、補償用コンテンツ作成手段4はコンテンツデータベース5に登録された補償サービス内容を参照するようにしたが、補償用コンテンツ作成手段4がネットワークを介して補償サービスデータベース64を参照するようにしても良い。
【0127】
図3の実施例などにおいては、コンテンツの配信を受ける中継サーバをクライアント端末1の利用者が選択するようにしたが、CDNで適切な中継サーバに振り分ける技術など、既存の中継サーバの自動選択技術を用いるようにしてもよい。
【0128】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、コンテンツ利用者が一定の品質で視聴できなかった場合に、その視聴に対してコンテンツの再視聴による補償が可能となる。その理由は、配信対象コンテンツの再生品質が予め定めた基準以下であった場合、配信対象コンテンツから生成された補償用コンテンツの視聴を許可するためである。
【0129】
また、補償のために再視聴させるコンテンツが補償対象クライアント以外の者に不正に再生されるのを防止することできる。その理由は、配信対象コンテンツを一定品質で視聴できなかった利用者だけが復号できるように補償用コンテンツが暗号化されており、補償用コンテンツへの不正なアクセスを防止できるからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の動作を示す流れ図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の第1の実施例を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態の第1の実施例における配信対象コンテンツ、補償用コンテンツの生成と登録段階の流れ図である。
【図5】補償サービスデータベースの登録内容の一例を示す図である。
【図6】暗号鍵データベースの登録内容の一例を示す図である。
【図7】コンテンツデータベースの登録内容の一例を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態の第1の実施例における配信対象コンテンツ及び補償用コンテンツの中継サーバへの配布段階の流れ図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態の第1の実施例における配信対象コンテンツの視聴段階の流れ図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態の第1の実施例における補償サービスの実施段階の流れ図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態の第2の実施例を示すブロック図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態の第2の実施例における補償サービスの内容例を示す図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態の第3の実施例における補償サービスの内容例を示す図である。
【図14】本発明の第1の実施の形態の第4の実施例における補償サービスの内容例を示す図である。
【図15】本発明の第1の実施の形態の第4の実施例における暗号鍵データベースの内容例を示す図である。
【図16】本発明の第2の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図17】本発明の第3の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図18】本発明の第3の実施の形態における補償サービスの内容例を示す図である。
【図19】本発明の第4の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図20】本発明の第4の実施の形態における補償サービスの内容例を示す図である。
【図21】本発明の第5の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図22】本発明の第5の実施の形態の動作を示す流れ図である。
【図23】従来のコンテンツ配信システムのブロック図である。
【符号の説明】
1…クライアント端末
2…コンテンツ配信サーバ
3…暗号化処理手段
4…補償用コンテンツ作成手段
5…コンテンツデータベース
6…権利管理装置
7…コンテンツ生成装置
8…コンテンツ管理装置
9…中継サーバ

Claims (44)

  1. ネットワークを通じて相互に通信可能に接続された配信サーバ端末とクライアント端末とから構成され、
    前記クライアント端末は、
    コンテンツを再生するためのコンテンツ再生手段と、
    前記コンテンツ再生手段におけるコンテンツの再生品質に関する情報を検出して前記配信サーバ端末へ送信するクライアント側補償用データ管理手段と、
    前記配信サーバ端末に対して前記配信対象コンテンツの配信に関して補償を要求する制御手段とを備え、
    前記配信サーバ端末は、
    配信対象コンテンツおよび該配信対象コンテンツから生成された補償用コンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、
    前記配信対象コンテンツの配信に関して補償を受けるための再生品質の条件と補償用コンテンツの識別子とを含む補償サービス情報を記憶する補償サービス記憶手段と、
    補償の要求があった前記クライアント端末の前記クライアント側補償用データ管理手段から受信した前記配信対象コンテンツの再生品質に関する情報と前記補償サービス情報中の補償を受けるための再生品質の条件とを比較し、前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信に関する補償の必要性の有無および補償に使用する補償用コンテンツの識別子を決定する補償サービス決定手段と、
    前記コンテンツ記憶手段に記憶された配信対象コンテンツをネットワークを介して前記クライアント端末へ配信すると共に、前記補償サービス決定手段で補償が必要と決定された前記クライアント端末に対して、前記決定された識別子を持つ補償用コンテンツを配信するコンテンツ配信手段とを備えることを特徴とするコンテンツ配信補償システム。
  2. ネットワークを通じて相互に通信可能に接続された配信サーバ端末とクライアント端末とから構成され、
    前記クライアント端末は、
    コンテンツを再生するためのコンテンツ再生手段と、
    前記配信サーバ端末に対して前記配信対象コンテンツの配信に関して補償を要求する制御手段とを備え、
    前記配信サーバ端末は、
    配信対象コンテンツおよび該配信対象コンテンツから生成された補償用コンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、
    前記配信対象コンテンツの配信に関して補償を受けるための再生品質の条件と補償用コンテンツの識別子とを含む補償サービス情報を記憶する補償サービス記憶手段と、
    前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信品質を検出するサーバ側補償用データ管理手段と、
    補償の要求があった前記クライアント端末に関して前記サーバ側補償用データ管理手段で検出された前記配信対象コンテンツの配信品質と前記補償サービス情報中の補償を受けるための再生品質の条件とを比較し、前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信に関する補償の必要性の有無および補償に使用する補償用コンテンツの識別子を決定する補償サービス決定手段と、
    前記コンテンツ記憶手段に記憶された配信対象コンテンツをネットワークを介して前記クライアント端末へ配信すると共に、前記補償サービス決定手段で補償が必要と決定された前記クライアント端末に対して、前記決定された識別子を持つ補償用コンテンツを配信するコンテンツ配信手段とを備えることを特徴とするコンテンツ配信補償システム。
  3. ネットワークを通じて相互に通信可能に接続された配信サーバ端末とクライアント端末とから構成され、
    前記クライアント端末は、
    コンテンツを再生するためのコンテンツ再生手段と、
    前記コンテンツ再生手段におけるコンテンツの再生品質に関する情報を検出して前記配信サーバ端末へ送信するクライアント側補償用データ管理手段と、
    前記配信サーバ端末に対して前記配信対象コンテンツの配信に関して補償を要求する制御手段とを備え、
    前記配信サーバ端末は、
    配信対象コンテンツおよび該配信対象コンテンツから生成された補償用コンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、
    前記配信対象コンテンツの配信に関して補償を受けるための再生品質の条件と補償用コンテンツの識別子とを含む補償サービス情報を記憶する補償サービス記憶手段と、
    前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信品質を検出するサーバ側補償用データ管理手段と、
    補償の要求があった前記クライアント端末の前記クライアント側補償用データ管理手段から受信した前記配信対象コンテンツの再生品質に関する情報および前記サーバ側補償用データ管理手段で検出された前記配信対象コンテンツの配信品質と前記補償サービス情報中の補償を受けるための再生品質の条件とを比較し、前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信に関する補償の必要性の有無および補償に使用する補償用コンテンツの識別子を決定する補償サービス決定手段と、
    前記コンテンツ記憶手段に記憶された配信対象コンテンツをネットワークを介して前記クライアント端末へ配信すると共に、前記補償サービス決定手段で補償が必要と決定された前記クライアント端末に対して、前記決定された識別子を持つ補償用コンテンツを配信するコンテンツ配信手段とを備えることを特徴とするコンテンツ配信補償システム。
  4. ネットワークを通じて相互に通信可能に接続された配信サーバ端末、クライアント端末、および前記配信サーバ端末から前記クライアント端末へ配信されるコンテンツの中継を行う中継サーバ端末から構成され、
    前記クライアント端末は、
    コンテンツを再生するためのコンテンツ再生手段と、
    前記コンテンツ再生手段におけるコンテンツの再生品質に関する情報を検出して前記配信サーバ端末へ送信するクライアント側補償用データ管理手段と、
    前記配信サーバ端末に対して前記配信対象コンテンツの配信に関して補償を要求する制御手段とを備え、
    前記中継サーバ端末は、
    前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信品質を検出して前記配信サーバ端末へ送信する中継側補償用データ管理手段を備え、
    前記配信サーバ端末は、
    配信対象コンテンツおよび該配信対象コンテンツから生成された補償用コンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、
    前記配信対象コンテンツの配信に関して補償を受けるための再生品質の条件と補償用コンテンツの識別子とを含む補償サービス情報を記憶する補償サービス記憶手段と、
    前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信品質を検出するサーバ側補償用データ管理手段と、
    補償の要求があった前記クライアント端末の前記クライアント側補償用データ管理手段から受信した前記配信対象コンテンツの再生品質に関する情報、前記中継側補償用データ管理手段から受信した前記配信対象コンテンツの配信品質、および前記サーバ側補償用データ管理手段で検出された前記配信対象コンテンツの配信品質と前記補償サービス情報中の補償を受けるための再生品質の条件とを比較し、前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信に関する補償の必要性の有無および補償に使用する補償用コンテンツの識別子を決定する補償サービス決定手段と、
    前記コンテンツ記憶手段に記憶された配信対象コンテンツをネットワークを介して前記クライアント端末へ配信すると共に、前記補償サービス決定手段で補償が必要と決定された前記クライアント端末に対して、前記決定された識別子を持つ補償用コンテンツを配信するコンテンツ配信手段とを備えることを特徴とするコンテンツ配信補償システム。
  5. 前記配信サーバ端末に、前記配信対象コンテンツから前記補償用コンテンツを生成する補償用コンテンツ作成手段を備えることを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載のコンテンツ配信補償システム。
  6. 前記コンテンツ配信手段から前記クライアント端末へ配信されるコンテンツの中継を行う1以上の中継サーバ端末を備えることを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載のコンテンツ配信補償システム。
  7. 前記配信サーバ端末に、前記クライアント端末へ配信する配信対象コンテンツおよび補償用コンテンツを暗号化する暗号化処理手段と、暗号化された配信対象コンテンツの復号鍵を内包するチケットおよび暗号化された補償用コンテンツの復号鍵を内包するチケットを生成するチケット生成手段とを備え、
    前記クライアント端末のコンテンツ再生手段は、前記チケット生成手段から受信したチケットに内包される復号鍵を用いて、暗号化された配信対象コンテンツおよび補償用コンテンツを復号することを特徴とする請求項1ないし6の何れか1項に記載のコンテンツ配信補償システム。
  8. 前記配信サーバ端末に、前記クライアント端末との間でユーザ認証処理を行うユーザ認証手段を備えることを特徴とする請求項1ないし6の何れか1項に記載のコンテンツ配信補償システム。
  9. 前記配信対象コンテンツがストリーミングコンテンツである場合、前記補償用コンテンツがダウンロードコンテンツである請求項1ないし8の何れか1項に記載のコンテンツ配信補償システム。
  10. 前記配信対象コンテンツがライブストリーミングコンテンツである場合、前記補償用コンテンツがオンデマンドストリーミングコンテンツ、ダウンロードコンテンツの何れか一方、またはその双方である請求項1ないし8の何れか1項に記載のコンテンツ配信補償システム。
  11. ネットワークを通じて相互に通信可能に接続された配信サーバ端末とクライアント端末とから構成され、前記配信サーバ端末に、配信対象コンテンツおよび該配信対象コンテンツから生成された補償用コンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、前記配信対象コンテンツの配信に関して補償を受けるための再生品質の条件と補償用コンテンツの識別子とを含む補償サービス情報を記憶する補償サービス記憶手段とを備えるコンテンツ配信システムにおけるコンテンツ配信補償方法であって、
    a)前記配信サーバ端末のコンテンツ配信手段が、前記配信対象コンテンツをネットワークを介してクライアント端末へ配信するステップと、
    b)前記クライアント端末のコンテンツ再生手段が、受信した前記配信対象コンテンツを再生するステップと、
    c)前記クライアント端末のクライアント側補償用データ管理手段が、前記コンテンツ再生手段におけるコンテンツの再生品質に関する情報を検出して前記配信サーバ端末へ送信するステップと、
    d)前記クライアント端末の制御手段が、前記配信サーバ端末に対して前記配信対象コンテンツの配信に関して補償を要求するステップと、
    e)前記配信サーバ端末の補償サービス決定手段が、補償の要求があった前記クライアント端末の前記クライアント側補償用データ管理手段から受信した前記配信対象コンテンツの再生品質に関する情報と前記補償サービス情報中の補償を受けるための再生品質の条件とを比較し、前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信に関する補償の必要性の有無および補償に使用する補償用コンテンツの識別子を決定するステップと、
    f)前記配信サーバ端末の前記コンテンツ配信手段が、前記補償サービス決定手段で補償が必要と決定された前記クライアント端末に対して、前記決定された識別子を持つ補償用コンテンツを配信するステップと、
    g)前記クライアント端末の前記コンテンツ再生手段が、受信した補償用コンテンツを再生するステップとを含むことを特徴とするコンテンツ配信補償方法。
  12. ネットワークを通じて相互に通信可能に接続された配信サーバ端末とクライアント端末とから構成され、前記配信サーバ端末に、配信対象コンテンツおよび該配信対象コンテンツから生成された補償用コンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、前記配信対象コンテンツの配信に関して補償を受けるための再生品質の条件と補償用コンテンツの識別子とを含む補償サービス情報を記憶する補償サービス記憶手段とを備えるコンテンツ配信システムにおけるコンテンツ配信補償方法であって、
    a)前記配信サーバ端末のコンテンツ配信手段が、前記配信対象コンテンツをネットワークを介してクライアント端末へ配信するステップと、
    b)前記配信サーバ端末のサーバ側補償用データ管理手段が、前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信品質を検出するステップと、
    c)前記クライアント端末のコンテンツ再生手段が、受信した前記配信対象コンテンツを再生するステップと、
    d)前記クライアント端末の制御手段が、前記配信サーバ端末に対して前記配信対象コンテンツの配信に関して補償を要求するステップと、
    e)前記配信サーバ端末の補償サービス決定手段が、補償の要求があった前記クライアント端末に関して前記サーバ側補償用データ管理手段で検出された前記配信対象コンテンツの配信品質と前記補償サービス情報中の補償を受けるための再生品質の条件とを比較し、前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信に関する補償の必要性の有無および補償に使用する補償用コンテンツの識別子を決定するステップと、
    f)前記配信サーバ端末の前記コンテンツ配信手段が、前記補償サービス決定手段で補償が必要と決定された前記クライアント端末に対して、前記決定された識別子を持つ補償用コンテンツを配信するステップと、
    g)前記クライアント端末の前記コンテンツ再生手段が、受信した補償用コンテンツを再生するステップとを含むことを特徴とするコンテンツ配信補償方法。
  13. ネットワークを通じて相互に通信可能に接続された配信サーバ端末とクライアント端末とから構成され、前記配信サーバ端末に、配信対象コンテンツおよび該配信対象コンテンツから生成された補償用コンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、前記配信対象コンテンツの配信に関して補償を受けるための再生品質の条件と補償用コンテンツの識別子とを含む補償サービス情報を記憶する補償サービス記憶手段とを備えるコンテンツ配信システムにおけるコンテンツ配信補償方法であって、
    a)前記配信サーバ端末のコンテンツ配信手段が、前記配信対象コンテンツをネットワークを介してクライアント端末へ配信するステップと、
    b)前記配信サーバ端末のサーバ側補償用データ管理手段が、前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信品質を検出するステップと、
    c)前記クライアント端末のコンテンツ再生手段が、受信した前記配信対象コンテンツを再生するステップと、
    d)前記クライアント端末のクライアント側補償用データ管理手段が、前記コンテンツ再生手段におけるコンテンツの再生品質に関する情報を検出して前記配信サーバ端末へ送信するステップと、
    e)前記クライアント端末の制御手段が、前記配信サーバ端末に対して前記配信対象コンテンツの配信に関して補償を要求するステップと、
    f)前記配信サーバ端末の補償サービス決定手段が、補償の要求があった前記クライアント端末の前記クライアント側補償用データ管理手段から受信した前記配信対象コンテンツの再生品質に関する情報および前記サーバ側補償用データ管理手段で検出された前記配信対象コンテンツの配信品質と前記補償サービス情報中の補償を受けるための再生品質の条件とを比較し、前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信に関する補償の必要性の有無および補償に使用する補償用コンテンツの識別子を決定するステップと、
    g)前記配信サーバ端末の前記コンテンツ配信手段が、前記補償サービス決定手段で補償が必要と決定された前記クライアント端末に対して、前記決定された識別子を持つ補償用コンテンツを配信するステップと、
    h)前記クライアント端末の前記コンテンツ再生手段が、受信した補償用コンテンツを再生するステップとを含むことを特徴とするコンテンツ配信補償方法。
  14. ネットワークを通じて相互に通信可能に接続された配信サーバ端末とクライアント端末とから構成され、前記配信サーバ端末に、配信対象コンテンツおよび該配信対象コンテンツから生成された補償用コンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、前記配信対象コンテンツの配信に関して補償を受けるための再生品質の条件と補償用コンテンツの識別子とを含む補償サービス情報を記憶する補償サービス記憶手段とを備えるコンテンツ配信システムにおけるコンテンツ配信補償方法であって、
    a)前記配信サーバ端末のコンテンツ配信手段が、前記配信対象コンテンツをネットワークを介してクライアント端末へ配信するステップと、
    b)前記配信サーバ端末のサーバ側補償用データ管理手段が、前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信品質を検出するステップと、
    c)前記配信サーバ端末から前記クライアント端末へ配信されるコンテンツの中継を行う中継サーバ端末の中継側補償用データ管理手段が、前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信品質を検出して前記配信サーバ端末へ送信するステップと、
    d)前記クライアント端末のコンテンツ再生手段が、受信した前記配信対象コンテンツを再生するステップと、
    e)前記クライアント端末のクライアント側補償用データ管理手段が、前記コンテンツ再生手段におけるコンテンツの再生品質に関する情報を検出して前記配信サーバ端末へ送信するステップと、
    f)前記クライアント端末の制御手段が、前記配信サーバ端末に対して前記配信対象コンテンツの配信に関して補償を要求するステップと、
    g)前記配信サーバ端末の補償サービス決定手段が、補償の要求があった前記クライアント端末の前記クライアント側補償用データ管理手段から受信した前記配信対象コンテンツの再生品質に関する情報、前記中継側補償用データ管理手段から受信した前記配信対象コンテンツの配信品質および前記サーバ側補償用データ管理手段で検出された前記配信対象コンテンツの配信品質と前記補償サービス情報中の補償を受けるための再生品質の条件とを比較し、前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信に関する補償の必要性の有無および補償に使用する補償用コンテンツの識別子を決定するステップと、
    h)前記配信サーバ端末の前記コンテンツ配信手段が、前記補償サービス決定手段で補償が必要と決定された前記クライアント端末に対して、前記決定された識別子を持つ補償用コンテンツを配信するステップと、
    i)前記クライアント端末の前記コンテンツ再生手段が、受信した補償用コンテンツを再生するステップとを含むことを特徴とするコンテンツ配信補償方法。
  15. 前記配信サーバ端末の補償用コンテンツ作成手段が、前記配信対象コンテンツから前記補償用コンテンツを生成するステップを含むことを特徴とする請求項11ないし14の何れか1項に記載のコンテンツ配信補償方法。
  16. 中継サーバ端末が、前記コンテンツ配信手段から前記クライアント端末へ配信される前記配信対象コンテンツおよび補償用コンテンツの中継を行うステップと含むことを特徴とする請求項11ないし13の何れか1項に記載のコンテンツ配信補償方法。
  17. 前記配信サーバ端末の暗号化処理手段が、前記クライアント端末へ配信する配信対象コンテンツおよび補償用コンテンツを暗号化するステップと、
    前記配信サーバ端末のチケット生成手段が、暗号化された配信対象コンテンツの復号鍵を内包するチケットおよび暗号化された補償用コンテンツの復号鍵を内包するチケットを生成するステップと、
    前記クライアント端末のコンテンツ再生手段が、前記チケット生成手段から受信したチケットに内包される復号鍵を用いて、暗号化された配信対象コンテンツおよび補償用コンテンツを復号するステップとを含むことを特徴とする請求項11ないし16の何れか1項に記載のコンテンツ配信補償方法。
  18. 前記配信サーバ端末のユーザ認証手段が、前記クライアント端末との間でユーザ認証処理を行うステップを含むことを特徴とする請求項11ないし16の何れか1項に記載のコンテンツ配信補償方法。
  19. 前記配信対象コンテンツがストリーミングコンテンツである場合、前記補償用コンテンツがダウンロードコンテンツである請求項11ないし18の何れか1項に記載のコンテンツ配信補償方法。
  20. 前記配信対象コンテンツがライブストリーミングコンテンツである場合、前記補償用コンテンツがオンデマンドストリーミングコンテンツ、ダウンロードコンテンツの何れか一方、またはその双方である請求項11ないし18の何れか1項に記載のコンテンツ配信補償方法。
  21. コンテンツを再生するためのコンテンツ再生手段と該コンテンツ再生手段におけるコンテンツの再生品質に関する情報を検出して送信するクライアント側補償用データ管理手段とコンテンツの配信に関して補償を要求する制御手段とを備えたクライアント端末にネットワークを通じて通信可能に接続された配信サーバ端末であって、
    配信対象コンテンツおよび該配信対象コンテンツから生成された補償用コンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、
    前記配信対象コンテンツの配信に関して補償を受けるための再生品質の条件と補償用コンテンツの識別子とを含む補償サービス情報を記憶する補償サービス記憶手段と、
    補償の要求があった前記クライアント端末の前記クライアント側補償用データ管理手段から受信した前記配信対象コンテンツの再生品質に関する情報と前記補償サービス情報中の補償を受けるための再生品質の条件とを比較し、前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信に関する補償の必要性の有無および補償に使用する補償用コンテンツの識別子を決定する補償サービス決定手段と、
    前記コンテンツ記憶手段に記憶された配信対象コンテンツをネットワークを介して前記クライアント端末へ配信すると共に、前記補償サービス決定手段で補償が必要と決定された前記クライアント端末に対して、前記決定された識別子を持つ補償用コンテンツを配信するコンテンツ配信手段とを備えることを特徴とする配信サーバ端末。
  22. コンテンツを再生するためのコンテンツ再生手段とコンテンツの配信に関して補償を要求する制御手段とを備えたクライアント端末にネットワークを通じて通信可能に接続された配信サーバ端末であって、
    配信対象コンテンツおよび該配信対象コンテンツから生成された補償用コンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、
    前記配信対象コンテンツの配信に関して補償を受けるための再生品質の条件と補償用コンテンツの識別子とを含む補償サービス情報を記憶する補償サービス記憶手段と、
    前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信品質を検出するサーバ側補償用データ管理手段と、
    補償の要求があった前記クライアント端末に関して前記サーバ側補償用データ管理手段で検出された前記配信対象コンテンツの配信品質と前記補償サービス情報中の補償を受けるための再生品質の条件とを比較し、前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信に関する補償の必要性の有無および補償に使用する補償用コンテンツの識別子を決定する補償サービス決定手段と、
    前記コンテンツ記憶手段に記憶された配信対象コンテンツをネットワークを介して前記クライアント端末へ配信すると共に、前記補償サービス決定手段で補償が必要と決定された前記クライアント端末に対して、前記決定された識別子を持つ補償用コンテンツを配信するコンテンツ配信手段とを備えることを特徴とする配信サーバ端末。
  23. コンテンツを再生するためのコンテンツ再生手段と該コンテンツ再生手段におけるコンテンツの再生品質に関する情報を検出して送信するクライアント側補償用データ管理手段とコンテンツの配信に関して補償を要求する制御手段とを備えたクライアント端末にネットワークを通じて通信可能に接続された配信サーバ端末であって、
    配信対象コンテンツおよび該配信対象コンテンツから生成された補償用コンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、
    前記配信対象コンテンツの配信に関して補償を受けるための再生品質の条件と補償用コンテンツの識別子とを含む補償サービス情報を記憶する補償サービス記憶手段と、
    前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信品質を検出するサーバ側補償用データ管理手段と、
    補償の要求があった前記クライアント端末の前記クライアント側補償用データ管理手段から受信した前記配信対象コンテンツの再生品質に関する情報および前記サーバ側補償用データ管理手段で検出された前記配信対象コンテンツの配信品質と前記補償サービス情報中の補償を受けるための再生品質の条件とを比較し、前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信に関する補償の必要性の有無および補償に使用する補償用コンテンツの識別子を決定する補償サービス決定手段と、
    前記コンテンツ記憶手段に記憶された配信対象コンテンツをネットワークを介して前記クライアント端末へ配信すると共に、前記補償サービス決定手段で補償が必要と決定された前記クライアント端末に対して、前記決定された識別子を持つ補償用コンテンツを配信するコンテンツ配信手段とを備えることを特徴とする配信サーバ端末。
  24. コンテンツを再生するためのコンテンツ再生手段と該コンテンツ再生手段におけるコンテンツの再生品質に関する情報を検出して送信するクライアント側補償用データ管理手段とコンテンツの配信に関して補償を要求する制御手段とを備えたクライアント端末と、該クライアント端末へ配信されるコンテンツの中継を行うサーバであって、前記クライアント端末へのコンテンツの配信品質を検出して送信する中継側補償用データ管理手段を備えた中継サーバ端末とにネットワークを通じて接続された配信サーバ端末であって、
    配信対象コンテンツおよび該配信対象コンテンツから生成された補償用コンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、
    前記配信対象コンテンツの配信に関して補償を受けるための再生品質の条件と補償用コンテンツの識別子とを含む補償サービス情報を記憶する補償サービス記憶手段と、
    前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信品質を検出するサーバ側補償用データ管理手段と、
    補償の要求があった前記クライアント端末の前記クライアント側補償用データ管理手段から受信した前記配信対象コンテンツの再生品質に関する情報、前記中継側補償用データ管理手段から受信した前記配信対象コンテンツの配信品質、および前記サーバ側補償用データ管理手段で検出された前記配信対象コンテンツの配信品質と前記補償サービス情報中の補償を受けるための再生品質の条件とを比較し、前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信に関する補償の必要性の有無および補償に使用する補償用コンテンツの識別子を決定する補償サービス決定手段と、
    前記コンテンツ記憶手段に記憶された配信対象コンテンツをネットワークを介して前記クライアント端末へ配信すると共に、前記補償サービス決定手段で補償が必要と決定された前記クライアント端末に対して、前記決定された識別子を持つ補償用コンテンツを配信するコンテンツ配信手段とを備えることを特徴とする配信サーバ端末。
  25. 前記配信対象コンテンツから前記補償用コンテンツを生成する補償用コンテンツ作成手段を備えることを特徴とする請求項21ないし24の何れか1項に記載の配信サーバ端末。
  26. 前記コンテンツ配信手段は、1以上の中継サーバ端末を経由して、前記クライアント端末へコンテンツの配信を行うことを特徴とする請求項21ないし23の何れか1項に記載の配信サーバ端末。
  27. 前記クライアント端末へ配信する配信対象コンテンツおよび補償用コンテンツを暗号化する暗号化処理手段と、暗号化された配信対象コンテンツの復号鍵を内包するチケットおよび暗号化された補償用コンテンツの復号鍵を内包するチケットを生成するチケット生成手段とを備えることを特徴とする請求項21ないし26の何れか1項に記載の配信サーバ端末。
  28. 前記クライアント端末との間でユーザ認証処理を行うユーザ認証手段を備えることを特徴とする請求項21ないし26の何れか1項に記載の配信サーバ端末。
  29. 前記配信対象コンテンツがストリーミングコンテンツである場合、前記補償用コンテンツがダウンロードコンテンツである請求項21ないし28の何れか1項に記載の配信サーバ端末。
  30. 前記配信対象コンテンツがライブストリーミングコンテンツである場合、前記補償用コンテンツがオンデマンドストリーミングコンテンツ、ダウンロードコンテンツの何れか一方、またはその双方である請求項21ないし28の何れか1項に記載の配信サーバ端末。
  31. コンテンツを再生するためのコンテンツ再生手段と該コンテンツ再生手段におけるコンテンツの再生品質に関する情報を検出して送信するクライアント側補償用データ管理手段とコンテンツの配信に関して補償を要求する制御手段とを備えたクライアント端末にネットワークを通じて通信可能に接続され、配信対象コンテンツおよび該配信対象コンテンツから生成された補償用コンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、前記配信対象コンテンツの配信に関して補償を受けるための再生品質の条件と補償用コンテンツの識別子とを含む補償サービス情報を記憶する補償サービス記憶手段とを有する配信サーバ端末を構成するコンピュータを、
    補償の要求があった前記クライアント端末の前記クライアント側補償用データ管理手段から受信した前記配信対象コンテンツの再生品質に関する情報と前記補償サービス情報中の補償を受けるための再生品質の条件とを比較し、前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信に関する補償の必要性の有無および補償に使用する補償用コンテンツの識別子を決定する補償サービス決定手段と、
    前記コンテンツ記憶手段に記憶された配信対象コンテンツをネットワークを介して前記クライアント端末へ配信すると共に、前記補償サービス決定手段で補償が必要と決定された前記クライアント端末に対して、前記決定された識別子を持つ補償用コンテンツを配信するコンテンツ配信手段として機能させるためのプログラム。
  32. コンテンツを再生するためのコンテンツ再生手段とコンテンツの配信に関して補償を要求する制御手段とを備えたクライアント端末にネットワークを通じて通信可能に接続され、配信対象コンテンツおよび該配信対象コンテンツから生成された補償用コンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、前記配信対象コンテンツの配信に関して補償を受けるための再生品質の条件と補償用コンテンツの識別子とを含む補償サービス情報を記憶する補償サービス記憶手段とを有する配信サーバ端末を構成するコンピュータを、
    前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信品質を検出するサーバ側補償用データ管理手段と、
    補償の要求があった前記クライアント端末に関して前記サーバ側補償用データ管理手段で検出された前記配信対象コンテンツの配信品質と前記補償サービス情報中の補償を受けるための再生品質の条件とを比較し、前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信に関する補償の必要性の有無および補償に使用する補償用コンテンツの識別子を決定する補償サービス決定手段と、
    前記コンテンツ記憶手段に記憶された配信対象コンテンツをネットワークを介して前記クライアント端末へ配信すると共に、前記補償サービス決定手段で補償が必要と決定された前記クライアント端末に対して、前記決定された識別子を持つ補償用コンテンツを配信するコンテンツ配信手段として機能させるためのプログラム。
  33. コンテンツを再生するためのコンテンツ再生手段と該コンテンツ再生手段におけるコンテンツの再生品質に関する情報を検出して送信するクライアント側補償用データ管理手段とコンテンツの配信に関して補償を要求する制御手段とを備えたクライアント端末にネットワークを通じて通信可能に接続され、配信対象コンテンツおよび該配信対象コンテンツから生成された補償用コンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、前記配信対象コンテンツの配信に関して補償を受けるための再生品質の条件と補償用コンテンツの識別子とを含む補償サービス情報を記憶する補償サービス記憶手段とを有する配信サーバ端末を構成するコンピュータを、
    前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信品質を検出するサーバ側補償用データ管理手段と、
    補償の要求があった前記クライアント端末の前記クライアント側補償用データ管理手段から受信した前記配信対象コンテンツの再生品質に関する情報および前記サーバ側補償用データ管理手段で検出された前記配信対象コンテンツの配信品質と前記補償サービス情報中の補償を受けるための再生品質の条件とを比較し、前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信に関する補償の必要性の有無および補償に使用する補償用コンテンツの識別子を決定する補償サービス決定手段と、
    前記コンテンツ記憶手段に記憶された配信対象コンテンツをネットワークを介して前記クライアント端末へ配信すると共に、前記補償サービス決定手段で補償が必要と決定された前記クライアント端末に対して、前記決定された識別子を持つ補償用コンテンツを配信するコンテンツ配信手段として機能させるためのプログラム。
  34. コンテンツを再生するためのコンテンツ再生手段と該コンテンツ再生手段におけるコンテンツの再生品質に関する情報を検出して送信するクライアント側補償用データ管理手段とコンテンツの配信に関して補償を要求する制御手段とを備えたクライアント端末と、該クライアント端末へ配信されるコンテンツの中継を行うサーバであって、前記クライアント端末へのコンテンツの配信品質を検出して送信する中継側補償用データ管理手段を備えた中継サーバ端末とにネットワークを通じて接続され、配信対象コンテンツおよび該配信対象コンテンツから生成された補償用コンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、前記配信対象コンテンツの配信に関して補償を受けるための再生品質の条件と補償用コンテンツの識別子とを含む補償サービス情報を記憶する補償サービス記憶手段とを有する配信サーバ端末を構成するコンピュータを、
    前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信品質を検出するサーバ側補償用データ管理手段と、
    補償の要求があった前記クライアント端末の前記クライアント側補償用データ管理手段から受信した前記配信対象コンテンツの再生品質に関する情報、前記中継側補償用データ管理手段から受信した前記配信対象コンテンツの配信品質、および前記サーバ側補償用データ管理手段で検出された前記配信対象コンテンツの配信品質と前記補償サービス情報中の補償を受けるための再生品質の条件とを比較し、前記クライアント端末への前記配信対象コンテンツの配信に関する補償の必要性の有無および補償に使用する補償用コンテンツの識別子を決定する補償サービス決定手段と、
    前記コンテンツ記憶手段に記憶された配信対象コンテンツをネットワークを介して前記クライアント端末へ配信すると共に、前記補償サービス決定手段で補償が必要と決定された前記クライアント端末に対して、前記決定された識別子を持つ補償用コンテンツを配信するコンテンツ配信手段として機能させるためのプログラム。
  35. 前記コンピュータを、さらに、前記配信対象コンテンツから前記補償用コンテンツを生成する補償用コンテンツ作成手段として機能させることを特徴とする請求項31ないし34の何れか1項に記載のプログラム。
  36. 前記コンテンツ配信手段は、1以上の中継サーバ端末を経由して、前記クライアント端末へコンテンツの配信を行うことを特徴とする請求項31ないし33の何れか1項に記載のプログラム。
  37. 前記コンピュータを、さらに、前記クライアント端末へ配信する配信対象コンテンツおよび補償用コンテンツを暗号化する暗号化処理手段と、暗号化された配信対象コンテンツの復号鍵を内包するチケットおよび暗号化された補償用コンテンツの復号鍵を内包するチケットを生成するチケット生成手段として機能させるための請求項31ないし36の何れか1項に記載のプログラム。
  38. 前記コンピュータを、さらに、前記クライアント端末との間でユーザ認証処理を行うユーザ認証手段として機能させることを特徴とする請求項31ないし36の何れか1項に記載のプログラム。
  39. 前記配信対象コンテンツがストリーミングコンテンツである場合、前記補償用コンテンツがダウンロードコンテンツである請求項31ないし38の何れか1項に記載のプログラム。
  40. 前記配信対象コンテンツがライブストリーミングコンテンツである場合、前記補償用コンテンツがオンデマンドストリーミングコンテンツ、ダウンロードコンテンツの何れか一方、またはその双方である請求項31ないし38の何れか1項に記載のプログラム。
  41. ネットワークを通じて通信可能に接続されたクライアント端末へ配信されるコンテンツの補償を行うための条件を記憶する補償サービス記憶手段と、前記クライアント端末への配信対象コンテンツおよび前記配信対象コンテンツから生成される補償用コンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、前記クライアント端末において再生された配信対象コンテンツの再生品質に関する情報と前記条件とを比較し、前記クライアント端末への前記補償の必要性の有無を決定する補償サービス決定手段と、前記クライアント端末に配信対象コンテンツを配信すると共に前記補償サービス決定手段で補償が必要と決定されたクライアント端末に対して前記補償用コンテンツを配信するコンテンツ配信手段と、を有する配信サーバ端末にネットワークを通じて通信可能に接続されるクライアント端末であって、
    前記配信サーバ端末から、配信対象コンテンツを受信し、再生するコンテンツ再生手段と、
    該コンテンツ再生手段により再生される配信対象コンテンツの再生品質に関する情報を検出するクライアント側補償用データ管理手段と、
    前記配信対象コンテンツの再生品質に関する情報と前記配信対象コンテンツの配信に関する補償の要求とを前記配信サーバ端末に送信する制御手段と、
    を備え、
    前記コンテンツ再生手段は、前記補償サービス決定手段により補償が必要と決定された場合に、前記配信サーバ端末から配信される補償用コンテンツを受信し、再生することを特徴とするクライアント端末。
  42. 前記クライアント側補償用データ管理手段が検出する前記再生品質に関する情報は、前記配信対象コンテンツについて前記コンテンツ生成手段が受信したパケット数であることを特徴とする請求項41に記載のクライアント端末。
  43. 前記配信対象コンテンツがストリーミングコンテンツである場合、前記補償用コンテンツがダウンロードコンテンツである請求項41ないし42の何れか1項にに記載のクライアント端末。
  44. 前記配信対象コンテンツがライブストリーミングコンテンツである場合、前記補償用コンテンツがオンデマンドストリーミングコンテンツ、ダウンロードコンテンツの何れか一方、またはその双方である請求項41ないし42の何れか1項に記載のクライアント端末。
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