JP3999171B2 - コイル状炭素繊維を含有する樹脂粒子及びその製造方法並びに発泡成形品 - Google Patents

コイル状炭素繊維を含有する樹脂粒子及びその製造方法並びに発泡成形品 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁波を吸収する用途で利用可能な樹脂粒子に関する。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1は、コイル状炭素繊維が樹脂粒子中に分散配置されたコイル状炭素繊維含有粒子を開示している。同文献には、そのコイル状炭素繊維含有粒子をポリビニルアルコール等のバインダー中に分散させてPETフィルムに塗布した場合、そのPETフィルムはメガヘルツ領域の電磁波をシールドすることができるとの記載がある。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−124658号公報
【特許文献2】
特開平5−21984号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
コイル状炭素繊維には電磁波を吸収して熱に変換する性質があることが知られている。この性質は、コイル状という特異な形状によるものである。コイル状炭素繊維に電磁波が照射されると、その電磁波は、コイル状炭素繊維において誘導起電力による誘導電流を発生してジュール熱として消費される。
【0005】
上記特許文献1に記載のコイル状炭素繊維含有粒子は、こうしたコイル状炭素繊維を含有こそすれ、その含有量に関しては特段の考慮がなされていない。特許文献1の[0029]段落には、「コイル状炭素繊維15重量部を、スチレンモノマー60重量部に均一に分散し」という、コイル状炭素繊維含有粒子中のコイル状炭素繊維の含有量を唯一示唆する記載がある。このコイル状炭素繊維の量を、コイル状炭素繊維含有粒子中のコイル状炭素繊維の含有量に換算すると、およそ20重量%である。
【0006】
しかしながら、このような高濃度のコイル状炭素繊維を含有するコイル状炭素繊維含有粒子は、あくまでもコイル状炭素繊維によって導電性が付与されることに基づく反射作用により電磁波を遮蔽するものであって、電磁波を吸収するものではない。
【0007】
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電磁波を吸収可能な樹脂粒子及びその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、樹脂粒子中のコイル状炭素繊維の含有量を所定の範囲に調節することによって、電磁波を吸収可能な樹脂粒子が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
請求項1に記載の発明は、樹脂粒子の製造方法であって、前記樹脂粒子は樹脂とコイル状炭素繊維とを含有し、前記樹脂粒子中のコイル状炭素繊維の含有量は15重量%以下であり、前記製造方法は単量体を懸濁重合又は乳化重合して重合体粒子を製造する工程を含み、前記単量体が懸濁重合又は乳化重合されるとき、その単量体にコイル状炭素繊維が添加されると共に、添加されたコイル状炭素繊維が前記単量体中に安定して分散するように、前記単量体にはさらに分散剤及び界面活性剤が添加され、それによって前記重合体粒子中にコイル状炭素繊維同士が互いに非接触状態で含有させられることを要旨とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の樹脂粒子の製造方法において、前記分散剤は、下記の式(1)若しくは式(2)で表される部分を有する無水マレイン酸共重合体又はそれの開環反応生成物を含有することを要旨とする。式(1)及び式(2)において、Aはアルキレン基であり、Rは炭素数が1〜18の整数のいずれかであるアルキル基又は水素原子であり、nは1〜20の整数のいずれかであり、x、y及びzは各単位の共重合比を表す。
【化3】
Figure 0003999171
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の樹脂粒子の製造方法において、前記界面活性剤は、アルキルリン酸、アルキルリン酸塩又はポリオキシエチレンアルキルリン酸塩を含有することを要旨とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の製造方法で得られた樹脂粒子であって、前記樹脂は、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、マレイミド系樹脂のビニル系樹脂であり、かつ、前記分散剤の添加量はコイル状炭素繊維の0.05重量%〜10重量%、前記界面活性剤の添加量は前記単量体の0.0005重量%〜0.05重量%であり、その粒子径は5μm〜10mmである。
【0013】
求項5に記載の発明は、発泡性樹脂粒子の製造方法であって、前記発泡性樹脂粒子は樹脂とコイル状炭素繊維と発泡剤とを含有し、前記発泡性樹脂粒子中のコイル状炭素繊維の含有量は15重量%以下であり、前記製造方法は第1の工程及び第2の工程を含み、前記第1の工程は単量体を懸濁重合又は乳化重合して重合体粒子を製造する工程であって、前記単量体が懸濁重合又は乳化重合されるとき、その単量体にコイル状炭素繊維が添加されると共に、添加されたコイル状炭素繊維が前記単量体中に安定して分散するように、前記単量体にはさらに分散剤及び界面活性剤が添加され、それによって前記重合体粒子中にコイル状炭素繊維同士が互いに非接触状態で含有させられ、前記第2の工程はコイル状炭素繊維を含有した前記重合体粒子に発泡剤を含浸させる工程であることを要旨とする。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の製造方法で得られた発泡性樹脂粒子であって、前記樹脂は、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、マレイミド系樹脂のビニル系樹脂であり、前記発泡剤は、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、不活性ガスであり、前記分散剤は、下記の式(1)若しくは式(2)で表される部分を有する無水マレイン酸共重合体又はそれの開環反応生成物を含有するものであり、前記界面活性剤は、アルキルリン酸、アルキルリン酸塩又はポリオキシエチレンアルキルリン酸塩を含有するものであり、かつ、前記発泡性樹脂粒子中の発泡剤の含有量は、0.1重量%〜15重量%、前記分散剤の添加量はコイル状炭素繊維の0.05重量%〜10重量%、前記界面活性剤の添加量は前記単量体の0.0005重量%〜0.05重量%であり、その粒子径は5μm〜10mmである。式(1)及び式(2)において、Aはアルキレン基であり、Rは炭素数が1〜18の整数のいずれかであるアルキル基又は水素原子であり、nは1〜20の整数のいずれかであり、x、y及びzは各単位の共重合比を表す。
【化4】
Figure 0003999171
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発泡性樹脂粒子を発泡して得られる発泡粒子であって、その発泡粒子は0.01〜1.0g/cm の嵩密度を有することを要旨とする。
【0016】
請求項8に記載の発明は、請求項6に記載の発泡性樹脂粒子から発泡成形法により製造される発泡成形品であって、その発泡成形品は0.01〜1.0g/cm の密度を有することを要旨とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について説明する。
【0019】
第1実施形態に係る樹脂粒子である第1樹脂粒子は、樹脂とコイル状炭素繊維とを含有する。コイル状炭素繊維は樹脂中に分散している。第1樹脂粒子の粒子径は特に限定されないが、5μm〜10mm程度が好ましい。
【0020】
第1樹脂粒子中のコイル状炭素繊維の含有量は、15重量%以下であり、好ましくは1〜10重量%である。コイル状炭素繊維のサイズは特に限定されない。一般に、コイル状炭素繊維のコイル径は1nm〜100μm、コイル状炭素繊維のコイル長は100nm〜10mmである。
【0021】
好ましいコイル状炭素繊維は、気相蒸着法(CVD法)で製造されるコイル状炭素繊維である。気相蒸着法では、アセチレン等の原料ガスがニッケル等の触媒の存在下で熱分解され、それにより前記原料ガスからコイル状炭素繊維が製造される。
【0022】
樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、マレイミド系樹脂等のビニル系樹脂が挙げられる。第1樹脂粒子中に含まれる樹脂は、単一種類の樹脂のみから構成されてもよいし、二種以上の樹脂の混合物であってもよい。
【0023】
第1樹脂粒子はそのままで、電磁波を吸収する用途で利用される。あるいは、第1樹脂粒子は、公知の成形法でもって所望の形状、例えば板状、フィルム状、ブロック状又は繊維状に成形された後、電磁波を吸収する用途で利用される。あるいは、第1樹脂粒子は母材中に分散させられた後、電磁波を吸収する用途で利用される。母材の形態は、例えば、ペースト状、ゲル状、液体状、固体状である。母材は、第1樹脂粒子中に含まれる樹脂と同じ種類の樹脂であってもよいし、第1樹脂粒子中に含まれる樹脂とは異なる種類の樹脂であってもよいし、樹脂以外の材料であってもよい。
【0024】
次に、第1樹脂粒子の製造方法について説明する。
第1樹脂粒子の製造方法は、単量体を懸濁重合して重合体粒子を製造する工程を含む。単量体が懸濁重合されるとき、その単量体にコイル状炭素繊維が添加され、それによって前記重合体粒子中にコイル状炭素繊維が含有させられる。
【0025】
単量体の懸濁重合は、懸濁剤を含んだ水溶液である水性媒体中で行われる。単量体を水性媒体中で油滴として安定にさせる懸濁剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子;第三リン酸カルシウム、ピロリン酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の難水溶性無機塩が挙げられる。水性媒体は、必要に応じて、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムのような懸濁助剤をさらに含んでもよい。
【0026】
前記単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、クロロスチレン等のスチレン系単量体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル系単量体;メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルへキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸イソデシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸シクロへキシル等のメタクリル酸エステル系単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系単量体;マレイミド、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロへキシルマレイミド等のマレイミド系単量体;ブタジエン、イソプレン等の共役ジエンが挙げられる。第1樹脂粒子の製造時に使用される単量体は、単一種類の単量体のみから構成されてもよいし、二種以上の単量体の混合物であってもよい。また、単量体は、ジビニルベンゼンやエチレングリコールメタクリレート等の多官能性単量体を含有してもよい。
【0027】
単量体の懸濁重合の際、単量体にはさらに分散剤及び界面活性剤(分散助剤)が添加されることが好ましい。分散剤及び界面活性剤が添加されることにより、コイル状炭素繊維は単量体中に安定して分散する。
【0028】
前記分散剤としては、例えば、オレイン酸やステアリン酸等の脂肪酸又はその金属塩;シラン系又はチタン系のカップリング剤;各種高分子化合物が挙げられる。好ましい分散剤は、分子中にポリオキシアルキレン基と酸無水物基を有する高分子化合物であり、特に好ましい分散剤は、下記の式(1)若しくは式(2)で表される部分を有する無水マレイン酸共重合体又はそれの開環反応生成物である。前記無水マレイン酸共重合体又はそれの開環反応生成物は、水に不溶であることが好ましい。分散剤の添加量は、コイル状炭素繊維の0.05重量%以上が好ましく、コイル状炭素繊維の10重量%以下が好ましい。
【0029】
【化5】
Figure 0003999171
式(1)及び式(2)において、Aはアルキレン基であり、Rは炭素数が1〜18の整数のいずれかであるアルキル基又は水素原子であり、nは1〜20の整数のいずれかであり、x、y及びzは各単位の共重合比を表す。
【0030】
前記界面活性剤としてはアニオン界面活性剤が好ましく、その中でもラウリルリン酸をはじめとするアルキルリン酸、ラウリルリン酸ナトリウムをはじめとするアルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸をはじめとするポリオキシエチレンアルキルリン酸塩が特に好ましい。界面活性剤の添加量は、前記単量体の0.0005重量%以上が好ましく、単量体の0.05重量%以下が好ましい。
【0031】
単量体の懸濁重合の際、単量体にはさらにその単量体の重合反応を開始させるための重合開始剤が添加される。重合開始剤としては、例えば、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシピバレート等の一官能性有機過酸化物;1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキシトリメチルアジペート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート等の二官能性有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル等のアゾ化合物が挙げられる。重合開始剤の添加量は、単量体の0.03重量%以上が好ましく、単量体の5重量%以下が好ましい。
【0032】
単量体の懸濁重合の際、単量体にはさらに、生成する重合体粒子の平均分子量を調整するために連鎖移動剤を添加してもよい。連鎖移動剤としては、例えば、n−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、α−メチルスチレンダイマーが挙げられる。
【0033】
第1実施形態は、以下の利点を有する。
・ 第1樹脂粒子は、コイル状炭素繊維の含有量が15重量%以下であるがゆえに、電磁波を吸収可能である。コイル状炭素繊維の含有量が15重量%を超えると、第1樹脂粒子中のコイル状炭素繊維同士が互いに接触してほとんどのコイル状炭素繊維が他のコイル状炭素繊維と電気的に独立しないおそれがある。第1樹脂粒子中のコイル状炭素繊維が互いに電気的に独立していない場合、第1樹脂粒子は、導電性が高まることに起因して電磁波を反射こそするが、個々のコイル状炭素繊維がソレノイドとして機能しないため、電磁波を吸収しない。それに対し、コイル状炭素繊維の含有量が15重量%以下である場合には、コイル状炭素繊維のサイズがどうあれ、少なくとも一部のコイル状炭素繊維は他のコイル状炭素繊維と電気的に独立する。第1樹脂粒子中のコイル状炭素繊維が互いに電気的に独立している場合には、コイル状炭素繊維がソレノイドとして機能して電磁波を吸収するため、第1樹脂粒子は電磁波を吸収する。加えて、第1樹脂粒子中ではコイル状炭素繊維がリアクタンスとして機能し、樹脂がキャパシタンスとして機能する。そのため、第1樹脂粒子中にはLC回路が静電的に多数結合した構成が築かれる。その結果、第1樹脂粒子は、そのLC回路の共振周波数の電磁波を強く吸収する。
【0034】
・ 第1樹脂粒子中のコイル状炭素繊維の含有量が1〜10重量%である場合には、第1樹脂粒子の電磁波吸収特性が向上する。
・ 第1樹脂粒子中のコイル状炭素繊維が気相蒸着法で製造されるコイル状炭素繊維である場合には、第1樹脂粒子の電磁波吸収特性が向上する。これは、気相蒸着法で製造されるコイル状炭素繊維が有する電磁波吸収能が、他のコイル状炭素繊維が有する電磁波吸収能に比べて高いためである。
【0035】
・ 単量体の懸濁重合の際、単量体に分散剤及び界面活性剤を添加した場合には、前もってコイル状炭素繊維に脂肪酸処理、高級エステル処理、シランカップリング処理、各種樹脂による被覆処理といった処理を施さずとも、コイル状炭素繊維が単量体中に安定して分散する。
【0036】
・ ポリオキシアルキレン基と酸無水物基を有する高分子化合物を分散剤として単量体に添加した場合には、コイル状炭素繊維が単量体中に高度に安定して分散する。その結果、得られる第1樹脂粒子中においてコイル状炭素繊維が高度に分散し、第1樹脂粒子の電磁波吸収特性が向上する。特に、上記の式(1)若しくは式(2)で表される部分を有する無水マレイン酸共重合体又はそれの開環反応生成物を分散剤として単量体に添加した場合には、吸収電磁波の周波数帯域に関する製品誤差が例えば±5GHzの範囲に収まるように小さくなるとともに、分散剤を使用しない場合に比べて電磁波吸収量が例えば5dBほど増加する。ちなみに、分散剤及び界面活性剤を使用しない場合の、吸収電磁波の周波数帯域に関する製品誤差は±10GHz程度である。
【0037】
・ 水不溶性であり、かつ上記の式(1)若しくは式(2)で表される部分を有する前記無水マレイン酸共重合体又はそれの開環反応生成物を分散剤として単量体に添加した場合には、懸濁重合の際にコイル状炭素繊維の水相への移行が防止される。これにより、第1樹脂粒子中のコイル状炭素繊維の含有量がコイル状炭素繊維の添加量に対して極端に低下することが防止される。
【0038】
・ アニオン界面活性剤を界面活性剤として単量体に添加した場合には、コイル状炭素繊維が単量体中に高度に安定して分散する。その結果、得られる第1樹脂粒子中においてコイル状炭素繊維が高度に分散し、第1樹脂粒子の電磁波吸収特性が向上する。特に、アルキルリン酸、アルキルリン酸塩又はポリオキシエチレンアルキルリン酸塩を界面活性剤として単量体に添加した場合には、吸収電磁波の周波数帯域に関する製品誤差が例えば±2GHzの範囲に収まるように小さくなるとともに、分散剤を使用しない場合に比べて電磁波吸収量が例えば7dBほど増加する。
【0039】
・ 単量体に添加する分散剤の量がコイル状炭素繊維の0.05重量%以上である場合には、分散剤の効果が確実に発揮されてコイル状炭素繊維が単量体中に安定して分散する。
【0040】
・ 単量体に添加する分散剤の量がコイル状炭素繊維の10重量%以下である場合には、分散剤の添加量が過剰なことに起因する弊害が防止される。
・ 単量体に添加する界面活性剤の量が単量体の0.0005重量%以上である場合には、界面活性剤の効果が確実に発揮されてコイル状炭素繊維が単量体中に安定して分散する。
【0041】
・ 単量体に添加する界面活性剤の量が単量体の0.05重量%以下である場合には、安定した懸濁重合が困難になるといった界面活性剤の添加量が過剰なことに起因する弊害が防止される。
【0042】
・ 第1樹脂粒子中のコイル状炭素繊維の含有量が15重量%以下であるので、第1樹脂粒子から成形される成形体中のコイル状炭素繊維の含有量もまた15重量%以下である。成形体中のコイル状炭素繊維の含有量が15重量%以下である場合には、その成形体中の少なくとも一部のコイル状炭素繊維がソレノイドとして機能して電磁波を吸収するため、成形体は電磁波を吸収する。一方、特許文献2には、低導電率の生地中にコイル状炭素繊維を分散担持させてなる電磁波シールド複合材料が開示されている。しかしながら、同公報の[0008]段落に「生地中に重量比20〜60%の割合で分散担持されていることが望ましい」との記載があるように、この電磁波シールド複合材料中のコイル状炭素繊維の含有量は必ずしも15重量%以下ではない。従って、この電磁波シールド複合材料は、必ずしも電磁波を吸収するものではない。
【0043】
・ 第1樹脂粒子から成形される成形体(第1の成形体)は、コイル状炭素繊維を直接母材に添加して作製される別の成形体(第2の成形体)と比べて優れた電磁波吸収特性を有する。具体的には、第2の成形体においては吸収電磁波の周波数帯域に関する製品誤差が例えば±15GHz程度であるのに対し、第1の成形体においては吸収電磁波の周波数帯域に関する製品誤差が例えば±7GHz程度である。加えて、第1の成形体の電磁波吸収量は、第2の成形体の電磁波吸収量よりも例えば10dBほど大きい。これは、第1の成形体中のコイル状炭素繊維の分散性が、第2の成形体中のそれよりも良好なためである。つまり、第1樹脂粒子においてコイル状炭素繊維が樹脂中に分散して存在しているので、第1樹脂粒子から成形される成形体においてもコイル状炭素繊維が樹脂中に分散して存在するためである。
【0044】
・ 第1樹脂粒子は、特に1〜100GHzの電磁波を効果的に吸収する。そのため、各種電子機器における使用電磁波がメガヘルツ領域からギガヘルツ領域へと移行している現在の趨勢に十分に応えることができる。
【0045】
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態について説明する。
第2実施形態に係る樹脂粒子である第2樹脂粒子は、樹脂とコイル状炭素繊維と発泡剤とを含有する。つまり、第2樹脂粒子は、前記第1樹脂粒子にさらに発泡剤を含有させたものであり、換言すれば発泡性樹脂粒子である。
【0046】
第2樹脂粒子中のコイル状炭素繊維の含有量は、15重量%以下であり、好ましくは1〜10重量%である。
前記発泡剤は、常温で液体状または気体状であることが好ましい。好ましい発泡剤は、プロパン、ブタン、ペンタンのような脂肪族炭化水素;シクロヘキサンのような脂環式炭化水素;塩化メチル、ジフルオロジクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素;二酸化炭素、窒素のような不活性ガスである。
【0047】
第2樹脂粒子中の発泡剤の含有量は、0.1重量%以上が好ましく、また15重量%以下が好ましい。
第2樹脂粒子は、前記第1樹脂粒子に発泡剤を含浸させることにより製造される。
【0048】
第2樹脂粒子は、そのままで、あるいは発泡された後、あるいは所望の形状に発泡成形された後、電磁波を吸収する用途で利用される。
第2樹脂粒子が発泡されたときには発泡粒子が得られる。発泡粒子の嵩密度は0.01〜1.0g/cm3であることが好ましい。発泡粒子の嵩密度は、JIS K 7222に準拠して求められる。具体的には、発泡粒子の質量を発泡粒子の嵩体積で除することにより求められる。発泡粒子の嵩体積は、発泡粒子を容器(例えばメスシリンダ)中に充填して測定される。発泡粒子の嵩体積には、発泡粒子間の空隙の体積も含まれる。
【0049】
第2樹脂粒子が発泡成形されたときには発泡成形品が得られる。発泡成形品の密度は0.01〜1.0g/cm3であることが好ましい。発泡成形品の密度は、JIS K 7222に準拠して求められる。具体的には、発泡成形品の質量を発泡成形品の体積で除することにより求められる。なお、密度を測定する試験片は、成形後72時間以上経過した試料から切り取り、温度23℃±2℃、湿度50%±5%、又は温度27℃±2℃、湿度65%±5%の雰囲気条件に16時間以上放置したものを用いる。
【0050】
発泡成形法による発泡成形品の製造方法としては、例えば、以下の二つの方法が挙げられる。
第1の方法は、第2樹脂粒子を発泡させて第2樹脂粒子から予備発泡粒子を得る工程と、予備発泡粒子を成形型に充填する工程と、充填された予備発泡粒子を加熱して成形し、それによって発泡成形品を得る工程とを含む。予備発泡粒子の嵩密度は0.01〜1.0g/cm3であることが好ましい。
【0051】
第2の方法は、第2樹脂粒子を成形型に充填する工程と、充填された第2樹脂粒子を加熱して成形し、それによって発泡成形品を得る工程とを含む。
第2実施形態は、第1実施形態が有する利点に加えて、以下の利点を有する。
【0052】
・ 第2樹脂粒子から製造される発泡粒子は、第1樹脂粒子と比べて、嵩密度が小さく軽量である。
・ 第2樹脂粒子から製造される発泡成形品は、第1樹脂粒子から成形される成形体と比べて、密度が小さく軽量である。
【0053】
前記第1及び第2実施形態は、次のように変更されてもよい。
・ 第1樹脂粒子は、懸濁重合でなく、乳化重合を通じて製造されてもよい。この場合、重合体粒子は単量体を乳化重合して製造される。そして、単量体が乳化重合されるとき、その単量体にコイル状炭素繊維が添加され、それによって前記重合体粒子中にコイル状炭素繊維が含有させられる。
【0054】
・ 第1樹脂粒子の製造の際に添加される分散剤及び界面活性剤のいずれか一方を省いてもよい。
・ 第2樹脂粒子を得るべく第1樹脂粒子に発泡剤を含浸させるプロセスは、懸濁重合に引き続き行なわれてもよいし、懸濁重合後時間をおいて別途行なわれてもよい。
【0055】
・ 第2樹脂粒子はさらに、発泡助剤を含有してもよい。この場合、第2樹脂粒子が適度に軟化し、第2樹脂粒子の発泡特性が向上する。これにより、第2樹脂粒子から密度の小さい発泡成形品を得やすくなる。好ましい発泡助剤は、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレンなどの溶剤;アジピン酸ジオクチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチルなどの可塑剤である。
【0056】
・ 第2樹脂粒子は被覆剤で被覆されてもよい。被覆剤としては、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムのような金属石鹸;エチレンビスアミド、ステアリン酸アミドのような脂肪族アミド;ステアリン酸グリセライド;シリコーン類;ひまし硬化油が挙げられる。この場合、予備発泡粒子同士の結合が防止される。加えて、発泡成形品の融着性が向上し、発泡成形品の表面が良化する。
【0057】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
<実施例1> メタクリル酸メチル1000g、α−メチルスチレンダイマー3g、ポリオキシアルキレン基と酸無水物基を有する高分子化合物(日本油脂社製マリアリムAAB−0851)0.6g、及びラウリルリン酸0.3gを混合して完全に溶解させたところに、コイル状炭素繊維1gを添加した。ホモミキサーにて回転速度6000rpmで10分間攪拌してから、そこにアゾビスジメチルバレロニトリル10g及びt−ブチルパーオキシ2−エチルへキサノエート1gを添加し、さらにピロリン酸マグネシウム15g及び水3000mlを投入した。これを回転速度240rpmで攪拌しながら55℃に4時間保持することにより懸濁重合させたところ、コイル状炭素繊維を0.1重量%含有する樹脂粒子が得られた。なお、この樹脂粒子は0.01〜2mmの粒度分布を有していた。
【0058】
<実施例2〜11> 実施例1におけるコイル状炭素繊維の添加量を5g(実施例2)、10g(実施例3)、15g(実施例4)、20g(実施例5)、30g(実施例6)、50g(実施例7)、80g(実施例8)、100g(実施例9)、120g(実施例10)及び150g(実施例11)に変更した。その結果、コイル状炭素繊維を0.5重量%(実施例2)、1重量%(実施例3)、1.5重量%(実施例4)、2重量%(実施例5)、3重量%(実施例6)、5重量%(実施例7)、8重量%(実施例8)、10重量%(実施例9)、12重量%(実施例10)及び15重量%(実施例11)含有する樹脂粒子が得られた。なお、これらの樹脂粒子はいずれも0.01〜2mmの粒度分布を有していた。
【0059】
<実施例12> スチレン1000g、ポリオキシアルキレン基と酸無水物基を有する高分子化合物(日本油脂社製マリアリムAAB−0851)0.6g、及びラウリルリン酸0.3gを混合して完全に溶解させたところに、コイル状炭素繊維10gを添加した。ホモミキサーにて6000rpmで10分間攪拌してから、そこにt−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート3g及びt−ブチルパーオキシベンゾエート1gを添加し、さらにピロリン酸マグネシウム15g及び水3000mlを投入した。これを回転速度240rpmで攪拌しながら90℃に8時間保持することにより懸濁重合させたところ、コイル状炭素繊維を1重量%含有する樹脂粒子が得られた。
【0060】
<比較例1〜6> 実施例1におけるコイル状炭素繊維の添加量を180g(比較例1)、200g(比較例2)、300g(比較例3)、400g(比較例4)、500g(比較例5)及び600g(比較例6)に変更した。その結果、コイル状炭素繊維を18重量%(比較例1)、20重量%(比較例2)、30重量%(比較例3)、40重量%(比較例4)、50重量%(比較例5)及び60重量%(比較例6)含有する樹脂粒子が得られた。なお、これらの樹脂粒子はいずれも0.01〜2mmの粒度分布を有していた。
【0061】
<実施例13> メタクリル酸メチル850g、メタクリル酸ブチル150g、α−メチルスチレンダイマー3g、ポリオキシアルキレン基と酸無水物基を有する高分子化合物(日本油脂社製マリアリムAAB−0851)0.6g、及びラウリルリン酸0.3gを混合して完全に溶解させたところに、コイル状炭素繊維30gを添加した。ホモミキサーにて回転速度6000rpmで10分間攪拌してから、そこにアゾビスジメチルバレロニトリル10g及びt−ブチルパーオキシ2−エチルへキサノエート1gを添加し、さらにピロリン酸マグネシウム15g及び水3000mlを投入した。これを回転速度240rpmで攪拌しながら55℃に4時間保持することにより懸濁重合させたところ、コイル状炭素繊維を3重量%含有する樹脂粒子が得られた。次に、得られた樹脂粒子に発泡剤であるペンタン70gを添加し、その樹脂粒子にペンタンを含浸させるべく、110℃で6時間保持した。その結果、コイル状炭素繊維を3重量%含有する発泡性樹脂粒子が得られた。なお、この発泡性樹脂粒子は0.01〜2mmの粒度分布を有していた。
【0062】
次に、本発明の効果を具体的に説明するための実験例を挙げる。
<実験例1> 幅140mm×高さ140mm×奥行8mm(内寸)、又は幅140mm×高さ140mm×奥行3mm(内寸)のPET製の箱の中に、実施例1〜5,7,9,11及び比較例2で得られた樹脂粒子をそれぞれ充填して供試体を用意した。これら供試体について、その電磁波吸収特性及び電磁波反射特性を評価するために、1〜110GHzの周波数帯域における電磁波の反射減衰量及び透過減衰量を自由空間法により測定した。ただし、反射減衰量の測定には奥行寸法8mmの箱に樹脂粒子を充填させたものを用い、透過減衰量の測定には奥行寸法3mmの箱に樹脂粒子を充填させたものを用いた。
【0063】
その結果、実施例1の樹脂粒子を用いた供試体では、反射波については最大−3dB、透過波については最大−2dBの吸収を示した。実施例2の樹脂粒子を用いた供試体では、反射波については35GHzで−4dB、60GHzで−6dB、90GHzで−7dB、透過波については1.5GHzで−2dB、6GHzで−5dB、13GHzで−8dB、25GHzで−12dB、50GHzで−3dB、75GHzで−14dB、105GHzで−2dBの吸収を示した。実施例3の樹脂粒子を用いた供試体では、反射波については5GHz、27GHz及び45GHzで−10dB、53GHz及び64GHzで−30dB、74GHzで−45dB、83GHzで−21dB、92GHzで−25dB、100GHzで−27dB、透過波については1.5GHzで−8dB、6GHzで−12dB、13GHzで−28dB、25GHzで−42dB、50GHzで−18dB、75GHzで−40dBの吸収を示した。実施例4の樹脂粒子を用いた供試体では、反射波については5GHz、27GHz及び45GHzで−8dB、53GHzで−28dB、64GHzで−27dB、74GHzで−44dB、83GHzで−17dB、92GHzで−23dB、100GHzで−25dB、透過波については1.5GHzで−7dB、6GHzで−11dB、13GHzで−24dB、25GHzで−37dB、50GHzで−15dB、75GHzで−35dB、105GHzで−17dBの吸収を示した。実施例5の樹脂粒子を用いた供試体では、反射波については5GHz、27GHz及び45GHzで−4dB、53GHzで−22dB、64GHzで−19dB、74GHzで−30dB、83GHzで−9dB、92GHzで−10dB、100GHzで−15dB、透過波については1.5GHzで−6dB、6GHzで−10dB、13GHzで−21dB、25GHzで−33dB、50GHzで−12dB、75GHzで−30dB、105GHzで−14dBの吸収を示した。実施例7の樹脂粒子を用いた供試体では、反射波については27GHzで−11dB、53GHzで−14dB、60〜110GHzで最大−7dB、透過波については1.5GHzで−2dB、6GHzで−6dB、13GHzで−9dB、25GHzで−12dB、50GHzで−2dB、75GHzで−14dB、105GHzで−3dBの吸収を示した。実施例9の樹脂粒子を用いた供試体では、反射波については27GHzで−8dB、30〜110GHzで最大−7dB、透過波については最大−7dBの吸収を示した。実施例11の樹脂粒子を用いた供試体では、反射波については5GHzで−10dB、10〜110GHzで最大−6dB、透過波については最大−6dBの吸収を示した。一方、比較例2の樹脂粒子を用いた供試体では、反射波、透過波ともいずれの周波数帯域でも吸収が認められなかった。
【0064】
以上の結果から、比較例2の樹脂粒子が1〜110GHzの電磁波を吸収することができない一方、実施例1〜5,7,9,11の樹脂粒子が1〜110GHzの電磁波を吸収しうることが示された。また、実施例3〜5の樹脂粒子を用いた供試体で反射波、透過波とも特に高い吸収を示すことから、コイル状炭素繊維を1〜2重量%含有する樹脂粒子が特に電磁波吸収性に優れることが示された。
【0065】
ちなみに、キロヘルツ領域及びメガヘルツ領域の電磁波の反射減衰量及び透過減衰量を同様に測定したところ、実施例1〜5,7,9,11の樹脂粒子を用いた供試体ではいずれも、反射波については最大−7dBの減衰を示し、透過波についてはいずれの周波数帯域でも減衰が認められなかった。一方、比較例2の樹脂粒子を用いた供試体では、反射波についてはいずれの周波数帯域でも減衰が認められなかった。また、透過波については30〜500MHzにおいて電界成分で最大−35dB、磁界成分で最大−5dB、それ以外の周波数帯域において電界成分で最大−5dB、磁界成分で最大−3dBの透過減衰を示した。このことから、比較例2の樹脂粒子は、キロヘルツ領域及びメガヘルツ領域の電磁波を反射こそすれ吸収はしないことが示された。
【0066】
さらに、110GHz〜100THzの電磁波の反射減衰量及び透過減衰量を同様に測定したところ、実施例3〜5の樹脂粒子を用いた供試体ではいずれも、反射波、透過波とも平均−10dBの吸収を示した。また、実施例1,2,7,9,11の樹脂粒子を用いた供試体ではいずれも、反射波、透過波とも平均−6dBの吸収を示した。一方、比較例2の樹脂粒子を用いた供試体では、反射波、透過波とも吸収が認められなかった。
【0067】
<実験例1’> 実施例13で得られた発泡性樹脂粒子から厚さ13mmの発泡成形品を作製した。発泡成形品の密度は0.5g/cm3である。発泡成形品の電磁波吸収特性を評価するために、1〜110GHzの周波数帯域における電磁波の反射減衰量を自由空間法により測定した。
【0068】
その結果、反射減衰量は1〜110GHzにわたって−20dB以下であった。このことから、実施例13の発泡性樹脂粒子から作製される発泡成形品は、幅広い周波数帯域の電磁波をよく吸収することが示された。
【0069】
<実験例2> 実施例3で得られた樹脂粒子を分級し、平均粒径0.01mm、同0.1mm、同1mm及び同2mmにそれぞれ粒度調整した。そして、このように粒度調整された各樹脂粒子を、幅140mm×高さ140mm×奥行8mm(内寸)、又は幅140mm×高さ140mm×奥行3mm(内寸)のPET製の箱の中に充填して供試体を用意した。これら供試体について、前記実験例1と同様にして、1〜110GHzの周波数帯域における電磁波の反射減衰量及び透過減衰量を測定した。
【0070】
以下、樹脂粒子の平均粒径の違いによって減衰量(吸収量)に顕著な差が現われた特徴的な吸収ピークにおける結果を記す。平均粒径0.01mmの樹脂粒子を用いた供試体では、反射波については21GHzで−15dB、42GHzで−20dB、84GHzで−25dB、透過波については21GHzで−6dB、42GHzで−12dB、84GHzで−22dB、100GHzで−35dBの吸収を示した。平均粒径0.1mmの樹脂粒子を用いた供試体では、反射波については21GHzで−20dB、42GHzで−25dB、84GHzで−30dB、透過波については17GHzで−12dB、33GHzで−20dB、67GHzで−32dBの吸収を示した。平均粒径1mmの樹脂粒子を用いた供試体では、反射波については21GHzで−25dB、42GHzで−40dB、84GHzで−25dB、透過波については17GHzで−16dB、33GHzで−33dB、67GHzで−20dBの吸収を示した。平均粒径2mmの樹脂粒子を用いた供試体では、反射波については17GHzで−25dB、33GHzで−40dB、67GHzで−25dB、透過波については17GHzで−32dB、33GHzで−22dB、67GHzで−14dBの吸収を示した。
【0071】
以上の結果より、平均粒径が大きくなるほど吸収量の大きい周波数帯域が低周波側にシフトする傾向が認められた。このことから、平均粒径の異なる樹脂粒子を組み合わせて用いることによって、吸収電磁波の広帯域化を図れる可能性が示された。
【0072】
<実験例3> 実施例3で得られた樹脂粒子を、幅140mm×高さ140mm×奥行3mm(内寸)、幅140mm×高さ140mm×奥行5mm(内寸)、及び幅140mm×高さ140mm×奥行8mm(内寸)のPET製の箱の中にそれぞれ充填して供試体を用意した。これら供試体について、1〜110GHzの周波数帯域における電磁波の反射減衰量を自由空間法により測定した。
【0073】
その結果、幅140mm×高さ140mm×奥行3mm(内寸)の箱に樹脂粒子を充填させた供試体では、1GHz、6GHz、12GHz及び35GHzで−10dB、52GHzで−15dB、67GHzで−18dB、82GHzで−20dB、95GHzで−25dBの吸収を示した。幅140mm×高さ140mm×奥行5mm(内寸)の箱に樹脂粒子を充填させた供試体では、3GHz、10GHz、32GHz及び50GHzで−10dB、63GHzで−15dB、80GHz及び90GHzで−20dB、102GHzで−40dBの吸収を示した。幅140mm×高さ140mm×奥行8mm(内寸)の箱に樹脂粒子を充填させた供試体では、5GHz、27GHz及び45GHzで−10dB、53GHz及び64GHzで−30dB、74GHzで−45dB、83GHzで−21dB、92GHzで−25dB、100GHzで−27dBの吸収を示した。
【0074】
以上の結果より、奥行寸法、すなわち厚さが大きくなるほど吸収量の大きい周波数帯域が低周波数側にシフトする傾向が認められた。
<実験例4> 実施例3で得られた樹脂粒子から、圧縮成形法により、縦150mm×横150mm×厚さ1mm、縦150mm×横150mm×厚さ3mm、及び縦150mm×横150mm×厚さ8mmのシート状の成形体を作製した。これら成形体について、1〜110GHzの周波数帯域における電磁波の反射減衰量及び透過減衰量を自由空間法により測定した。ただし、縦150mm×横150mm×厚さ3mmの成形体については透過減衰量のみを、また縦150mm×横150mm×厚さ8mmの成形体については反射減衰量のみを測定した。
【0075】
以下、成形体の厚さの違いによって減衰量(吸収量)に顕著な差が現われた特徴的な吸収ピークにおける結果を記す。縦150mm×横150mm×厚さ1mmの成形体では、反射波については19GHz、60GHz及び85GHzで−15dB、110GHzで−20dB、透過波については複数の周波数帯域で20dB以上の吸収を示した。縦150mm×横150mm×厚さ3mmの成形体では、透過波について複数の周波数帯域で20dB以上の吸収を示した。縦150mm×横150mm×厚さ8mmの成形体では、反射波について1.2GHz及び5.8GHzで−15dB、55GHzで−20dB、76GHzで−25dB、100GHzで−30dBの吸収を示した。
【0076】
以上の結果から、樹脂粒子から作製された成形体が、1〜110GHzの電磁波を吸収しうることが示された。また、厚さが大きくなるほど吸収量の大きい周波数帯域が低周波数側にシフトする傾向も認められた。
【0077】
<実験例5> 実施例1〜11及び比較例1〜6で得られた樹脂粒子から、圧縮成形法により、縦150mm×横150mm×厚さ8mmのシート状の成形体を作製した。これら成形体について、100GHzの電磁波に対する反射減衰量を自由空間法により測定した。その結果を下記表1に示す。
【0078】
【表1】
Figure 0003999171
表1の結果から、比較例1〜6の樹脂粒子から作製された成形体が100GHzの電磁波をほとんど吸収することができない一方、実施例1〜11の樹脂粒子から作製された成形体が同電磁波をよく吸収できることが示された。
【0079】
<実験例6> 実施例3で得られた樹脂粒子をペースト、ゲル及び溶液中に50重量%添加し、幅140mm×高さ140mm×奥行1mm(内寸)のPET製の箱に入れたものについて、1〜110GHzの周波数帯域における電磁波の反射減衰量及び透過減衰量を自由空間法により測定した。
【0080】
以下、特徴的な吸収ピークにおける結果を記す。ペースト、ゲル及び溶液のいずれの場合も、反射波については52GHzで−10dB、67GHzで−15dB、82GHzで−17dB、95GHzで−20dB、透過波については複数の周波数帯域で20dB以上の吸収を示した。
【0081】
以上の結果から、ペースト、ゲル及び溶液に樹脂粒子を添加したものが、1〜110GHzの電磁波を吸収しうることが示された。
<実験例7> 平均コイル長が異なるコイル状炭素繊維を用いて実施例4に従って作製した樹脂粒子を各種用意し、これら樹脂粒子から、圧縮成形法により、縦150mm×横150mm×厚さ8mmのシート状の成形体を作製した。これら成形体について、100GHzの電磁波に対する反射減衰量を自由空間法により測定した。その結果を下記表2に示す。
【0082】
【表2】
Figure 0003999171
表2の結果から、平均コイル長が長くなるほど電磁波吸収量が大きくなることが示された。
【0083】
なお、以上の実験例1〜7ではいずれも、樹脂粒子として、メタクリル酸メチルとコイル状炭素繊維とを含有するものを用いたが、スチレンなどのメタクリル酸メチル以外の樹脂とコイル状炭素繊維とを含有するものであっても、同様な結果が得られた。
【0084】
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する
【0085】
・ 発泡性樹脂粒子を発泡して得られる発泡粒子であって、前記発泡性樹脂粒子は樹脂とコイル状炭素繊維と発泡剤とを含有し、前記発泡性樹脂粒子中のコイル状炭素繊維の含有量は15重量%以下である発泡粒子。
【0086】
・ 発泡性樹脂粒子から発泡成形法により製造される発泡成形品であって、前記発泡性樹脂粒子は樹脂とコイル状炭素繊維と発泡剤とを含有し、前記発泡性樹脂粒子中のコイル状炭素繊維の含有量は15重量%以下である発泡成形品。
【0087】
・ 樹脂とコイル状炭素繊維と発泡剤とを含有する発泡性樹脂粒子から発泡成形品を製造する方法であって、前記発泡性樹脂粒子中のコイル状炭素繊維の含有量は15重量%以下であり、前記製造方法は、発泡性樹脂粒子を発泡させて発泡性樹脂粒子から予備発泡粒子を得る工程と、前記予備発泡粒子を成形型に充填する工程と、充填された予備発泡粒子を加熱して成形し、それによって発泡成形品を得る工程とを含む発泡成形品の製造方法。
【0088】
・ 樹脂とコイル状炭素繊維と発泡剤とを含有する発泡性樹脂粒子から発泡成形品を製造する方法であって、前記発泡性樹脂粒子中のコイル状炭素繊維の含有量は15重量%以下であり、前記製造方法は、発泡性樹脂粒子を成形型に充填する工程と、充填された発泡性樹脂粒子を加熱して成形し、それによって発泡成形品を得る工程とを含み、充填された発泡性樹脂粒子が加熱されるときに前記発泡剤が発泡する発泡成形品の製造方法。
【0089】
以上詳述したように、本発明によれば、電磁波を吸収可能な樹脂粒子及び発泡性樹脂粒子を提供することができる。

Claims (8)

  1. 樹脂粒子の製造方法であって、前記樹脂粒子は樹脂とコイル状炭素繊維とを含有し、前記樹脂粒子中のコイル状炭素繊維の含有量は15重量%以下であり、前記製造方法は単量体を懸濁重合又は乳化重合して重合体粒子を製造する工程を含み、前記単量体が懸濁重合又は乳化重合されるとき、その単量体にコイル状炭素繊維が添加されると共に、添加されたコイル状炭素繊維が前記単量体中に安定して分散するように、前記単量体にはさらに分散剤及び界面活性剤が添加され、それによって前記重合体粒子中にコイル状炭素繊維同士が互いに非接触状態で含有させられる樹脂粒子の製造方法。
  2. 前記分散剤は、下記の式(1)若しくは式(2)で表される部分を有する無水マレイン酸共重合体又はそれの開環反応生成物を含有する請求項1に記載の樹脂粒子の製造方法。
    Figure 0003999171
    (式(1)及び式(2)において、Aはアルキレン基であり、Rは炭素数が1〜18の整数のいずれかであるアルキル基又は水素原子であり、nは1〜20の整数のいずれかであり、x、y及びzは各単位の共重合比を表す。)
  3. 前記界面活性剤は、アルキルリン酸、アルキルリン酸塩又はポリオキシエチレンアルキルリン酸塩を含有する請求項1に記載の樹脂粒子の製造方法。
  4. 請求項1に記載の製造方法で得られた樹脂粒子であって、前記樹脂は、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、マレイミド系樹脂のビニル系樹脂であり、かつ、前記分散剤の添加量はコイル状炭素繊維の0.05重量%〜10重量%、前記界面活性剤の添加量は前記単量体の0.0005重量%〜0.05重量%であり、その粒子径は5μm〜10mmである樹脂粒子。
  5. 発泡性樹脂粒子の製造方法であって、前記発泡性樹脂粒子は樹脂とコイル状炭素繊維と発泡剤とを含有し、前記発泡性樹脂粒子中のコイル状炭素繊維の含有量は15重量%以下であり、前記製造方法は第1の工程及び第2の工程を含み、前記第1の工程は単量体を懸濁重合又は乳化重合して重合体粒子を製造する工程であって、前記単量体が懸濁重合又は乳化重合されるとき、その単量体にコイル状炭素繊維が添加されると共に、添加されたコイル状炭素繊維が前記単量体中に安定して分散するように、前記単量体にはさらに分散剤及び界面活性剤が添加され、それによって前記重合体粒子中にコイル状炭素繊維同士が互いに非接触状態で含有させられ、前記第2の工程はコイル状炭素繊維を含有した前記重合体粒子に発泡剤を含浸させる工程である発泡性樹脂粒子の製造方法。
  6. 請求項5に記載の製造方法で得られた発泡性樹脂粒子であって、前記樹脂は、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、マレイミド系樹脂のビニル系樹脂であり、前記発泡剤は、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、不活性ガスであり、前記分散剤は、下記の式(1)若しくは式(2)で表される部分を有する無水マレイン酸共重合体又はそれの開環反応生成物を含有するものであり、前記界面活性剤は、アルキルリン酸、アルキルリン酸塩又はポリオキシエチレンアルキルリン酸塩を含有するものであり、かつ、前記発泡性樹脂粒子中の発泡剤の含有量は、0.1重量%〜15重量%、前記分散剤の添加量はコイル状炭素繊維の0.05重量%〜10重量%、前記界面活性剤の添加量は前記単量体の0.0005重量%〜0.05重量%であり、その粒子径は5μm〜10mmである発泡性樹脂粒子。
    Figure 0003999171
    (式(1)及び式(2)において、Aはアルキレン基であり、Rは炭素数が1〜18の整数のいずれかであるアルキル基又は水素原子であり、nは1〜20の整数のいずれかであり、x、y及びzは各単位の共重合比を表す。)
  7. 請求項6に記載の発泡性樹脂粒子を発泡して得られる発泡粒子であって、その発泡粒子は0.01〜1.0g/cm の嵩密度を有する発泡粒子。
  8. 請求項6に記載の発泡性樹脂粒子から発泡成形法により製造される発泡成形品であって、その発泡成形品は0.01〜1.0g/cm の密度を有する発泡成形品。
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