JP3993025B2 - 文書画像変換方法、文書画像変換プログラム及び文書画像変換装置 - Google Patents

文書画像変換方法、文書画像変換プログラム及び文書画像変換装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、文書画像変換方法、文書画像変換プログラム及び文書画像変換装置に関し、詳細には、小型表示部への文書画像を解読性良好な状態で表示するための文書画像変換方法、文書画像変換プログラム及び文書画像変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、PDA(携帯情報端末)やi−mode(登録商標)等の小型の携帯端末が広く普及してきている。
【0003】
ところが、このような携帯端末において、紙に印刷されている文書(原稿)を参照する場合、原稿を携帯端末の表示解像度に合わせてスキャンした画像をそのまま携帯端末の表示部に表示させたのでは、多くの場合、文字が小さくなり、判読することができない。
【0004】
一方、文字が読める程度の解像度で画像をスキャンすると、画像が大きくなり、そのまま携帯端末の表示部に表示することができない。この場合、大きな画像を分割して表示すると、文書を理解するために、画面の切り替え等が頻繁に発生し、ユーザに対する負担が大きくなり、可読性が大きく低下する。
【0005】
これらの問題を解決する手法の1つとしては、例えば、OCR(文字認識装置/ソフトウエア)を利用して、スキャンした画像を認識し、テキストデータとして携帯端末に読み込み、表示する方法がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、OCRを用いてスキャンした画像を認識する場合、今日、なお、OCRの性能は必ずしも完全ではなく、ある程度の誤認識が発生することとなり、利用性が悪いという問題がある。
【0007】
そして、従来、手書き文字原稿を対象として、行内の文字列を整形して出力する種々の提案が行われており、本出願人においても先に種々の提案を行っている。例えば、特許第2948840号公報、特許第3001950号公報では、画像内の黒画素の連結成分及びその外接矩形を求める方法が提案されており、また、特許第2895122号公報、特許第2991761号公報では、行画像を切り出す方法が提案されている。さらに、特開平9−106437号公報では、文字画像を切り出す方法が提案されており、特開平8−147410号公報では、行に読み順を付与する方法が提案されている。
【0008】
ところが、これらの従来技術では、行内の各文字についての整形方法が提案されているが、行画像の取り扱いについては触れられておらず、これらをそのまま用いて、携帯端末等の小型表示部への表示処理に用いることはできない。
【0009】
そこで、本発明は、OCRを用いることなく、画像レベルでの変換処理を行って、携帯端末等の小型の表示部上に表示可能な可読性の高い画像を生成する文書画像変換方法、文書画像変換プログラム及び文書画像変換装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記の目的を達成するため、次の文書画像変換方法、文書画像変換プログラム及び文書画像変換装置を提供する。
(1)入力文書画像を整列させて出力する文書画像変換方法において、前記入力文書画像に対して行切り出し処理を施して行画像を生成し、当該生成した行画像をつなぎ合わせて出力画像を生成するとき、前記出力画像の各行の高さを、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行の高さと当該入力画像の行内の矩形高さの最大値との比が1に近い場合には、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行に含まれる矩形の最大高さに基づいて決定し、それ以外の場合には、当該出力画像の各行に配置される入力画像の高さに基づいて決定し、または、前記入力画像内の行の最大高さとする文書画像変換方法。
【0011】
(2)入力文書画像を整列させて出力する文書画像変換方法において、前記入力文書画像に対して行切り出し処理を施して行画像を生成し、当該生成した行画像をつなぎ合わせて出力画像を生成するとき、前記出力画像の各行の高さを、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行の高さと当該入力画像の行内の矩形高さの最大値との差が所定値よりも小さい場合には、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行に含まれる矩形の最大高さに基づいて決定し、それ以外の場合には、当該出力画像の各行に配置される入力画像の高さに基づいて決定し、または、前記入力画像内の行の最大高さとする文書画像変換方法。
【0012】
(3)入力文書画像を整列させて出力する文書画像変換方法において、前記入力文書画像に対して行切り出し処理を施して行画像を生成し、当該生成した行画像をつなぎ合わせて出力画像を生成するとき、前記出力画像の各行の高さを、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行の高さと当該入力画像の行内の矩形高さの最大値との比が1に近い場合には、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行に含まれる文字の最大高さに基づいて決定し、それ以外の場合には、当該出力画像の各行に配置される入力画像の高さに基づいて決定し、または、前記入力画像内の行の最大高さとする文書画像変換方法。
【0013】
(4)入力文書画像を整列させて出力する文書画像変換方法において、前記入力文書画像に対して行切り出し処理を施して行画像を生成し、当該生成した行画像をつなぎ合わせて出力画像を生成するとき、前記出力画像の各行の高さを、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行の高さと当該入力画像の行内の矩形高さの最大値との差が所定値よりも小さい場合には、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行に含まれる文字の最大高さに基づいて決定し、それ以外の場合には、当該出力画像の各行に配置される入力画像の高さに基づいて決定し、または、前記入力画像内の行の最大高さとする文書画像変換方法。
【0014】
(5)前記入力画像の行画像を、前記出力画像の行の高さを超える矩形を出力画像の行内に移動する(1)乃至(4)のいずれかの文書画像変換方法。
【0015】
(6)前記入力画像の各行を、前記出力画像の行末で分割する際に、当該分割位置の前後に行画像を重複させて出力する(1)乃至(5)のいずれかの文書画像変換方法。
【0016】
)入力文書画像を整列させて出力する文書画像変換プログラムにおいて、(1)乃至()のいずれかの文書画像変換方法を実行する文書画像変換プログラム。
【0017】
)入力文書画像を整列させて出力する文書画像変換装置において、(1)乃至()のいずれかの文書画像変換方法を用いる文書画像変換装置。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の参考技術と本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0019】
図1〜図7は、本発明の参考技術の文書画像変換方法、文書画像変換プログラム及び文書画像変換装置の説明に供する図である。
この参考技術では、入力文書画像を整列させて出力するに際して、入力文書画像に対して行切り出し処理を施して行画像を生成し、当該生成した行画像をつなぎ合わせて出力画像を生成することにより、OCRを用いた場合のようにコンテンツに変更が加わるような変換を避けるとともに、背景等の文書に付随する情報も知覚できるようにしつつ、PDA等の表示領域の限られたデバイス上に文書画像を効率よく表示し、出力画像の数を向上させるとともに、視認性を向上させることのできる文書画像変換方法と文書画像変換プログラムと文書画像変換装置を説明する。
【0020】
図1は、本発明の参考技術の文書画像変換方法、文書画像変換プログラム及び文書画像変換装置を適用した文書画像変換装置1の概略ブロック構成図である。
【0021】
図1において、文書画像変換装置1は、コンピュータ等の情報処理装置で構成され、プログラム実行装置2、入力装置3、出力装置4及び読取装置5等を備えている。
【0022】
読取装置5は、例えば、図2に示すように、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)ドライブ等であり、プログラム実行装置2の制御下で、CD−ROM等の記録媒体6に記録されている情報の読み取りを行って、読み取った情報をプログラム実行装置2に出力する。
【0023】
入力装置3は、キーボード、マウス等であり、各種情報や命令をプログラム実行装置2に入力するのに使用される。
【0024】
出力装置4は、ディスプレイ等であり、プログラム実行装置2の処理結果や入力装置3から入力された情報や命令等を出力する。
【0025】
文書画像変換装置1は、読取装置5に文書画像変換プログラムと必要なデータの記録された記録媒体、例えば、CD−ROMを読み取らせて、これらの文書画像変換プログラム及び必要なデータをプログラム実行装置2に導入することで、構築される。
【0026】
この文書画像変換装置1は、図2に示すように、回路ブロック構成されており、上記プログラム実行装置2として、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13及びハードディスク14等を備えているとともに、入力装置3として、キーボード3aが、出力装置4として、ディスプレイ4aが、また、読取装置5として、CD−ROMドライブ5aを備えていて、主要各部は、バス15で接続されている。
【0027】
ROM12には、基本プログラムや必要なシステムデータが格納されており、ハードディスク14には、OS(Operating System)や文書画像変換プログラムと必要なデータの記録されたCD−ROM6aをCD−ROMドライブ5aで読み取らせて導入した文書画像変換プログラム及び必要なデータ等が格納される。この文書画像変換プログラムは、ハードディスク14に搭載されているOS上で動作する。
【0028】
CPU11は、RAM13をワークメモリとして利用しつつ、ハードディスク14のOS上で文書画像変換プログラムを実行して、図3に示す機能ブロックを構築して、文書画像変換処理を実行する。
【0029】
すなわち、文書画像変換装置1は、文書画像変換プログラムを実行することで、図3に示すように、画像入力部21、画像出力部22、矩形抽出部23、行切り出し部24、文字切り出し部25及び行画像配置部26等の各機能部を構築する。
【0030】
画像入力部21は、スキャナやデジタルカメラ等の画像入力機器を用いて、画像を取り込む。なお、以下の説明では、簡単のために、白黒の原稿を2値画像として取り込むものとして、説明するが、カラー画像等に対しても、同様に適用することができる。
【0031】
画像出力部22は、変換処理した分割画像をPDA等の外部装置に出力する。この外部装置は、小型の表示部を備えており、入力される分割画像を当該小型の表示部に表示出力する。
【0032】
矩形抽出部23は、画像入力部21から入力された画像から黒画素連結成分の外接矩形を抽出する。この連結成分を抽出する方法は、従来から数多く提案されており、例えば、本出願人が先に提案した特許第3001950号公報記載の方法や特許第2948840号公報記載の方法を用いることができる。
【0033】
行切り出し部24は、画像入力部21から入力された画像から行画像を切り出す。この行画像の切り出し方法は、従来から種々の方法が提案されており、例えば、例えば、特許第2895122号公報記載の方法や特許第2991761号公報記載の方法を用いることができる。
【0034】
文字切り出し部25は、画像入力部21から入力された画像から文字画像を切り出す。この文字画像の切り出し方法は、従来から種々の方法が提案されており、例えば、例えば、特開平9−106437号公報記載の方法を用いることができる。
【0035】
行画像配置部26は、行画像の整形と配置を行い、分割画像を生成する。この行画像配置部26の詳細については、後述する。
【0036】
次に、この参考技術の文書画像変換装置1の作用を説明する。この参考技術の文書画像変換装置1は、入力画像を行分割して、小さい画面で視認性の良好な画像を生成する。
【0037】
すなわち、文書画像変換装置1は、図4に示すように、画像入力部21から画像が入力されると、行切り出し部24が行画像に分割する(ステップS101)。
【0038】
この行画像への分割では、例えば、図5の左側に示す入力画像に対して、この入力画像の点線で囲まれている部分を行画像として、行分割を行っており、図5の右側に示すように、入力画像が行単位で分割される。なお、図5の左下に示されている四角は、PDA等の小型表示画面の表示サイズ(画面の大きさ)を示している。
【0039】
これに対して、行分割を行わないで、図6に示すように、同じ入力画像を単純に分割すると、図6の右側に示すように、分割数が増える。なお、図6の左下に示されている四角は、PDA等の小型表示画面の表示サイズ(画面の大きさ)を示している。
【0040】
なお、文書画像変換装置1は、上記行切り出し画像に対して、リーディングオーダーを付与しており、その上位の行から順に処理を行う。このリーディングオーダーの付け方については、種々の方法を用いることができ、例えば、特開平8−147410号公報に記載の方法を用いることができる。
【0041】
そして、上記入力画像の行分割が完了すると、行画像配置部26が、行画像上における行方向の先頭位置Xs(出力画像にまだ貼り付けられていない画像の左端位置)と、出力画像上における行と垂直な方向の先頭位置Ys(入力行がまだ貼り付けられていない領域の上端位置)を初期化し(ステップS102)、まず、行画像が全て出力画像に貼り付けられているか否か、すなわち、PDA等の表示対象の小型表示画面の行画像幅が行方向の先頭位置Xsよりも小さいか(Xs>行画像幅)を確認する(ステップS103)。
【0042】
ステップS103で、行画像幅が行方向の先頭位置Xsよりも小さくない(Xs≦行画像幅)ときには、行画像配置部26は、表示対象の小型表示画面の列画像幅が列方向の先頭位置Ys+Hよりも小さいか(Ys+H>出力画像高さ)を確認する(ステップS104)。
【0043】
ステップS104で、表示対象の小型表示画面の列画像幅が列方向の先頭位置Ys+Hよりも大きい(Ys+H≦出力画像高さ)ときには、行画像配置部26は、行画像及び出力画像のそれぞれの画像の左上を原点(0,0)として、(Xs,0)(Xs+W,H)の行画像(XsからH幅の行画像)を出力画像の(0,Ys)(W,Ys+H)に貼り付け(ステップS105)、Xs=Xs+W、Ys=Ys+Hとして(ステップS106)、ステップS103に戻って、上記同様に処理する。
【0044】
ステップS103で、行画像幅が行方向の先頭位置Xsよりも小さい(Xs>行画像幅)ときには、行画像配置部26は、全ての行について処理が終了したかチェックし(ステップS107)、全ての行について処理が完了していないときには、次の行画像の処理に移行(Xs=0にセット)して(ステップS108)、表示対象の小型表示画面の列画像幅が列方向の先頭位置Ys+Hよりも小さいか(Ys+H>出力画像高さ)を確認する(ステップS104)。
【0045】
ステップS104で、表示対象の小型表示画面の列画像幅が列方向の先頭位置Ys+Hよりも小さい(Ys+H>出力画像高さ)ときには、行画像配置部26は、次の出力画像の処理に移行(Ys=0にセット)し(ステップS109)、ステップS105に移行して、上記同様に出力画像の貼り付けを行って(ステップS105)、Xs=Xs+W、Ys=Ys+Hとして(ステップS106)、ステップS103に戻って、上記同様に処理する。
【0046】
すなわち、図7に示すように、行画像、出力画像のそれぞれの画像の左上を原点(0,0)として、(Xs,0)(Xs+W,H)の行画像(XsからH幅の行画像)を出力画像の(0,Ys)(W,Ys+H)に貼り付ける。
【0047】
ステップS103で、行画像幅が行方向の先頭位置Xsよりも小さい(Xs>行画像幅)ときには、行画像配置部26は、全ての行について処理が終了したかチェックし(ステップS107)、全ての行について処理が完了していると、出力画像を画像出力部22に渡して、画像出力部22が、PDA等の表示部に出力して、処理を終了する。
【0048】
上記行画像配置処理では、出力画像の大きさ(幅と高さ)をPDA等の表示部の大きさに合わせて、処理し、また、出力画像に行画像を貼り付けるだけの余裕が残っているか否かの確認も行う。そして、先の処理とこの処理は並列に行ってもよい。
【0049】
そして、上記処理を行うことで、図5に示した複数枚の行画像として切り出された出力画像が生成されて、PDA等の表示部に表示出力される。したがって、図6に示した単純に入力画像を分割して表示出力する場合に比較して、出力画像の数を少なくすることができるとともに、出力画像の視認性を大きく向上させることができる。
【0050】
このように、この参考技術の文書画像変換装置1は、入力文書画像を整列させて出力するに際して、入力文書画像に対して行切り出し処理を施して行画像を生成し、当該生成した行画像をつなぎ合わせて出力画像を生成している。
【0051】
したがって、OCRを用いた場合のようにコンテンツに変更が加わるような変換を避けるとともに、背景等の文書に付随する情報も知覚できるようにしつつ、PDA等の表示領域の限られたデバイス上に文書画像を効率よく表示することができ、出力画像の数を向上させることができるとともに、視認性を向上させることができる。
【0052】
図8は、本発明の他の参考技術の文書画像変換方法、文書画像変換プログラム及び文書画像変換装置の説明に供する図である。
この参考技術では、出力画像の各行の高さを、入力画像内の矩形の最大高さに基づいて決定することにより、出力画像上で各行の高さを揃え、視認性をより一層向上させることのできる文書画像変換方法と文書画像変換プログラムと文書画像変換装置を説明する。
【0053】
なお、この参考技術は、上記参考技術の文書画像変換装置1と同様の文書画像変換装置に適用したものであり、必要に応じて、上記参考技術の文書画像変換装置1の説明で用いた符号をそのまま用いて説明する。
【0054】
この参考技術の文書画像変換装置1は、入力画像を行分割するとともに、出力画像の各行の高さを揃える。
【0055】
すなわち、文書画像変換装置1は、図8に示すように、画像入力部21から画像が入力されると、まず、入力画像を矩形抽出部23で矩形抽出を行い(ステップS201)、抽出した矩形の高さの中から最大の値M(最大矩形サイズM)を求める(ステップS202)。
【0056】
次に、行切り出し部24が、上記第1の実施の形態の場合と同様に、行画像に分割して行の切り出しを行い(ステップS203)、行分割した行画像上における行方向の先頭位置Xs(出力画像にまだ貼り付けられていない画像の左端位置)と、出力画像上における行と垂直な方向の先頭位置Ys(入力行がまだ貼り付けられていない領域の上端位置)を初期化する(ステップS204)。
【0057】
なお、入力画像を矩形抽出する代わりに、特開平9−106437号公報に記載されている文字画像抽出を行い、その高さの最大値を用いてもよい。ただし、この方法では、処理が複雑となるが、日本語文書には上下に分離する文字等があるため、精度は向上する。
【0058】
次に、行画像配置部26が、行画像が全て出力画像に貼り付けられているか否か、すなわち、PDA等の表示対象の小型表示画面の行画像幅が行方向の先頭位置Xsよりも小さいか(Xs>行画像幅)を確認し(ステップS205)、行画像幅が行方向の先頭位置Xsよりも小さくない(Xs≦行画像幅)ときには、表示対象の小型表示画面の列画像幅が列方向の先頭位置Ys+Hよりも小さいか(Ys+H>出力画像高さ)を確認する(ステップS206)。
【0059】
ステップS206で、表示対象の小型表示画面の列画像幅が列方向の先頭位置Ys+Hよりも大きい(Ys+H≦出力画像高さ)ときには、行画像配置部26は、行画像及び出力画像のそれぞれの画像の左上を原点(0,0)として、(Xs,0)(Xs+W,H)の行画像(XsからH幅の行画像)を出力画像の(0,Ys)(W,Ys+H)に貼り付け(ステップS207)、Xs=Xs+W、Ys=Ys+Hとして(ステップS208)、ステップS205に戻って、上記同様に処理する。
【0060】
ステップS205で、行画像幅が行方向の先頭位置Xsよりも小さい(Xs>行画像幅)ときには、行画像配置部26は、全ての行について処理が終了したかチェックし(ステップS209)、全ての行について処理が完了していないときには、次の行画像の処理に移行(Xs=0にセット)して(ステップS210)、表示対象の小型表示画面の列画像幅が列方向の先頭位置Ys+Hよりも小さいか(Ys+H>出力画像高さ)を確認する(ステップS206)。
【0061】
ステップS206で、表示対象の小型表示画面の列画像幅が列方向の先頭位置Ys+Hよりも小さい(Ys+H>出力画像高さ)ときには、行画像配置部26は、次の出力画像の処理に移行(Ys=0にセット)し(ステップS211)、ステップS207に移行して、上記同様に出力画像の貼り付けを行って(ステップS207)、Xs=Xs+W、Ys=Ys+Hとして(ステップS207)、ステップS205に戻って、上記同様に処理する。
【0062】
ステップS205で、行画像幅が行方向の先頭位置Xsよりも小さい(Xs>行画像幅)ときには、行画像配置部26は、全ての行について処理が終了したかチェックし(ステップS209)、全ての行について処理が完了していると、出力画像を画像出力部22に渡して、画像出力部22が、PDA等の表示部に出力して、処理を終了する。
【0063】
このように、この参考技術の文字画像変換装置1は、出力画像の各行の高さを、入力画像内の矩形の最大高さに基づいて決定している。
【0064】
したがって、出力画像上で各行の高さを揃えることができ、視認性をより一層向上させることができる。
【0065】
また、この参考技術の文字画像変換装置1は、出力画像の各行の高さを、入力画像内の文字の最大高さに基づいて決定している。
【0066】
したがって、出力画像上で各行の高さをより一層高精度に揃えることができ、視認性をより一層向上させることができる。
【0067】
図9及び図10は、本発明のまた他の参考技術の文書画像変換方法、文書画像変換プログラム及び文書画像変換装置の説明に供する図である。
この参考技術では、出力画像の各行の高さを、当該出力画像の各行に配置される入力画像の高さに基づいて決定することにより、出力画像上で各行の高さ入力画像の高さに応じてを揃え、視認性をより一層向上させることのできる文書画像変換方法と文書画像変換プログラムと文書画像変換装置を説明する。
【0068】
なお、この参考技術は、上記参考技術の文書画像変換装置1と同様の文書画像変換装置に適用したものであり、必要に応じて、上記参考技術の文書画像変換装置1の説明で用いた符号をそのまま用いて説明する。
【0069】
この参考技術の文書画像変換装置1は、出力画像の同一行上に入力画像の異なる行を配置して、少ない領域により多くの文字を配置する。
【0070】
すなわち、文書画像変換装置1は、図9に示すように、画像入力部21から画像が入力されると、まず、行切り出し部24が、上記第1の実施の形態の場合と同様に、行画像に分割して行の切り出しを行い(ステップS301)、行分割した行画像上における行方向の先頭位置Xs(出力画像にまだ貼り付けられていない画像の左端位置)と、出力画像上における行と垂直な方向の先頭位置Ys(入力行がまだ貼り付けられていない領域の上端位置)を初期化する(ステップS302)。
【0071】
次に、行画像配置部26が、PDA等の表示対象の小型表示画面の行画像幅Lwが行方向の先頭位置Xsよりも小さいか(Xs>Lw)を確認し(ステップS303)、行画像幅が行方向の先頭位置Xsよりも小さくない(Xs≦Lw)ときには、F=Xsとして(ステップS304)、表示対象の小型表示画面の列画像幅である出力画像高さIhが列方向の先頭位置Ys+Hよりも小さいか(Ys+H>Ih)を確認する(ステップS305)。
【0072】
ステップS305で、出力画像高さIhが列方向の先頭位置Ys+Hよりも大きい(Ys+H≦Ih)ときには、行画像配置部26は、行画像及び出力画像のそれぞれの画像の左上を原点(0,0)として、(F,0)(F+W,H)の行画像(FからH幅の行画像)を出力画像の(0,Ys)(W,Ys+H)に貼り付け(ステップS306)、Xs=Xs+W、Ys=Ys+Hとして(ステップS307)、ステップS303に戻って、上記同様に処理する。
【0073】
ステップS303で、行画像幅Lwが行方向の先頭位置Xsよりも小さい(Xs>Lw)ときには、行画像配置部26は、全ての行について処理が終了したかチェックし(ステップS308)、全ての行について処理が完了していないときには、次の行画像の処理に移行して、F=Lw−Xs、Xs=0、Ys=Ys−H、H=max(H,Hn)として(ステップS309)、出力画像高さIhが列方向の先頭位置Ys+Hよりも小さいか(Ys+H>Ih)を確認する(ステップS305)。
【0074】
ステップS305で、出力画像高さIhが列方向の先頭位置Ys+Hよりも小さい(Ys+H>Ih)ときには、行画像配置部26は、次の出力画像の処理に移行(Ys=0にセット)し(ステップS310)、ステップS306に移行して、上記同様に出力画像の貼り付けを行って(ステップS306)、Xs=Xs+W、Ys=Ys+Hとして(ステップS307)、ステップS303に戻って、上記同様に処理する。
【0075】
ステップS303で、行画像幅が行方向の先頭位置Xsよりも小さい(Xs>Lw)ときには、行画像配置部26は、全ての行について処理が終了したかチェックし(ステップS308)、全ての行について処理が完了していると、出力画像を画像出力部22に渡して、画像出力部22が、PDA等の表示部に出力して、処理を終了する。
【0076】
すなわち、この参考技術の文字画像変換装置1は、1行の行画像の貼り付けが終わった際に、出力画像上で次の行の処理に移らず、現在行の残りの部分に入力画像の次の行を張り合わせる。具体的には、図10に示すように、出力画像上の同じ行に入力画像の複数の行が配置されるため、出力画像の行の高さは、その最大値にすることで、全ての画像が収まり、また、視認性を高めるために、最大行高さの1.1倍等にすることで、行間をはっきりさせてることができる。
【0077】
なお、図9に示した処理では、画像を貼り付ける範囲が行画像からはみ出す場合があるが、その場合には、はみ出した部分は無視するものとする。また、出力画像の同一行に複数の行画像をつなぐ場合であって、後の行高さの方が大きく、後の行を貼り付けた際に、出力画像の範囲を超える場合には、同一行内への貼り付けをあきらめ、次の出力画像の処理を行っている。
【0078】
この場合、予め同一行内に含まれる行画像を求め、その最大値を用いて次の出力画像への移動を判断するようにしてもよいが、上述した処理の方が簡単である。
【0079】
このように、この参考技術の文字画像変換装置1は、出力画像の各行の高さを、当該出力画像の各行に配置される入力画像の高さに基づいて決定している。
【0080】
したがって、出力画像上で各行の高さ入力画像の高さに応じてを揃えることができ、視認性をより一層向上させることができる。
【0081】
また、この参考技術の文字画像変換装置1は、出力画像の各行の高さを、入力画像内の行の最大高さとしている。
【0082】
したがって、出力画像上での各行の高さを入力画像の行の最大高さに揃えることができ、視認性をより一層向上させることができる。
【0083】
図11は、本発明のさらに他の参考技術の文書画像変換方法、文書画像変換プログラム及び文書画像変換装置の説明に供する図である。
この参考技術では、出力画像の各行の高さを、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行に含まれる矩形の最大高さに基づいて決定することにより、出力画像上での各行の高さを入力画像の行に含まれる矩形の最大高さに揃え、視認性をより一層向上させることのできる文書画像変換方法と文書画像変換プログラムと文書画像変換装置を説明する。
【0084】
なお、この参考技術は、上記参考技術の文書画像変換装置1と同様の文書画像変換装置に適用したものであり、必要に応じて、上記参考技術の文書画像変換装置1の説明で用いた符号をそのまま用いて説明する。
【0085】
この参考技術の文書画像変換装置1は、出力画像の同一行上に入力画像の異なる行を配置して、少ない領域により多くの文字を配置するが、行幅Hの更新の際に、行の高さを用いる代わりに、行内の最大矩形高さの最大値を用いる。
【0086】
すなわち、文書画像変換装置1は、図11に示すように、画像入力部21から画像が入力されると、まず、行切り出し部24が、上記第1の実施の形態の場合と同様に、行画像に分割して行の切り出しを行い(ステップS401)、行分割した行画像上における行方向の先頭位置Xs(出力画像にまだ貼り付けられていない画像の左端位置)と、出力画像上における行と垂直な方向の先頭位置Ys(入力行がまだ貼り付けられていない領域の上端位置)を初期化するとともに、行高さHを次の行内の最大矩形高さHnとする(ステップS402)。
【0087】
次に、行画像配置部26が、行画像が全て出力画像に貼り付けられているか否か、すなわち、PDA等の表示対象の小型表示画面の行画像幅Lwが行方向の先頭位置Xsよりも小さいか(Xs>Lw)を確認し(ステップS403)、行画像幅Lwが行方向の先頭位置Xsよりも小さくない(Xs≦Lw)ときには、F=Xsとして(ステップS404)、表示対象の小型表示画面の列画像幅である出力画像高さIhが列方向の先頭位置Ys+Hよりも小さいか(Ys+H>Ih)を確認する(ステップS405)。
【0088】
ステップS405で、出力画像高さIhが列方向の先頭位置Ys+Hよりも大きい(Ys+H≦Ih)ときには、行画像配置部26は、行画像及び出力画像のそれぞれの画像の左上を原点(0,0)として、(F,0)(F+W,H)の行画像(FからH幅の行画像)を出力画像の(0,Ys)(W,Ys+H)に貼り付け(ステップS406)、Xs=Xs+W、Ys=Ys+Hとして(ステップS407)、ステップS403に戻って、上記同様に処理する。
【0089】
ステップS403で、行画像幅Lwが行方向の先頭位置Xsよりも小さい(Xs>Lw)ときには、行画像配置部26は、全ての行について処理が終了したかチェックし(ステップS408)、全ての行について処理が完了していないときには、次の行画像の処理に移行して、F=Lw−Xs、Xs=0、Ys=Ys−H、H=max(H,Hn)として(ステップS409)、出力画像高さIhが列方向の先頭位置Ys+Hよりも小さいか(Ys+H>Ih)を確認する(ステップS405)。
【0090】
ステップS405で、出力画像高さIhが列方向の先頭位置Ys+Hよりも小さい(Ys+H>Ih)ときには、行画像配置部26は、次の出力画像の処理に移行(Ys=0にセット)し(ステップS410)、ステップS406に移行して、上記同様に出力画像の貼り付けを行って(ステップS406)、Xs=Xs+W、Ys=Ys+Hとして(ステップS407)、ステップS403に戻って、上記同様に処理する。
【0091】
ステップS403で、行画像幅が行方向の先頭位置Xsよりも小さい(Xs>Lw)ときには、行画像配置部26は、全ての行について処理が終了したかチェックし(ステップS408)、全ての行について処理が完了していると、出力画像を画像出力部22に渡して、画像出力部22が、PDA等の表示部に出力して、処理を終了する。
【0092】
すなわち、出力画像の行の高さが、出力画像の行の中にある矩形の最大高さになるとは限らない。そこで、本実施の形態の文字画像変換装置1は、入力画像の状態把握の観点からは、入力画像上で同じ行画像は出力画像上でも同じ行高さで表示されることが好ましいと思われるが、少ない領域により多くの文字画像を配置するという観点からは、多少処理は複雑になるが、出力画像の行の中に含まれる矩形のみを再抽出して、その中で最大の矩形高さを抽出してそれを行画像の幅Hとしている。
【0093】
なお、この場合、次の行内の最大矩形高さHnを行内文字最大高さとしてもよい。
【0094】
また、文字の切り出し方法としては、特開平9−106437号公報に記載されている文字画像抽出を行い、その高さの最大値を用いてもよい。
【0095】
このように、この参考技術の文字画像変換装置1は、出力画像の各行の高さを、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行に含まれる矩形の最大高さに基づいて決定している。
【0096】
したがって、出力画像上での各行の高さを入力画像の行に含まれる矩形の最大高さに揃えることができ、視認性をより一層向上させることができる。
【0097】
また、この参考技術の文字画像変換装置1は、出力画像の各行の高さを、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行に含まれる文字の最大高さに基づいて決定している。
【0098】
したがって、出力画像上での各行の高さを出力画像に配置される入力画像の行に含まれる文字の最大高さに揃えることができ、視認性をより一層向上させることができる。
【0099】
図12及び図13は、本発明の文書画像変換方法、文書画像変換プログラム及び文書画像変換装置の実施の形態を示す図である。
この実施の形態では、出力画像の各行の高さを、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行の高さと当該入力画像の行内の矩形高さの最大値との比が1に近い場合には、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行に含まれる矩形の最大高さに基づいて決定し、それ以外の場合には、当該出力画像の各行に配置される入力画像の高さに基づいて決定し、または、入力画像内の行の最大高さとすることにより、出力画像の文字が小さくなったり、文字の位置が変わって、入力画像のコンテンツが見づらくなったり、内容が変わったりすることを防止し、視認性をより一層向上させることのできる文書画像変換方法と文書画像変換プログラムと文書画像変換装置を説明する。
また、出力画像の各行の高さを、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行の高さと当該入力画像の行内の矩形高さの最大値との差が所定値よりも小さい場合には、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行に含まれる矩形の最大高さに基づいて決定し、それ以外の場合には、当該出力画像の各行に配置される入力画像の高さに基づいて決定し、または、入力画像内の行の最大高さとすることにより、出力画像の文字が小さくなったり、文字の位置が変わって、入力画像のコンテンツが見づらくなったり、内容が変わったりすることを防止し、視認性をより一層向上させることのできる文書画像変換方法と文書画像変換プログラムと文書画像変換装置を説明する。
さらに、出力画像の各行の高さを、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行の高さと当該入力画像の行内の矩形高さの最大値との比が1に近い場合には、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行に含まれる文字の最大高さに基づいて決定し、それ以外の場合には、当該出力画像の各行に配置される入力画像の高さに基づいて決定し、または、入力画像内の行の最大高さとすることにより、出力画像の文字が小さくなったり、文字の位置が変わって、入力画像のコンテンツが見づらくなったり、内容が変わったりすることを防止し、視認性をより一層向上させることのできる文書画像変換方法と文書画像変換プログラムと文書画像変換装置を説明する。
さらにまた、出力画像の各行の高さを、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行の高さと当該入力画像の行内の矩形高さの最大値との差が所定値よりも小さい場合には、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行に含まれる文字の最大高さに基づいて決定し、それ以外の場合には、当該出力画像の各行に配置される入力画像の高さに基づいて決定し、または、入力画像内の行の最大高さとすることにより、出力画像の文字が小さくなったり、文字の位置が変わって、入力画像のコンテンツが見づらくなったり、内容が変わったりすることを防止し、視認性をより一層向上させることのできる文書画像変換方法と文書画像変換プログラムと文書画像変換装置を説明する。
【0100】
なお、本実施の形態は、上記参考技術の文書画像変換装置1と同様の文書画像変換装置に適用したものであり、本実施の形態の説明においては、必要に応じて、上記参考技術の文書画像変換装置1の説明で用いた符号をそのまま用いて説明する。
【0101】
本実施の形態の文書画像変換装置1は、行内矩形の高さと文字の比または差に応じて、出力画像の行の高さを算出する基準を切り換えるものである。
【0102】
すなわち、文書画像変換装置1は、図12に示すように、画像入力部21から画像が入力されると、まず、行切り出し部24が、上記第1の実施の形態の場合と同様に、行画像に分割して行の切り出しを行い(ステップS501)、出力画像上における行と垂直な方向の先頭位置Ys(入力行がまだ貼り付けられていない領域の上端位置)と、行画像の幅Hを初期化(Ys=0,H=0)する(ステップS502)。
【0103】
次に、行画像配置部26が、行画像が全て出力画像に貼り付けられているか否か、すなわち、PDA等の表示対象の小型表示画面の行画像幅Lwが行方向の先頭位置Xsよりも小さいか(Xs>Lw)を確認し(ステップS503)、行画像幅Lwが行方向の先頭位置Xsよりも小さくない(Xs≦Lw)ときには、F=Xsとして(ステップS504)、表示対象の小型表示画面の列画像幅である出力画像高さIhが列方向の先頭位置Ys+Hよりも小さいか(Ys+H>Ih)を確認する(ステップS505)。
【0104】
ステップS505で、出力画像高さIhが列方向の先頭位置Ys+Hよりも大きい(Ys+H≦Ih)ときには、行画像配置部26は、行画像及び出力画像のそれぞれの画像の左上を原点(0,0)として、(F,0)(F+W,H)の行画像(FからH幅の行画像)を出力画像の(0,Ys)(W,Ys+H)に貼り付け(ステップS506)、Xs=Xs+W、Ys=Ys+H、H=Hnとして(ステップS507)、ステップS503に戻って、上記同様に処理する。
【0105】
ステップS503で、行画像幅Lwが行方向の先頭位置Xsよりも小さい(Xs>Lw)ときには、行画像配置部26は、全ての行について処理が終了したかチェックし(ステップS508)、全ての行について処理が完了していないときには、次の行内の最大矩形高さHR と次の行の高さHLの比が0.8より小さい(HR/HL<0.8)かどうかチェックする(ステップS509)。
【0106】
ステップS509で、次の行内の最大矩形高さHR と次の行の高さHLの比が0.8より小さい(HR/HL<0.8)ときには、次の行の高さHLを次の行内の最大矩形高さHnとし(ステップS510)、次の行画像(Hn)の処理に移行して、F=Lw−Xs、Xs=0、Ys=Ys−H、H=max(H,Hn)として(ステップS511)、出力画像高さIhが列方向の先頭位置Ys+Hよりも小さいか(Ys+H>Ih)を確認する(ステップS505)。
【0107】
ステップS509で、次の行内の最大矩形高さHR と次の行の高さHLの比が0.8より大きい(HR/HL≧0.8)ときには、次の行内の最大矩形高さHRを次の行内の最大矩形高さHnとし(ステップS512)、次の行画像(Hn)の処理に移行して、F=Lw−Xs、Xs=0、Ys=Ys−H、H=max(H,Hn)として(ステップS511)、出力画像高さIhが列方向の先頭位置Ys+Hよりも小さいか(Ys+H>Ih)を確認する(ステップS505)。
【0108】
ステップS505で、出力画像高さIhが列方向の先頭位置Ys+Hよりも小さい(Ys+H>Ih)ときには、行画像配置部26は、次の出力画像の処理に移行(Ys=0にセット)し(ステップS513)、ステップS506に移行して、上記同様に出力画像の貼り付けを行って(ステップS506)、Xs=Xs+W、Ys=Ys+Hとして(ステップS507)、ステップS503に戻って、上記同様に処理する。
【0109】
ステップS503で、行画像幅が行方向の先頭位置Xsよりも小さい(Xs>Lw)ときには、行画像配置部26は、全ての行について処理が終了したかチェックし(ステップS508)、全ての行について処理が完了していると、出力画像を画像出力部22に渡して、画像出力部22が、PDA等の表示部に出力して、処理を終了する。
【0110】
すなわち、図13に示すように、2通りの方法で出力画像の割り当てられた領域(最大矩形高さから求めた出力行高さ)に入力画像の行を納めている。例えば、図13の左側に示す入力画像に対して、右側に示す3通りの出力画像を考慮する場合、1番上の出力画像の場合、入力画像の行を出力画像の行に収まるように画像を変倍(縮小)しており、真ん中の出力画像の場合、入力画像の上付文字を移動しており、また、一番下の出力画像の場合、入力画像の行高さとしている。このように、行内の最大矩形サイズで出力画像の行高さを定めた場合、その範囲内に文字画像を納めたときに、一番上の出力画像のように文字が小さくなったり、真ん中の出力画像のように文字の位置が変わったりすることで、入力画像のコンテンツが見づらくなったり、内容が変わったりしてしまう恐れがある。一方、この縮小や文字位置の移動を、コンテンツに対する影響を及ぼさない範囲で、適宜行うと、出力画像上により多くのコンテンツを表示することができる。
【0111】
そこで、本実施の形態の文書画像変換装置1においては、次の行内の最大矩形高さHRと次の行の高さHLの比(HR/HL)を求め、その比(HR/HL)が0.8未満の場合には、次の行の高さHL をHとし、それ以外の場合には、次の行内の最大矩形高さHR をHとしている。
【0112】
なお、この場合、矩形の代わりに、特開平9−106437号公報に記載されている文字画像抽出を行って求めた文字矩形を用いてもよく、また、次の行内の最大矩形高さHR と次の行の高さHL 比ではなく、その差を用いても、同様に行うことができる。
【0113】
そして、上記処理を施した場合は、図13の上の例の場合、次の行内の最大矩形高さHR と次の行の高さHL との比が0.8未満であるので、Hとしては、行高さが用いられることになる。一方、図13の下の例の場合、比が0.8以上であるので、Hとしては最大矩形高さが用いられることになる。
【0114】
このように、本実施の形態の文字画像変換装置1は、出力画像の各行の高さを、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行の高さと当該入力画像の行内の矩形高さの最大値との比が1に近い場合には、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行に含まれる矩形の最大高さに基づいて決定し、それ以外の場合には、当該出力画像の各行に配置される入力画像の高さに基づいて決定し、または、入力画像内の行の最大高さとしている。
【0115】
したがって、出力画像の文字が小さくなったり、文字の位置が変わって、入力画像のコンテンツが見づらくなったり、内容が変わったりすることを防止することができ、視認性をより一層向上させることができる。
【0116】
また、本実施の形態の文字画像変換装置1は、出力画像の各行の高さを、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行の高さと当該入力画像の行内の矩形高さの最大値との差が所定値よりも小さい場合には、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行に含まれる矩形の最大高さに基づいて決定し、それ以外の場合には、当該出力画像の各行に配置される入力画像の高さに基づいて決定し、または、入力画像内の行の最大高さとしている。
【0117】
したがって、出力画像の文字が小さくなったり、文字の位置が変わって、入力画像のコンテンツが見づらくなったり、内容が変わったりすることを防止することができ、視認性をより一層向上させることができる。
【0118】
さらに、本実施の形態の文字画像変換装置1は、出力画像の各行の高さを、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行の高さと当該入力画像の行内の矩形高さの最大値との比が1に近い場合には、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行に含まれる文字の最大高さに基づいて決定し、それ以外の場合には、当該出力画像の各行に配置される入力画像の高さに基づいて決定し、または、入力画像内の行の最大高さとしている。
【0119】
したがって、出力画像の文字が小さくなったり、文字の位置が変わって、入力画像のコンテンツが見づらくなったり、内容が変わったりすることを防止することができ、視認性をより一層向上させることができる。
【0120】
また、本実施の形態の文字画像変換装置1は、出力画像の各行の高さを、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行の高さと当該入力画像の行内の矩形高さの最大値との差が所定値よりも小さい場合には、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行に含まれる文字の最大高さに基づいて決定し、それ以外の場合には、当該出力画像の各行に配置される入力画像の高さに基づいて決定し、または、入力画像内の行の最大高さとしている。
【0121】
したがって、出力画像の文字が小さくなったり、文字の位置が変わって、入力画像のコンテンツが見づらくなったり、内容が変わったりすることを防止することができ、視認性をより一層向上させることができる。
【0122】
図14は、本発明の文書画像変換方法、文書画像変換プログラム及び文書画像変換装置の他の実施の形態を示す図である。
この実施の形態では、入力画像の行画像を、出力画像の行の高さに合わせて縮小することにより、出力画像上で入力画像の欠けが発生するのを防止し、精度をより一層向上させるとともに、視認性をより一層向上させることのできる文書画像変換方法と文書画像変換プログラムと文書画像変換装置を説明する。
また、入力画像の行画像を、出力画像の行の高さを超える矩形を出力画像の行内に移動することにより、出力画像上で入力画像の欠けが発生するのを防止し、精度をより一層向上させるとともに、視認性をより一層向上させることのできる文書画像変換方法と文書画像変換プログラムと文書画像変換装置を説明する。
【0123】
なお、本実施の形態は、上記参考技術の文書画像変換装置1と同様の文書画像変換装置に適用したものであり、本実施の形態の説明においては、必要に応じて、上記参考技術の文書画像変換装置1の説明で用いた符号をそのまま用いて説明する。
【0124】
本実施の形態の文書画像変換装置1は、入力画像の行画像のうち、出力画像の行高さに収まらない部分のみを縮小するものである。
【0125】
すなわち、文書画像変換装置1は、図14に示すように、画像入力部21から画像が入力されると、まず、行切り出し部24が、上記第1の実施の形態の場合と同様に、行画像に分割して行の切り出しを行い(ステップS601)、出力画像上における行と垂直な方向の先頭位置Ys(入力行がまだ貼り付けられていない領域の上端位置)と、行画像の幅Hを初期化(Ys=0,H=0)する(ステップS602)。
【0126】
次に、行画像配置部26が、行画像が全て出力画像に貼り付けられているか否か、すなわち、PDA等の表示対象の小型表示画面の行画像幅Lwが行方向の先頭位置Xsよりも小さいか(Xs>Lw)を確認し(ステップS603)、行画像幅Lwが行方向の先頭位置Xsよりも小さくない(Xs≦Lw)ときには、F=Xsとして(ステップS604)、表示対象の小型表示画面の列画像幅である出力画像高さIhが列方向の先頭位置Ys+Hよりも小さいか(Ys+H>Ih)を確認する(ステップS605)。
【0127】
ステップS605で、出力画像高さIhが列方向の先頭位置Ys+Hよりも大きい(Ys+H≦Ih)ときには、行画像配置部26は、行画像及び出力画像のそれぞれの画像の左上を原点(0,0)として、(F,0)(F+W,H)の行画像(FからH幅の行画像)を出力画像の(0,Ys)(W,Ys+H)に貼り付け(ステップS606)、Xs=Xs+W、Ys=Ys+H、H=Hnとして(ステップS607)、ステップS603に戻って、上記同様に処理する。
【0128】
ステップS603で、行画像幅Lwが行方向の先頭位置Xsよりも小さい(Xs>Lw)ときには、行画像配置部26は、全ての行について処理が終了したかチェックし(ステップS608)、全ての行について処理が完了していないときには、次の行内の最大矩形高さHRと次の行の高さHLの比が0.8より小さい(HR/HL<0.8)かどうかチェックする(ステップS609)。
【0129】
ステップS609で、次の行内の最大矩形高さHRと次の行の高さHLの比が0.8より小さい(HR/HL<0.8)ときには、次の行内の最大矩形高さHRを次の行内の最大矩形高さHnとして、行画像変換処理を行い(ステップS610)、次の行画像(Hn)の処理に移行して、F=Lw−Xs、Xs=0、Ys=Ys−H、H=max(H,Hn)として(ステップS611)、出力画像高さIhが列方向の先頭位置Ys+Hよりも小さいか(Ys+H>Ih)を確認する(ステップS605)。
【0130】
ステップS6609で、次の行内の最大矩形高さHRと次の行の高さHLの比が0.8より大きい(HR/HL≧0.8)ときには、次の行の高さHLを次の行内の最大矩形高さHnとし(ステップS612)、次の行画像(Hn)の処理に移行して、F=Lw−Xs、Xs=0、Ys=Ys−H、H=max(H,Hn)として(ステップS611)、出力画像高さIhが列方向の先頭位置Ys+Hよりも小さいか(Ys+H>Ih)を確認する(ステップS605)。
【0131】
ステップS605で、出力画像高さIhが列方向の先頭位置Ys+Hよりも小さい(Ys+H>Ih)ときには、行画像配置部26は、次の出力画像の処理に移行(Ys=0にセット)し(ステップS613)、ステップS606に移行して、上記同様に出力画像の貼り付けを行って(ステップS606)、Xs=Xs+W、Ys=Ys+Hとして(ステップS607)、ステップS603に戻って、上記同様に処理する。
【0132】
ステップS603で、行画像幅が行方向の先頭位置Xsよりも小さい(Xs>Lw)ときには、行画像配置部26は、全ての行について処理が終了したかチェックし(ステップS608)、全ての行について処理が完了していると、出力画像を画像出力部22に渡して、画像出力部22が、PDA等の表示部に出力して、処理を終了する。
【0133】
このように、次の行内の最大矩形高さHRと次の行の高さHLの比が大きい場合に、上記と同様に処理すると、出力行高さよりも入力行高さの方が大きいと、出力画像上で画像に欠けの生じる可能性がある。したがって、次の行内の最大矩形高さを用いて出力画像の行高さを求める場合には、入力画像の行画像に対して、何らかの処理を施す必要がある。
【0134】
そこで、本実施の形態の文書画像変換装置1は、上述のように、入力画像の行画像のうち、出力画像の行高さに収まらない部分のみを縮小している。
【0135】
すなわち、図13に示したように、次の行内の最大矩形高さHRと次の行の高さHLの比が小さい場合と大きい場合に分け、出力画像の割り当てられた領域(最大矩形高さから求めた出力行高さ)に入力画像の行を収めている。図13では、それぞれ3つづつ示した出力画像の例のうち、一番上の例では、入力画像の行を出力画像の行に収まるように画像を変倍しており、2番目に示す例では、入力画像の行と、出力画像の行の下端を揃え、出力画像の行高さに収まらない画像については、矩形内の画像を移動している。一番上の例の場合には、コンテンツが変わる恐れは無いが、いずれの場合にも出力画像への行画像の貼り付け処理の前段に画像の変換処理を施している。
【0136】
このように、本実施の形態の文字画像変換装置1は、入力画像の行画像を、出力画像の行の高さに合わせて縮小している。
【0137】
したがって、出力画像上で入力画像の欠けが発生するのを防止することができ、精度をより一層向上させることができるとともに、視認性をより一層向上させることができる。
【0138】
また、本実施の形態の文字画像変換装置1は、入力画像の行画像を、出力画像の行の高さを超える矩形を出力画像の行内に移動している。
【0139】
したがって、出力画像上で入力画像の欠けが発生するのを防止することができ、精度をより一層向上させることができるとともに、視認性をより一層向上させることができる。
【0140】
図15は、本発明のまた他の参考技術の文書画像変換方法、文書画像変換プログラム及び文書画像変換装置の説明に供する図である。
この参考技術では、入力画像の行画像を、出力画像の行の範囲を超える文字画素のあるラインについて、出力画像の行の範囲に収まる大きさに縮小することにより、出力画像上で入力画像が縮小されることを抑制しつつ、出力画像上で入力画像の欠けが発生するのを防止し、精度をより一層向上させるとともに、視認性をより一層向上させることのできる文書画像変換方法と文書画像変換プログラムと文書画像変換装置を説明する。
また、出力画像の行の範囲を超える文字画素のあるラインについて、当該出力画像の背景画素を削除して出力画像の行の範囲に収まる大きさに縮小することにより、出力画像上で入力画像が縮小されることを抑制しつつ、出力画像上で入力画像の欠けが発生するのを防止し、精度をより一層向上させるとともに、視認性をより一層向上させることのできる文書画像変換方法と文書画像変換プログラムと文書画像変換装置を説明する。
さらに、出力画像の行の範囲を超える文字画素のあるラインについて、当該出力画像の前景と背景のエッジの数を保った状態で出力画像の行の範囲に収まる大きさに縮小することにより、出力画像上で入力画像が縮小されることを抑制しつつ、出力画像上で入力画像の欠けが発生するのを防止し、精度をより一層向上させるとともに、視認性をより一層向上させることのできる文書画像変換方法と文書画像変換プログラムと文書画像変換装置を説明する。
【0141】
なお、この参考技術は、上記参考技術の文書画像変換装置1と同様の文書画像変換装置に適用したものであり、必要に応じて、上記参考技術の文書画像変換装置1の説明で用いた符号をそのまま用いて説明する。
【0142】
この参考技術の文書画像変換装置1は、上記と同様に、入力画像の行画像のうち、出力画像の行高さに収まらない部分のみを縮小するが、行画像の変換処理を上述の場合とは、異なる方法で行っている。
【0143】
すなわち、上記においては、次の行内の最大矩形高さHRと次の行の高さHLの比が小さい場合と大きい場合に分け、出力画像の割り当てられた領域(最大矩形高さから求めた出力行高さ)に入力画像の行が収まるように、行画像全体を縮小しているが、この場合、文字画像が小さくなり、視認性が低下する恐れがある。
【0144】
そこで、この参考技術の文書画像変換装置1は、図15に示すように、入力画像の行画像のうち、出力画像の行高さに収まらない部分のみを縮小する。
【0145】
すなわち、文書画像変換装置1は、まず、入力行画像の下端を基準として、出力行画像の高さを超える位置に矩形の存在する部分を抽出する。
【0146】
図15では、「n」の矩形の部分が出力画像の行高さに収まらない部分である。
【0147】
次に、文書画像変換装置1は、上記求めた領域について、入力行下端から矩形上端までの高さが出力行画像の高さとなるように縮小する。この縮小処理では、行方向/行に垂直な方向の両方を縮小してもよいし、行に垂直な方向(行高さの方向)のみを縮小してもよい。このようにすると、ある程度入力行上での位置情報を保存した状態で、出力行の高さを低くすることができる。結果として、多くの情報を少ない出力画像上に表示することができる。
【0148】
なお、上記説明では、高さが収まらない部分について、単純に縮小処理を施しているが、単純な縮小ではなく、背景の画素を削ることで縮小してもよいし、また、エッジの数を保存しながら縮小してもよい。
【0149】
このように、この参考技術の文書画像変換装置1は、入力画像の行画像を、出力画像の行の範囲を超える文字画素のあるラインについて、出力画像の行の範囲に収まる大きさに縮小している。
【0150】
したがって、出力画像上で入力画像が縮小されることを抑制しつつ、出力画像上で入力画像の欠けが発生するのを防止することができ、精度をより一層向上させることができとともに、視認性をより一層向上させることができる。
【0151】
また、この参考技術の文字画像変換装置1は、出力画像の行の範囲を超える文字画素のあるラインについて、当該出力画像の背景画素を削除して出力画像の行の範囲に収まる大きさに縮小している。
【0152】
したがって、出力画像上で入力画像が縮小されることを抑制しつつ、出力画像上で入力画像の欠けが発生するのを防止することができ、精度をより一層向上させることができるとともに、視認性をより一層向上させることができる。
【0153】
さらに、この参考技術の文字画像変換装置1は、出力画像の行の範囲を超える文字画素のあるラインについて、当該出力画像の前景と背景のエッジの数を保った状態で出力画像の行の範囲に収まる大きさに縮小している。
【0154】
したがって、出力画像上で入力画像が縮小されることを抑制しつつ、出力画像上で入力画像の欠けが発生するのを防止することができ、精度をより一層向上させることができるとともに、視認性をより一層向上させることができる。
【0155】
図16は、本発明のさらに他の参考技術の文書画像変換方法、文書画像変換プログラム及び文書画像変換装置の説明に供する図である。
この参考技術では、出力画像の各行の高さを、当該出力画像の高さに基づいて設定することにより、出力画像上で入力画像が縮小されることを抑制しつつ、出力画像上で入力画像の欠けが発生するのを防止し、精度をより一層向上させるとともに、視認性をより一層向上させることのできる文書画像変換方法と文書画像変換プログラムと文書画像変換装置を説明する。
また、入力画像の各行を、出力画像の行の高さに応じて拡大または縮小することにより、出力画像上で入力画像が縮小されることを抑制しつつ、出力画像上で入力画像の欠けが発生するのを防止し、精度をより一層向上させるとともに、視認性をより一層向上させることのできる文書画像変換方法と文書画像変換プログラムと文書画像変換装置を説明する。
さらに、出力画像の各行の高さを、当該出力画像を表示する機器の標準の値に基づいて設定することにより、出力画像上で入力画像が縮小されることを抑制しつつ、出力画像上で入力画像の欠けが発生するのを防止し、精度をより一層向上させるとともに、視認性をより一層向上させることのできる文書画像変換方法と文書画像変換プログラムと文書画像変換装置を説明する。
さらにまた、入力画像の各行を、出力画像の行の高さに応じて拡大または縮小することにより、出力画像上で入力画像が縮小されることを抑制しつつ、出力画像上で入力画像の欠けが発生するのを防止し、精度をより一層向上させるとともに、視認性をより一層向上させることのできる文書画像変換方法と文書画像変換プログラムと文書画像変換装置を説明する。
【0156】
なお、この参考技術は、上記参考技術の文書画像変換装置1と同様の文書画像変換装置に適用したものであり、必要に応じて、上記参考技術の文書画像変換装置1の説明で用いた符号をそのまま用いて説明する。
【0157】
この参考技術の文書画像変換装置1は、出力画像の情報から出力画像行の高さを求めるものである。
【0158】
すなわち、図16に示すように、画像入力部21から画像が入力されると、まず、行切り出し部24が、上記第1の実施の形態の場合と同様に、行画像に分割して行の切り出しを行い(ステップS701)、出力画像上における行と垂直な方向の先頭位置Ys(入力行がまだ貼り付けられていない領域の上端位置)を初期化(Ys=0)する(ステップS602)。なお、行画像の幅Hは処理開始前に定めた値に固定する。
【0159】
次に、行画像配置部26が、行画像が全て出力画像に貼り付けられているか否か、すなわち、PDA等の表示対象の小型表示画面の行画像幅Lwが行方向の先頭位置Xsよりも小さいか(Xs>Lw)を確認し(ステップS703)、行画像幅Lwが行方向の先頭位置Xsよりも小さくない(Xs≦Lw)ときには、表示対象の小型表示画面の列画像幅である出力画像高さIhが列方向の先頭位置Ys+Hよりも小さいか(Ys+H>Ih)を確認する(ステップS704)。
【0160】
ステップS704で、出力画像高さIhが列方向の先頭位置Ys+Hよりも大きい(Ys+H≦Ih)ときには、行画像配置部26は、行画像及び出力画像のそれぞれの画像の左上を原点(0,0)として、(Xs,0)(Xs+W,H)の行画像を出力画像の(0,Ys)(W,Ys+H)に貼り付け(ステップS705)、Xs=Xs+W、Ys=Ys+H、H=Hnとして(ステップS706)、ステップS703に戻って、上記同様に処理する。
【0161】
ステップS703で、行画像幅Lwが行方向の先頭位置Xsよりも小さい(Xs>Lw)ときには、行画像配置部26は、全ての行について処理が終了したかチェックし(ステップS707)、全ての行について処理が完了していないときには、次の行画像の処理に移行して、Xs=0に設定し、行画像変換を行って(ステップS708)、出力画像高さIhが列方向の先頭位置Ys+Hよりも小さいか(Ys+H>Ih)を確認する(ステップS704)。
【0162】
ステップS704で、出力画像高さIhが列方向の先頭位置Ys+Hよりも小さい(Ys+H>Ih)ときには、行画像配置部26は、次の出力画像の処理に移行(Ys=0にセット)し(ステップS709)、ステップS705に移行して、上記同様に出力画像の貼り付けを行って(ステップS705)、Xs=Xs+W、Ys=Ys+Hとして(ステップS706)、ステップS703に戻って、上記同様に処理する。
【0163】
ステップS703で、行画像幅が行方向の先頭位置Xsよりも小さい(Xs>Lw)ときには、行画像配置部26は、全ての行について処理が終了したかチェックし(ステップS707)、全ての行について処理が完了していると、出力画像を画像出力部22に渡して、画像出力部22が、PDA等の表示部に出力して、処理を終了する。
【0164】
すなわち、上記各実施の形態においては、出力画像のサイズが、例えば、320x320画素の場合、出力画像上に10行表示する場合には、出力行の高さは32画素と定める。
【0165】
また、この場合、出力画像を表示するPDA等の機器上で、テキストを表示する場合に一行の高さをh画素で表示している場合には、出力行高さH=hと固定して処理を行ってもよい。
【0166】
いずれの場合にも、入力画像の行と出力行の高さが一致しない場合には、入力画像の変換が必要となるが、この入力画像の変換は、上記説明した方法を用いることができる。
【0167】
このように、この参考技術の文書画像変換方法1は、出力画像の各行の高さを、当該出力画像の高さに基づいて設定している。
【0168】
したがって、出力画像上で入力画像が縮小されることを抑制しつつ、出力画像上で入力画像の欠けが発生するのを防止することができ、精度をより一層向上させることができるとともに、視認性をより一層向上させることができる。
【0169】
また、この参考技術の文字画像変換装置1は、入力画像の各行を、出力画像の行の高さに応じて拡大または縮小している。
【0170】
したがって、出力画像上で入力画像が縮小されることを抑制しつつ、出力画像上で入力画像の欠けが発生するのを防止することができ、精度をより一層向上させることができるとともに、視認性をより一層向上させることができる。
【0171】
さらに、この参考技術の文字画像変換装置1は、出力画像の各行の高さを、当該出力画像を表示する機器の標準の値に基づいて設定している。
【0172】
したがって、出力画像上で入力画像が縮小されることを抑制しつつ、出力画像上で入力画像の欠けが発生するのを防止することができ、精度をより一層向上させることができるとともに、視認性をより一層向上させることができる。
【0173】
また、この参考技術の文字画像変換装置1は、入力画像の各行を、出力画像の行の高さに応じて拡大または縮小している。
【0174】
したがって、出力画像上で入力画像が縮小されることを抑制しつつ、出力画像上で入力画像の欠けが発生するのを防止することができ、精度をより一層向上させることができるとともに、視認性をより一層向上させることができる。
【0175】
図17〜図19は、本発明の文書画像変換方法、文書画像変換プログラム及び文書画像変換装置のさらに他の参考技術を示す図である。
この参考技術では、入力画像の各行を、出力画像の行末で分割する際に、当該分割位置の前後に行画像を重複させて出力することにより、出力画像で文字の途中で行が切れることによる視認性の低下を防止し、視認性をより一層向上させることのできる文書画像変換方法と文書画像変換プログラムと文書画像変換装置を説明する。
また、重複させる行画像の幅を、入力画像の行画像の高さに基づいて設定することにより、出力画像で文字の途中で行が切れることをより適切に防止し、視認性をより一層向上させることのできる文書画像変換方法と文書画像変換プログラムと文書画像変換装置を説明する。
さらに、重複させる行画像の幅を、出力画像の行の高さに基づいて設定することにより、出力画像で文字の途中で行が切れることをより適切に防止し、視認性をより一層向上させることのできる文書画像変換方法と文書画像変換プログラムと文書画像変換装置を説明する。
また、重複させる行画像の幅を、入力画像の画像内の矩形サイズに基づいて設定することにより、出力画像で文字の途中で行が切れることをより適切にかつ効率的に防止し、視認性をより一層向上させることのできる文書画像変換方法と文書画像変換プログラムと文書画像変換装置を説明する。
さらに、重複させる行画像の幅を、入力画像の画像内の矩形の高さに基づいて設定することにより、出力画像で文字の途中で行が切れることをより適切にかつ効率的に防止し、視認性をより一層向上させることのできる文書画像変換方法と文書画像変換プログラムと文書画像変換装置を説明する。
また、重複させる行画像の幅を、入力画像の画像内の矩形の幅に基づいて設定することにより、出力画像で文字の途中で行が切れることをより適切にかつ効率的に防止し、視認性をより一層向上させることのできる文書画像変換方法と文書画像変換プログラムと文書画像変換装置を説明する。
さらに、重複させる行画像の幅を、入力画像の画像内の文字サイズに基づいて設定することにより、出力画像で文字の途中で行が切れることをより適切にかつ効率的に防止し、視認性をより一層向上させることのできる文書画像変換方法と文書画像変換プログラムと文書画像変換装置を説明する。
また、重複させる行画像の幅を、入力画像の画像内の文字の高さに基づいて設定することにより、出力画像で文字の途中で行が切れることをより適切にかつ効率的に防止し、視認性をより一層向上させることのできる文書画像変換方法と文書画像変換プログラムと文書画像変換装置を説明する。
さらに、重複させる行画像の幅を、入力画像の画像内の文字の幅に基づいて設定することにより、出力画像で文字の途中で行が切れることをより適切にかつ効率的に防止し、視認性をより一層向上させることのできる文書画像変換方法と文書画像変換プログラムと文書画像変換装置を説明する。
【0176】
なお、この参考技術は、上記参考技術の文書画像変換装置1と同様の文書画像変換装置に適用したものであり、この参考技術の説明においては、必要に応じて、上記参考技術の文書画像変換装置1の説明で用いた符号をそのまま用いて説明する。
【0177】
この参考技術の文書画像変換装置1は、入力画像の行画像の一部を出力画像の複数行にオーバーラップ(重複)させて貼り付けるものである。
【0178】
すなわち、図17に示すように、画像入力部21から画像が入力されると、行切り出し部24が行画像に分割して、行の切り出しを行い(ステップS801)、出力画像上における行と垂直な方向の先頭位置Ys(入力行がまだ貼り付けられていない領域の上端位置)を初期化(Ys=0)する(ステップS802)。なお、行画像の幅Hは処理開始前に定めた値に固定する。
【0179】
次に、行画像配置部26が、行画像が全て出力画像に貼り付けられているか否か、すなわち、PDA等の表示対象の小型表示画面の行画像幅Lwが行方向の先頭位置Xsよりも小さいか(Xs>Lw)を確認し(ステップS803)、行画像幅Lwが行方向の先頭位置Xsよりも小さくない(Xs≦Lw)ときには、表示対象の小型表示画面の列画像幅である出力画像高さIhが列方向の先頭位置Ys+Hよりも小さいか(Ys+H>Ih)を確認する(ステップS804)。
【0180】
ステップS804で、出力画像高さIhが列方向の先頭位置Ys+Hよりも大きい(Ys+H≦Ih)ときには、行画像配置部26は、行画像及び出力画像のそれぞれの画像の左上を原点(0,0)として、(Xs,0)(Xs+W,H)の行画像を出力画像の(0,Ys)(W,Ys+H)に貼り付け(ステップS805)、Xs=Xs(W−Ov)、Ys=Ys+Hとして(ステップS806)、ステップS803に戻って、上記同様に処理する。ここで、Ovは、オーバラップ幅である。
【0181】
ステップS803で、行画像幅Lwが行方向の先頭位置Xsよりも小さい(Xs>Lw)ときには、行画像配置部26は、全ての行について処理が終了したかチェックし(ステップS807)、全ての行について処理が完了していないときには、次の行画像の処理に移行して、Xs=0に設定し(ステップS808)、出力画像高さIhが列方向の先頭位置Ys+Hよりも小さいか(Ys+H>Ih)を確認する(ステップS804)。
【0182】
ステップS804で、出力画像高さIhが列方向の先頭位置Ys+Hよりも小さい(Ys+H>Ih)ときには、行画像配置部26は、次の出力画像の処理に移行(Ys=0にセット)し(ステップS809)、ステップS805に移行して、上記同様に出力画像の貼り付けをオーバラップさせて行って(ステップS805)、Xs=Xs(W−Ov)、Ys=Ys+Hとして(ステップS806)、ステップS803に戻って、上記同様に処理する。
【0183】
ステップS803で、行画像幅が行方向の先頭位置Xsよりも小さい(Xs>Lw)ときには、行画像配置部26は、全ての行について処理が終了したかチェックし(ステップS807)、全ての行について処理が完了していると、出力画像を画像出力部22に渡して、画像出力部22が、PDA等の表示部に出力して、処理を終了する。
【0184】
すなわち、図18に示すように、入力画像を出力画像にオーバラップさせずに貼り付けると、文字の途中で行が切れることで、視認性が低下することがあるが、この場合に、上述のように処理して、図19に示すように、出力画像の複数行に、入力画像の行の一部を所定のオーバラップ幅を持たせて貼り付けると、視認性を低下させずに出力画像を生成することができる。
【0185】
なお、このオーバラップの幅を求める方法としては、種々の方法を用いることができ、最も容易な方法は行画像の高さを用いる方法である。
【0186】
すなわち、行画像の高さは、文字画像の標準幅との相関が高いため、行画像の高さからオーバラップ幅を求めることで、全ての文字画像が切れることなく表示できる可能性が高い。例えば、行高さの1.2倍だけオーバラップさせる等の方法を用いることができる。この場合、行画像の高さについては、入力画像上の行の高さと、出力行の高さを用いることができる。
【0187】
また、矩形や文字のサイズを参照してオーバラップ幅を求める方法を用いてもよい。この方法は、処理量は増えるが、調整を上手く行うことで、単純に行画像の高さを用いるよりも効率よく、すなわち、できる限り少ないオーバラップ幅で文字の切れをなくすオーバラップ処理を行うことができる。この場合、対象とする言語の性質などにより、文字や矩形の幅、高さのいずれに注目すれば効率がよくなるかは異なるので、適宜選択して利用する。例えば、日本語文書の場合には、左右分離文字が多いため、矩形/文字高さの最大値を用いると、安定する場合が多い。
【0188】
このように、この参考技術の文書画像変換装置1は、入力画像の各行を、出力画像の行末で分割する際に、当該分割位置の前後に行画像を重複させて出力している。
【0189】
したがって、出力画像で文字の途中で行が切れることによる視認性の低下を防止することができ、視認性をより一層向上させることができる。
【0190】
また、この参考技術の文字画像変換装置1は、重複させる行画像の幅を、入力画像の行画像の高さに基づいて設定している。
【0191】
したがって、出力画像で文字の途中で行が切れることをより適切に防止することができ、視認性をより一層向上させることができる。
【0192】
さらに、この文字画像変換装置1は、重複させる行画像の幅を、出力画像の行の高さに基づいて設定している。
【0193】
したがって、出力画像で文字の途中で行が切れることをより適切に防止することができ、視認性をより一層向上させることができる。
【0194】
また、この文字画像変換装置1は、重複させる行画像の幅を、入力画像の画像内の矩形サイズに基づいて設定している。
【0195】
したがって、出力画像で文字の途中で行が切れることをより適切にかつ効率的に防止することができ、視認性をより一層向上させることができる。
【0196】
さらに、この文字画像変換装置1は、重複させる行画像の幅を、入力画像の画像内の矩形の高さに基づいて設定している。
【0197】
したがって、出力画像で文字の途中で行が切れることをより適切にかつ効率的に防止することができ、視認性をより一層向上させることができる。
【0198】
また、この文字画像変換装置1は、重複させる行画像の幅を、入力画像の画像内の矩形の幅に基づいて設定している。
【0199】
したがって、出力画像で文字の途中で行が切れることをより適切にかつ効率的に防止することができ、視認性をより一層向上させることができる。
【0200】
さらに、この文字画像変換装置1は、重複させる行画像の幅を、入力画像の画像内の文字サイズに基づいて設定している。
【0201】
したがって、出力画像で文字の途中で行が切れることをより適切にかつ効率的に防止することができ、視認性をより一層向上させることができる。
【0202】
また、この文字画像変換装置1は、重複させる行画像の幅を、入力画像の画像内の文字の高さに基づいて設定している。
【0203】
したがって、出力画像で文字の途中で行が切れることをより適切にかつ効率的に防止することができ、視認性をより一層向上させることができる。
【0204】
さらに、この文字画像変換装置1は、重複させる行画像の幅を、入力画像の画像内の文字の幅に基づいて設定している。
【0205】
したがって、出力画像で文字の途中で行が切れることをより適切にかつ効率的に防止することができ、視認性をより一層向上させることができる。
【0206】
図20及び図21は、本発明の文書画像変換方法、文書画像変換プログラム及び文書画像変換装置のさらに他の実施の形態を示す図である。
この実施形態では、重複させる行画像の幅を、入力画像の行画像の幅と出力画像の幅に基づいて設定することにより、無駄なくかつできるだけ多くの部分を重複させて、出力画像で文字の途中で行が切れることをより適切に防止し、視認性をより一層向上させることのできる文書画像変換方法と文書画像変換プログラムと文書画像変換装置を説明する。
また、入力画像の行画像の幅をA、出力画像の幅をBとし、BをN(整数)倍したときに初めてAより大きくなる場合に、重複させる行画像の幅Vを、V=(NB−A)/Nとすることにより、無駄なくかつできるだけ多くの部分を重複させて、出力画像で文字の途中で行が切れることをより適切に防止し、視認性をより一層向上させることのできる文書画像変換方法と文書画像変換プログラムと文書画像変換装置を説明する。
【0207】
なお、本実施の形態は、上記参考技術の文書画像変換装置1と同様の文書画像変換装置に適用したものであり、本実施の形態の説明においては、必要に応じて、上記参考技術の文書画像変換装置1の説明で用いた符号をそのまま用いて説明する。
【0208】
本実施の形態の文書画像変換装置1は、入力画像の行画像の一部を出力画像の複数行にオーバーラップさせて貼り付ける際に、入力画像の行の幅と出力画像の業の幅の両方を用いてオーバラップ幅を決定するものである。
【0209】
すなわち、図20に示すように、画像入力部21から画像が入力されると、行切り出し部24が行画像に分割して、行の切り出しを行い(ステップS901)、出力画像上における行と垂直な方向の先頭位置Ys(入力行がまだ貼り付けられていない領域の上端位置)を初期化(Ys=0)する(ステップS902)。なお、行画像の幅Hは処理開始前に定めた値に固定する。
【0210】
次に、行画像配置部26が、行画像が全て出力画像に貼り付けられているか否か、すなわち、PDA等の表示対象の小型表示画面の行画像幅Lwが行方向の先頭位置Xsよりも小さいか同じであるか(Xs≧Lw)を確認し(ステップS903)、行画像幅Lwが行方向の先頭位置Xsよりも大きい(Xs<Lw)ときには、表示対象の小型表示画面の列画像幅である出力画像高さIhが列方向の先頭位置Ys+Hよりも小さいか(Ys+H>Ih)を確認する(ステップS904)。
【0211】
ステップS904で、出力画像高さIhが列方向の先頭位置Ys+Hよりも大きい(Ys+H≦Ih)ときには、行画像配置部26は、行画像及び出力画像のそれぞれの画像の左上を原点(0,0)として、(Xs,0)(Xs+W,H)の行画像を出力画像の(0,Ys)(W,Ys+H)に貼り付け(ステップS905)、Xs=Xs(W−Ov)、Ys=Ys+Hとして(ステップS906)、ステップS903に戻って、上記同様に処理する。ここで、Ovは、オーバラップ幅である。
【0212】
ステップS903で、行画像幅Lwが行方向の先頭位置Xsよりも小さいか同じ(Xs≧Lw)ときには、行画像配置部26は、全ての行について処理が終了したかチェックし(ステップS907)、全ての行について処理が完了していないときには、次の行画像の処理に移行して、Xs=0に設定するとともに、オーバラップ量Ovを算出し(ステップS908)、出力画像高さIhが列方向の先頭位置Ys+Hよりも小さいか(Ys+H>Ih)を確認する(ステップS904)。
【0213】
ステップS904で、出力画像高さIhが列方向の先頭位置Ys+Hよりも小さい(Ys+H>Ih)ときには、行画像配置部26は、次の出力画像の処理に移行(Ys=0にセット)し(ステップS909)、ステップS905に移行して、上記同様に出力画像の貼り付けをオーバラップさせて行って(ステップS905)、Xs=Xs(W−Ov)、Ys=Ys+Hとして(ステップS906)、ステップS903に戻って、上記同様に処理する。
【0214】
ステップS903で、行画像幅が行方向の先頭位置Xsよりも小さい(Xs>Lw)ときには、行画像配置部26は、全ての行について処理が終了したかチェックし(ステップS907)、全ての行について処理が完了していると、出力画像を画像出力部22に渡して、画像出力部22が、PDA等の表示部に出力して、処理を終了する。
【0215】
すなわち、図21に示すように、入力画像の行の末端と、出力画像の行の末端を揃え、その間を出力画像幅で当分割することで、半端分が自動的にオーバラップとなり、無駄なくできるだけ多くの部分をオーバラップさせることができる。
【0216】
このように、本実施の形態の文書画像変換装置1は、重複させる行画像の幅を、入力画像の行画像の幅と出力画像の幅に基づいて設定している。
【0217】
したがって、無駄なくかつできるだけ多くの部分を重複させて、出力画像で文字の途中で行が切れることをより適切に防止することができ、視認性をより一層向上させることができる。
【0218】
また、本実施の形態の文字画像変換装置1は、入力画像の行画像の幅をA、出力画像の幅をBとし、BをN(整数)倍したときに初めてAより大きくなる場合に、重複させる行画像の幅Vを、V=(NB−A)/Nとしている。
【0219】
したがって、無駄なくかつできるだけ多くの部分を重複させて、出力画像で文字の途中で行が切れることをより適切に防止することができ、視認性をより一層向上させることができる。
さらに、入力文書画像を整列させて出力する文書画像変換方法において、ネットワークを介して接続された文書画像入力装置、文書画像出力装置及び文書画像変換装置が、上述した参考技術及び実施の形態のいずれかの文書画像変換処理を実行してもよい。
そのようによれば、OCRを用いた場合のようにコンテンツに変更が加わるような変換を避けるとともに、背景等の文書に付随する情報も知覚できるようにしつつ、PDA等の表示領域の限られたデバイス上に文書画像を効率よく表示することができ、出力画像の数を向上させることができるとともに、視認性を向上させることができる。
【0220】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0221】
【発明の効果】
この発明は、OCRを用いることなく、画像レベルでの変換処理を行って、携帯端末等の小型の表示部上に表示可能な可読性の高い画像を生成する文書画像変換方法、文書画像変換プログラム及び文書画像変換装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考技術の文書画像変換方法、文書画像変換プログラム及び文書画像変換装置を適用した文書画像変換装置の概略ブロック構成図。
【図2】 図1の文書画像変換装置の回路ブロック図。
【図3】 図1の文書画像変換装置の機能ブロック図。
【図4】 図3の文書画像変換装置による文書画像変換処理を示すフローチャート。
【図5】 図4の文書画像変換処理で文書変換する入力画像、出力画像及び出力画面の表示サイズの一例を示す図。
【図6】 図5の入力画像を単純に分割した場合の出力画像及び出力画面の表示サイズの一例を示す図。
【図7】 図4の文書画像変換処理での入力画像と出力画像の一例を示す図。
【図8】 本発明の他の参考技術の文書画像変換方法、文書画像変換プログラム及び文書画像変換装置を適用した文書画像変換装置による文書画像変換処理を示すフローチャート。
【図9】 本発明のまた他の参考技術の文書画像変換方法、文書画像変換プログラム及び文書画像変換装置を適用した文書画像変換装置による文書画像変換処理を示すフローチャート。
【図10】 図9の文書画像変換処理での入力画像と出力画像の一例を示す図。
【図11】 本発明のさらに他の参考技術の文書画像変換方法、文書画像変換プログラム及び文書画像変換装置を適用した文書画像変換装置による文書画像変換処理を示すフローチャート。
【図12】 本発明の文書画像変換方法、文書画像変換プログラム及び文書画像変換装置の実施の形態を適用した文書画像変換装置による文書画像変換処理を示すフローチャート。
【図13】 図12の文書画像変換処理での行内矩形最大高さと行高さの比が小さい場合と大きい場合の出力画像の行の高さの決定方法の一例を示す図。
【図14】 本発明の文書画像変換方法、文書画像変換プログラム及び文書画像変換装置の他の実施の形態を適用した文書画像変換装置による文書画像変換処理を示すフローチャート。
【図15】 本発明の他の参考技術の文書画像変換方法、文書画像変換プログラム及び文書画像変換装置を適用した文書画像変換装置による文書画像変換処理で入力画像の行画像のうち、出力画像の行高さに収まらない部分のみを縮小する一例を示す図。
【図16】 本発明のまた他の参考技術の文書画像変換方法、文書画像変換プログラム及び文書画像変換装置を適用した文書画像変換装置による文書画像変換処理を示すフローチャート。
【図17】 本発明の文書画像変換方法、文書画像変換プログラム及び文書画像変換装置のさらに他の参考技術を適用した文書画像変換装置による文書画像変換処理を示すフローチャート。
【図18】 入力画像を出力画像にオーバラップさせずに貼り付けて文字の途中で行が切れている場合の一例を示す図。
【図19】 図17の文書画像変換処理で入力画像を出力画像にオーバラップさせて貼り付けた場合の一例を示す図。
【図20】 本発明の文書画像変換方法、文書画像変換プログラム及び文書画像変換装置のさらに他の実施の形態を適用した文書画像変換装置による文書画像変換処理を示すフローチャート。
【図21】 図20の文書画像変換処理による入力画像の行の幅と出力画像の業の幅の両方を用いてオーバラップ幅を決定して入力画像を出力画像にオーバラップさせて貼り付けた場合の一例を示す図。
【符号の説明】
1 文書画像変換装置
2 プログラム実行装置
3 入力装置
3a キーボード
4 出力装置
4a ディスプレイ
5 読取装置
5a CD−ROMドライブ
6 記録媒体
6a CD−ROM
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 ハードディスク
15 バス
21 画像入力部
22 画像出力部
23 矩形抽出部
24 行切り出し部
25 文字切り出し部
26 行画像配置部

Claims (8)

  1. 入力文書画像を整列させて出力する文書画像変換方法において、前記入力文書画像に対して行切り出し処理を施して行画像を生成し、当該生成した行画像をつなぎ合わせて出力画像を生成するとき、前記出力画像の各行の高さを、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行の高さと当該入力画像の行内の矩形高さの最大値との比が1に近い場合には、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行に含まれる矩形の最大高さに基づいて決定し、それ以外の場合には、当該出力画像の各行に配置される入力画像の高さに基づいて決定し、または、前記入力画像内の行の最大高さとすることを特徴とする文書画像変換方法。
  2. 入力文書画像を整列させて出力する文書画像変換方法において、前記入力文書画像に対して行切り出し処理を施して行画像を生成し、当該生成した行画像をつなぎ合わせて出力画像を生成するとき、前記出力画像の各行の高さを、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行の高さと当該入力画像の行内の矩形高さの最大値との差が所定値よりも小さい場合には、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行に含まれる矩形の最大高さに基づいて決定し、それ以外の場合には、当該出力画像の各行に配置される入力画像の高さに基づいて決定し、または、前記入力画像内の行の最大高さとすることを特徴とする文書画像変換方法。
  3. 入力文書画像を整列させて出力する文書画像変換方法において、前記入力文書画像に対して行切り出し処理を施して行画像を生成し、当該生成した行画像をつなぎ合わせて出力画像を生成するとき、前記出力画像の各行の高さを、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行の高さと当該入力画像の行内の矩形高さの最大値との比が1に近い場合には、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行に含まれる文字の最大高さに基づいて決定し、それ以外の場合には、当該出力画像の各行に配置される入力画像の高さに基づいて決定し、または、前記入力画像内の行の最大高さとすることを特徴とする文書画像変換方法。
  4. 入力文書画像を整列させて出力する文書画像変換方法において、前記入力文書画像に対して行切り出し処理を施して行画像を生成し、当該生成した行画像をつなぎ合わせて出力画像を生成するとき、前記出力画像の各行の高さを、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行の高さと当該入力画像の行内の矩形高さの最大値との差が所定値よりも小さい場合には、当該出力画像の各行に配置される入力画像の行に含まれる文字の最大高さに基づいて決定し、それ以外の場合には、当該出力画像の各行に配置される入力画像の高さに基づいて決定し、または、前記入力画像内の行の最大高さとすることを特徴とする文書画像変換方法。
  5. 前記入力画像の行画像を、前記出力画像の行の高さを超える矩形を出力画像の行内に移動することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の文書画像変換方法。
  6. 前記入力画像の各行を、前記出力画像の行末で分割する際に、当該分割位置の前後に行画像を重複させて出力することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の文書画像変換方法。
  7. 入力文書画像を整列させて出力する文書画像変換プログラムにおいて、請求項1乃至のいずれか一項に記載の文書画像変換方法を実行することを特徴とする文書画像変換プログラム。
  8. 入力文書画像を整列させて出力する文書画像変換装置において、請求項1乃至のいずれか一項に記載の文書画像変換方法を用いることを特徴とする文書画像変換装置。
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