JP3994391B2 - ミシン及び糸通し制御プログラム - Google Patents

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Description

本発明はミシン及びミシン糸通し制御プログラムに関し、特に、糸引き部材により糸ループを解消することが可能なミシン及び糸通し制御プログラムであって、糸端保持手段による保持が解除された際に、糸が縫針の目孔から抜けることを防ぐことが可能なミシン及び糸通し制御プログラムに関するものである。
従来、縫針の目孔に自動的に糸を通すことが可能な糸通し手段を備えたミシンが提案されてきた。例えば、特許文献1に記載の糸通し機構によると、糸案内溝などにより案内されて糸端が糸保持部に保持された糸が、その途中部を糸把持部に把持されると共に糸係止部に係止されつつ、縫針の目孔の近傍に移動される。次に、フックが係止部とは反対側から縫針の目孔の近傍まで移動されて目孔に通され、このフックに糸が糸係止部によって掛けられた後、フックが目孔から抜かれて糸が糸通しされる。
特開平8−173676号公報 特開昭51−24353号公報
しかし、特許文献1の糸通し機構では、フックにより目孔に通された糸は、フックと目孔との間でループ状になるが、従来、この糸ループは作業者が糸端側の糸ループの糸を引くことで解消しなければならなかった。このループ解消作業は、縫針の近傍の狭い場所に指を入れて、糸の糸端側を探して行わなければならず、作業者にとっては非常に困難な作業であった。また、この糸通し機構においては、糸把持部により糸の緊張が維持されるので、フックにより目孔に通された糸とフックとの係合が解除されると、糸取りバネなどにより糸が引かれて、糸が目孔から抜ける、糸抜けといった問題も生じている。
そこで、特許文献2のように糸ループを解消可能な位置まで糸引きする糸通し機構が提案されている。この糸通し機構によれば、3つの糸挟み器を有し、糸切れした糸を第1の糸挟み器が挟み、この糸挟み器から第2の糸挟み器に渡され、この第2の糸挟み器が縫針の目孔の近傍まで糸を移動させて目孔に糸を通し、この通された糸を第3の糸挟み器が保持した状態で糸ループが解消されるまで糸引きし糸通しされる。しかし、この糸通し機構においても、3つの糸挟み器とこれらを夫々別々に駆動させるための駆動機構などが必要なためミシンが非常に複雑になり、到底実用に耐えうるものではない。
本発明の目的は、糸端保持手段による保持が解除された際に、糸が縫針の目孔から抜けることを防ぎ、糸ループを解消して確実に糸通しができるミシン及び糸通し制御プログラムを提供しようとするものである。
請求項1のミシンは、縫針の目孔に糸通しフックにより糸通しする糸通し手段と、前記縫針の目孔を通って下方へ延びる糸を糸払いする糸引き部材を含む糸引き手段と、糸通しフックに糸掛けされた糸の糸端を保持する糸端保持手段と、糸引き手段を制御する制御手段とを備えたミシンにおいて、前記糸引き部材の先端部には、糸引き部材の進出方向と後退方向に糸を移動可能な糸掛部が形成され、前記制御手段は、糸通しフックにより縫針の目孔に糸通しされたループ状の糸を前記糸掛部に係合可能な係合位置まで前記糸引き部材を進出駆動させた後、前記糸引き部材を後退駆動させて前記糸端保持手段による糸の保持を解消させるまでの間に、少なくとも一度前記糸引き部材を進出駆動させて前記糸掛部により糸を前記進出方向に移動させて糸を繰り出すものである。
このミシンにおいて糸通しする場合は、縫針の目孔に通されて糸が掛けられた状態で糸通し手段の糸通しフックが目穴から抜かれる。次に、目孔から抜かれた糸通しフックと目孔との間に形成されたループ状の糸に係合する係合位置まで、制御手段によって糸引き手段の糸引き部材が進出方向へ駆動され、糸引き部材の糸掛部に糸が係合される。次に、糸掛部に係合された糸と共に糸引き部材が後退移動されて糸端保持手段による糸端保持が解消されるまでに、少なくとも一度糸引き部材が進出駆動されて、糸掛部に係合された糸が前方へ移動され、糸が繰り出される。その後、糸掛部に係合された糸と共に糸引き部材が後退移動されると、糸が繰り出されたため糸が弛み、糸が糸通しフックから離脱され、更に、糸引き部材が糸と共に後退駆動されると、糸ループが解消され、糸が完全に糸通しされる。
請求項2のミシンは、前記糸掛部は、前記糸引き部材を進出方向に駆動する時に糸と係合する後糸掛部と、前記糸引き部材を後退方向に駆動する時に糸と係合する前糸掛部とを備えるものである。このミシンによれば、糸引き部材が進出方向に駆動されると、糸が後糸掛部に係合されつつ進出方向へ移動されて糸が繰り出され、一方、糸引き部材が後退方向へ駆動されると、糸が前糸掛部に係合されて移動される。
請求項3のミシンは、前記糸掛部は、前記糸引き部材の進出方向への駆動時に糸を前記後糸掛部へ案内する糸案内溝を備えたものである。糸引き部材が係合位置まで進出方向へ駆動されると、糸案内溝によって糸が後糸掛部まで案内されて係合される。
請求項4の糸通し制御プログラムは、縫針の目孔に糸通しフックにより糸通しする糸通し手段と、前記糸通しフックにより縫針の目孔に糸通しされたループ状の糸を糸引きすると共に糸引き部材の先端部に設けられた糸掛部により糸の繰り出しが可能な糸引き手段と、前記糸通しフックに糸掛けされた糸の糸端を保持する糸端保持手段と、前記糸引き手段と前記糸通し手段とを制御する制御手段と、前記糸通しフックを縫針の目孔に通す指令を入力する第1操作部と、糸通しするために前記糸通しフックを後退駆動させる指令を入力する第2操作部とを備えたミシンにおいて、前記縫針の目孔に糸通しする為に制御手段のコンピュータに実行させる糸通し制御プログラムであって、前記第1操作部からの指令に応答して縫針の目孔に糸通しフックを通す第1ルーチンと、前記第2操作部からの指令に応答して糸通しするために糸が掛けられた糸通しフックを目孔から抜き、所定距離移動させたループ解消位置に停止させる第2ルーチンと、前記糸引き部材を進出駆動させて、糸通しフックにより縫針の目孔から延びたループ状の糸に、糸引き手段の糸掛部を係合させる第3ルーチンと、前記糸引き部材を後退駆動させて前記糸端保持手段による糸端保持を解消させるまでの間に、少なくとも一度糸引き部材を進出駆動させて糸を繰り出してから糸端保持を解消させる第4ルーチンとを備えたものである。
この糸通し制御プログラムにおいて糸通しする場合には、まず、第1ルーチンでは、第1操作部が操作されると、制御手段により縫針の目孔に糸通し手段の糸通しフックが通される。次に、第2ルーチンでは、第2操作部が操作されると、糸が掛けられた糸通し手段の糸通しフックが目穴から抜かれ、ループ解消位置まで所定距離移動される。次に、第3ルーチンでは、目孔から抜かれた糸通しフックと目孔との間に形成されたループ状の糸に係合するまで、糸引き手段の糸引き部材が進出方向へ駆動され、糸引き部材の糸掛部に糸が係合される。
次に、第4ルーチンでは、糸掛部に係合された糸と共に糸引き部材が後退方向へ移動されて糸端保持手段による糸端保持が解消されるまでに、少なくとも一度糸引き部材が進出駆動されて、糸が前方へ移動され、糸が繰り出される。その後、糸掛部に係合された糸と共に糸引き部材が後退移動されて糸端保持手段による糸端保持が解消された後、糸ループが解消され、糸が完全に糸通しされる。
請求項1の発明によれば、従来から糸払いするために設けられている糸引き機構により、目孔と糸通しフックとの間に形成された糸ループを解消し、目孔に糸を完全に糸通しすることができる。即ち、ミシンの構成を複雑にすることなく、糸ループを解消して、完全に糸通しすることができる。糸と共に糸引き部材を進出方向へ駆動させて糸を繰り出してから、糸端保持手段により緊張されている糸の糸端保持を解除するので、緊張が解除された糸が糸取りバネなどにより引かれて目孔から抜けることがなく、確実に糸通しすることができる。また、糸を繰り出して糸を弛ませることで、糸通しフックからの糸の離脱を確実なものとすることができる。
請求項2の発明によれば、糸引き部材の進出駆動及び後退駆動時に、糸と係合して糸を移動させることができ、進出駆動時の糸の繰り出し及び糸通しを確実なものとすると共に、後退駆動時の糸引き手段(糸引き部材)による糸の引き込み及び糸ループ解消を確実なものとすることができる。
請求項3の発明によれば、糸引き部材を係合位置へ進出駆動させた際に、糸案内溝により糸を確実に後糸掛部に移動させることができる。
請求項4の発明によれば、請求項1と同様の効果を奏することができる。
糸抜けすることなく、糸ループを解消して、確実に目孔に糸を糸通しすることが可能なミシンを提供するという本発明の目的を、糸掛部に糸が係合された糸引き部材を進出方向へ駆動させて糸を繰り出してから、糸端保持手段による糸端保持を解除し、糸ループを解消することで実現した。
本発明の実施例について説明する。本実施例は、6本の縫針を有する多針式ミシンに本発明を適用した一例である。尚、図1に矢印で示す作業者が位置する方向を前方とし、作業者から見て左右方向を左右方向とする。
図1,図2に示すように、多針式ミシンMを支持する左右1対の支持部1と、支持部1の後瑞部に立設する脚柱部2と、脚柱部2の上端部から前方へ延びるアーム部3と、アーム部3の先端部に左右方向に移動可能に設けられ6本の縫針10を有する針棒ケース4と、アーム部3の途中部に設けられた操作パネル5と、脚柱部2から前方へ延びるシリンダベッド部6と、刺繍枠保持機構7などを備えている。
図3,図4に示すように、アーム部3には、縫針10の目孔11に上糸Tを通すための糸通し機構12と、上糸Tを糸引きするための糸引き機構13などが設けられている。
糸通し機構12は、糸通しフック20を縫針10の目孔11に進退させて、糸通しフック20に掛けられた上糸Tを目孔11に糸通しするためのものである。図3,図5に示すように、糸通し機構12は、パルスモータからなる糸通しモータ15と、ガイドラック16と、ガイドフレーム17と、第1,第2リンク部材18,19と、左右1対のフックガード20aによりガードされた糸通しフック20などを備えている。
ガイドラック16の前端部には、糸通しモータ15の出力軸15aに係合されるラック部21が形成されている。ガイドラック16の左右方向中央部には、略全長に亙って被ガイド溝23が形成され、この被ガイド溝23には、ガイドラック16を上下方向にガイドするためにフレーム22に固定された上下1対のガイドピン24が摺動可能に挿通されている。ガイドラック16の下端部には、上端がフレーム22に固定されたガタツキ防止用のバネ29が連結されている。
第1リンク部材18の後瑞部は、ガイドラック16の下端部に回動可能に連結され、第1リンク部材18の前端部は、第1リンク部材18をガイドするためにガイドフレーム17のガイド溝26に挿通された第1被ガイドピン25を介して第2リンク部材19の後端部に回動可能に連結されている。第2リンク部材19には、第2リンク部材19をガイドするためにガイドフレーム17のガイド溝26に挿通された第1,第2被ガイドピン25,28が装着されている。第2リンク部材19の先端部には、フックガード20aと共に糸通しフック20が固定されている。
図4〜図6に示すように、糸引き機構13は、パルスモータからなる駆動モータ31と、セクターギヤ32と、糸引き部材33と、リンク部材34と、ガイド部材35などを有する。
セクターギヤ32は、側面視にて略半円状に形成され、その外周の一部に歯が形成されている。リンク部材34は、板状に形成されている。リンク部材34の後瑞部は、セクターギヤ32に回動可能に枢支され、リンク部材34の前端部は、糸引き部材33に回動可能に枢支されている。
図5,図6に示すように、糸引き部材33の先端部には、糸引き部材33の進出方向と後退方向に上糸Tを移動可能な糸掛部36が形成されている。ここで進出方向とは、図3、図4に示す前方且つ下方方向であり、後退方向は後方且つ上方方向である。この糸掛部36には、ガイド部36aと、前糸掛部36bと、後糸掛部36cと、ガイド部36aから後糸掛部36cに繋がる糸案内溝36dが形成されている。ガイド部36aは、糸引きする場合に上糸Tを糸掛部36の内部にガイドし、糸案内溝36dは、上糸Tを後糸掛部36cにガイドするためのものである。前糸掛部36bには、糸引き部材33が後退駆動される場合に上糸Tが係合されて、上糸Tが糸引き部材33と共に移動される。後糸掛部36cには、糸引き部材33が進出駆動される場合に上糸Tが係合されて、上糸Tが糸引き部材33と共に移動され、糸駒(図示略)から上糸Tが繰り出される。糸引き部材33の後端部には、鉛直方向に立設された連結部33aが形成され、この連結部33aにリンク部材34の前端部が連結される。
図3に示すように、ガイド部材35は、前端部が下方に向くようにアーム部3の先端部に蓋部材35bを介して固定されている。図6に示すように、ガイド部材35には、糸引き部材33を収容し、ガイドするための凹部35aが形成され、この凹部35aに糸引き部材33が配設された状態で上から蓋部材35bが被せられている。
次に、糸通し機構12及び糸引き機構13による糸通しについて説明する。
上糸Tを糸通しする場合には、図7−1に示す待機位置に糸通しフック20及び糸引き部材33が位置する状態から、糸通しモータ15が図3の矢印Aの方向に回転駆動され、ガイドラック16がガイドピン24によってガイドされつつ下方へ移動される。ガイドラック16が下方へ移動されると、ガイドラック16の下端部に装着された第1リンク部材18が第1被ガイドピン25と共にガイド溝26にガイドされつつ移動され、更に、第1リンク部材18の前端部に連結された第2リンク部材19も第1,第2被ガイドピン25,28と共にガイド溝26にガイドされつつ移動され、図3、図10に示すように、糸通しフック20が糸掛位置まで移動されて目孔11に挿通される。
次に、詳しくは後述するが、図9,図10に示すように、糸通しフック20に上糸Tが掛けられた状態で、上記と逆方向に糸通しモータ15が駆動されて、糸通しフック20が目孔11から抜かれて、上糸Tが目孔11に糸通しされ、図7−2,図8に示すように、ループ解消位置で糸通しフック20が停止される。
次に、図8に示すように、目孔11と糸通しフック20との間にループ状の糸ループLが形成されている状態で、駆動モータ31が図4の矢印Bの方向へ回転駆動されて、セクターギヤ32が回動され、この駆動力がリンク部材34を介して糸引き部材33に伝達され、図7−2に示す待機位置に位置する糸引き部材33が、図7−3に示す係合位置までガイド部材35によってガイドされつつ下方且つ前方へ進出駆動される。この係合位置では、糸引き部材33の先端部に形成された糸掛部36は、糸通しフック20と目孔11との間に形成された糸ループL(図8参照)の間に挿入されると共に、糸ループLの糸端側の糸が糸引き部材33のガイド部36a及び糸案内溝36dに案内され後糸掛部36cに係合される。
次に、図7−4に示すように、矢印Bと逆方向に駆動モータ31が回動されて糸引き部材33が所定距離だけ後退駆動される。尚、ここでいう所定距離とは、後述する糸端保持機構40による上糸Tの糸端保持が解消されない程度の、糸引き部材33の移動距離のことである。次に、図7−5に示すように、糸引き部材33が進出駆動される。この糸引き部材33の移動に伴って、上糸Tも後糸掛部36cに係合されて進出方向へ移動され、糸駒から上糸Tが繰り出される。次に、糸引き部材33が後退駆動されると、上糸Tが繰り出されたので上糸Tが若干弛み、その結果、糸通しフック20から上糸Tが離脱される。更に、糸引き部材33が、後退駆動され、上糸Tが前糸掛部36bに係合されて、糸引き部材33の後退駆動により引き込まれることにより、上糸Tの糸端保持が解消されて糸ループLが解消された後、上糸Tは糸引き部材33の軌道状に設けられたマジックテープ(登録商標)などからなる糸保持テープ37に受け渡されて保持される。最後に、糸通しモータ15が矢印Aと逆方向へ回転駆動されて、糸通しフック20が待機位置へと移動される。
糸引き機構13は、糸替えの場合に上糸Tを糸払いするためのものでもある。糸払いの場合には、上糸Tが目孔11から下方へ垂れて延びているので、糸掛部36が縫針10の鉛直下方に達するまで、糸払い部材33が糸通しの場合と同様の軌道で進出方向へ移動され、糸掛部36に上糸Tが係合された後、糸引き部材33が待機位置まで後退方向へ移動されて、上糸Tが糸保持テープ37に保持される。
尚、駆動モータ31は、ミシンモータ77(図12参照)から針棒38への駆動力の伝達を切断する針棒釈放機構39をも駆動させるが本願とは直接関係ないので説明を省略する。
図4,図9及び図10に示すように、針棒ケース4には、縫針10が下端部に装着された針棒38と、加工布を押えるための布押え部材41と、糸端保持機構40と、糸通し用糸保持機構42(以下、糸保持機構42)と、糸取りバネ45等が設けられている。尚、針棒38,糸端保持機構40,布押え部材41,糸保持機構42は、夫々6個若しくは6本設けられている。
6本の針棒38は、針棒ケース4と共に左右方向に移動されて、所望の針棒38が選択され、その針棒38がミシンモータ77から伝達された駆動力により縫針10と共に上下に往復駆動され、シリンダベッド部6に設けられた糸輪捕捉器(図示略)と縫針10との協動により縫目が形成される。
糸端保持機構40は、糸通しフック20に掛けられ、目孔11の近傍に案内された上糸Tの糸端を切断し保持するためのものである。図2に示すように、糸端保持機構40は、針棒ケース4のフレーム4aに固定された固定板48に上端部が固定され、正面視にて略L字状に形成された板状部材50を有する。板状部材50は、その屈曲位置に上糸Tを切断するための刃部49を有し、板状部材50の右端には、板状部材50と固定板48との間に上糸Tを案内するために前方へ屈曲された案内部51が形成されている。糸端保持機構40に上糸Tの糸端を保持させる場合には、案内部51の後方に案内部51の右方から左方へ上糸Tを移動させると、上糸Tが板状部材50と固定板48との間に誘導されて挟持され、上糸Tが刃部49まで移動されたら上糸Tの糸端を前方へ移動させることで、上糸Tが刃部49により切断される(図2参照)。
図7,図8に示すように、布押え部材41の上端部は、固定部材43を介して針棒38に摺動可能に支持された摺動部材44に固定されている。布押え部材41は、加工布を押圧するための布押え足部46と、この布押え足部46の左端部から上方に延びる脚部47を有する。
糸保持機構42は、布押え部材41との協動により上糸Tを挟持するためのものである。図8〜図10に示すように、糸保持機構42は、布押え部材41の脚部47の右側、即ち、布押え足部46側に上端部がピン60により取り付けられた板バネ状の弾性糸保持板55を有する。弾性糸保持板55は、脚部47に沿って配設された延設板部56を備え、この延設板部56と脚部47との協動により、弾性糸保持板55と脚部47との間に形成された僅かな隙間で上糸Tが挟持される。
弾性糸保持板55の下端には、脚部47よりも前方へ延出され上糸Tが最初に掛けられる延出部57が形成され、弾性糸保持板55の下端部には、延出部57の下端から後方且つ上方に傾斜し上糸Tを糸通しフック20へとガイドするためのガイド部58が設けられている。
弾性糸保持板55の下端部から所定高さの位置の後瑞部に上糸Tが係合される係合部59が形成されている。この係合部59は、糸通しフック20に掛けられて上方に引かれる上糸Tを係合させて、脚部47と弾性糸保持板55との間に挟持された上糸Tが係合部59よりも上方へ移動するのを防ぐためのものである。
糸取りバネ45は、針棒ケース4の上下方向中央部に設けられている。糸取りバネ45は、巻きバネ(図示略)により常に上方へ付勢されている。従って、上糸Tが糸取りバネ45と縫針10との間などで弛むと、巻きバネにより糸取りバネ45が上方へ付勢されているため、糸取りバネ45が図4の鎖線で示す位置から実線で示す位置に回動されて、上糸Tの緊張が保持される。
次に、縫針10の目孔11に挿通された糸通しフック20への上糸Tの糸掛けについて説明する。まず、アーム部3の上面に載置された糸駒(図示略)から延びる上糸Tが天秤61や糸取りバネ45などに掛けられ、その上糸Tの糸端側が左方になるように、下方から延出部57に上糸T(図10に示す上糸T')が掛けられる。次に、ガイド部58に掛けられた上糸Tの糸端側を上方へ引くと、ガイド部58にガイドされて上糸Tが上方且つ後方へ移動されて、糸端側の上糸Tが脚部47と延設板部56との間に挟持され、図9,図10に示すように、糸通しフック20に掛けられると共に係合部59に係合される。その後、上述したように上糸Tの糸端を糸端保持機構40により保持させる。
図11に示すように、操作パネル5は、縫製などに関する種々の指令を入力するためのものであって、ディスプレイ65と、糸通しキー66などを備えている。尚、この糸通しキー66は、縫針10の目孔11に糸通しフック20を通させる指令を入力するためのものであり、また、糸通しするために糸通しフック20を後退駆動させる指令を入力するためのものである。
次に、コンピュータ71を含む制御ユニット70について、図12のブロック図に基づいて説明する。制御ユニット70は、糸通し機構12や糸引き機構13など多針式ミシンMの制御全般を司るものである。制御ユニット70には、CPU72とROM73とRAM74とこれらを接続するバス75などを含むコンピュータ71と、このコンピュータ71に入出力するための入出力インターフェース76などを備えている。入出力インターフェース76には、ミシンモータ77のための駆動回路78と、糸通しモータ15のための駆動回路79と、駆動モータ31のための駆動回路80などが接続されている。
ROM73には、駆動モータ31や糸通しモータ15を駆動して糸通しするための糸通し制御プログラムなどが読出し可能に記録されている。RAM74には、糸通しモータ15や駆動モータ31の回転角度などの各種データが格納される。
次に、縫針10の目孔11に上糸Tを糸通しするために制御ユニット70がコンピュータ71に実行させる糸通し制御プログラムについて、図12のフローチャートを参照して説明する。尚、Si(i=10,11,・・・)は、ステップ番号を示す。
作業者により糸通しキー66が操作されると(S10)、縫製停止状態か否かが判定される(S11)。縫製停止状態なら(S11;Yes)、糸通しモータ15が駆動されて、糸通しフック20が糸掛位置(図3参照)まで移動されて目孔11に挿通される(S12)(第1ルーチンに相当)。次に、作業者により糸通しフック20に上糸Tが掛けられて、上糸Tの途中部が布押え部材41と弾性糸保持板55に挟持され、糸端が糸端保持機構40により切断されて保持される。次に、糸通しキー66が操作されると(S13;Yes)、糸通しモータ15が駆動されて、上糸Tが掛けられた糸通しフック20が目孔11から抜かれ、図7−2、図8に示す、ループ解消位置へと移動される(S14)(第2ルーチンに相当)。
次に、駆動モータ31が駆動されて、図7−3に示すように、糸引き部材33が係合位置に達するまで進出駆動されて、糸掛部36に上糸Tが係合される(S15)(第3ルーチンに相当)。次に、駆動モータ31が駆動されて、図7−4に示すように、糸引き部材33が所定距離だけ後退駆動される(S16)。尚、ここでいう所定距離とは、糸端保持機構40による上糸Tの糸端が解除されない程度の糸引き部材33の移動量のことである。
次に、駆動モータ31が駆動されて、図7−5に示すように、糸引き部材33が進出方向へ移動され、後糸掛部36cにより上糸Tが前方へ移動されて、糸駒から上糸Tが繰り出される(S17)。次に、駆動モータ31が駆動されて、糸引き部材33が待機位置に達するまで後退方向へ駆動されて、糸端保持機構40による糸端保持が解消されると共に、糸ループLが解消され、上糸Tが完全に目孔11に糸通しされる(S18)(S16〜S18までが第4ルーチンに相当)。次に、糸通しモータ15が駆動されて糸通しフック20が待機位置へと移動される(S19)。
次に、上述の実施例の作用及び効果について説明する。
多針式ミシンMによれば、糸替えの際に糸払いするために設けられている糸引き機構13により、糸通しする場合に縫針10の目孔11と糸通しフック20との間に形成される糸ループLを解消して、目孔11に上糸Tを完全に糸通しすることができる。糸引き部材33の糸掛部36に糸ループLが係合された状態で、糸引き部材33が上糸Tと共に進出方向に移動されて、上糸Tが糸駒から繰り出されるので、糸端保持機構40による上糸Tの糸端保持が解消され、上糸Tが弛み、糸取りバネ45により上糸Tが引かれても、上糸Tが縫針10の目孔11から抜けることがなく、確実に糸通しすることができる。また、上糸Tを繰り出して上糸Tを弛ませることで、糸通しフック20からの上糸Tの離脱を確実なものとすることができる。
更に、糸引き部材33の先端部に、糸引き部材の進出駆動時に上糸Tと係合する後糸掛部36bと前糸掛部36cを設けたことにより、糸引き部材33の進出駆動及び後退駆動の際に上糸Tと確実に係合させて、上糸Tの繰り出し及び引き込み動作を確実なものとすることができる。また、糸案内溝36dを設けたことにより、糸引き部材33の進出駆動時に上糸Tを確実に後糸掛部36bに案内することができる。
以上説明した実施例を部分的に変更した変更例について説明する。
1)上述の実施例においては、単頭式の多針式ミシンに本発明を適用したが、多頭式のミシンや単針式のミシンに本発明を適用してもよい。
2)上述の実施例においては、糸掛部36に上糸Tが係合された後、一度だけ糸引き部材33を進出方向へ移動させて上糸Tを繰り出したが、複数回糸引き部材33を進出方向と後退方向へ交互に移動させて上糸Tを繰り出してもよい。
3)上述の実施例においては、糸掛部36に上糸Tが係合された糸引き部材33を後退方向へ移動させた後、糸引き部材33を進出方向へ移動させて、上糸Tを繰り出したが、糸掛部36に上糸Tが係合された後、糸引き部材33を後退方向へ移動させることなく、進出方向へ移動させて上糸Tを繰り出してもよい。
尚、本発明は以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で前記実施の形態に種々の変更を付加して実施することができ、本発明はそれらの変更の形態をも包含するものである。
本発明の実施例にかかる多針式ミシンの全体図である。 針棒ケースの正面図である。 針棒ケース及びアーム部前端部の右側面視による内部構成図である。 左側面視による図3相当図である。 糸引き機構及び糸通し機構の正面視による内部構成図である。 糸引き機構の平面視による内部構成図である。 糸通しを説明するための待機状態での図である。 糸通しフックがループ解消位置に移動された図である。 図7−2の状態から糸引き部材が係合位置へ移動された図である。 図7−3の状態から糸引き部材が所定距離後退移動された図である 図7−4の状態から糸引き部材が進出方向へ移動された図である。 糸通しフックと目孔との間の糸ループを説明する平面図である。 糸通しフックへ掛けられる上糸を説明する正面図である。 糸通しフックへ掛けられる上糸を説明する右側面拡大図である。 多針式ミシンの制御系を説明するブロック図である。 糸通し制御プログラムを説明するフローチャートである。
符号の説明
M 多針式ミシン
10 縫針
11 目孔
12 糸通し機構
13 糸引き機構
20 糸通しフック
33 糸引き部材
36 糸掛部
36b 前糸掛部
36c 後糸掛部
36d 糸案内溝
40 糸端保持機構
66 糸通しキー
70 制御ユニット
71 コンピュータ
L 糸ループ
T 上糸

Claims (4)

  1. 縫針の目孔に糸通しフックにより糸通しする糸通し手段と、前記縫針の目孔を通って下方へ延びる糸を糸払いする糸引き部材を含む糸引き手段と、糸通しフックに糸掛けされた糸の糸端を保持する糸端保持手段と、糸引き手段を制御する制御手段とを備えたミシンにおいて、
    前記糸引き部材の先端部には、糸引き部材の進出方向と後退方向に糸を移動可能な糸掛部が形成され、
    前記制御手段は、糸通しフックにより縫針の目孔に糸通しされたループ状の糸を前記糸掛部に係合可能な係合位置まで前記糸引き部材を進出駆動させた後、前記糸引き部材を後退駆動させて前記糸端保持手段による糸の保持を解消させるまでの間に、少なくとも一度前記糸引き部材を進出駆動させて前記糸掛部により糸を前記進出方向に移動させて糸を繰り出すことを特徴とするミシン。
  2. 前記糸掛部は、前記糸引き部材を進出方向に駆動する時に糸と係合する後糸掛部と、前記糸引き部材を後退方向に駆動する時に糸と係合する前糸掛部とを備えることを特徴とする請求項1に記載のミシン。
  3. 前記糸掛部は、前記糸引き部材の進出方向への駆動時に糸を前記後糸掛部へ案内する糸案内溝を備えたことを特徴とする請求項2に記載のミシン。
  4. 縫針の目孔に糸通しフックにより糸通しする糸通し手段と、前記糸通しフックにより縫針の目孔に糸通しされたループ状の糸を糸引きすると共に糸引き部材の先端部に設けられた糸掛部により糸の繰り出しが可能な糸引き手段と、前記糸通しフックに糸掛けされた糸の糸端を保持する糸端保持手段と、前記糸引き手段と前記糸通し手段とを制御する制御手段と、前記糸通しフックを縫針の目孔に通す指令を入力する第1操作部と、糸通しするために前記糸通しフックを後退駆動させる指令を入力する第2操作部とを備えたミシンにおいて、前記縫針の目孔に糸通しする為に制御手段のコンピュータに実行させる糸通し制御プログラムであって、
    前記第1操作部からの指令に応答して縫針の目孔に糸通しフックを通す第1ルーチンと、
    前記第2操作部からの指令に応答して糸通しするために糸が掛けられた糸通しフックを目孔から抜き、所定距離移動させたループ解消位置に停止させる第2ルーチンと、
    前記糸引き部材を進出駆動させて、糸通しフックにより縫針の目孔から延びたループ状の糸に、糸引き手段の糸掛部を係合させる第3ルーチンと、
    前記糸引き部材を後退駆動させて前記糸端保持手段による糸端保持を解消させるまでの間に、少なくとも一度糸引き部材を進出駆動させて糸を繰り出してから糸端保持を解消させる第4ルーチンと、
    を備えたことを特徴とする糸通し制御プログラム。







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