JP3988613B2 - 鋼管柱の接合構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物の柱としての鋼管柱どうしを軸方向(上下方向)に接合するための構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、建物の柱としての鉄骨柱を現場にて接合する場合にはボルト締結もしくは現場溶接によるのであるが、H形鋼等の開断面の鉄骨柱はボルト締結が可能であるのに対し、閉断面の鋼管柱はボルト締結が困難であることから現場溶接によることが通常である。しかし、鋼管柱を現場溶接する場合には、溶接作業に高度の熟練を要することはもとより、溶接欠陥探査のための厳格な検査が不可欠である、エレクションピースの取り付けや撤去等の仮設作業や溶接火花の養生等の準備作業が必要である、溶接作業は風雨等の天候に影響される、といった問題を有している。さらに、溶接により接合された鋼管柱は、将来における解体の際には溶断するしかないのでその作業が容易ではないし、解体物もリユースし難いといった問題も指摘されている。そのため、現場溶接に代わって鋼管柱を有効に接合し得る手法が求められ、たとえば特許文献1には差し込み継手の手法で鋼管柱を接合する方法が提案されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−311991号公報
【0004】
この特許文献1に示される接合手法は、下部柱の上端部に連結用柱を立設し、その連結用柱と上部鋼管柱のいずれか一方を他方内に挿入し、それら連結柱と上部鋼管柱との間に高強度モルタル等のグラウトを充填して固化させるというものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の特許文献1に示される接合手法によれば、現場溶接による場合に比較して接合作業の合理化を実現できるものの、鋼管柱と連結用柱との間の狭小な間隙にグラウトを充填して固化させることから、そのグラウトが乾燥収縮やクラックを生じる余地があり、したがって構造的な信頼性を必ずしも確保できない場合がある。また、連結用柱と上部鋼管柱との接合力、特に引張荷重に対する接合力を充分に確保できないことも想定され、その場合には双方をボルトにより締結する必要もあるとされており、これらの点において改善の余地を残している。また、将来において解体を行う場合には、連結用柱と上部鋼管柱との間の狭小な間隙に充填されて固化しているグラウトを取り除く必要があるが、そのようなことは必ずしも容易に行い得るものではないので、結局は現場溶接の場合と同様に溶断せざるを得ないものである。
【0006】
上記事情に鑑み、本発明は鋼管柱を現場溶接によることなく容易にかつ確実強固に接合でき、しかも解体も容易に行い得る有効適切な接合構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、建物の柱としての鋼管柱どうしを軸方向に接合するための構造において、接合するべき下側の鋼管柱の上端部と上側の鋼管柱の下端部とに跨るように接合鋼管が内挿され、各鋼管柱の内周面と接合鋼管の外周面との間の間隙に、多数の鋼球が密実にかつ該間隙の下部に予め形成して閉じておいた排出口を開放することにより該排出口から排出可能に充填されていることを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、同じく建物の柱としての鋼管柱どうしを軸方向に接合するための構造において、接合するべき下側の鋼管柱の上端部もしくは上側の鋼管柱の下端部のいずれか一方に接合鋼管が設けられて、その接合鋼管がいずれか他方の鋼管柱に内挿され、その鋼管柱の内周面と接合鋼管の外周面との間の間隙に、多数の鋼球が密実にかつ該間隙の下部に予め形成して閉じておいた排出口を開放することにより該排出口から排出可能に充填されていることを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1または2の発明の構造において、径寸法の異なる複数種類の鋼球が混用されていることを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1,2または3の発明の構造において、接合鋼管はその断面形状が上端部から下端部にかけて漸次縮小されたテーパ状とされていることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を図1〜図4を参照して説明する。図1〜図3は接合作業工程を示し、図4は接合が完了した状態を示すものであり、これらの図において符号1,2は接合対象の鋼管柱であり、本実施形態においてはそれら鋼管柱1,2はいずれも同一寸法の角形鋼管からなり、それら上下の鋼管柱1,2が接合鋼管3を介して接合されるものとなっている。
【0012】
下側の鋼管柱1はその上端部が鉄骨梁4を接合するための仕口部となり、そこに鉄骨梁4が溶接あるいはボルト締結により接合されるようになっていて、この鋼管柱1には鉄骨梁4の上下のフランジの位置に対応して外ダイヤフラム5,6が設けられ、また下側の外ダイヤフラム6のやや下側の位置には、接合鋼管3を支持するための内ダイヤフラム7が設けられている。なお、鋼管柱1に対する鉄骨梁4の接合は、将来の解体を考慮すれば現場溶接よりもボルト締結によることが好ましい。
【0013】
上側の鋼管柱2はその下端部に外ダイヤフラム8が設けられていて、この外ダイヤフラム8を下側の鋼管柱1の上側の外ダイヤフラム5に突き合わせることで双方の鋼管柱1,2が上下方向に連続して一連の柱となり、鉄骨梁4とともに建物の主架構を構成するようになっている。
【0014】
接合鋼管3はその断面形状が双方の鋼管柱1,2よりもやや小さくされ、全長(全高)は仕口部の高さの2倍程度とされていて、図4に示すように接合鋼管3の下半部が下側の鋼管柱1の上端部(仕口部)に挿入され、上半部が上側の鋼管柱2の下端部に挿入されるものである。すなわち、接合鋼管3は上下の鋼管柱1,2の間に跨るようにそれらの内側に内挿され、その状態では、接合鋼管3の外周面と双方の鋼管柱1,2の内周面との間に若干の間隙(たとえば10mm程度)が全周にわたって確保され、その間隙内に多数の小径(直径数mm)の鋼球9が密実に、かつ該間隙の下部に予め形成して閉じておいた排出口14を開放することによりその排出口から排出可能に充填されるようになっている。
【0015】
鋼球9としては市販のものを容易に入手できるし、あるいは安価に製造することができる。また、鋼球9としては全て同一の径寸法のものを用いることでも良いが、径寸法の異なる複数種類の鋼球9をランダムに混用すれば、大径の鋼球9の間の隙間に小径の鋼球9が入り込むのでより密実に充填することが可能であるし、後述するように鋼球9を排出する際にはよりスムーズに排出することが可能であるので、そのようにすることがより好ましい。
【0016】
そして、図4(b)に示すように、上側の鋼管柱2の各周面には、上記の間隙に鋼球9を充填するための充填口11が開口しており、その外側には鋼球9の充填を案内するためのガイド12が取り付けられている。
【0017】
なお、接合鋼管3の下端部には下側の鋼管柱1の下側の外ダイヤフラム6に対応する位置に内ダイヤフラム10が設けられている。また、接合鋼管3の肉厚は鋼管柱1,2と同等程度でも良いが、必要に応じて鋼管柱1,2よりも厚肉材を用いれば接合強度をより高めることができる。また、図示例の接合鋼管3はその上端および下端がそれぞれ通しダイヤフラム13により閉じられたものとなっているが、これら通しダイヤフラム13は省略しても差し支えない。
【0018】
上下の鋼管柱1,2を上記構造で接合するための施工手順としては、下側の鋼管柱1が立設された状態から、まず図1に示すようにその上端部(仕口部)に接合鋼管3の下半部を挿入し、その接合鋼管3の下端を鋼管柱1の内側に設けられている内ダイヤフラム7により支持する。これにより接合鋼管3の外周面と鋼管柱1の内周面との間の間隙は内ダイヤフラム7が底になって自ずと塞がれる。
【0019】
次いで、図2に示すように、鋼管柱1の上端部の外ダイヤフラム5と接合鋼管3の外周面との間の間隙から鋼球9を投入し、鋼管柱1の内周面と接合鋼管3の外周面との間の間隙全体に鋼球9を密実に充填する。この際、鋼球9の径寸法が間隙の大きさに対して充分に小さければ鋼球9は自ずと密実に充填されるが、必要に応じて外部から鋼管柱1もしくは接合鋼管3に対して振動を与えたり殴打する等すれば、より確実かつ迅速に充填することができる。
【0020】
続いて、図3に示すように上側の鋼管柱2を接合鋼管3の外側に装着することで接合鋼管3の上半部を鋼管柱2の下端部に挿入し、双方の鋼管柱1,2の外ダイヤフラム5,8どうしを突き合わせて鋼管柱2を自立させる。
【0021】
しかる後に、図4に示すように充填口11から鋼球9を間隙内に投入し、間隙全体に鋼球9を密実に充填すれば接合作業の完了となる。なお、鋼球9の充填は上記のように2回に分けて行うことに限らず、上側の鋼管柱2を建て込んだ後に充填口11から間隙内全体に一度に充填することでも良い。
【0022】
上記構造によれば、鋼管柱1,2どうしを現場溶接による場合に較べて遙かに容易に接合することができることはもとより、このような構造によれば鋼管柱1,2どうしが充分な接合強度で確実強固に剛接合され、構造的な信頼性を充分に確保できるものである。すなわち、上記のように双方の鋼管柱1,2に跨るように接合鋼管3を内挿し、それらの間の間隙全体に鋼球9を密実に充填したことにより、双方の鋼管柱1,2の間で曲げ力およびせん断力は鋼管柱1,2と接合鋼管3との間に生じる閂効果により確実に伝達され、また軸圧縮力は上下の鋼管柱1,2の外ダイヤフラム5,8どうしにより直接的に伝達されるとともに、鋼管柱1,2と接合鋼管3との間に密実に充填された鋼球9を介したストラット(突っ張り)によっても伝達され、軸引張力もそのようなストラットにより確実に伝達される。勿論、鋼球9はそのようなストラットを生じるに充分な強度を自ずと有するものであるし、従来のようにモルタル等のグラウトを固化させる場合には懸念される乾燥収縮やクラックが生じるようなこともないから、ひとたび鋼球9を密実に充填してしまえば接合強度を恒久的に確保することができ、構造的な信頼性は充分に確保できるものである。
【0023】
しかも上記構造によれば、将来における解体の際には鋼球9を排出することのみで解体作業を容易に行い得るものである。すなわち、解体に際しては図4(a)に示すように下側の鋼管柱1の周面に対して接合鋼管3の下端部を臨む位置に予め形成して閉じておいた排出口14を開放し、その排出口14から鋼球9を排出すれば鋼球9によるストラットが解除されるから、上側の鋼管柱2および接合鋼管3をそのまま吊り上げて抜き取ることができる。この際、一部の鋼球9が排出されて充填状態が疎になればストラットが自ずと弱まるから、必ずしも全ての鋼球9を排出する必要はない。したがって上記構造により接合されている鋼管柱1,2の解体作業は、従来のように溶断によって解体する場合に較べて遙かに容易に行い得るし、鋼球9も含めて解体物をそのままリユースすることができる。
【0024】
次に、図5〜図6は本発明の他の実施形態を示すものである。上記実施形態では接合鋼管3を双方の鋼管柱1,2に跨るようにそれらの間に内挿したのであるが、本実施形態では図5に示すように接合鋼管3を予め下側の鋼管柱1の上端部に溶接する等して設けておき、その接合鋼管3の下半部を仕口部としてそこに鉄骨梁4を接合するものとし、図6に示すように上半部を上側の鋼管柱2の下端部に挿入した状態でそれらの間の間隙に鋼球9を密実に充填するようにしたものであり、先の実施形態と同様の効果が得られるとともに、現場作業をより軽減できるものである。なお、本実施形態では、接合鋼管3として鋼管柱1,2よりも厚肉材を採用し、それには鉄骨梁4の上下のフランジの位置に対応して通しダイヤフラム15を設けて、仕口部および接合部の強度増強を図っている。図7はその変形例であり、接合鋼管3の下半部(仕口部)の周囲にさらに補強プレート16を設けてより増強を図り、接合鋼管3の応力をせん断により補強プレート16に伝達して、下側の鋼管柱1に応力を伝達するようにしたものである。
【0025】
図8はさらに他の実施形態を示す。これは、下側の鋼管柱1の上端部に、補強した通しダイヤフラム17を介して接合鋼管3を設けておくとともに、上側の鋼管柱2の下端部に鉄骨梁4を接合するものとして、その上側の鋼管柱2の下端部に接合鋼管3を挿入した状態でそれらの間に鋼球9を密実に充填するようにしたものであり、これによっても上記実施形態と同様の効果が得られる。なお、符号18は鉄骨梁4の上部のフランジの位置に対応して上側の鋼管2に設けられた外ダイヤフラム、19は同じく接合鋼管3の上部に設けられた内ダイヤフラムである。
【0026】
また、本実施形態においては、接合鋼管3はその断面形状が上端部から下端部にかけて漸次縮小されたテーパ状とされており、したがってその接合鋼管3と鋼管柱2との間に形成される間隙は上部よりも下部が大きくなるような逆テーパ状となり、そのような間隙全体に鋼球9が密実に充填されることで、接合部に引張荷重が作用した際には楔作用によるストラットの増強効果が得られる。さらに、間隙が下部ほど大きくなっていることから、将来の解体に際して鋼球9を排出する際には、最初にわずかな鋼球9を排出口14から取り出せば上部側に充填されていた鋼球9が自ずと落下してくるので排出作業をより容易に行うことができ、仮に鋼球9が発錆していたり、一部の鋼球9が鋼管柱2の内面や接合鋼管3の外面に食い込んでいたような場合であっても支障なく排出することが可能である。
【0027】
以上で本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態はあくまで一例であって、本発明は上記実施形態に限定されることなく適宜の設計的変更を任意に行い得るものである。たとえば、上記実施形態では鋼管柱1,2および接合鋼管3として角形断面の鋼管を採用したが、それらを円形断面の鋼管により構成しても良い。また、図5〜図7に示した実施形態では、接合鋼管3を下側の鋼管柱1の上端部に設けたが、天地を逆にした構成、すなわち上側の鋼管柱2の下端部に接合鋼管3を設けておいて、それを下側の鋼管柱1の上端部に挿入する構成としても良い。さらには、下側の鋼管柱1の上端部それ自体、もしくは上側の鋼管柱2の下端部それ自体を、接合鋼管3として機能せしめることも考えられる。勿論、径寸法の異なる複数種類の鋼球9をランダムに混用することや、接合鋼管3をテーパ状とすることは、上記実施形態のいずれに対しても適用して良いことはいうまでもない。
【0028】
なお、本発明においては、鋼管柱1,2に対する鉄骨梁4の接合は鋼管柱1,2どうしの接合工程と相前後して適宜行えば良いが、図9に示すように鋼管柱1、2と鉄骨梁4とをプレアッセンブルして、たとえば(a)に示すような2次元的(平面的)なユニット20、あるいは(b)に示すような三次元的(立体的)なユニット21としておき、そのようなユニット20,21を一括して吊り上げて複数の鋼管柱1,2どうしを同時に接合することが可能であり、そのようにすれば建方作業のより一層の合理化を実現し得るし、解体も同様に合理的に行うことが可能である。
【0029】
【発明の効果】
請求項1の発明は、接合するべき下側の鋼管柱の上端部と上側の鋼管柱の下端部とに跨るように接合鋼管が内挿され、各鋼管柱の内周面と接合鋼管の外周面との間の間隙に鋼球が密実に、かつ該間隙の下部に予め形成して閉じておいた排出口を開放することにより該排出口から排出可能に充填されている構造であるので、上下の鋼管柱を現場溶接によることなく極めて容易にしかも確実強固に剛接合することが可能であり、しかも鋼球を排出することで解体も容易に行うことが可能である。
【0030】
請求項2の発明は、接合するべき下側の鋼管柱の上端部もしくは上側の鋼管柱の下端部のいずれか一方に接合鋼管が設けられて、その接合鋼管がいずれか他方の鋼管柱に内挿され、その接合鋼管の外周面と鋼管柱の内周面との間の間隙に鋼球が密実に、かつ該間隙の下部に予め形成して閉じておいた排出口を開放することにより該排出口から排出可能に充填されている構造であるので、上記と同様に上下の鋼管柱を現場溶接によることなく極めて容易にしかも確実強固に剛接合することが可能であり、しかも鋼球を排出することで解体も容易に行うことが可能である。
【0031】
請求項3の発明は、上記効果に加え、径寸法の異なる複数種類の鋼球が混用されているので、大径の鋼球の間に小径の鋼球が自ずと入り込み、したがって全てを同一径の鋼球を用いる場合に較べてより密実に充填することができるし、その排出もより容易に行うことができる。
【0032】
請求項4の発明は、上記効果に加え、接合鋼管はその径寸法が上端部から下端部にかけて漸次縮小されたテーパ状とされて、接合鋼管と鋼管柱との間の間隙が下部ほど大きくなっており、そこに鋼球が密実に充填されているので、接合部に引張荷重が作用した際には楔作用によるストラットの増強効果が得られて引張荷重に対する耐力をより向上させることができ、かつ鋼球の排出を支障なくより容易に行うことができる。したがって、本発明では解体が特に容易であるし部材を充分にリユースすることが可能であり、今後、需要が増大すると考えられるリカレント建築などに適用して最適な構造であるといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示すもので、下側の鋼管柱の上端部に接合鋼管を挿入する状況を示す図である。
【図2】 同、下側の鋼管柱と接合鋼管との間に鋼球を充填した状態を示す図である。
【図3】 同、接合鋼管を上側の鋼管柱の下端部に挿入した状態を示す図である。
【図4】 同、接合が完了した状態を示す図である。
【図5】 本発明の他の実施形態を示すもので、下側の鋼管柱の上端部に設けられている接合鋼管に上側の鋼管柱の下端部を挿入する状況を示す図である。
【図6】 同、接合が完了した状態を示す図である。
【図7】 同、変形例を示す図である。
【図8】 本発明のさらに他の実施形態を示すものである。
【図9】 鋼管柱と鉄骨梁とをユニット化する場合の適用例を示す図である
【符号の説明】
1,2 鋼管柱
3 接合鋼管
4 鉄骨梁
5、6 外ダイヤフラム
7 内ダイヤフラム
8 外ダイヤフラム
9 鋼球
10 内ダイヤフラム
11 充填口
12 ガイド
13 通しダイヤフラム
14 排出口
15 通しダイヤフラム
16 補強プレート
17 通しダイヤフラム
18 外ダイヤフラム
19 内ダイヤフラム
20,21 ユニット

Claims (4)

  1. 建物の柱としての鋼管柱どうしを軸方向に接合するための構造において、接合するべき下側の鋼管柱の上端部と上側の鋼管柱の下端部とに跨るように接合鋼管が内挿され、各鋼管柱の内周面と接合鋼管の外周面との間の間隙に、多数の鋼球が密実にかつ該間隙の下部に予め形成して閉じておいた排出口を開放することにより該排出口から排出可能に充填されていることを特徴とする鋼管柱の接合構造。
  2. 建物の柱としての鋼管柱どうしを軸方向に接合するための構造において、接合するべき下側の鋼管柱の上端部もしくは上側の鋼管柱の下端部のいずれか一方に接合鋼管が設けられて、その接合鋼管がいずれか他方の鋼管柱に内挿され、その鋼管柱の内周面と接合鋼管の外周面との間の間隙に、多数の鋼球が密実にかつ該間隙の下部に予め形成して閉じておいた排出口を開放することにより該排出口から排出可能に充填されていることを特徴とする鋼管柱の接合構造。
  3. 径寸法の異なる複数種類の鋼球が混用されていることを特徴とする請求項1または2記載の鋼管柱の接合構造。
  4. 接合鋼管はその断面形状が上端部から下端部にかけて漸次縮小されたテーパ状とされていることを特徴とする請求項1,2または3記載の鋼管柱の接合構造。
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