JP3996664B2 - 昇降機の案内装置 - Google Patents
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- B66B7/046—Rollers
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、昇降路に沿って乗りかごの昇降動作を案内する昇降機の案内装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の昇降機の概略的な構成を図18に示す。かご枠1はロープ3により建屋の昇降路(図示しない)内に吊り下げられており、かご室2はかご枠1の内部に取り付けられている。前記ロープ3は巻上げ機(図示しない)で牽引され、かごは昇降する。昇降路(図示しない)の両側壁には互いに対向してガイドレール5a、5bが垂直に据え付けられており、かご枠1の上下端の左右部分にはそれぞれ前記ガイドレール5a、5bに沿って回転して、左右方向と前後方向にかご枠を案内する案内装置6が備えられている。以下、説明の都合上、扉88のある面を正面にし、図内のx軸正方向を“前側”(反対側を“後側”)、y軸正方向を“右側”(反対側を“左側”)、z軸正方向を“上側”(反対側を“下側”)と呼ぶことにする。1つの案内装置6は、3組のガイドローラ装置17からなっている。
【0003】
図19は、案内装置6のうち、1つのガイドローラ装置17の構成を示したものである。ベース8はかご枠1に取付けられており、レバー11がレバー揺動軸10を介して揺動自在にベース8に取り付けられている。上記レバーにはガイドローラ回転軸9を介してガイドローラ12が回転自在に支持されている。また、ベース8にはシャフト13、14が図19に示す様に水平に設けられ、これらシャフト13、14はレバー11を遊挿して突出し、この突出部分において前記一方のシャフト13にバネ15が設けられ、他方のシャフト14にはストッパ16が設けられている。
【0004】
上記バネ15はレバー11をガイドレール5が配置されている側に弾性的に付勢し、ガイドローラ12の周面がガイドレール5の表面に弾性的に当接する様になっている。またストッパ16がシャフト14に固定されて、レバー11の傾斜角度を制限する。さらにダンパ18がレバー11とベース8との間に組み付けられているものもある。
【0005】
上記案内装置6によりかご枠1がガイドレール5a、5bに支えられ、それぞれの案内装置の個々のガイドローラ12とガイドレール5との転接によりかご7は案内される。ガイドレール5に曲がりや段差などが生じていた場合でも、ガイドローラ12がバネ15に抗して弾性的に変位してレバー11が傾斜し、バネ15により振動が吸収されることでかご7に振動を伝達するのを防止する。
【0006】
一方、乗客がかご室2の端に集中的に乗って偏荷重が生じた場合にはかご7が傾いて、傾いた側のガイドローラ12がガイドレール5に強く押し付けられ、レバー11がベース8に対して大きく傾斜する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年の建築物の高層化に伴って昇降機が高速化されてきており、従来の速度では問題にならなかったガイドレールの微少な変形や表面上の微少な突起であっても、高速で通過する際にはガイドローラに衝撃力を作用させる原因となる。
【0008】
一般には、図20に示すようにガイドローラ12がガイドレール5表面上の微少な突起を高速で通過するときに受ける衝撃力Fcは、ガイドローラ12を介して、レバー11に伝達される。物理現象として剛体に衝撃力が加わると、剛体は瞬間的に回転運動と並進運動を開始する。そして回転運動と並進運動の重ね合わせにより剛体には見かけ上、不動となる点が存在する。この不動点は瞬間衝撃回転中心とよばれ、その位置は物体の質量、慣性モーメント、衝撃力の方向に依存する。このため、レバー11に衝撃力Fcが作用すると、レバー11はある衝撃回転中心周りに瞬間的に回転しようとする。
【0009】
従って、上述したような従来の案内装置では、レバー11について、レバー揺動軸10から一端側に離間だけ離れた位置(レバー揺動軸10から距離a)にガイドローラ回転軸9を設け、このガイドローラ回転軸9からさらに離れた位置 (レバー揺動軸10から距離b)をバネ13で支持していることから、瞬間衝撃回転中心はレバー揺動軸10からずれてしまうため、当然レバー揺動軸10からベース8にこの衝撃力Fcによる抗力Rbが発生して、衝撃力Fcがバネ13を介さず直接ベース8に伝達されることになる。
【0010】
また、一般にガイドレール5からガイドローラ12を介してレバーに外力Fcが伝達すると、外力Fcはレバー揺動軸とバネ作用点のそれぞれにモーメント釣合い関係則に基づいた比率で分割されて伝達する。つまり力点と作用点及びそれらの位置関係により、レバー揺動軸10への分力Rbとバネ作用点89aへの分力Rsは
Rs=a/b* Fc=1/R* Fc (a)
Rb=(b−a)/b* Fc=(1−1/R)* Fc (b)
となる。ここでaはレバー揺動軸/ガイドローラ回転中心間高さ、bはレバー揺動軸/バネ力作用点間高さであり、R=b/aをレバー比と呼ぶことにする。
【0011】
上述したような従来の案内装置では、図20に示すようにレバー比Rが大きいため、レバー揺動軸10における抗力Rbがバネ力作用点89aにおける抗力Rsより大きくなる。するとバネ13による吸収よりも直接ベース8に伝わる力の割合が増加してしまい、かご7にガイドレール5からの振動が伝わり易くなる。
このように、従来の案内装置では、ガイドレールからの衝撃力が乗りかごに伝わり易くなるため、乗りかごの横揺れを生じさせて乗り心地が悪くなるという問題があった。
【0012】
またこのようなガイドローラを介して乗りかごが受ける振動を小さく押さえるためにはガイドレールの加工精度と据え付け精度をより高くすればよいとも考えられるが、技術的に困難になるばかりでなくコストも増大してしまう。
【0013】
また高速化と同時に大容量化も求められて乗りかごが大型化しており、積載量や底面積の増加によって偏荷重が大きくなる傾向がある。特にかご室が上下2層構造になっているダブルデッキ型と言われる形式の昇降機では、その積載量は大きく偏荷重がより大きくなる。乗りかごの偏荷重が大きくなると、レバーがストッパに当たらない様にバネもさらに堅くしなければならなくなるが、堅いバネではガイドレールにガイドローラが転接することによりガイドレールから受ける振動が乗りかごに伝わりやすくなり、良好な乗り心地を維持できなくなるおそれがある。
【0014】
そこで、本発明は、かごの昇降速度が増しても、また偏荷重が増しても、乗りかごの良好な乗り心地を維持できるような昇降機の案内装置を提供しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、乗りかごのかご枠の上下端にガイドローラ装置を設け、このガイドローラ装置のガイドローラをガイドレールに転接させることにより乗りかごをガイドレールに沿って昇降させる昇降機において、ガイドローラ装置は、かご枠に対して揺動自在に支持され、そのレバー支持部から一端側に離間した位置でガイドローラを回転自在に支持するレバー部材と、このレバー部材にそのレバー支持部から他端側の位置に離間して設けた重り部材とを備え、かつ前記レバー支持部は、前記ガイドレールから前記ガイドローラに衝撃力が作用したときの瞬間回転中心の近傍に位置する昇降機の案内装置である。
【0016】
第2の発明は、ガイドローラ装置は、レバー部材にそのレバー支持部から他端側を突出させてこの突出部を重り部材とした第1に記載の昇降機の案内装置である。
【0017】
第3の発明は、ガイドローラの支持部近傍をガイドレールに押付ける方向へ付勢する付勢機構とを備えた第1または第2に記載の昇降機の案内装置である。
第4の発明は、前記ガイドローラの支持部を、支持部の中心軸が、付勢機構が付勢する押付け方向の延長線と交わるように設けた第3に記載の昇降機の案内装置である。
【0018】
更に課題を解決するための手段として、次の昇降機の案内装置の例がある。第1の例は、矩形平面の頂点をなす位置にその矩形平面に垂直な回転軸をもつガイドローラをそれぞれ備える各ガイドローラ装置を乗りかごのかご枠の上下端に設け、各ガイドローラ装置のガイドローラをガイドレールに転接させることにより乗りかごをガイドレールに沿って昇降させる昇降機において、ガイドローラ装置は、かご枠に対して揺動自在に支持され、そのレバー支持部から一端側に離間した位置でガイドローラを回転自在に支持するレバー部材とを備え、ガイドローラがその回転軸に垂直な矩形平面内において互いに対角線の位置にある各ガイドローラ装置について、一方のガイドローラ装置のガイドローラがガイドレールから受ける外力を他方のガイドローラ装置のレバー部材におけるレバー支持部から他端側の位置に相互に伝達する外力伝達機構を備えた昇降機の案内装置である。
【0019】
第2の例は、ガイドローラをガイドレールに転接させることにより乗りかごをガイドレールに沿って昇降させる昇降機において、各ガイドローラ装置は、乗りかごの前後方向に回転軸をもつ横ガイドローラと、この横ガイドローラの回転軸に垂直な回転軸をもち横ガイドローラの前後に位置する前後ガイドローラとを設け、各ガイドローラ装置を乗りかごのかご枠の上下の左右端に、各横ガイドローラの回転軸が同一矩形平面をなし、かご枠の上下の左端の前後ガイドローラの回転軸が同一矩形平面をなし、かご枠の上下の右端の前後ガイドローラの回転軸が同一矩形平面をなすように配置し、各ガイドローラの回転軸に垂直な矩形平面のうち、少なくとも1つの矩形平面において回転軸が互いに対角線の位置にあるガイドローラをもつ各ガイドローラ装置について、一方のガイドローラ装置のガイドローラがガイドレールから受ける外力を他方のガイドローラ装置のレバー部材におけるレバー支持部から他端側の位置に相互に伝達する外力伝達機構を備えた昇降機の案内装置である。
【0020】
第3の例は、外力伝達機構は、各ガイドローラ装置のレバー部材におけるレバー支持部から他端側の位置をプッシュプルケーブルで接続してレバー部材を揺動する方向にプッシュプル可能に構成した第1又は第2の例に記載の昇降機の案内装置である。
【0021】
第4の例は、外力伝達機構は、各ガイドローラ装置のレバー部材におけるレバー支持部から他端側の位置をプッシュプルケーブルで接続してレバー部材を揺動する方向にプッシュプル可能に構成し、プッシュプルケーブルの張力が所定値以上になると弾性変形する弾性機構をプッシュプルケーブルの途中に設けて構成した第1又は第2の例に記載の昇降機の案内装置である。
【0022】
第5の例は、外力伝達機構は、各ガイドローラ装置のレバー部材におけるレバー支持部から他端側の位置をプッシュプルケーブルで接続してレバー部材を揺動する方向にプッシュプル可能に構成し、このプッシュプルケーブルは、その両端部をテンションワイヤで構成するとともに、その中間部を棒状部材で構成した第1又は第2の例に記載の昇降機の案内装置である。
【0023】
第6の例は、外力伝達機構は、各ガイドローラ装置のレバー部材におけるレバー支持部から他端側の位置をプッシュプルケーブルで接続してレバー部材を揺動する方向にプッシュプル可能に構成し、このプッシュプルケーブルは、その両端部をテンションワイヤで構成するとともに、その中間部を棒状部材で構成し、さらにこの棒状部材の自重を打消すような力で吊持する吊持機構を設けた第1又は第2の例に記載の昇降機の案内装置である。
【0024】
第7の例は、外力伝達機構は、各ガイドローラ装置のレバー部材におけるレバー支持部から他端側の位置をプッシュプルケーブルで接続してレバー部材を揺動する方向にプッシュプル可能に構成し、このプッシュプルケーブルは、その両端部をテンションワイヤで構成するとともに、その中間部を棒状部材で構成し、テンションワイヤの張力が所定値以上になると弾性変形する弾性機構を棒状部材の端部又は中間部に設けた第1又は第2の例に記載の昇降機の案内装置である。
【0025】
第8の例は、外力伝達機構は、各ガイドローラ装置のレバー部材におけるレバー支持部から他端側の位置に設けられ、レバー部材の揺動運動と捻り運動とを相互に変換する運動変換機構と、各ガイドローラ装置の運動変換機構を接続する捻りトルクの伝達が可能なワイヤ部材とを設け、ガイドローラがガイドレールから受ける外力を捻りトルクで伝達する第1又は第2の例に記載の昇降機の案内装置である。
【0026】
第9の例は、外力伝達機構は、各ガイドローラ装置のレバー部材にそのレバー支持部から他端側の位置に設けた歯車と、両端部にラックを形成した棒状部材とを備え、各ガイドローラ装置の歯車に棒状部材のラックを噛合せることにより各ガイドローラ装置を接続した第1又は第2の例に記載の昇降機の案内装置である。
【0027】
第10の例は、外力伝達機構の棒状部材の張力が所定値以上になると弾性変形する弾性機構を棒状部材の中間部に設けた第9の例に記載の昇降機の案内装置である。
【0028】
第11の例は、乗りかごのかご枠の上下端にガイドローラ装置を設け、このガイドローラ装置のガイドローラをガイドレールに転接させることにより乗りかごをガイドレールに沿って昇降させる昇降機において、ガイドローラ装置は、かご枠に対して揺動自在に支持され、そのレバー支持部から一端側に離間した位置でガイドローラを回転自在に支持するレバー部材とを備え、かご枠の同一矩形平面内において互いに対角線の位置にあるガイドローラ装置について、一方のガイドローラ装置のレバー部材のローラ支持部がガイドレールからガイドローラを介して受ける外力を他方のガイドローラ装置のレバー部材におけるローラ支持部へ相互に伝達する外力伝達機構を備えた昇降機の案内装置である。
【0029】
第12の例は、外力伝達機構は、ガイドローラ装置のレバー部材のローラ支持部の動きに連動するピストンシリンダ装置と、各ピストンシリンダ装置を接続する配管と、ピストンシリンダ装置及び配管に封入された液体と、配管の途中に設けられ、その内部の液体圧力を調整する圧力調整機構とを備えた第11の例に記載の昇降機の案内装置である。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態を図1ないし図3を参照して説明する。
図1は、本実施の形態にかかる案内装置としてのガイドローラ装置の概略側面図である。本実施の形態におけるガイドローラ装置17においては、ベース19にレバー揺動軸20を介して揺動自在にレバー21が取り付けられており、ベース19はかご枠1に取付けられている。上記レバー21にガイドローラ回転軸22を介してガイドローラ23が回転自在に支持されており、レバー21の下端にはバランスウェイト28が備えられている。さらにベース19にはシャフト24、25が水平に設けられている。これらシャフト24、25はレバー21を遊挿してガイドレール5がある側の反対側に突出し、この突出部分において一方のシャフト24にはストッパ26が設けられている。そしてプレー106がシャフト24、25に固定され、プレート106にバネ長調整ネジ105が取り付けられている。バネ27はガイドローラ回転軸22の近傍に設けられ、バネ長調整ネジ105で押さえられて、他端がレバー21を介してガイドローラ23をガイドレール5に押し付けている。さらにダンパ29がレバー21から突出したアーム108とベース19の間に備えられている。
【0031】
ここで、本実施の形態における第1の原理について図2及び図3を参照して説明する。図2は本実施の形態のガイドローラ装置の作用概略説明図である。
図20により既に説明したように、一般にガイドローラ12がガイドレール5表面上の微少な突起を高速で通過するときに受ける衝撃力はガイドローラ12を介して、レバー11に衝撃力Fcとして伝達される。物理現象として剛体に衝撃力が加わると、剛体は瞬間的に回転運動と並進運動を開始する。そして回転運動と並進運動の重ね合わせにより剛体には見かけ上、不動となる点が存在する。この不動点は瞬間衝撃回転中心とよばれ、その位置は物体の質量、慣性モーメント、衝撃力の方向に依存する。このため、レバー11に衝撃力Fcが作用すると、レバー11はある衝撃回転中心周りに瞬間的に回転しようとする。
【0032】
従って、図2に示す本実施の形態の様にバランスウェイト28をレバー21の下部に設けてレバー21の質量/慣性モーメント/重心を調整し、レバー21の瞬間衝撃回転中心をレバー揺動軸20に一致させるようにすれば、レバー揺動軸20への衝撃力による抗力Rb′は0になる。つまりレバー11のレバー揺動軸10が瞬間衝撃回転中心と一致すれば、レバー揺動軸10からベース8に衝撃力による抗力Rbは発生せず、衝撃力Fcは原理的にレバー揺動軸20を介してはベース19に伝達されなくなる。
【0033】
バランスウェイト28の大きさや取付け位置は、上述したような第1の原理に基づいて、例えば以下の様に求められる。以下、説明のためにレバー21を単純化したモデルを図3(A)に示す。図中の物理量を表す記号の意味は以下の通りである。
【0034】
M:剛体90の質量
I:剛体90の重心周りの慣性モーメント
a:重心Gと衝撃力Fの作用点間距離
h:重心GとAG延長線上のO点間との距離とし、
今、A点91に力積Fの衝撃力が加わり、その直後に剛体90には剛体重心92に関して速度v、角速度ωの運動が生じたとする。すると力積関係式、角運動保存則により
M・v=F (1)
I・ω=a・F (2)
が成立する。(1)式、(2)式を変形して次式が得られる。
【0035】
v=F/M (1)′
ω=(a・F)/I (2)′
次に、AGの延長線上にO点をとりOG=hとすると、O点での速度v0は並進運動と回転運動の重ねあわせにより
v0=v−h・ω (3)
となる。(3)式に(1)′式、(2)′式を代入すると、
v0=F/M・(1−(h・a・M)/I) (4)
が得られる。(4)式右辺より括弧の中の項を0つまり
h・a・M=I (5)
とするとV0=0となり、O点は衝撃瞬間回転中心となる。よって(5)式を満たす様にバランスウェイト97の質量及び取付け位置を設定すれば、揺動支点の抗力を0にすることができる。
【0036】
バランスウェイトの付加によるレバーの瞬間衝撃回転中心の調整について図3(B)で説明する。バランスウェイト97をレバー93に備えつける前のレバー93の質量/慣性モーメント/重心位置をそれぞれ、M1、I1、h1、バランスウェイト97の質量をM2とし、レバー揺動軸95からの距離をsとすると、ウェイトを付加した後のバランスウェイト付きのレバー重心96の位置hは
h=(M1・h1−M2・s)/(M1+M2) (6)
となる。すると上記の重心まわりの慣性モーメントIは
I={I1+M1・(h1−h)^2}+M2・(s+h)^2 (7)
であるので、(5)式に(6)式及び(7)式を代入した式を成立させるような、質量M2のバランスウェイト97をレバー揺動軸95下にsの距離の位置につければ良い。
【0037】
以上により、レバー21の瞬間衝撃回転中心をレバー揺動軸20に一致させて、レバー揺動軸20での衝撃力分の抗力Rb′を0にできる。実際には取付け誤差等が生じるため僅かながら抗力Rb′が生じるが、従来生じていた抗力Rbよりずっと小さくできると考えられる。従って、乗りかごへ直接伝達する衝撃力の影響を極めて小さくする事ができる。
【0038】
次に、本実施の形態における第2の原理について図2を参照して説明する。図20で既に説明したようにガイドレール5からガイドローラ12を介してレバーに外力Fcが伝達すると、外力Fcはレバー揺動軸とバネ作用点のそれぞれにモーメント釣合い関係則に基づいた比率で分割されて伝達する。つまり力点と作用点及びそれらの位置関係により、レバー揺動軸10への分力Rbとバネ作用点89aへの分力Rsは
Rs=a/b* Fc=1/R* Fc (8)
Rb=(b−a)/b* Fc=(1−1/R)* Fc (9)
となる。ここでaはレバー揺動軸/ガイドローラ回転中心間高さ、bはレバー揺動軸/バネ力作用点間高さであり、R=b/aをレバー比と呼ぶことにする(図2参照)。従って、このレバー比Rを小さくすれば、レバー揺動軸10における抗力Rbがバネ力作用点89aにおける抗力Rsより小さくなり、直接ベース8に伝わる力よりもバネ13による吸収の割合が増加し、かご7にガイドレール5からの振動が伝わり易くなると考えられる。
【0039】
本実施の形態では、このような第2の原理に基づいて、図2に示す様にバネ27をレバー揺動軸22の近傍に配置してレバー比を小さくする(図では矢印が重なって見づらくなるので、意図的にバネ27の位置をローラ回転軸22よりずらして描いてある)。これにより、a′→b′としてR→1とすれば(8)式と (9)式から
Rs→Fc
Rb→0
となってレバー揺動軸20への分力Rb′は0に、バネ力作用点89bへの分力RsはFcに近づく。つまり、ガイドレール5からの振動の大部分をバネ27側に伝達し、レバー揺動軸20側に伝達する割合が小さくなる。これにより、ガイドローラがガイドレールから受ける外力の大部分はバネ側に伝えられて、バネによる振動吸収効果を高めることができる。
【0040】
なお、本発明の実施の形態においては、第1の原理に基づく構成と第2の原理に基づく構成を両方備えるものについて述べたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、第1の原理に基づく構成のみ又は第2の原理に基づく構成のみを適用してもよい。
【0041】
次に、本発明の第2の実施の形態を図4ないし図9を参照して説明する。
図4は、かご7を正面からみた概略図である。かご7の上下端の左右部分にはそれぞれガイドローラ装置104a、104b、104c、104dが設けられている。そして左上ガイドローラ装置104aと右下ガイドローラ装置104dは図内の点線で示す様に力伝達機構によって連結されている。上記と同様に右上ガイドローラ装置104bと左下ガイドローラ装置104cとにおいても、上記とは別の力伝達機構によって連結されている。この力伝達機構は、左上ガイドローラ装置104aのレバー19aを倒れさせる方向に作用する外力を右下のガイドローラ装置104dのレバー19dまで図6(C)に示す点線のように伝達する。
【0042】
ここで、上記力伝達機構の1例について図5を参照して説明する。
本実施の形態におけるガイドローラ23は、レバー21に回転自在に取り付けられており、レバー21はベース19に揺動自在に取り付けられている。そしてワイヤ33がワイヤ取付部37で、レバー21の下端部に連結されている。プッシュプルワイヤとしてのテンションワイヤ35はワイヤ33とそれを被覆するアウターチューブ34とから構成される。アウターチューブ34はベース19に対してアウターチューブ末端取付部36aで固定されている。本図中でアウターチューブ末端取付部36aから右側は、ワイヤ33はアウターチューブ34で被覆されて、図5と同様の構造を為す別のガイドローラ装置(図示しない)のレバー(図示しない)に連結されている。
【0043】
このような構成の本発明の実施の形態においては、図6に示すように、かご室の例えば左端に重量32が載ったとすると、その重量アンバランスによりかごが図6(B)に示すA方向に傾く方向にモーメントが生じる。すると左上ガイドローラ装置104aは、接触しているガイドレールより外力B1を受けてそのレバーがかご7に対して傾斜しようとする。右下ガイドローラ装置についても同様にその対面するガイドレール5bより外力B2を受け、そのレバーが傾斜しようとする。
【0044】
この外力B1 は、図5に示すようにガイドローラ23、ガイドローラ回転軸22を介してレバー21に伝達され、レバー21をそのレバー揺動軸20周りG方向に傾斜させようとする。するとレバー21の下側はレバー揺動軸20まわりにH方向に傾斜しようとして、ワイヤ33をI方向に引く。
【0045】
ワイヤ33はアウターチューブ34に対して軸方向に相対的に動くことで、レバー21に作用する力Hを張力としてテンションワイヤ35の他端に伝達する。テンションワイヤ35の他端は図5と同様の構成の右下のガイドローラ装置104dのレバー19dまで図6(C)に示す点線で示すように伝達する。
【0046】
そして、レバー19dの下端を引き、そのガイドローラ23dをその転接するガイドレール5bに押し返す力D1になり、この力が反作用力となって今度は左上ガイドローラ装置104aのガイドローラ23aをガイドレール5aに押し返す力D2となる(図6(D))。従って上記力D1、D2はかごをE方向に回転させてかご7の傾きを打ち消す方向のモーメントとして作用する。
【0047】
また、偏荷重の方向がAとは逆向きである場合、つまり重量32がかご室の右端に載った場合には、同様に右上ガイドローラ装置104bと左下ガイドローラ装置104cの間で力が作用して、かご7にE方向と逆向きの回転モーメントを発生させ、かご7の傾きを抑制する。
【0048】
これにより、偏荷重によって生じるモーメントを打ち消す方向のモーメントをかご枠に発生させることができて、かごの傾斜を抑制することができる。これによりレバーの傾斜を少なくすることができてバネが過度に押されることが無くなり、バネによる振動吸収効果を保てるので、偏荷重の状態でも良好な乗り心地を維持することができる。
また、力伝達機構に屈曲自在のテンションワイヤを使用するため、かご周囲の限られたスペースに容易に取付けることができる。
【0049】
ところで、上記テンションワイヤ35の中間部には、テンションワイヤ35に発生する張力を調整する張力調整機構113を挿入してもよい。以下、この張力調整機構113の1例について図7を参照して説明する。
上記テンションワイヤ35のアウターチューブ34は張力調整機構113の手前でテンションワイヤ末端固定具79でかご枠1の側面に固定されている。ワイヤ33aの末端はスタッドターミナル84が連結されており、上記スタッドターミナル84は雌ねじ加工されたロッド81とねじで連結されている。ロッド81には中間部にハンドル83が設けられており、その下端はケース80内に納められて、スプリング押さえ114により上記ケース80に対して軸方向に摺動自在に支持されている。ケース80の内部には、スプリング押さえ114とケース80の上面との間にスプリング82が組み付けられている。ケース80の下端はワイヤ33bへと連結しており、上記と同様の構成のテンションワイヤ末端固定具(図示しない)により別のアウターチューブ(図示しない)に被覆されて、かごに対し斜めに対向する位置にあるガイドローラ装置(図示しない)のレバー(図示しない)に連結している。
【0050】
上記ハンドル83により手操作でロッド81をW方向に回転させると、ロッド81はスタッドターミナル84に対してX方向に移動する。上記操作によりワイヤ33aとロッド81との間の距離を変えて、スプリング82の撓み量つまりスプリングの弾性力を調整する。調整後は上記スプリング82の弾性力により、ワイヤ33a、33bの張力は所定の値に維持される。張力がある値以上になると、スプリング82がさらに撓んでワイヤ33aとワイヤ33bとの距離を増加させる。
【0051】
このように、テンションワイヤ35の中間部に張力調整機構113を挿入することにより、力の伝達経路であるテンションワイヤ35の剛性を所定の値とすることができる。そして過大な張力がテンションワイヤ35に加わってしまった場合には、スプリングが撓んで張力を緩和する。つまりワイヤに過大な張力が作用してしまう事態を回避することができる。
【0052】
次に、上記張力調整機構の他の例を図8に示す。この張力調整機構64は、課題を解決するための手段としての第1の例に関わる、実施の形態の2つのガイドローラ装置104、104の間を連結するテンションワイヤ35の中間部に挿入されている。テンションワイヤ35は張力調整機構64の手前でアウターチューブ末端取付部36aでかご枠1に固定され、ワイヤ33aがロッド65aに連結されている。ロッド65aはその他端をケース66内に納められて、スプリング押さえ68aにより軸方向に摺動自在に支持されている。ロッド65aの端部には座107aが備えられている。そして座107aとスプリング押さえ68aの間にスプリング67aが組み付けられている。スプリング押さえ68aとケース66とはネジで連結されており、ケース66内のストロークを変えることができる。スプリング67aは予め撓ませた状態に調整されて、ワイヤ33a、33bに通常の張力が作用している状態では座107aはケース66の底部に押し付けられている。
【0053】
ケース66の内部の仕切りの右側部にも上記と同様の機構が納められている。つまり上記とは他方のワイヤ33bはロッド65bに連結され、ロッド65bはスプリング押さえ68bにより軸方向に摺動自在に支持されている。更にスプリング押さえ68bはサブケース69に軸方向位置を調整可能な様に設けられ、サブケース69はケース66に対して軸方向位置を調整可能な様に設けられている。座107bはケース66の内をスライドし、かつサブケース69の端面に干渉するようになっている。座107bとスプリング押さえ68bの間には、スプリング67aより剛性係数の低いスプリング67bが組み込まれている。スプリング67bの位置は、ワイヤ33bに所定の張力が加わっている状態で、図8に示す様に座107bがケース66の右室底部とサブケース69の端面の間にあるように調整されている。ガイド70はかご枠1に設置されており、ケース66全体はかご枠1に対して軸方向に摺動自在な様に支持されている。
【0054】
図8に示す様な張力調整機構64における変位と張力の関係を図9に示す。図9においては、ロッド65aとロッド65bの基準取付状態(ワイヤ33a、33bに通常の張力が加わっている時の状態)からの変位量δを横軸にとるとともに張力調整機構64の発生する張力Гを縦軸にとり、上記δとГの関係を模式的に表わしている。
【0055】
この図9示すように、ワイヤ33a、33bに通常の張力が作用している時には、堅いスプリング67aには予め初期圧力をかけて撓ませてあるのでそれ以上は縮まないが、柔らかいスプリング65bに支持されたロッド65bは移動する(図9に示す区間α)。この状態では座107bの位置は、ワイヤ33a、33bの張力に応じて変化する。つまり区間αではδの変位量が大きくても張力Гの変動は少なく維持される。
【0056】
一方、上記ワイヤに過大な張力が加わった場合には、柔らかいスプリング65bは縮み、やがて座107bがサブケース69の端部に干渉する。するとワイヤ33bの張力はサブケース69を介して直接ケース66に伝達される。さらに張力が増して、堅いスプリング67aの初期押付け力より大きくなると、今度はスプリング67aが撓んでロッド65aが移動する(図9に示す区間β)。つまり張力がある値以上になると変位が生じる。
【0057】
このように、柔らかいスプリングで、インナワイヤ自体に経年変化等により伸びが生じても、その弛みを自動的に吸収する事が出来るとともに、さらに過大な張力が上記ワイヤに加わってしまった場合には、今度は堅いスプリングが撓んで張力を緩和する。つまりワイヤに過大な張力が作用してしまう事態を回避することができる。
また、ワイヤの弛みが少なく無視できる様な場合には、上記の張力調整機構の代りに初期引張力の必要な密着引張りバネを採用しても同様の効果が得られる。
【0058】
次に、本発明の第3の実施の形態を図10及び図11を参照して説明する。本実施の形態において、ガイドローラ装置部分は上記実施の形態と同様に構成され、テンションワイヤ35の一部の区間がロッド100に置き換えられたものである。
上記ロッド100とテンションワイヤ35との連結部は図10の様に構成されている。つまりテンションワイヤ35のアウターチューブ34が上記ハウジング102に固定され、ワイヤ33がハウジング102を貫通してスタッドターミナル98に接続されている。スタッドターミナル98には順方向雄ネジ加工がなされ、コネクタ99にねじ込める様になっている。コネクタ99の他端は逆方向雌ネジ加工が施されている。ロッド100の端部は逆方向ネジ加工が施され、上記コネクタ99に対してねじ込まれる様になっている。このようにしてワイヤ33とロッド100とは、コネクタ99を回すことでワイヤ33とロッド100との間の相対距離を調整できるように連結されている。
【0059】
上記ロッド100はブッシュ101により上下方向に摺動自在に支持され、かご7の天井付近からかご7の底面付近までの長さを備えている。ロッド100の下端(図示しない)は、上記と同様に構成されて他のワイヤ(図示しない)に連結されている。この他方のワイヤ(図示しない)は再びアウターチューブ(図示しない)に被覆されているテンションワイヤ(図示しない)を形成して、斜めに対向する位置にある案内装置(図示しない)へと連結されている。
【0060】
このようにしても、請求項4の実施の形態と同様の効果が得られる。つまり斜めに対向する位置にあるガイドローラ装置間で、偏荷重に起因する外力に抵抗する力を発生させて、かごの傾斜を抑制復元させることができる。これによりレバーの傾斜を少なくすることができて、バネによる振動吸収効果を保てるので、偏荷重が働いたときでも良好な乗り心地を維持することができる。
また、力の伝達を剛性の高いロッドで行うので、上記効果に加えてワイヤの伸びによる影響を少なくすることができる。
【0061】
なお、図11に示すように上記ワイヤ/ロッド連結装置103に、バランスウェイト111等を設けてもよい。具体的には、ハウジング102にはプーリ110が回転自在に備えられ、ウェイトワイヤ109がプーリ110に掛けられている。ウェイトワイヤ109の一端はロッド100の上端に連結され、他端はロッド100と同等の質量のバランスウェイト111に連結されている。バランスウェイト111は図示しないガイドにより上下方向に移動できる様に支持されており、ロッド100の上下運動と連動して上下に移動することができる。
【0062】
このようにすることにより、バランスウェイト111による重力がウェイトワイヤ109を介してロッド100に作用し、ロッド100の質量分の重力を相殺させることができる。従って、上記棒状部材の重量によって上記索状体の張力が変化してしまうことが防止でき、機能を保つことができる。
なお、上述の様にバランスウェイトを設けて重力の形態での補償をする代わりに、ストロークに関係なく弾性力が一定である様な定荷重バネを設けることによっても同様の効果が得られる。
【0063】
また、本発明の実施の形態においてテンションワイヤ35の中間部に上記第2の実施の形態で説明した張力調整機構103、113を設けてもよい。これにより、力伝達経路の剛性をワイヤ単体で用いた場合より高くできて、ワイヤの伸びを少なくできるとともに、さらに過大な張力が上記ワイヤに加わった場合には上記ワイヤの張力を緩和することができる。
【0064】
次に、本発明の第4の実施の形態を図12を参照して説明する。本実施の形態は、外力伝達機構として上記第2の実施の形態のものと異なる機構を設けた例である。以下、本実施の形態の具体的な構成について説明する。
【0065】
本実施の形態におけるレバー21の下部分には、レバー揺動軸20の中心をピッチ円中心とするセクタギア38が取り付けられており、セクタギア38と噛み合う歯車39が軸受け40によりベース19に回転自在に取り付けられている。ワイヤ41は歯車39と直結されており、アウターチューブ42の内部で回転自在になっており、トルクワイヤ43が構成されている。アウターチューブ42はその末端がアウターチューブ末端取付具44によりベース14に連結されている。トルクワイヤ43の他端は図12に示すものと同様の機構の、かごに対して斜めに対向する位置にあるガイドローラ装置(図示しない)に連結されている。
【0066】
このような構成の本発明の実施の形態においては、まず偏荷重によりかごを傾斜させようとする外力Fが発生すると、外力Fはレバー21に伝達され、レバー21はレバー揺動軸20の周りG方向に傾斜しようとする。するとセクタギア38がJ方向に回転して、歯車39がK方向に回転する。歯車39に連結されたワイヤ41は、歯車39の回転によりL方向の捻り力を受ける。つまり上述の作用により外力Fは捻り力に変換され、トルクワイヤ43の他端に伝達される。トルクワイヤ43の他端(図示しない)は図12と同様の構成の別装置(図示しない)の歯車(図示しない)に連結されており、他方のガイドローラ(図示しない)をガイドレール(図示しない)に押し当てる力が発生する。するとかごの傾斜を抑制するモーメントが発生する。
【0067】
これにより、偏荷重に起因する外力に抵抗する力が、かごの斜めに対向する位置にあるガイドローラ装置間に発生するので、かごの傾斜を抑制させることができる。またトルクワイヤは屈曲自在であるので、かご枠外側に容易に組み付けることができる。従って、レバーの傾斜を少なくすることができて、バネによる振動吸収効果を保てるので、偏荷重が作用した場合でも良好な乗り心地を維持することができる。
なお、トルクワイヤ43の捻れ撓みが少ない場合には、上記のセクタギア38や歯車39を省き、レバー揺動支点20の位置でレバー21にトルクワイヤ43を直接連結してもよい。
【0068】
以下、本発明の第5の実施の形態を図13を参照して説明する。本実施の形態は、外力伝達機構として上記第2又は第4の実施の形態のものと異なる機構を設けた例である。以下、本実施の形態の具体的な構成について説明する。
【0069】
本実施の形態におけるレバー73の下端部には、レバー揺動軸20の中心をピッチ円の中心とする歯車74が取り付けられており、上記歯車74とラック75aは噛み合う。ラック75はラックガイド76a、76bによりI方向に摺動自在に支持されている。ラック75をスライドさせる力はワイヤなどの図示しない伝達機構により、斜めに対向する位置にあるガイドローラ装置に伝達されるようになっている。
【0070】
このような構成の本発明の実施の形態においては、偏荷重によりかごを傾斜させようとするモーメントが作用すると、ガイドローラ23は外力Fを受け、レバー73はレバー揺動軸20周りF方向に傾斜して、歯車部74をH方向に回転させる。すると歯車部74と噛み合っているラック75がI方向に移動する。ラック75は図示しない伝達機構により、斜めに対向する位置にある他方のガイドローラ装置(図示しない)のローラガイド(図示しない)に伝達され、既に説明した作用により、かごの傾斜を抑制するモーメントを発生する。
【0071】
これにより、上記の構成によれば、既に説明した第2及び第4の実施の形態と同様の効果を得ることができる。つまり斜めに対向する位置にあるガイドローラ装置に、偏荷重に起因する外力に抵抗する力を発生させて、かごの傾斜を抑制させることができる。よってレバーの傾斜を少なくすることができて、バネによる振動吸収効果を保てるので、偏荷重でも良好な乗り心地を維持することができる。
【0072】
なお、本発明の実施の形態においてテンションワイヤ35の中間部に上記第2の実施の形態で説明した張力調整機構103、113を設けてもよい。これにより、第2の実施の形態と同様に、力を伝達する経路の剛性を適度なものに調整することができ、また過大な張力が力伝達機構に作用する事態を回避することができる。
【0073】
次に、本発明の第6の実施の形態を図14及び図15を参照して説明する。本実施の形態においては、一方のガイドローラ装置のガイドローラがガイドレールから受ける外力を他方のガイドローラ装置のレバーを介して伝達する上記第2ないし第5の実施の形態とは異なり、ガイドレールから受ける外力をレバーによるモーメントとしてではなく、他方のガイドローラ装置のガイドローラの回転軸の位置へガイドレールに押付ける方向に直接的に伝達するものである。
【0074】
図14は、本実施の形態におけるガイドローラ装置部分の拡大図である。このガイドローラ23はレバー21に回転自在に取り付けられており、レバー21はベース19に揺動自在に取り付けられている。レバー21にはボールジョイント45が備わっており、ボールジョイント45は首振り運動可能な様にロッド47aに連結されている。
【0075】
上記ガイドローラ装置50a、50b、50c、50dは、図15に示すように、かご枠1に配設される。そして、ロッド47aはかご枠1の背面に取り付けられ、防振ブッシュを備えたロッド支え49、49により、軸方向に拘束され、かつ回転自在に支持され、ロッド47aの下端は図14と同様の構成の別のガイドローラ装置50bに連結されている。右上ガイドローラ装置50cと左下ガイドローラ装置50dも上記と同様に構成され、それらの間はロッド47bで連結されている。
【0076】
このような構成の本実施の形態においては、偏荷重によりかごを傾斜させようとする外力が作用すると、ガイドローラ23は外力Fを受け、レバー21はレバー揺動軸20周りG方向に傾斜しようとする。するとボールジョイント45がM方向に押され、ボールジョイント45を介してロッド47aが押される。ロッド47aはロッド支え49により回転自在に拘束されているので、ロッド支え49内でO方向に捻られる。この様にしてガイドレール5からの外力Fはロッド47aの捻り力と、ロッド支え49を横方向に押す力とに変換される。上記捻り力はロッド47aの下方に伝達されて、ロッド47aは他方のガイドローラ装置50bのレバー(図示しない)をP方向に押す。このようにしてガイドローラ装置50bではガイドレール(図示しない)を押す力が発生する。するとかごの傾斜を抑制するモーメントが発生する。
【0077】
これにより、偏荷重に起因する外力に抵抗する力が斜めに対向する位置にあるガイドローラ装置に発生するので、かごの傾斜を抑制させることができる。従って、レバーの傾斜を少なくすることができて、バネによる振動吸収効果を保てるので、偏荷重が作用した場合でも良好な乗り心地を維持することができる。
【0078】
また、上記レバー21とロッド47aの連結機構であるボールジョイント45a、45bとジョントロッド46の部分は、ピン結合されたリンク機構であっても良い。
【0079】
以下、本発明の第7の実施の形態を図16を参照して説明する。本実施の形態は、第6の実施の形態におけるものと同様に、ガイドレールから受ける外力を他方のガイドローラ装置のガイドローラの回転軸の位置へ直接的に伝達するものである。
【0080】
図16(A)は、本実施の形態にかかるガイドローラ装置の構成を示す図である。本実施の形態におけるレバー87のローラガイド回転軸22付近の後部には、ピン51aによりシリンダ装置61のピストン52が揺動自在に連結されている。シリンダ53の他端はピン51bによりシリンダ支え59に揺動自在に取り付けられている。シリンダ装置61には配管60aが連結され、シリンダ装置61及び配管60aの内部には非縮性液体54が封入されている。
【0081】
上記圧力調整装置58は、具体的には図16(B)に示すように、シリンダベース63内部にピストン56を備え、上下方向に移動が可能なようにピストン押さえ57で摺動自在に支持されて構成されている。ピストン押さえ57とピストン56の間にはスプリング55が納められている。また、ピストン押さえ57はシリンダベース63に対して上下方向に位置を調整出来るようになっており、スプリング55の位置の調整機構を兼ねている。つまりシリンダベース63に対してピストン押さえ57の高さを調整するとスプリング55の撓み量が変わって、スプリング55の弾性力が変化し、非圧縮性液体54の圧力が調整される。
【0082】
上記非圧縮性液体54が封入されたシリンダ装置61から伸びた配管60aは、シリンダベース63を液体圧力調整装置58の内部に繋がっていて、さらに配管60bは図16(A)と同様の構成の別のガイドローラ装置(図示しない)のシリンダ装置(図示しない)に接続されている。
【0083】
このような構成の本実施の形態においては、偏荷重によりかごを傾斜させようとする力が作用するとガイドローラ23は力を受け、レバー87はレバー揺動軸20周りG方向に傾斜しようとする。するとシリンダ装置61のピストン52がQ方向に押される。これによって上昇した非圧縮性液体54の圧力が、配管61a、61bにより、途中液体圧力調整器58を経て他方のガイドローラ装置(図示しない)のシリンダ装置(図示しない)に伝達され、そのガイドローラ(図示しない)をガイドレール(図示しない)に押しつける力が生じる。すると既に述べた作用と同様に、かごの傾斜を抑制するモーメントが発生する。
【0084】
一方、非圧縮性液体54の初期圧力は、液体圧力調整装置58によって調整され、上記非圧縮性液体54の圧力が所定の値以上に高くなった場合には、スプリング55がさらに撓んで圧力の上昇が緩和される。
【0085】
よって、このような構成によれば、斜めに対向する位置にあるガイドローラ装置で、偏荷重に起因する外力に抵抗する力を発生させて、かごの傾斜を抑制させることができる。これによりレバーの傾斜を少なくすることができて、バネによる振動吸収効果を保てるので、偏荷重が作用した場合でも良好な乗り心地を維持することができる。
【0086】
以下、本発明の第8の実施の形態を図17を参照して説明する。
図17の中央には、かご7の模式図があり、その周囲にはかご7の上下左右4個所に取り付けられている案内装置が拡大して描かれている。
本実施の形態では、案内装置63a、63b、63c、63dのそれぞれのガイドローラ装置31a〜31lに備えられている各々のガイドローラに作用する外力が、以下に示すようなガイドローラ装置間で伝達される様に構成されている。
【0087】
まず、かご7の横方向に作用する外力については左上案内装置63aのガイドローラ装置31aと右下案内装置63dのガイドローラ装置31d(T1aとT1b)、及び右上案内装置63bのガイドローラ装置31bと左下案内装置63cのガイドローラ装置31c(T2aとT2b)とがそれぞれ相互に力が伝達可能な様に連結されている。
【0088】
次にかご7の前後方向に作用する力については、かご7の左側に備えられている左上案内装置63aの前側ガイドローラ装置31eと左下案内装置63cの後側ガイドローラ装置31h(U1aとU1b)、左上案内装置63aの後側ガイドローラ装置31fと左下案内装置63cの前側ガイドローラ装置31g(U2aとU2b)との間で伝達される。一方、かご7の右側では、右上案内装置63bの前側ガイドローラ装置31iと右下案内装置63dの後側ガイドローラ装置31l(V1aとV1b)、右上案内装置63bの後側ガイドローラ装置31jと右下案内装置63dの前側ガイドローラ装置31k(V2aとV2b)とが相互に力を伝達する様に連結されて構成されている。
【0089】
このような構成の本実施の形態においては、まず横方向の偏荷重つまりx軸周りに倒れる方向のモーメントが発生した場合には、逆向きのモーメントをx軸周りに発生させてかご7の横方向の傾斜を抑制する。
【0090】
一方、前方向の偏荷重つまりy軸周り方向に倒れる方向のモーメントが発生した場合にも上記と同様に、左上案内装置63aの後側ガイドローラ装置31fと左下案内装置63cの前側ガイドローラ装置31gとの組合せ(U2aとU2b)、及び右上案内装置63bの後側ガイドローラ装置31jと右下案内装置63dの前側ガイドローラ装置31k(V2aとV2b)との組合せにより逆向きのモーメントがそれぞれ生じて、かご7の前方向の傾斜を抑制する。
【0091】
また、後方向の偏荷重つまりy軸周り負方向に倒れる方向のモーメントが発生した場合にも同様に、左上案内装置63aの前側ガイドローラ装置31eと左下案内装置63cの後側ガイドローラ装置31hとの組合せ(U1aとU1b)、及び右上案内装置63bの前側ガイドローラ装置31iと右下案内装置63dの後側ガイドローラ装置31l(V1aとV1b)との組合せにより逆向きのモーメントがそれぞれ生じて、かご7の後ろ方向の傾斜を抑制する。
【0092】
さらに横方向と前後方向の複合した偏荷重に対しても、上記装置はそれぞれ独立して作用して横方向と前後方向それぞれのかごの傾斜を抑制するモーメントが発生する。
【0093】
従って、このような本実施の形態の構成によれば、かごの全ての方向の偏荷重に拮抗するモーメントが発生できて、かごの全ての方向の偏荷重に対して、かごの傾斜を抑制することができる。これによりレバーの傾斜を少なくすることができて、バネによる振動吸収効果を保てるので、いずれの方向の偏荷重をうけても、かごでの良好な乗り心地を維持することができる。
【0094】
なお、上記第2ないし第7の実施の形態について、第1の実施の形態におけるウェイト28を備えたり、ガイドローラ回転軸22の近傍にバネ27を備えたりしてもよい。
このようにすることにより、偏荷重によりかご7を傾斜させようとする力が作用した場合には、それを打ち消す方向のモーメントを生じさせてかご7の傾斜を抑制し、この作用によりガイドローラ装置30のバネ27が過度に撓んでしまって、振動が吸収されにくくなる事を防ぐことができる。また、ガイドレール5から振動や衝撃力などの外力がレバー揺動軸20に伝達されることを防止して、その大部分がバネ27側に伝達させるようになり、バネ27によって振動を吸収する効果を奏することができる。
【0095】
これにより、偏荷重によってもかごの傾斜を抑制でき、バネの押付け力を偏荷重の無い状態と同じ程度に保てるので、バネの振動吸収効果を維持することができるとともに、ガイドレールからの振動や衝撃力をバネにより吸収して、かごに直接に振動が伝達されることを抑制することができる。従って、いずれの方向の偏荷重をうけても、かつ、昇降速度が増してレールからの振動が大きくなっても、かごでの良好な乗り心地を維持することができる。
【0096】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1及び請求項2の本発明によれば、重り部材によってレバー部材の慣性モーメントや重心などの物理量を所定の値にすることで、レバー部材に加わる衝撃力による衝撃力回転中心をレバー部材のレバー支持点に一致させることができて、衝撃力がレバー支持部に直接伝達しないようにすることができる。これにより、ガイドレールからの振動を乗りかごに直接伝えることがなくなり、昇降速度が増して振動が大きくなっても、乗りかごでの良好な乗り心地を維持することができる。
【0097】
また、請求項3及び請求項4の本発明によれば、ガイドローラからの振動の大部分を付勢機構に伝えて、この付勢機構によって振動を効率良く吸収する。よって昇降速度が大きくなって振動が大きくなっても、乗りかごでの良好な乗り心地を維持することができる。
【0098】
また、課題を解決するための手段としての第1の例によれば、例えば乗りかごに横方向の偏荷重が生じてもガイドローラ装置間でそれぞれのレバー部材に作用する外力を相互に伝達するので、偏荷重に拮抗するようなモーメントがかご枠に対して発生し、乗りかごの傾斜を抑制することができる。これによりレバー部材の傾斜を少なくすることができ、またレバー部材に振動を吸収する付勢機構が設けてあれば、その振動吸収効果を保てるので、乗りかごでの良好な乗り心地を維持することができる。
【0099】
また、第2の例によれば、乗りかごに横方向のみならず前後方向の偏荷重が同時に生じて乗りかごが傾斜しても、それぞれの偏荷重に対応するガイドローラ装置間でモーメントが乗りかご枠に対して発生して、乗りかごの全ての方向の傾斜を抑制することができる。これによりレバー部材の傾斜を少なくすることができ、またレバー部材に振動を吸収する付勢機構が設けてあれば、その振動吸収効果を保てるので、横方向、前後方向の偏荷重が生じても、乗りかごでの良好な乗り心地を維持することができる。
【0100】
また、第3の例によれば、例えば乗りかごに横方向の偏荷重が生じてもガイドローラ装置間でそれぞれのレバー部材に作用する外力をプッシュプルケーブルの張力として相互に伝達するので、偏荷重に拮抗するようなモーメントがかご枠に対して発生してかごの傾斜を抑制することができる。これによりレバー部材の傾斜を少なくすることができ、またレバー部材に振動を吸収する付勢機構が設けてあれば、その振動吸収効果を保てるので、乗りかごでの良好な乗り心地を維持することができる。
【0101】
また、第4の例によれば、ガイドローラ装置間を接続するプッシュプルケーブルに過度の張力が作用すると、弾性機構が弾性変形し、プッシュプルケーブルに過大な張力が加わることを回避することができるとともに、乗りかごでの良好な乗り心地を維持することができる。
【0102】
また、第5の例によれば、例えば乗りかごに横方向の偏荷重が生じても、これに拮抗するようなモーメントがかご枠に対して発生する。これにより、かごの傾斜を抑制することができて、偏荷重が生じた場合においてもかごの傾斜を抑制し、またレバー部材に振動を吸収する付勢機構が設けてあれば、その振動吸収効果を保てるので、乗りかごでの良好な乗り心地を維持することができる。さらに、テンションワイヤは屈曲自在であるため、乗りかごの周囲の限られたスペースに容易に取付けることができる。また、力伝達経路の剛性をワイヤ単体で用いた場合より高くできてテンションワイヤの伸びによる影響を少なくすることができる。
【0103】
また、第6の例によれば、棒状部材の重量によってプッシュプルケーブルの張力が変化してしまうことを防止でき、装置の機能を保つことができる。
【0104】
また、第7の例によれば、力伝達経路の剛性をワイヤ単体で用いた場合より高くできてテンションワイヤの伸びを少なくできるとともに、プッシュプルケーブル及び棒状部材に過度の張力が作用することが防止でき、機能を保つことができる。
【0105】
また、第8の例によれば、例えば乗りかごに横方向の偏荷重が生じても、ガイドローラ装置間でそれぞれのレバー部材に作用する外力をワイヤ部材により捻じりトルクとして相互に伝達する。すると偏荷重に拮抗するようなモーメントがかご枠に対して発生して、乗りかごの傾斜を抑制することができる。これによりレバー部材の傾斜を少なくすることができ、またレバー部材に振動を吸収する付勢機構が設けてあれば、その振動吸収効果を保てるので、乗りかごでの良好な乗り心地を維持することができる。
【0106】
また、第9の例によれば、例えば乗りかごに横方向の偏荷重が生じてもガイドローラ装置間で、それぞれのレバー部材に作用する外力を相互に伝達する。すると偏荷重に拮抗するようなモーメントがかご枠に対して発生して、乗りかごの傾斜を抑制することができる。これによりレバー部材の傾斜が少なくすることができ、またレバー部材に振動を吸収する付勢機構が設けてあれば、その振動吸収効果を保てるので、乗りかごでの良好な乗り心地を維持することができる。
【0107】
また、第10の例によれば、ガイドローラ装置間で力を伝達する経路の剛性を適度なものとすることができる。また棒状部材に過度の張力が作用するのを防止するとともに良好な乗り心地を維持することができる。
【0108】
また、第11の例によれば、例えば乗りかごに横方向の偏荷重が生じてもガイドローラ装置間でそれぞれのガイドローラに作用する外力を外力伝達機構を介して各ガイドローラ装置のローラ支持部へ相互に伝達する。すると偏荷重に拮抗するようなモーメントがかご枠に対して発生して、乗りかごの傾斜を抑制することができる。これにより、ガイドローラに作用する外力をガイドローラの回転軸の位置に直接的に伝達することができるため、レバー部材の傾斜を少なくすることができ、またレバー部材に振動を吸収する付勢機構が設けてあれば、その振動吸収効果を保てるので、乗りかごでの良好な乗り心地を維持することができる。
【0109】
また、第12の例によれば、例えば乗りかごに横方向の偏荷重が生じても、ガイドローラ装置間でそれぞれのガイドローラに作用する外力を液体圧力の形態で相互に伝達して、偏荷重に拮抗するようなモーメントがかご枠に対して発生し、乗りかごの傾斜を抑制することができる。これにより、レバー部材の傾斜を少なくすることができ、またレバー部材に振動を吸収する付勢機構が設けてあれば、その振動吸収効果を保てるので、乗りかごでの良好な乗り心地を維持することができる。また、圧力調整機構により、かご枠の傾斜に対する剛性を適度なものに設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる案内装置におけるガイドローラ装置の概略構成を示す側面図。
【図2】本実施の形態におけるガイドローラ装置の作用説明図。
【図3】本実施の形態におけるガイドローラ装置の原理説明図
【図4】本発明の第2の実施の形態にかかる案内装置を設けたかご部の概略構成を示す側面図。
【図5】本実施の形態にかかる案内装置におけるガイドローラ装置の概略構成を示す斜視図。
【図6】本実施の形態にかかる案内装置における作用説明図。
【図7】本実施の形態における張力調整装置の1例の概略構成を説明する斜視図。
【図8】本実施の形態における張力調整装置の他の例の概略構成を説明する断面図。
【図9】図8に示す張力調整装置の変位と張力の相関を説明する図。
【図10】本実施の形態におけるワイヤ/ロッド連結装置の概略構成を説明する斜視図。
【図11】図10に示すワイヤ/ロッド連結装置の他の例の概略構成を説明する斜視図。
【図12】本発明の第4の実施の形態にかかる案内装置のガイドローラ装置の概略構成を示す斜視図。
【図13】本発明の第5の実施の形態にかかる案内装置のガイドローラ装置の概略構成を示す斜視図。
【図14】本発明の第6の実施の形態にかかる案内装置のガイドローラ装置の概略構成を示す斜視図。
【図15】本実施の形態にかかる案内装置を備えたかご全体の概略構成を示す斜視図。
【図16】本発明の第7の実施の形態にかかる案内装置の構成を説明する図で、同図(A)はガイドローラ装置の概略構成を示す斜視図で、同図(B)は液体圧力調整装置の概略構成を示す断面図である。
【図17】本実施の形態にかかる案内装置の各ガイドローラ装置間の力伝達経路を説明する図。
【図18】従来の案内装置を設けたかご全体の概略構成を示す斜視図。
【図19】従来の案内装置におけるガイドローラ装置の概略構成を示す側面図。
【図20】従来の案内装置におけるガイドローラ装置の作用説明図。
【符号の説明】
1…かご枠
2…かご室
5a、5b…ガイドレール
7…かご(乗りかご)
12…ガイドローラ
15,27…バネ(付勢機構)
20…レバー揺動軸(レバー支持部)
21,73,87…レバー(レバー部材)
22…ガイドローラ回転軸(ローラ支持部)
28…バランスウェイト
30,31b〜31l,50,72,104…ガイドローラ装置
35…テンションワイヤ
37…ワイヤ端末取付部
38…セクタギア
39…歯車
40…軸受け
43…トルクワイヤ
45…ボールジョイント
47a、47b…ロッド
49…ロッド支え
54…非圧縮性液体
58…液体圧力調整器
61…シリンダ装置
63a、63b、63c、63d…案内装置
64,113…張力調整機構
74…歯車部
75…ラック
79a、79b…テンションワイヤ末端固定部
103,112…ワイヤ/ロッド連結装置
109…ウェイトワイヤ
Claims (4)
- 乗りかごのかご枠の上下端にガイドローラ装置を設け、このガイドローラ装置のガイドローラをガイドレールに転接させることにより前記乗りかごを前記ガイドレールに沿って昇降させる昇降機において、
前記ガイドローラ装置は、前記かご枠に対して揺動自在に支持され、そのレバー支持部から一端側に離間した位置で前記ガイドローラを回転自在に支持するレバー部材と、このレバー部材にそのレバー支持部から他端側の位置に離間して設けた重り部材とを備え、
かつ前記レバー支持部は、前記ガイドレールから前記ガイドローラに衝撃力が作用したときに生じる瞬間回転中心の近傍に位置することを特徴とした昇降機の案内装置。 - 前記ガイドローラ装置は、前記レバー部材にそのレバー支持部から他端側を突出させてこの突出部を重り部材としたことを特徴とする請求項1に記載の昇降機の案内装置。
- 前記ガイドローラの支持部近傍を前記ガイドレールに押付ける方向へ付勢する付勢機構を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の昇降機の案内装置。
- 前記ガイドローラの支持部を、該支持部の中心軸が、前記付勢機構が付勢する押付け方向の延長線と交わるように設けたことを特徴とする請求項3に記載の昇降機の案内装置。
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