JP3992580B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被処理基板に対してエッチング等のプラズマ処理を施すプラズマ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスや液晶表示装置の製造工程においては、半導体ウエハやガラス基板といった被処理基板にエッチング処理や成膜処理等のプラズマ処理を施すために、プラズマエッチング装置やプラズマCVD成膜装置等のプラズマ処理装置が用いられる。
【0003】
プラズマ処理装置におけるプラズマの発生方法としては、平行平板電極が配置されたチャンバ内に処理ガスを供給し、この平行平板電極に所定の電力を供給して、電極間の容量結合によってプラズマを発生させる方法や、マイクロ波によって発生する電場とチャンバ外に配置された磁場発生装置によって発生した磁場とによって電子を加速し、この電子が処理ガスの中性分子と衝突して中性分子を電離させることによってプラズマを発生させる方法等が知られている。
【0004】
後者のマイクロ波による電場と磁場発生装置による磁場のマグネトロン効果を利用する方法の場合には、所定電力のマイクロ波を導波管/同軸管を通してチャンバ内に配置されたアンテナに供給し、アンテナからマイクロ波をチャンバ内の処理空間に放射させている。
【0005】
図4は従来の一般的なマイクロ波導入装置の概略構成を示す説明図である。マイクロ波導入装置90は、大略的に、所定電力に調整されたマイクロ波を出力するマグネトロン91aおよびマグネトロン91aに所定周波数のアノード電流を供給するマイクロ波発生電源91bを有するマイクロ波発振器91と、マイクロ波発振器91から出力されたマイクロ波をチャンバ内の処理空間に放射するアンテナ94と、アンテナ94からマイクロ波発振器91へ戻ろうとする反射マイクロ波を吸収するアイソレータ92と、反射マイクロ波の電力が小さくなるようにアンテナ94に対する整合を行うチューナーを備え、導波管から同軸管への変換を行うマッチャー93と、を有している(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特許第2722070号公報
【特許文献2】
特開平8−306319号公報
【0007】
マイクロ波発振器91にマグネトロン91aが一般的に用いられている大きな理由としては、マイクロ発振器91の発信周波数帯(2.4GHz帯)は、ISMバンド(Industrial Scientific Medical Band)と呼ばれ、産業科学医療用に割り当てられた周波数帯であり、広く産業用に使用されているが、この周波数帯で動作する大出力半導体が無いこと、が挙げられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、マグネトロンは真空管の一種であるので、半導体製造装置で使用する環境では、その寿命がは約半年と短いために、装置コストおよびメンテナンスコストが嵩むという問題がある。また、マグネトロンの発振周波数のばらつきは約1%あり、しかも出力のばらつきも3%程度と大きいために、安定したマイクロ波を発振することが困難であった。これに対し、最近のGaAs、SiGe半導体技術の進歩と携帯電話のブロードバンド化の要求により、上記周波数帯でも動作する中電力のトランジスタが製造され始めている。
【0009】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、長寿命なマイクロ波発振器を備えたプラズマ処理装置を提供することを目的とする。また本発明は、マイクロ波を安定して供給することができるマイクロ波発振器を備えたプラズマ処理装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の観点によれば、マイクロ波によってプラズマを生成させ、被処理基板に所定のプラズマ処理を施すプラズマ処理装置であって、被処理基板を収容するチャンバと、前記チャンバ内に処理ガスを供給するガス供給装置と、所定電力のマイクロ波を発振するマイクロ波発振器と、前記チャンバ内に設けられ、前記マイクロ波発振器から出力されるマイクロ波を前記チャンバの処理空間に向けて放射するアンテナと、前記マイクロ波発振器から前記アンテナへ出力されたマイクロ波のうち前記マイクロ波発振器へ戻ろうとする反射マイクロ波を吸収するアイソレータと、前記アンテナからの反射マイクロ波を低減するように前記アンテナに対する整合を行うマッチャーと、を具備し、前記マイクロ波発振器は、所定周波数、所定電力のマイクロ波を発生させるマイクロ波発生器と、前記マイクロ波発生器から発振されたマイクロ波を複数のマイクロ波に分配する分配器と、前記分配器から出力された複数のマイクロ波をそれぞれ半導体増幅素子によって所定の電力に増幅する複数のアンプ部と、前記複数のアンプ部によって増幅されたマイクロ波を合成する合成器と、を備え、前記合成器から出力されたマイクロ波の電力を検出する第1のマイクロ波検出器と、前記アイソレータを通過したマイクロ波の電力を検出する第2のマイクロ波検出器と、前記第1のマイクロ波検出器と前記第2のマイクロ波検出器によって検出されたマイクロ波の電力を監視する監視部と、前記監視部に送られたマイクロ波情報に基づいて反射マイクロ波が少なくなるように前記マッチャーを制御するマッチャー制御部と、をさらに具備することを特徴とするプラズマ処理装置、が提供される。
【0013】
本発明に係るプラズマ処理装置においては、半導体増幅素子を用いたアンプ部、所謂、ソリッドステートアンプによって低電力のマイクロ波を電力増幅し、必要な大電力のマイクロ波を生成するために、アンプ部の寿命を半永久的とすることができる。これにより、設備コストやメンテナンスコストが低く抑えられる。また、ソリッドステートアンプは出力安定性に優れるために、安定した特性を有するマイクロ波をチャンバ内に供給することが可能となる。これによりプラズマの発生状態を良好に保持して、基板の処理品質を高めることができる。さらに、ソリッドステートアンプは出力調整範囲が0%〜100%の間と広く、調整も容易である。
【0014】
第1の観点に係るプラズマ処理装置は、さらに、合成器から出力されるマイクロ波の電力を検出する第1のマイクロ波検出器と、アイソレータを通過したマイクロ波の電力を検出する第2のマイクロ波検出器と、この第1のマイクロ波検出器と第2のマイクロ波検出器によって検出されたマイクロ波の電力を監視する監視部と、この監視部に送られたマイクロ波情報に基づいて、反射マイクロ波が少なくなるようにマッチャーを制御するマッチャー制御部と、を備えているので、アンテナへの一定電力のマイクロ波の供給が容易となる。また、アイソレータは、好ましくは、アンテナからの反射マイクロ波を熱に変換するダミーロードと、合成器から出力されたマイクロ波をアンテナへ導き、かつ、アンテナからの反射マイクロ波をダミーロードに導くサーキュレータと、から構成される。
【0015】
第1の観点に係るプラズマ処理装置においては、マイクロ波発生器は、所定周波数のマイクロ波を発生させるマイクロ波発生源と、マイクロ波発生源で発生させたマイクロ波を所定の電力に減衰させる可変アッテネータとを有する。可変アッテネータにより回路全体のレベル調整が行われ、マイクロ波の伝搬安定性が高められる。
【0016】
また、複数のアンプ部はそれぞれ、分配器によって分配された複数のマイクロ波をさらに複数のマイクロ波に分配する副分配器と、副分配器から出力された複数のマイクロ波をそれぞれ所定の電力に増幅する複数の半導体増幅素子と、これら複数の半導体増幅素子によって電力増幅されたマイクロ波を合成する副合成器と、を有する。複数のアンプ部の数、および各アンプ部に設けられる半導体増幅素子の数は、必要とされるマイクロ波の電力と半導体増幅素子の出力特性を考慮して定められる。半導体増幅素子として、好ましくは、パワーMOSFETまたはGaAsFETまたはGeSiトランジスタ等が用いられる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、プラズマ処理装置の一例であるエッチング処理を施すプラズマエッチング装置1の概略構成を示す断面図であり、図2はプラズマエッチング装置1に備えられているマイクロ波導入装置50のより詳細な構成を示す説明図である。なお、プラズマエッチング装置1の被処理基板を半導体ウエハWとする。
【0018】
プラズマエッチング装置1は、ウエハWを収容するチャンバ11と、チャンバ11に設けられたガス導入口12を通してチャンバ11の内部にプラズマ生成用の処理ガス(例えば、塩素(Cl2))を供給するガス供給装置27と、チャンバ11に設けられた排気口20を通してチャンバ11の内部を排気する排気装置18と、チャンバ11内においてウエハWを保持する基板保持ステージ19と、チャンバ11内部の処理空間17に磁場を発生させる空心コイル21と、チャンバ11内にマイクロ波を供給するマイクロ波導入装置50と、を有している。
【0019】
マイクロ波導入装置50は、所定電力のマイクロ波を発振するマイクロ波発振器30と、マイクロ波発振器30から出力されたマイクロ波のうちマイクロ波発振器30へ戻ろうとする反射マイクロ波を吸収するアイソレータ35と、チャンバ11内に設けられ、アイソレータ35を通して出力されるマイクロ波をチャンバ11の処理空間17に向けて発振するアンテナ13と、アンテナ13からの反射マイクロ波を低減するようにアンテナ13に対する整合を行うマッチャー36と、を有している。
【0020】
マイクロ波発振器30は、マイクロ波を発生させて発振するマイクロ波発生器31と、マイクロ波発生器31から発振されたマイクロ波を複数(図2には4経路に分配させた場合を示す)のマイクロ波に分配する分配器32と、分配器32から出力された4経路の各マイクロ波を個別に所定の電力に増幅する4台のソリッドステートアンプ33と、各ソリッドステートアンプ33において増幅されたマイクロ波を合成する合成器34と、を有する。
【0021】
マイクロ波発生器31は、所定周波数(例えば、2.45GHz)のマイクロ波を発生させるマイクロ波発生源(ジェネレータ)31aと、マイクロ波発生源31aで発生させたマイクロ波の電力を分配器32の許容入力の限度内に減衰させる可変アッテネータ31bと、を有している。可変アッテネータ31bによる減衰率は、回路全体でのマイクロ波のレベルを検討して定められる。つまり、可変アッテネータ31bでマイクロ波の減衰量(出力量)を変えることによって、最終的なマイクロ波のパワーを制御することができる。分配器32の許容入力電力の範囲内の電力を有するマイクロ波が、可変アッテネータ31bから分配器32へ出力される。これによりマイクロ波に歪みが発生することが防止され、マイクロ波の電力ロスが抑制される。
【0022】
分配器32は、複数のソリッドステートアンプ33へ参照マイクロ波を入力し、高パワーの増幅を分担する。マイクロ波導入装置50を構成する伝送線路の特性インピーダンスは通常は50Ωであるから、分配器32では、分配器32の入出力インピーダンスをこの特性インピーダンス(50Ω)に調整しながら、マイクロ波の分配が行われる。なお、前述した可変アッテネータ31bを含めて、マイクロ波導入装置50に設けられる各種の高周波コンポーネントの入出力インピーダンスは、伝送線路の特性インピーダンス(50Ω)に調整された構成とされる。
【0023】
分配器32から出力された4系統のマイクロ波は、4台のソリッドステートアンプ33にそれぞれ送られる。ソリッドステートアンプ33は、入力されたマイクロ波をさらに複数のマイクロ波に分配する副分配器41(図2には4系統に分配した場合を示す)と、各副分配器41から出力されたマイクロ波を所定の電力に増幅する半導体増幅素子42と、各半導体増幅素子42から出力された増幅されたマイクロ波を合成する副合成器43と、を有している。
【0024】
半導体増幅素子42としては、例えば、パワーMOSFETまたはGaAsFETまたはGeSiトランジスタが好適に用いられる。1個の半導体増幅素子42から出力されるマイクロ波の最大電力は、例えば、100W〜150Wである。これに対して、アンテナ13に供給しなければならないマイクロ波の電力は、一般的に1000〜3000Wである。したがって、半導体増幅素子42の全使用数は、1個の半導体増幅素子42の最大出力電力とアンテナ13に供給すべき必要な電力から設定され、こうして定められた半導体増幅素子42の総数から、ソリッドステートアンプ33の構成と必要なソリッドステートアンプ33の数、分配器32における分配数が定められる。
【0025】
逆に、1台のソリッドステートアンプ33に装着する半導体増幅素子42の数を定めることによって、そのソリッドステートアンプ33の規定入力電力と規定出力電力を決定し、アンテナ13に供給すべき必要な電力から必要とされるソリッドステートアンプ33の数を設定してもよい。こうして定められたソリッドステートアンプ33の数から、分配器32における分配数と、分配器32へ入力するマイクロ波の電力(つまり、可変アッテネータ31bにおける減衰率)を決定することができる。ソリッドステートアンプ33によって所定の電力に増幅されたマイクロ波は、合成器34によって合成される。こうして、大電力のマイクロ波が合成器34から出力される。
【0026】
このように、マイクロ波発振器30には、従来使用されていたマグネトロンを用いずに、半導体増幅素子42によってマイクロ波を増幅するソリッドステートアンプ33が用いられている。ソリッドステートアンプ33は、寿命が半永久的であるためにマイクロ波発振器30の装置コストが低く抑えられる。また、故障時以外は交換の必要がないために、メンテナンスの頻度が減少し、これによりプラズマエッチング装置1のランニングコストが低減される。さらに、水晶発振子を使用し波形整形されているので、周波数スペクトラムが急峻な単一周波数の高周波源となる。
【0027】
さらに、ソリッドステートアンプ33は信号歪みが小さいと言った特性を有するために、安定した特性のマイクロ波をアンテナ13に供給することが可能となり、安定したプラズマを発生させることができる。これによりウエハWの処理品質が均一化され、ウエハWを品質を高く一定に保持することが可能となる。
【0028】
合成器34から出力されたマイクロ波、つまりマイクロ波発振器30から出力されたマイクロ波は、アイソレータ35とマッチャー36とを通してアンテナ13に送られるが、このときアンテナ13から一部のマイクロ波がマイクロ波発振器30に戻るように反射される。アイソレータ35は、サーキュレータ35aとダミーロード(同軸終端器)35bとを有しており、サーキュレータ35aは、アンテナ13からマイクロ波発振器30へ向けて逆行しようとするマイクロ波をダミーロード35bへ導く。ダミーロード35bはサーキュレータ35aによって導かれたマイクロ波を熱に変換する。
【0029】
マッチャー36は、アンテナ13から反射されてダミーロード35bに導かれるマイクロ波が少なくなるように、アンテナ13に対して整合をとるチューナーを有している。このマッチャー36の制御(チューナーの制御)は、例えば、図3にその概略構成を示す制御システム60により行うことができる。制御システム60は、マイクロ波発振器30(合成器34)から出力されたマイクロ波の電力を検出する第1マイクロ波検出器45と、アイソレータ35を通過したマイクロ波の電力を検出する第2マイクロ波検出器46と、第1マイクロ波検出器45と第2マイクロ波検出器46によって検出されたマイクロ波情報を監視し、この情報に基づいてマッチャー36を制御する監視制御部47と、監視制御部47へ入力されるマイクロ波情報やマッチャー36の動作状態を表示するモニタ48aと、オペレター等が監視制御部47へ制御信号を送るための入力装置49と、監視制御部47と入力装置49との間の信号交換を可能とするインターフェイス48bと、を有している。
【0030】
第1マイクロ波検出器45によって検出されたマイクロ波の電力と、第2マイクロ波検出器46によって検出されたマイクロ波の電力の差を、アンテナ13からの反射電力の大きさと考えることができるために、この反射電力の大きさが所定の値よりも小さくなるように、マッチャー36は監視制御部47によって制御される。なお、許容される反射電力の大きさは、入力装置49から入力することができる。また、モニター48aには、入力装置49から入力された各種の情報や各種マイクロ波の電力、マッチャー36の制御状態、警報等を表示させることができる。
【0031】
マイクロ波発振器30からマッチャー36へ至るまでのマイクロ波の伝送線路としては、一般的に導波管が用いられるが、マッチャー36はマイクロ波の伝送線路をこの導波管から同軸管へ変換する。つまり、マッチャー36からアンテナ13へは、マイクロ波は同軸管外導体16aと同軸管内導体16bを通して供給される。
【0032】
アンテナ13は、所定位置にマイクロ波を放射するスロット(図示せず)が形成された金属からなるスロット板14と、このスロット板14と処理空間17に発生するプラズマとの直接接触を防止するマイクロ波透過絶縁板15と、窒化アルミニウム(AlN)等からなる遅波板24と、冷却板22と、を有している。なお、同軸管内導体16bのスロット板14側端部には、マイクロ波の反射を抑制/低減するためのテーパー部23が形成されている。
【0033】
スロット板14に形成されたスロットから放射されたマイクロ波は、マイクロ波透過絶縁板15を通過して処理空間17に達し、処理空間17にマイクロ波の電場を形成する。これと同時に、空心コイル21を作動させて処理空間に磁場を発生させると、マグネトロン効果によって、効率的にプラズマを発生させることができる。但し、この空心コイル21は、必ずしも必要ではなく、アンテナ13から放射されるマイクロ波のみによっても、プラズマを発生させることができる。
【0034】
プラズマエッチング装置1においては、マイクロ波導入装置50によって処理空間17に電力の安定したマイクロ波が供給されるために、処理空間17に安定してプラズマを発生させることができ、これによってウエハWの処理品質が高められる。
【0035】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこのような実施の形態に限定されるものではない。例えば、マイクロ波発振器30の回路構成やソリッドステートアンプ33の回路構成は、図2に示す構成に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。また、上記説明においては、プラズマ処理としてエッチング処理を取り上げたが、本発明のプラズマ処理装置は、プラズマCVD処理(成膜処理)やアッシング処理等の他のプラズマ処理にも用いることができる。この場合には、処理目的に応じて適切な処理ガスをチャンバ11内に供給すればよい。また、被処理基板は半導体ウエハWに限定されず、LCD基板、ガラス基板、セラミックス基板等であってもよい。
【0036】
【発明の効果】
上述の通り、本発明によれば、半導体増幅素子を用いた、所謂、ソリッドステートアンプによってマイクロ波の電力増幅を行っているために、アンプの寿命を半永久的とすることができる。これによって設備コストやメンテナンスコストが低く抑えられる。また、ソリッドステートアンプは出力安定性に優れるために、安定した特性を有するマイクロ波をチャンバ内に供給することが可能となり、これによってプラズマの発生状態を良好に保持し、基板の処理品質を高めることができる。さらに、ソリッドステートアンプは出力調整範囲が0%〜100%の間と広く、調整も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプラズマエッチング装置の概略構成を示す断面図。
【図2】プラズマエッチング装置に備えられたマイクロ波導入装置の構成を示す説明図。
【図3】プラズマエッチング装置に備えられたマッチャーの制御システムの一実施形態を示す説明図。
【図4】従来のマイクロ波導入装置の構成を示す説明図。
【符号の説明】
1;プラズマエッチング装置
11;チャンバ
13;アンテナ
14;スロット板
15;マイクロ波透過絶縁板
17;処理空間
18;排気装置
19;基板保持ステージ
21;空心コイル
22;冷却板
24;遅波板
27;ガス供給装置
30;マイクロ波発振器
31;マイクロ波発生器
31a;マイクロ波発生源
31b;可変アッテネータ
32;分配器
33;ソリッドステートアンプ
34;合成器
35;アイソレータ
35a;サーキュレータ
35b;ダミーロード
36;マッチャー
41;副分配器
42;半導体増幅素子
43;副合成器
45;第1マイクロ波検出器
46;第2マイクロ波検出器
47;制御監視部
60;制御システム
Claims (6)
- マイクロ波によってプラズマを生成させ、被処理基板に所定のプラズマ処理を施すプラズマ処理装置であって、
被処理基板を収容するチャンバと、
前記チャンバ内に処理ガスを供給するガス供給装置と、
所定電力のマイクロ波を発振するマイクロ波発振器と、
前記チャンバ内に設けられ、前記マイクロ波発振器から出力されるマイクロ波を前記チャンバの処理空間に向けて放射するアンテナと、
前記マイクロ波発振器から前記アンテナへ出力されたマイクロ波のうち前記マイクロ波発振器へ戻ろうとする反射マイクロ波を吸収するアイソレータと、
前記アンテナからの反射マイクロ波を低減するように前記アンテナに対する整合を行うマッチャーと、
を具備し、
前記マイクロ波発振器は、
所定周波数、所定電力のマイクロ波を発生させるマイクロ波発生器と、
前記マイクロ波発生器から発振されたマイクロ波を複数のマイクロ波に分配する分配器と、
前記分配器から出力された複数のマイクロ波をそれぞれ半導体増幅素子によって所定の電力に増幅する複数のアンプ部と、
前記複数のアンプ部によって増幅されたマイクロ波を合成する合成器と、を備え、
前記合成器から出力されたマイクロ波の電力を検出する第1のマイクロ波検出器と、
前記アイソレータを通過したマイクロ波の電力を検出する第2のマイクロ波検出器と、
前記第1のマイクロ波検出器と前記第2のマイクロ波検出器によって検出されたマイクロ波の電力を監視する監視部と、
前記監視部に送られたマイクロ波情報に基づいて反射マイクロ波が少なくなるように前記マッチャーを制御するマッチャー制御部と、
をさらに具備することを特徴とするプラズマ処理装置。 - 前記アイソレータは、
反射マイクロ波を熱に変換するダミーロードと、
前記合成器から出力されたマイクロ波を前記アンテナへ導き、前記アンテナからの反射マイクロ波を前記ダミーロードに導くサーキュレータと、
を具備することを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。 - 前記複数のアンプ部はそれぞれ、
前記分配器によって分配された複数のマイクロ波をさらに複数のマイクロ波に分配する副分配器と、
前記副分配器から出力された複数のマイクロ波をそれぞれ所定の電力に増幅する複数の半導体増幅素子と、
前記複数の半導体増幅素子によって電力増幅されたマイクロ波を合成する副合成器と、
を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプラズマ処理装置。 - 前記マイクロ波発生器は、
所定周波数のマイクロ波を発生させるマイクロ波発生源と、
前記マイクロ波発生源で発生させたマイクロ波を所定の電力に減衰させる可変アッテネータと、
を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。 - 前記半導体増幅素子はパワーMOSFETまたはGaAsFETまたはGeSiトランジスタであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
- 前記チャンバ内に磁場を発生させる磁場発生装置をさらに具備し、
前記チャンバ内に放射されるマイクロ波によって発生する電場と、前記磁場発生装置によって発生する磁場とによって、マグネトロン効果を生じさせることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
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