JP3991737B2 - 電気光学素子の駆動方法、駆動装置及び電子機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶のような電気光学素子を駆動する駆動方法及び駆動装置、並びに前記駆動装置を含む電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話等の電子機器に用いられる液晶の駆動方法の一つとして知られている従来のサブフィールド駆動方法によれば、マトリクス状に配置された複数の液晶全体を駆動する単位時間である1フレーム期間を構成する複数のサブフィールド期間のうち、各液晶が表示すべき多階調を規定する階調データに対応するサブフィールド期間を選択し、選択された該サブフィールド期間の間前記液晶を駆動することにより、前記各液晶に前記多階調を表示させる。より具体的には、例えば、”0”から”15”までの16階調を表示すべく前記フレーム期間が15個のサブフィールド期間に分割されていることを想定すると、7個のサブフィールド期間の間前記液晶を駆動する、即ちオン状態にすることにより”7”に相当する階調を表示させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記した電子機器が、蛍光灯等のような輝度が周期的に変化する光源の下で用いられることがある。該光源の輝度が変化する周期は、前記フレーム期間の周期とが異なることから、例えば、あるフレーム期間では、前記“7”の階調を表示するために駆動するサブフィールド期間での前記光源の輝度が高く、他方で、他のあるフレーム期間では、前記“7”の階調を表示するために駆動するサブフィールド期間での前記光源の輝度が低いということが起こる。これにより、前記高い輝度の下で前記液晶が表示する”7”の階調が”8”の階調に近似して視認され、他方で、前記低い輝度の下で前記液晶が表示する“7”の階調が”6”の階調に近似して視認されるというようなフリッカが生じるという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために、本発明に係る電気光学素子の駆動方法は、周期的に輝度が変化する光源を用いて、マトリクス状に配置された複数の電気光学素子のそれぞれがフレーム期間を通じて表示すべき多階調を規定する階調データに従って、各サブフィールド期間が前記各電気光学素子を駆動する単位時間であって前記フレーム期間を構成する複数のサブフィールド期間のうち前記階調データに対応するサブフィールド期間の間前記各電気光学素子を駆動することによる、前記光源からの光の進行の制御により、前記各電気光学素子に前記階調を表示させる電気光学素子の駆動方法であって、少なくとも二つの群であってそれぞれの群が前記複数の電気光学素子の一部の電気光学素子を含む前記二つの群のうちの一の群について、該一の群に含まれる一の電気光学素子のための前記複数のサブフィールド期間のうち、該一の電気光学素子のための前記階調データに対応するサブフィールド期間を、前記多階調の各階調と該各階調に対応して選択すべきサブフィールド期間の位置との対応関係を規定する第1の規則に従って選択する第1の選択ステップと、前記少なくとも二つの群のうち前記一の群以外の他の一の群について、該他の一の群に含まれる一の前記電気光学素子のための複数のサブフィールド期間のうち、該一の電気光学素子のための前記階調データに対応するサブフィールド期間を、前記各階調と該階調に対応して選択すべきサブフィールド期間の位置との関係を規定する第2の規則であって、同一階調について前記第1の規則下で選択されるサブフィールド期間の位置と該第2の規則下で選択されるサブフィールド期間の位置との対応関係を、前記光源の輝度が変化する周期に関連して規定する前記第2の規則に従って選択する第2の選択ステップと、前記第1の選択ステップにより選択された前記サブフィールド期間の間、前記一の群に含まれる前記一の電気光学素子を駆動する第1の駆動ステップと、前記第2の選択ステップにより選択された前記サブフィールド期間の間、前記他の一の群に含まれる前記一の電気光学素子を駆動する第2の駆動ステップとを含むことを特徴とする。
【0005】
本発明に係る電気光学装置の駆動装置は、周期的に輝度が変化する光源を用いて、マトリクス状に配置された複数の電気光学素子のそれぞれがフレーム期間を通じて表示すべき多階調を規定する階調データに従って、各サブフィールド期間が前記各電気光学素子を駆動する単位時間であって前記フレーム期間を構成する複数のサブフィールド期間のうち前記階調データに対応するサブフィールド期間の間前記各電気光学素子を駆動することによる、前記光源からの光の進行の制御により、前記各電気光学素子に前記階調を表示させる電気光学素子の駆動装置であって、少なくとも二つの群であってそれぞれの群が前記複数の電気光学素子の一部の電気光学素子を含む前記二つの群のうちの一の群について、該一の群に含まれる一の電気光学素子のための前記複数のサブフィールド期間のうち、該一の電気光学素子のための前記階調データに対応するサブフィールド期間を、前記多階調の各階調と該各階調に対応して選択すべきサブフィールド期間の位置との対応関係を規定する第1の規則に従って選択する第1の選択部と、前記少なくとも二つの群のうち前記一の群以外の他の一の群について、該他の一の群に含まれる一の前記電気光学素子のための複数のサブフィールド期間のうち、該一の電気光学素子のための前記階調データに対応するサブフィールド期間を、前記各階調と該階調に対応して選択すべきサブフィールド期間の位置との関係を規定する第2の規則であって、同一階調について前記第1の規則下で選択されるサブフィールド期間の位置と該第2の規則下で選択されるサブフィールド期間の位置との対応関係を、前記光源の輝度が変化する周期に関連して規定する前記第2の規則に従って選択する第2の選択部と、前記第1の選択部により選択された前記サブフィールド期間の間、前記一の群に含まれる前記一の電気光学素子を駆動する第1の駆動部と、前記第2の選択部により選択された前記サブフィールド期間の間、前記他の一の群に含まれる前記一の電気光学素子を駆動する第2の駆動部とを含むことを特徴とする。
【0006】
本発明に係る電子機器は、上記した電気光学素子の駆動装置を含むことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態の電気光学装置の構成を示す。該電気光学装置1は、例えば、従来よく知られた半透過反射型の表示装置であり、電気光学装置1の表示単位であるフレーム期間の周期に近似した周期で輝度が変化する、蛍光灯のような外部光源の下で表示を行うべく、図1に示されるように、表示部100と、発振回路200と、タイミング信号生成回路300と、第1の選択部及び第2の選択部として機能するデータ変換回路400と、走査線駆動回路500と、第1の駆動部及び第2の駆動部として機能するデータ線駆動回路600とを含む。
【0008】
以下の説明では、データ線に信号電圧±Vを印加することを"オンに駆動"といい、信号電圧0を印加することを"オフに駆動"という。なお、液晶は交流駆動を必要とすることから、信号電圧+Vの印加と信号電圧−Vの印加とは、階調の観点からは実質的に同義である
前記表示部100には、複数の液晶等の画素110がm行×n列に配置されており、該複数の画素110を選択するための走査線112がX方向に延在して形成され、他方、前記複数の画素110に階調を規定するデータ線114がY方向に延在して形成されている。
【0009】
前記電気光学装置1は、前記発振回路200、前記タイミング信号生成回路300及び前記データ変換回路400の制御下で、前記走査線駆動回路500及び前記データ線駆動回路600の協働により、前記表示部100についてサブフィールド駆動方法を実施する。即ち、前記電気光学装置1は、1フレーム期間に、X方向に沿って並ぶ所定数の画素を同時に選択することをY方向に順次行うという線順次を行うと共に、階調を規定するための信号電圧である0又は±Vを前記所定数の画素に印加することにより、前記所定数の画素に前記階調を表示させる。
【0010】
より具体的には、前記電気光学装置1は、一の行に配列された所定数の画素のそれぞれについて、1フレーム期間を構成する複数のサブフィールド期間のうち、該画素の階調データに対応するサブフィールド期間に選択する。選択された前記サブフィールド期間の間、前記画素に前記信号電圧を印加することにより、前記各画素に印加する電圧実効値を変える。これにより、前記各画素に1フレーム期間に、前記階調データにより規定される階調を表示させる。
【0011】
前記電気光学装置1では、前記複数の画素110は二つの群に予め分割されている。前記電気光学装置1は、一方の群に属する画素110についての前記サブフィールド駆動と他方の群に属する画素110についての前記サブフィールド駆動とを、データ変換回路400内に設けられた、第1の規則及び第2の規則として機能する真理値表700に従って制御する。
【0012】
図2は、画素の分割を示す。上記した複数の分割の例としては、例えば、図2(a)に示されるように、データ線d1及びd3のような奇数番目のデータ線上の画素110からなる第1の群と、データ線d2及びd4のような偶数番目のデータ線上の画素110からなる第2の群に分割すること、図2(b)に示されるように、走査線G1及びG3のような奇数番目の走査線上の画素110と、走査線G2及びG4のような偶数番目の走査線上の画素110とに分割すること、図2(c)に示されるように、(G1、d1)及び(G2、d2)のような位置にある画素110からなる第1の群と、(G2、d1)及び(G1、d2)のような位置にある画素110からなる第2の群に分割するように走査線またはデータ線の方向に相互に隣接する画素110が異なる群に属するように、換言すれば、対角線に沿って隣接する画素同士が同一の群に属するように分割することが挙げられる。
【0013】
走査線駆動回路500及びデータ線駆動回路600は、協働して前記サブフィールド駆動を行うために必要な信号を、発振回路200、タイミング信号生成回路300及びデータ変換回路400から供給される。これらの回路のうち前記データ変換回路400は、8階調を規定する3ビットの階調データD2〜D0を供給され、該階調データD2〜D0に基づきデータ信号Dsを生成し、該データ信号Dsをデータ線駆動回路600に出力する。前記階調データD2〜D0から前記データ信号Dsへの変換のために、前記した真理値表700を有する。ここで、例えば、D2は、最上位ビットであり、他方、D0は、最下位ビットである。
【0014】
図3は、階調と駆動すべきサブフィールド期間との対応関係を示す。図3(a)に示される対応関係は、図2に示した第1の群に属する画素110についてサブフィールド駆動するために用いられ、図3(b)に示される対応関係は、図2に示した第2の群に属する画素110についてサブフィールド駆動するために用いられる。
【0015】
1フレーム期間(1F)は、8階調を表示すべく、図3(a)、(b)に示されるように、相互に同一の長さ「1」を有する7つのサブフィールド期間Sf1〜Sf7から構成されており、各サブフィールド期間Sf1〜Sf7の長さは、相互に同一である。例えば、階調「010」を表示しようとするときには、2つのサブフィールド期間の間、画素110をオンに駆動し、また、階調「101」を表示しようとするときには、5つのサブフィールド期間の間、画素110をオンに駆動する。
【0016】
他方で、図3(a)、(b)に示される、オンすべきサブフィールド期間の配列は、前記外部光源の輝度が変化する周期の概ね4分の1に相当する時間だけずれている。例えば、表示すべき階調が階調「001」であることを想定すると、前記データ線駆動回路600は、前記第1の群の画素110については、図3(a)の対応関係に従って、サブフィールド期間sf1に該画素110をオンに駆動し、前記第2の群に画素110については、サブフィールド期間sf3に該画素110をオンに駆動し、前者のサブフィールド期間sf1の位置と後者のサブフィールド期間sf3の位置とは、前記外部光源の輝度が変化する周期の略4分の1だけ相違する。
【0017】
図4は、図3(a)、(b)の対応関係に対応する、データ変換回路に備えられた真理値表を示す。該真理値表700は、図1の前記階調データD2〜D0が規定する階調に対応する、前記画素110をオンに駆動すべきサブフィールド期間を1/0で示す。例えば、階調「010」を表示するためには、前記データ線駆動回路600は、前記第1の群に属する画素110については、図4(a)の真理値表に従って2つのサブフィールド期間sf1およびsf2の間、該画素110をオンに駆動し、他方、前記第2の群に属する画素110については、図4(b)の真理値表に従って2つのサブフィールド期間sf3およびsf4の間、該画素110をオンに駆動する。
【0018】
図5は、他の画素の分割を示す。図2(a)に示した画素の分割に代えて、図5(a)に示されるように、それぞれが2本のデータ線d1とd2、d3とd4、d5とd6...のような2本毎のデータ線に繋がる画素110から構成される第1の群と第2の群に分割すること、また、図2(a)に示した画素の分割に代えて、図5(b)に示されるように、それぞれが3本のデータ線d1、d2及びd3、データ線d4、d5及びd6、...のような3本毎のデータ線に繋がる画素110から構成される第1の群と第2の群に分割することも可能である。
【0019】
同様にして、図2(b)、(c)に示した画素の分割に代えて、それぞれが2本または3本毎の走査線に繋がる画素110からなる第1の群と第2の群とに分割すること、並びに、それぞれが2本または3本の対角線に繋がる画素110からなる第1の群と第2の群とに分割することも可能である。
【0020】
上記したように、第1の実施の形態の電気光学装置1では、前記複数の画素110が該画素110の配置位置の観点から予め第1の群及び第2の群に分割されており、また、前記光源の輝度変化の観点から画素110の駆動のタイミングが規定された、各群用の真理値表700が準備されており、前記データ線駆動回路600は、前記第1の群に属する画素110については、前記第1の群用の真理値表に従ってサブフィールド駆動を行い、前記第2の群に属する画素110については、前記第2の群用の真理値表に従ってサブフィールド駆動を行う。これにより、同一の階調について、あるフレーム期間内で駆動するサブフィールド期間での前記外部光源の影響で輝度が高く、他方で、他のフレーム期間内で駆動するサブフィールド期間での前記外部光源の影響で輝度が低くなるという事態の発生頻度を抑えることが可能になることから、従来のサブフィールド駆動方法で生じていたフリッカ等の画質の悪化を低減することが可能になる。
【0021】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は、第1の実施の形態と画素の分割及び真理値表を異にし、画素を3つの群に分け、かつ3つの真理値表を用いる。以下、第2の実施の形態の画素の分割及び真理値表について説明する。
【0022】
図6は、第2の実施の形態の画像の分割を示す。第2の実施の形態では、図1に示した画素110は、例えば、図6(a)に示されるように、データ線d1及びd4のような(3m+1)番めの(mは、0以上の整数)データ線上の画素110からなる第1の群、データ線d2及びd5のような(3m+2)番めのデータ線上の画素110からなる第2の群、及びデータ線d3のようなm番めのデータ線上の画素110からなる第3の群に予め分割されている。図6(a)に示した分割形態に代えて、図1に示した画素110は、例えば、図6(b)に示されるように、走査線G1及びG4のような(3n+1)番め(nは、0以上の整数)の走査線上の画素110からなる第1の群、走査線G2及びG5のような(3n+2)番めの走査線上の画素110からなる第2の群、及び走査線G3のようなn番めの走査線上の画素110からなる第3の群に予め分割されている。図6(a)及び(b)に示した分割形態に代えて、図1に示した画素110は、例えば、図6(c)に示されるように、画素(G1、d1)のような画素110からなる第1の群、画素(G2、d1)及び画素(G1、d2)のような画素110からなる第2の群、及び画素(G3、d1)、(G2、d2)、(G1、d3)のような画素110からなる第3の群のような、相互に隣接する画素110が異なる群に属するように、言い換えれば、一つの対角線に沿って隣接する画素110同士が同一の群に属するように予め分割されている。
【0023】
図7は、階調と駆動すべきサブフィールド期間との対応関係を示す。図7(a)、(b)、(c)では、図2(a)、(b)に示した対応関係と同様に、1フレーム期間(1F)は、8階調を表示すべく、相互に同一な長さを有する7つのサブフィールド期間sf1〜sf7から構成されている。
【0024】
図7(a)に示される対応関係は、図6(a)、(b)、(c)のそれぞれに示した第1の群に属する画素110についてサブフィールド駆動を行うために用いられ、図7(b)に示される対応関係は、図6(a)、(b)、(c)のそれぞれに示した第2の群に属する画素110についてサブフィールド駆動を行うために用いられ、図7(c)に示される対応関係は、図6(a)、(b)、(c)のそれぞれに示した第3の群に属する画素110についてサブフィールド駆動を行うために用いられる。
【0025】
他方、図7(a)、(b)、(c)の対応関係間の関係については、例えば、図7(a)の対応関係及び図7(b)の対応関係間の関係は、図2(a)の対応関係及び図2(b)間の関係と同様に、前記光源の輝度の変化の周期の概ね四分の一だけ相違するように規定されている。図7(b)の対応関係及び図7(c)の対応関係間の関係もまた同様にして、前記光源の輝度の変化の周期の略四分の一だけ相違するように規定されている。
【0026】
図7(a)、(b)、(c)の対応関係の相互関係、即ち、サブフィールド期間の配列が上記のように規定されていることから、例えば、階調「001」を表示しようとするとき、図1に示したデータ線駆動回路600は、第1の群に属する画素110については、サブフィールド期間sf1に該画素110をオンに駆動し、第2の群に属する画素110については、サブフィールド期間sf3に該画素110をオンに駆動し、第3の群に属する画素110については、サブフィールド期間sf5に該画素110をオンに駆動する。
【0027】
なお、各群に属する画素110をオンに駆動すべきサブフィールド期間の位置は、第1の実施の形態と同様に、図1に示したデータ変換回路400に備えられた真理値表であって図7の対応関係に対応する、図4の真理値表700と同様な真理値表(図示せず)により特定される。
【0028】
上記したように、第2の実施の形態によれば、図1の複数の画素110は、3つの群に予め分割されており、かつ各群に属する画素110について前記光源の輝度変化の周期の観点から規定された規則に従ってサブフィールド駆動を行うことから、第1の実施の形態と同様に、従来のサブフィールド駆動方法下で発生していたフリッカ等の画質の悪化を低減することが可能になる。
【0029】
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態は、第1の実施の形態と同様に、図1に示した画素110が予め二つの群に分割されており、他方で、第1の実施の形態で説明した図3のフレーム期間の構成と相違するフレーム期間の構成を有する。即ち、第3の実施の形態は、第1の実施の形態とサブフィールド期間の長さの配分、即ち、重み付けを異にする。以下、第3の実施の形態のサブフィールド期間について説明する。
【0030】
図8は、階調と駆動すべきサブフィールド期間との対応関係を示す。図8(a)、(b)に対応関係では、各フレーム期間(1F)は、16階調を表示すべく、”1”の重み付けをされた長さを有する第1のサブフィールド期間sf1、”2”の重み付けをされた長さを有する第2のサブフィールド期間sf2、及び”4”の重み付けをされた長さを有する第3のサブフィールド期間sf3〜sf5から構成されている。加えて、図8(a)の対応関係及び図8(b)の対応関係間の関係は、図3(a)の対応関係及び図3(b)の対応関係間の関係と同様に、第1の実施の形態で説明した外部の交流光源の輝度の変化する周期の概ね四分の一に相当する、、”4”の重み付けをされた長さを有する第3のサブフィールド期間の長さだけ相違している。
【0031】
例えば、階調「0001」を表示しようとするとき、図1に示したデータ線駆動回路600は、図2に示した第1の群に属する画素110については、図8(a)の対応関係に従って、フレーム期間(1F)の先頭に位置するサブフィールド期間sf1に該画素110をオンに駆動し、図2に示した第2の群に属する画素110については、図8(b)の対応関係に従って、フレーム期間(1F)の先頭から中央の間に位置するサブフィールド期間sf1に該画素110をオンに駆動する。
【0032】
図8に示した2つの対応関係に代えて、他の対応関係を用いることも可能である。
【0033】
図9及び図10は、階調と駆動すべきサブフィールド期間との他の対応関係を示す。図9(a)の対応関係は、図2に示した第1の群に属する画素110を駆動するために用いられ、図9(b)の対応関係は、図2に示した第2の群に属する画素110を駆動するために用いられる。図9(a)、(b)に示されるフレーム期間(1F)は、16階調を表示すべく、”1”、”2”、”3”、”4”、”5”の重み付けをされた長さを有するサブフィールド期間sf1〜sf5から構成されており、しかも、図9(a)の対応関係と図9(b)の対応関係とは、図8に示された対応関係間の関係と同様に、前記外部光源の輝度変化の周期の略四分の一に相当する、”3”の重み付けを施された長さを有するサブフィールド期間sf5だけ相違する。
【0034】
同様にして、図10(a)の対応関係は、図2に示した第1の群に属する画素110を駆動するために用いられ、図10(b)の対応関係は、図2に示した第2の群に属する画素110を駆動するために用いられる。図10(a)、(b)に示されるフレーム期間(1F)は、16階調を表示すべく、それぞれが”1”の重み付けをされた長さを有する相互に隣接する第1のサブフィールド期間sf1〜sf3と、前記サブフィールド期間sf3に引き続くサブフィールド期間であって電気光学素子の駆動特性に応じて規定された該電気光学素子に固有のサブフィールド期間sf4と、前記サブフィールド期間sf4に後続するサブフィールド期間であって”4”の重み付けをされた長さを有する相互に隣接する第2のサブフィールド期間sf5〜sf7とから構成されており、しかも、図10(a)の対応関係と図10(b)の対応関係とは、図8に示された対応関係間の関係と同様に、前記外部光源の輝度変化の周期の略四分の一に相当する、”4”の重み付けを施された長さを有するサブフィールド期間sf7だけ相違する。
【0035】
図1に示したデータ線駆動回路600は、図8に示した対応関係の代替として、図9又は図10に示した対応関係に従って特定されるサブフィールド期間に、図2に示した第1の群中の画素110及び第2の群中の画素110についてサブフィールド駆動を行う。
【0036】
上記したように、第3の実施の形態では、第1の実施の形態と異なり、図8(a)、(b)に示したフレーム期間(1F)を構成するサブフィールド期間sf1〜sf5が重み付けを異にするものの、同図に示した二つの対応関係間の関係が、第1の実施の形態と同様に、前記光源の輝度変化の周期に基づき規定されていることから、第1の実施の形態と同様に、フリッカ等の画質劣化を低減することが可能になる。
【0037】
[第4の実施の形態]
第4の実施の形態について説明する。第4の実施の形態の電子機器は、第1の実施の形態乃至第3の実施の形態の構成を有する。
【0038】
図11は、第4の実施の形態の電子機器の構成を示す。該電子機器1000は、図11に示されるように、主に、第1の実施の形態乃至第3の実施の形態で説明した電気光学装置1と、該電子機器1000全体の動作を制御する制御装置2000と、該電子機器1000全体に電力を供給する電源装置3000から構成されている。代表的な電子機器として、プロジェクタ、モバイル型コンピュータ、及び携帯電話がある。
【0039】
尚、光源としては室内蛍光灯の様な外部光源を例としたが、他の光源として液晶表示装置のバックライトやフロントライト、液晶プロジェクタの光源等がある。
【0040】
【発明の効果】
上記したように、本発明に係る電気光学素子の駆動方法によれば、少なくとも二つの群のいずれかに属する画素を、光源の輝度が変化する周期に鑑みて規定された、前記二つの群のための規則に基づき前記画素をオンに駆動すべきサブフィールド期間を決定することから、従来のような、同一諧調について、フレーム期間内で液晶をオンに駆動すべきサブフィールド期間における光源の輝度がフレーム期間毎に異なることに起因して発生していたフリッカ等の画質の劣化を抑制することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の電気光学装置の構成を示す図である。
【図2】第1の実施の形態の画素の分割を示す図である。
【図3】第1の実施の形態の階調と駆動すべきサブフィールド期間との対応関係を示す図である。
【図4】第1の実施の形態の真理値表を示す図である。
【図5】第1の実施の形態の他の画素の分割を示す図である。
【図6】第2の実施の形態の画素の分割を示す図である。
【図7】第2の実施の形態の階調と駆動すべきサブフィールド期間との対応関係を示す図である。
【図8】第3の実施の形態の階調と駆動すべきサブフィールド期間との対応関係を示す図である。
【図9】第3の実施の形態の階調と駆動すべきサブフィールド期間との他の対応関係を示す図である。
【図10】第3の実施の形態の階調と駆動すべきサブフィールド期間との更に他の対応関係を示す図である。
【図11】第4の実施の形態の電子機器の構成を示す図である。
Claims (6)
- 周期的に輝度が変化する光源を用いて、複数の走査線及び複数の信号線の交差に対応してマトリクス状に配置された複数の電気光学素子のそれぞれがフレーム期間を通じて表示すべき多階調を規定する階調データに従って、各サブフィールド期間が前記各電気光学素子を駆動する単位時間であって前記フレーム期間を構成する複数のサブフィールド期間のうち前記階調データに対応するサブフィールド期間の間前記各電気光学素子を駆動することによる、前記光源からの光の進行の制御により、前記各電気光学素子に前記階調を表示させる電気光学素子の駆動方法であって、
少なくとも二つの群であってそれぞれの群が前記複数の電気光学素子の一部の電気光学素子を含む前記二つの群のうちの一の群について、該一の群に含まれる一の電気光学素子のための前記複数のサブフィールド期間のうち、該一の電気光学素子のための前記階調データに対応するサブフィールド期間を、前記多階調の各階調と該各階調に対応して選択すべきサブフィールド期間の位置との対応関係を規定する第1の規則に従って選択する第1の選択ステップと、
前記少なくとも二つの群のうち前記一の群以外の他の一の群について、該他の一の群に含まれる一の電気光学素子のための複数のサブフィールド期間のうち、該一の電気光学素子のための前記階調データに対応するサブフィールド期間を、前記各階調と該階調に対応して選択すべきサブフィールド期間の位置との関係を規定する第2の規則であって、同一階調について前記第1の規則下で選択されるサブフィールド期間の位置と該第2の規則下で選択されるサブフィールド期間の位置との対応関係を、前記光源の輝度が変化する周期に関連して規定する前記第2の規則に従って選択する第2の選択ステップと、
前記第1の選択ステップにより選択された前記サブフィールド期間の間、前記一の群に含まれる前記一の電気光学素子を駆動する第1の駆動ステップと、
前記第2の選択ステップにより選択された前記サブフィールド期間の間、前記他の一の群に含まれる前記一の電気光学素子を駆動する第2の駆動ステップとを含み、
前記一の群に含まれる前記一の電気光学素子は、一の走査線に沿って設けられた電気光学素子のうちの一つであり、
前記他の一の群に含まれる前記一の電気光学素子は、前記一の走査線に隣接する他の走査線に沿って設けられた電気光学素子のうちの一つである
ことを特徴とする電気光学素子の駆動方法。 - 周期的に輝度が変化する光源を用いて、複数の走査線及び複数の信号線の交差に対応してマトリクス状に配置された複数の電気光学素子のそれぞれがフレーム期間を通じて表示すべき多階調を規定する階調データに従って、各サブフィールド期間が前記各電気光学素子を駆動する単位時間であって前記フレーム期間を構成する複数のサブフィールド期間のうち前記階調データに対応するサブフィールド期間の間前記各電気光学素子を駆動することによる、前記光源からの光の進行の制御により、前記各電気光学素子に前記階調を表示させる電気光学素子の駆動方法であって、
少なくとも二つの群であってそれぞれの群が前記複数の電気光学素子の一部の電気光学素子を含む前記二つの群のうちの一の群について、該一の群に含まれる一の電気光学素子のための前記複数のサブフィールド期間のうち、該一の電気光学素子のための前記階調データに対応するサブフィールド期間を、前記多階調の各階調と該各階調に対応して選択すべきサブフィールド期間の位置との対応関係を規定する第1の規則に従って選択する第1の選択ステップと、
前記少なくとも二つの群のうち前記一の群以外の他の一の群について、該他の一の群に含まれる一の電気光学素子のための複数のサブフィールド期間のうち、該一の電気光学素子のための前記階調データに対応するサブフィールド期間を、前記各階調と該階調に対応して選択すべきサブフィールド期間の位置との関係を規定する第2の規則であって、同一階調について前記第1の規則下で選択されるサブフィールド期間の位置と該第2の規則下で選択されるサブフィールド期間の位置との対応関係を、前記光源の輝度が変化する周期に関連して規定する前記第2の規則に従って選択する第2の選択ステップと、
前記第1の選択ステップにより選択された前記サブフィールド期間の間、前記一の群に含まれる前記一の電気光学素子を駆動する第1の駆動ステップと、
前記第2の選択ステップにより選択された前記サブフィールド期間の間、前記他の一の群に含まれる前記一の電気光学素子を駆動する第2の駆動ステップとを含み、
前記一の群に含まれる前記一の電気光学素子は、一の信号線に沿って設けられた電気光学素子のうちの一つであり、
前記他の一の群に含まれる前記一の電気光学素子は、前記一の信号線に隣接する他の信号線に沿って設けられた電気光学素子のうちの一つである
ことを特徴とする電気光学素子の駆動方法。 - 周期的に輝度が変化する光源を用いて、複数の走査線及び複数の信号線の交差に対応してマトリクス状に配置された複数の電気光学素子のそれぞれがフレーム期間を通じて表示すべき多階調を規定する階調データに従って、各サブフィールド期間が前記各電気光学素子を駆動する単位時間であって前記フレーム期間を構成する複数のサブフィールド期間のうち前記階調データに対応するサブフィールド期間の間前記各電気光学素子を駆動することによる、前記光源からの光の進行の制御により、前記各電気光学素子に前記階調を表示させる電気光学素子の駆動方法であって、
少なくとも二つの群であってそれぞれの群が前記複数の電気光学素子の一部の電気光学素子を含む前記二つの群のうちの一の群について、該一の群に含まれる一の電気光学素子のための前記複数のサブフィールド期間のうち、該一の電気光学素子のための前記階調データに対応するサブフィールド期間を、前記多階調の各階調と該各階調に対応して選択すべきサブフィールド期間の位置との対応関係を規定する第1の規則に従って選択する第1の選択ステップと、
前記少なくとも二つの群のうち前記一の群以外の他の一の群について、該他の一の群に含まれる一の電気光学素子のための複数のサブフィールド期間のうち、該一の電気光学素子のための前記階調データに対応するサブフィールド期間を、前記各階調と該階調に対応して選択すべきサブフィールド期間の位置との関係を規定する第2の規則であって、同一階調について前記第1の規則下で選択されるサブフィールド期間の位置と該第2の規則下で選択されるサブフィールド期間の位置との対応関係を、前記光源の輝度が変化する周期に関連して規定する前記第2の規則に従って選択する第2の選択ステップと、
前記第1の選択ステップにより選択された前記サブフィールド期間の間、前記一の群に含まれる前記一の電気光学素子を駆動する第1の駆動ステップと、
前記第2の選択ステップにより選択された前記サブフィールド期間の間、前記他の一の群に含まれる前記一の電気光学素子を駆動する第2の駆動ステップとを含み、
前記一の群に含まれる前記複数の電気光学素子の各々は、一の走査線に沿って隣接せずに設けられるとともに一の信号線に沿って隣接せずに設けられ、
前記他の一の群に含まれる前記複数の電気光学素子の各々は、一の走査線に沿って隣接せずに設けられるとともに一の信号線に沿って隣接せずに設けられる
ことを特徴とする電気光学素子の駆動方法。 - 前記第2の規則が規定する前記対応関係は、前記光源の輝度が変化する周期の四分の一であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電気光学素子の駆動方法。
- 周期的に輝度が変化する光源を用いて、マトリクス状に配置された複数の電気光学素子のそれぞれがフレーム期間を通じて表示すべき多階調を規定する階調データに従って、各サブフィールド期間が前記各電気光学素子を駆動する単位時間であって前記フレーム期間を構成する複数のサブフィールド期間のうち前記階調データに対応するサブフィールド期間の間前記各電気光学素子を駆動することによる、前記光源からの光の進行の制御により、前記各電気光学素子に前記階調を表示させる電気光学素子の駆動装置であって、
少なくとも二つの群であってそれぞれの群が前記複数の電気光学素子の一部の電気光学素子を含む前記二つの群のうちの一の群について、該一の群に含まれる一の電気光学素子のための前記複数のサブフィールド期間のうち、該一の電気光学素子のための前記階調データに対応するサブフィールド期間を、前記多階調の各階調と該各階調に対応して選択すべきサブフィールド期間の位置との対応関係を規定する第1の規則に従って選択する第1の選択部と、
前記少なくとも二つの群のうち前記一の群以外の他の一の群について、該他の一の群に含まれる一の前記電気光学素子のための複数のサブフィールド期間のうち、該一の電気光学素子のための前記階調データに対応するサブフィールド期間を、前記各階調と該階調に対応して選択すべきサブフィールド期間の位置との関係を規定する第2の規則であって、同一階調について前記第1の規則下で選択されるサブフィールド期間の位置と該第2の規則下で選択されるサブフィールド期間の位置との対応関係を、前記光源の輝度が変化する周期に関連して規定する前記第2の規則に従って選択する第2の選択部と、
前記第1の選択部により選択された前記サブフィールド期間の間、前記一の群に含まれる前記一の電気光学素子を駆動する第1の駆動部と、
前記第2の選択部により選択された前記サブフィールド期間の間、前記他の一の群に含まれる前記一の電気光学素子を駆動する第2の駆動部とを含むことを特徴とする電気光学素子の駆動装置。 - 請求項5記載の電気光学素子の駆動装置を含むことを特徴とする電子機器。
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