JP4000186B2 - 芳香族複素環誘導体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は抗精神病作用を有する化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】
抗精神病薬は、精神分裂病治療及び脳血管障害・老年期痴呆における問題行動(攻撃的行為、精神興奮、徘徊、せん妄など)の治療にも用いられている。しかしながら、従来の抗精神病薬であるドーパミンD2受容体拮抗剤は副作用である錐体外路障害が強く、大きな問題となっている。
一方、近年発見されたドーパミンD4受容体の構造及び性質はドーパミンD2受容体に近く、大きな違いはその脳内分布にある。ドーパミンD4受容体の脳内分布は精神分裂病発症と関係する大脳皮質前頭葉に高濃度に存在し、錐体外路障害の発現に関与する線条体では少ない。従って、ドーパミンD4受容体拮抗剤はドーパミンD2受容体拮抗剤と異なり副作用である錐体外路障害を伴わない新規精神分裂病治療薬となる可能性が極めて大きい(Nature,350,610〜614(1991);Nature,358,109(1992);Nature,365,393(1993);Nature,365,441〜445(1993))。 この種の化合物としてはクロザピンがある。クロザピンのドーパミンD4受容体への親和性はドーパミンD2受容体への親和性よりも高いことが報告されている(Nature,350,610〜614(1991))。さらにクロザピンの臨床治験では、ドーパミンD2受容体拮抗剤と異なり、薬物抵抗性の精神分裂病及び陰性症状に有効であり、錐体外路障害が少ないことが報告されている(Arch.Gen.Psych.,45,789〜796(1988))。しかしながら、クロザピンは無顆粒球症という血液毒が発現し、死亡例も報告されており(Summary and Clinical Data.Sandoz,Canada Inc.(1990))、大きな欠点となっている。
従って、このような副作用を持たないドーパミンD4受容体拮抗剤は、錐体外路障害を生じる可能性が極めて低い精神分裂病などの治療薬としての有用性が高い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、錐体外路障害を生ずることなく抗精神作用を有するドーパミンD4受容体拮抗化合物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは芳香族複素環誘導体について鋭意検討した結果、ドーパミンD4受容体に高い親和性を示す新規な芳香族複素環誘導体を見出し、本発明を完成した。
【0005】
以下、本発明を説明する。
本発明は、式[I]
【0006】
【化3】
【0007】
[式中、Ar2は置換フェニル基、フェニル基又はチエニル基を示し、B1−B2はCH−CO又はC=C(R1)を示し(ここで、R1は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を示す)、nは1〜4の整数を示し、Zは下記の各式
【0008】
【化4】
【0009】
(式中、Ar1は置換フェニル基、フェニル基又はチエニル基を示し、R2は炭素数1〜5のアルキル基を示し、Yは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、メルカプト基、炭素数1〜5のアルキルチオ基、アミノ基、1もしくは2個の炭素数1〜5のアルキル基で置換されたアミノ基又は炭素数2〜5の環状アミノ基を示す。)で表される基を示す。]で表される芳香族複素環誘導体又はその医薬上許容される塩である。
【0010】
本発明において、置換フェニル基とはハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基及び水酸基から任意に選択された1個又は2個の置換基を有するフェニル基を示し、例えば2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、4−クロロフェニル基、4−ブロモフェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、4−メチルフェニル基、3−トリフルオロメチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、4−ヒドロキシフェニル基などである。炭素数1〜5のアルキル基とは直鎖状アルキル基、分岐鎖状アルキル基又は環状アルキル基を示し、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、シクロプロピルメチル基、シクロブチル基などである。炭素数1〜5のアルキルチオ基とは直鎖状アルキルチオ基又は分岐鎖状アルキルチオ基を示し、例えばメチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基、イソブチルチオ基などである。1もしくは2個の炭素数1〜5のアルキル基で置換されたアミノ基とは直鎖状アルキルアミノ基又は分岐鎖状アルキルアミノ基を示し、例えばメチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などである。炭素数2〜5の環状アミノ基とは、例えばピロリジノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基などである。
【0011】
また、本発明における医薬上許容される塩とは、例えば硫酸、塩酸、燐酸などの鉱酸との塩、酢酸、シュウ酸、乳酸、酒石酸、フマール酸、マレイン酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸などの有機酸との塩などである。
【0012】
なお、本明細書中においてイミダゾリル環及びピラゾリル環は便宜上その一方の互変異性体のみを表記するが、本発明においてはそのいずれの互変異性体も包含する。
【0013】
【発明の実施の形態】
式[I]の化合物は、以下の方法によって製造することができる(以下の反応式中、Ar1、Ar2、R1、R2、B1−B2、Y及びnは前記と同様であり、R3は炭素数1〜5のアルキル基を示し、R4とR5は共にメチル基を示すか又は隣接する窒素原子と共にピロリジノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基又はN−メチルピペラジノ基を示し、R6はt−ブトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などのアルコキシカルボニル基、アセチル基、ベンゾイル基などのアシル基、トシル基などのスルホニル基、炭素数1〜5のアルキル基、ベンジル基などの窒素原子の保護基を示し、R7は炭素数1〜5のアルキル基を示し、Mは例えばナトリウム原子、カリウム原子、NH4等を示し、X1は塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示し、X2はHCl、HBr、HI、1/2H2SO4等の無機酸を示し、Y1は炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルキルチオ基、アミノ基、1又は2個の炭素数1〜5のアルキル基で置換されたアミノ基又は炭素数2〜5の環状アミノ基示す。)。
【0014】
【化5】
【0015】
ケトン体(1)を不活性溶媒中ハロゲン化剤によってハロゲン化し、不活性溶媒中チオシアン酸塩(2)と反応後、酸処理することによって2−ヒドロキシチアゾール誘導体(3)を得ることができる。
【0016】
ここで不活性溶媒とは、例えば酢酸などの有機カルボン酸類、四塩化炭素、クロロホルムなどの有機ハロゲン化合物類、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、トルエンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、水又はこれらの混合溶媒などである。ハロゲン化剤とは、塩素、臭素、ヨウ素、N−クロロコハク酸イミド、N−ブロモコハク酸イミド、塩化スルフリルなどである。酸処理とは、例えば塩酸、硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、トシル酸などの酸類を単独又は混合し用い、メタノール、エタノール等のアルコール類、ジオキサン等のエーテル類、アセトン又は水中で反応することである。
【0017】
続いて、2−ヒドロキシチアゾール誘導体(3)をアミン(4)と塩基の存在下又は非存在下不活性溶媒中反応することによって、本発明化合物(5)を得るこができる。
【0018】
ここで塩基とは、例えばトリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンなどの有機アミン類、ナトリウムエトキサイドなどのアルコラート類、ナトリウムアミドなどのアルカリ金属アミド類、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基を示す。不活性溶媒とは、例えば四塩化炭素、クロロホルムなどの有機ハロゲン化合物類、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、トルエンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、水又はこれらの混合溶媒などである。
【0019】
【化6】
【0020】
化5の第1工程と同様に化合物(1)をハロゲン化後、S−アルキルイソチオウレア(6)と塩基の存在下不活性溶媒中反応し、イミダゾール誘導体(7)を得ることができる。
【0021】
ここで塩基とは、例えばトリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンなどの有機アミン類、ナトリウムエトキサイドなどのアルコラート類、ナトリウムアミドなどのアルカリ金属アミド類、酢酸ナトリウム等の有機カルボン酸アルカリ金属塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基を示す。不活性溶媒とは、例えば酢酸などの有機カルボン酸類、四塩化炭素、クロロホルムなどの有機ハロゲン化合物類、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、トルエンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、水又はこれらの混合溶媒などである。
【0022】
続いて、イミダゾール誘導体(7)をアミン(4)と塩基の存在下又は非存在下不活性溶媒中反応することによって、本発明化合物(8)得ることができる。
【0023】
ここで塩基とは、例えばトリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンなどの有機アミン類、ナトリウムエトキサイドなどのアルコラート類、ナトリウムアミドなどのアルカリ金属アミド類、酢酸ナトリウム等の有機カルボン酸アルカリ金属塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基を示す。不活性溶媒とは、例えば酢酸などの有機カルボン酸類、四塩化炭素、クロロホルムなどの有機ハロゲン化合物類、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、トルエンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、水又はこれらの混合溶媒などである。
【0024】
【化7】
【0025】
ケトン体(1)をアミン(4)と塩基の存在下又は非存在下不活性溶媒中又は無溶媒で反応することによって、アミノケトン体(9)を得ること出来る。
【0026】
ここで塩基とは、例えばトリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミンなどの3級アミン、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウムなどの無機塩基である。不活性溶媒とは、例えば酢酸などの有機カルボン酸類、四塩化炭素、クロロホルムなどの有機ハロゲン化合物類、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、トルエンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、水又はこれらの混合溶媒などである。
【0027】
続いて、アミノケトン体(9)をN,N−ジメチルホルムアミドジアルキルアセタール(10)と環状アミンの存在下又は非存在下不活性溶媒中反応することによって得られるエナミン体(11)を、ヒドラジンと反応することによって、本発明化合物(12)を得ることができる。
【0028】
ここで環状アミンとは、例えばピロリジン、ピペリジン、モルホリン、N−メチルピペラジン等を示し、不活性溶媒とは、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素類、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド等である。また、ヒドラジンとの反応時の溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、トルエンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、水又はこれらの混合溶媒などである。
【0029】
【化8】
【0030】
エナミン体(11)を式13で示される化合物、ホルムアミドと蟻酸アンモニウムの混合物(14)又はチオウレア(15)と必要に応じ塩基の存在下不活性溶媒中反応することによって、本発明化合物(16)を得ることができる。
【0031】
ここで塩基とは、例えばトリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミンなどの3級アミン、酢酸ナトリウム等の有機カルボン酸アルカリ金属塩、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウムなどの無機塩基である。不活性溶媒とは、例えば酢酸などの有機カルボン酸類、四塩化炭素、クロロホルムなどの有機ハロゲン化合物類、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、トルエンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、水又はこれらの混合溶媒などである。
【0032】
【化9】
【0033】
化8で得られたメルカプト誘導体(17)(式16中Y=HS)を塩基の存在下又は非存在下不活性溶媒中ハロゲン化アルキル(18)と反応することによっても、本発明化合物(19)を得ることができる。
【0034】
ここで塩基とは、例えばトリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミンなどの3級アミン、酢酸ナトリウム等の有機カルボン酸アルカリ金属塩、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウムなどの無機塩基である。不活性溶媒とは、例えば酢酸などの有機カルボン酸類、四塩化炭素、クロロホルムなどの有機ハロゲン化合物類、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、トルエンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、水又はこれらの混合溶媒などである。
【0035】
【化10】
【0036】
ピペリドン誘導体(20)とトリフェニルアリールメチルホスホニウム塩(21)又はジアルキルアリールメチルホスホネート(22)と塩基の存在下不活性溶媒中縮合した後、脱保護剤にて保護基を除去し、4−ベンジリデンピペリジン(24)を得ることができる。
【0037】
ここで塩基とは水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムメトキサイド、カリウムt−ブトキサイド、n−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムアミドなどであり、必要に応じ15−クラウン−5エーテル、18−クラウン−6エーテルなどの触媒、テトラメチルエチレンジアミン、ヘキサメチルホスホルアミドなどを併用する。不活性溶媒とは、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素類、エタノールなどのアルコール類、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、水又はこれらの混合溶媒などである。脱保護時の反応溶媒としては、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素類、エタノールなどのアルコール類、酢酸エチルなどの有機カルボン酸エステル類、アセトンなどのケトン類、ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン化アルキル類、酢酸などの有機カルボン酸類、N,N−ジメチルホルムアミド、水などである。脱保護剤とは、R6がアルコキシカルボニル基、アシル基、スルホニル基の場合は、酸としては例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸などの無機酸、トリフルオロ酢酸、蟻酸、メタンスルホン酸などの有機酸、塩化水素のジオキサン溶液又は酢酸エチル溶液などであり、塩基としては例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウムなどの無機塩基である。R6が炭素数1〜5のアルキル基又はベンジル基の場合、クロロ蟻酸エチルなどのハロ蟻酸アルキルと塩基の存在下又は非存在下反応し、アルコキシカルボニル基に変換後、前記と同様に脱保護する。更にR6がベンジル基の場合は、バーチ還元によって脱保護が可能である。
【0038】
【発明の効果】
本発明により精神分裂病及び脳血管障害や老年期痴呆に伴う問題行動に対し優れた改善作用を有する化合物が提供された。
【0039】
【実施例】
以下に実施例及び試験例を示し本発明を具体的に説明する。
【0040】
実施例1
2−ヒドロキシ−5−(2−クロロエチル)−4−(4−フルオロフェニル)チアゾールの合成
4−クロロ−4'−フルオロブチロフェノン20.08gをクロロホルム80mlに溶解し、臭素5.2mlのクロロホルム10mlの溶液を30分間で滴下した。この反応混合物を室温で1時間撹拌後、減圧下濃縮した。
残渣をエタノール120mlに溶解し、チオシアン酸カリウム9.80gを加えて1時間撹拌下加熱還流した。反応溶液を減圧下濃縮後、残渣に水を加え、酢酸エチル抽出した。抽出液を水、飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、乾燥剤を濾別し、減圧濃縮した。
残渣を酢酸140ml、水40ml及び硫酸15mlからなる混液中、3時間撹拌下加熱還流した。反応溶液を減圧下濃縮後、残渣を氷中に注ぎ、酢酸エチル抽出した。抽出液を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、乾燥剤を濾別した。濾液を減圧濃縮後、残渣にイソプロピルエーテルを加え結晶化し、ヘキサン−酢酸エチルより再結晶し、2−ヒドロキシ−5−(2−クロロエチル)−4−(4−フルオロフェニル)チアゾール16.40gを得た。
m.p.140.0〜141.5℃。
【0041】
実施例2
2−メチルチオ−5−(2−クロロエチル)−4−(4−フルオロフェニル)イミダゾール (2−メチルチオ−4−(2−クロロエチル)−5−(4−フルオロフェニル)イミダゾール)の合成
4−クロロ−4´−フルオロブチロフェノン2.00gをクロロホルム5mlに溶解し、臭素0.52mlのクロロホルム1mlの溶液を5分間で滴下した。この反応混合物を室温で1時間撹拌後、減圧下濃縮した。
残渣をN,N−ジメチルホルムアミド20mlに溶解し、S−メチルイソチオウレア塩酸塩3.50g、無水炭酸カリウム2.76gとヨウ化ナトリウム0.15gを加え、80℃に加熱し1時間撹拌した。反応溶液を氷水中に注ぎ、ジエチルエーテル抽出した。抽出液を水、飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、乾燥剤を濾別し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル:ワコウゲルC200(和光純薬製)、展開溶媒:ヘキサン−酢酸エチル=2:1)にて精製後、イソプロピルエーテルにて再結晶し、2−メチルチオ−5−(2−クロロエチル)−4−(4−フルオロフェニル)イミダゾール(2−メチルチオ−4−(2−クロロエチル)−5−(4−フルオロフェニル)イミダゾール)1.13gを得た。
m.p.134.0〜135.0℃。
【0042】
実施例3
2−ヒドロキシ−4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−[4−(3−フルオロベンジリデン)ピペリジン−1−イル]エチル]チアゾールの合成
2−ヒドロキシ−5−(2−クロロエチル)−4−(4−フルオロフェニル)チアゾール773mg、4−(3−フルオロベンジリデン)ピペリジン塩酸塩683mg及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン1.04mlをメタノール2ml中80℃にて3日間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣を酢酸エチルと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にて分液した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、乾燥剤を濾別した。濾液を減圧濃縮後、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(クロマトレックスNH NHDM1020(富士デヴィソン化学社製)、展開溶媒:ヘキサン−酢酸エチル=1:1)にて精製し、ヘキサン−酢酸エチルより再結晶し、2−ヒドロキシ−4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−[4−(3−フルオロベンジリデン)ピペリジン−1−イル]エチル]チアゾール265mgを得た。
m.p.140.5〜142.0℃
本化合物及び同様にして得た化合物の構造と物性データを表1に示した。
【0043】
実施例4
5−(4−フルオロフェニル)−4−[2−[4−(2−フルオロベンジリデン)ピペリジン−1−イル]エチル]ピラゾールシュウ酸塩 (3−(4−フルオロフェニル)−4−[2−[4−(2−フルオロベンジリデン)ピペリジン−1−イル]エチル]ピラゾールシュウ酸塩)の合成
(1)2−(4−フルオロフェニル)−2−(3−クロロプロピル)−1,3−ジオキソラン12.2g、4−(2−フルオロベンジリデン)ピペリジン塩酸塩11.4g及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン19.4gをメタノール10ml中、80℃で3日間反応した。反応液を酢酸エチルと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にて分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、乾燥剤を濾別した。濾液を減圧濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル:ワコウゲルC200(和光純薬製)、展開溶媒:ヘキサン−酢酸エチル=3:1〜1:1)にて精製し、油状化合物16.3gを得た。
これを1規定塩酸75mlとテトラヒドロフラン75mlの混液中、室温にて16時間撹拌した。反応液を減圧濃縮後、残渣を酢酸エチルと2規定水酸化ナトリウム水溶液にて分液し、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、乾燥剤を濾別した。濾液を減圧濃縮し、4規定塩化水素/1,4−ジオキサン溶液にて処理し、酢酸エチルにて結晶化し、1−[4−(4−フルオロフェニル)−4−オキソブチル]−4−(2−フルオロベンジリデン)ピペリジン塩酸塩12.9gを得た。
【0044】
(2)1−[4−(4−フルオロフェニル)−4−オキソブチル]−4−(2−フルオロベンジリデン)ピペリジン塩酸塩1.96g、無水炭酸カリウム345mg、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール5.0ml、ピロリジン3.5ml及びN,N−ジメチルホルムアミド5.0mlの混合物を120℃の油浴中2.5時間撹拌した。反応液を酢酸エチルと水にて分液し、有機層を減圧濃縮し、油状の粗1−[4−(4−フルオロフェニル)−4−オキソ−3−ピロリジノメチレンブチル]−4−(2−フルオロベンジリデン)ピペリジンを得た。
これをメタノール20mlに溶解し、80%ヒドラジン水溶液3mlを加え、2時間加熱還流した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と酢酸エチルにて分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、乾燥剤を濾別した。濾液を減圧濃縮し、得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル:クロマトレックスNH NHDM1020(富士デヴィソン化学社製)、展開溶媒:ヘキサン−酢酸エチル=5:1〜1:1)にて精製し、油状化合物約1.6gを得た。これをイソプロパノール15mLに溶解し、シュウ酸700mgのイソプロパノール10mL溶液を加えた。析出した結晶を濾取し、少量のイソプロパノールで洗浄し、3−(4−フルオロフェニル)−4−[2−[4−(2−フルオロベンジリデン)ピペリジン−1−イル]エチル]ピラゾールシュウ酸塩 (3−(4−フルオロフェニル)−4−[2−[4−(2−フルオロベンジリデン)ピペリジン−1−イル]エチル]ピラゾールシュウ酸塩)1.42gを得た。
m.p.144.5〜145.5℃
本化合物及び同様にして得た化合物の構造と物性データを表1に示した。
【0045】
実施例5
4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−[4−(2−フルオロベンジリデン)ピペリジン−1−イル]エチル]ピリミジン2塩酸塩
1−[4−(4−フルオロフェニル)−4−オキソブチル]−4−(2−フルオロベンジリデン)ピペリジン塩酸塩6.04gを酢酸エチルと飽和炭酸水素ナトリウムにて分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、乾燥剤を濾別した。有機層を減圧濃縮し、得られた油状化合物をN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール20.0ml、ピロリジン14.0ml及びN,N−ジメチルホルムアミド12mlと120℃の油浴中2.5時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣を酢酸エチルと水にて分液した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、乾燥剤を濾別した。有機層を減圧濃縮し、油状の粗1−[4−(4−フルオロフェニル)−4−オキソ−3−ピロリジノメチレンブチル]−4−(2−フルオロベンジリデン)ピペリジン7.16gを得た。
粗1−[4−(4−フルオロフェニル)−4−オキソ−3−ピロリジノメチレンブチル]−4−(2−フルオロベンジリデン)ピペリジン3.0gにホルムアミド30g、蟻酸アンモニウム3.0g及び水0.6mLを加え、180℃にて1.5時間撹拌した。反応液を酢酸エチルと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にて分液し、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、乾燥剤を濾別した。濾液を減圧濃縮し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル:クロマトレックスNH NHDM1020(富士デヴィソン化学社製)、展開溶媒:ヘキサン−酢酸エチル=6:1〜4:1)にて精製し、4規定塩化水素/1,4−ジオキサン溶液にて処理後、メタノール−イソプロピルエーテルにて再結晶し、4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−[4−(2−フルオロベンジリデン)ピペリジン−1−イル]エチル]ピリミジン2塩酸塩580mgを得た。
m.p.144.5〜146.5℃
本化合物及び同様にして得た化合物の構造と物性データを表1に示した。
【0046】
実施例6
4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−[4−(2−フルオロベンジリデン)ピペリジン−1−イル]エチル]−2−メルカプトピリミジンの合成
実施例5で得た粗1−[4−(4−フルオロフェニル)−4−オキソ−3−ピロリジノメチレンブチル]−4−(2−フルオロベンジリデン)ピペリジン3.70gに水酸化カリウム0.45gのエタノール40ml溶液及びチオウレア1.23gを加え、撹拌下5時間加熱還流した。反応液を減圧濃縮し、残渣に飽和塩化アンモニウム水溶液と小量の酢酸エチルを加え、析出した結晶を濾取し、酢酸エチルより再結晶し、4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−[4−(2−フルオロベンジリデン)ピペリジン−1−イル]エチル]−2−メルカプトピリミジン1.27gを得た。
m.p.157.0〜158.0℃
本化合物及び同様にして得た化合物の構造と物性データを表1に示した。
【0047】
実施例7
4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−[4−(2−フルオロベンジリデン)ピペリジン−1−イル]エチル]−2−メチルチオピリミジン2塩酸塩の合成
4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−[4−(2−フルオロベンジリデン)ピペリジン−1−イル]エチル]−2−メルカプトピリミジン284mgをN,N−ジメチルホルムアミド3mlに溶解し、この溶液にヨウ化メチル42μl加え、室温で30分間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液中に注ぎ、酢酸エチル抽出した。抽出液を水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、乾燥剤を濾別した。濾液を減圧濃縮し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル:クロマトレックスNH NHDM1020(富士デヴィソン化学社製)、展開溶媒:ヘキサン−酢酸エチル=10:1〜8:1)にて精製し、4規定塩化水素/1,4−ジオキサン溶液にて処理後、イソプロピルエーテルにて結晶化し、4−(4−フルオロフェニル)−5−[2−[4−(2−フルオロベンジリデン)ピペリジン−1−イル]エチル]−2−メチルチオピリミジン2塩酸塩310mgを得た。
【0048】
NMR(CDCl3) δ(ppm);
2.54(3H,s),2.52−3.61(12H,m),5.55(1H,br.s),6.40(1H,s),7.15−7.43(6H,m),7.63−7.78(2H,m),8.70(1H,s),11.18(1H,br.s)
MS m/e;
438(M++1,100%)。
【0049】
本化合物及び同様にして得た化合物の構造と物性データを表1示した。
【0050】
実施例8
4−(4−フルオロベンジリデン)ピペリジン塩酸塩の合成
撹拌した15−クラウン−5エーテル1.65gを含む60%水素化ナトリウム(オイル中)13.20gのテラヒドロフラン650ml中の懸濁溶液に、N−t−ブトキシカルボニルピペリドン59.78gとジエチル4−フルオロベンジルホスホネート81.25gのテラヒドロフラン150ml中の溶液を、氷冷下20分間で滴下した。室温で1日撹拌後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を注意深く加え、酢酸エチル抽出した。抽出液は飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を減圧下濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル:ワコウゲルC200(和光純薬製)、展開溶媒:ヘキサン−酢酸エチル=20:1)にて精製し、N−t−ブトキシカルボニル−4−(4−フルオロベンジリデン)ピペリジン55.23gを得た。得られた油状物質は1夜室温で放置することによって結晶した。
m.p.69〜70℃。
【0051】
N−t−ブトキシカルボニル−4−(4−フルオロベンジリデン)ピペリジン55.00gに、氷冷下冷却した4N塩化水素ジオキサン溶液475mlを加え、室温で2時間撹拌した。反応溶液を減圧下濃縮することによって得られた結晶をイソプロパノールより再結晶し、4−(4−フルオロベンジリデン)ピペリジン塩酸塩40.72gを得た。
m.p.184〜185.5℃
本化合物及び同様にして得た化合物の構造及び物性データを表2に示した。
【0052】
α−アルキルベンジリデンピペリジン誘導体の合成の場合、塩基は水素化ナトリウム(含む15−クラウン−5エーテル)の代わりにリチウムジイソプロピルアミドを用い、反応温度は−50℃で滴下を行った後室温まで昇温した。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
(表1中)
Comp.No.:化合物番号
Ex.No.:化合物の合成に用いた実施例番号
再結晶溶媒;IPE:ジイソプロピルエーテル、IPA:イソプロピルアルコール、Hex:ヘキサン、EtOAc:酢酸エチル、Tol:トルエン、EtOH:エタノール、MeOH:メタノール
*1:ピラゾール互変異性体の一方の異性体のみを表記した
*2:イミダゾール互変異性体の一方の異性体のみを表記した
*3:結晶化溶媒
*4:化合物A−14
NMR(CDCl3) δ(ppm);
2.54(3H,s),2.52−3.61(12H,m),5.55(1H,br.s),6.40(1H,s),7.15−7.43(6H,m),7.63−7.78(2H,m),8.70(1H,s),11.18(1H,br.s)
MS m/e;
438(M++1,100%)
*5:化合物A−15
NMR(CDCl3) δ(ppm);
2.30−2.51(10H,m),2.75(3H,s),2.84(2H,t,J=7.7),6.22(1H,s),6.94−7.23(6H,m),7.48−7.58(2H,m),8.60(1H,s)
MS m/e;
406(M++1),204(100%)
*6:化合物A−16
NMR(CDCl3) δ(ppm);
2.35−2.49(10H,m),2.68−2.75(2H,m),4.99(2H,br.s),6.19(1H,s),6.99−7.21(6H,m),7.46−7.53(2H,m),8.28(1H,s)
MS m/e;
407(M++1),204(100%)。
【0056】
【表3】
【0057】
(表2中)
Comp.No.:化合物番号
再結晶溶媒;IPA:イソプロピルアルコール、IPE:ジイソプロピルエーテル。
【0058】
試験例[レセプタ−結合実験]
1.ドーパミンD4受容体結合実験
受容体標品としてヒトD4.2受容体を発現させたチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞膜を用いた。
[3H]標識リガンドとして[3H]スピペロンを用いた。
[3H]標識リガンドを用いた結合反応は、Eur.J.Pharmacol.,233,173(1993年)に記載された以下の方法で行った。
ヒトD4.2受容体結合試験:ヒトD4.2受容体を発現させたCHO細胞膜、[3H]スピペロン(0.5nM)及び被験薬を、5mMEDTA、1.5mMCaCl2、5mMKCl、120mMNaClを含む50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.4)中、27℃で2時間反応させた。
反応終了後、ガラスフィルター(GF/B)に吸引濾過し、濾紙の放射能を液体シンチレ−ションスペクトルメーターにて測定した。
【0059】
10μMハロペリドール存在下で反応させたときの結合を、[3H]スピペロンの非特異結合とし、総結合と非特異結合との差を特異的結合とした。一定濃度の[3H]スピペロンと濃度を変えた被験薬を上記の条件で反応させることで抑制曲線を得、この抑制曲線から[3H]スピペロン結合を50%抑制する被験薬の濃度(IC50)求め、結果を表3に示した。
【0060】
2.ドーパミンD2受容体結合実験
受容体標品としてラット線条体膜を用いた。
[3H]標識リガンドとして[3H]ラクロプリドを用いた。
[3H]標識リガンドを用いた結合反応は、Mol.Pharmacol.,43,749(1993年)に記載された以下の方法で行った。
受容体標品の調製:ラット線条体を50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.4)でホモジナイズし、48,000×gで遠心分離し、沈渣をトリス塩酸緩衝液で1度洗浄した。沈渣を120mMNaCl、5mMKCl、2mMCaCl2、1mMMgCl2を含む50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.4)に懸濁し、膜標品とした。
【0061】
ドーパミンD2受容体結合実験:膜標品(0.5mgタンパク質/ml)、[3H]ラクロプリド(1nM)及び被験薬を、25℃で1時間反応させた。
反応終了後、ガラスフィルター(GF/B)に吸引濾過し、濾紙の放射能を液体シンチレーションスペクトルメーターにて測定した。
10μMハロペリドール存在下で反応させたときの結合を、[3H]ラクロプリドの非特異結合とし、総結合と非特異結合との差を特異的結合とした。一定濃度の[3H]ラクロプリドと濃度を変えた被験薬を上記の条件で反応させることで抑制曲線を得、この抑制曲線から[3H]ラクロプリド結合を50%抑制する被験薬の濃度(IC50)求め、結果を表3に示した。
【0062】
【表4】
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