JP3993015B2 - 空気調和機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和機に関し、特に、通常運転による運転モードと再熱ドライ運転を行う運転モードとを備えた空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】
空気調和機では、センサにより測定される室内温度がリモコンなどによって設定される目標温度になるように、冷房運転または暖房運転を行う。セパレートタイプの空気調和機では、室外熱交換器、圧縮機、室内熱交換器が接続された冷媒回路を有している。圧縮機は、インバータ制御されるモータを備えており、目標温度と室内温度との差に基づいた周波数制御により駆動されている。たとえば、目標温度と室内温度との差が大きい場合には、圧縮機に供給される運転周波数を高くして、高能力での冷房運転または暖房運転を行うこととなる。また、室外熱交換器内を通過する冷媒との間で熱交換を行う空気流を生成するための室外ファンおよび室内熱交換器内を通過する冷媒との間で熱交換を行う空気流を生成するための室内ファンが設けられており、目標温度と室内温度などに基づいて室外ファンおよび室内ファンの回転制御を行うことで各ファンの風量調整を行っている。
【0003】
このような空気調和機において、室内熱交換器の一部に通常運転と反転した機能をもたせて除湿を行う再熱ドライ運転を可能としたものがある。この場合、室内熱交換器を、第1室内熱交換器、第2室内熱交換器、第1熱交換器と第2室内熱交換器との間に配置される減圧器を備える構成とする。
減圧器を減圧状態として、圧縮機から吐出される高圧冷媒を、室外熱交換器、第1室内熱交換器、減圧器、第2室内熱交換器を循環させると、第1室内熱交換器では冷媒が凝縮されて室内空気を加熱するとともに、第2室内熱交換器では冷媒が蒸発して室内空気を除湿、冷却する。このことにより、室内温度を下げることなく除湿を行うことが可能となる。
【0004】
再熱ドライ運転開始時における圧縮機の運転周波数は、室内湿度が目標湿度よりも高い場合ときには低いときよりも高い設定値を採用し、室外ファンの風量は室温が目標室温よりも高いときには低いときよりも高い設定値を採用するようにしている。
また、冷房運転から再熱ドライ運転に移行する場合にも、圧縮機の運転周波数および室外ファンの風量を上述と同様にして設定している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
冷房運転モードから再熱ドライ運転モードへの移行時の各部の温度、湿度の時間的変化を図13に示す。
冷房運転時には、室内熱交換器の全てが蒸発器として機能しており、室内熱交換器の伝熱管およびフィンの全表面が凝縮水に覆われている。したがって、第1室内熱交換器および第2室内熱交換器は、蒸発湿度1(図13において丸で囲われた数字を参照)で示されるように湿度値が高く、蒸発温度2(図13において丸で囲われた数字を参照)で示されるように温度値が低くなっている。
【0006】
ここで、冷房運転から再熱ドライ運転に移行した場合、室内熱交換器のうち、第1室内熱交換器が蒸発器から凝縮器に変化することとなる。このため、第1室内熱交換器は、凝縮温度3(図13において丸で囲われた数字を参照)で示されるように温度値が上昇していく。しかしながら、この第1室内熱交換器の外表面は、凝縮湿度4(図13において丸で囲われた数字を参照)で示されるようにその湿度値が高い状態のままであり、第1室内熱交換器の近傍は高温高湿の状態となる。したがって、冷房運転から再熱ドライ運転に移行した直後には、第1室内熱交換器近傍の高温高湿の空気と、第2室内熱交換器近傍の低温空気が混合して、第1室内熱交換器表面から離脱した凝縮水が室内に吹き出される空気に水蒸気として混じり、いわゆる霧吹き現象や水飛び現象が生じるおそれがある。このような霧吹き現象や水飛び現象が発生すると、室内機内に付着しているホコリやカビなどの成分が霧(水蒸気)と混合して霧とともに室内に排出される場合がある。このような霧吹きや水飛びの現象は、時間経過とともに第1熱交換器の外表面湿度(凝縮湿度4(図13において丸で囲われた数字を参照))が低下することによって解消されていく。したがって、冷房運転から再熱ドライ運転に移行した場合に、凝縮温度3(図13において丸で囲われた数字を参照)が一定値以下に下がるまでの過渡期において、蒸発温度2(図13において丸で囲われた数字を参照)と凝縮温度3(図13において丸で囲われた数字を参照)との温度差に基づいて、霧吹きや水飛び、カビ臭などの現象が発生しやすい傾向がある。
【0007】
また、冷房運転時には室内ファンにより室内に供給される空気は、蒸発器として機能する室内熱交換器により冷却されている。冷房運転から再熱ドライ運転に移行した場合、蒸発器から凝縮器に移行した第1室内熱交換器との熱交換により暖められた空気が第2室内熱交換器により冷却された空気とが、室内ファンにより混合されて室内に供給されることとなる。したがって、室内ファン周辺の空気温度は、図13のファンロータ周囲温度6(図13において丸で囲われた数字を参照)に示すように、凝縮温度3(図13において丸で囲われた数字を参照)の上昇とともに上昇する。
【0008】
冷房運転時には室内に供給される空気温度とともに室内ファンも低温となっている。冷房運転から再熱ドライ運転に移行する場合、室内熱交換器を通過した空気温度の影響を受けて、図13のファンロータ温度5(図13において丸で囲われた数字を参照)に示すように、室内ファンも徐々に温度が上昇する。
しかしながら、室内ファンの温度上昇速度は構成される材質の熱伝導率に依存しており、室内ファン周囲の温度上昇速度よりも緩やかとなる。室内ファンの周囲は、再熱ドライ運転移行直後においては、冷房時における室内熱交換器周囲の凝縮水の影響により、その湿度が100%近い高湿状態となっている。したがって、室内ファン周辺の露点温度は、図13のファンロータ周囲露点温度7(図13において丸で囲われた数字を参照)に示すように、ファンロータ温度5(図13において丸で囲われた数字を参照)よりも高い状態になっている。このような状態では、室内ファンに結露が生じることとなりこの結露が水滴となって室内に放出されるおそれがある。時間経過とともに第1室内熱交換器の外表面が乾燥するにつれて、ファンロータ周囲露点温度7(図13において丸で囲われた数字を参照)が低下し、室内ファンの結露に基づく霧吹きや水飛びの現象も解消されてくる。
【0009】
本発明では、除湿運転の開始時または冷房運転から除湿運転への移行時における霧吹きや水飛びの現象を極力なくし、カビ臭などの臭いの発生を防止することを特徴とした空気調和機の提供を目的とする。
【0010】
本発明の請求項1に係る空気調和機は、室外空気を導入して熱交換後の空気を室外に排出する室外ファンと、室外ファンによる風量を制御する室外ファン風量制御手段と、室外ファンによって生成される空気流と内部を通過する冷媒との間で熱交換を行うための室外熱交換器と、室内空気を導入して熱交換後の空気を室内に供給する室内ファンと、室内ファンによる風量を制御する室内ファン風量制御手段と、室内ファンによって生成される空気流と内部を通過する冷媒との間で熱交換を行うための室内熱交換器と、室外熱交換器と室内熱交換器で構成される冷媒回路内を循環する冷媒を高温高圧冷媒に圧縮する圧縮機と、圧縮機の運転周波数を制御して冷媒回路内の冷媒循環量を調整する圧縮機制御手段と、室外熱交換器を凝縮器として機能させ、室内熱交換器を蒸発器として機能させるとともに、圧縮機制御手段による圧縮機運転周波数を室温と目標温度とに基づいて決定される設定値に設定し、冷却空気を室内に供給する冷房運転モード設定手段と、室外熱交換器を凝縮器として機能させ、室内熱交換器の一部を凝縮器として機能させ他部を蒸発器として機能させる再熱ドライ運転を実行するとともに、圧縮機制御手段による圧縮機運転周波数を室温、目標温度、室内湿度、目標湿度とに基づいて決定される通常モード設定値に設定し、除湿空気を室内に供給する除湿運転モード設定手段と、除湿運転モード設定手段による除湿運転開始時点または冷房運転モード設定手段による冷房運転から除湿運転モード設定手段による除湿運転への運転モード変更時点から所定時間が経過するまでは、圧縮機制御手段による圧縮機運転周波数を通常モード設定値より低い規制モード設定値に設定する結露規制運転モード設定手段とを備える。
この場合、除湿運転開始時点または冷房運転から除湿運転への運転モード変更時点から所定時間が経過するまでの過渡期において、室内熱交換器の外表面に付着した凝縮水が室内に放出されることを防止することができ、霧吹きや水飛びの現象を抑制し、臭いの発生を軽減することができる。
【0011】
本発明の請求項2に係る空気調和機は、室外空気を導入して熱交換後の空気を室外に排出する室外ファンと、室外ファンによる風量を制御する室外ファン風量制御手段と、室外ファンによって生成される空気流と内部を通過する冷媒との間で熱交換を行うための室外熱交換器と、室内空気を導入して熱交換後の空気を室内に供給する室内ファンと、室内ファンによる風量を制御する室内ファン風量制御手段と、室内ファンによって生成される空気流と内部を通過する冷媒との間で熱交換を行うための室内熱交換器と、室外熱交換器と室内熱交換器で構成される冷媒回路内を循環する冷媒を高温高圧冷媒に圧縮する圧縮機と、圧縮機の運転周波数を制御して冷媒回路内の冷媒循環量を調整する圧縮機制御手段と、室外熱交換器を凝縮器として機能させ、室内熱交換器を蒸発器として機能させるとともに、室外ファン風量制御手段による室外ファン風量制御量を室温と目標温度とに基づいて決定される設定値に設定し、冷却空気を室内に供給する冷房運転モード設定手段と、室外熱交換器を凝縮器として機能させ、室内熱交換器の一部を凝縮器として機能させ他部を蒸発器として機能させる再熱ドライ運転を実行するとともに、室外ファン風量制御手段による室外ファン風量制御量を室温、目標温度、室内湿度、目標湿度とに基づいて決定される通常モード設定値に設定し、除湿空気を室内に供給する除湿運転モード設定手段と、除湿運転モード設定手段による除湿運転開始時点または冷房運転モード設定手段による冷房運転から除湿運転モード設定手段による除湿運転への運転モード変更時点から所定時間が経過するまでは、室外ファン風量制御手段による室外ファン風量制御量を通常モード設定値よりも高い規制モード設定値に設定する結露規制運転モード設定手段とを備える。
【0012】
この場合、除湿運転開始時点または冷房運転から除湿運転への運転モード変更時点から所定時間が経過するまでの過渡期において、室内熱交換器の外表面に付着した凝縮水が室内に放出されることを防止することができ、霧吹きや水飛びの現象を抑制し、臭いの発生を軽減することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
〔空気調和機の外観構成〕
本発明の1実施形態が採用される空気調和機の外観構成を図1に示す。
この空気調和機1は、室内の壁面などに取り付けられる室内機2と、室外に設置される室外機3と備えている。室外機3は、室外熱交換器や室外ファンなどを収納する室外空調ユニット5を備えている。
室内機2内には室内熱交換器が収納され、室外機3内には室外熱交換器が収納されており、各熱交換器が冷媒配管6により接続されることにより冷媒回路を構成している。
【0014】
〔冷媒回路の概略構成〕
空気調和機1で用いられる冷媒回路の一例を、図2に示す。
【0015】
室外機5には、圧縮機21と、圧縮機21の吐出側に接続される四路切換弁22と、圧縮機21の吸入側に接続されるアキュムレータ23と、四路切換弁22に接続された室外熱交換器24と、室外熱交換器24に接続された電動膨張弁でなる第1減圧器25とが設けられている。第1減圧器25は、フィルタ26および液閉鎖弁27を介して現地配管31に接続されており、この現地配管31を介して室内熱交換器11の一端と接続される。また、四路切換弁22は、ガス閉鎖弁28を介して現地配管32に接続されており、この現地配管32を介して室内熱交換器11の他端と接続されている。この現地配管31,32は図1の冷媒配管6に相当する。
【0016】
室外機5内には、室外熱交換器24での熱交換後の空気を外部に排出するための室外ファン29が設けられている。この室外ファン29は、ファンモータ30によって回転駆動される。
室内機2内には、室内熱交換器11が設けられている。この室内熱交換器11は、再熱ドライ運転時に凝縮器として機能する第1室内熱交換器14と、再熱ドライ運転時に蒸発器として機能する第2室内熱交換機16と、第1室内熱交換器14と第2室内熱交換器16とを接続する第2減圧器15とが設けられている。第1室内熱交換器14および第2室内熱交換器16は、それぞれ長さ方向両端で複数回折り返されてなる伝熱管と、伝熱管が挿通される複数のフィンとを備え、接触する空気との間で熱交換を行うものである。
【0017】
また、室内機2内には、室内空気を吸い込んで室内熱交換器11との間で熱交換を行った後の空気を室内に排出するための室内ファン12が設けられている。室内ファン12は、円筒形状に構成され、周面には回転軸方向に羽根が設けられているものであり、回転軸と交わる方向に空気流を生成する。この室内ファン12は、室内機2内に設けられるファンモータ13によって回転駆動される。
【0018】
〔制御ブロック図〕
室外機5、室内機2の制御ブロック図を図3に示す。
室外機5は、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、各種インターフェイスなどを含む室外ユニット制御部501を備えている。
室外ユニット制御部501は、吐出側圧力保護スイッチ502、吐出管サーミスタ503、吸入側圧力センサ504、外気サーミスタ505、室外熱交サーミスタ506などの各種センサが接続されており、各センサの検出信号が入力される。
【0019】
また、室外ユニット制御部501は、圧縮機21を駆動するための圧縮機駆動部507、四路切換弁22を駆動するための四路切換弁駆動部508、電動弁25を駆動する電動弁駆動部509、室外ファンモータ30を駆動する室外ファンモータ駆動部510などと接続されており、各部を制御するための制御信号を生成する。
【0020】
室内機2は、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、各種インターフェイスなどを含む室内ユニット制御部201を備えている。
室内ユニット制御部201は、液管サーミスタ202、ガス管サーミスタ203、室内熱交サーミスタ204、室温センサ205、湿度センサ208などの各種センサが接続されており、各センサの検出信号が入力される。
【0021】
また、室内ユニット制御部201は、室内ファンモータ13を駆動する室内ファンモータ駆動部210、水平羽根作動モータ(図示せず)を駆動するための水平羽根作動モータ駆動部211、垂直羽根作動モータ(図示せず)を駆動するための垂直羽根作動モータ駆動部212、表示部206、赤外線送受信部207などに接続されており、各部に対して制御信号を供給することによって運転中の各部の制御を行うように構成されている。
【0022】
このようにした空気調和機において、冷房運転時には、四路切換弁22を実線の位置とし、第1減圧器25を所定開度に絞り、第2減圧弁15を全開にして圧縮機21を起動する。圧縮機21から吐出される高圧冷媒は、室外熱交換器22で凝縮した後、第1減圧器25で減圧される。減圧された低圧冷媒は、第1室内熱交換器14、第2室内熱交換器16で蒸発した後、四路切換弁22、アキュムレータ23を介して圧縮機21に戻る。
【0023】
暖房運転時には、四路切換弁22を点線の位置とし、第1減圧器25を所定開度に絞り、第2減圧器15を全開として圧縮機21を起動する。圧縮機21から吐出される高圧冷媒は、第2室内熱交換器16、第1室内熱交換器14で凝縮した後、第1減圧器25によって減圧される。減圧された低圧冷媒は、室外熱交換器24で蒸発した後、四路切換弁22、アキュムレータ23を介して圧縮機21の吸入側に戻る。
【0024】
再熱ドライ運転では、四路切換弁22を実線の位置とし、第1減圧弁25を全開にし、第2減圧弁15を絞って圧縮機21を起動する。圧縮機21から吐出される高圧冷媒は、室外熱交換器24、第1減圧器25を介して第1室内熱交換器14に流入し、第1室内熱交換器14で凝縮した後、第2減圧器15で減圧される。減圧された低圧冷媒は、第2室内熱交換器16で蒸発した後、四路切換弁22,アキュムレータ23を介して圧縮機21に戻る。このとき、第1室内熱交換器14では、冷媒が凝縮されるため室内空気は加熱され、第2室内熱交換器16では、冷媒が蒸発するため室内空気を除湿、冷却することとなり、室内温度を下げることなく除湿を行うことが可能となる。
【0025】
〔運転制御〕
このような空気調和機における運転制御を図4に基づいて説明する。
ステップS1では、運転指示の信号を受信したか否かを判別する。ここでは、リモコンからの指示信号を赤外線送受信部207によって受信した場合には、指示信号に含まれる目標温度や予め設定されている標準的な目標温度を決定し、ステップS2に移行する。ステップS2では、指示信号がドライ運転を指示するものであるか否かを判別する。指示信号がドライ運転を指示するものであると判断した場合には、ステップS3に移行する。ステップS3では、再熱ドライモードによる運転を含む除湿運転を実行する。
【0026】
ステップS2において、指示信号が除湿運転を指示するものでないと判断した場合には、ステップS4に移行する。ステップS4では、指示信号が冷房運転を指示するものであるか否かを判別する。指示信号が冷房運転を指示するものであると判断した場合には、ステップS5に移行する。ステップS5では、通常の冷房運転を実行する。
【0027】
ステップS4において、指示信号が冷房運転を指示するものでないと判断した場合には、ステップS6に移行する。ステップS6では、指示信号が暖房運転を指示するものであるか否かを判別する。指示信号が暖房運転を指示するものであると判断した場合には、ステップS7に移行する。ステップS7では、通常の暖房運転を実行する。
ステップS8では、他の処理を実行し、ステップS1に移行する。
【0028】
〔除湿運転における圧縮機の運転周波数制御〕
ステップS3における除湿運転において、圧縮機21の運転周波数制御の動作を図5〜図7に基づいて説明する。
圧縮機21の運転周波数は、室内湿度と目標湿度との湿度差ΔMの値に基づいて制御されるものであり、たとえば、図8に示すような各湿度ゾーンのうちのいずれに湿度差ΔMが存在するかを判断して制御を行う。図8では、m1>m2、m3>m4、m1>m3、m2>m4の関係が成立するような所定値m1,m2,m3,m4に対して、湿度差ΔMが下降時において、ΔM≧m2の領域をAゾーン、m2>ΔM≧m4の領域をBゾーン、ΔM<m4の領域をCゾーンとし、湿度差ΔMが上昇時において、ΔM≧m1の領域をAゾーン、m1>ΔM≧m3の領域をBゾーン、ΔM<m3の領域をCゾーンに設定している。
【0029】
ステップS11では、除湿運転開始の指示があったか否かを判別する。除湿運転開始の指示があったと判断した場合にはステップS12に移行する。
ステップS12では、圧縮機21の運転周波数を最低周波数(minHz)に設定する。表1に示すように、従来の制御方法では、湿度差ΔMがAゾーンにある場合には圧縮機21の運転周波数を高周波数に設定し、湿度差ΔMがBゾーンにある場合には中周波数に設定し、湿度差ΔMがCゾーンにある場合には低周波数に設定するように構成する。これに対し、本発明では、除湿運転開始時には、湿度差ΔMがいずれの領域にある場合であっても、最低周波数(minHz)に設定するようにしている。
【0030】
【表1】
ステップS13では、t2タイマーを所定値に設定し、このt2タイマーをスタートさせる。t2タイマーは、除湿運転開始時点からの時間または冷房運転から除湿運転への移行時点からの時間を計測するものであり、第1室内熱交換器14に付着している凝縮水が乾燥するのに十分な時間が設定されるものである。
【0031】
ステップS14では、t2タイマーがタイムアップとなったか否かを判別する。ステップS13でセットされた所定時間が経過した場合にはステップS15に移行する。このことにより、圧縮機21を最低周波数(minHz)に設定し、t2タイマーに設定された所定時間だけ結露規制運転を行うようにして、第1室内熱交換器14を乾燥させることができる。
【0032】
ステップS15では、湿度ゾーンの判定を行う。ここでは、室内湿度と目標湿度との湿度差ΔMを算出し、この湿度差ΔMが図8のAゾーン〜Cゾーンのうちのいずれの湿度ゾーンに属しているかを判定する。
ステップS16では、湿度差ΔMがAゾーンであるか否かを判別する。湿度差ΔMがAゾーンであると判断した場合にはステップS17に移行する。
【0033】
ステップS17では、圧縮機21の運転周波数を高周波数に設定する。
ステップS16において、湿度差ΔMがAゾーンでないと判断した場合にはステップS18に移行する。ステップS18では、湿度差ΔMがBゾーンであるか否かを判別する。湿度差ΔMがBゾーンであると判断した場合にはステップS19に移行する。ステップS19では、圧縮機21の現在の運転周波数を維持して運転を継続する。
【0034】
ステップS18において、湿度差ΔMがBゾーンでないと判断した場合にはステップS20に移行する。ステップS20では、圧縮機21の現在の運転周波数を維持して運転を継続する。
このようにして、除湿運転開始から所定時間経過後は、表2のテーブルに従って圧縮機21の運転周波数の設定を行う。
【0035】
【表2】
ステップS21では、t1タイマーを所定値に設定し、このt1タイマーをスタートさせる。この場合のt1タイマーは、湿度差ΔMがAゾーンにある状態が一定時間以上継続したか否かを判別するためのタイマーであり、予め設定されている値がセットされる。
【0036】
ステップS22では、t1タイマーがタイムアップとなったか否かを判別する。t1タイマーがタイムアップしたと判断した場合にはステップS23に移行し、そうでない場合にはステップS24に移行する。
ステップS23では、湿度差ΔMの現在の値を算出し、ゾーン変化があったか否かを判別する。湿度差ΔMのゾーン変化があったと判断した場合にはステップS33に移行し、そうでない場合にはステップS22に移行する。
【0037】
ステップS24では、圧縮機21の現在の運転周波数が最高周波数(maxHz)であるか否かを判別する。圧縮機21の現在の運転周波数が最高周波数(maxHz)でないと判断した場合にはステップS25に移行し、圧縮機21の現在の運転周波数が最高周波数(maxHz)であると判断した場合にはステップS26に移行する。
【0038】
ステップS25では、圧縮機21の運転周波数を現在の周波数よりも高い周波数に設定する。
ステップS26では、圧縮機21の現在の運転周波数を維持し運転を継続する。この後ステップS21に移行する。
ステップS27では、t1タイマーを所定値に設定し、このt1タイマーをスタートさせる。この場合のt1タイマーは、湿度差ΔMがCゾーンにある状態が一定時間以上継続したか否かを判別するためのタイマーであり、予め設定されている値がセットされる。
【0039】
ステップS28では、t1タイマーがタイムアップとなったか否かを判別する。t1タイマーがタイムアップしたと判断した場合にはステップS30に移行し、そうでない場合にはステップS29に移行する。
ステップS29では、湿度差ΔMの現在の値を算出し、ゾーン変化があったか否かを判別する。湿度差ΔMのゾーン変化があったと判断した場合にはステップS33に移行し、そうでない場合にはステップS28に移行する。
【0040】
ステップS30では、圧縮機21の現在の運転周波数が最低周波数(minHz)であるか否かを判別する。圧縮機21の現在の運転周波数が最低周波数(minHz)でないと判断した場合にはステップS31に移行し、圧縮機21の現在の運転周波数が最低周波数(minHz)であると判断した場合にはステップS32に移行する。
【0041】
ステップS31では、圧縮機21の運転周波数を現在の周波数よりも低い周波数に設定する。
ステップS32では、圧縮機21の現在の運転周波数を維持し運転を継続する。この後ステップS27に移行する。
このように構成することにより、湿度差ΔMが同一ゾーンにある時間が所定時間継続した場合には、表3に示すような周波数制御とすることができる。
【0042】
【表3】
ステップS33では、湿度差ΔMのゾーン変化がゾーンダウンであるか否かを判別する。湿度差ΔMのゾーン変化がゾーンダウンであると判断した場合にはステップS34に移行する。また、湿度差ΔMのゾーン変化がゾーンダウンでないと判断した場合にはステップS35に移行する。ステップS35では、湿度差ΔMのゾーン変化がゾーンアップであるか否かを判別する。湿度差ΔMのゾーン変化がゾーンアップであると判断した場合にはステップS36に移行し、そうでないと判断した場合にはゾーン変化がなかったものと判断してステップS37に移行する。
【0043】
ステップS34では、圧縮機21の運転周波数を現在の周波数よりも低い周波数に設定する。
ステップS36では、圧縮機21の運転周波数を現在の周波数よりも高い周波数に設定する。
ステップS37では、圧縮機21の運転周波数を現在の周波数を維持して運転を継続し、この後ステップS33に移行する。
【0044】
このように構成するとで、湿度差ΔMのゾーン変化に応じて表4に示すような周波数制御とすることができる。
【0045】
【表4】
ステップS38では、湿度センサ208によって計測される現在の室内湿度を取得し、目標湿度と室内湿度との湿度差ΔMを再度算出し、いずれの湿度ゾーンであるか判定を行う。
【0046】
ステップS39では、湿度差ΔMがAゾーンであるか否かを判別する。湿度差ΔMがAゾーンであると判断した場合にはステップS21に移行し、湿度差ΔMがAゾーンでないと判断した場合にはステップS40に移行する。
ステップS40では、湿度差ΔMがBゾーンであるか否かを判別する。湿度差ΔMがBゾーンであると判断した場合にはステップS33に移行し、湿度差ΔMがBゾーンでないと判断した場合にはステップS27に移行する。
【0047】
圧縮機21の運転周波数制御を上述のような構成とすることにより、除湿運転開始時点または冷房運転から除湿運転への移行時点から、t2タイマーに設定される所定時間内において圧縮機21の運転周波数を最低周波数(minHz)に設定することで、第1室内熱交換器14における凝縮温度の上昇および第2室内熱交換器16における蒸発温度の低下を抑制することができ、室内熱交換器11における結露に基づく霧吹きや水飛びの現象を軽減することができる。
【0048】
〔除湿運転における室外ファン風量の制御〕
ステップS3における除湿運転において、室外ファンモータ駆動部510の制御により室外ファン29の風量制御を行うことで、霧吹きや水飛びの現象を抑制することが考えられる。この場合の制御動作について、図9〜図11に基づいて説明する。
【0049】
室外ファン29の風量は、室内温度と目標温度との温度差ΔDの値に基づいて制御されるものであり、たとえば、図12に示すような各温度ゾーンのうちのいずれに温度差ΔDが存在するかを判断して制御を行う。図12では、d1>d2、d3>d4、d1>d3、d2>d4の関係が成立するような所定値d1,d2,d3,d4に対して、温度差ΔDが下降時において、ΔD≧d2の領域をXゾーン、d2>ΔD≧d4の領域をYゾーン、ΔD<d4の領域をZゾーンとし、温度差ΔDが上昇時において、ΔD≧d1の領域をXゾーン、d1>ΔD≧d3の領域をYゾーン、ΔD<d3の領域をZゾーンに設定している。
【0050】
ステップS51では、除湿運転開始の指示があったか否かを判別する。除湿運転開始の指示があったと判断した場合にはステップS52に移行する。
ステップS52では、室外ファン29の風量を最大風量(max風量)に設定する。表5に示すように、従来の制御方法では、温度差ΔDがXゾーンにある場合には室外ファン29の風量を高風量となるようにファンモータ30の回転数を設定し、温度差ΔDがYゾーンにある場合には中風量となるように設定し、温度差ΔDがZゾーンにある場合には低風量になるように設定する。これに対し、本発明では、除湿運転開始時には、温度差ΔDがいずれの領域にある場合であっても、室外ファン29の風量が最大風量(max風量)となるように設定している。
【0051】
【表5】
ステップS53では、t4タイマーを所定値に設定し、このt4タイマーをスタートさせる。t4タイマーは、除湿運転開始時点からの時間または冷房運転から除湿運転への移行時点からの時間を計測するものであり、第1室内熱交換器14に付着している凝縮水が乾燥するのに十分な時間が設定されるものである。t4タイマーは、図5におけるt2タイマーと共用することが可能である。
【0052】
ステップS54では、t4タイマーがタイムアップとなったか否かを判別する。ステップS53でセットされた所定時間が経過した場合にはステップS55に移行する。このことにより、室外ファン29の風量を最大風量(max風量)に設定し、t4タイマーに設定された所定時間だけ結露規制運転を行うようにして、第1室内熱交換器14を乾燥させることができる。
【0053】
ステップS55では、温度ゾーンの判定を行う。ここでは、室内温度と目標温度との温度差ΔDを算出し、この温度差ΔDが図12のXゾーン〜Zゾーンのうちのいずれの温度ゾーンに属しているかを判定する。
ステップS66では、温度差ΔDがXゾーンであるか否かを判別する。温度差ΔDがXゾーンであると判断した場合にはステップS57に移行する。
【0054】
ステップS57では、室外ファン29の風量を現状維持し運転を継続する。
ステップS56において、温度差ΔDがXゾーンでないと判断した場合にはステップS58に移行する。ステップS58では、温度差ΔDがYゾーンであるか否かを判別する。温度差ΔDがYゾーンであると判断した場合にはステップS59に移行する。ステップS59では、室外ファン29の風量を現状維持して運転を継続する。
【0055】
ステップS58において、温度差ΔDがYゾーンでないと判断した場合にはステップS60に移行する。ステップS60では、室外ファン29の風量を低風量に設定する。
このようにして、除湿運転開始から所定時間経過後は、表6のテーブルに従って室外ファンの風量制御を行う。
【0056】
【表6】
ステップS61では、t3タイマーを所定値に設定し、このt3タイマーをスタートさせる。この場合のt3タイマーは、温度差ΔDがXゾーンにある状態が一定時間以上継続したか否かを判別するためのタイマーであり、予め設定されている値がセットされる。
【0057】
ステップS62では、t3タイマーがタイムアップとなったか否かを判別する。t3タイマーがタイムアップしたと判断した場合にはステップS63に移行し、そうでない場合にはステップS64に移行する。
ステップS63では、温度差ΔDの現在の値を算出し、ゾーン変化があったか否かを判別する。温度差ΔDのゾーン変化があったと判断した場合にはステップS73に移行し、そうでない場合にはステップS62に移行する。
【0058】
ステップS64では、室外ファン29の現在の風量が最大風量(max風量)であるか否かを判別する。室外ファン29の現在の風量が最大風量(max風量)でないと判断した場合にはステップS65に移行し、室外ファン29の現在の風量が最大風量(max風量)であると判断した場合にはステップS66に移行する。
ステップS65では、室外ファン29の風量が現在の風量よりも大きくなるようにファンモータ30の回転数を設定する。
【0059】
ステップS66では、室外ファン29の風量を現状維持して運転を継続する。この後ステップS61に移行する。
ステップS67では、t3タイマーを所定値に設定し、このt3タイマーをスタートさせる。この場合のt3タイマーは、温度差ΔDがZゾーンにある状態が一定時間以上継続したか否かを判別するためのタイマーであり、予め設定されている値がセットされる。
【0060】
ステップS68では、t3タイマーがタイムアップとなったか否かを判別する。t3タイマーがタイムアップしたと判断した場合にはステップS70に移行し、そうでない場合にはステップS69に移行する。
ステップS69では、温度差ΔDの現在の値を算出し、ゾーン変化があったか否かを判別する。温度差ΔDのゾーン変化があったと判断した場合にはステップS73に移行し、そうでない場合にはステップS68に移行する。
【0061】
ステップS70では、室外ファン29の現在の風量が最小風量(min風量)であるか否かを判別する。室外ファン29の現在の風量が最小風量(min風量)でないと判断した場合にはステップS71に移行し、室外ファン29の現在の風量が最小風量(min風量)であると判断した場合にはステップS72に移行する。
ステップS71では、室外ファン29の風量を現在の風量よりも小さくなるようにファンモータ30の回転数を設定する。
【0062】
ステップS72では、室外ファン29の風量を現状維持して運転を継続する。この後ステップS67に移行する。
このように構成することにより、温度差ΔDが同一ゾーンにある時間が所定時間継続した場合には、表7に示すような室外ファン29の風量制御を行うことができる。
【0063】
【表7】
ステップS73では、温度差ΔDのゾーン変化がゾーンダウンであるか否かを判別する。温度差ΔDのゾーン変化がゾーンダウンであると判断した場合にはステップS74に移行する。また、温度差ΔDのゾーン変化がゾーンダウンでないと判断した場合にはステップS75に移行する。ステップS75では、温度差ΔDのゾーン変化がゾーンアップであるか否かを判別する。温度差ΔDのゾーン変化がゾーンアップであると判断した場合にはステップS76に移行し、そうでないと判断した場合にはステップS77に移行する。
【0064】
ステップS74では、室外ファン29の風量が現在の風量よりも小さくなるようにファンモータ30の回転数を設定する。
ステップS76では、室外ファン29の風量が現在の風量よりも大きくなるようにファンモータ30の回転数を設定する。
ステップS77では、温度差ΔDのゾーン変化がなかったものと判断して室外ファン29の風量を現在の風量に維持して運転を継続し、この後ステップS73に移行する。
【0065】
このように構成するとで、温度差ΔDのゾーン変化に応じて表8に示すような室外ファン29の風量制御を行うことができる。
【0066】
【表8】
ステップS78では、室温センサ205によって計測される現在の室内温度を取得し、目標温度と室内温度との温度差ΔDを再度算出し、いずれの温度ゾーンであるか判定を行う。
【0067】
ステップS79では、温度差ΔDがXゾーンであるか否かを判別する。温度差ΔDがXゾーンであると判断した場合にはステップS61に移行し、温度差ΔDがXゾーンでないと判断した場合にはステップS80に移行する。
ステップS80では、温度差ΔDがYゾーンであるか否かを判別する。温度差ΔDがYゾーンであると判断した場合にはステップS73に移行し、温度差ΔDがYゾーンでないと判断した場合にはステップS67に移行する。
【0068】
室外ファン29の風量制御を上述のような構成とすることにより、除湿運転開始時点または冷房運転から除湿運転への移行時点から、t4タイマーに設定される所定時間内において室外ファン29の風量を最大風量(max風量)に設定することで、第1室内熱交換器14における凝縮温度の上昇および第2室内熱交換器16における蒸発温度の低下を抑制することができ、室内熱交換器11における結露に基づく霧吹きや水飛びの現象を軽減することができる。
【0069】
室外ファン29の風量制御のうち、除湿運転開始からタイマーt4による所定時間内における制御は、圧縮機21の運転周波数の制御と併用して同時に行うように構成することができ、単独で行うことも可能である。
ただし、室温、外気条件によっては、室外ファン29の風量を高設定にすることで、第2室内熱交換器16の蒸発温度が低下するため、第1室内熱交換器14の凝縮温度と第2室内熱交換器16の蒸発温度との差を縮小することができなくなり、霧吹き現象の抑制効果が薄くなるおそれがある。このような場合には、室外ファン29の風量制御は従来と同様の制御を行い、圧縮機21の運転周波数のみ結露規制運転モードとすることが考えられる。
【0070】
また、第1室内熱交換器14と第2室内熱交換器16との分割比によっては、室外ファン29の風量を高設定にすることで、第2室内熱交換器16の蒸発温度が低下し、第1室内熱交換器14の凝縮温度と第2室内熱交換器16の蒸発温度との差を縮小できなくなり、霧吹き現象の抑制効果が薄くなるおそれがある。このような場合にも、室外ファン29の風量制御は従来と同様の制御を行い、圧縮機21の運転周波数の制御のみ結露規制運転モードとすることが好ましい。
【0071】
さらに、除湿運転時における室内ファン12の風量設定によっては、室外ファン29の風量を高設定にすることで、第2室内熱交換器16の蒸発温度が低下し、第1室内熱交換器14の凝縮温度と第2室内熱交換器16の蒸発温度との差を縮小できなくなり、霧吹き現象の抑制効果が薄くなるおそれがある。このような場合にも、室外ファン29の風量制御は従来と同様の制御を行い、圧縮機21の運転周波数の制御のみ結露規制運転モードとすることが好ましい。
【0072】
室内温度、外気温度条件などによっては、室外ファン29の風量制御だけで、除湿運転開始時における霧吹き現象を抑制できる場合もあり、このような場合には圧縮機21の運転周波数制御を従来の制御で行うことも可能である。
室内湿度が低い場合には、霧吹き現象や水飛び現象などが発生しにくいと考えられ、湿度センサ208の検出結果に応じて、室内湿度が所定値よりも低い場合には圧縮機21の運転周波数および室外ファン29の風量制御を従来の制御方法で行うことが可能である。
【0073】
また、室内湿度が高い場合には室内機2内の結露量が多く、室内湿度が低い場合には室内機2内の結露量が少ないので、冷房運転から除湿運転への移行時における第1室内熱交換器14の乾燥時間は室内湿度に依存することとなる。したがって、結露規制運転モードを実施するt2タイマーの設定時間を、湿度センサ208の検出結果に基づいて決定するように構成できる。
【0074】
【発明の効果】
本発明に係る空気調和機では、除湿運転開始時点または冷房運転から除湿運転への運転モード変更時点から所定時間が経過するまでの過渡期において、室内熱交換器の外表面に付着した凝縮水が室内に放出されることを防止することができ、霧吹きや水飛びの現象を抑制し、臭いの発生を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態が採用される空気調和機の外観を示す斜視図。
【図2】 その冷媒回路の構成図。
【図3】 その制御ブロック図。
【図4】 その制御フローチャート。
【図5】 除湿運転時の圧縮機運転周波数の制御フローチャート。
【図6】 除湿運転時の圧縮機運転周波数の制御フローチャート。
【図7】 除湿運転時の圧縮機運転周波数の制御フローチャート。
【図8】 湿度ゾーンの説明図。
【図9】 除湿運転時の室外ファンの風量制御のための制御フローチャート。
【図10】 除湿運転時の室外ファンの風量制御のための制御フローチャート。
【図11】 除湿運転時の室外ファンの風量制御のための制御フローチャート。
【図12】 温度ゾーンの説明図。
【図13】 冷房運転から除湿運転への移行時における各部の温湿度変化を示す特性図。
【符号の説明】
21 圧縮機
29 室外ファン
Claims (7)
- 室外空気を導入して熱交換後の空気を室外に排出する室外ファン(29)と、
前記室外ファン(29)による風量を制御する室外ファン風量制御手段(510)と、
前記室外ファン(29)によって生成される空気流と内部を通過する冷媒との間で熱交換を行うための室外熱交換器(24)と、
室内空気を導入して熱交換後の空気を室内に供給する室内ファン(12)と、
前記室内ファン(12)による風量を制御する室内ファン風量制御手段(210)と、
前記室内ファン(12)によって生成される空気流と内部を通過する冷媒との間で熱交換を行うための室内熱交換器(11)と、
前記室外熱交換器(24)と室内熱交換器(11)で構成される冷媒回路内を循環する冷媒を高温高圧冷媒に圧縮する圧縮機(21)と、
前記圧縮機(21)の運転周波数を制御して前記冷媒回路内の冷媒循環量を調整する圧縮機制御手段(507)と、
前記室外熱交換器(24)を凝縮器として機能させ、前記室内熱交換器(11)を蒸発器として機能させるとともに、前記圧縮機制御手段(507)による圧縮機運転周波数を室温と目標温度とに基づいて決定される設定値に設定し、冷却空気を室内に供給する冷房運転モード設定手段と、
前記室外熱交換器(24)を凝縮器として機能させ、前記室内熱交換器(11)の一部(14)を凝縮器として機能させ他部(16)を蒸発器として機能させる再熱ドライ運転を実行するとともに、前記圧縮機制御手段(507)による圧縮機運転周波数を室温、目標温度、室内湿度、目標湿度とに基づいて決定される通常モード設定値に設定し、除湿空気を室内に供給する除湿運転モード設定手段と、
前記除湿運転モード設定手段による除湿運転開始時点または前記冷房運転モード設定手段による冷房運転から前記除湿運転モード設定手段による除湿運転への運転モード変更時点から所定時間が経過するまでは、前記圧縮機制御手段(507)による圧縮機運転周波数を前記通常モード設定値より低い規制モード設定値に設定する、結露規制運転モード設定手段と、
を備える空気調和機(1)。 - 室外空気を導入して熱交換後の空気を室外に排出する室外ファン(29)と、
前記室外ファン(29)による風量を制御する室外ファン風量制御手段(510)と、
前記室外ファン(29)によって生成される空気流と内部を通過する冷媒との間で熱交換を行うための室外熱交換器(24)と、
室内空気を導入して熱交換後の空気を室内に供給する室内ファン(12)と、
前記室内ファン(12)による風量を制御する室内ファン風量制御手段(210)と、
前記室内ファン(12)によって生成される空気流と内部を通過する冷媒との間で熱交換を行うための室内熱交換器(11)と、
前記室外熱交換器(24)と室内熱交換器(11)で構成される冷媒回路内を循環する冷媒を高温高圧冷媒に圧縮する圧縮機(21)と、
前記圧縮機(21)の運転周波数を制御して前記冷媒回路内の冷媒循環量を調整する圧縮機制御手段(507)と、
前記室外熱交換器(24)を凝縮器として機能させ、前記室内熱交換器(11)を蒸発器として機能させるとともに、前記室外ファン風量制御手段(510)による室外ファン風量制御量を室温と目標温度とに基づいて決定される設定値に設定し、冷却空気を室内に供給する冷房運転モード設定手段と、
前記室外熱交換器(24)を凝縮器として機能させ、前記室内熱交換器(11)の一部(14)を凝縮器として機能させ他部(16)を蒸発器として機能させる再熱ドライ運転を実行するとともに、前記室外ファン風量制御手段(510)による室外ファン風量制御量を室温、目標温度、室内湿度、目標湿度とに基づいて決定される通常モード設定値に設定し、除湿空気を室内に供給する除湿運転モード設定手段と、
前記除湿運転モード設定手段による除湿運転開始時点または前記冷房運転モード設定手段による冷房運転から前記除湿運転モード設定手段による除湿運転への運転モード変更時点から所定時間が経過するまでは、前記室外ファン風量制御手段(510)による室外ファン風量制御量を前記通常モード設定値よりも高い規制モード設定値に設定する、結露規制運転モード設定手段と、
を備える空気調和機(1)。 - 前記室内ファン(12)による風量を制御する室内ファン風量制御手段(210)をさらに備え、
前記結露規制運転モード設定手段は、さらに、
室内ファン風量制御手段(210)による室内ファン風量制御量を、室温、目標温度、室内湿度、目標湿度に基づいて決定される通常モード設定値に設定し、
前記室内ファン風量制御量が所定値よりも小さい場合には、前記室外ファン風量制御手段(510)による室外ファン風量制御量を、室温、目標温度、室内湿度、目標湿度に基づいて決定される通常モード設定値に設定する、
請求項2に記載の空気調和機(1)。 - 前記結露規制運転モード設定手段は、室内湿度が所定値以下である場合には、前記圧縮機制御手段(507)による圧縮機運転周波数を通常モード設定値に設定する、
請求項1に記載の空気調和機(1)。 - 前記結露規制運転モード設定手段は、室内湿度が所定値以下である場合には、前記室外ファン風量制御手段(510)による室外ファン風量制御量を通常モード設定値に設定する、
請求項2に記載の空気調和機(1)。 - 前記結露規制運転モード設定手段は、前記圧縮機制御手段(507)による圧縮機運転周波数を規制モード設定値に設定する所定時間を、室内湿度に基づいて設定する、
請求項1に記載の空気調和機。 - 前記結露規制運転モード設定手段は、前記室外ファン風量制御手段(510)による室外ファン風量制御量を規制モード設定値に設定する所定時間を、室内湿度に基づいて設定する、
請求項2に記載の空気調和機。
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