JP3993612B2 - マスカラ等の塗布具 - Google Patents

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本発明はマスカラブラシ等の塗布具に関するものである。
従来のマスカラブラシにおいて、ブラシ毛にマスカラ墨を多く付着させる方法として、ブラシ毛を凹凸に加工したもの(例えば、特許文献1参照。)とか、塗布を容易にする目的で塗布部を円弧状にしたもの(例えば、特許文献2参照。)や、輪状に成形したブラシ毛を適当な間隔で軸部材に植設したもの(特許文献3)などがある。
特開2002−129477号公報 実開昭58−88912号公報 特許第3574828号公報
マスカラブラシは、マスカラ墨を睫毛に塗布することと、墨を塗布した睫毛の形を整える役割が要求される。ブラシ毛としては、絵筆や毛筆に使用されるような柔らかな毛では、ブラシ毛へのマスカラ墨の付着は良いが睫毛への転写性が悪く、また、睫毛の形を整える性能に欠けるという問題を有している。
そのため、現在市販されているマスカラブラシの多くは、ブラシ軸を中心にして放射状に直線状のやや硬めのブラシ毛を植毛したタイプのものとなっている。このタイプのブラシは、ブラシ軸からブラシ毛の先端に向って、ブラシ毛とブラシ毛との間が開いた形となっているため、ブラシ毛先端部でのマスカラ墨の保持性が悪く、睫毛への墨の塗布が不充分になりやすく、更にはブラシの使用方法によってブラシ毛の先端が一度睫毛に付けたマスカラ墨を引っ掻き、睫毛上でマスカラ墨がダマになりやすいなどの問題を生じていた。
マスカラ墨を睫毛に付着させるには、ブラシの塗布部の外周面に付着した墨を塗布部を回転させて睫毛に転写させるのがより効率的であるところ、従来のブラシでは塗布部の外周面に均一にマスカラ墨が付着されないという問題をも有していた。ブラシ毛を輪状にしたブラシは、マスカラ墨の保持性と睫毛の整形性には優れているが、より多くのマスカラ墨の転写性と睫毛の美的整形性にはものたりなさがあった。
本発明はマスカラブラシにおける上記課題を解決するためのもので、ブラシの塗布部に付着するマスカラ墨の量を均一に且つ多くして、ブラシを回転させながら睫毛にマスカラ墨を優しく撫でるように塗布でき、現在のマスカラ市場トレンドである睫毛のボリューム、ロングおよびカールを簡単に行うことができるマスカラブラシを提供するものである。
本発明のマスカラ等の塗布具は、塗布具の塗布部の周面形状を周面に沿った螺旋状の溝、好ましくはV溝が形成された形状としたことを特徴とするものである。
本発明の一つは、発泡プラスチック、不織布、繊維又はブラシ毛などによって円柱状に形成された塗布部の外周面に、その周面をめぐる形の螺旋形のV溝が1又は2以上形成された形としたことを特徴とするものである。
更に本発明の塗布具は、ブラシ毛として保形性のある繊維を用い、この繊維を適当な大きさの円形または楕円形の輪が連続して形成されるように螺旋状に捲き、このように捲いた螺旋状の繊維2以上にそれぞれ軸部材を挿通し、これらの螺旋状繊維の軸部材2以上を捻り合わせてなる、周面に螺旋状の溝が形成された塗布部を有することを特徴とするものである。
また本発明は、ブラシ毛として保形性のある繊維を用い、この繊維を適当な大きさの輪
が形成されるように螺旋形に捲いて、この螺旋形状の繊維をブラシ軸で支持して塗布部とすることからなるものである。
本発明はマスカラ等の塗付具の塗付部の外周面に螺旋形の溝、好ましくはV溝を形成した形状としたため、この溝内にマスカラ墨を保持させることができ、このように保持させたマスカラ墨を塗布部をその中心軸を軸として回転させながら睫毛に塗布することによって、マスカラ墨を容易に転写させることができるとともに、この溝によって睫毛の形状の整形を行うことができる。溝は螺旋状に設けてあるため、塗布部を回転させても睫毛に対する溝の位置が大きく変わらないため、マスカラ墨の転写と睫毛の整形が容易である。
本発明の塗布具は、塗布部の外周面に設ける溝の形状、溝の深さと溝幅を調整することによって、種類や粘度などの物性の異なる種々のマスカラ墨に容易に対応することができる。
本発明の塗布具は、基本的には、適当な長さを有する塗布部とこれを支持する塗布棒(柄又は把手)とからなり、より具体的には、塗布棒の長手方向の端にブラシ軸の外周面にブラシ毛が植毛されるか又は塗布部材が装着された塗布部とからなっている。
塗布部は、ブラシ軸にブラシ毛を設けたもののほかに、塗布部材としてスポンジ状のゴムまたはプラスチック、不織布、綿塊などの繊維の塊で作られたもの、及びこれらの類似品などで構成しても良い。
塗布部外周面の螺旋形の溝は、塗布部が発泡プラスチックなどの成形体の場合には塗布部を成形した後に切削等の加工手段によって設けてもよく、また、プラスチック等の場合には溝付き塗布部を一体的に成形してもよい。
上記とは別に、ブラシ毛による塗布部については、ブラシ毛として保形性または弾力性のあるプラスチック繊維や金属繊維(細いワイヤー)等を用い、この繊維を適当な大きさの輪(径)を有する螺旋形状に捲いて、この螺旋形の繊維をブラシ軸の軸部材に設け、このように設けた螺旋形繊維付きの軸部材を2本以上撚り合わせて塗布部としたもので、ブラシ毛として繊維の輪が順次重なって軸部材間に保持されることによって塗布部の周面に沿った螺旋形の溝が形成されたものである。
このほか、保形性または弾力性のあるプラスチック繊維等を用い、この繊維を螺旋形状に捲いて、この螺旋形繊維をブラシ軸に設けて、そのまま、塗布部としてもよい。
本発明において塗布部は、保形性または弾力性のある繊維をブラシ毛とし、ブラシ軸に対して円形ないし楕円形の輪状に設けられたブラシ毛で形成されたものが特に好ましい。
輪状のブラシ毛は前記繊維を螺旋状に捲いて作り、螺旋状に捲いた繊維をブラシ軸で保持し、このようにした螺旋状の繊維の2本以上を併せて軸部材で結合して塗布部とする。螺旋形に捲くことによって形成される輪は、円形でも楕円形でもよい。
繊維を螺旋状に捲くときの捲きの角度は特に限定されず、円または楕円等の輪状の面がブラシ軸の長手方向に対してほぼ直角(90°)でもよいが、好ましくは85〜30°の方向になるように捲くとよい。
繊維の捲きは、好ましくは互いに隣り合う輪と輪が接するように捲くが、必要に応じて輪と輪の間があくように引き伸ばした形としてもよい。
本発明において保形性のある繊維とは、輪状とした繊維が多少の圧力で変形しない復元力または弾力性のある繊維を意味する。ブラシ毛としての螺旋状の繊維の作成は、プラスチック繊維の場合には紡糸等の際に所望の径を有する螺旋状に成形して用いてもよく、また、ポリアミド繊維などの熱可塑性繊維などの場合には鉄棒などの適当な冶具に螺旋状に捲き付けた後に加熱して成形してもよい。
螺旋状のブラシ毛(繊維)の輪の大きさは特に限定されないが、ブラシ軸からの高さ等
は、通常マスカラブラシで用いられて範囲で用いることができ、2〜10mmの範囲で選択使用される。
螺旋形は、長さ方向に同一の径である必要はなく、先端部を細く(小さな径)とするとか、先端から後方にかけて次第に径が大きくなるように捲いてもよい。
ブラシ軸は、プラスチックや金属の細い棒や線(ワイヤー)などの軸部材で構成されるが、ブラシ毛を挟んで捻ることでブラシ毛を固定することや、塗布部を二次元または三次元の曲線状にするためにブラシ軸を曲線状に曲げる必要があることなどから、好ましくは針金などの金属線が用いられる。これらの軸部材は特に限定されないが、ステンレススチール線の場合、0.05〜2mm程度、好ましくは0.3〜1mm程度の太さのものを用い、これらが2〜4本撚り合わさってブラシ軸となるようにすると良い。
螺旋状に捲いた繊維を2本以上撚り合わせて外周面にV溝を有する塗布部を形成するには、輪状の繊維が重なり合って溝の側面が形成されるようにする。
例えば、2本の螺旋状に捲いた繊維のそれぞれに軸部材を挿通して、両者を捻り合わせて結合する場合、繊維が密に捲かれていると、軸部材を捻ったときにこの軸部材に支持されていた繊維の輪が捻り方向に順次ずれて重なって連続した壁状または山状のブラシ毛部となり、同様に他方の軸部材を捻ったときに他方の軸部材に支持されている繊維の輪が軸部材の捻り方向に順次ずれて重なり連続した壁状または山状のブラシ毛部が形成される。2本の軸部材を捻り合わせると、それぞれの軸部材によって輪状繊維による前記ブラシ毛部が連続して形成されるので、一方の軸部材の繊維によるブラシ毛部と他方の軸部材の繊維によるブラシ毛部とが捻りに従って交互に形成され、このようにして二つのブラシ毛部の間に連続したV溝が形成された塗布部が形成される。
撚り合わせる螺旋状に捲かれた繊維の数(軸部材の数)は2本に限定されることなく、それ以上としても良く、使用する数によって形成される溝の数も多くなる。
本発明における塗付部は、必要に応じて、湾曲形または弓なり形状の二次元の曲線状としてもよく、更には三次元の空間曲線状としてもよい。
三次元の空間曲線状の形状は、具体的には、塗布部の長さ方向に延びる螺旋形状で、その形状は塗布部の全長で螺旋が一回転(塗布部の先端側から見たとき円形に見える)となるようにしても良く、好ましくは塗布部の全長で螺旋が半回転(半円)ないし2/3回転となる程度である。塗布部自体の螺旋形状は塗布部の全長に亘って同じ曲率とする。螺旋構造は右巻き、左巻き(時計廻り)のいずれでも良く、使用者の右利き、左利きに応じて選択して使用される。
塗布部の長さは特に限定されないが、マスカラブラシの場合には、15〜40mm程度、好ましくは15〜35mm、より好ましくは15〜30mm程度とすると良く、塗布部自体の螺旋の径としては、ブラシ軸の中心点が描く螺旋形状の径として、2〜10mm程度、好ましくは4〜8mm、より好ましくは6〜8mm程度とすると良い。
塗布部を支持する塗布棒はこの種のブラシで通常用いられているものが使用される。
上記のほかに本発明は、螺旋形に捲いた繊維をそのままブラシ軸に支持させてマスカラブラシの塗布部としても良い。前記したように硬質ないしは半硬質のプラスチック繊維によるときは螺旋状に捲いた形状を持続させることができるので、適当な太さの繊維をブラシ軸方向に密接させて又は適当な間隔をあけて螺旋状に捲いて塗布部とするとよい。螺旋状繊維の筒体は内部に又は筒体の両端内に適当な支持体を装入する等して軸部材で支持するようにすると良い。プラスチック繊維は、断面が円形の繊維である必要は無く、楕円形、四角形、長方形のものであっても良い。
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明するが、本発明はこれらの例に限られるも
のではない。
図1は本発明の基本的な形状のマスカラブラシを示す斜視図で、1は塗布部、2は把手、3はブラシ軸を示し、4は塗布部材(ブラシ毛)、5は螺旋状の溝を示す。図2はマスカラブラシの側面図、図3は断面図を示す。
図1〜図3に示すマスカラブラシは、塗布部材4がゴム、プラスチック、不織布、綿塊などの円柱状の成形体で、周面に沿って螺旋状の溝5が設けられているものでもよく、繊維を密に螺旋状に捲いたものでもよい。また、スポンジ状のゴムまたはプラスチックの表面に螺旋状の繊維を巻いた形のものとしてもよい。螺旋状に捲かれた繊維と繊維とによってその間に螺旋状の溝5が形成される。
図4は、プラスチック繊維等の繊維6を多少粗めに螺旋状に捲いた螺旋状繊維の例を示し、図5は繊維6を密に螺旋状に捲いた螺旋状繊維の例を示す。図4の例の場合には、繊維6と繊維6の間を広げることによって溝5の幅と深さを調節することができる。図5のように繊維を密接して捲くときは、繊維の太さを選択することによって溝の深さと幅を調整することができる。これら螺旋状繊維の筒状体は、適当な支持部材(図示しない)を付けたブラシ軸(軸部材)3で保持して塗布部材4としてマスカラブラシとすることができる。
螺旋状繊維は、2本以上の繊維をあわせて同じ方向に巻いて1本の繊維の筒状体を作成してもよい。
なお、螺旋状の繊維は、太さの異なる2種類の繊維をあわせて捲くことによって、太い繊維の間に挟まれる細い繊維によって溝を形成してもよい。2種の繊維を用いるときは、太さが異なるだけでなく、材質の異なる繊維、例えばプラスチック繊維と綿糸や、表面活性の異なる、例えばマスカラ墨の付着度合の異なる種類の繊維を用いることができる。また、色の異なる繊維を組み合わせて用いてもよい。
螺旋状に捲いた繊維を用いて作られる、周面に沿ったV溝を有する塗布部材の製法について2本の螺旋状繊維を用いた例について説明する。
筒状の螺旋状繊維は、好ましくは、図5に示すように繊維の輪が互いに接する程度に繊維を巻いたものとし、このようにした螺旋状繊維の筒状体のそれぞれにステンレス・ワイヤー等を軸部材3a、3bとして装入し、軸部材3a、3bを合わせて捻り合わせる。
図6は、先端が細いブラシ(塗布部材)を得る場合を例に模式的に示した図で、繊維6は繊維の輪が互いに密接するようにして螺旋状に捲いたものとする。
このようにした螺旋状繊維6a、6bに軸部材3a、3bを挿入し、二つの軸部材3a、3bで挟んで軸部材を捻り合わせたとき、一方の軸部材3aに支持されていた輪状の繊維61、62、63・・・は、軸部材3aの捻りにしたがって順次移動する。図7は軸部材3aの移動とそれにしたがって移動する輪状の繊維61、62、63・・・を模式的に示したものである。各輪状の繊維の軸部材との接点Pが移動する。
この輪状の繊維の移動を正面(軸部材の長さ方向)から見た状態を図8に示す。図8に示すように輪状の繊維61、62、63・・・が少しずつずれた形で重なった状態となる。このように繊維の輪が少しずつずれて重なった状態の繊維の壁又は山状のブラシ毛部が形成される。同様にして軸部材3bによっても繊維の輪が重なった繊維の壁又は山状のブラシ毛部が形成される。
軸部材3aと軸部材3bは捻り合わせることにより、その位置が交互に現れるため、ブラシ軸に各軸部材の前記ブラシ毛部6A、6Bが交互に形成される。その状態を図9に示す。ブラシ毛部6A、6Bの側面は輪状の繊維からなる連続した面となるため、両ブラシ毛の間に連続したV型の溝が形成される。
繊維の太さ、螺旋状に捲くときの繊維の輪の大きさや輪と輪の間隔(捲の密度)、軸部材の太さ、軸部材の捻りの密度(捻りの間隔)によって形成されるブラシ部の形状等を任意のものとすることができる。これらは特に限定されないが、例えば、繊維の径が0.0
5〜0.15mm、繊維の輪の径を1〜2.5mm、捲き回数を100〜200/10mmの範囲で選択すると良い。捻り合わせる螺旋状繊維は、材質、色、繊維の太さ等は同一でなくても良く、適宜組み合わせて使用して良い。
図10は、各軸部材3a、3bに形成されるブラシ毛部6a、6Bを分離して示した図で、図11は両軸部材を合わせた状態を模式的に示したものである。図12は螺旋状繊維からなるV溝を有するマスカラブラシの概観図を示す。図13は塗布部にV溝を設けた場合、睫毛が溝内に納まりカールや整毛し易いなどの効果を有することを示す図である。
螺旋状の繊維を2本以上用いて塗付部材を形成する場合の繊維の組み合わせの例を図14に示す。
図14は、本発明の塗布具の製造方法の一例を示す図で、(a)は2本の螺旋状の繊維6にそれぞれ軸部材31、32を挿入し、両軸部材31、32を捻り併せてブラシ軸3とし、軸部材の捻りを密にすることで繊維間が密となり、表面に螺旋状の溝が形成された塗布部が得られる。
図14の(b)は、螺旋状の繊維を3本用いた例であり、(c)は4本とした例である。これらは2本の場合と同様にして塗布部を作ることができる。
図14の(a)〜(c)において、螺旋状繊維の組み合わせは同じ捲き方向のもの同士でもよく、また異なる捲き方向のものと組み合わせることもできる。組み合わせの例を表1に示す。それぞれの軸部材31、32、33、34に沿ってそれぞれブラシ毛部が作られる。
表1は螺旋状繊維を2本用いた場合の例で、一方の軸部材(針金)に巻かれる繊維を繊維A、他方の軸部材(針金)に巻かれる繊維を繊維Bとし、これらの螺旋状繊維の捲き方向とこれらを保持する軸部材を撚り合わせるときの捻りの方向の組み合わせを示したものである。螺旋形の巻き方向の違いによって繊維の輪の重なり方が異なるため、撚り合せる螺旋状繊維の組み合わせによって、形成されるV溝を中心に左右対称に繊維の輪が重なったブラシ毛部が形成される場合(繊維の巻きが左巻きと右巻き)と左右が同じ方向に重なったブラシ毛部(例えば、左巻きと左巻き)が形成される。
Figure 0003993612
表1は螺旋状繊維が2本の場合であるが、2本以上の場合も同様に種々の組み合わせが考えられ、組み合わせによって、繊維の輪の重なり方向の異なるブラシ毛を有する塗布部を形成でき、V溝の壁面形状の異なる螺旋状の溝を螺旋状繊維の数に応じて形成できる。
本発明の塗布具は、塗布部を螺旋状繊維で構成し、ブラシ軸を例えば針金や熱可塑性プラスチックの棒等で作成することによって、塗布部を容易に変形させることができる。図15は塗布部1を睫毛の形状に対応させて湾曲させた例を示し、図16は塗布部1をブラシ軸3を軸として回転塗布するのに適するように三次元の空間曲線状に加工した例を示す。
本発明は塗布部の外周面に周面に沿った螺旋形の溝を設け、溝の幅と深さを適当なものとすることによって、マスカラ等の塗付液を所要量塗布部に保持させることができ、また、マスカラ墨を塗付した睫毛を前記溝によって容易に望ましい形状に整えることができる。塗布部を螺旋状繊維で作成した場合、繊維の捲き密度、繊維の太さ等を選択することによって、塗布部に設ける螺旋状の溝を容易に所望のものとすることができる。本発明はブラシ毛を保形性、弾力性のある繊維を輪状としているため当りが柔らかで、且つ繊維の硬さと輪の大きさを選択することによって当りの柔らかさ等を自由に調整できる。
これらのことから、本発明の塗布具はマスカラブラシ以外の他の分野にも適用することができる。
本発明の一実施例のマスカラ等のブラシの斜視図である。 本発明のブラシの塗布部を示す側面図である。 本発明の一実施例の塗布部の断面図である。 塗布部を螺旋状繊維とした実施例を示す斜視図である。 塗布部を螺旋状繊維とした他の実施例を示す斜視図である。 塗布部の製造例を示す模式図である。 繊維の輪が重なる状態を説明するための斜視図である。 繊維の輪が重なる状態を説明するための正面模式図である。 繊維の輪が重なったブラシ毛部を有する塗布部を示す一部欠損側面図である。 ブラシ毛部を有する塗布部の分解斜視図である。 ブラシ毛部を有する塗布部の斜視図である。 ブラシ毛部を有する塗布部の側面図である。 塗布部のV溝を説明するための断面模式図である。 螺旋状繊維の組み合わせを示す斜視図である。 塗布部の形状を湾曲状としたブラシの側面図である。 塗布部の形状を三次元の空間曲線状としたブラシの側面図である。
符号の説明
1:塗布部、2:把手、3:ブラシ軸、3a、3b:軸部材、4:塗布部材、5:螺旋状の溝、6:繊維、6A、6B:ブラシ毛部

Claims (4)

  1. ブラシ軸の外周面に、プラスチック繊維、金属繊維等の保形性または弾力性のある繊維を輪と輪が互いに接する程度に螺旋形に捲き、このようにした2本以上の螺旋形繊維のそれぞれに軸部材を挿通し、これらの軸部材を一つに捻じり合わせることによって、前記螺旋形に捲いた繊維で形成された円ないし楕円形の複数の輪状の繊維が軸部材の捻じり方向に沿って少しずつずれて重なった状態で連続して形成されて、これらの複数の輪状の繊維によって形成された壁状または山状のブラシ毛を設けたことを特徴とするマスカラ等の塗付具。
  2. 前記捻り合わされた状態の2以上の軸部材の捻じり方向と、該各軸部材が挿通された前記螺旋形繊維を形成する繊維の螺旋の捲き方向とが同じ方向であることを特徴とする請求項1記載のマスカラ等の塗布具。
  3. 前記捻り合わされた状態の2以上の軸部材の捻じり方向と、該各軸部材が挿通された前記螺旋形繊維を形成する繊維の螺旋の捲き方向とが逆方向であることを特徴とする請求項1記載のマスカラ等の塗布具。
  4. 前記各軸部材が挿通された前記螺旋形繊維を形成する繊維の螺旋の捲き方向のうち、少なくとも1つの前記螺旋形繊維の捲き方向と、前記捻り合わされた状態の2以上の軸部材の捻じり方向とが逆方向であることを特徴とする請求項1記載のマスカラ等の塗布具。
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