JP3999221B2 - ジルコニウム合金を含む放射性金属廃棄物の減容処理方法 - Google Patents

ジルコニウム合金を含む放射性金属廃棄物の減容処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、軽水型原子炉用使用済み燃料の再処理後に、ジルカロイ製の燃料被覆管や、使用済みの金属材等のジルコニウム合金を含む放射性金属廃棄物を減容処理するジルコニウム合金を含む放射性金属廃棄物の減容処理方法に関するものである。
ジルカロイは、ジルコニウムを主体とした合金であり、熱中性子の吸収断面積が小さいため、原子炉材料として多用されており、特に原子炉の燃料被覆管用として好んで使用されている。このようなジルカロイからなる燃料被覆管内に装填された例えば軽水型の原子炉用の燃料を再処理するときは、まず、使用済みの燃料棒が装填された燃料被覆管の集合体を数cm単位に裁断し、得られた細片を溶解槽に投入し、溶解槽内で核燃料物質と、被覆管剪断片(以下ジルカロイハルという)や集合体部品(以下ハードウエアという)とに分離する。この燃料被覆管の裁断の際に、切り口から多量のジルコニウム合金のファイン(粉塵)が発生し、その内の相当量がジルカロイハルに随伴して、後工程まで持ち込まれることが予想される。
分離された核燃料物質は再利用のための処理工程に送られるが、ジルカロイハルやハードウエア等の放射性金属廃棄物は、ハル缶と呼ばれるステンレス鋼製の収納容器に発生状態のまま納められ貯蔵設備内に保管される。しかしながら、ジルカロイハル等が収納されたハル缶は、使用済み核燃料の再処理が行われる毎に増加するため、貯蔵設備がすぐに満杯状態になってしまうという問題点を有している。そこで、ジルカロイハル等の放射性金属廃棄物に減容処理を施し、その結果貯蔵空間を少ないものにすることが試みられている。
ところで、上述の燃料被覆管の裁断時に発生したジルコニウムの合金のファイ ンの他に、放射性金属廃棄物を圧縮減容するに際し、ジルコニウムの合金であるジルカロイ等からファインが発生するが、これらのファインは非常に発火性が強いため、圧縮減容を施すに際し大気を遮断することが有効な対策となる。
そして、大気を遮断する方策として、不活性ガスの雰囲気中や水中で圧縮減容する方法が種々提案されている。前者の不活性ガス雰囲気中では、酸素が存在しないため燃焼は起らないが、従来減容設備を収容した室内のすべてが不活性ガスで置換されるためには、非常に多くの不活性ガスが必要になるという問題点を有していた。
また、後者の水中で圧縮する方法は、発火防止に対しては有効であるが、圧塊片の中に水が装入された状態になり、この装入水を完全に取り去ることは至難であり、従って水が残留した状態で圧塊片が保管されることになるが、保管が長期間に亘ると、水が放射線を受けて水素ガスが発生するなどの不都合が生じる。
また、近年ジルカロイハルおよびハードウエアをステンレス鋼製の円筒容器(カプセル)に収納し、このカプセルに収納されたジルカロイハル等をカプセルごと機械的に金型内でプレス(単軸圧縮)して圧縮成形し、複数の被圧縮物をキャニスターと呼ばれる容器に収納して保管する、いわゆるカプセルプレス処理法が注目されるに到っている。このようなカプセルプレス処理法を採用すれば、ジルカロイハルやハードウエアが密閉状態で減容されるため、ファインの大気中への飛散が有効に防止され、容器内が真空維持されている場合は、さらに発火が有効に抑止されるといわれている。
しかしながら、上記カプセルプレス処理においては、プレス処理時にカプセルが破損することがあり、その結果ジルカロイハルのファインがカプセルから大気中に漏洩するおそれがある。
そこで、ジルカロイハル等の収納されたカプセルを収容するキャビティを備えた金型を用い、この金型のキャビティ内にカプセルを装填した後、金型をピストンロッドの下部にまで移動させ、ピストンロッドをキャビティ内に挿入してプレスマシンで押圧し、これによってキャビティ内のカプセルを圧縮減容することが考えられる。しかしながら、この方法では、キャビティ内に空気が残存している状態でカプセルが減容処理されるため、プレス処理時に発火の可能性がある。また、キャビティ内にピストンロッドを挿入するには、極めて精度の高い金型の定位置制御を行わなければならず、金型の位置決めのために多大の時間を消費し、減容処理の迅速性に欠けるという問題点を有している。
このような不都合を解消するものとして、金型キャビティの中心軸と、ピストンロッドの中心軸とが一致するように金型をプレスマシン内に設置し、カプセルをキャビティ内に装入後、ピストンロッドを下降させてキャビティ内に侵入させ、この状態でキャビティ内の密閉空間を真空または不活性ガスに置換した雰囲気とした後、さらに、ピストンロッドを下降させることによって密閉空間内のカプセルをピストンで圧縮減容することが考えられる。
このような減容処理装置を採用することによって、上記精度の高い金型の定位置制御を行う必要がなくなるが、圧縮装置の大型化や、金型や真空維持用のパッキン、さらにはピストンロッドのメンテナンス性に問題がある。
上記のような減容処理装置は、セルと呼ばれる放射線の漏洩を遮蔽した室内に設けられ、運転管理はセル外からの遠隔操作で行われるため、遠隔操作性が良好であることが望まれる他、装置の補修等が行い易いようにメンテナンス性が良好であることが望まれる。
また、減容処理後に金型から減容カプセルを取り出すに際しては、ピストンロッドを下降させた状態で金型を上昇させるが、このとき減容カプセルにはそれが大気に曝された状態でキャビティからカプセルを押し出す際の摩擦熱や、キャビティから基盤にカプセルが落下する際の衝撃による熱エネルギーが生じるため、この状態でジルカロイファインが発火するおそれがある。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、カプセルプレス処理を施すことを前提とし、カプセルが装填された金型の高精度な位置決め制御を行わなくてもよく、遠隔操作性、保守性に優れ、圧縮、カプセル搬出容器へのカプセルの移し替え工程において、ジルカロイファインの発火を確実に防止することができるジルコニウム合金を含む放射性金属廃棄物の減容処理方法を提供することを目的としている。
本発明の請求項1記載のジルコニウム合金を含む放射性金属廃棄物の減容処理方法は、ジルコニウム合金を含む放射性金属廃棄物をカプセル内に装入し、このカプセルを基台上で圧縮することにより減容処理するジルコニウム合金を含む放射性廃棄物の減容処理方法において、上下方向に貫通したキャビティを有する金型の当該キャビティ内に上記カプセルを圧縮するための押し棒が当該金型と摺接可能に上から挿入された状態のまま、この金型を当該金型が上記基台から上方に離間する位置に支持する工程と、上記基台上で上記キャビティの真下に上記カプセルをセットする工程と、上記金型を下降させることにより当該金型のキャビティ内に上記カプセルを装填する工程と、上記カプセルが上記キャビティ内に装填された状態で上記押し棒を下方に押圧することにより当該キャビティ内で上記カプセルを圧縮する工程と、を含むことを特徴とする特徴とするものである。
この発明によれば、基台にはカプセルを装填するためのキャビティを有する金型が装置されているとともに、この金型のキャビティにはカプセルを圧縮減容する押し棒が嵌装されているため、金型の下降によりキャビティにカプセルを装填した状態で押し棒によって押圧することにより、キャビティ内のカプセルは圧縮減容される。
そして、押し棒は、金型のキャビティ内に予め挿入されており、カプセルをキャビティに装填する都度、押し棒をキャビティに挿入する必要はないため、高精度の位置決め操作のためにカプセル減容処理が手間取るという不都合が生じない。
また、金型や押し棒等の保守の対象になり易い部分が、基台上に設けられているため、メンテナンス作業時に基台を作業がし易い位置に運ぶことができ、保守が容易になる。
本発明のジルコニウム合金を含む放射性金属廃棄物の減容処理方法によれば、基台上にはカプセルを装填するためのキャビティを有する金型が装置されているとともに、この金型のキャビティにはカプセルを圧縮減容する押し棒が嵌装されているため、キャビティにカプセルを装填した状態でキャビティ内のカプセルは押し棒によって圧縮減容される。
そして、押し棒は、金型のキャビティ内に予め挿入されており、カプセルをキャビティに装填する都度、押し棒をキャビティに挿入する必要はないため、台車に対して精度の高い位置決め操作を施す必要はなく、カプセル減容処理を安全に効率よく行うことができる。
また、金型や押し棒等の保守の対象になり易い部分が基台上に設けられ、この基台をメンテナンスが容易な位置まで移動させることでメンテナンス性が良好になり、装置の保守管理を容易に行うことができ、保守時の保守要員の放射線被曝が大きく低減し、安全性の向上を図ることが可能になる。
図1は、減容処理装置の処理対象となる、軽水型原子炉の使用済み燃料集合体の一例を示す側面視の説明図である。この図に示すように、使用済みの燃料集合体Nは、燃料棒を封入したジルカロイ製の被覆管N1と、この被覆管N1の上部に設けられた上部ノズルN2と、同下部に設けられた下部ノズルN3と、上記被覆管N1を集合状態で支持する支持格子(ハードウエア)N4等とを備えて形成されている。
使用済み燃料の再処理を行うときは、上記のような燃料集合体Nはまず数cm単位の細片に剪断される。そして、剪断された細片は所定の溶解液の充填された溶解槽に投入され、溶解槽内で核燃料物質と、被覆管N1の切断片や、ハードウエアN4のいわゆるジルカロイハル等とに分離される。分離された核燃料物質は再利用のため処理工程に送られ、残余のジルカロイハル等は本発明の減容処理装置によって減容処理され保管される。
図2は、上記ジルカロイハル等を収納するためのカプセルの一例を示す斜視図である。この図に示すように、カプセルCは、円筒状有底のカプセル本体C1と、このカプセル本体C1の上部開口を閉止する蓋体C2とから構成されている。このようなカプセル本体C1内に上記ジルカロイハルが装填され、蓋体C2によって閉止された状態で本発明に係る減容処理装置によって減容処理される。
図3および図4は、本発明に係る減容処理装置の一実施形態を示す説明図であり、図3は、カプセルCが圧縮装置3に搬入された可動台車2のカプセル減容空間S内に装填された状態、図4は、可動台車2にカプセル搬出容器4が装着され、減容カプセルCaが押し棒23によりカプセル搬出容器4に押し出された状態をそれぞれ示している。
なお、本実施形態においては、可動台車および可動架台の内の可動台車2について説明することとし、可動架台については説明を省略する。因に、可動架台は、車輪が設けられていない点が可動台車2と異なっており、従って、可動架台を移動させるときには、他の移動手段に載置する等の操作が必要であるが、その他については可動台車と略同一に形成されている。
図3および図4に示すように、減容処理装置1は、可動台車2と、圧縮装置3と、カプセル搬出容器4(図4)と、脱気手段5と、不活性ガス供給手段6とを備えた基本構成を有している。
上記可動台車2は、後述する金型22、押し棒23、シリンダ装置24等を圧縮装置3外に運び出して、圧縮装置3外で保守・点検する用に供するものであり、上記圧縮装置3は可動台車2に収容されているカプセルCを減容処理するためのものである。この圧縮装置3は、基礎B上の基板7上に立設された所定本数の支柱31と、これら支柱31に支持された架台32を有し、この架台32上に圧縮機構33が据え付けられ、この圧縮機構33のピストン34が架台32を貫通して下方に垂下している。このピストン34は、圧縮機構33の駆動で昇降し、降下したときに可動台車2に収容されているカプセルCを圧縮減容するものである。
上記カプセル搬出容器(有底カプセル搬出容器)4は、圧縮装置3内の可動台車2上で減容された減容カプセルCaを収容して圧縮装置3内から搬出するためのものであり、可動台車2および圧縮装置3に対して別体として形成され、減容カプセルCaを運び出すときのみ可動台車2に装着してもよいし、可動台車2上に常時搭載してもよい。図4においては、カプセル搬出容器4が可動台車2に装着された状態を示している。
また、上記脱気手段5は、圧縮装置3内に搬入された可動台車2のカプセル減容空間内の空気を吸引して真空状態を現出するためのものであり、上記不活性ガス供給手段6は、上記カプセル減容空間内に不活性ガスを導入するためのものである。
以下、このような減容処理装置1について、図5および図6を基に、また必要に応じて図3および図4を参照しながら詳細に説明する。
図5および図6は、可動台車2の一実施形態を示す一部切欠き斜視図であり、図5は、金型22内のカプセル減容空間S内にカプセルCが装填された状態、図6は、減容カプセルCaがカプセル搬出容器4を介して可動台車2から取り出された状態をそれぞれ示している。
図5に示すように、可動台車2は、平板状の基台21と、この基台21の中央部に配設された円筒状の金型22と、この金型22に上方から嵌入された下方抜け止めを有する円柱状の押し棒23と、基台21上に立設された複数のシリンダ装置24と、基台21の底部に設けられた複数の車輪25とを備えている。なお、本実施形態においては、シリンダ装置24は、可溶減容台車2上に設けられているが、こうする代りに基板7または基礎B上に設けてもよい。カプセル搬出容器4を可動台車2に搭載したままのケースでは、カプセル搬出容器4を可動台車2上の金型22から離れた位置に図示しない手段により移動した後、減容カプセルCaのみをカプセル搬出容器4から取り出すようにすればよい。基礎B上にシリンダ装置24を設けた場合は、金型22の昇降は、圧縮装置3外で行うことになる。上記基台21は、中央部の押し棒23に対応した部分が中実に形成され、この部分にカプセルCが載置される。そして、基台21は、押し棒23によるカプセルCの圧縮に耐え得るようにしている。
上記シリンダ装置24は、基台21の四隅部に立設された4台のシリンダ24aと、各シリンダ24aから上方に向けて突出したピストンロッド24bとから構成されている一方、上記金型22は、金型本体22aとその上部外周に固定された平面視で矩形状のフランジ22bとを備えて形成されている。そして、上記フランジ22bは上記各シリンダ24aの頂部に支持され、シリンダ装置24の駆動によるピストンロッド24bの昇降により金型22が昇降するようになっている。なお、図5は金型22が下降した状態、図6は金型22が上昇した状態をそれぞれ示している。本実施形態においては、金型22の昇降にシリンダを用いる方式を採用しているが、シリンダ方式に代えてボールネジ等を利用した他の昇降方式を用いてもよい。
また、金型22の中心部分には、上下方向に貫通した平面視で円形のキャビティ22cを有しており、このキャビティ22cに上記押し棒23が摺接状態で嵌入されている。押し棒23の頂部には押し棒23より大径の頭部23aが形成され、この頭部23aによって金型22の上昇時に押し棒23が同伴して上昇するようになっているとともに、この頭部23aは押し棒23の下方への抜け止めの役割を果たしている。そして、押し棒23の下端面とキャビティ22cの内周面と、基台21の表面とによって囲繞された空間に上記カプセル減容空間Sが形成されている。
従って、可動台車2を圧縮装置3内に搬入し(図3)、上記カプセル減容空間SにカプセルCを収容した状態で、圧縮機構33の駆動によってピストン34を下降させることにより、押し棒23がピストン34に押圧されて下降し、カプセルCが圧縮減容されることになる。
また、上記キャビティ22cの上部の内周面には、合成樹脂や合成ゴム等から なる環状のシール部材22dが装着されているとともに、金型本体22aの下面部にも同様のシール部材22eが装着され、これによって金型22が下降し、その下面が基台21の表面に当接することにより、カプセル減容空間S内は密閉状態になるようにしている。従って、圧縮減容によってカプセルCが破損しても、ジルカロイファインがカプセル減容空間Sから外部に漏洩することはない。
上記車輪25(図5)は、基台21内に設けられた図略の車輪出没機構により基台21の底面から出没自在になっている。そして、可動台車2を保守・点検のために圧縮装置3から引き出すときは、車輪25が基台21の底面から外部に突出され、この状態で図略の自走式プッシャーマシンに押されて移動し、可動台車2が圧縮装置3内に搬入された状態では、車輪25は基台21内に収納され、これによって基台21の底面が直接圧縮装置3の基板7に接触するようにしている。一方、可動架台の場合は、ラック、ピニオン等の図略の移送手段によって移動し得るようになっている。
上記カプセル搬出容器4は、本実施形態においては、図6に示すように、有底のものが用いられている。具体的には、カプセル搬出容器4は、圧縮された減容カプセルCaを収容し得る高さ寸法を備えた円形体によって形成されている。このカプセル搬出容器4の中心部分には、減容カプセルCaの径寸法より若干大きい径寸法を有する有底のカプセル収容孔41が設けられている。このようなカプセル搬出容器4は、図6に二点鎖線で示すように、シリンダ装置24の駆動による金型22の上昇時に金型22の下部に挿入され、キャビティ22cの内周面に付着した減容カプセルCaを受け入れて外部に取り出すためのものである。そして、キャビティ22cの内周面に付着した減容カプセルCaは、圧縮機構33の駆動によるピストン34を介した押し棒23の下降によって下方に押し出され、カプセル収容孔41に収納される。
本実施例においては、カプセル搬出容器4として、カプセル収容孔41が有底のものを用いたが、本発明は、カプセル収容孔41が有底であることに限定されるものではなく、貫通孔を設けたもの(無底カプセル搬出容器)でもよい。ただし貫通孔を設ける場合は、カプセル搬出容器4の底面に環状のシール部材を付設し、カプセル搬出容器4が金型22の下部に装着された状態で貫通孔内を密閉空間にする必要がある。また、貫通孔を設けた場合は、孔からの減容カプセルCaの取り出し操作が容易になる。
上記脱気手段5は、図3に示すように、圧縮装置3内に搬入された可動台車2のカプセル減容空間Sに連通する脱気管路51と、この脱気管路51の下流端に設けられた真空ポンプ52とを備えて形成されている。脱気管路51の直ぐ上流側には、ストップ弁53が設けられているとともに、このストップ弁53の上流側の脱気管路51から放散管54が分岐され、この放散管54には放散弁55が取り付けられている。
上記不活性ガス供給手段6は、図3に示すように、不活性ガス源61、およびこの不活性ガス源61とカプセル減容空間Sとの間で連通したガス管路62とを備えて形成されている。不活性ガス源61の直ぐ下流側には減圧弁63が設けられているとともに、この減圧弁63の下流側にストップ弁64が設けられ、ストップ弁64の開通操作で不活性ガス源61内の不活性ガスがカプセル減容空間S内に導入されるようになっている。
そして、真空ポンプ52の駆動状態でストップ弁53を開通することにより、図3に示すカプセル減容空間S内の空気が吸引され、カプセル減容空間S内が減圧状態になるとともに、カプセル減容空間S内が所定の真空度になってからストップ弁53を閉止し、ついで不活性ガス供給手段6側のストップ弁64を開通することにより、カプセル減容空間S内に不活性ガスが導入されるようになっている。
以下、図7は、本発明の作用を説明するための断面視の説明図であり、可動台車2の場合について示している。そして、図7の(イ)は、ジルカロイハルの収納されたカプセルCが可動台車2のキャビティ22cに装填される直前の状態(カプセル積込み工程の前半)、(ロ)は、上記カプセルCがキャビティ22cに装填された状態(カプセル積込み工程の後半)、(ハ)は、圧縮装置3においてキャビティ22c内のカプセルCが圧縮されて減容カプセルCaが形成された状態(圧縮減容工程)、(ニ)は、金型22の真下にカプセル搬出容器4が装着された状態(カプセル移し替え工程の前半)、(ホ)は、キャビティ22c内の減容カプセルCaがカプセル搬出容器4に移された状態(カプセル移し替え工程の後半)、(ヘ)は、減容カプセルCaがカプセル搬出容器4から取り外された状態(荷降し工程)をそれぞれ示している。
まず、図7の(イ)に示すように、可動台車2は、ピストン34が上昇された圧縮装置3内に予め収容されている。この状態では可動台車2の車輪25(図5)は基台21内に収納されている。そして、この可動台車2のシリンダ装置24の駆動でピストンロッド24bが上方に突出され、この状態でカプセルCがロボットアーム等の遠隔操作により基台21の中央部に載置され、キャビティ22cの真下に位置した状態にされる。本実施形態では、可動台車2が、圧縮装置3内に位置した状態でカプセルCをキャビティ22Cの真下にセットしているが、可動台車2を圧縮装置3外の監視性の良好な位置に移動し、カプセルCをキャビティ22Cの真下にセットするようにしてもよい。
ついで、シリンダ装置24の逆駆動でピストンロッド24bがシリンダ24a内に没入することにより金型22が下降し、これによってカプセルCは、図7の(ロ)に示すように、キャビティ22cに装填された状態になる。この状態では、押し棒23は、その下端面がカプセルCに当止して下降が阻止されるため、金型22に対して相対的に上方に突出している。そして、この状態で押し棒23の底面、キャビティ22cの内周面、および基台21の表面に囲繞されたカプセル減容空間Sが形成され、カプセルCはこのカプセル減容空間S内に装填された状態になっている。
しかも、キャビティ22cの内周面と押し棒23の外周面との間にはシール部材22dが介設されているとともに、金型22の底面と基台21の表面との間にもシール部材22eが介設されているため、カプセル減容空間Sは密閉空間になっている。また、図略の接続手段によってカプセル減容空間S内と脱気管路51およびガス管路62とが連通状態にされている。
ついで、真空ポンプ52(図4)が稼働され、脱気手段5側のストップ弁53が開通され、カプセル減容空間S内の空気が吸引される。その後、上記ストップ弁53が閉止され、カプセル減容空間Sの真空雰囲気が維持された状態で不活性ガス供給手段6側のストップ弁64が開通され、これによって不活性ガス源61からの不活性ガスがカプセル減容空間S内に導入される。
ついで、圧縮機構33の駆動によってピストン34が下降され、これによる押し棒23の下降で、図7の(ハ)に示すように、カプセル減容空間S内のカプセルCは圧縮されて減容カプセルCaになる。この圧縮時に、カプセルCの破損で内部のジルカロイファインがカプセル減容空間S内に漏洩しても、カプセル減容空間S内は不活性ガスが充満しているため、ジルカロイファインが発火することはない。そして、減容カプセルCaは、圧縮減容による拡径で外周面がキャビティ22cの内周面に密着した状態になっている。
ついで、ピストン34を上昇させた後、シリンダ装置24の駆動によるピストンロッド24bの突出で金型22を上昇させる。そうすると、減容カプセルCaは、カプセル減容空間S内に保持されたまま金型22に同伴上昇し、金型22の底面と基台21の表面との間に隙間が形成される。この隙間にプッシャーマシン等によってカプセル搬出容器4を押し込み、図7の(ニ)に示すように、カプセル搬出容器4のカプセル収容孔41が減容カプセルCaの直下に対向するように位置決めされる。
その後、カプセル搬出容器4内の空間部を真空引き後、不活性ガス置換する。そして、再度、圧縮機構33の駆動によってピストン34を降下させ、押し棒23を下方に押圧する。これによって、図7の(ホ)に示すように、カプセル減容空間S内の減容カプセルCaは下方に押し出され、カプセル搬出容器4のカプセル収容孔41内に収容される。減容カプセルCaをキャビティ22cから下方に押出してカプセル搬出容器4に移すとき、キャビティ22cと減容カプセルCaとの摩擦によって発熱することがあるが、移し替え操作中は、キャビティ22cとカプセル収容孔41とは不活性ガス雰囲気になっているため、ジルカロイファインによる発火が確実に抑制される。ついで圧縮機構33の駆動によりピストン34を上昇させる。
そして、図7の(ヘ)に示すように、シリンダ装置24の駆動で金型22を上昇させ、図略のプッシャーマシン等によってカプセル搬出容器4を金型22外に移し、ついでロボットアーム等の遠隔操作でカプセル収容孔41内の減容カプセルCaを所定の保管場所に移す。
上記一連の操作において、押し棒23は、普段は可動台車2の金型22のキャビティ22c内に装填されているため、圧縮装置3における圧縮操作のための高い位置決め精度が要求されず、圧縮操作を効率的を図る行う上で極めて有効である。
また、圧縮装置3における圧縮操作時に、カプセルCの装填されたキャビティ22c内のカプセル減容空間Sに不活性ガスを導入するようにしているため、圧縮減容によるカプセルCの破壊でカプセルCからジルカロイファインが漏洩しても、それの発火は確実に阻止される。
加えて、圧縮操作の結果得られた減容カプセルCaは、不活性ガスが充満した状態のカプセル搬出容器4のカプセル収容孔41内に移されるため、減容カプセルCaの圧縮装置3からの取り出し操作時の発火も確実に阻止される。
以上のように、本発明は、ジルカロイハルの一連の減容処理において、遠隔操作による圧縮操作を極めて効率よく行うことができ、また、ジルカロイファインによる発火を確実に防止するものであるため、ジルカロイハルの減容処理を安全に行う上での効果は大きい。
上記の実施形態においては、カプセルCのキャビティ22C内への装填操作は、金型22の下部から行うようにしているが、こうする代わりに、可動台車または可動架台上に搭載した金型のキャビティ内に上方からカプセルを装填し、キャビティ内に押し棒を装入してから圧縮装置において上記押し棒を押圧してキャビティ内のカプセルを圧縮減容するように構成してもよい。こうすることによって、カプセルを金型に装填する前に押し棒を金型から抜き出し、カプセルを金型に装填した後に押し棒を金型のキャビティ内に装入することでカプセルのキャビティ内への装填が行われるため、目視観察が容易な金型の上方からカプセルをキャビティ内に装填することができるようになり、カプセル装填時の監視性および安全性をさらに向上させることができる。
減容処理装置の処理対象となる、軽水型原子炉の使用済み燃料集合体の一例を示す側面視の説明図である。 ジルカロイハル等を収納するためのカプセルの一例を示す斜視図である。 本発明に係る減容処理装置の一実施形態を示す説明図であり、カプセルが圧縮装置に搬入された可動台車または可動架台のカプセル減容空間内に装填された状態を示している。 本発明に係る減容処理装置の一実施形態を示す説明図であり、可動台車または可動架台の金型下にカプセル搬出容器が装着された状態を示している。 可動台車または可動架台の一実施形態を示す一部切欠き斜視図であり、金型内のカプセル減容空間内にカプセルが装填された状態を示している。 図5に示す可動台車または可動架台において、減容カプセルaがカプセル搬出容器を介して可動台車または可動架台の金型下から取り出された状態を示している。 (イ)〜(ヘ)は、本発明の作用を説明するための断面視の説明図である。
符号の説明
B 基礎 1 減容処理装置
2 可動台車または可動架台
21 基台 22 金型
22a 金型本体 22b フランジ
22c キャビティ 22d,22e シール部材
23 押し棒 23a 頭部
24 シリンダ装置 24a シリンダ
24b ピストンロッド 25 車輪
3 圧縮装置 31 支柱
32 架台 33 圧縮機構
34 ピストン 4 カプセル搬出容器
41 カプセル収容孔 5 脱気手段
51 脱気管路 52 真空ポンプ
53 ストップ弁 54 放散管
55 放散弁 6 不活性ガス供給手段
61 不活性ガス源 62 ガス管路
63 減圧弁 64 ストップ弁
7 基板 S カプセル減容空間
C カプセル C1 カプセル本体
C2 蓋体 N 燃料集合体

Claims (1)

  1. ジルコニウム合金を含む放射性金属廃棄物をカプセル内に装入し、このカプセルを基台上で圧縮することにより減容処理するジルコニウム合金を含む放射性廃棄物の減容処理方法において、
    上下方向に貫通したキャビティを有する金型の当該キャビティ内に上記カプセルを圧縮するための押し棒が当該金型と摺接可能に上から挿入された状態のまま、この金型を当該金型が上記基台から上方に離間する位置に支持する工程と、
    上記基台上で上記キャビティの真下に上記カプセルをセットする工程と、
    上記金型を下降させることにより当該金型のキャビティ内に上記カプセルを装填する工程と、
    上記カプセルが上記キャビティ内に装填された状態で上記押し棒を下方に押圧することにより当該キャビティ内で上記カプセルを圧縮する工程と、
    を含むことを特徴とするジルコニウム合金を含む放射性金属廃棄物の減容処理方法。
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