JP3994755B2 - 内燃機関停止時の点火装置制御方法 - Google Patents

内燃機関停止時の点火装置制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の点火装置の制御方法に係り、特に内燃機関を停止させる際の点火装置の制御方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関を停止させる際には、燃料の供給が停止される。この場合、現在の多くの内燃機関、特に車輌用内燃機関に於いては、燃料の供給は、最終的に燃料噴射弁により制御されているので、燃料供給の停止は、機関停止が決定された後、内燃機関の作動サイクルに同期した次回の燃料噴射時期に燃料噴射弁を開弁させないようにすればよい。しかし、内燃機関の燃焼室壁には、排気行程が終了した時点に於いても、幾分かの燃料が付着している。また特に、燃料噴射弁が吸気ポート内へ燃料を噴射するポート噴射式内燃機関に於いては、吸気ポートの壁面には、機関の運転中、常時かなりの量の燃料が付着している。そのため、機関を停止させるべく燃料噴射弁の開弁が停止されても、暫時、機関がその慣性にて回転する間、それに伴って燃焼室内に吸入された吸気には、上記の壁面付着燃料に基づく燃料が添加される。
【0003】
旧来、内燃機関、特に車輌用内燃機関の停止は、イグニションスイッチをオフにすることにより、燃料噴射弁、それに燃料を供給する燃料ポンプ、さらにガソリンエンジンでは混合気に点火する点火装置等の全ての電源が一斉に遮断されることにより行われていた。しかし、近年のマイクロコンピュータによる車輌運転制御装置を備えた車輌に於いては、イグニションスイッチがオフとされた後も、車輌運転制御装置による任意の自動電源処理が可能である。そこで、特開2000−337238には、多気筒内燃機関に於いて、運転停止指令に基づいて各気筒に対する燃料噴射を停止した後にも、点火装置を作動させ、燃料噴射停止直前に噴射された燃料による各気筒の混合気に各々対応する点火信号が全て出力されるまで点火装置の停止を遅らせ、しかる後、点火信号を停止することが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の特開公報に提案されている如く機関停止時に燃料供給の停止に対し点火装置の作動停止を遅らせることにより、確かに燃料噴射停止直前に噴射された燃料や壁面付着燃料による混合気の燃焼を図ることができるが、この場合、点火装置の延長作動により行われる混合気の燃焼は、希薄混合気によるリーン燃焼となり、NOxが多量に発生する恐れがある。現在の車輌用内燃機関は、殆ど全てその排気系にNOxを浄化する触媒を備えているので、上記のリーン燃焼により発生したNOxは、排気浄化触媒にて処理されればよいのであるが、リーン燃焼による排気ガスが触媒にもたらされると、触媒のNOx浄化率が低下し、NOxが浄化されずに排出される虞れがある。このことは、ハイブリット車やエコラン車の如く内燃機関停止の頻度が高い場合には特に重大である。
【0005】
一方、内燃機関の排気ガス中に含まれるHCやCOの如き未燃成分が酸化触媒や三元触媒にて酸化処理されると発熱し、触媒が過熱により劣化する恐れがある。そこで、機関停止時に於ける燃料供給停止直後の排気ガスの浄化処理に於いては、リーン燃焼によるNOx浄化度の低下との兼ね合いに於いて、触媒を過熱から保護すべく未燃成分をどの程度まで事前に燃焼により浄化しておくべきかについて、排気ガス浄化性能と触媒の耐久性を含めた総合的な評価に基づく選択がなされるのが好ましい。
【0006】
本発明は、上記の観点に立って、排気系に排気ガス浄化触媒を備えた内燃機関の停止時の点火装置の制御について、上記の総合的評価に於いて最も有効な点火装置の制御方法を提供することを主たる課題としている。
【0007】
更に、本発明は、内燃機関を停止させるべく燃料の供給を停止したとき、燃料供給停止直後に生ずる希薄混合気の可燃成分を燃焼室内にて燃焼させるか未燃分として排気系に排出させて排気ガス浄化触媒にて浄化するかの選択を排気ガス浄化触媒の温度に応じて選択することに関して、逆に触媒温度が低く、上記の可燃成分が未燃成分として排気系に排出されたとき触媒にて十分に浄化されなくなることをも考慮して、上記の選択を行うことを副たる課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の主たる課題および副たる課題を解決するものとして、本発明は、排気系に排気ガス浄化触媒を備えた内燃機関の点火装置を制御する方法にして、内燃機関を停止させるべく燃料の供給を停止したとき、燃料供給停止直後に生ずる希薄混合気の可燃成分を燃焼室内にて燃焼させるか未燃分として排気系に排出させて前記排気ガス浄化触媒にて浄化するかの選択を前記排気ガス浄化触媒の温度に応じて選択し、前者を選択するか後者を選択するかに応じて、燃料供給停止の時点より前記点火装置の作動を停止させる時点を遅らせるか否かを選択することを特徴とする点火装置制御方法を提供するものである。
【0009】
特に上記の主たる課題を達成するには、上記の如き点火装置制御方法に於いて、排気ガス浄化触媒の温度が第一の所定値以上のとき未燃成分の酸化処理により触媒に過熱が生ずることを防止すべく、前記の時点を遅らせることが選択されてよい。
【0010】
この場合、排気ガス浄化触媒の温度が前記第一の所定値を越える度合が大きい程燃料供給停止の時点より点火装置の作動を停止させる時点を遅らせる度合が大きくされてもよい。
【0011】
一方、上記の副たる課題を達成するには、上記の如き点火装置制御方法に於いて、排気ガス浄化触媒の温度が未燃成分の酸化処理に不十分な第二の所定値以下のとき、前記前者が選択されてよい。
【0012】
また、上記いずれの課題を達成する場合にも、上記の如き点火装置制御方法に於いて、内燃機関を停止させるべく燃料の供給を停止したとき、触媒の酸素蓄え量が所定のしきい値以下であるときには前記の選択に凌駕して燃料供給停止の時点より点火装置の作動を停止させる時点を遅らせる制御がなされてよい。
【0013】
尚、燃料供給停止時点に於ける内燃機関の燃焼室壁面や吸気ポート壁面への燃料の付着量は、吸入空気量、機関回転数、弁開閉タイミング調整装置の進角度等より一時遅れ考慮して推定できるので、上記いずれの課題を達成する場合にも、燃料供給停止時点に対する点火装置作動停止時点の遅延は、燃料供給停止時点に於ける燃焼室壁面や吸気ポート壁面への燃料の付着量が所定値以上であるときのみ行われるようになっていてよい。
【0014】
【発明の作用及び効果】
上記の如く排気系に排気ガス浄化触媒を備えた内燃機関を停止させるべく燃料の供給を停止したとき、燃料供給停止直後に生ずる希薄混合気の可燃成分を燃焼室内にて燃焼させるか未燃分として排気系に排出させて排気ガス浄化触媒にて浄化するかを、排気ガス浄化触媒の温度に応じて選択するようにし、前者を選択するか後者を選択するかに応じて、燃料供給停止の時点より点火装置の作動を停止させる時点を遅らせるか否かを選択するようにしておくことにより、機関停止時に燃料供給を停止したとき、機関の惰性回転に伴って燃焼室内へ吸入される吸気に燃焼室壁面或いは吸気ポート壁面より剥離した付着燃料が混入する現象に対し、これによって生じた混合気を機関の燃焼室にて燃焼させるか、あるいはその燃料を未燃成分として排気系に排出させ、触媒にて酸化させるかの異なる対処を触媒温度に応じて選択することができ、機関停止時に、リーン燃焼になってもそれを行うのがよいのか、未燃成分を触媒にて酸化処理するのがよいかについて、排気ガス浄化性能と触媒の耐久性を含めた総合的な評価を行なって、長期的観点から最適の排気ガス浄化を達成することができる。
【0015】
この場合、先ず、排気ガス浄化触媒の温度に基づいて、燃料供給停止時点に対し点火装置作動停止時を遅らせるか否か、即ち、遅延を行うか行わないかのデジタル的制御が必要であるが、これについては、燃料供給停止直後に生ずる希薄混合気の可燃成分を未燃成分として排気ガス浄化触媒にて酸化処理する場合に、触媒の過熱が問題となるような触媒温度についての第一の所定値を設定し、触媒温度がそれ以上のときには、ある所定の遅延時間から始まって燃料供給停止時点に対する点火装置作動停止時の遅延を行うようにすればよい。
【0016】
その上で、一つの制御態様として、排気ガス浄化触媒の温度がそのような第一の所定値を越える度合が大きい程燃料供給停止の時点より点火装置の作動を停止させる時点を遅らせる度合が大きくされるような制御がなされれば、機関停止時に於ける燃料供給停止直後の排気ガスの浄化処理について、リーン燃焼によるNOx浄化度の低下との兼ね合いに於いて触媒を過熱から保護すべく未燃成分をどの程度まで事前に燃焼により浄化しておくべきかについて、排気ガス浄化性能と触媒の耐久性を含めた総合的な評価をより繊細に行うことのできる制御が達成される。
【0017】
一方、排気ガス浄化触媒の温度が未燃成分の酸化処理に不十分な第二の所定値以下のときにも、可燃成分を燃焼室内にて燃焼させる前記前者を選択するようにしておけば、触媒の昇温不足により触媒が十分活性化せず、未燃成分が触媒にて十分浄化されることなく大気へ排出されることを防止することができる。
【0018】
こうして、排気浄化触媒の温度が未燃成分の酸化処理により過熱を生ずる恐れのある前記第一の所定値と未燃成分の酸化処理に不十分な前記第二の所定値の間にあるとき、燃料供給停止直後に生ずる希薄混合気の可燃成分を未燃分として排気系に排出させて排気ガス浄化触媒にて浄化する前記後者を選択するようにしておくことにより、排気ガス浄化触媒をその作動に最適の温度範囲にあるとき未燃成分処理のために十分に作動させ、HCやCOの如き未燃成分の排出を抑制すると共に、リーン燃焼による多量のNOxの排出を回避し、NOx浄化触媒の劣化を抑制することができる。
【0019】
しかし、内燃機関を停止させるべく燃料の供給を停止したとき、触媒の酸素蓄え量が所定のしきい値以下であるときには、触媒に於ける未燃成分の酸化処理が十分に行われない虞れがあるので、前記の選択に凌駕して燃料供給停止の時点より点火装置の作動を停止させる時点を遅らせ、未燃成分を燃焼室内にて燃焼させるのが好ましい。
【0020】
尚、上記の燃料供給停止時点に対する点火装置作動停止時点の遅延は、そもそも燃料供給停止時点に於ける内燃機関の燃焼室壁面や吸気ポート壁面への燃料の付着に起因する対策であるので、かかる制御は、燃料供給停止時点に燃焼室壁面や吸気ポート壁面への燃料の付着量が所定値以上であることを条件として行われるようになっていてよい。
【0021】
【発明の実施の形態】
添付の図1は、本発明による内燃機関停止時の点火装置制御方法の実施態様を総合的に示すフローチャートである。尚、本発明は、上記の通り排気系に排気ガス浄化触媒を備えた内燃機関の点火装置を制御する方法に係わるものであり、特にハイブリット車やエコラン車に於ける内燃機関の如く、機関停止が頻繁に行われる車輌に適用されるに有効なものであるが、ハイブリット車やエコラン車を含む車輌一般に於ける内燃機関、その燃料噴射弁その他の燃料供給手段および点火装置の一般的構成およびその作動、ならびに現今の車輌、特にハイブリット車やエコラン車に搭載されているマイクロコンピュータを備えた車輌運転制御装置は、この技術の分野に於いては周知であり、本発明の要旨に鑑みれば、それらについての詳細な説明は不要にして、徒に明細書および図面の記載を冗長化するものと考えられるので、省略する。
【0022】
図示のフローチャートによる制御は、図には示されていない車輌、特にハイブリッド車またはエコラン車のイグニションスイッチが閉成され、本発明が組み込まれた車輌の運行が開始されることにより開始されてよい。制御が開始されると、ステップ1に於いて、特にハイブリッド車またはエコラン車の場合には車輌のコンピュータを備えた車輌運転制御装置の制御判断により、内燃機関を停止させるべく燃料供給の停止が行われたか否かが判断される。答がノーである限り、制御はステップ1の前に戻り、ステップ1の答がイエスになることに備える。そして、燃料供給の停止が行われると、そのことがステップ1にて判断され、ステップ1の答がノーよりイエスに転ずる。これより制御はステップ2へ進む。
【0023】
ステップ2に於いては、燃焼室壁面、或いはポート噴射式の内燃機関の場合には燃焼室壁面と吸気ポート壁面とに付着している燃料の量の推定値が所定のしきい値以上であるか否かが判断される。かかる付着燃料量の推定は、上記の如く吸入空気量、機関回転数、弁開閉タイミング調整装置の進角度等より推定できる。かかる付着燃料量の推定は公知の技術であり、本発明の主たる要旨をなすものではないので、ここでその詳細について記述することは省略する。尚、このことは、例えば、特開平5-33697、特開平11-218043、特開平11-36936に記載されている。
【0024】
この実施例では、ステップ2の答がノーのときには、制御はそのまま後述のステップ9へ進み。直ちに点火装置の作動が停止される。ステップ2の答がイエスであれば、制御はステップ3へ進む。尚、このステップ2による付着燃料量に基づく判断制御は省略されてもよい。
【0025】
ステップ3に於いては、排気ガス浄化触媒の温度が、燃料供給停止と同時に点火装置の作動も停止され、その後燃焼室壁や吸気ポート壁面に付着した燃料が燃焼室内にて燃焼されることなく触媒にもたらされ、それが触媒にて酸化発熱したとき、触媒の過熱が問題となるような所定のしきい値温度Tc1以上であるか否かが判断される。触媒の温度は、触媒に温度センサを設けることにより直接計測されてもよく、或いは内燃機関の吸入空気量、機関回転数、弁開閉タイミング調整装置の進角度等より一時遅れ考慮してこれを推定することもできる。
【0026】
答がノーのとき、即ち、触媒の温度がさほど高くないときには、制御はステップ4へ進み、今度は触媒の温度が排気ガス中に含まれる未燃成分を浄化させるに十分な活性度を得るに必要なしきい値温度Tc2以下であるか否かが判断される。
【0027】
答がノーのとき、即ち、触媒の温度がTc1とTc2の間にあるときには、制御はステップ5へ進む。ステップ5に於いては、触媒の酸素蓄え量が未燃成分を酸化処理するに必要な所定値以下であるか否か、即ち、触媒の酸素蓄え量が触媒を有効に作動させるに十分な値に達していないかどうかが判断される。この判断は、その時点に先立つある所定期間内の機関運転に於ける空燃比の経過等より可能である。
【0028】
そして、ステップ3、4、5のいずれの答がイエスのときにも、制御はステップ6へ進む。ステップ6に於いては、図には示されていない上記の車輌運転制御装置を構成するマイクロコンピュータの一部により得られるカウンタのカウント値Cが所定値Co以上であるから否かが判断される。ステップ6は次のステップ7と共にタイマを構成するものであり、ここでは内燃機関を停止させるべく燃料の供給が停止された時点より点火装置の作動を停止させる時点までの遅れ時間を計測するものである。カウント値Cは制御の開始時に0にリセットされており、ステップ7にて1ずつ増分されるので、制御の進行に於けるサイクルタイムに応じてCoの値を適当に設定しておくことにより、上記の遅れ時間を計測することができる。この場合、Coの値は一定値に設定されていてもよいが、触媒温度に応じて遅延時間の大きさを変えるよう、触媒温度に応じて温度が高い程大きい値とされるよう可変に設定されるようになっていてもよい。
【0029】
こうして、ステップ3、4、5のいずれの答がイエスのときにも、燃料供給が停止された時点より所定の遅れ時間をとって制御はステップ8へ進み、ここでカウント値Cを0にリセットした後、ステップ9へ進み、ここで初めて点火装置が停止される。従って、この場合には、燃料供給の停止の後、燃焼室壁面やポート噴射式内燃機関の場合に吸気ポート壁面に付着していた燃料が吸気中に添加されて生じた希薄混合気は、点火の延長により、リーン燃焼ではあるが、燃焼室内にて燃焼される。
【0030】
一方、図より明らかな通り、ステップ2の答がノーのとき、あるいはステップ5の答がノーのときには、制御は直ちにステップ9へ進み、燃料供給の停止に対し遅れ時間をとることなく直ちに点火装置の作動も停止される。この場合には、燃料供給の停止の後、燃焼室壁面や吸気ポート壁面に付着していた燃料が吸気中に添加されて生じた希薄混合気に於ける可燃性分は、燃焼室内にて燃焼されることなく排気ガスとともに排出され、未燃性分の酸化処理のために最適の温度にある排気浄化触媒にて酸化処理されることとなる。この場合にはリーン燃焼は生じないので、NOxの発生は抑えられ、NOx浄化触媒が過大の負荷を蒙ることが避けられる。
【0031】
図示のフローチャートについて、ステップ2を省略してもよいことは既に記したが、同様にステップ4またはステップ5についても、これらは何れか一方または両方が省略されてもよく、ステップ4および5の両方が省略されたときにも、上に記した本発明の主たる課題は達成される。ステップ4が省略され、ステップ5が設けられているときには、ステップ3の答がノーのとき、制御はステップ5へ進めばよい。ステップ4が設けられ、ステップ5が省略されたときには、ステップ4の答がノーのとき、制御はステップ9へ進めばよい。ステップ4および5の両方が省略されたときには、ステップ3の答がノーのとき、制御はステップ9へ進めばよい。
【0032】
以上に於いては本発明を一つの総合的な実施例について詳細に説明したが、これらの実施例について、上記の省略を含み、本発明の範囲内にて種々の修正が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による内燃機関停止時の点火装置制御方法を一つの総合的な実施例について示すフローチャート。

Claims (6)

  1. 排気系に排気ガス浄化触媒を備えた内燃機関の点火装置を制御する方法にして、内燃機関を停止させるべく燃料の供給を停止したとき、燃料供給停止直後に生ずる希薄混合気の可燃成分を燃焼室内にて燃焼させるか未燃分として排気系に排出させて前記排気ガス浄化触媒にて浄化するかの選択を前記排気ガス浄化触媒の温度に応じて選択し、前者を選択するか後者を選択するかに応じて、燃料供給停止の時点より前記点火装置の作動を停止させる時点を遅らせるか否かを選択し、前記排気ガス浄化触媒の温度が未燃成分の酸化処理に不十分な所定値以下のとき、前記前者を選択することを特徴とする点火装置制御方法。
  2. 前記排気ガス浄化触媒の温度が前記後者を選択したとき触媒の過熱が問題となるような所定値以上のとき未燃成分の酸化処理により該触媒に過熱が生ずることを防止すべく前記前者を選択することを特徴とする請求項1に記載の点火装置制御方法。
  3. 前記排気ガス浄化触媒の温度が前記後者を選択したとき触媒の過熱が問題となるような所定値を越える度合が大きい程燃料供給停止の時点より点火装置の作動を停止させる時点を遅らせる度合が大きくされることを特徴とする請求項2に記載の点火装置制御方法。
  4. 燃料供給停止時点に対する点火装置作動停止時点の遅延は、燃料供給停止時点に於ける内燃機関の燃焼室壁面への燃料の付着量が所定値以上であるとき行われることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の点火装置制御方法。
  5. 燃料供給停止時点に対する点火装置作動停止時点の遅延は、燃料供給停止時点に於ける内燃機関の吸気ポート壁面への燃料の付着量が所定値以上であるとき行われることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の点火装置制御方法。
  6. 排気系に排気ガス浄化触媒を備えた内燃機関の点火装置を制御する方法にして、内燃機関を停止させるべく燃料の供給を停止したとき、燃料供給停止直後に生ずる希薄混合気の可燃成分を燃焼室内にて燃焼させるか未燃分として排気系に排出させて前記排気ガス浄化触媒にて浄化するかの選択を前記排気ガス浄化触媒の温度に応じて選択し、前者を選択するか後者を選択するかに応じて、燃料供給停止の時点より前記点火装置の作動を停止させる時点を遅らせるか否かを選択し、内燃機関を停止させるべく燃料の供給を停止したとき、前記触媒の酸素蓄え量が所定のしきい値以下であるときには前記の触媒温度条件に凌駕して燃料供給停止の時点より前記点火装置の作動を停止させる時点を遅らせることを特徴とする点火装置制御方法。
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