JP3995983B2 - 固体撮像装置の駆動方法、信号処理方法および基板電圧調整方法 - Google Patents
固体撮像装置の駆動方法、信号処理方法および基板電圧調整方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は一体型ビデオカメラ等に利用できる固体撮像装置の駆動方法と信号処理方法と基板電圧調整方法とに関するものである。特に、長時間露光と短時間露光の二重露光を利用してダイナミックレンジ向上を行う固体撮像装置の駆動方法と信号処理方法と基板電圧調整方法とに関するもので、垂直転送における飽和電荷の転送不良による画質劣化を防止できるものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、固体撮像装置は、一体型ビデオカメラの撮像部などに広く実用に供されている。その中でインターライン転送方式CCD型固体撮像装置(以下IT−CCDという)は、低雑音特性を有することから、特に注目されている。
【0003】
また、特開平6−113207号公報に開示があるように、固体撮像装置のダイナミックレンジを向上させる技術も公開されている。
【0004】
以下、従来のダイナミックレンジを向上させる技術を用いた固体撮像装置について図面を用いて説明する。図4は従来のダイナミックレンジを向上させる技術を用いた固体撮像装置の構成を示す概略図である。
【0005】
図4において、1は光電変換機能を有するフォトダイオード、2はフォトダイオード1に蓄積された信号電荷を読み出すエンハンスメントMOS(Metal Oxide Semiconductor)型トランジスタからなる読み出しゲート、3は信号電荷を垂直方向に転送する埋め込み型チャンネル構成の垂直転送部、4は垂直転送を制御する垂直転送ゲート、5は信号電荷を水平方向に転送する水平転送部、6は出力部である。
【0006】
フォトダイオード1は非常に強い光が入射したときに生じる過剰な電荷を、基板側へ排出するいわゆるオーバーフロー機構を備えている。このオーバーフロー機構は基板電圧により調節される。
【0007】
なお、垂直転送部3は、垂直方向に向けて隣り合う6個の転送ゲート4を含んで1ビットが形成されている。また、垂直転送部3は読み出しゲート2が1ビット当たり2個付設された構成となっている。さらに、各ビットを形成する転送ゲート4にはパルス印加用電極G1〜G6が接続されるとともに、電極G2,G5は読み出しゲート2にも接続される。
【0008】
図5は、従来例における固体撮像装置の駆動方法の概略を説明するための駆動パルス波形および信号電荷の状態を示すタイミング図である。
【0009】
図5においては、図4の電極G1〜G6にそれぞれ印加するパルスφ1〜φ6のタイミングを示すとともに、比較的弱い入射光の時にフォトダイオード1に蓄積される信号電荷の変化の様子を符号QWを付した実線で示し、比較的強い入射光のときにフォトダイオード1に蓄積される信号電荷の変化の様子を符号QSを付した実線で示している。
【0010】
電極G2に印加するパルスφ2と電極G5に印加するパルスφ5は読み出しと転送を制御する。それらがハイレベルの時に読み出しがなされ、ミドルレベルとローレベルの時に転送がなされる。電極G1に印加するパルスφ1、電極G3に印加するパルスφ3、電極G4に印加するパルスφ4、電極G6に印加するパルスφ6は、それぞれ転送を制御する。それらがハイレベルとローレベルの時に転送がなされる。
【0011】
以上のように構成された、従来のダイナミックレンジを向上させる技術を用いた固体撮像装置について、以下その動作を説明する。
【0012】
まず、時刻t1のとき、パルスφ2がハイレベルになり、フィールド期間(約16.7×10-3秒)−(t5−t1)間m行目(mは任意の整数)のフォトダイオード1に蓄積された信号電荷Q1(m)が、垂直転送部3に読み出される。
【0013】
つぎに、時刻t2のとき、パルスφ1〜φ6が転送期間になり、垂直転送部3の信号電荷が1段転送される。
【0014】
つぎに、時刻t3のとき、パルスφ5がハイレベルになり、フィールド期間(約16.7×10-3秒)−(t7−t3)間(m+1)行目のフォトダイオード1に蓄積された信号電荷Q1(m+1)が、垂直転送部3に読み出される。
【0015】
このとき、上記m行目のフォトダイオード1に上記フィールド期間(約16.7×10-3秒)−(t5−t1)間蓄積され読み出された信号電荷Q1(m)に、上記(m+1)行目のフォトダイオード1に上記フィールド期間(約16.7×10-3秒)−(t7−t3)間蓄積された信号電荷Q1(m+1)が混合される。この信号はフォトダイオード1に比較的長時間蓄積された信号であり、ロング信号(長時間露光信号)と称する。
【0016】
つぎに、時刻t5のとき、パルスφ2がハイレベルになり、(t5−t1)間m行目のフォトダイオード1に蓄積された信号電荷Q2(m)が、垂直転送部3に読み出される。
【0017】
つぎに、時刻t6のとき、パルスφ1〜φ6が転送期間になり、垂直転送部3の信号電荷が1段転送される。
【0018】
つぎに、時刻t7のとき、パルスφ5がハイレベルになり、(t7−t3)間(m+1)行目のフォトダイオード1に蓄積された信号電荷Q2(m+1)が、垂直転送部3に読み出される。
【0019】
このとき、上記m行目のフォトダイオード1に上記(t5−t1)間蓄積され読み出された信号電荷Q2(m)に、上記(m+1)行目のフォトダイオード1に上記(t7−t3)間蓄積された信号電荷Q2(m+1)が混合される。この信号はフォトダイオード1に比較的短時間蓄積された信号であり、ショート信号(短時間露光信号)と称する。
【0020】
つぎに、時刻t8のときに、パルスφ1〜φ6が転送期間になり、垂直転送部3の信号電荷が1行ずつ順次水平転送部5に転送され、出力部6より出力される。信号電荷Q1(m)+Q1(m+1)と信号電荷Q2(m)+Q2(m+1)はそれぞれ独立に出力される。
【0021】
このときのフォトダイオード1に蓄積された信号電荷は、比較的弱い入射光の時には、図5において、符号QWに示すように時間に比例した信号電荷量になる。比較的強い入射光の時には、符号QSに示すように時間に比例しない電荷量が蓄積される。符号QSに示す比較的強い入射光の場合、蓄積時間の長いロング信号は、高照度信号の情報を持たない。しかし、蓄積時間の短いショート信号は飽和レベルに達しておらず、高照度信号の情報を持つ。
【0022】
つぎに、従来の固体撮像装置の基板電圧調整方法を説明する。
【0023】
フォトダイオード1は非常に強い光が入射したときに生じる過剰な電荷を、基板側へ排出する、いわゆるオーバーフロー機構を備えている。このオーバーフロー機構は、基板電圧により調節され、基板電圧を上昇させると、オーバーフロー機構がより強く働き、また、フォトダイオード1の容量は減少する。したがって、固体撮像装置のフォトダイオード1の容量はこのオーバーフロー機構を調整する基板電圧で決定される。
【0024】
非常に強い光が入射したときは、フォトダイオード1から垂直転送部3へ電荷あふれが生じたり、もしくは垂直転送部3内で垂直転送中に転送あふれが生じたりする。
【0025】
従来の基板電圧調整装置では、垂直方向のOB(オプティカルブラック)部(遮光されたフォトダイオード)にあふれた擬信号を検出し、これを所定レベル以下にするように基板電圧を調整していた。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の構成のCCD固体撮像装置では、蓄積時間が長く飽和したロング信号と、蓄積時間が短く高照度の情報を持つショート信号とが垂直転送部3にて独立に転送されているときに、飽和したロング信号Q1(m)+Q1(m+1)の一部が転送あふれを起こしてショート信号Q2(m)+Q2(m+1)に漏れ込み、高照度信号の情報に擬信号が混入し、画質を著しく劣化させるという問題点を有していた。
【0027】
また、基板電圧調整方法としては、擬似信号の検出が垂直方向のOB部でしか行われていないため、画面全体での転送あふれの状態を検出できず、したがって適正な基板電圧調整ができないために画質劣化を招いていた。
【0028】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の固体撮像装置の駆動方法は、二次元状に配列された光電変換部と、光電変換部でそれぞれ蓄積された信号電荷を独立に読み出し垂直転送する垂直転送部と、垂直転送部からの信号電荷を受けて水平転送する水平転送部とを備えた固体撮像装置の駆動方法である。この固体撮像装置の駆動方法では、光電変換部に信号電荷を蓄積する蓄積期間が、1フィールド期間を少なくとも第1の蓄積期間と第1の蓄積期間よりも短い第2の蓄積期間とに分けるように設けられている。
【0029】
第1のフィールド期間では、第1の蓄積期間に光電変換部で第1の信号電荷の蓄積を行った後、第1の読み出し信号により光電変換部から第1の信号電荷を垂直転送部に読み出し、続く第2の蓄積期間に光電変換部で第2の信号電荷の蓄積を行った後、第2の読み出し信号により光電変換部から第2の信号電荷を垂直転送部に読み出し、第1の信号電荷と第2の信号電荷とを垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力する。
【0030】
第1のフィールド期間とは異なる第2のフィールド期間では、第1の蓄積期間に光電変換部で第1の信号電荷の蓄積を行った後、第1の読み出し信号により光電変換部から第1の信号電荷を垂直転送部に読み出し、続く第2の蓄積期間に光電変換部で第2の信号電荷の蓄積を行った後、第2の読み出し信号を印加せずに第2の信号電荷を垂直転送部に読み出さず、第1の信号電荷と、第2の信号電荷に代わる空の信号電荷とを垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力する。
【0031】
この方法によれば、信号が飽和レベルに達している場合において、第2の信号電荷の読み出しによる信号により高輝度部の画像を精度良く再生することができ、ダイナミックレンジを大幅に向上することができる。
【0032】
また、第1のフィールド期間での第2の信号電荷の出力から第2のフィールド期間での空の信号電荷の出力を減算し、この減算結果を第1および第2のフィールド期間での第2の信号電荷の出力と置き換えることにより、そのときの垂直転送部の転送時の電荷漏れにより、第2の信号電荷へ混入した擬似信号を除去することができ、画質を大幅に向上することができる。
【0033】
本発明の請求項2記載の固体撮像装置の信号処理方法は、二次元状に配列された光電変換部と、光電変換部でそれぞれ蓄積された信号電荷を独立に読み出し垂直転送する垂直転送部と、垂直転送部からの信号電荷を受けて水平転送する水平転送部とを備えた固体撮像装置の信号処理方法である。この固体撮像装置の信号処理方法では、光電変換部に信号電荷を蓄積する蓄積期間が、1フィールド期間を少なくとも第1の蓄積期間と第1の蓄積期間よりも短い第2の蓄積期間とに分けるように設けられている。
【0034】
第1のフィールド期間では、第1の蓄積期間に光電変換部で第1の信号電荷の蓄積を行った後、第1の読み出し信号により光電変換部から第1の信号電荷を垂直転送部に読み出し、続く第2の蓄積期間に光電変換部で第2の信号電荷の蓄積を行った後、第2の読み出し信号により光電変換部から第2の信号電荷を垂直転送部に読み出し、第1の信号電荷と第2の信号電荷とを垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力する。
【0035】
第1のフィールド期間とは異なる第2のフィールド期間では、第1の蓄積期間に光電変換部で第1の信号電荷の蓄積を行った後、第1の読み出し信号により光電変換部から第1の信号電荷を垂直転送部に読み出し、続く第2の蓄積期間に光電変換部で第2の信号電荷の蓄積を行った後、第2の読み出し信号を印加せずに第2の信号電荷を垂直転送部に読み出さず、第1の信号電荷と第2の信号電荷に代わる空の信号電荷とを垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力する。
【0036】
そして、第1のフィールド期間での第2の信号電荷の出力から第2のフィールド期間での空の信号電荷の出力を減算し、この減算結果を第1および第2のフィールド期間での第2の信号電荷の出力と置き換える。
【0037】
この方法によれば、信号が飽和レベルに達している場合において、第2の信号電荷の読み出しによる信号により高輝度部の画像を精度良く再生することができ、ダイナミックレンジを大幅に向上することができる。
【0038】
また、第1のフィールド期間での第2の信号電荷の出力から第2のフィールド期間での空の信号電荷の出力を減算し、この減算結果を第1および第2のフィールド期間での第2の信号電荷の出力と置き換えることにより、そのときの垂直転送部の転送時の電荷漏れにより、第2の信号電荷へ混入した擬似信号を除去することができ、画質を大幅に向上することができる。
【0039】
本発明の請求項3記載の固体撮像装置の駆動方法は、二次元状に配列された光電変換部と、光電変換部でそれぞれ蓄積された信号電荷を独立に読み出し垂直転送する垂直転送部と、垂直転送部からの信号電荷を受けて水平転送する水平転送部とを備えた固体撮像装置の駆動方法である。この固体撮像装置の駆動方法では、光電変換部に信号電荷を蓄積する蓄積期間が、1フィールド期間を少なくとも第1の蓄積期間と第1の蓄積期間よりも短い第2の蓄積期間とに分けるように設けられている。
【0040】
第1のフィールド期間では、第1の蓄積期間に光電変換部で第1の信号電荷の蓄積を行った後、第1の読み出し信号により光電変換部から第1の信号電荷を垂直転送部に読み出し、続く第2の蓄積期間に光電変換部で第2の信号電荷の蓄積を行った後、第2の読み出し信号により光電変換部から第2の信号電荷を垂直転送部に読み出し、第1の信号電荷と第2の信号電荷とを垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力する。
【0041】
第1のフィールド期間とは異なる第2のフィールド期間では、第1の蓄積期間に光電変換部で第1の信号電荷の蓄積を行った後、第1の読み出し信号を印加する直前に基板に電荷排出信号を印加して光電変換部に蓄積された電荷を基板に排出し、その後に第1の読み出し信号を印加して、基板に電荷排出信号を印加した後に光電変換部に蓄積された第3の信号電荷を垂直転送部に読み出し、続く第2の蓄積期間に光電変換部で第2の信号電荷の蓄積を行った後、第2の読み出し信号により第2の信号電荷を垂直転送部に読み出し、第3の信号電荷と第2の信号電荷とを垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力する。
【0042】
この方法によれば、信号が飽和レベルに達している場合において、第2の信号電荷の読み出しによる信号により高輝度部の画像を精度良く再生することができ、ダイナミックレンジを大幅に向上することができる。
【0043】
また、第1のフィールド期間での第2の信号電荷と、第2のフィールド期間での第2の信号電荷とを比較して第1および第2のフィールド期間での第2の信号電荷の差分を検出し、第1のフィールド期間での第2の信号電荷から差分を減算するか、もしくは、第1のフィールド期間での第2の信号電荷を第2のフィールド期間での第2の信号電荷と置き換えることにより、そのときの垂直転送部の転送時の電荷漏れにより、第2の信号電荷へ混入した擬似信号を除去することができ、画質を大幅に向上することができる。
【0044】
本発明の請求項4記載の固体撮像装置の信号処理方法は、二次元状に配列された光電変換部と、光電変換部でそれぞれ蓄積された信号電荷を独立に読み出し垂直転送する垂直転送部と、垂直転送部からの信号電荷を受けて水平転送する水平転送部とを備えた固体撮像装置の信号処理方法である。この固体撮像装置の信号処理方法では、光電変換部に信号電荷を蓄積する蓄積期間が、1フィールド期間を少なくとも第1の蓄積期間と第1の蓄積期間よりも短い第2の蓄積期間とに分けるように設けられている。
【0045】
第1のフィールド期間では、第1の蓄積期間に光電変換部で第1の信号電荷の蓄積を行った後、第1の読み出し信号により光電変換部から第1の信号電荷を垂直転送部に読み出し、続く第2の蓄積期間に光電変換部で第2の信号電荷の蓄積を行った後、第2の読み出し信号により光電変換部から第2の信号電荷を垂直転送部に読み出し、第1の信号電荷と第2の信号電荷とを垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力する。
【0046】
第1のフィールド期間とは異なる第2のフィールド期間では、第1の蓄積期間に光電変換部で第1の信号電荷の蓄積を行った後、第1の読み出し信号を印加する直前に基板に電荷排出信号を印加して光電変換部に蓄積された電荷を基板に排出し、その後に第1の読み出し信号を印加して、基板に電荷排出信号を印加した後に光電変換部に蓄積された第3の信号電荷を垂直転送部に読み出し、続く第2の蓄積期間に光電変換部で第2の信号電荷の蓄積を行った後、第2の読み出し信号により第2の信号電荷を垂直転送部に読み出し、第3の信号電荷と第2の信号電荷とを垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力する。
【0047】
そして、第1のフィールド期間での第2の信号電荷と第2のフィールド期間での第2の信号電荷とを比較して、第1および第2のフィールド期間での第2の信号電荷の差分を検出し、第1のフィールド期間での第2の信号電荷から差分を減算する。
【0048】
この方法によれば、信号が飽和レベルに達している場合において、第2の信号電荷の読み出しによる信号により高輝度部の画像を精度良く再生することができ、ダイナミックレンジを大幅に向上することができる。
【0049】
また、第1のフィールド期間での第2の信号電荷と、第2のフィールド期間での第2の信号電荷とを比較して第1および第2のフィールド期間での第2の信号電荷の差分を検出し、第1のフィールド期間での第2の信号電荷から差分を減算することにより、そのときの垂直転送部の転送時の電荷漏れにより、第2の信号電荷へ混入した擬似信号を除去することができ、画質を大幅に向上することができる。
【0050】
本発明の請求項5記載の固体撮像装置の信号処理方法は、二次元状に配列された光電変換部と、光電変換部でそれぞれ蓄積された信号電荷を独立に読み出し垂直転送する垂直転送部と、垂直転送部からの信号電荷を受けて水平転送する水平転送部とを備えた固体撮像装置の信号処理方法である。この固体撮像装置の信号処理方法では、光電変換部に信号電荷を蓄積する蓄積期間が、1フィールド期間を少なくとも第1の蓄積期間と第1の蓄積期間よりも短い第2の蓄積期間とに分けるように設けられている。
【0051】
第1のフィールド期間では、第1の蓄積期間に光電変換部で第1の信号電荷の蓄積を行った後、第1の読み出し信号により光電変換部から第1の信号電荷を垂直転送部に読み出し、続く第2の蓄積期間に光電変換部で第2の信号電荷の蓄積を行った後、第2の読み出し信号により光電変換部から第2の信号電荷を垂直転送部に読み出し、第1の信号電荷と第2の信号電荷とを垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力する。
【0052】
第1のフィールド期間とは異なる第2のフィールド期間では、第1の蓄積期間に光電変換部で第1の信号電荷の蓄積を行った後、第1の読み出し信号を印加する直前に基板に電荷排出信号を印加して光電変換部に蓄積された電荷を基板に排出し、その後に第1の読み出し信号を印加して、基板に電荷排出信号を印加した後に光電変換部に蓄積された第3の信号電荷を垂直転送部に読み出し、続く第2の蓄積期間に光電変換部で第2の信号電荷の蓄積を行った後、第2の読み出し信号により第2の信号電荷を垂直転送部に読み出し、第3の信号電荷と第2の信号電荷とを垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力する。
【0053】
そして、第1のフィールド期間での第2の信号電荷を第2のフィールド期間での第2の信号電荷と置き換える。
【0054】
この方法によれば、信号が飽和レベルに達している場合において、第2の信号電荷の読み出しによる信号により高輝度部の画像を精度良く再生することができ、ダイナミックレンジを大幅に向上することができる。
【0055】
また、第1のフィールド期間での第2の信号電荷を第2のフィールド期間での第2の信号電荷と置き換えることにより、そのときの垂直転送部の転送時の電荷漏れにより、第2の信号電荷へ混入した擬似信号を除去することができ、画質を大幅に向上することができる。
【0056】
本発明の請求項6記載の固体撮像装置の駆動方法は、二次元状に配列された光電変換部と、光電変換部でそれぞれ蓄積された信号電荷を独立に読み出し垂直転送する垂直転送部と、垂直転送部からの信号電荷を受けて水平転送する水平転送部とを備えた固体撮像装置の駆動方法である。この固体撮像装置の駆動方法では、光電変換部に信号電荷を蓄積する蓄積期間が、1フィールド期間を少なくとも第1の蓄積期間と第1の蓄積期間よりも短い第2の蓄積期間とに分けるように設けられている。
【0057】
第1のフィールド期間では、第1の蓄積期間に光電変換部で第1の信号電荷の蓄積を行った後、第1の読み出し信号により光電変換部から第1の信号電荷を垂直転送部に読み出し、続く第2の蓄積期間に光電変換部で第2の信号電荷の蓄積を行った後、第2の読み出し信号により光電変換部から第2の信号電荷を垂直転送部に読み出し、第1の信号電荷と第2の信号電荷とを垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力する。
【0058】
第1のフィールド期間とは異なる第2のフィールド期間では、第1の蓄積期間に光電変換部で第1の信号電荷の蓄積を行った後、第1の読み出し信号を印加せず光電変換部から第1の信号電荷を垂直転送部に読み出さず、代わりに基板に電荷排出信号を加え光電変換部に第1の蓄積期間に蓄積された第1の信号電荷を基板に排出し、続く第2の蓄積期間に光電変換部で第2の信号電荷の蓄積を行った後、第2の読み出し信号により第2の信号電荷を垂直転送部に読み出し、第1の信号電荷に代わる空の信号電荷と第2の信号電荷とを垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力する。
【0059】
この方法によれば、信号が飽和レベルに達している場合において、第2の信号電荷の読み出しによる信号により高輝度部の画像を精度良く再生することができ、ダイナミックレンジを大幅に向上することができる。
【0060】
また、第1のフィールド期間での第2の信号電荷と、第2のフィールド期間での第2の信号電荷とを比較して第1および第2のフィールド期間での第2の信号電荷の差分を検出し、第1のフィールド期間での第2の信号電荷から差分を減算するか、もしくは、第1のフィールド期間での第2の信号電荷を第2のフィールド期間での第2の信号電荷と置き換えることにより、そのときの垂直転送部の転送時の電荷漏れにより、第2の信号電荷へ混入した擬似信号を除去することができ、画質を大幅に向上することができる。
【0061】
本発明の請求項7記載の固体撮像装置の信号処理方法は、二次元状に配列された光電変換部と、光電変換部でそれぞれ蓄積された信号電荷を独立に読み出し垂直転送する垂直転送部と、垂直転送部からの信号電荷を受けて水平転送する水平転送部とを備えた固体撮像装置の信号処理方法である。この固体撮像装置の信号処理方法は、光電変換部に信号電荷を蓄積する蓄積期間が、1フィールド期間を少なくとも第1の蓄積期間と第1の蓄積期間よりも短い第2の蓄積期間とに分けるように設けられている。
【0062】
第1のフィールド期間では、第1の蓄積期間に光電変換部で第1の信号電荷の蓄積を行った後、第1の読み出し信号により光電変換部から第1の信号電荷を垂直転送部に読み出し、続く第2の蓄積期間に光電変換部で第2の信号電荷の蓄積を行った後、第2の読み出し信号により光電変換部から第2の信号電荷を垂直転送部に読み出し、第1の信号電荷と第2の信号電荷とを垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力する。
【0063】
第1のフィールド期間とは異なる第2のフィールド期間では、第1の蓄積期間に光電変換部で第1の信号電荷の蓄積を行った後、第1の読み出し信号を印加せず光電変換部から第1の信号電荷を垂直転送部に読み出さず、代わりに基板に電荷排出信号を加え光電変換部に第1の蓄積期間に蓄積された第1の信号電荷を基板に排出し、続く第2の蓄積期間に光電変換部で第2の信号電荷の蓄積を行った後、第2の読み出し信号により第2の信号電荷を垂直転送部に読み出し、第1の信号電荷に代わる空の信号電荷と第2の信号電荷とを垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力する。
【0064】
そして、第1のフィールド期間での第2の信号電荷と第2のフィールド期間での第2の信号電荷とを比較して、第1および第2のフィールド期間での第2の信号電荷の差分を検出し、第1のフィールド期間での第2の信号電荷から差分を減算する。
【0065】
この方法によれば、信号が飽和レベルに達している場合において、第2の信号電荷の読み出しによる信号により高輝度部の画像を精度良く再生することができ、ダイナミックレンジを大幅に向上することができる。
【0066】
また、第1のフィールド期間での第2の信号電荷と、第2のフィールド期間での第2の信号電荷とを比較して第1および第2のフィールド期間での第2の信号電荷の差分を検出し、第1のフィールド期間での第2の信号電荷から差分を減算することにより、そのときの垂直転送部の転送時の電荷漏れにより、第2の信号電荷へ混入した擬似信号を除去することができ、画質を大幅に向上することができる。
【0067】
本発明の請求項8記載の固体撮像装置の信号処理方法は、二次元状に配列された光電変換部と、光電変換部でそれぞれ蓄積された信号電荷を独立に読み出し垂直転送する垂直転送部と、垂直転送部からの信号電荷を受けて水平転送する水平転送部とを備えた固体撮像装置の信号処理方法である。この固体撮像装置の信号処理方法では、光電変換部に信号電荷を蓄積する蓄積期間が、1フィールド期間を少なくとも第1の蓄積期間と第1の蓄積期間よりも短い第2の蓄積期間とに分けるように設けられている。
【0068】
第1のフィールド期間では、第1の蓄積期間に光電変換部で第1の信号電荷の蓄積を行った後、第1の読み出し信号により光電変換部から第1の信号電荷を垂直転送部に読み出し、続く第2の蓄積期間に光電変換部で第2の信号電荷の蓄積を行った後、第2の読み出し信号により光電変換部から第2の信号電荷を垂直転送部に読み出し、第1の信号電荷と第2の信号電荷とを垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力する。
【0069】
第1のフィールド期間とは異なる第2のフィールド期間では、第1の蓄積期間に光電変換部で第1の信号電荷の蓄積を行った後、第1の読み出し信号を印加せず光電変換部から第1の信号電荷を垂直転送部に読み出さず、代わりに基板に電荷排出信号を加え光電変換部に第1の蓄積期間に蓄積された第1の信号電荷を基板に排出し、続く第2の蓄積期間に光電変換部で第2の信号電荷の蓄積を行った後、第2の読み出し信号により第2の信号電荷を垂直転送部に読み出し、第1の信号電荷に代わる空の信号電荷と第2の信号電荷とを垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力する。
【0070】
そして、第1のフィールド期間での第2の信号電荷を第2のフィールド期間での第2の信号電荷と置き換える。
【0071】
この方法によれば、信号が飽和レベルに達している場合において、第2の信号電荷の読み出しによる信号により高輝度部の画像を精度良く再生することができ、ダイナミックレンジを大幅に向上することができる。
【0072】
また、第1のフィールド期間での第2の信号電荷を第2のフィールド期間での第2の信号電荷と置き換えることにより、そのときの垂直転送部の転送時の電荷漏れにより、第2の信号電荷へ混入した擬似信号を除去することができ、画質を大幅に向上することができる。
【0073】
本発明の請求項9記載の固体撮像装置の基板電圧調整方法は、二次元状に配列された光電変換部と、光電変換部でそれぞれ蓄積された信号電荷を独立に読み出し垂直転送する垂直転送部と、垂直転送部からの信号電荷を受けて水平転送する水平転送部とを備えた固体撮像装置の基板電圧調整方法である。この固体撮像装置の基板電圧調整方法では、光電変換部に信号電荷を蓄積する蓄積期間が、1フィールド期間を少なくとも第1の蓄積期間と第1の蓄積期間よりも短い第2の蓄積期間とに分けるように設けられている。
【0074】
第1のフィールド期間では、第1の蓄積期間に光電変換部で第1の信号電荷の蓄積を行った後、第1の読み出し信号により光電変換部から第1の信号電荷を垂直転送部に読み出し、続く第2の蓄積期間に光電変換部で第2の信号電荷の蓄積を行った後、第2の読み出し信号により光電変換部から第2の信号電荷を垂直転送部に読み出し、第1の信号電荷と第2の信号電荷とを垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力する。
【0075】
第1のフィールド期間とは異なる第2のフィールド期間では、第1の蓄積期間に光電変換部で第1の信号電荷の蓄積を行った後、第1の読み出し信号により光電変換部から第1の信号電荷を垂直転送部に読み出し、続く第2の蓄積期間に光電変換部で第2の信号電荷の蓄積を行った後、第2の読み出し信号を印加せずに第2の信号電荷を垂直転送部に読み出さず、第1の信号電荷と第2の信号電荷に代わる空の信号電荷とを垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力する。
【0076】
そして、第2のフィールド期間での空の信号電荷の出力のレベルに応じて固体撮像装置の基板電圧を変更することにより、空の信号電荷の出力のレベルを適正値に設定する。
【0077】
この方法によれば、信号が飽和レベルに達している場合において、第2の信号電荷の読み出しによる信号により高輝度部の画像を精度良く再生することができ、ダイナミックレンジを大幅に向上することができる。
【0078】
また、画面全体での電荷漏れを検出し、基板電圧を変更することで、所定の光量下で画質劣化を起こさない十分な調整ができる。
【0079】
【発明の実施の形態】
本固体撮像装置の駆動方法を用いる固体撮像装置としては、図4に示したものと同様の固体撮像装置を用いる。
【0080】
図1は本発明の第1の実施の形態における固体撮像装置の駆動方法、信号処理方法および基板電圧調整方法の概略を説明するための駆動パルス波形および信号電荷の状態を示すタイミング図である。
【0081】
図1においては、図4の電極G1〜G6にそれぞれ印加するパルスφ1〜φ6のタイミングを示すとともに、比較的弱い入射光の時にフォトダイオード1に蓄積される信号電荷の変化の様子を符号QWを付した実線で示し、比較的強い入射光のときにフォトダイオード1に蓄積される信号電荷の変化の様子を符号QSを付した実線で示している。
【0082】
まず、通常のフィールド期間(第1のフィールド期間)においては従来と同様の駆動方法と信号処理方法であり、詳しい説明は省略する。
【0083】
つぎに、ある所定の単独あるいは複数のフィールド(第1のフィールドとは異なる第2のフィールド)においては以下のように動作する。
【0084】
時刻t1のとき、パルスφ2がハイレベルになり、フィールド期間(約16.7×10-3秒)−(t5−t1)間m行目のフォトダイオード1に蓄積された信号電荷Q1(m)が、垂直転送部3に読み出される。
【0085】
つぎに、時刻t2のとき、パルスφ1〜φ6が転送期間になり、垂直転送部3の信号電荷が1段転送される。
【0086】
つぎに、時刻t3のとき、パルスφ5がハイレベルになり、フィールド期間(約16.7×10-3秒)−(t7−t3)間(m+1)行目のフォトダイオード1に蓄積された信号電荷Q1(m+1)が、垂直転送部3に読み出される。
【0087】
このとき、上記m行目のフォトダイオード1に上記フィールド期間(約16.7×10-3秒)−(t5−t1)間、蓄積され読み出された信号電荷Q1(m)に、上記(m+1)行目のフォトダイオード1に上記フィールド期間(約16.7×10-3秒)−(t7−t3)間蓄積された信号電荷Q1(m+1)が混合される。上記通常のフィールド期間と同様に、ロング信号が形成されている。
【0088】
本フィールドにおいては、通常のフィールドとは異なり、時刻t5のときにパルスφ2がハイレベルにならず、“空”の信号電荷Q2BL(m)が垂直転送部3に形成される。
【0089】
つぎに、時刻t6のとき、パルスφ1〜φ6が転送期間になり、垂直転送部3の信号電荷が1段転送される。
【0090】
つぎに、時刻t7のときに、パルスφ5がハイレベルにならず、“空”の信号電荷Q2BL(m+1)が垂直転送部3に形成される。このとき上記“空”の電荷Q2BL(m)に“空”の信号電荷Q2BL(m+1)が混合される。すなわち、本フィールドでは“空”のショート信号が形成されている。
【0091】
つぎに、時刻t8のときに、パルスφ1〜φ6が転送期間になり、垂直転送部3の信号電荷が1行ずつ順次水平転送部5に転送され、出力部6より出力される。信号電荷Q1(m)+Q1(m+1)と信号電荷Q2BL(m)+Q2BL(m+1)はそれぞれ独立に出力される。
【0092】
光量が比較的強いときにはロング信号電荷Q1(m)+Q1(m+1)は飽和しており、垂直転送部3を転送中に飽和したロング信号電荷Q1(m)+Q1(m+1)から漏れた擬信号Q’(m 、 m+1)はショート信号電荷Q2(m)+Q2(m+1)と“空”のショート信号Q2BL(m)+Q2BL(m+1)に混入している。
【0093】
ここで、
Q2BL(m)+Q2BL(m+1)=Q’(m 、 m+1)
であることは明白である。
【0094】
したがって、
Q2(m)+Q2(m+1) − ( Q2BL(m)+Q2BL(m+1) )
という信号処理(減算)を施すことにより、擬信号のないショート信号を得ることができる。
【0095】
例えば、奇数フィールドでは、ショート信号としてQ2(m)+Q2(m+1)を得、偶数フィールドではQ2BL(m)+Q2BL(m+1)を得た後、奇数フィールドおよび偶数フィールドの両方のショート信号をQ2(m)+Q2(m+1) − ( Q2BL(m)+Q2BL(m+1) )に置き換えを行うことにより、動画でも高照度信号に擬信号のない画質を得ることができる。
【0096】
基板電圧調整方法としては、上記空信号Q2BL(m)+Q2BL(m+1)を用い、これの出力値がある所定値Q0より大きいときには、たとえば基板電圧をある所定電圧ΔVのみ上昇させる。所定値Q0は擬信号が含まれないことを判断するための基準値であり、その値より小さいと擬信号が含まれないということになる。
【0097】
基板電圧の上昇により、光量が比較的強いときの信号電荷Q1(m)+Q1(m+1)は減少し、垂直転送部3を転送するときの漏れは減少するため、空信号Q2BL(m)+Q2BL(m+1)に混合される擬信号も減少する。
【0098】
その後再び空信号Q2BL(m)+Q2BL(m+1)を検出し、所定値Q0より小さくなるまで基板電圧を変更する。このとき空信号Q2BL(m)+Q2BL(m+1)は擬信号の含まれない本来の“空”状態であり、この駆動状態では垂直転送部3を飽和信号Q1(m)+Q1(m+1)を転送中に信号漏れを起こしていないことを示す。
【0099】
したがって、ある所定光量下で、ある所定の単独もしくは複数のフィールド(第2のフィールド)において、以上のような駆動電圧の調整を行った後では、その光量において通常の駆動に戻したときにも画質の損なわれていない、かつ、ダイナミックレンジの高い信号が得られる。なお、基板電圧を高くしすぎるとダイナミックレンジが狭くなるので、基板電圧の上昇は必要最小限にとどめることが好ましい。
【0100】
なお、本実施の形態での基板電圧の変更は、ある所定の基板電圧から徐々に上昇させる手法をとったが、所定値Q0と空信号Q2BL(m)+Q2BL(m+1)とを比較し、もし
Q2BL(m)+Q2BL(m+1)>Q0
であるならば基板電圧を一定電圧上昇させ、もし
Q2BL(m)+Q2BL(m+1)<Q0
であるならば基板電圧を一定電圧下降させる、という調整を複数回行う手法をとっても同様の効果が得られることは明白である。
【0101】
このときの一定電圧とは、たとえば、iを整数とし、i=1から6とするとき、i回目の基板電圧調整後基板電圧がViであるときに、i+1回目の基板電圧Vi+1を以下のように設定する。もし、
Q2BL(m)+Q2BL(m+1)>Q0
ならば、
Vi+1=Vi+V1/2i
と設定し、もし、
Q2BL(m)+Q2BL(m+1)<Q0
ならば
Vi+1=Vi−V1/2i
(V1は十分大きな基板電圧初期値とする)
と設定する。V1をたとえば10Vとすると、
V1/2i=10/26 =10/64=0.16
であり、最終の基板電圧設定は0.16Vの一定電圧で細かく調整される。
【0102】
以上のような変更方法であっても同様の効果が得られることは明白である。
【0103】
この実施の形態によれば、信号が飽和レベルに達している場合において、第2の信号電荷の読み出しによる信号により高輝度部の画像を精度良く再生することができ、ダイナミックレンジを大幅に向上することができる。
【0104】
また、第1のフィールド期間での第2の信号電荷の出力から第2のフィールド期間での空の信号電荷の出力を減算し、この減算結果を第1および第2のフィールド期間での第2の信号電荷の出力と置き換えることにより、そのときの垂直転送部の転送時の電荷漏れにより、第2の信号電荷へ混入した擬似信号を除去することができ、画質を大幅に向上することができる。
【0105】
また、あらかじめ基板電圧の調整を行う構成では、画面全体での電荷漏れを検出し、基板電圧を変更することで、所定の光量下で画質劣化を起こさない十分な調整ができる。
【0106】
図2は本発明の第2の実施の形態における固体撮像装置の駆動方法および信号処理方法の概略を説明するための駆動パルス波形および信号電荷の状態を示すタイミング図である。
【0107】
図2においては、図4の電極G1〜G6および基板にそれぞれ印加するパルスφ1〜φ6,φsubのタイミングを示すとともに、比較的弱い入射光の時にフォトダイオード1に蓄積される信号電荷の変化の様子を符号QWを付した実線で示し、比較的強い入射光のときにフォトダイオード1に蓄積される信号電荷の変化の様子を符号QSを付した実線で示している。
【0108】
まず、通常のフィールド期間(第1のフィールド)においては従来と同様の駆動方法と信号処理方法であり、詳しい説明は省略する。
【0109】
つぎに、ある所定の単独あるいは複数のフィールド(第1のフィールドとは異なる第2のフィールド)においては以下のように動作する。
【0110】
時刻t0のとき、パルスφsubがハイレベルになり、フィールド期間に全フォトダイオード1に蓄積されている電荷を基板に排出する。
【0111】
つぎに、時刻t1のとき、パルスφ2がハイレベルになり、(t0−t1)間m行目のフォトダイオード1に蓄積された信号電荷Q1(m)が、垂直転送部3に読み出される。
【0112】
つぎに、時刻t2のとき、パルスφ1〜φ6が転送期間になり、垂直転送部3の信号電荷が1段転送される。
【0113】
つぎに、時刻t3のときパルスφ5がハイレベルになり、(t0−t3)間(m+1)行目のフォトダイオード1に蓄積された信号電荷Q1(m+1)が、垂直転送部3に読み出される。
【0114】
このとき、上記m行目とm+1行目のフォトダイオード1に時刻t0に全フォトダイオードの信号電荷が基板に排出された後蓄積された信号電荷Q1(m)とQ1(m+1)が混合される。このロング信号は事前に信号が基板に排出されており、信号量としては飽和しない。
【0115】
つぎに、時刻t5のとき、パルスφ2がハイレベルになり、(t5−t1)間m行目のフォトダイオード1に蓄積された信号電荷Q2(m)が、垂直転送部3に読み出される。
【0116】
つぎに、時刻t6のとき、パルスφ1〜φ6が転送期間になり、垂直転送部3の信号電荷が1段転送される。
【0117】
つぎに、時刻t7のとき、パルスφ5がハイレベルになり、(t7−t3)間(m+1)行目のフォトダイオード1に蓄積された信号電荷Q2(m+1)が垂直転送部3に読み出される。
【0118】
このとき、上記m行目のフォトダイオード1に上記(t5−t1)間蓄積され読み出された信号電荷Q2(m)に、上記(m+1)行目のフォトダイオード1に上記(t7−t3)間蓄積された信号電荷Q2(m+1)が混合される。このショート信号は通常のフィールド期間でのショート信号と同様に形成されている。
【0119】
つぎに、時刻t8のときにパルスφ1〜φ6が転送期間になり、垂直転送部3の信号電荷が1行ずつ順次水平転送部5に転送され、出力部6より出力される。信号電荷Q1(m)+Q1(m+1)と信号電荷Q2(m)+Q2(m+1)はそれぞれ独立に出力される。
【0120】
本フィールドにおいてのロング信号は前述のように強い光量下でも飽和しておらず、垂直転送部3を転送中においてショート信号への電荷あふれを起こさない。したがって、本フィールドのショート信号は本来あるべき擬信号のない信号である。
【0121】
通常のフィールド期間(第1のフィールド期間)でのショート信号は、強い光量下ではロング信号からの電荷漏れによる擬信号を持っており、本フィールド(第2のフィールド)のショート信号と置き換えるか、もしくは通常フィールド期間のショート信号から、通常フィールド期間のショート信号と本フィールドのショート信号との差分を減じることにより、高照度信号に擬信号のない画質を得ることができる。
【0122】
この実施の形態によれば、信号が飽和レベルに達している場合において、第2の信号電荷の読み出しによる信号により高輝度部の画像を精度良く再生することができ、ダイナミックレンジを大幅に向上することができる。
【0123】
また、第1のフィールド期間での第2の信号電荷と、第2のフィールド期間での第2の信号電荷とを比較して第1および第2のフィールド期間での第2の信号電荷の差分を検出し、第1のフィールド期間での第2の信号電荷から差分を減算するか、もしくは、第1のフィールド期間での第2の信号電荷を第2のフィールド期間での第2の信号電荷と置き換えることにより、そのときの垂直転送部の転送時の電荷漏れにより、第2の信号電荷へ混入した擬似信号を除去することができ、画質を大幅に向上することができる。
【0124】
図3は本発明の第3の実施の形態における固体撮像装置の駆動方法の概略を説明するための駆動パルス波形および信号電荷の状態を示すタイミング図である。
【0125】
図3においては、図4の電極G1〜G6および基板にそれぞれ印加するパルスφ1〜φ6,φsubのタイミングを示すとともに、比較的弱い入射光の時にフォトダイオード1に蓄積される信号電荷の変化の様子を符号QWを付した実線で示し、比較的強い入射光のときにフォトダイオード1に蓄積される信号電荷の変化の様子を符号QSを付した実線で示している。
【0126】
上記本発明の第2の実施の形態における固体撮像装置の駆動方法では、所定のフィールド期間(第2のフィールド期間)で第1の読み出し信号を加える直前に、基板にパルス信号(電荷排出信号)を印加しフォトダイオード1に蓄積された飽和信号電荷を基板へ排出したが、本発明の第3の実施の形態においては、第1の読み出し信号を印加せず、代わりに基板にパルス信号(電荷排出信号)を印加し、フォトダイオード1に蓄積された飽和信号電荷を基板に排出する。その他の構成については、第2の実施の形態と同様である。
【0127】
これにより所定のフィールド期間(第2のフィールド期間)でのロング信号は“空”信号になり、垂直転送中にショート信号に電荷漏れを起こさず、第2の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0128】
なお、本実施の形態によれば、ショート信号の蓄積時間が1H分長くなるが、ショート信号全体レベルからは問題ない差である。
【0129】
以上説明したように、本発明によればダイナミックレンジを向上させる駆動において、垂直転送部での飽和信号の転送漏れにより発生する擬信号を検出し、本来の信号から除去、もしくは、擬信号が発生しない駆動方法での信号に置き換えを行うことが可能になるため、画質劣化を防止しながらダイナミックレンジを向上することができる。従って、その実用的効果は大きい。
【0130】
【発明の効果】
本発明の請求項1または2記載の固体撮像装置の駆動方法によれば、信号が飽和レベルに達している場合において、第2の信号電荷の読み出しによる信号により高輝度部の画像を精度良く再生することができ、ダイナミックレンジを大幅に向上することができる。
【0131】
また、第1のフィールド期間での第2の信号電荷の出力から第2のフィールド期間での空の信号電荷の出力を減算し、この減算結果を第1および第2のフィールド期間での第2の信号電荷の出力と置き換えることにより、そのときの垂直転送部の転送時の電荷漏れにより、第2の信号電荷へ混入した擬似信号を除去することができ、画質を大幅に向上することができる。
【0132】
本発明の請求項3、4、5、6、7または8記載の固体撮像装置の駆動方法によれば、信号が飽和レベルに達している場合において、第2の信号電荷の読み出しによる信号により高輝度部の画像を精度良く再生することができ、ダイナミックレンジを大幅に向上することができる。
【0133】
また、第1のフィールド期間での第2の信号電荷と、第2のフィールド期間での第2の信号電荷とを比較して第1および第2のフィールド期間での第2の信号電荷の差分を検出し、第1のフィールド期間での第2の信号電荷から差分を減算するか、もしくは、第1のフィールド期間での第2の信号電荷を第2のフィールド期間での第2の信号電荷と置き換えることにより、そのときの垂直転送部の転送時の電荷漏れにより、第2の信号電荷へ混入した擬似信号を除去することができ、画質を大幅に向上することができる。
【0134】
本発明の請求項9記載の固体撮像装置の基板電圧調整方法によれば、信号が飽和レベルに達している場合において、第2の信号電荷の読み出しによる信号により高輝度部の画像を精度良く再生することができ、ダイナミックレンジを大幅に向上することができる。
【0135】
また、画面全体での電荷漏れを検出し、基板電圧を変更することで、所定の光量下で画質劣化を起こさない十分な調整ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における固体撮像装置の駆動パルス波形および信号電荷の状態を示すタイミング図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態における固体撮像装置の駆動パルス波形および信号電荷の状態を示すタイミング図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態における固体撮像装置の駆動パルス波形および信号電荷の状態を示すタイミング図である。
【図4】従来の固体撮像装置の概略図である。
【図5】従来の固体撮像装置の駆動パルス波形および信号電荷の状態を示すタイミング図である。
【符号の説明】
1 フォトダイオード
2 読み出しゲート
3 垂直転送部
4 垂直転送ゲート
5 水平転送部
6 出力部
Claims (9)
- 二次元状に配列された光電変換部と、前記光電変換部でそれぞれ蓄積された信号電荷を独立に読み出し垂直転送する垂直転送部と、前記垂直転送部からの前記信号電荷を受けて水平転送する水平転送部とを備えた固体撮像装置の駆動方法であって、
前記光電変換部に信号電荷を蓄積する蓄積期間が、1フィールド期間を少なくとも第1の蓄積期間と前記第1の蓄積期間よりも短い第2の蓄積期間とに分けるように設けられ、
第1のフィールド期間では、前記第1の蓄積期間に前記光電変換部で第1の信号電荷の蓄積を行った後、第1の読み出し信号により前記光電変換部から前記第1の信号電荷を前記垂直転送部に読み出し、続く前記第2の蓄積期間に前記光電変換部で第2の信号電荷の蓄積を行った後、第2の読み出し信号により前記光電変換部から前記第2の信号電荷を前記垂直転送部に読み出し、前記第1の信号電荷と前記第2の信号電荷とを前記垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力し、
前記第1のフィールド期間とは異なる第2のフィールド期間では、前記第1の蓄積期間に前記光電変換部で前記第1の信号電荷の蓄積を行った後、前記第1の読み出し信号により前記光電変換部から前記第1の信号電荷を前記垂直転送部に読み出し、続く前記第2の蓄積期間に前記光電変換部で前記第2の信号電荷の蓄積を行った後、前記第2の読み出し信号を印加せずに前記第2の信号電荷を前記垂直転送部に読み出さず、前記第1の信号電荷と前記第2の信号電荷に代わる空の信号電荷とを前記垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力することを特徴とする固体撮像装置の駆動方法。 - 二次元状に配列された光電変換部と、前記光電変換部でそれぞれ蓄積された信号電荷を独立に読み出し垂直転送する垂直転送部と、前記垂直転送部からの前記信号電荷を受けて水平転送する水平転送部とを備えた固体撮像装置の信号処理方法であって、
前記光電変換部に信号電荷を蓄積する蓄積期間が、1フィールド期間を少なくとも第1の蓄積期間と前記第1の蓄積期間よりも短い第2の蓄積期間とに分けるように設けられ、
第1のフィールド期間では、前記第1の蓄積期間に前記光電変換部で第1の信号電荷の蓄積を行った後、第1の読み出し信号により前記光電変換部から前記第1の信号電荷を前記垂直転送部に読み出し、続く前記第2の蓄積期間に前記光電変換部で第2の信号電荷の蓄積を行った後、第2の読み出し信号により前記光電変換部から前記第2の信号電荷を前記垂直転送部に読み出し、前記第1の信号電荷と前記第2の信号電荷とを前記垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力し、
前記第1のフィールド期間とは異なる第2のフィールド期間では、前記第1の蓄積期間に前記光電変換部で前記第1の信号電荷の蓄積を行った後、前記第1の読み出し信号により前記光電変換部から前記第1の信号電荷を前記垂直転送部に読み出し、続く前記第2の蓄積期間に前記光電変換部で前記第2の信号電荷の蓄積を行った後、前記第2の読み出し信号を印加せずに前記第2の信号電荷を前記垂直転送部に読み出さず、前記第1の信号電荷と前記第2の信号電荷に代わる空の信号電荷とを前記垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力し、
前記第1のフィールド期間での前記第2の信号電荷の出力から前記第2のフィールド期間での前記空の信号電荷の出力を減算し、この減算結果を前記第1および第2のフィールド期間での前記第2の信号電荷の出力と置き換えることを特徴とする固体撮像装置の信号処理方法。 - 二次元状に配列された光電変換部と、前記光電変換部でそれぞれ蓄積された信号電荷を独立に読み出し垂直転送する垂直転送部と、前記垂直転送部からの前記信号電荷を受けて水平転送する水平転送部とを備えた固体撮像装置の駆動方法であって、
前記光電変換部に信号電荷を蓄積する蓄積期間が、1フィールド期間を少なくとも第1の蓄積期間と前記第1の蓄積期間よりも短い第2の蓄積期間とに分けるように設けられ、
第1のフィールド期間では、前記第1の蓄積期間に前記光電変換部で第1の信号電荷の蓄積を行った後、第1の読み出し信号により前記光電変換部から前記第1の信号電荷を前記垂直転送部に読み出し、続く前記第2の蓄積期間に前記光電変換部で第2の信号電荷の蓄積を行った後、第2の読み出し信号により前記光電変換部から前記第2の信号電荷を前記垂直転送部に読み出し、前記第1の信号電荷と前記第2の信号電荷とを前記垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力し、
前記第1のフィールド期間とは異なる第2のフィールド期間では、前記第1の蓄積期間に前記光電変換部で前記第1の信号電荷の蓄積を行った後、前記第1の読み出し信号を印加する直前に基板に電荷排出信号を印加して前記光電変換部に蓄積された電荷を前記基板に排出し、その後に前記第1の読み出し信号を印加して、前記基板に前記電荷排出信号を印加した後に前記光電変換部に蓄積された第3の信号電荷を前記垂直転送部に読み出し、続く前記第2の蓄積期間に前記光電変換部で前記第2の信号電荷の蓄積を行った後、前記第2の読み出し信号により前記第2の信号電荷を前記垂直転送部に読み出し、前記第3の信号電荷と前記第2の信号電荷とを前記垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力することを特徴とする固体撮像装置の駆動方法。 - 二次元状に配列された光電変換部と、前記光電変換部でそれぞれ蓄積された信号電荷を独立に読み出し垂直転送する垂直転送部と、前記垂直転送部からの前記信号電荷を受けて水平転送する水平転送部とを備えた固体撮像装置の信号処理方法であって、
前記光電変換部に信号電荷を蓄積する蓄積期間が、1フィールド期間を少なくとも第1の蓄積期間と前記第1の蓄積期間よりも短い第2の蓄積期間とに分けるように設けられ、
第1のフィールド期間では、前記第1の蓄積期間に前記光電変換部で第1の信号電荷の蓄積を行った後、第1の読み出し信号により前記光電変換部から前記第1の信号電荷を前記垂直転送部に読み出し、続く前記第2の蓄積期間に前記光電変換部で第2の信号電荷の蓄積を行った後、第2の読み出し信号により前記光電変換部から前記第2の信号電荷を前記垂直転送部に読み出し、前記第1の信号電荷と前記第2の信号電荷とを前記垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力し、
前記第1のフィールド期間とは異なる第2のフィールド期間では、前記第1の蓄積期間に前記光電変換部で前記第1の信号電荷の蓄積を行った後、前記第1の読み出し信号を印加する直前に基板に電荷排出信号を印加して前記光電変換部に蓄積された電荷を前記基板に排出し、その後に前記第1の読み出し信号を印加して、前記基板に前記電荷排出信号を印加した後に前記光電変換部に蓄積された第3の信号電荷を前記垂直転送部に読み出し、続く前記第2の蓄積期間に前記光電変換部で前記第2の信号電荷の蓄積を行った後、前記第2の読み出し信号により前記第2の信号電荷を前記垂直転送部に読み出し、前記第3の信号電荷と前記第2の信号電荷とを前記垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力し、
前記第1のフィールド期間での前記第2の信号電荷と前記第2のフィールド期間での前記第2の信号電荷とを比較して、前記第1および第2のフィールド期間での前記第2の信号電荷の差分を検出し、前記第1のフィールド期間での前記第2の信号電荷から前記差分を減算することを特徴とする固体撮像装置の信号処理方法。 - 二次元状に配列された光電変換部と、前記光電変換部でそれぞれ蓄積された信号電荷を独立に読み出し垂直転送する垂直転送部と、前記垂直転送部からの前記信号電荷を受けて水平転送する水平転送部とを備えた固体撮像装置の信号処理方法であって、
前記光電変換部に信号電荷を蓄積する蓄積期間が、1フィールド期間を少なくとも第1の蓄積期間と前記第1の蓄積期間よりも短い第2の蓄積期間とに分けるように設けられ、
第1のフィールド期間では、前記第1の蓄積期間に前記光電変換部で第1の信号電荷の蓄積を行った後、第1の読み出し信号により前記光電変換部から前記第1の信号電荷を前記垂直転送部に読み出し、続く前記第2の蓄積期間に前記光電変換部で第2の信号電荷の蓄積を行った後、第2の読み出し信号により前記光電変換部から前記第2の信号電荷を前記垂直転送部に読み出し、前記第1の信号電荷と前記第2の信号電荷とを前記垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力し、
前記第1のフィールド期間とは異なる第2のフィールド期間では、前記第1の蓄積期間に前記光電変換部で前記第1の信号電荷の蓄積を行った後、前記第1の読み出し信号を印加する直前に基板に電荷排出信号を印加して前記光電変換部に蓄積された電荷を前記基板に排出し、その後に前記第1の読み出し信号を印加して、前記基板に前記電荷排出信号を印加した後に前記光電変換部に蓄積された第3の信号電荷を前記垂直転送部に読み出し、続く前記第2の蓄積期間に前記光電変換部で前記第2の信号電荷の蓄積を行った後、前記第2の読み出し信号により前記第2の信号電荷を前記垂直転送部に読み出し、前記第3の信号電荷と前記第2の信号電荷とを前記垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力し、
前記第1のフィールド期間での前記第2の信号電荷を前記第2のフィールド期間での前記第2の信号電荷と置き換えることを特徴とする固体撮像装置の信号処理方法。 - 二次元状に配列された光電変換部と、前記光電変換部でそれぞれ蓄積された信号電荷を独立に読み出し垂直転送する垂直転送部と、前記垂直転送部からの前記信号電荷を受けて水平転送する水平転送部とを備えた固体撮像装置の駆動方法であって、
前記光電変換部に信号電荷を蓄積する蓄積期間が、1フィールド期間を少なくとも第1の蓄積期間と前記第1の蓄積期間よりも短い第2の蓄積期間とに分けるように設けられ、
第1のフィールド期間では、前記第1の蓄積期間に前記光電変換部で第1の信号電荷の蓄積を行った後、第1の読み出し信号により前記光電変換部から前記第1の信号電荷を前記垂直転送部に読み出し、続く前記第2の蓄積期間に前記光電変換部で第2の信号電荷の蓄積を行った後、第2の読み出し信号により前記光電変換部から前記第2の信号電荷を前記垂直転送部に読み出し、前記第1の信号電荷と前記第2の信号電荷とを前記垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力し、
前記第1のフィールド期間とは異なる第2のフィールド期間では、前記第1の蓄積期間に前記光電変換部で前記第1の信号電荷の蓄積を行った後、前記第1の読み出し信号を印加せず前記光電変換部から前記第1の信号電荷を前記垂直転送部に読み出さず、代わりに基板に電荷排出信号を加え前記光電変換部に前記第1の蓄積期間に蓄積された前記第1の信号電荷を前記基板に排出し、続く前記第2の蓄積期間に前記光電変換部で第2の信号電荷の蓄積を行った後、前記第2の読み出し信号により前記第2の信号電荷を前記垂直転送部に読み出し、前記第1の信号電荷に代わる空の信号電荷と前記第2の信号電荷とを前記垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力することを特徴とする固体撮像装置の駆動方法。 - 二次元状に配列された光電変換部と、前記光電変換部でそれぞれ蓄積された信号電荷を独立に読み出し垂直転送する垂直転送部と、前記垂直転送部からの前記信号電荷を受けて水平転送する水平転送部とを備えた固体撮像装置の信号処理方法であって、
前記光電変換部に信号電荷を蓄積する蓄積期間が、1フィールド期間を少なくとも第1の蓄積期間と前記第1の蓄積期間よりも短い第2の蓄積期間とに分けるように設けられ、
第1のフィールド期間では、前記第1の蓄積期間に前記光電変換部で第1の信号電荷の蓄積を行った後、第1の読み出し信号により前記光電変換部から前記第1の信号電荷を前記垂直転送部に読み出し、続く前記第2の蓄積期間に前記光電変換部で第2の信号電荷の蓄積を行った後、第2の読み出し信号により前記光電変換部から前記第2の信号電荷を前記垂直転送部に読み出し、前記第1の信号電荷と前記第2の信号電荷とを前記垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力し、
前記第1のフィールド期間とは異なる第2のフィールド期間では、前記第1の蓄積期間に前記光電変換部で前記第1の信号電荷の蓄積を行った後、前記第1の読み出し信号を印加せず前記光電変換部から前記第1の信号電荷を前記垂直転送部に読み出さず、代わりに基板に電荷排出信号を加え前記光電変換部に前記第1の蓄積期間に蓄積された前記第1の信号電荷を前記基板に排出し、続く前記第2の蓄積期間に前記光電変換部で第2の信号電荷の蓄積を行った後、前記第2の読み出し信号により前記第2の信号電荷を前記垂直転送部に読み出し、前記第1の信号電荷に代わる空の信号電荷と前記第2の信号電荷とを前記垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力し、
前記第1のフィールド期間での前記第2の信号電荷と前記第2のフィールド期間での前記第2の信号電荷とを比較して、前記第1および第2のフィールド期間での前記第2の信号電荷の差分を検出し、前記第1のフィールド期間での前記第2の信号電荷から前記差分を減算することを特徴とする固体撮像装置の信号処理方法。 - 二次元状に配列された光電変換部と、前記光電変換部でそれぞれ蓄積された信号電荷を独立に読み出し垂直転送する垂直転送部と、前記垂直転送部からの前記信号電荷を受けて水平転送する水平転送部とを備えた固体撮像装置の信号処理方法であって、
前記光電変換部に信号電荷を蓄積する蓄積期間が、1フィールド期間を少なくとも第1の蓄積期間と前記第1の蓄積期間よりも短い第2の蓄積期間とに分けるように設けられ、
第1のフィールド期間では、前記第1の蓄積期間に前記光電変換部で第1の信号電荷の蓄積を行った後、第1の読み出し信号により前記光電変換部から前記第1の信号電荷を前記垂直転送部に読み出し、続く前記第2の蓄積期間に前記光電変換部で第2の信号電荷の蓄積を行った後、第2の読み出し信号により前記光電変換部から前記第2の信号電荷を前記垂直転送部に読み出し、前記第1の信号電荷と前記第2の信号電荷とを前記垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力し、
前記第1のフィールド期間とは異なる第2のフィールド期間では、前記第1の蓄積期間に前記光電変換部で前記第1の信号電荷の蓄積を行った後、前記第1の読み出し信号を印加せず前記光電変換部から前記第1の信号電荷を前記垂直転送部に読み出さず、代わりに基板に電荷排出信号を加え前記光電変換部に前記第1の蓄積期間に蓄積された前記第1の信号電荷を前記基板に排出し、続く前記第2の蓄積期間に前記光電変換部で第2の信号電荷の蓄積を行った後、前記第2の読み出し信号により前記第2の信号電荷を前記垂直転送部に読み出し、前記第1の信号電荷に代わる空の信号電荷と前記第2の信号電荷とを前記垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力し、
前記第1のフィールド期間での前記第2の信号電荷を前記第2のフィールド期間での前記第2の信号電荷と置き換えることを特徴とする固体撮像装置の信号処理方法。 - 二次元状に配列された光電変換部と、前記光電変換部でそれぞれ蓄積された信号電荷を独立に読み出し垂直転送する垂直転送部と、前記垂直転送部からの前記信号電荷を受けて水平転送する水平転送部とを備えた固体撮像装置の基板電圧調整方法であって、
前記光電変換部に信号電荷を蓄積する蓄積期間が、1フィールド期間を少なくとも第1の蓄積期間と前記第1の蓄積期間よりも短い第2の蓄積期間とに分けるように設けられ、
第1のフィールド期間では、前記第1の蓄積期間に前記光電変換部で第1の信号電荷の蓄積を行った後、第1の読み出し信号により前記光電変換部から前記第1の信号電荷を前記垂直転送部に読み出し、続く前記第2の蓄積期間に前記光電変換部で第2の信号電荷の蓄積を行った後、第2の読み出し信号により前記光電変換部から前記第2の信号電荷を前記垂直転送部に読み出し、前記第1の信号電荷と前記第2の信号電荷とを前記垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力し、
前記第1のフィールド期間とは異なる第2のフィールド期間では、前記第1の蓄積期間に前記光電変換部で前記第1の信号電荷の蓄積を行った後、前記第1の読み出し信号により前記光電変換部から前記第1の信号電荷を前記垂直転送部に読み出し、続く前記第2の蓄積期間に前記光電変換部で前記第2の信号電荷の蓄積を行った後、前記第2の読み出し信号を印加せずに前記第2の信号電荷を前記垂直転送部に読み出さず、前記第1の信号電荷と前記第2の信号電荷に代わる空の信号電荷とを前記垂直転送部においてそれぞれ独立に転送して出力し、
前記第2のフィールド期間での前記空の信号電荷の出力のレベルに応じて前記固体撮像装置の基板電圧を変更することにより、前記空の信号電荷の出力のレベルを適正値に設定することを特徴とする固体撮像装置の基板電圧調整方法。
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