JP3996927B2 - 伝送特性評価システム - Google Patents

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Description

本発明は例えば光通信伝送システムの特性評価を行なう際に用いて好適な、伝送特性評価システム関する。
光通信システムにおいて用いられるレーザダイオード(Laser Diode;LD)で発光される光の通信性能とともに、電気信号を光信号に変換する電気/光変換(Electric/Optic;E/O)モジュールおよび光信号を電気信号に変換する光/電気変換部(Optic/Electric;O/E)モジュールの信号変換性能は、伝送路を構成する光ファイバの分散特性に依存することが知られている。
特に、上述のLDないしE/Oモジュールをそなえた光送信装置や、O/Eモジュールをそなえた光受信装置の性能品質を評価するに際して、上述の伝送路を構成する光ファイバの分散量の大小に対する伝送特性である分散耐力は重要な指標値となっている。
図9は従来の分散耐力の測定システムを示すブロック図であるが、この図9に示す測定システム200は、光送信装置210と光受信装置220とを、実際の光通信システムにおける伝送路をなす光ファイバに見立てたダミーファイバ230で接続されてなるものである。
ここで、光送信装置210は、光源201および変調器202からなるE/Oモジュール203とともにパターンパルス発生器(PPG)204をそなえ、E/Oモジュール203のパターンパルス発生器204で生成される特定のパルスパターンの電気信号を変調器202で光パルス信号に変換して、上述のダミーファイバ230を介して光受信装置220に対して送信するようになっている。
また、光受信装置220は、受信増幅器221,O/Eモジュール222およびバーテスタ(BER Tester:Bit Error Rate Tester)223をそなえ、ダミーファイバ230を介して伝送された(受信増幅器221で増幅された)光パルス信号について、O/Eモジュール222で電気信号に変換し、受信電気信号としてバーテスタ223に出力する。
バーテスタ223では光送信装置210のパルスパターン発生器204で発生したパルスパターンの電気信号に対する受信電気信号の誤り検出を行なう。ここで用いたダミーファイバ230の分散値(ファイバ長)を変化させると、バーテスタ224で検出される誤り率が変化する。このファイバ長の変化に対する誤り率の変化を用いることにより、その光素子、光モジュール及び測定系の分散耐力が測定できる。
換言すれば、このバーテスタ223からの誤り検出値によって、当該ダミーファイバ230の分散値に対する、E/Oモジュール210やO/Eモジュール220の通信品質を評価することができる。更に、これらのダミーファイバ230の分散値を大小させることで、E/Oモジュール210やO/Eモジュール220の通信品質を、分散耐力として測定することができる。
なお、上述の測定システム200において、ダミーファイバ230の分散値を大小させて誤り検出値を測定する際には、当該ダミーファイバ230での誤り検出値を測定するごとに、長さが異なるダミーファイバ230を光送信装置210および光受信装置220に接続し直すことが必要である。
また、最近では、このダミーファイバの変わりに、ファイバ・ブラッグ・グレーティング(FBG)型の可変分散補償器(JDS-Uniphese(米),TeraXion(加)やSPIRENT社光ネットワークシミュレータ)を用いた測定する手法もある。これらの手法によれば、上述の測定システム200のごとく、伝送路の分散値を大小させるために、ダミーファイバ230を付け替える必要がなくなる。
一方、近年においては、上述のLDないしE/Oモジュールをそなえた光送信装置や、O/Eモジュールをそなえた光受信装置の伝送特性を評価するに際して、上述の伝送路を構成する光ファイバの、伝送される光波長に応じた(光ファイバの)挿入損失の変化量である挿入損失傾斜耐力についても、指標値の一つとして考えられている。
この挿入損失傾斜耐力の測定手法としては、本来の使用帯域より約10倍程度広い可変波長バンドパスフィルタモジュールを、上述のごとき光送信装置210および光受信装置220間に介装させて、このフィルタモジュールの中心波長をシフトさせることで、使用透過帯域の波長に対する挿入損失の分布に傾斜を与えることにより、バーテスタ224で信号誤り率を測定するようになっている。
すなわち、使用透過帯域の波長に対する挿入損失の分布の傾斜の度合いによって変化する信号誤り率を測定することによって、挿入損失傾斜耐力を測定するのである。
しかしながら、LDないしE/Oモジュールをそなえた光送信装置や、O/Eモジュールをそなえた光受信装置のごとき光モジュールの性能品質を評価するための指標値を測定する場合においては、このような従来の手法に比べて、より測定レンジを広くしながら、測定のための作業工数を減らし、且つ測定精度を高めた手法が求められる。
たとえば、上述の従来の分散耐力を測定する手法においては、マルチチャネルの評価、即ち波長多重光を伝送した場合の各波長の分散耐力を評価するためには、測定対象の波長に応じて、光送信装置および光受信装置間に介装される可変分散補償器を別々に準備することが必要であるほか、正の分散値から負の分散値まで任意に可変させることができず、光モジュールの伝送性能評価のための分散耐力を十分な範囲で測定することができないという課題がある。
また、上述の従来の挿入損失傾斜耐力測定の手法においては、上述の分散耐力と共通の測定システムで測定することができないほか、バンドパスフィルタモジュールの中心波長をシフトさせると、挿入損失の値ばかりか帯域内分散値についても変化が生じてしまうため、バーテスタ224で検出される誤り検出値が、分散値の変化によるものか、挿入損失の値によるものなのかが正確に評価することが困難であるという課題もある。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、光モジュールの伝送特性を評価する際の分散耐力や挿入損失傾斜耐力の測定を、測定のための作業工数を減らすとともに、より高精度に測定できるようにした、伝送特性評価システムおよびその擬似伝送路装置を提供することを目的とする。
なお、本発明に関連する技術として、以下に示す特許文献1に記載された技術がある。
特開2002―258207号公報
上記の目的を達成するために、本発明の伝送特性評価システムは、光信号を送信する光送信装置と該光送信装置からの光信号を受信する光受信装置とをそなえるとともに、上記の光送信装置および光受信装置が接続されるべき伝送路の伝送特性を擬似的に有する擬似伝送路装置が、上記の光送信装置および光受信装置の間に介装されて、上記の光送信装置および光受信装置間において試験用の光信号を送受することにより、上記の光送信装置または光受信装置の伝送特性を評価する伝送特性評価システムであって、該光送信装置が、特定パターンの電気パルス信号を発生するパルス信号発生器と、該パルス信号発生器にて発生された電気パルス信号を光信号に変換しうる電気/光変換部とをそなえ、該電気/光変換部からの光信号を上記試験用の光信号として送信するように構成されるとともに、該擬似伝送路装置が、該光送信装置にて送信された信号光を、多重反射して自己干渉を行なわせることにより、波長によって異なる出力角度で放出する光素子と、該光素子から放出された信号光を集束させるレンズと、該レンズにて集束した信号光を該レンズに反射して戻すことによって、上記戻された信号光が該光素子内で多重反射を受けることにより、該光受信装置への信号光として出力されるようにするとともに、該レンズにて集束した信号光の反射面位置によって、上記の光受信装置への信号光に異なる波長分散を与えうるミラーと、上記のミラーまたは光素子を制御することにより、上記の光送信装置および光受信装置が接続されるべき伝送路が有しうる伝送特性と等価の伝送特性を設定する伝送特性設定部とをそなえ、かつ、該光受信装置が、該光送信装置からの光信号を、上記伝送特性が設定された該擬似伝送路装置を介して入力されて、電気信号に変換しうる光/電気変換部と、該光/電気変換部からの電気信号と該光パルス信号発生器にて発生された電気パルス信号とを比較して信号誤りを測定する信号誤り測定器とをそなえ、該光受信装置の信号誤り測定器にて測定された信号誤りに基づいて、上記電気/光変換部または光/電気変換部による伝送特性を評価するように構成され、該光素子から出力される該光受信装置への信号光について所定量の損失を与える損失付与部と、該光素子の素子温度を調整する素子温度調整器とが、該擬似伝送路装置に設けられるとともに、上記の擬似伝送路装置の伝送特性設定部が、該ミラーを可動制御することにより、波長ごとの分散特性を一定に設定する分散特性設定部をそなえるとともに、該分散特性設定部にて上記波長ごとの分散特性を一定にしながら、上記伝送路が有しうる挿入損失傾斜特性と等価の挿入損失傾斜特性を得られるように、上記の損失付与部による信号光の損失量および素子温度調整器による該光素子の調整温度を設定する挿入損失傾斜特性設定部をそなえて構成されたことを特徴としている。
また、上記の光送信装置の電気/光変換部が、上記電気パルス信号を互いに異なる複数の光信号に変換し上記変換された複数の光信号を波長多重光として出力しうるように構成されるとともに、上記の光受信装置の光/電気変換部が、光送信装置からの波長多重光としての光信号を、上記伝送特性が設定された該擬似伝送路装置を介して入力されて、波長分離した後にそれぞれ電気信号に変換しうるように構成され、かつ、上記の光受信装置の信号誤り測定器が、上記波長分離した後に変換された電気信号について、それぞれ上記信号誤りを測定するように構成することとしてもよい。
上述の本発明においては、好ましくは、該損失付与部を、該光素子から出力される該光受信装置への信号光について可変減衰させる可変減衰器と、該光受信装置への信号光について増幅する光増幅器とをそなえて構成することとしてもよい
これにより、本発明の伝送特性評価システムによれば、光送信装置の電気/光変換部または光受信装置の光/電気変換部の伝送特性を評価する際の分散耐力の測定を、従来よりの測定態様に比して作業工数を減らすとともに、正の分散値から負の分散値にわたり広いレンジで高精度に測定することができる利点がある。
また、マルチチャンネルでの分散耐力を測定することができるので、波長多重光を伝送した場合の各波長の分散耐力を、擬似伝送路装置を測定対象の波長対応に別々に準備しなくとも、伝送特性設定部による設定変更のみで容易に測定することができる。
さらに、分散耐力を測定するためのシステムに機能追加するのみで、分散耐力のみならず挿入損失傾斜耐力を共通の測定システムで測定することができるため、伝送特性評価システムないし擬似伝送路装置の利用態様を広げ、更には挿入損失傾斜耐力を測定する際の測定条件として、分散の影響を固定しておくことができるので、信号誤り測定器で検出される誤り検出値を、挿入損失の値によるものかを正確に評価することができる利点もある。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(a1)本発明の第1実施形態の説明
図1は本発明の第1実施形態にかかる伝送特性評価システムを示すブロック図で、この図1に示す伝送特性評価システム1は、光信号を送信する光送信装置2および光送信装置2からの光信号を受信する光受信装置3をそなえるとともに、擬似伝送路装置4が光送信装置2および光受信装置3の間に介装されて、光送信装置2および光受信装置3間において試験用の光信号を送受することにより、光送信装置2または光受信装置3の伝送特性を評価するものである。
ここで、光送信装置2は、特定パターンの電気パルス信号を試験用に発生するパルス信号発生器としてのパターンパルスジェネレータ(PPG)21と、パターンパルスジェネレータ21にて発生された電気パルス信号を光信号に変換しうる電気/光変換部22とをそなえ、電気/光変換部22からの光信号を試験用の光信号として送信するようになっている。
なお、電気/光変換部22は、LD(Laser Diode)等の光源23および光源23からの連続光(単波長光)を、PPG21からの電気パルス信号で変調する変調器24とをそなえて構成されているが、この電気/光変換部22としては、PPG21からの電気パルス信号に基づいて光パルス信号を出射するLDにより構成することもできる。
また、擬似伝送路装置4は、光送信装置2の電気/光変換部22および光受信装置3の光/電気変換部32が接続されるべき伝送路の伝送特性を擬似的に有するものであって、光サーキュレータ41,コリメーティングレンズ42,ラインフォーカスレンズ(シリンドリカルレンズ)43,光素子44,フォーカシングレンズ45,3次元自由曲面ミラー46,可変光減衰器(Variable Optical Attenuator:以下、VOAと称する)47−1,光増幅器47−2,アクチュエータ46Aおよびコントローラ48をそなえて構成されている。
ここで、光サーキュレータ41は、電気/光変換部22から送信された光信号については、後述のコリメーティングレンズ42に出射するとともに、コリメーティングレンズ42からの光信号についてはVOA47−1に出射するものである。
換言すれば、光送信装置2から光サーキュレータ41に入力された光信号は、後述のコリメーティングレンズ42,ラインフォーカスレンズ43,光素子44およびフォーカシングレンズ45を通じて3次元自由曲面ミラー(以下、単にミラーと称する場合がある)46で反射され、逆の経路を辿って光サーキュレータ41に入射された反射戻り光はVOA47−1に出射される。
ここで、光サーキュレータ41から3次元自由曲面ミラー46で反射するまでの光信号に着目すると、コリメーティングレンズ42は、光送信装置2からの信号光を光サーキュレータ41に接続された光ファイバ端部49から放射された放射光として入射されて、この放射光を平行光に集光(コリメート)するものである。
また、ラインフォーカスレンズ43は、コリメーティングレンズ42からの平行光をラインフォーカス光(焦点がライン状に分布した光)にして光素子44に入射させるものである。更に、光素子44は、光送信装置にて送信された信号光を、多重反射して自己干渉を行なわせることにより、波長によって異なる出力角度で放出するものである。
図2は、上述のラインフォーカスレンズ43から入射されたラインフォーカス光が光素子44で多重反射して、この光素子44で自己干渉を行なわせることにより、出力光を実質的に直線状の分散方向(図1中のミラー46のY軸に平行な方向)に、波長によって異なる出力角度で分散出力する様子について模式的に示したものである。この図2に示すように、比較的長波長の光は図2中Aの向きで出射され、中間波長の光は図2中Bの向きで出射され、短波長の光は図2中Cの向きで出射されるようになっている。
なお、光素子44は、3つの膜50a,50b,50cがその表面に形成された板厚tの平行平板50により構成される。ここで、膜50cは、ラインフォーカスレンズ43と光素子44とを光学的に結合させるための反射防止膜(反射率約0パーセント)として機能するものであり、膜50bは、後述の膜50aとは反対側面に形成された反射率が100パーセントよりも低い(例えば98パーセント程度の)反射膜であり、膜50aは、膜50cの同一面上に形成されたほぼ100パーセント程度の反射率を有する反射膜である。
すなわち、ラインフォーカスレンズ43からの光は、透過域としての反射防止膜50cを通じて、ラインフォーカスレンズ43からの焦点距離上に配置された反射膜50bに入射され、一部の光が出射されるとともに残りは反射膜50aに反射され、順次、反射膜50aおよび反射膜50bによって、図中ラインフォーカスレンズ43の入射点からは離れた点で多重反射されてゆく。
これにより、光素子44の反射膜50bから出射される光は、ビームウェストの虚像51から広がる形と等価になる。虚像51は、平行平板50に対する垂直線に沿って一定の間隔2tで階段状に並ぶ。このように階段状に並んだ虚像51からの光は、互いに干渉することで自己干渉されて、波長に従って異なる角度のライン状の光となる。
すなわち、比較的短波長の光については、図2の矢印Aで示す角度のライン状の光となり、比較的長波長の光については、図2の矢印Cで示す角度のライン状の光となり、中間波長の光については、矢印Bで示す角度のライン状の光となる。
なお、自己干渉とは、同じ光源から発生した複数の光または光線の間に生じる干渉のことである。即ち、反射膜50bから出射される光は、階段状に並んだ(光源が同じ)虚像51から広がる光と等価となるので、これらの虚像51からの光は自己干渉することによって、波長ごとに異なる角度で出射されるのである。
このように、階段状に並んだ虚像を作る光素子をバーチャリ・イメージド・フェーズド・アレイ(Virtually Imaged Phased Array)と言い、一般にVIPA素子とも呼ばれている。
フォーカシングレンズ(レンズ)45は、光素子44から放出されたライン状の信号光を、後段のミラー46の表面において点状に集束させるものである。即ち、図1中ミラー46のX軸に平行なライン状(帯状)の光を、図3に示す長波長光Aはミラー46上の点46a周辺において、中間波長光Bはミラー46上の点46b周辺において、短波長光Cはミラー46上の点46c周辺において、それぞれ点状に集束させるようになっている。
ミラー46は、フォーカシングレンズ45からの光について反射させて、反射戻り光をフォーカシングレンズ45に出射するものである。具体的には、フォーカシングレンズ45にて集束した信号光をレンズ45に反射して戻すことによって、戻された信号光(反射戻り光)が光素子44内で多重反射を受けることにより、光受信装置3への信号光として出力されるようにするとともに、レンズ45にて集束した信号光の反射面位置によって、上記の光受信装置への信号光に異なる波長分散を与えうるものである。
ここで、ミラー46の反射面は、フォーカシングレンズ45からの光の入射位置をアクチュエータ46Aの駆動により変化させる(動かす)と、上述の反射戻り光による反射角度を任意に調節しうる3次元曲面を有して構成されている。
すなわち、アクチュエータ46Aの駆動によりフォーカシングレンズ45からの光に対する反射戻り光による反射角度を調節することができるので、この反射戻り光の光素子44における反射膜50b上の入射位置についても設定することができる。即ち、反射戻り光の光素子44における反射膜50b上の入射位置に応じて、平行平板50内での戻り反射光の多重反射による光路長差を設けることができるようになっている。
本実施形態にかかる擬似伝送路装置4においては、波長ごとに入射光位置(Y軸上の座標値)が異なるミラー46の反射角度を、アクチュエータ46Aの駆動によりミラー46をX軸に平行に動かすことにより調整して、入射光波長ごとの反射戻り光の光路長差を設けることができるようになっている。これにより、光送信装置2の電気/光変換部22および光受信装置3の光/電気変換部32が介装されるべき実際の伝送路が持ちうる分散特性を与えることができるようになっているのである。
なお、光素子44で波長ごとの光路長差が設けられた反射戻り光は、ラインフォーカスレンズ43およびコリメーティングレンズ42を通じて再び光ファイバ端部49に入射され、光サーキュレータ41を介してVOA47−1に出力される。従って、上述のコリメーティングレンズ42,ラインフォーカスレンズ43,光素子44,フォーカシングレンズ45およびミラー46による光学系により、実際に接続される伝送路が持ちうる分散特性と等価の分散特性を得ることができるようになっている。
VOA47−1および光増幅器47−2はそれぞれが協働することにより、光サーキュレータ41からの、実際に接続される伝送路が持ちうる分散と等価の分散が得られた光信号について、実際の伝送路によるものと等価の損失が得られるように光強度を調整するものであり、VOA47−1はコントローラ48で設定された減衰量で光を減衰させ、光増幅器47−2はコントローラ48で設定された増幅率で光を増幅させる。
これにより、光増幅器47−2から出力された光信号は、上述のごとく実際に接続される伝送路と同等の分散特性および損失特性を擬似の伝送路としての擬似伝送路装置4の出力信号として、光受信装置3に入力される。従って、上述のVOA47−1および光増幅器47−2は、光素子44から出力される光受信装置3への信号光について所定量の損失を与える損失付与部として機能する。
また、コントローラ48は、例えばプロセッサ等により構成されて、伝送特性評価システム1における光送信装置2,光受信装置3と例えばGPIB(General Purpose Interface Bus)を通じてリンクされ、測定系全体をコントロールするものである。
すなわち、コントローラ48は、ミラー46または光素子44に対する制御量を設定することにより、上記の光送信装置2の電気/光変換部22および光受信装置3の光/電気変換部32が接続されるべき伝送路が有しうる伝送特性と等価の伝送特性を設定する伝送特性設定部として機能するもので、反射位置設定部48Aおよび損失量設定部48Bおよび伝送特性評価部48Cをそなえている。
ここで、反射位置設定部48Aは、上述のミラー46の光信号の反射位置を調整するアクチュエータ46Aを制御するもので、ミラー46の可動量を設定することにより、光送信装置2および光受信装置3が接続されるべき伝送路と等価の分散特性を設定する分散特性設定部として機能する。又、損失量設定部48Bは、光送信装置2および光受信装置3が接続されるべき伝送路が有しうる損失量と等価の損失特性となるように、VOA47−1および光増幅器47−2による信号光の減衰量および増幅率をそれぞれ設定するものである。
さらに、光受信装置3は、上述のごとく光送信装置2にて送信された光信号を、擬似伝送路装置4にて実際に接続されるべき伝送路を伝送した光信号と等価の光信号に変調された光信号として受信するものであって、光/電気変換部32および信号誤り測定器33をそなえて構成されている。
すなわち、光/電気変換部32は、光送信装置2で送信された光信号を伝送特性が設定された擬似伝送路装置4を介して入力されて、電気信号に変換しうるものであり、例えばフォトダイオード等により構成される。又、バーテスタ(信号誤り測定器)33は、光/電気変換部32からの電気信号とパターンパルスジェネレータ21にて発生された電気パルス信号とを比較して、信号誤りを測定するものであり、測定結果については、例えばGPIBを介してコントローラ48に出力されるようになっている。
また、コントローラ48の伝送特性評価部48Cは、上述のバーテスタ33にて測定された信号誤りに基づいて、電気/光変換部22または光/電気変換部32による伝送評価結果としての分散耐力を求めるものである。
すなわち、光/電気変換部32の仕様を固定すれば、バーテスタ33では、電気/光変換部22の仕様に応じた伝送特性を評価するための信号誤りを測定することができ、電気/光変換部22の仕様を固定すれば、バーテスタ33では、光/電気変換部32の仕様に応じた伝送特性を評価するための信号誤りを測定することができる。
上述の構成による、本発明の第1実施形態にかかる伝送特性評価システム1では、光源23からの所定波長の光がPPG21で変調された信号光を、擬似伝送路装置4を介して光受信装置3で受信するが、この光受信装置3のバーテスタ33において、受信された光信号の信号誤りを測定して、この測定値をもとにコントローラ48で伝送特性としての分散耐力を求める。
このとき、擬似伝送路装置4の光サーキュレータ41では光送信装置2からの光信号を受けると、コリメーティングレンズ42,ラインフォーカスレンズ43,光素子44およびフォーカシングレンズ45を通じて3次元自由曲面ミラー(以下、単にミラーと称する場合がある)46で反射され、逆の経路を辿って光サーキュレータ41に入射された反射戻り光はVOA47−1に出射される。
また、コントローラ48の反射位置設定部48Aでは、ミラー46の反射位置を図1のX軸に沿って連続的に可変調整することで、反射戻り光の分散量を正の分散値から負の分散値まで連続的に可変させる。尚、損失量設定部48BによるVOA47−1の減衰量および光増幅器47−2の増幅率については、光送信装置2の電気/光変換部22および光受信装置3の光/電気変換部32を実際に運用すべき光通信システムにおける伝送路の損失特性が得られるように設定しておく。
これにより、光受信装置3では、分散量が可変された信号光を受信することができ、この可変された分散値を持つ受信光信号について、バーテスタ33で誤り誤り測定値を計測していく。更に、伝送特性評価部48Cでは、バーテスタ33からの信号誤り測定値を、分散値と対応させて蓄積してゆき、分散耐力を求める。
このようなミラー46の反射位置を可変調整することで、従来よりのファイバグレーティングを使用して分散値可変設定を行なう手法よりも、実際の伝送路が持ちうる正の分散値から負の分散値まで大幅に広いレンジの分散量を容易に設定することができる。又、ミラー46面は、反射角度が連続的に可変するように滑らかな曲面を有しているので、ミラー46の反射位置の微調整を行なうことで、高精度に分散量を設定することができる。
このように、本発明の第1実施形態の伝送特性評価システムによれば、光モジュールとしての電気/光変換部22または光/電気変換部32の伝送特性を評価する際の分散耐力の測定を、ダミーファイバを施設して測定する態様に比して作業工数を減らすとともに、正の分散値から負の分散値にわたり広いレンジで高精度に測定することができる利点がある。
なお、上述の第1実施形態においては、電気/光変換部22としてのE/O(Electric/Optic)モジュールにPPG21を接続しているが、本発明によれば、光源としてのLDに直接PPG21を接続して、PPG21からのパルス信号が変調された光信号を出力するようにしてもよい。この場合においては、LDそのものの分散耐力として伝送特性評価結果を求めることができる。
また、上述の第1実施形態においては、VOA47−1および光増幅器47−2をそなえ、損失特性を実際の伝送路と等価となるようにしているが、本発明によれば、少なくとも分散特性を実際の伝送路が取りうる値に可変できれば、VOA47−1および光増幅器47−2による損失特性の設定については省略してもよく、このようにしても、上述の場合のごとき利点を得ることができる。
(a2)第1実施形態の第1変形例の説明
上述の第1実施形態においては、光送信装置2において単一波長の光信号を出力する電気/光変換部22をそなえるとともに、光受信装置3において光送信装置2からの単一波長の光信号を受信する光/電気変換部32をそなえ、単一波長の光信号を送受信することにより、分散耐力を測定しているが、本発明によればこれに限定されず、例えば図4に示すような構成の光送信装置2Aおよび光受信装置3Aを擬似伝送路装置4に接続することにより、伝送特性評価システム1Aを構成することとしてもよい。
なお、図4中、4は前述の第1実施形態の場合と同様の擬似伝送路装置であり、又、前述の第1実施形態の場合と同様に、擬似伝送路装置4のコントローラ(図1の符号48参照)は、光送信装置2Aおよび光受信装置3Aと制御ラインでリングされているが、図4中においてはその図示については省略している。
ここで、この図4に示す伝送特性評価システム1Aの光送信装置2Aは、電気パルス信号を互いに異なる複数の光信号に変換し変換された複数の光信号を波長多重光として出力する電気/光変換部22Aと、前述の第1実施形態の場合と同様のPPG21とをそなえている。この電気/光変換部22Aは、PPG21からの電気パルス信号で変調された互いに異なる波長の光信号を出力しうる複数の発光モジュール25−1〜25−nと、発光モジュール25−1〜25−nからの光信号を波長多重して送信する波長多重部26とをそなえて構成されている。
なお、上述の発光モジュール25−1〜25−nとしては、それぞれ、互いに異なる波長の連続光を出力する光源およびPPG21からの電気パルス信号で光源からの連続光を変調する変調器とをそなえて構成されているが(発光モジュール25−1の符号23Aおよび24A参照)、PPG21からの電気パルス信号で変調された光信号を出力するLDにより構成することとしてもよい。
また、光受信装置3は、光送信装置2Aからの波長多重光としての光信号を、伝送特性が設定された擬似伝送路装置4を介して入力されて、波長分離した後にそれぞれ電気信号に変換しうる光/電気変換部32Aと、電気信号に変換されたそれぞれの信号について、PPG21からの電気パルス信号に基づいて信号誤りを測定する複数のバーテスタ33−1〜33−nをそなえて構成されている。
ここで、上述の光/電気変換部32Aは、擬似伝送装置4からの波長多重光を波長分離する波長分離部34と、波長分離部34にて波長分離された信号光のそれぞれについて電気信号に変換する複数の受光モジュール35−1〜35−nをそなえて構成されている。
上述の構成により、第1実施形態の第1変形例にかかる伝送特性評価システム1Aにおいては、光送信装置2Aから(PPG21で変調された)波長多重光を、擬似伝送路装置4を介して光受信装置3Aで受信するが、この光受信装置3Aのバーテスタ33−1〜33―nにおいては、それぞれ、受信された光信号の信号誤りを測定して、伝送特性としての分散耐力を求める。
このとき、複数波長の光信号の信号誤りをそれぞれ測定する複数のバーテスタ33−1〜33−nのうちで、反射位置設定部48Aによりミラー46の反射位置を一つの波長の光ずつ着目して調整することにより、当該波長の光についての分散量を可変させながら信号誤りを測定していくことにより、波長多重光を伝送した場合の各波長の分散耐力を、擬似伝送路装置を測定対象の波長対応に別々に準備しなくとも、コントローラ48による設定変更のみで容易に測定することができる。
このとき、擬似伝送路装置4におけるコントローラ48の反射位置設定部48Aでは、ミラー46反射位置を図1のX軸に沿って連続的に可変調整することで、測定対象となる波長光における反射戻り光の分散量を、正の分散値から負の分散値まで連続的に可変させる。
なお、損失量設定部48BによるVOA47−1の減衰量および光増幅器47−2の増幅率については、前述の第1実施形態の場合と同様、光送信装置2Aの電気/光変換部22Aおよび光受信装置3Aの光/電気変換部32Aを実際に運用すべき光通信システムにおける伝送路の損失量に設定しておく。
これにより、光受信装置3Aでは、測定対象の波長光について分散量が所定量連続的に可変された波長多重光光を受信することができ、この可変された分散値を持つ受信光信号について、バーテスタ33で誤り測定値を計測していく。更に、伝送特性評価部48Cでは、バーテスタ33からの信号誤り測定値を、分散値と対応させて蓄積してゆき、分散耐力を求める。
このように、本発明の第1実施形態の第1変形例にかかる伝送特性評価システムによれば、前述の第1実施形態の場合と同様の利点があるほか、マルチチャンネルでの分散耐力を測定することができるので、波長多重光を伝送した場合の各波長の分散耐力を、擬似伝送路装置4を測定対象の波長対応に別々に準備しなくとも、コントローラ48による設定変更のみで容易に測定することができる。
(b)第2実施形態の説明
上述の第1実施形態においては、光送信装置2において単一波長の光信号を出力する電気/光変換部22をそなえるとともに、光受信装置3において光送信装置2からの単一波長の光信号を受信する光/電気変換部32をそなえ、単一波長の光信号を送受信することにより、電気/光変換部22または光/電気変換部32の分散耐力を測定しているが、第2実施形態にかかる伝送特性評価システム100においては、電気/光変換部22または光/電気変換部32の伝送特性として、挿入損失傾斜耐力について測定するようになっている。
図5は本発明の第2実施形態にかかる伝送特性評価システム100を示す図であり、この図5に示す伝送特性評価システム100においても、前述の第1実施形態の場合と同様に、光信号を送信する光送信装置2および光送信装置2からの光信号を受信する光受信装置3をそなえるとともに、擬似伝送路装置104が光送信装置2および光受信装置3の間に介装されて、光送信装置2および光受信装置3間において試験用の光信号を送受することにより、光送信装置2または光受信装置3の伝送特性を評価するものである。
なお、図5に示す伝送特性評価システム100における光送信装置2および光受信装置3は、前述の第1実施形態の場合と同様の構成を有しており、その詳細な説明については省略する。
また、光送信装置2および光受信装置3に介装された擬似伝送路装置104は、前述の第1実施形態におけるもの(符号4参照)に比して、光送信装置2および光受信装置3が接続されるべき伝送路が有しうる分散量に対する、光送信装置2または光受信装置3の分散耐力に代えて、挿入損失傾斜耐力を測定するためのものである。
このために、第2実施形態における擬似伝送路装置104は、前述の第1実施形態の場合と同様の光サーキュレータ41,コリメーティングレンズ42,ラインフォーカスレンズ43,光素子44,フォーカシングレンズ45,3次元自由曲面ミラー46,VOA47−1,光増幅器47−2およびアクチュエータ46A,素子温度調節器44Aおよびコントローラ148をそなえて構成されている。
ここで、コントローラ148は、例えばプロセッサ等により構成されて、伝送特性評価システム1における光送信装置2,光受信装置3と例えばGPIB(General Purpose Interface Bus)を通じてリンクされ、測定系全体をコントロールするものであり、光送信装置2および光受信装置3が接続されるべき伝送路が有しうる伝送特性と等価の伝送特性を設定する伝送特性設定部としての機能を有している。更に、コントローラ148は、分散特性設定部148Aと、挿入損失傾斜特性設定部148Eとをそなえるとともに、伝送特性評価部148Dとをそなえて構成されている。
ここで、分散特性設定部148Aおよび挿入損失傾斜特性設定部148Eは伝送特性設定部を構成するもので、分散特性設定部148Aは、アクチュエータ46Aを通じてミラー46を可動制御することにより、波長ごとの分散特性を一定に設定するものである。
また、挿入損失傾斜特性設定部148Eは、分散特性設定部148Aにて上述の波長ごとの分散特性を一定に保ちながら、伝送路が有しうる挿入損失傾斜特性と等価の挿入損失傾斜特性を得られるように、VOA47−1および光増幅器47−2による信号光の損失量および素子温度調整器44Aによる光素子44の調整温度を設定するものであり、損失量設定部148Bおよび素子温度設定部148Cをそなえている。
図6,図7(a),図7(b),図8(a)および図8(b)はいずれも上述の挿入損失傾斜特性設定部148Eの動作を説明するための図である。光素子44は、素子温度調節器44Aにより加温または冷却することにより、例えば0°C〜75°Cの範囲で温度調節されることで、図6に示すように波長透過特性が変化するようになっている。尚、図7(a)は温度が0°Cの場合の波長透過特性を、図7(b)は温度が75°Cの場合の波長透過特性を示している。
すなわち、光素子44の温度を上昇させると、これらの図6,図7(a)および図7(b)に示すように、透過特性全体の波形自体はほぼ一定に、透過中心波長が短波長側に移動するようになっている。換言すれば、0°Cでほぼ平坦な透過特性を有する波長1550.6nm周辺を、光素子44を加温して75°Cとすることにより、右下がりに傾斜した透過特性とすることができる。
また、VOA47−1および光増幅器47−2のそれぞれが協働することにより、図6,図7(a),図7(b)で示したような透過特性を、全域の波長域にわたって増減させるものであり、VOA47−1は全波長域の透過特性について減衰させ、光増幅器47−2は全波長域の透過特性について増幅させるようになっている。
すなわち、図6,図7(a),図7(b)で示したような透過特性を、全波長域にわたって所望の割合で減衰ないし増幅させることができるようになっている。換言すれば、透過特性全体の波形自体はほぼ一定に、波形レベルを上下に移動させることができるのである。従って、上述のVOA47−1および光増幅器47−2は、光素子44から出力される光受信装置3への信号光について所定量の損失を与える損失付与部として機能する。
「挿入損失」とは、光送信装置2および光受信装置3を接続すべき伝送路を構成する中継素子を光ファイバ間に挿入(介装)したことによる損失分であり、「挿入損失傾斜耐力」とは、上述の挿入損失が伝送信号として使用する光信号の波長帯域周辺における透過特性の波形が傾斜させた状態でも信号伝送できるところの度合いをいうものである。
ここで、上述の伝送信号として使用する光信号の波長帯域周辺における透過特性の波形を傾斜させるにあたっては、上述のVOA47−1による減衰量および光増幅器47−2による増幅率を損失量設定部148Bで設定するとともに、光素子44の温度を調節する素子温度調節器44Aの調節温度を素子温度設定部148Cで設定するようになっている。即ち、図6,図7(a),図7(b)で示したような透過特性の波形を上下左右に動かしながら、伝送信号として使用する光信号の波長帯域周辺における透過特性の傾きを増減させることができるのである。
たとえば、光素子44の素子温度を75°Cとし、損失量を3dBとしていた場合に、伝送信号として使用する光信号の波長帯域Bの周辺の透過特性の傾きをほぼ平坦としている場合において〔図8(a)参照〕、この波長帯域Bにおける挿入損失についてはそのままに(10dB)、透過特性を短波長側が下るような傾斜特性とする場合には、例えば光素子44の温度を85°C程度に加温するとともに、VOA47−1の減衰量を0dBとする〔図8(b)参照〕。尚、この場合においては、光増幅器47−2については増幅作用を持たせないようにしている。
また、伝送特性評価部148Dは、上述のごとく挿入損失傾斜を増減させながら、光送信装置2および光受信装置3間において試験用の信号光を送受することにより測定した信号誤りをもとにして、挿入損失傾斜耐力を求めるようになっている。
上述の構成により、本発明の第2実施形態にかかる伝送特性評価システム100においては、光源23からの所定波長の光がPPG21で変調された信号光を、擬似伝送路装置104を介して光受信装置3で受信するが、この光受信装置3のバーテスタ33において、受信された光信号の信号誤りを測定するとともに、コントローラ148の伝送特性評価部148Dでは、バーテスタ33で測定された信号誤りを基にして伝送特性としての挿入損失傾斜耐力を求める。
このとき、素子温度設定部148Cでの設定により、素子温度調節器44Aを通じて光素子44の温度が調整されることにより、任意の分散値において透過帯域中心波長をシフトさせ透過帯域の傾きを調整する一方、損失量設定部148Bでの設定により、挿入損失の変化をVOA47−1または光増幅器47−2で補償する。これにより、伝送される信号光の波長帯周辺の挿入損失の傾斜特性について連続的に可変させることができる。
伝送特性評価部148Dでは、このような連続的に挿入損失の傾斜特性が変化する設定状態において伝送された信号光から、バーテスタ33で測定された信号誤りをもとにして、挿入損失傾斜耐力測定を測定する。
なお、ミラー46をアクチュエータ46Aを通じて可動制御することにより、波長ごとの分散特性を一定に設定された状態で、挿入損失傾斜を増減させることができるので、透過特性の波形傾斜に関して分散による影響を考慮する必要がなくなり、挿入損失傾斜耐力としての測定精度を大幅に高めている。
このように、本発明の第2実施形態にかかる伝送特性評価システムによれば、前述の第1実施形態における分散耐力を測定するためのシステムに機能追加するのみで、分散耐力のみならず挿入損失傾斜耐力を共通の測定システムで測定することができるため、伝送特性評価システムないし擬似伝送路装置の利用態様を広げ、更には挿入損失傾斜耐力を測定する際の測定条件として、分散の影響を固定しておくことができるので、バーテスタ33で検出される誤り検出値を、挿入損失の値によるものかを正確に評価することができる利点もある。
なお、上述の本実施形態においては、光送信装置2において単一波長の光信号を出力する電気/光変換部22をそなえるとともに、光受信装置3において光送信装置2からの単一波長の光信号を受信する光/電気変換部32をそなえ、単一波長の光信号を送受信することにより、分散耐力を測定しているが、本発明によればこれに限定されず、例えば第1実施形態の変形例(図4参照)と同様に、波長多重光を送信する光送信装置2Aおよび波長多重光を受信する光受信装置3Aを擬似伝送路装置4に接続しながら、挿入損失傾斜耐力を測定する伝送特性評価システムを構成することとしてもよい。
(c)その他
なお、上述した実施形態に関わらず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
また、本発明の各実施形態が開示されていれば、当業者によって製造することが可能である。
以上のように、本発明の伝送特性評価システムおよびその擬似伝送路装置は、例えば光通信伝送システムの特性評価を行なうのに有用であり、特に光モジュールの伝送特性を評価する際の分散耐力や挿入損失傾斜耐力の測定を、測定のための作業工数を減らすとともに、より高精度に測定できるようにするのに適している。
本発明の第1実施形態にかかる伝送特性評価システムを示すブロック図である。 光素子の作用について模式的に示す図である。 光素子の作用について模式的に示す図である。 第1実施形態の第1変形例にかかる伝送特性評価システムを示すブロック図である。 本発明の第2実施形態にかかる伝送特性評価システムを示すブロック図である。 挿入損失傾斜特性設定部の動作を説明するための図である。 (a),(b)はいずれも挿入損失傾斜特性設定部の動作を説明するための図である。 (a),(b)はいずれも挿入損失傾斜特性設定部の動作を説明するための図である。 従来の分散耐力の測定システムを示すブロック図である。

Claims (3)

  1. 光信号を送信する光送信装置と該光送信装置からの光信号を受信する光受信装置とをそなえるとともに、上記の光送信装置および光受信装置が接続されるべき伝送路の伝送特性を擬似的に有する擬似伝送路装置が、上記の光送信装置および光受信装置の間に介装されて、上記の光送信装置および光受信装置間において試験用の光信号を送受することにより、上記の光送信装置または光受信装置の伝送特性を評価する伝送特性評価システムであって、
    該光送信装置が、特定パターンの電気パルス信号を発生するパルス信号発生器と、該パルス信号発生器にて発生された電気パルス信号を光信号に変換しうる電気/光変換部とをそなえ、該電気/光変換部からの光信号を上記試験用の光信号として送信するように構成されるとともに、
    該擬似伝送路装置が、該光送信装置にて送信された信号光を、多重反射して自己干渉を行なわせることにより、波長によって異なる出力角度で放出する光素子と、該光素子から放出された信号光を集束させるレンズと、該レンズにて集束した信号光を該レンズに反射して戻すことによって、上記戻された信号光が該光素子内で多重反射を受けることにより、該光受信装置への信号光として出力されるようにするとともに、該レンズにて集束した信号光の反射面位置によって、上記の光受信装置への信号光に異なる波長分散を与えうるミラーと、上記のミラーまたは光素子を制御することにより、上記の光送信装置および光受信装置が接続されるべき伝送路が有しうる伝送特性と等価の伝送特性を設定する伝送特性設定部とをそなえ、
    かつ、該光受信装置が、該光送信装置からの光信号を、上記伝送特性が設定された該擬似伝送路装置を介して入力されて、電気信号に変換しうる光/電気変換部と、該光/電気変換部からの電気信号と該光パルス信号発生器にて発生された電気パルス信号とを比較して信号誤りを測定する信号誤り測定器とをそなえ、
    該光受信装置の信号誤り測定器にて測定された信号誤りに基づいて、上記電気/光変換部または光/電気変換部による伝送特性を評価するように構成され、
    該光素子から出力される該光受信装置への信号光について所定量の損失を与える損失付与部と、該光素子の素子温度を調整する素子温度調整器とが、該擬似伝送路装置に設けられるとともに、
    上記の擬似伝送路装置の伝送特性設定部が、該ミラーを可動制御することにより、波長ごとの分散特性を一定に設定する分散特性設定部をそなえるとともに、該分散特性設定部
    にて上記波長ごとの分散特性を一定にしながら、上記伝送路が有しうる挿入損失傾斜特性と等価の挿入損失傾斜特性を得られるように、上記の損失付与部による信号光の損失量および素子温度調整器による該光素子の調整温度を設定する挿入損失傾斜特性設定部をそなえて構成されたことを特徴とする、伝送特性評価システム。
  2. 上記の光送信装置の電気/光変換部が、上記電気パルス信号を互いに異なる複数の光信号に変換し上記変換された複数の光信号を波長多重光として出力しうるように構成されるとともに、
    上記の光受信装置の光/電気変換部が、光送信装置からの波長多重光としての光信号を、上記伝送特性が設定された該擬似伝送路装置を介して入力されて、波長分離した後にそれぞれ電気信号に変換しうるように構成され、
    かつ、上記の光受信装置の信号誤り測定器が、上記波長分離した後に変換された電気信号について、それぞれ上記信号誤りを測定するように構成されたことを特徴とする、請求項1記載の伝送特性評価システム。
  3. 該損失付与部が、該光素子から出力される該光受信装置への信号光について可変減衰させる可変減衰器と、該光受信装置への信号光について増幅する光増幅器とをそなえて構成されたことを特徴とする、請求項1又は2記載の伝送特性評価システム
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