JP3995757B2 - 分子内にSi−H結合を有する化合物の変性剤、アミノ変性シリコーン及び界面活性剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、分子内にSi−H結合を有する化合物の変性剤に関する。又、本発明は該変性剤で変成されたアミノ変性シリコーンに関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリジメチルシロキサンは、耐熱性、耐候性、低毒性、展延性、低表面張力等の優れた特性を有しており、種々の分野で用いられている。又、市場の要請を受けて、メチル基の一部を他の有機置換基で置換した有機変性シリコーンの開発も盛んに行われている。ポリエーテル変性シリコーンやカルボン酸変性シリコーンは、塗料の分野では塗装時のゆず肌防止や表面平滑性の向上を目的として使われており、顔料の分散性向上や色わかれ防止の効果もある。又、アミノ変性シリコーンは繊維に対する柔軟性向上効果、毛髪に対するくし通り性の向上効果や毛髪保護効果を有しており繊維処理剤、毛髪用化粧料として使用されてきた。又、塗料に添加すると耐ブロッキング性を向上させるとして塗料添加剤としても使用されてきた。
【0003】
例えば、特開平6―65379号公報では、ポリジメチルシロキサン系化合物に、特定の有機界面活性剤置換基を導入し、界面活性能に優れ、分散性、乳化性、帯電防止性、防曇性に優れた有機界面活性剤変性オルガノポリシロキサンを開示する。このポリオルガノシロキサンはウレタンフォーム製造時の製泡剤、化粧料、離型剤、消泡剤、繊維処理剤、接着剤、防曇剤、艶だし剤、撥水剤、塗料、帯電防止剤などとして有用であることが開示されている。又、特開平6―220198号公報は、同様に特定の有機置換基で置換された変性ポリオルガノシロキサンを開示し、このポリオルガノシロキサンは界面活性剤、乳化剤、帯電防止剤、繊維処理剤、毛髪用洗浄剤として有用であることが記載されている。更に、特開平7―316334号公報は、やはり同様に特定の有機置換基で置換されたポリオルガノシロキサンを、硬質ポリウレタンフォームの製泡剤成分として使用することが開示されている。又、特開平8―155287号公報は、プロペニル基を有する特定の化合物と、分子内にSi−H結合を有する化合物をヒドロシリル化反応させた反応生成物を、加水分解、重縮合させた反応性界面活性剤を開示し、エマルジョン、塗料、コーティング剤の添加剤として有用であることが記載されている。又、特開平7―2964号公報は、カチオン変性されたポリシロキサンポリマーはシャンプー、リンスなどの毛髪処理剤として有用である旨が開示されている。更に、特開平8―311776号公報には、1級又は2級アミノ基を有するアミノ基含有オルガノポリシロキサンは繊維に柔軟性、滑り性を与える繊維処理剤として有用であることが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これら変性シリコーンは特に繊維処理剤、毛髪処理剤又は塗料の添加剤等の分野での使用では未だに市場の要求を満たすほどの性能が得られなかった。特に、繊維処理剤や毛髪処理剤として使用した場合に皮膚に対する刺激性が少なく、抗菌性を有し、又柔軟性や毛髪保護効果、樹脂の耐ブロッキング性の向上効果が長時間持続するようなポリオルガノシロキサン又はポリオルガノシロキサン変性剤が求められていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者らは鋭意検討し、反応性炭素−炭素2重結合を2個有する4級アンモニウム化合物が、分子内にSi−H結合を有する化合物の変性剤として有用であることを発見し本発明を完成させた。即ち、本発明は下記の一般式(1)
【化3】
(式中、R及びR’は、水素原子又はメチル基を表わし、R1及びR2は、炭化水素基又は酸素を含む炭化水素基を表わし、Xはアニオン性原子又はアニオン性基を表わす。)
で表わされる化合物からなる、
下記の一般式(2)
【化4】
(式中、R 3 は、各々独立で同一又は異なる水素原子、水酸基、炭化水素基又は酸素原子及び/又はケイ素原子を有する炭化水素基を表わし、nは、0又は1以上の数を表わし、2n+6個のR 3 のうち1つ以上は水素原子を表わす。)
で表わされる分子内にSi−H結合を有する化合物の変性剤である。又、本発明は該変性剤で変性されたアミノ変性シリコーンである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の変性剤である一般式(1)で表わされる化合物において、式中、R又はR’は、水素原子又はメチル基を表わす。即ち、一般式(1)で表わされる化合物は(メタ)アリル基を2個有する4級アンモニウム化合物である。
【0007】
R1及びR2は、炭化水素基又は酸素原子を含む炭化水素基を表わす。炭化水素基としては例えば、アルキル基、アルケニル基、アリール基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基等である。
【0008】
アルキル基としては例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ターシャリブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ターシャリペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、イソトリデシル、ミリスチル、パルミチル、ステアリル、イコシル、ドコシル、テトラコシル、トリアコンチル、2−オクチルドデシル、2−ドデシルヘキサデシル、2−テトラデシルオクタデシル、モノメチル分枝−イソステアリル等が挙げられる。
【0009】
アルケニル基としては例えば、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、ペンテニル、イソペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、テトラデセニル、オレイル等が挙げられる。
【0010】
アリール基としては例えば、フェニル、トルイル、キシリル、クメニル、メシチル、ベンジル、フェネチル、スチリル、シンナミル、ベンズヒドリル、トリチル、エチルフェニル、プロピルフェニル、ブチルフェニル、ペンチルフェニル、ヘキシルフェニル、ヘプチルフェニル、オクチルフェニル、ノニルフェニル、デシルフェニル、ウンデシルフェニル、ドデシルフェニル、フェニルフェニル、スチレン化フェニル、ベンジルフェニル、p−クミルフェニル、α−ナフチル、β−ナフチル基等が挙げられる。
【0011】
シクロアルキル基、シクロアルケニル基としては例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、メチルシクロペンチル、メチルシクロヘキシル、メチルシクロヘプチル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、メチルシクロペンテニル、メチルシクロヘキセニル、メチルシクロヘプテニル基等が挙げられる。
【0012】
又、R1及びR2は、酸素原子を含む炭化水素基でもよい。酸素原子を含む炭化水素基として特に好ましい基は、(R4―O)m―Hで表わされる基である。R4は、炭化水素基を表すが、R4は、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、スチレンオキサイド残基等の炭素数2〜4のアルキレン基又はスチレンオキサイド残基(フェニルエチレン基)が好ましい。(R4―O)m部は、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、エピクロルヒドリン等のアルキレンオキサイドやスチレンオキサイド等を付加重合することにより得ることができる。又、付加させるアルキレンオキサイド又はスチレンオキサイド等により、R4が決定され、付加させるアルキレンオキサイド又はスチレンオキサイド等は単独重合、2種類以上のランダム共重合、ブロック共重合又はランダム/ブロック共重合であってよい。付加の方法は公知の方法であってよい。R4はエチレン基が好ましく、R4が2種以上の場合は1種はエチレン基であることが好ましい。
【0013】
又、Xは、対イオンとなるアニオン性原子又はアニオン性基を表わす。アニオン性原子又はアニオン性基としては例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メチル硫酸基、エチル硫酸基等が挙げられる。
【0014】
本発明の変性剤により変性される化合物は、分子内にSi−H結合を有する化合物である。分子内にSi−H結合を有する化合物としては特に限定されないが、代表的な化合物は、一般式(2)で表わされる化合物である。
【0015】
一般式(2)において、R3は、各々独立で同一又は異なる水素原子、水酸基、炭化水素基又は酸素原子及び/又はケイ素原子を有する炭化水素基を表わす。炭化水素基としては特に限定されず、前述した炭化水素基が例示できるが、あまりに大きな炭化水素基であるとポリシロキサンとして製造することが難しいため、好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル等の炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル、トルイル、キシリル、エチルフェニル等のアリール基であり、より好ましくはメチル基及び/又はフェニル基である。又、R3としては(ポリ)オキシアルキレン基、(ポリ)アルキルシリルオキシ基等の酸素原子及び/又はケイ素原子を有する炭化水素基でもよい。又、一般式(2)で表わされる化合物には2n+6個のR3基が存在するが、この内1つ以上は水素原子でなければならない。又、nは、0又は1以上の数を表わす。nは、1〜5,000が好ましく、1〜1,000が更に好ましい。
【0016】
本発明の変性剤と、分子内にSi−H結合を有する化合物を反応して得られる本発明のアミノ変性シリコーンは新規化合物である。本発明の変性剤を使用する態様、即ち、本発明のアミノ変性シリコーンを製造する方法は、特に限定されず、公知のヒドロシリル化反応によればよいが、触媒の存在下で反応を行うことが効率的である。触媒としては例えば、過酸化物系触媒、アゾ化合物系触媒、塩化白金酸等の白金系触媒、ロジウム系触媒、コバルト系触媒、パラジウム系触媒、ニッケル系触媒、トリアルキルアミン等が挙げられる。中でも、最も効率的な触媒は塩化白金酸等の白金系触媒である。触媒の使用量は特に限定されないが、通常分子内にSi−H結合を有する化合物1モルに対して10-2〜10-10モル、好ましくは10-3〜10-7モルである。反応は、通常は常圧下で本発明の変性剤、分子内にSi−H結合を有する化合物及び必要な触媒を無溶媒下又は溶媒中で混合して行われる。溶媒としては、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、セロソルブ系溶媒、炭化水素系溶媒等が挙げられる。反応温度は好ましくは0〜200℃、より好ましくは50〜150℃であり、反応時間は好ましくは10分〜20時間である。
【0017】
又、一般式(1)で表わされる化合物からなる変性剤と、分子内に反応性炭素―炭素2重結合を有する化合物と、一般式(2)で表わされる分子内にSi−H結合を有する化合物を反応させて得られるアミノ変性シリコーンも新規化合物である。分子内に反応性炭素―炭素2重結合を有する化合物とはアリル基、メタリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、クロトニル基、プロペニル基等を含む化合物であり、例えば、(ポリ)オキシアルキレンモノ(メタ)アリルエーテル、(ポリ)オキシアルキレンジ(メタ)アリルエーテル、(ポリ)オキシアルキレンモノアルキルモノ(メタ)アリルエーテル、(ポリ)オキシアルキレンモノアリールモノ(メタ)アリルエーテル、(メタ)アクリレート、(ポリ)オキシアルキレンモノ(メタ)アクリレート、(ポリ)オキシアルキレンジ(メタ)アクリレート、(ポリ)オキシアルキレンモノアルキルモノ(メタ)アクリレート、(ポリ)オキシアルキレンモノアリールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アリルグリシジルエーテルとアルコール又はフェノールとの反応物のアルキレンオキサイド付加物又はそのサルフェート、アルキルプロペニルフェノールのアルキレンオキサイド付加物又はそのサルフェート等が挙げられる。反応の方法は特に限定されず、前述の反応方法に準じてよい。
【0018】
本発明のアミノ変性シリコーンは、界面活性能を有する。従って、界面活性剤、消泡剤、乳化剤、洗浄剤、分散剤、離型剤、繊維処理剤、接着剤、防曇剤、艶だし剤、撥水剤、ウレタンフォーム等の整泡剤、塗料用添加剤、帯電防止剤、滑剤、樹脂の内部潤滑剤、樹脂改質剤等として使用することがでる。又、分子内に4級アンモニウム基を有するため、特に繊維処理剤、毛髪処理剤又は塗料添加剤として有用である。
【0019】
本発明のアミノ変性シリコーンを繊維処理剤として使用する場合は、水又は有機溶媒に乳化又は分散させて使用することが好ましい。又、その他の成分、例えばシラン化合物、架橋剤、帯電防止剤、防腐剤、pH調整剤、ポリシロキサン、界面活性剤、溶剤、乳化剤等を添加することができる。繊維処理剤として使用する場合の使用量は特に限定されないが、全量に対して0.01〜30重量%が好ましく、0.05〜20重量%がより好ましく、0.1〜10重量%が更に好ましい。処理の対象となる繊維は例えば、木綿、絹等の天然繊維、アセテート等の半合成繊維、ポリエステル、ナイロン、ポリアミド、ポリアクリレート等の合成繊維又はこれらの混紡交編織物等が挙げられる。
【0020】
本発明のアミノ変性シリコーンを毛髪処理剤、例えばヘアーシャンプー、ヘアーリンス、ヘアーコンディショナー、ヘアートリートメント、ヘアーローション、ヘアーリキッド、ヘアートニック等として使用する場合は、水に乳化又は分散させて使用することが好ましい。又、その他の成分、例えばアルコールエーテル系、エステル系、アミド系等の非イオン界面活性剤、脂肪酸石鹸、アルキルベンゼンスルホン酸系、アルキルエーテルサルフェート系、アルキルサルフェート系、アルキルスルホン酸系等のアニオン界面活性剤、アンモニウム系等のカチオン界面活性剤、カルボベタイン系、スルホベタイン系等の両性界面活性剤、ポリシロキサン等のシリコン系界面活性剤、起泡剤、ハイドロトロープ剤、金属イオン封鎖剤、水酸化ナトリウム等のアルカリ、溶剤、香料、色素等を含有することができる。毛髪処理剤として使用する場合の使用量は特に限定されないが、全量に対して0.01〜50重量%が好ましく、0.05〜40重量%がより好ましく、0.1〜30重量%が更に好ましい。
【0021】
樹脂添加剤として使用する場合は、使用した樹脂の耐ブロッキング性の向上等の効果が発揮され得る。使用の対象となる樹脂としては例えば、オレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアリールエーテル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ハロゲン化オレフィン系樹脂等が挙げられる。使用量は特に限定されないが、全量に対して0.001〜30重量%が好ましく、0.005〜20重量%がより好ましく、0.01〜10重量%が更に好ましい。
【0022】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。尚、以下の実施例中、部及び%は特に記載が無い限り重量基準である。
<本発明の変性剤>
変性剤1:
ジメチルジアリルアンモニウムクロライド
【化4】
【0023】
変性剤2:
【化5】
【0024】
変性剤3:
【化6】
【0025】
変性剤4:
【化7】
【0026】
<分子内に反応性炭素―炭素2重結合を有する化合物>
【化8】
CH2=CHCH2O(CH2CH2O)10H
【0027】
<分子内にSi−H結合を有する化合物>
分子内にSi−H結合を有する化合物1:
【化9】
【0028】
分子内にSi−H結合を有する化合物2:
【化10】
(式中、/は、ランダム重合を表す)
【0029】
分子内にSi−H結合を有する化合物3:
【化11】
(式中、/は、ランダム重合を表す)
【0030】
分子内にSi−H結合を有する化合物4:
【化12】
(式中、/は、ランダム重合を表す)
【0031】
(実施例1)
還流冷却器、滴下ロート、温度計、窒素導入管及び攪拌装置を取り付けた5つ口フラスコに上記変性剤1の60%水溶液63部、イソプロピルアルコール100部、0.1%塩化白金酸イソプロピルアルコール溶液1部を入れた。系を80℃に加熱し、上記分子内にSi−H結合を有する化合物1:185部を30分かけて滴下し、滴下終了後90℃に昇温し、更に1時間加熱した。この後、減圧下で溶媒を除去し、本発明のアミノ変性シリコーン1を得た。
【0032】
以下、同様にして下記の表のとおり本発明のアミノ変性シリコーン2〜6を得た。表中の数字は部を表わす。
【表1】
【0033】
又、比較のシリコーン化合物として以下の1〜3を使用した。
比較のシリコーン1:
ポリジメチルシロキサン
【0034】
比較のシリコーン2:
【化13】
(式中、/は、ランダム重合を表す)
【0035】
比較のシリコーン3:
【化14】
(式中、/は、ランダム重合を表す)
【0036】
(試験1:皮膚刺激性試験)
健康な成人25人を被験者として、本発明のアミノ変性シリコーン1〜7及び比較のシリコーン1〜3を上腕部に貼布し、48時間後の皮膚の様子を目視で観察し以下の基準で評価した。
○:炎症が少しでも見られた者が0人
△:炎症が少しでも見られた者が1〜3人
×:炎症が少しでも見られた者が4人以上
結果は以下のとおり。
【0037】
【表2】
【0038】
(試験2:繊維柔軟性試験)
本発明のアミノ変性シリコーン1〜7及び比較のシリコーン1〜3を各々0.3%溶解させたイソプロピルアルコール溶液に、縦30cm、横20cmの綿ブロード60番の布を浸し、乾燥後、120℃で3分間加熱を行った。処理された布を以下の基準で評価した。又、上記加熱処理終了後、試験布を以下の条件で洗濯し、同様の評価を行った。
【0039】
<洗濯の条件>
洗濯機:ターゴトメーター(120rpm)
温度:30℃
硬度:50ppm(人工硬水)
浴比: 1:30
以上の条件で、試験布を以下のフローを1工程として10回洗浄した。
【0040】
【0041】
【表3】
【0042】
(試験3:抗菌性試験)
試験2で使用した試験布を縦3cm、横3cmに切り、105℃で2時間滅菌した後、試験菌のブイヨン懸濁液を注加し、密閉容器中で37℃、18時間後の生産菌数を計測し、菌数の増減を求めた。
【0043】
【表4】
1)試験前の生菌数 3.0×105
2)試験前の生菌数 4.2×105
【0044】
(試験4:毛髪処理試験)
本発明のアミノ変性シリコーン1〜7及び比較のシリコーン1〜3を、以下に示す処方で配合した。
(シャンプー)
ポリオキシエチレン(5)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム 15%
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 3%
本発明のアミノ変性シリコーン1〜6又は比較のシリコーン1〜3 1.5%
香料 0.2%
精製水 残部
合計 100%
【0045】
(リンス)
塩化ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド 1.5%
セタノール 2%
本発明のアミノ変性シリコーン1〜6又は比較のシリコーン1〜3 0.2%
香料 0.2%
精製水 残部
合計 100%
【0046】
(ヘアオイル)
オクタメチルシクロテトラシロキサン 40%
本発明のアミノ変性シリコーン1〜6又は比較のシリコーン1〜3 8%
無水エタルート 残部
合計 100%
【0047】
以上3種類の毛髪処理剤をパネラーが試験し。下記の基準で泡立ち、コンディショニング性及びべとつきを評価した。
○:汎用品より明らかに優れる
△:汎用品とおおむね同等
×:汎用品より明らかに劣る
【0048】
【表5】
【0049】
(試験5)
スチレン50部、アクリル酸ブチル50部、アクリル酸2部、溶媒として酢酸エチル100部を過酸化ベンゾイルを触媒として溶液重合させ、得られた共重合体溶液に、本発明のアミノ変性シリコーン1〜7及び比較のシリコーン1〜3を固形分に対して1%添加し、ポリエチレンフィルムに塗布して塗膜を作製した。この塗膜についてASTM;D1893−67に準拠して塗膜の耐ブロッキング性を測定した。
【0050】
【表6】
【0051】
【発明の効果】
本発明の効果は、分子内にSi―H結合を有する化合物の変性剤を提供したことにある。又本発明の効果は、新規なアミノ変性シリコーン及び該化合物の具体的用途を提供したことにある。本発明の変性剤によれば、分子内にSi―H結合を有する化合物を変性することができる。
Claims (7)
- 一般式(1)で表わされる化合物からなる変性剤と、一般式(2)で表わされる分子内にSi−H結合を有する化合物を反応させて得られるアミノ変性シリコーン。
- 一般式(1)で表わされる化合物からなる変性剤と、分子内に反応性炭素−炭素2重結合を有する化合物と、一般式(2)で表わされる分子内にSi−H結合を有する化合物を反応させて得られるアミノ変性シリコーン。
- 請求項2又は3記載のアミノ変性シリコーンを必須成分として含有してなる界面活性剤。
- 請求項2又は3記載のアミノ変性シリコーンを必須成分として含有してなる繊維処理剤。
- 請求項2又は3記載のアミノ変性シリコーンを必須成分として含有してなる毛髪処理剤。
- 請求項2又は3記載のアミノ変性シリコーンを必須成分として含有してなる樹脂添加剤。
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