JP3989257B2 - 街渠桝 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排水を集水する集水桝や街渠桝に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、車道と歩道とが並設されている道路においては、多くの場合、車道と歩道との区画位置に、その道路面とほぼ面一状態で排水路(街渠)が設けられている。このような排水路では、その地下に排水路方向に沿ってU字型溝、排水用土管又は縦断管渠が埋設されている。この排水路の長手方向所定間隔おきに集水のための街渠桝が設けられている。
ところで、降雨などによりグレーチングの上方を流れる排水が多い増水時や、射流が発生した場合、流速が速い排水が上記街渠桝の集水口の上方を素通りしてしまうということがあり、排水がうまくできず車道側が水浸しになることがある。
【0003】
そこで、これを解消するための一案として、街渠桝やその周辺に設置される水返し段部の起立面に凹部をくり抜き状に形成させることが提案されている(実開平7−2591号公報参照)。
このような凹部を形成しておけば、排水路を流れる排水は凹部内へ流れ込み、その長手方向に沿って集水口の近傍まで誘導されるようになるが、この集水口の直近で凹部が突き当たり状に途切れているために、排水はこの部分でぶつかって凹部内から車道側へと追い出されるようになり、その結果として排水は集水口内へ導かれるというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような凹部を設けただけでは、街渠桝への導水効果は必ずしも十分ではなく、流れの速い排水や多量の排水など、依然として集水がうまくできないということがあった。
また、かかる凹部によって十分な導水効果を得るには、街渠桝だけでなく、その上流側に並設される複数の水返し段部にも当該凹部を連続的に形成せねばならないので、その施工には多くの手間がかかった。
【0005】
本発明は、このような実状に鑑みて、グレーチングの上方を流れる排水が多い増水時に、桝本体内に流れ込まずグレーチングの上方を流下する排水を確実に集水口へ排水させることができる街渠桝を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は次の技術的手段を講じた。
すなわち、道路面より下方に埋設されかつ縦断管渠が側面に接続された桝本体と、この桝本体内に排水を導くために前記道路面において開口している集水口と、この集水口の内部に嵌め込まれたグレーチングとを備えている街渠桝において、前記グレーチングの上方を流れる排水がないか又は少ない通常時は当該グレーチングの下方に格納されており、その排水が多い増水時は当該グレーチングの上方に迫り出すことでその排水を規制して前記桝本体内に導入する集水手段が設けられている。
【0007】
この発明の街渠桝によれば、増水時には、集水手段がグレーチングの上方に迫り出すことで、その排水を規制、すなわち、堰き止めたり、流下経路を変更し流速を減じたりすることで桝本体内に導入し、排水を良好に行うことができるようになる。加えて、前記排水の一部は集水手段を乗り越えることで、集水手段の下流側においてその速度が遅くなり桝本体内に落下することとなる。また、通常時は、前記集水手段はグレーチングの下方に格納されており、人や車両の通行に支障をきたすことがない。
【0008】
本発明において、集水手段をグレーチングの上方へ迫り出させたり、その下方に格納したりすることを、人が手動で行うことが考えられる。しかし、道路に多数設置された街渠桝に対してこの操作を行うことは不可能である。また、街渠桝の近辺に排水を検知するセンサ等を配置し、その信号をもちい電動で集水手段を迫り出させることもできる。しかし、集水手段の構成が複雑になり、その製造、設置費用が嵩んで高コストとなるといった欠点がある。
そこで、本発明においては、前記集水手段は、前記グレーチングの幅方向に向く軸心周りに回動自在となるように同グレーチングの下方に配置された揺動アームと、通常時は前記グレーチングの下方に没入しかつ前記揺動アームの揺動に伴って前記グレーチングの上方へ出没自在となるように同揺動アームの一方端部に取り付けられた堰き止め部材と、増水時に桝本体内に流下する排水を受けて前記堰き止め部材を前記グレーチングの上方に突出させるべく前記揺動アームの他方端部に取り付けられた水受け部材とを備えていることが好ましい。
【0009】
この場合、集水手段は揺動アームとその両側に配置される堰き止め部材と水受け部材とから構成されるため、その構造は非常にシンプルなものとなる。また、増水時には、桝本体内に流下する排水を水受け部材が受けとめ、揺動アームの揺動により、堰き止め部材がグレーチングの上方に突出するようになる。したがってその作動は自動で行われかつ確実なものとなる。
本発明においては、堰き止め部材が排水を堰き止める際、かかる堰き止め部材を乗り越える流れがあり、その流れにより堰き止め部材自体が下向きに押され、グレーチングの下方へ沈下してしまうことがある。
【0010】
そこで、本発明においては、前記堰き止め部材は、上下方向中央部が凹んだ形状に形成された排水の堰き止め面を有していることが好ましい。
この場合、堰き止め部材で堰き止められた排水は、下流側斜め上方に向きを変えられ流下することとなる。この排水の流れにより、堰き止め部材は常に上向きの力を加えられることとなり、常にグレーチングの上方に突出するようになる。
また、本発明において、前記集水手段は、前記グレーチングの上面とほぼ面一となる転倒姿勢と同グレーチングの上面に対して一定角度で交差する起立姿勢のいずれかに切り換え自在となるように当該グレーチングに枢着された堰き止めプレートを備え、この堰き止めプレートの先端縁に増水時の排水を受けて前記堰き止めプレートを起立姿勢に切り換えるテーパ面が形成されていることは好ましい。
【0011】
この場合、集水手段は堰き止めプレートのみで構成されるため、その構造が簡単である。また、堰き止めプレートはグレーチングの上面に枢着されるため、既設の街渠桝において、グレーチングを集水口から取り外すことなく後付で取り付けることが可能である。
また、本発明において、前記集水手段は、前記グレーチングの一部で構成されたガイド枠と、このガイド枠内に上下方向に出退自在に挿通されており排水より比重が小さい浮き部材とを備えていることが好ましい。
【0012】
この場合、集水手段は浮き部材と、それを支持するグレーチングの一部で構成されたガイド枠とから構成されるため、その構造が簡単である。また、浮き部材を街渠桝に配置する際に、かかるガイド枠をグレーチングに新たに設ける必要がないため、既設の街渠桝に容易に取り付けることが可能である。
また、本発明において、前記集水手段は、集水プレートを有し、この集水プレートは前記グレーチングの上面とほぼ面一となる転倒姿勢と同グレーチングの上面に対して一定角度で交差する起立姿勢のいずれかに切り換え自在となるように当該グレーチングに枢着された堰き止めプレート部と、前記堰き止めプレート部のグレーチング枢着側端縁から堰き止めプレート部と一定角度で延設され増水時に桝本体内に流下する排水を受けて前記堰き止めプレート部を起立姿勢に切り換える水受けプレート部とを備えていることが好ましい。
【0013】
この場合、集水手段は堰き止めプレート部と水受けプレート部が連続してなる一枚の集水プレートで構成されるため、その構造が簡単である。また、増水時には、桝本体内に流下する排水を水受けプレート部が受けとめ、堰き止めプレート部がグレーチングの上方に突出するようになるため、その作動は自動で行われかつ確実なものとなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図3は本発明の街渠桝の第1実施形態を示すものである。
車道と歩道とが並設されている道路においては、多くの場合、車道側の道路ばたに排水路(街渠)29が設けられている。この排水路29の長手方向所定間隔おきに集水のための街渠桝1が設けられている。
この街渠桝1は、道路面より下側に埋設された桝本体2を有し、この桝本体2の側壁部31には縦断管渠34が接続されている。さらに、この桝本体2は道路面で開口して桝本体2内へ排水35を導く集水口3を有しており、この集水口3の開口部には、金属製またはコンクリート製のグレーチング4が嵌め入れられている。
【0015】
道路上を流れる雨水等の排水35は、このグレーチング4を介して集水口3の開口部から桝本体2に流入し、桝本体2内に集められた後、縦断管渠34に流下させられる。なお、このグレーチング4は、街渠29を流下する排水35のみを桝本体2内に導入し、人や車両が桝本体2内に落ち込むことを防いでいる。
ところで、降雨などによりグレーチング4の上方を流れる排水35が多くなった場合(以下増水時)や、射流が発生した場合、流速が速い排水35が集水口3の上方を素通りしてしまうということがあり、集水がうまくできなくなる。
【0016】
そこで、図1に示すように、本発明の街渠桝1には、増水時などに、グレーチング4の上方を流下する排水35を規制、すなわち、堰き止めたり、流下経路を変更し流速を減じたりすることで、集水効率を増加させる集水手段6が具備されている。この集水手段6は、グレーチング4の上方を流れる排水35がないか又は少ない時(以下通常時)は、グレーチング4の下方に格納され、増水時には、グレーチング4の上方に迫り出すことで、排水35を堰き止めてその向きを変え、集水口3の開口部から桝本体2内に排水35を導入する。
【0017】
前記集水手段6は、以下の構成を有する。
グレーチング4の下方で排水35の流下方向を向くように、スチール材やプラスチックで形成された一対の揺動アーム7がある。この揺動アーム7のほぼ中間には、上方に引掛部材10が突出している。この引掛部材10の先端はフックに形成され、グレーチング縦枠24に形成された支持孔19に下方から引っ掛かっている。この構成により、前記揺動アーム7はグレーチング4の幅方向を向く軸心周りに回動自在となり、支持孔19を支点として揺動運動を行えるようになっている。
【0018】
この一対の揺動アーム7の上流側端部には、三角柱を横に配置してなり、グレーチング4の有する開口部27を通過可能な大きさを有する堰き止め部材8が、架け渡されることで取り付けられている。耐候性ならびにグレーチング4の上方を通過する人や車両に対する安全性を鑑み、この堰き止め部材8は可撓性を有するウレタンや水膨張ゴム等で形成されている。
この一対の揺動アーム7の下流側端部には、増水時に桝本体2内に流れ込む排水35を受けて、堰き止め部材8をグレーチング4の上方に突出させる水受け部材9が設けられている。詳しくは、この水受け部材9は、スチール鋼板やプラスチックなどで形成された、上面が開口した横長直方体の貯水箱20であり、この開口部より排水35を受け入れ、貯水箱20内に排水35を蓄積する。
【0019】
この貯水箱20の底板部21には、蓄積された排水35が排出される排水孔22が複数設けられている。
次に第1実施形態の作動について説明する。
通常時においては、図2に示すように、グレーチング4を介して桝本体2内に流入する排水35がないか少ないため、貯水箱20は排水35を受けることがなく、箱20内には排水35が貯まっていない。したがって、揺動アーム7の上流側(堰き止め部材8側)が揺動アーム7の下流側(水受け部材9側)より重く、堰き止め部材8側は下方に下がることになる。そのため、堰き止め部材8はグレーチング4の下方に格納されることになり、街渠桝1の上方を通過する人や車両の邪魔となることはない。
【0020】
増水時においては、図3に示すように、グレーチング4を介して桝本体2内に流入する排水35があり、貯水箱20はその排水35を受け、箱20内に排水35が貯まることになる。したがって、揺動アーム7の水受け部材9側が堰き止め部材8側より重くなり、揺動アーム7の支持孔19を支点とした揺動運動により、堰き止め部材8は上方に上がることになる。ゆえに、堰き止め部材8はグレーチング4の開口部27を介して自動的に上方に迫り出し、排水35を堰き止め、流れを下向きに変えることで、集水口3の開口部から桝本体2内に排水35を導入するようになる。
【0021】
この際、堰き止め部材8を越える流れ(越流)も一部存在することもあるが、この越流は堰き止め部材8を越えた後は流速が遅くなっており、桝本体内2に自然に落下し流入することになる。これらのことにより街渠桝1の集水効率が増加することとなる。
かかる堰き止め部材8は上から踏みつけることで容易にグレーチング4内に押し戻されるため、街渠桝1の上方を通過する人や車両の邪魔となることはない。
さらに、増水時から通常時に戻った場合は、かかる貯水箱20の底板部21に設けられた複数の排水孔22から、箱20内に蓄積された排水35が排出され、再び、堰き止め部材8側が水受け部材9側より重くなり、堰き止め部材8側は下方に下がることになる。そのため、グレーチング4の上方に突出していた堰き止め部材8は、グレーチング4の下方に自動的に沈下し格納されることになる。
【0022】
このように、第1実施形態の場合、集水手段6は揺動アーム7とその両側に配置される堰き止め部材8と水受け部材9とから構成されるため、その構造は非常にシンプルなものとなる。また、増水時には、桝本体2内に流下する排水35を水受け部材9が受けとめ、揺動アーム7の揺動により、自動的に堰き止め部材8がグレーチング4の上方に突出するようになる。したがってその作動は自動で行われかつ確実なものとなる。
なお、かかる水受け部材9は集水口3の開口部から流入する排水35を受け止める機能を有すればよいため、必ずしも上面が開口した貯水箱20である必要はなく、排水35を受け止める板状のフィンであってもよい。排水35を吸収し重くなる集水スポンジや軽石等で形成されていても何ら問題はない。
【0023】
かかる第1実施形態の集水手段6は、下流側に堰き止め部材8、上流側に水受け部材9を配置してなる構造を有するが、逆の構造、すなわち下流側に水受け部材9、上流側に堰き止め部材8を配置してなる構造であっても問題はない。
次に本発明の第2実施形態について説明する。
図4および図5に示すように、街渠桝1の集水口3に嵌り込んでいるグレーチング4があり、グレーチング横枠23とグレーチング縦枠24で構成されたガイド枠16が複数形成されている。
【0024】
このグレーチング4の上面でかつ上流側からグレーチング枠16一つ分下流側に下がった位置に、スチール鋼板やプラスチックや水膨張ゴム等で形成された長方形の堰き止めプレート12が、枢支軸14を介してグレーチング縦枠24に軸支されている。
この堰き止めプレート12は、前記枢支軸14の回りに回動可能であり、グレーチング4の上面とほぼ面一となる転倒姿勢と、グレーチング4の上面に対してほぼ垂直で交差する起立姿勢のいずれかに切り換え自在となっている。さらに、この堰き止めプレート12の先端縁には、テーパ面13が設けられている。
【0025】
通常時、前記堰き止めプレート12は、グレーチング4上面に格納されており、人や車両の通行を阻害することはない上に、外見上の違和感を与えることもない。
増水時は、堰き止めプレート12の有するテーパ面13がグレーチング4の上方を流下する排水35を受けることで、自動的に堰き止めプレート12が起きあがり起立姿勢となる。この起立姿勢の堰き止めプレート12により堰き止められた排水35は、下方に流れを変えられ、桝本体2内に排水35が導入されることになる。したがって街渠桝1の集水効率が増加することとなる。
【0026】
この場合においても、堰き止めプレート12は上から踏みつけることで容易にグレーチング4上面に押し戻されるため、街渠桝1の上方を通過する人や車両の邪魔となることはない。
さらに、増水時を経て通常時に戻った場合においては、起立姿勢であった堰き止めプレート12は、その姿勢を維持させる排水35の流下がなくなるため、再び、自動的にグレーチング4の上面とほぼ面一となる転倒姿勢となり、グレーチング4上面に格納されることとなる。
【0027】
このように、第2実施形態の場合、集水手段6は、堰き止めプレート12のみで構成され、その構造が簡単である。また、堰き止めプレート12が排水35の流れにより自動的に迫り出し、排水35を堰き止めることで、街渠桝1の集水効率を増加させることができる。さらに、堰き止めプレート12はグレーチング4の上面に枢着されるため、既設の街渠桝1において、グレーチング4を集水口3から取り外すことなく後付で取り付けることが可能である。
なお、この堰き止め部材8は、グレーチング4の上流側に取り付けてあるが、図4および図5の2点鎖線で示したように、その下流側に取り付けても問題はない。この場合においても、排水35に対してその流れを堰き止め、桝本体2内に導入することで、集水効率を増加させることが可能となる。
【0028】
次に本発明の第3実施形態について説明する。
図6〜図8に示すように、街渠桝1の集水口3に嵌り込んでいるグレーチング4があり、グレーチング横枠23とグレーチング縦枠24で構成されたガイド枠16が複数形成されている。
このグレーチング4の上流側からグレーチング枠16一つ分下流側に下がった位置に、ウレタンや発泡スチロールなどで形成される、排水35より比重が小さい浮き部材17が、上下方向に出退自在に挿通されている。
【0029】
この浮き部材17は、図7、図8に示すように、正面から見て下にコの字の形状、側面から見てコの字形状であり、縦断管渠34の開口部を塞がないような構造となっている。浮き部材17と排水35が接触する一対の浮き部材下端部38は、その一部が水平に突出する下端突出部位39を有することでフロート部42を形成し、このフロート部42により浮き部材17の排水35に対する浮力が大きくなっている。浮き部材17の上端部37からは、上端突出部位41が水平に突出しており、その先端から上方に堰き止め部材8が立設している。
【0030】
この堰き止め部材8は、浮き部材17と同様にウレタンや発泡スチロールなどで形成されてもよいが、別の部材、例えば水膨張ゴム等で形成され、上端突出部位41に固着することで形成しても何ら問題ない。
さらに、街渠桝1に対する浮き部材17の位置を規制し確実なものとするため、フロート部42の上方で浮き部材17の側面に、桝本体2の幅方向の側壁部31に架け渡されたガイド棒40が設けられている。このガイド棒40により、浮き部材17が浮上した際に、このガイド棒40に下端突出部位39が引っ掛かることで、浮き部材17の上方への突出を規制することになる。
【0031】
通常時は、この浮き部材17はグレーチング4の下方の桝本体2内に格納されており、外見上の違和感を与えることはない。また、人や車両の通行を阻害することもない。
増水時は、桝本体2の底壁部32に排水35が蓄積されると共に、その排水35にフロート部42が浮かび、浮き部材17が浮上する。それにより、浮き部材17に立設する堰き止め部材8が自動的にグレーチング4の上方に迫り出すことになる。
【0032】
この堰き止め部材8により、グレーチング4の上方を流下する排水35は堰き止められ、下方に流れを変えられ、桝本体2内に排水35が導入されることになる。したがって、街渠桝1の集水効率が増加することとなる。この場合においても、堰き止め部材8は上から踏みつけることで容易にグレーチング4の下方に押し戻されるため、街渠桝1の上方を通過する人や車両の邪魔となることはない。
さらに、増水時を経て通常時に戻った場合においては、上方に突出していた浮き部材17は、桝本体2の底壁部32に蓄積される排水35がなくなるため、再び、グレーチング4の下方に自動的に沈下し、格納されることとなる。
【0033】
このように、第3実施形態の場合、集水手段6は堰き止め部材8が立設する浮き部材17と、それを支持するグレーチング4の横枠23と縦枠24で構成されたガイド枠16と、ガイド棒40から構成されるため、その構造が簡単である。また、浮き部材17が自動的に迫り出し、排水35を堰き止めることで、街渠桝1の集水効率を増加させることができる。
この浮き部材17の下端部38は、浮き部材17が桝本体2内に格納された状態で、縦断管渠34の管底面より上方に位置することが好ましい。これにより、桝本体2内の底壁部32に汚泥が堆積した場合においても、下端部38が汚泥に埋まり、集水手段6としての機能を失うことを防ぐことができる。
【0034】
なお、かかる浮き部材17は、グレーチング4の上流側に取り付けてあるが、図6および図7の2点鎖線で示したように、その下流側に取り付けても何ら問題はない。
次に本発明の第4実施形態について説明する。
図9および図10に示すように、街渠桝1の集水口3に嵌り込んでいるグレーチング4があり、グレーチング横枠23とグレーチング縦枠24で構成されたガイド枠16が複数形成されている。
【0035】
このグレーチング4の上面でかつ上流側からグレーチング枠16一つ分下流側に下がった位置に、スチール鋼板やプラスチックや水膨張ゴム等で形成された集水プレート45が枢支軸14を介してグレーチング縦枠24に軸支されている。
より詳しくは、この集水プレート45は堰き止めプレート部46と水受けプレート部47からなり、長方形の形状を有する堰き止めプレート部46が、枢支軸14を介してグレーチング縦枠24に軸支されている。したがって、集水プレート45は、前記枢支軸14の回りに回動可能であり、前記堰き止めプレート部46は、グレーチング4の上面とほぼ面一となる転倒姿勢と、グレーチング4の上面に対してほぼ垂直で交差する起立姿勢のいずれかに切り換え自在となっている。
【0036】
さらに、堰き止めプレート部46のグレーチング4枢着側端縁から堰き止めプレートと一定の俯角で延設された、増水時に桝本体2内に流下する排水35を受けて前記堰き止めプレート部46を起立姿勢に切り換える水受けプレート部47が備えられている。
この堰き止めプレート部46と水受けプレート部47は、個々にスチール鋼板等で形成され溶接される構造であってもよいが、一枚の鋼板やプラスチック板を屈曲成形することで形成されるものであることが好ましい。
【0037】
前記堰き止めプレート部46は、水受けプレート部47より重い構造であるため、通常時、グレーチング4上面とほぼ面一となる転倒姿勢で格納されており、人や車両の通行を阻害することはない上に、外見上の違和感を与えることもない。
増水時は、水受けプレート部47が桝本体2内に流入する排水35を受けることで、自動的に堰き止めプレート部46が起きあがり起立姿勢となる。この起立姿勢の堰き止めプレート部46により堰き止められた排水35は、下方に流れを変えられ、桝本体2内に排水35が導入されることになる。したがって街渠桝1の集水効率が増加することとなる。
【0038】
より詳しくは、グレーチング4上方を流れる排水35が比較的少ない場合は、水受けプレート部47に当たる排水35の量が少ないため、前記堰き止めプレート部46のグレーチング4上面に対する起立角度は小さい。そのため、堰き止められる排水35の量は少なく、その集水効果は比較的小さい。逆に、グレーチング4上方を流れる排水35が多い場合は、水受けプレート部47に当たる排水35の量が多いため、前記堰き止めプレート部46のグレーチング4上面に対する起立角度は大きくなり、その集水効果は大きくなる。これらの動作により効果的に排水35の集水を行うことができる。
【0039】
なお、増水時に前記堰き止めプレート部46が迫り出している場合においても、かかる堰き止めプレート部46は上から踏みつけることで容易にグレーチング4上面に押し戻されるため、街渠桝1の上方を通過する人や車両の邪魔となることはない。
さらに、増水時を経て通常時に戻った場合においては、起立姿勢であった堰き止めプレート部46は、その姿勢を維持させる排水35の流下がなくなるため、再び、自動的にグレーチング4の上面とほぼ面一となる転倒姿勢となり、グレーチング4上面に格納されることとなる。
【0040】
このように、第4実施形態の場合、集水手段6は、集水プレート45のみで構成され、その構造が簡単である。また、水受けプレート部47が排水35を受け止め、堰き止めプレート部46が自動的に迫り出し、排水35を堰き止めることで、街渠桝1の集水効率を増加させることができる。さらに、集水プレート45はグレーチング4の上面に枢着されるため、既設の街渠桝1において、グレーチング4を集水口3から取り外すことなく後付で取り付けることが可能である。
なお、この集水プレート45は、グレーチング4の上流側に取り付けてあるが、図4および図5の2点鎖線で示したように、その下流側に取り付けても問題はない。この場合においても、排水35に対して、その流れを堰き止め、桝本体2内に導入することで、集水効率を増加させることが可能である。
【0041】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、本発明の街渠桝1が備える集水手段6は、街渠桝1だけに設けられるものではなく、排水を集水する機能を有する集水桝に設けられても何ら問題はない。
また、第1実施形態における堰き止め部材8は、三角柱を横に配置してなる形状を有するが、この場合、堰き止め部材8を乗り越える越流が多量に発生し、その流れにより堰き止め部材8自体が下向きに押され、グレーチング4の下方へ沈下してしまうことがある。それに対応するためには、図11に示すような上下方向中央部が凹んだ形状に形成された排水35の堰き止め面43を有することが好ましい。
【0042】
この形状の堰き止め部材8では、堰き止められた排水35は、上流側斜め上方に向きを変えられ流下することとなる。この排水35の流れにより、堰き止め部材8は常に上向きの力を加えられることとなり、安定してグレーチング4の上方に突出するようになる。
また、第1実施形態及び第3実施形態の堰き止め部材8や、第2実施形態の堰き止めプレート12や、第4実施形態の堰き止めプレート部46のグレーチング4から上方への迫り出し高さは、排水35の流れを規制し、桝本体2内に流れを導入するものであれば何ら制限を受けるものではない。
【0043】
しかしながら、グレーチング4の上方を通過する人や車両に対する安全性を考慮すると共に、集水手段6の集水能力を最大限に発揮させるため、前記堰き止め部材8や堰き止めプレート12や堰き止めプレート部46の迫り出し高さは、好ましくは3cmに設定したものがよい。
さらに、前記堰き止め部材8等はグレーチング4の幅方向に複数、櫛状に迫り出すものであっても問題はないが、より好ましくは、幅方向に一体形状を有したものが迫り出すことがよい。
【0044】
また、第1実施形態〜第4実施形態の集水手段6はいずれも既設のグレーチング4に後付で取り付けることが可能であり、グレーチング開口部27を介して堰き止め部材8等が桝本体2内から上方へ迫り出す構造となっている。しかしながら、より好ましくは、グレーチング4は図12に示すように、その一部に専用グレーチング開口部50を有するものがよく、集水手段6の作動をより確実なものとする。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、グレーチングの上方を流れる排水が多い増水時に、桝本体内に流れ込まずグレーチングの上方を流下する排水を確実に集水口へ排水させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す断面斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態において堰き止め部材がグレーチングの下方に沈下している状態を示す断面正面図である。
【図3】本発明の第1実施形態において堰き止め部材がグレーチングの上方に突出している状態を示す断面正面図である。
【図4】本発明の第2実施形態を示す断面斜視図である。
【図5】本発明の第2実施形態を示す断面正面図である。
【図6】本発明の第3実施形態を示す断面斜視図である。
【図7】本発明の第3実施形態を示す断面正面図である。
【図8】図6のA−A線断面図である。
【図9】本発明の第4実施形態を示す断面斜視図である。
【図10】本発明の第4実施形態を示す断面正面図である。
【図11】本発明の第1実施形態における堰き止め部材の別形態を示す斜視図である。
【図12】本発明の第1実施形態〜第4実施形態を取り付けるグレーチングの一形態を示す平面図である。
【符号の説明】
1 街渠桝
2 桝本体
3 集水口
4 グレーチング
6 集水手段
7 揺動アーム
8 堰き止め部材
9 水受け部材
12 堰き止めプレート
13 テーパ面
16 ガイド枠
17 浮き部材
34 縦断管渠
35 排水
43 堰き止め面

Claims (6)

  1. 道路面より下方に埋設されかつ縦断管渠が側面に接続された桝本体と、この桝本体内に排水を導くために前記道路面において開口している集水口と、この集水口の内部に嵌め込まれたグレーチングと、を備えている街渠桝において、
    前記グレーチングの上方を流れる排水がないか又は少ない通常時は当該グレーチングの下方に格納されており、その排水が多い増水時は当該グレーチングの上方に迫り出すことでその排水を規制して前記桝本体内に導入する集水手段が設けられていることを特徴とする街渠桝。
  2. 前記集水手段は、前記グレーチングの幅方向に向く軸心周りに回動自在となるように同グレーチングの下方に配置された揺動アームと、通常時は前記グレーチングの下方に没入しかつ前記揺動アームの揺動に伴って前記グレーチングの上方へ出没自在となるように同揺動アームの一方端部に取り付けられた堰き止め部材と、増水時に桝本体内に流下する排水を受けて前記堰き止め部材を前記グレーチングの上方に突出させるべく前記揺動アームの他方端部に取り付けられた水受け部材と、を備えている請求項1に記載の街渠桝。
  3. 前記堰き止め部材は、上下方向中央部が凹んだ形状に形成された排水の堰き止め面を有している請求項2に記載の街渠桝。
  4. 前記集水手段は、前記グレーチングの上面とほぼ面一となる転倒姿勢と同グレーチングの上面に対して一定角度で交差する起立姿勢のいずれかに切り換え自在となるように当該グレーチングに枢着された堰き止めプレートを備え、この堰き止めプレートの先端縁に増水時の排水を受けて前記堰き止めプレートを起立姿勢に切り換えるテーパ面が形成されている請求項1に記載の街渠桝。
  5. 前記集水手段は、前記グレーチングの一部で構成されたガイド枠と、このガイド枠内に上下方向に出退自在に挿通されており排水より比重が小さい浮き部材と、を備えている請求項1に記載の街渠桝。
  6. 前記集水手段は、集水プレートを有し、この集水プレートは前記グレーチングの上面とほぼ面一となる転倒姿勢と同グレーチングの上面に対して一定角度で交差する起立姿勢のいずれかに切り換え自在となるように当該グレーチングに枢着された堰き止めプレート部と、前記堰き止めプレート部のグレーチング枢着側端縁から堰き止めプレート部と一定角度で延設され増水時に桝本体内に流下する排水を受けて前記堰き止めプレート部を起立姿勢に切り換える水受けプレート部とを備えている請求項1に記載の街渠桝。
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