JP3993539B2 - 作業台 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物の建設現場等において天井の内装仕上げや天井内の配線等の比較的高い場所で作業を行う時に使用される作業台に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の作業台は、天板の両端に一対の脚体が折り畳み可能に枢着されたもので、各脚体は、両側一対の脚柱に複数の踏桟を複数段に横架してなる主脚と、主脚の脚柱内にスライド自在に嵌挿された伸縮脚とで構成され、そして伸縮脚を脚柱に対し所要伸縮位置に固定するロック手段が脚柱側に設けられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−130060公報(第1〜5頁、図1〜図5)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の作業台においても、脚柱内でスライドする伸縮脚が最大限伸張した状態で脚柱から抜け出すのを阻止するためのストッパーが設けられてはいるが、そのストッパーは脚柱の内部にあって外部から取り外しできないようになっているため、伸縮脚が損傷するなどして、その取り替えを必要とする場合には、主脚を分解しなければならず、伸縮脚の取り替え作業に非常な手間がかかっていた。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、伸縮脚を損傷等によって取り換えを必要とする場合に、その伸縮脚を簡単容易に取り換えることができるようにした作業台を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、天板1の両端に一対の脚体2,2が折り畳み可能に枢着され、各脚体2は、両側一対の脚柱4,4に複数の踏桟5を複数段に横架してなる主脚6と、主脚6の脚柱4内にスライド自在に嵌挿された伸縮脚7とからなり、伸縮脚7を脚柱4に対し所要伸縮位置に固定するロック手段8が脚柱4側に設けられた作業台において、伸縮脚7の上端部に抜け止めピン10が突設されると共に、この抜け止めピン10が当接して脚柱4からの伸縮脚7の抜け出しを阻止するための伸縮脚抜け止めボルト12が脚柱4を貫通して着脱可能に取り付けられてなることを特徴とする。
【0007】
請求項2は、請求項1に記載の作業台において、伸縮脚7を脚柱4から取り外す時に脚柱4からの抜け止めピン10の抜き出しを阻止するように脚柱4内に突入している踏桟5の端部には抜け止めピン通過用切欠部19が設けられていることを特徴とする。
【0008】
請求項3は、請求項1又は2に記載の作業台において、前記ロック手段8は、伸縮脚7にその長さ方向所要間隔おきに設けられた複数の伸縮調整孔11と、主脚6側に取り付けられたブラケット16で支持され、伸縮調整孔11の一つに嵌入して伸縮脚7を脚柱に固定するロックシャフト17と、ロックシャフト17を常時伸縮調整孔11に嵌入する方向に付勢するバネ18とからなることを特徴とする。
【0009】
請求項4は、請求項3に記載の作業台において、前記ブラケット16は、主脚6の最下段の踏桟5の下面に取り付けられて、ロックシャフト17が伸縮脚7に対し直交方向に位置するようにロックシャフト17を支持していることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1の(a) は本発明に係る作業台の正面図、(b) は平面図、(c) は側面図であり、図2の(a) は図1の(a) に示す作業台の拡大側面図、(b) は同作業台の一部拡大正面図である。また、図3は図2の(a) の矢印Xで示す部分の拡大図、図4は図2の(a) の矢印Xで示す部分の拡大斜視図である。これらの図面に示すように、作業台は、天板1の両端に、一対の脚体2,2が回転連結金具3,3によって折り畳み可能に枢着されたもので、各脚体2は、両側一対の脚柱4,4に複数の踏桟5を複数段に横架してなる主脚6と、この主脚6の脚柱4,4内に夫々スライド自在に嵌挿された伸縮脚7,7とから構成され、各脚柱4側には伸縮脚7を脚柱4に対し所要伸縮位置に固定するロック手段8が設けられている。
【0011】
主脚6の各脚柱4は、アルミ押出し型材からなるもので、図5に示すように、底壁部4aと両側壁部4b,4bとで横断面コ字溝状に形成されると共に、両側壁部4b,4bの夫々内壁面の溝深さ方向中間部にフランジ部4c,4cが対向方向に突設されていて、このフランジ部4c,4cと底壁部4aとの間に伸縮脚嵌挿溝9を形成している。
【0012】
伸縮脚7は、図5に示すように上記脚柱4の伸縮脚嵌挿溝9にスライド自在に嵌挿されるもので、角形鋼管からなる。また図3、図4及び図6に示すように、伸縮脚7には内方側面上端部に抜け止めピン10が突設され、またこの伸縮脚7には長さ方向所要間隔おきに複数の伸縮調整孔11が夫々両側面を貫通するように設けられている。抜け止めピン10は、図5及び図6から分かるように、伸縮脚7の内方側面から所要長さ突出させた状態で基部10oを伸縮脚7内部に突入させて溶接することによって(溶接部をWで示す)、伸縮脚7に固着される。
【0013】
そして、この伸縮脚7の上端部の抜け止めピン10が当接して脚柱4からの伸縮脚7の抜け出しを阻止するための伸縮脚抜け止めボルト12が、脚柱4の下端部を貫通してナット13により着脱可能に取り付けられている。また伸縮脚7の上端には樹脂製のキャップ14が、下端にはゴム製の脚端具15が夫々取り付けてある。
【0014】
この伸縮脚7を脚柱4に対し所要伸縮位置に固定するロック手段8は、図3及び図4に示すように、伸縮脚7にその長さ方向所要間隔おきに設けられた複数の伸縮調整孔11と、主脚6側に取り付けられたブラケット16に支持され、複数の伸縮調整孔11の一つに嵌入して伸縮脚7を脚柱4に固定するロックシャフト17と、このロックシャフト17を常時伸縮調整孔11に嵌入する方向に付勢するためのコイルバネ18と、から構成される。図3及び図4は、ロックシャフト17の先端部17aが伸縮調整孔11の一つに嵌入して、伸縮脚7が脚柱4に対し所要伸縮位置に固定されたロック状態を示したもので、この状態からロックシャフト17の把手部17bを掴んでコイルバネ18の付勢力に抗して手前側に引っ張ると、先端部17aが伸縮調整孔11から抜け出てロック解除状態となり、伸縮脚7は脚柱4に対しスライドフリーとなる。
【0015】
上記のようにロック手段8をロック解除操作して、伸縮脚7が脚柱4に対しスライドフリーとなっても、伸縮脚7の上端部に設けられた抜け止めピン10が、脚柱4側に設けてある伸縮脚抜け止めボルト12に当たるため、脚柱4からの伸縮脚7の抜け出しが阻止される。
【0016】
このロック手段8は、上記のように、伸縮脚7に設けた複数の伸縮調整孔11と、主脚6側に取り付けたブラケット16に支持され、伸縮調整孔11の一つに嵌入して伸縮脚7を固定するロックシャフト17と、このロックシャフト17を伸縮調整孔11嵌入する方向に付勢するバネ18とからなるもので、構造が非常に簡単で部品点数が少ないから、安価に製作できると共に、故障が少なく、使用寿命が長い。特に、このロック手段8では、伸縮脚7には複数の伸縮調整孔11を設ければよいから、伸縮脚7の製作が容易で、そのコストを安くできる。
【0017】
また、前記ブラケット16は、主脚6の最下段の踏桟5の下面に取り付けられて、ロックシャフト17が伸縮脚7に対し直交方向に位置するようにロックシャフト17を支持している。即ち、主脚6の脚柱4は若干傾斜し、踏桟5は水平に配置されるから、仮に、ブラケット16がロックシャフト17を水平姿勢に支持するように構成すれば、伸縮脚7の伸縮調整孔11も脚柱4に対し若干傾斜状に開ける必要があるたため、その孔加工が非常に難しくなるが、ブラケット16で支持されるロックシャフト17が伸縮脚7に対し直交するするようにブラケット16を踏桟5に取り付けることによって、脚柱4に対する孔加工が容易となり、それだけ製作コストを安くできる。この場合、ブラケット16は上板部16aと左右側板部16b,16cとからなるもので、脚柱4に隣接する側の側板部16bの丈が短く、その反対側の側板部16cの丈が長く形成され、上板部16aが踏桟5の下面に固着される。
【0018】
また、上記のようにロックシャフト17が伸縮脚7に対し直交するするようにブラケット16を踏桟5に取り付ける場合に、このブラケット16を仮に踏桟5の上面側に取り付けると、ロックシャフト17の引っ張り操作がやり難くくなるが、踏桟5の下面側にブラケット16を取り付けることによって、ロックシャフト17の引っ張り操作がし易くなる。
【0019】
図3及び図5に示すように、脚柱4と踏桟5との組み付けにあたっては、その組み付けを簡単で且つ強固なものとするために横断面コ字溝状の脚柱4内に踏桟5の端部を突入嵌合させていることから、そのままでは脚柱4から伸縮脚7を取り外す時に伸縮脚7の上端部の抜け止めピン10が踏桟5の突入端部に当たってしまい、脚柱4から抜け出ないことになる。従って、これを回避するため、踏桟5の突入端部には、抜け止めピン10が通過しうる通過用切欠部19が設けられている。また、脚柱4の下端には合成樹脂製の下端キャップ20が取り付けられているので、この下端キャップ20にも踏桟5側の通過用切欠部19と同様に、抜け止めピン10が通過しうる通過用切欠部21が設けられている。
【0020】
図1及び図2において、22は天板1下面の端部と各主脚6の最上段の踏桟5との間に介装された折り畳み可能な開き止め金具である。
【0021】
以上説明したような構成よりなる作業台において、伸縮脚7が損傷するなどして、その伸縮脚7の取り替えを必要とする場合には、ロック手段8をロック解除操作して、伸縮脚7が主脚6の脚柱4に対しスライドフリーの状態から、伸縮脚抜け止めボルト12を脚柱4に固定しているナット13を緩めて伸縮脚抜け止めボルト12を取り外すことによって、その伸縮脚7を脚柱4から簡単に取り外すことができて、新しい伸縮脚7と容易に取り換えることができる。
【0022】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、ロック手段をロック解除操作して伸縮脚が脚柱に対しスライドフリーとなった状態で、伸縮脚が主脚の脚柱から抜け出るのを阻止する手段として、伸縮脚の上端部に抜け止めピンを設けると共に、この抜け止めピンが当接する伸縮脚抜け止めボルトを着脱可能に取り付けたことによって、脚柱からの伸縮脚の抜け出しを簡単に阻止できると共に、伸縮脚が損傷するなどして伸縮脚の取り替えを必要とする場合には、伸縮脚抜け止めボルトを脚柱に固定しているナットを緩めて伸縮脚抜け止めボルトを取り外すことによって、その伸縮脚を脚柱から簡単に取り外すことができて、新しい伸縮脚と容易に取り換えることができる。
【0023】
請求項2に係る発明によれば、脚柱と踏桟との組み付けにあたって、脚柱内に踏桟の端部を突入嵌合させることにより、その組み付けを簡単で且つ強固なものとすることができ、しかしてこのように脚柱内に踏桟の端部を突入嵌合させていることから、そのままでは脚柱から伸縮脚を取り外す時に伸縮脚の上端部の抜け止めピンが踏桟の突入端部に当たって脚柱から抜け出ないことになるが、脚柱内に突入している踏桟の端部に抜け止めピン通過用切欠部を設けることによって、その抜け止めピンを脚柱から簡単に抜き出すことができる。
【0024】
請求項3に係る発明によれば、ロック手段は、伸縮脚に設けた複数の伸縮調整孔と、主脚側に取り付けたブラケットで支持され、伸縮調整孔の一つに嵌入して伸縮脚を脚柱に固定するロックシャフトと、ロックシャフトを常時伸縮調整孔に嵌入する方向に付勢するバネとからなるもので、構造が非常に簡単で部品点数が少ないから、安価に製作できると共に、故障が少なく、使用寿命が長い。
【0025】
請求項4に係る発明によれば、ブラケットは、主脚の最下段の踏桟の下面に取り付けられて、ロックシャフトが伸縮脚に対し直交方向に位置するようにロックシャフトを支持するようにした構成であるから、伸縮脚の製作にあたって、伸縮脚に対する孔加工が容易となり、それだけコストを安くでき、また踏桟の下面側にブラケットを取り付けることによって、ロックシャフトの引っ張り操作がし易くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a) は本発明に係る作業台の正面図、(b) は平面図、(c) は側面図である。
【図2】 (a) は図1の(a) に示す作業台の拡大側面図、(b) は同作業台の一部拡大正面図である。
【図3】 図2の(a) の矢印Xで示す部分の拡大図である。
【図4】 図2の(a) の矢印Xで示す部分の拡大斜視図である。
【図5】 図3のY−Y線断面図である。
【図6】 (a) は伸縮脚の側面図、(b) は正面図、(c) は平面図である。
【符号の説明】
1 天板
2 脚体
4 脚柱
5 踏桟
6 主脚
7 伸縮脚
8 ロック手段
10 抜け止めピン
11 伸縮調整孔
16 ブラケット
17 ロックシャフト
19 バネ

Claims (4)

  1. 天板の両端に一対の脚体が折り畳み可能に枢着され、各脚体は、両側一対の脚柱に複数の踏桟を複数段に横架してなる主脚と、主脚の脚柱内にスライド自在に嵌挿された伸縮脚とからなり、伸縮脚を脚柱に対し所要伸縮位置に固定するロック手段が脚柱側に設けられた作業台において、
    伸縮脚の上端部に抜け止めピンが突設されると共に、この抜け止めピンが当接して脚柱からの伸縮脚の抜け出しを阻止するための伸縮脚抜け止めボルトが脚柱を貫通して着脱可能に取り付けられてなる作業台。
  2. 伸縮脚を脚柱から取り外す時に脚柱からの抜け止めピンの抜き出しを阻止するように脚柱内に突入している踏桟の端部には抜け止めピン通過用切欠部が設けられている請求項1に記載の作業台。
  3. 前記ロック手段は、伸縮脚にその長さ方向所要間隔おきに設けられた複数の伸縮調整孔と、主脚側に取り付けられたブラケットで支持され、伸縮調整孔の一つに嵌入して伸縮脚を脚柱に固定するロックシャフトと、ロックシャフトを常時伸縮調整孔に嵌入する方向に付勢するバネとからなる請求項1又は2に記載の作業台。
  4. 前記ブラケットは、主脚の最下段の踏桟の下面に取り付けられて、ロックシャフトが伸縮脚に対し直交方向に位置するようにロックシャフトを支持している請求項3に記載の作業台。
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