JP3999774B2 - プラズマ処理方法およびプラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理方法およびプラズマ処理装置 Download PDF

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本発明は,プラズマ処理方法およびプラズマ処理装置にかかり,特に圧力制御に関する。
従来より,半導体ウェハやLCD用基板などの被処理体に対してエッチング処理などのプラズマ処理をするにあたり,図4に示すように,気密な処理容器10内に設けられた処理室12内に,上部電極14と下部電極16を対向配置し,少なくとも上部電極14と下部電極16のいずれか一方に高周波電源18から整合器20を介して,所定の高周波電力を印加し,処理ガスをプラズマ化するプラズマ処理方法が提案されている。
かかるプラズマ処理方法では,上部電極14の下面(すなわち,被処理体に対する対向面。)に複数の処理ガス供給孔22を設け,そのガス供給孔22から処理室12内に均一に供給される処理ガスを,高周波電力によりプラズマ化して被処理体Wに対して処理を施すとともに,その排ガスを下部電極16の周辺に設けられたバッフル板24の排気孔24aを介して,処理室12の下方に連通する1つの真空排気系26により真空排気している。
近年,被処理体の大型化や薄型化が進み,さらに一層の超微細加工が求められるに至り,処理室内で発生したプラズマをより均一に,かつより効率的に被処理体の被処理面に供給するとともに,処理後の排ガスについても,より均一にかつ効率的に処理室外に排気する必要が生じている。そこで,処理室内に供給する処理ガスの流量の調整や,ガス供給孔の径及びガス供給領域の拡大及び縮小,排気孔の数の拡大及び縮小,あるいは排ガスの排気量の調整などにより,処理室内での処理ガス,プラズマ,排ガスを含む各ガスの流れをそれぞれ別々に調整し,プロセスの最適化が図られている。
また,処理室の上部及び下部にそれぞれ排気室を設けて真空排気系を接続し,各真空排気系をそれぞれ調整することにより,上部排気室と下部排気室との間に圧力差を生じさせ,処理室内のプラズマ等のガスの流れを最適な状態に維持あるいは調整することも試みられている。
しかしながら,各プロセスごとに処理装置の最適設計を行い,ガス供給孔の径やガス供給領域を拡大あるいは縮小したり,排気孔の数を調整し,処理室内でのガス流れを最適に調整することは,非常に煩雑であり,イニシャルコストを引き上げる原因であり,実際上は採用が困難である。
また,処理室の上部及び下部に排気室を設けて,それらの圧力差により処理室内のプラズマ等のガスの流れを調整する場合には,流量調節手段や真空引き手段などの制御プロセスが複雑になり,所望の状態に正確に調整することが非常に困難であった。
本発明は,従来のプラズマ処理方法が有する,上記のような問題点に鑑みて成されたものであり,排ガスの排気量の調整を圧力調整弁のみで行うことで,制御プロセスが容易になり,且つ処理室内に最適なガス流を生成することにより,被処理体に対して均一かつ効率的にプラズマを導いて所望のプラズマ処理を施すことが可能な,新規かつ改良されたプラズマ処理方法およびプラズマ処理装置を提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は,処理室内に対向配置された上部電極と下部電極の少なくとも一方に高周波電力を印加して処理ガスをプラズマ化し,下部電極上に載置された被処理体に対して処理を施すプラズマ処理方法であって,処理室の上部には上記処理室に連通するとともに少なくとも1の上部真空排気系を有する上部排気室が設けられ,処理室の下部には処理室に連通するとともに少なくとも1の下部真空排気系を有する下部排気室が設けられており,処理室の上部に配置される上部排気室を介して処理室内を排気する少なくとも1つの上部真空排気系の排気量と,処理室の下部に配置される下部排気室を介して処理室内を排気する少なくとも1つの下部真空排気系の排気量との差を所定の範囲内に維持することを特徴としている。
また,請求項2に記載の発明は,上部真空排気系及び下部真空排気系にそれぞれ上部圧力調整弁及び下部圧力調整弁を介装し,上部圧力調整弁及び下部圧力調整弁の開度を調節することにより,上部及び下部真空排気系の排気量の差を所定の範囲内に維持することを特徴としている。また,請求項6に記載の発明は,処理室内に対向配置された上部電極と下部電極の少なくとも一方に高周波電力を印加して処理ガスをプラズマ化し,下部電極上に載置された被処理体に対して処理を施すプラズマ処理装置であって,処理室の上部に配置される上部排気室と,その上部排気室を介して処理室内を排気する上部真空排気系と,処理室の下部に配置される下部排気室と,下部排気室を介して処理室内を排気する下部真空排気系と,上部真空排気系の排気量と,下部真空排気系の排気量との差を所定の範囲内に維持する制御器と,を備えたことを特徴としている。また,請求項7に記載の発明は,処理室と上部排気室とを連通する多数の上部排気孔が穿設された上部バッフル板と,処理室と下部排気室とを連通する多数の下部排気孔が穿設された下部バッフル板と,をさらに備えたことを特徴としている。
かかる構成によれば,上部排気室と上部真空排気系及び下部排気室と下部真空排気系との間にそれぞれ備えられた上部圧力調整弁及び下部圧力調整弁の開度を調節することにより,上部排気室と下部排気室との間に所定の圧力差を生じさせ,この圧力差により処理室内においてプラズマを所望の状態で被処理体に導入することができる。従って,プラズマ処理装置自体,例えばガス供給孔の径,ガス供給領域及び排気孔の径の拡大・縮小などの変更を伴うことなく,容易な制御プロセスで敏速に処理室内のプラズマ流を最適な状態にすることができる。従って,被処理体に対して,高選択比及び高エッチングレートで,均一なプラズマ処理を施すことができる。
さらに,請求項3あるいは請求項9に記載の発明は,上部圧力調整弁と下部圧力調整弁との開度差を一定に維持することを特徴としている。従って,あらかじめ設定した所定の圧力差に変化が生じた場合でも,処理ガスの流量調節器や真空引き手段などの操作を伴うことなく,上部圧力調整弁及び/または下部圧力調整弁の開度差を調整するだけで,敏速に所定の圧力差に修正ことができる。
さらにまた,請求項4あるいは請求項10に記載の発明は,処理室,上部排気室,及び下部排気室の少なくとも1つの室内に圧力を検出する圧力検出器を備え,その圧力検出器により検出された圧力に応じて,上部及び真空排気系の排気量の差を所定の範囲内に維持することを特徴としている。従って,プラズマ処理中において,処理室内の圧力があらかじめ設定した値から外れた場合であっても,排気量の差を所定値に調整することにより,簡単な制御系により,処理室内の圧力を所定値に迅速に制御することができる。
以上説明したように,本発明によれば,上部排気室と上部真空排気系及び下部排気室と下部真空排気系にそれぞれ備えられた上部圧力調整弁及び下部圧力調整弁の少なくとも一方の開度を調節することにより,上部排気室と下部排気室との間に所定の圧力差を生じさせ,この圧力差により処理室内に最適なガス流を形成することができる。また,処理室,上部排気室,及び下部排気室の少なくとも1つの室内の圧力を検出し,その圧力が最適値になるように,上部圧力調整弁及び下部圧力調整弁の開度を調整すれば,処理室内に最適なガス流を形成することができるので,外乱の少ない応答性の迅速な制御系を提供することができる。従って,被処理体に対して,高選択比及び高エッチングレートで,均一なプラズマ処理を施すことができる。
以下に添付図面を参照しながら,本発明にかかるプラズマ処理方法を,平行平板型プラズマエッチング装置に適用した,実施の一形態について詳細に説明する。なお,以下の説明において,略同一の機能及び構成を有する構成要素については,同一符号を付することにより,重複説明を省略することにする。
図1に示したプラズマエッチング装置100は,処理室PCを中心に,その上部に上部排気室UC,その下部に下部排気室DCを備えている。処理室PCを形成する処理容器PCaは,例えばアルミニウムなどの導電性材料を略円筒形状に一体成形して成り,その内壁面はアルマイト処理が施されている。
処理室PCの天井部102は,上部電極を成すとともに,処理ガスの供給部を成すもので,その略中央部表面(被処理体Wの対向面。)には,多数のガス供給孔104が穿設されている。このガス供給孔104は,上部排気室UCの略中央を貫通するガス供給管10
6と連通し,ガス供給源108からマスフローコントローラMFC110により流量調節された所定の処理ガスを,処理室PC内に均一に吹き出すことができる。処理ガスとしては,被処理体Wに応じて各種ガスを使用することが可能であり,例えばシリコン酸化膜(SiO2 )のエッチングを行う場合は,CF系のガス,例えばCF4 やCHF3 などのエッチングガスを使用することができる。
さらに天井部102の外周部には,処理室PCと上部排気室UCとを連通する多数の上部排気孔112aが穿設された上部バッフル板112が設けられている。上部バッフル板112は,上部排気室UCへのプラズマの回り込みを防止するとともに,排ガス等の流れを調節している。
また,処理室PCの底部中央には,下部電極となるサセプタ114が設けられており,このサセプタ114上に,例えば半導体ウェハやLCD用基板などの被処理体Wを載置することが可能なように構成されている。サセプタ114は,セラミックなどの絶縁性材料から成る絶縁板116を介して,後述する下部排気室DCの中央部を貫通する昇降軸118によって支持されており,この昇降軸118は不図示の外部モータにより,上下動自在となっている。
従って,被処理体Wを処理室PCに搬入及び搬出する際には,サセプタ114は下部排気室DCの側壁に設けられたゲートバルブ120の位置まで下降し,処理時には,後述する下部バッフル板122の上面と,略同一面を成す処理位置まで上昇する。
なお,処理室PC及び下部排気室DCの気密性を確保するため,サセプタ114と下部排気室DCの底部との間には,昇降軸118の外方を囲むように伸縮自在な気密部材,例えばベローズ124が設けられている。
また,昇降軸118の内部には,サセプタ114に連通する給電経路が設けられており,処理時には,高周波電源126から整合器128及び給電棒130を介して高周波電力,例えば13.56MHzの高周波電力をサセプタ114に印加し,処理室PC内に導入された処理ガスをプラズマ化し,被処理体Wに対して所定のプラズマ処理を施すことができる。
サセプタ114は,表面がアルマイト処理されたアルミニウムから成り,その内部には,不図示の温度調節手段,例えばセラミックヒータなどの加熱手段や,不図示の外部冷媒源との間で冷媒を循環させるための不図示の冷媒循環路が設けられており,サセプタ114上に載置される被処理体Wを所定の温度に維持することが可能なように構成されている。また,かかる温度は,不図示の温度センサや温度調節機構によって,自動的に制御される構成となっている。さらに,サセプタ114上の載置面には,被処理体Wを固定するための不図示の静電チャックや機械的クランプが設けられている。
さらに,サセプタ114の周囲には,処理室PCと下部排気室DCとを連通する,多数の下部排気孔122aが穿設された下部バッフル板122が設けられている。この下部排気孔122a及び下部バッフル板122は,上部排気孔112及び112aと同様に,下部排気室DCへのプラズマの回り込みを防止するとともに,排ガス等の流れを調節している。
次に,上部排気室UCの構成について説明すると,この上部排気室UCは,処理室PCと同様に略円筒形状をしており,導電性素材,例えばアルミニウムから成り,その内壁面にはアルマイト処理が施されている。
そして,上部排気室UCには,本実施の形態にかかる制御方法を実施するための上部圧力調整弁134が接続されている。さらに,この上部圧力調整弁134には,例えばターボ分子ポンプなどから成る上部真空排気系136が接続されており,上部排気孔112aを介して処理室PC内を排気することができる。なお,上部圧力調整弁134の駆動タイミング及び開量の調整は,後述するように,上部排気室UC内に設けられている上部圧力検出器138及び下部排気室DC内に設けられている下部圧力検出器140からの信号を受けた制御器142により制御される。
一方,下部排気室DCは,上部排気室UCと同様に,導電性材料,例えばアルミニウムから成り,その内壁面はアルマイト処理が施されている。また,下部排気室DCの上部形状は,処理室PCと同様に略円筒形となっている。
そして,下部排気室DCには,本実施の形態にかかる制御方法を行うための下部圧力調整弁146が接続されている。さらに,この下部圧力調整弁146には,例えばターボ分子ポンプから成る下部真空排気系148が接続されており,下部排気孔122aを介して処理室PC内を排気することができる。なお,下部圧力調整弁146の駆動タイミング及び開量の調整は,後述するように,下部排気室DC内に設けられている下部圧力検出器140及び上部排気室UC内に設けられている上部圧力検出器138からの信号を受けた制御器142により制御される。
ここで,本実施の形態にかかる上部圧力調整弁134及び下部圧力調整弁146の開度の調整方法,すなわち上部排気室UCと下部排気室DCとの圧力差の調整方法を,図2に示したフローチャート(ステップS200〜280)を用いて説明する。
まず,被処理体Wを処理室PC内のサセプタ114上に載置する(ステップS200)。次に,シミュレーションやダミーウェハなどを用いた実験により求めた処理室PC内に所望のガス流を形成させるための最適な上部排気室UC内と下部排気室DC内との排気量の差を生じさせるための上部圧力調整弁134と下部圧力調整弁146との開度と圧力を制御器142に設定する(ステップS210)。
そして,制御器142からの電気信号により,上部圧力調整弁134及び下部圧力調整弁146が所定の開量に調整されると,あらかじめ作動している上部真空排気系136及び下部真空排気系148の真空引きによって,処理室PC内,上部排気室UC内及び下部排気室DC内は,あらかじめ設定した所定の圧力にまで減圧され,その後処理が開始される(ステップS220)。
ところで,上部排気室UC内及び下部排気室DC内には,前述したように,それぞれ上部圧力検出器138及び下部圧力検出器140が設けられており,上記各排気室内の圧力を測定し,その信号が制御器142に伝達される。従って,制御器142は,処理室内に最適なガス流を生じさせる圧力が上部排気室UC内および下部排気室DC内にそれぞれ達成されるように常時監視している。なお本実施の形態にかかる制御方法の最終的な制御対象は処理室内の圧力なので,処理室PC内に直接圧力検出器を設けて,この圧力が所定値になるように,上部排気系及び下部排気系の制御を行っても良い。また,本実施の形態にかかる制御方法のように,圧力検出器の設置条件が比較的厳しくない上部排気室UC及び下部排気室DCにそれぞれ圧力検出器を設けて,各圧力が予め求めた最適値になるように制御を行っても良い。特に,本実施の形態によれば,上部排気系と下部排気系の排気量の差が一定になるように制御が行われるので,予め処理室PC内の圧力の最適値と上部排気室UC内の圧力と下部排気室DC内の圧力との差を関連づけておき,圧力の差が最適値になるように制御を行っても良い。
例えば,上部排気室UC内の圧力と下部排気室DC内の圧力の差の変化から,処理室PC内の圧力が上昇したと判断される場合(ステップS230)には,制御器142は設定されている上部圧力調整弁134と下部圧力調整弁146との開度差,すなわち排気量の差を一定に維持しながら,上部圧力調整弁134及び下部圧力調整弁146の開量を増加させて,外乱の少ない簡単な制御系により敏速に所定の圧力にまで低下させることができる(ステップS240)。
また同様に,上部排気室UC内の圧力と下部排気室DC内の圧力の差の変化から,処理室PC内の圧力が低下したと判断される場合(ステップS250)には,制御器142は設定されている上部圧力調整弁134と下部圧力調整弁146との開度差,すなわち圧力
差を維持しながら,上部圧力調整弁134及び下部圧力調整弁146の開量を減少させて,敏速に所定の圧力にまで上昇させることができる(ステップS260)。
もちろん,上部排気室UC内の圧力と下部排気室DC内の圧力の差が所定値内にあり,したがって,処理室PC内の圧力も設定値内にあると判断される場合には,そのまま処理が継続される(ステップS270)。このようにして,処理室PC内に所望のガス流を形成し,したがって均一なプラズマを生成し,そのプラズマ流により被処理体Wに対して所定の処理が施された後に,処理が終了する(ステップS280)。
ここで,本実施の形態かかる,処理室PC内でのガス流の制御,したがって,プラズマ流の制御の一例について,図3を参照しながら説明する。例えば,上部圧力調整弁134を所定の開量に設定し,下部圧力調整弁146の開量を上部圧力調整弁134の開量よりも増加させた場合,または下部圧力調整弁146を所定の開量に設定し,上部圧力調整弁134の開量を下部圧力調整弁146よりも減少させた場合について説明する。この場合,処理室PC内のプラズマ流は,図3(a)に示したように,下部排気室DC方向に流れる割合が,上部排気室UC方向に流れる割合よりも大きくなる。
また,上部圧力調整弁134を所定の開量に設定したままで,下部圧力調整弁146の開量を上部圧力調整弁134の開量よりも減少させる,または下部圧力調整弁146を所定の開量に設定したままで,上部圧力調整弁134の開量を下部圧力調整弁146よりも増加させる。その結果,ガス流(プラズマ流)は,図3(b)に示したように,上部排気室UC方向に流れる割合が増加する。
従って,本実施の形態にかかるプラズマエッチング装置においては,被処理体Wに対して均一なプラズマ処理を施すため,あらかじめ試験的にあるいはシミュレーションにより上部圧力調整弁134及び下部圧力調整弁146の最適な開量を求めておき,その値を制御器142に設定するだけで,外乱の少ない簡単な制御系により,処理室内のガス流を最適に制御することができる。
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例を想定し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
上記実施の形態において,上部排気室及び下部排気室にそれぞれ1つの真空排気系を接続した構成を示したが,本発明はかかる構成に限定されるものではなく,1つの真空排気系を上部排気室及び下部排気室に接続する構成としてもよく,あるいは上部排気室及び下部排気室に複数の真空排気系を接続した構成としてもよい。
上記実施の形態において,上部排気室内及び下部排気室内にそれぞれ圧力検出器を設けた構成を示したが,本発明はかかる構成に限定されるものではなく,さらに処理室内にも圧力検出器を設けた構成としてもよく,あるいは上部排気室内,処理室内及び下部排気室内のいずれか1ヶ所に圧力検出器を設けた構成としてもよい。そして,上部排気室内,処理室内及び下部排気室内のいずれか2ヶ所に圧力検出器を設けた構成としてもよい。要するに,本発明によれば,処理室内のガス流の最適化を図ることなので,処理室内のガス流と圧力検出器との検出値との関連づけができていれば,圧力検出器を処理装置のいかなる場所に設置してもかまわない。
上記実施の形態において,プラズマエッチング装置を例に挙げて説明したが,本発明はかかる構成に限定されるものではなく,プラズマにより被処理体に対して処理を行う各種プロセス,例えばアッシング,スパッタリング,CVD処理などを行う装置に対しても適用することが可能である。そして,被処理体としては半導体ウェハに限らず,LCD用ガラス基板の加工にも当然に適用することが可能である。
本発明を適用可能なプラズマエッチング装置の実施の一形態を示す概略的な断面図である。 図1に示したプラズマエッチング装置における圧力制御方法を表したフローチャートである。 図1に示したプラズマエッチング装置におけるプラズマ流の調整を説明するための概略的な断面図である。 従来のプラズマ処理装置を示した概略的な断面図である。
符号の説明
102 天井部(上部電極)
104 ガス給気孔
112 上部バッフル板
114 サセプタ
122 下部バッフル板
134 上部圧力調整弁
136 上部真空排気系
138 上部圧力検出器
140 下部圧力検出器
142 制御器
146 下部圧力調整弁
148 下部真空排気系
UC 上部排気室
PC 処理室
DC 下部排気室
S ステップ
W 被処理体

Claims (6)

  1. 処理室内に対向配置された上部電極と下部電極の少なくとも一方に高周波電力を印加して処理ガスをプラズマ化し,前記下部電極上に載置された被処理体に対して処理を施すプラズマ処理方法であって,
    前記処理室の上部には前記処理室に連通するとともに少なくとも1の上部真空排気系を有する上部排気室が設けられ,
    前記処理室の下部には前記処理室に連通するとともに少なくとも1の下部真空排気系を有する下部排気室が設けられており,
    前記処理室の上部に配置される上部排気室を介して前記処理室内を排気する上部真空排気系の排気量と,前記処理室の下部に配置される下部排気室を介して前記処理室内を排気する下部真空排気系の排気量との差を、前記上部真空排気系に介装された上部圧力調整弁と前記下部真空排気系に介装された下部圧力調整弁との開度差を一定に保つことにより所定の範囲内に維持することを特徴とする,プラズマ処理方法。
  2. 前記処理室,前記上部排気室,および前記下部排気室の少なくとも1つの室内に圧力を検出する圧力検出器を備え,その圧力検出器により検出された圧力に応じて,前記上部真空排気系及び下部真空排気系の排気量の差を所定の範囲内に維持することを特徴とする,請求項に記載のプラズマ処理方法。
  3. 前記処理室の上部には前記処理室と前記上部排気室とを連通する1又は2以上の排気孔を有する上部バッフル板がさらに設けられ,
    前記処理室の下部には前記処理室と前記下部排気室とを連通する1又は2以上の排気孔を有する下部バッフル板が設けられることを特徴とする,請求項1または2のいずれかに記載のプラズマ処理方法。
  4. 処理室内に対向配置された上部電極と下部電極の少なくとも一方に高周波電力を印加して処理ガスをプラズマ化し,前記下部電極上に載置された被処理体に対して処理を施すプラズマ処理装置であって,
    前記処理室の上部に配置される上部排気室と;
    前記上部排気室を介して前記処理室内を排気する上部真空排気系と;
    前記処理室の下部に配置される下部排気室と;
    前記下部排気室を介して前記処理室内を排気する下部真空排気系と;
    前記上部真空排気系の排気量と,前記下部真空排気系の排気量との差を所定の範囲内に維持する制御器とを備え、
    前記上部真空排気系及び前記下部真空排気系には各々上部圧力調整弁及び下部圧力調整弁が介装されており,前記上部圧力調整弁と前記下部圧力調整弁との開度差を一定に保つことにより,前記上部真空排気系及び前記下部真空排気系の排気量の差を所定の範囲内に維持することを特徴とする,プラズマ処理装置。
  5. 前記プラズマ処理装置は,前記処理室と前記上部排気室とを連通する1又は2以上の上部排気孔が穿設された上部バッフル板と;
    前記処理室と前記下部排気室とを連通する1又は2以上の下部排気孔が穿設された下部バッフル板とをさらに備えることを特徴とする,請求項に記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記処理室,前記上部排気室,および前記下部排気室の少なくとも1つの室内に圧力を検出する圧力検出器を備え,
    前記制御器は,その圧力検出器により検出された圧力に応じて,前記上部真空排気系及び下部真空排気系の排気量の差を所定の範囲内に維持することを特徴とする,請求項4または5のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
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