JP3986372B2 - 汎用コンバイン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、汎用コンバインに関し、特にグレンタンクからの豆類排出構造に特徴を有するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の汎用コンバインは、例えば、刈取部で刈取り集稈した穀稈を搬送部を介して脱穀部へ搬送し、脱穀部では、扱室内での第1ロータの作用により刈取穀稈を機体幅方向のー側方から他側方へ搬送しつつ脱穀処理を行った後、第2ロータの作用により他側方からー側方へ搬送しつつ脱穀処理を行い、穀粒は受網を通して下方の揺動選別部へ落下させる一方、排稈は後方の排稈処理部へ移動させて処理するようにしている。
【0003】
揺動選別部は、フィードパン、チャフシーブ並びにグレンシーブ等を揺動機枠に取付けて構成した揺動選別体、チャフシーブ前側の直下方に配設した一番穀粒受樋、チャフシーブ後側の直下方に配設した二番穀粒受樋、及びチャフシーブに前下方から唐箕風を圧送する唐箕等を備え、風選別・揺動選別により、穀粒を選別して一番穀粒を一番穀粒受樋で受け、二番穀粒を二番穀粒受樋で受ける。
【0004】
一番穀粒受樋内及び二番穀粒受樋内には、それぞれ一番穀粒搬送コンベア及び二番穀粒搬送コンベアが配置されており、二番穀粒受樋では、二番穀粒を二番穀粒搬送コンベアで他端側に集め、還元コンベアで扱室に還元して再度脱穀処理を行い、一番穀粒受樋では、一番穀粒を一番穀粒搬送コンベアで他端側に集め、揚穀コンベアを介してグレンタンクに移送して貯溜するようにしている。
【0005】
グレンタンクでは、その底部に配設した螺旋型コンベアで貯溜した穀粒を他端側に集めた後、螺旋型コンベアに連通する排出コンベアで機体後方に搬送し、次いで排出コンベアに連通する縦コンベアで機体上方に送った後、縦コンベアに連通する排出オーガで機体外部に排出できるようにしている。
【0006】
上述のように、汎用コンバインは刈取穀稈の全てを扱室に送り込んで脱穀し、次いで選別するようにしている。このため、稲・麦類の他に大豆を含む豆類等の収穫にも利用され、適応作物の範囲が広い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来は、汎用コンバインを大豆を含む豆類の収穫に適用した場合にも、脱穀・選別した豆類をグレンタンクに移送して貯溜し、次いで、これを機体外部に排出する際は、底部に配設した螺旋型コンベアで豆類を他端側に集めた後、排出コンベアによる機体後方への搬送、縦コンベアによる機体上方への搬送、そのあと排出オーガによる機体外部への排出という行程をとっていた。このため、外部排出された豆類に汚粒、損傷が生じ易いという問題があった。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、豆類の汚粒、損傷を最小限に抑え、螺旋型コンベアの誤操作を防止することができる汎用コンバインを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、脱穀・選別した穀粒を貯溜するグレンタンクと、このグレンタンクの底部に横設され、前記穀粒を当該グレンタンクの一側方に搬送する螺旋型コンベアと、前記グレンタンク一側方のサイドカバー部に開閉可能に設けられた豆類排出口とを備える汎用コンバインにおいて、前記豆類排出口は、前記サイドカバー部に開口した排出開口部と、前記サイドカバー部外面に摺動可能に設けられ前記排出開口部を開閉する排出シャッタとで構成し、この排出シャッタのオープンエンドのタイミングで前記螺旋型コンベアへの駆動力伝達用クラッチのオン・オフ操作を可能とするので、排出シャッタの移動により螺旋型コンベアを回転、停止する。また、前記排出シャッタがオープンからクローズへの操作に移行後は前記クラッチのオン・オフ操作を無効として当該クラッチをオフ状態に維持するとともに、グレンタンクサイドカバーの外面部に延出したブラケットに設けた樋取付プレートを介して排出樋を取付け、前記排出樋は、機体外部に設置した袋の高さに応じて取手を把持して傾斜位置又は略水平位置もしくは非稼働位置に回動可能であるので、螺旋型コンベアの誤操作を防止し、豆類排出口から出た穀粒を、落とし込み部のない高い位置からの自然落差を利用して排出樋の先に配置した袋等に直接収納することができるとともに、袋等の高さに応じて排出樋を略水平もしくは傾斜をゆるく設定しても、螺旋型コンベアでの搬送の勢いは妨げられることがなく、豆類排出口から出た穀粒を排出樋を移動させて袋等に直接収納する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1乃至図7を参照して説明する。本実施の形態は、豆類として大豆が適用されている。まず図1及び図2を用いて、グレンタンクからの豆類排出構造を備えた汎用コンバインの全体構成から説明する。汎用コンバインは、クローラ式走行装置1上に取付けられた機体フレーム2の前端部に、刈取部3が昇降自在に配設され、刈取部3の直後方に搬送部4が配設され、搬送部4の直後方に脱穀部5が配設されている。
【0016】
脱穀部5の直下方位置には揺動選別部6が配設されている。一方、揺動選別部6の後方上部であって脱穀部5の後方位置に、排藁破砕用のカッター等を内装した排藁処理部7が配設されている。また、機体フレーム2の前端部であって搬送部4の直上方位置に、走行装置操向用のステアリングホイール等を装備した運転席8が配設され、運転席8の直後方であって脱穀部5の直上方位置に豆類排出構造を備えたグレンタンク9が配設されている。
【0017】
さらにグレンタンク9の直後方位置であって、揺動選別部6の後端部及び排藁処理部7の直上方位置に、各動力機構部の動力源となるエンジン等を収納した原動機部10が配設されている。
刈取部3は、前端側上部に掻込みリール11が回動可能に横架され、下端部には図示省略の刈刃装置が横架され、刈刃装置の後方に図示省略の横送りオーガが回動可能に横架されている。
【0018】
そして、圃場に植立した穀稈を掻込みリール11で掻込みながら刈刃装置で穀稈の根本部分を刈り取り、その後、刈取った穀稈を横送りオーガで機体の中央部に寄せ集め、その穀稈を搬送部4の搬送コンベアと搬送ビータ12で後方の脱穀部5へ搬送するようにしている。脱穀部5は、扱室内に円筒状の第1ロータ(第1扱胴)13と第2ロータ(第2扱胴)14が、軸線を左右幅方向に向けて前後に適宜間隔を開けて配設されている。
【0019】
各ロータ13、14の直下方位置には、それぞれ受網が配設されている。そして、搬送部4によって搬送された刈取穀稈は、第1ロータ13の作用によって第1ロータ13の機体進行方向左側端部から右側端部へ搬送されながら脱穀処理された後、第2ロータ14の作用によって第2ロータ14の右側端部から左側端部へ搬送されながら脱穀処理され、穀粒は受網を通過して下方の揺動選別部6へと移動する一方、排藁は後方の排藁処理部7へと移動するようにしている。
【0020】
揺動選別部6は、第1ロータ13と第2ロータ14の直下方位置に揺動選別体15が揺動機構を介して上下方向に揺動可能に配設されており、揺動選別体15は、第1ロータ13の直下方位置から第2ロータ14の直下方位置まで前後左右方向に広がりを持つフィードパン、フィードパンの後方位置に連続して配置された前側チャフシーブ及び後側チャフシーブ、前側チャフシーブの下方に配置されたグレンシーブ等とが矩形枠状の揺動機枠に取付けて構成されている。
【0021】
前側チャフシーブの直下方位置には、左右方向に伸延して一番穀粒を受ける一番穀粒受樋16が配置され、後側チャフシーブの直下方位置には、左右方向に伸延して二番穀粒を受ける二番穀粒受樋17が配置されている。一番穀粒受樋16内には一番穀粒搬送コンベア16aが配置され、二番穀粒受樋17内には二番穀粒搬送コンベア17aが配置されている。
【0022】
一番穀粒受樋16の前方位置には第1唐箕18が配置されて、第1唐箕18より後上方に位置する前側チャフシーブ等に向けて第1唐箕風が圧送可能とされ、一番穀粒受樋16と二番穀粒受樋17の間に第2唐箕19が配設されて、第2唐箕19より二番穀粒受樋17の直上方に位置する後側チャフシーブ等に向けて第2唐箕風が圧送可能となっている。
【0023】
一番穀粒受樋16の機体進行方向右側端部には上下方向に伸延する揚穀コンベア20の下端部が連設される一方、揚穀コンベア20の上端部はグレンタンク9に連設されて、一番穀粒受樋16内の一番穀粒が一番穀粒搬送コンベア16a→揚穀コンベア20→グレンタンク9へ搬送されるようになっている。
【0024】
また、二番穀粒受樋17の右側端部には前後方向に伸延する図示省略の還元コンベアの後端部が連設される一方、還元コンベアの前端部が扱室に連設され、二番穀粒受樋17内の二番穀粒が扱室に還元されて再度脱穀されるようになっている。そして、揺動選別部6では、次のようにして穀粒と藁屑(チャフ)との揺動選別が行われる。即ち、揺動選別体15を揺動させることにより、フィードパンで穀層を均平化して選別の効率化を図るとともに、比重選別を行う。
【0025】
フィードパン後端部の篩線により穀粒と藁屑とを篩いながら第1唐箕風の分岐風により解して、後続の前側チャフシーブにおける風選別性能の向上を図る。即ち、解された穀粒と藁屑とを前側チャフシーブに移送させて、前側チャフシーブにより穀粒と藁屑とを粗選別する。
【0026】
前側チャフシーブ直下のグレンシーブの篩線とクリンプ網との間に第1唐箕風を通過させることにより、さらに風選別を行って穀粒と藁屑との精選別能力を向上させ、その選別結果の一番穀粒を一番穀粒受樋16により受ける。藁屑と藁屑に付着した穀粒は、前側チャフシーブ後部の篩線で篩いながら第1唐箕風の分岐風と第2唐箕風の分岐風の合流風により解して、後側チャフシーブにおける選別性能の向上を図る。即ち、解された穀粒、藁屑、及び藁屑に付着した穀粒を後側チャフシーブに移送させて、後側チャフシーブより落下した二番穀粒を二番穀粒受樋17により受ける。
【0027】
上述の処理作業において残された藁屑等を後方に移送させて、後側チャフシーブ上にて揺動及び風選別を行い、後側チャフシーブより落下した二番穀粒を二番穀粒受樋17により受ける。後側チャフシーブ上に残った藁屑を排藁処理部7へ移送させる。
【0028】
排藁処理部7には、第2ロータ14の直後方位置に、図示省略の略円筒状の排出ビータが軸線を左右幅方向に向けて回動可能に配設され、排出ビータの後方位置に略円筒状のカッターが配設されている。そして、脱穀部5で脱穀処理した後の排藁を排出ビータの作用によってカッターへ移送し、カッターによって破砕した後に、機体の外部へ排出する。
【0029】
グレンタンク9は、揺動選別部6で選別された穀粒を揚穀コンベア20を介して貯溜するとともに、大豆等の豆類は、次に詳述する豆類排出口から、直接、機体外部に排出し、稲・麦等の穀粒は、排出コンベア44、図示省略の縦コンベア及び排出オーガ45によって機体外部への排出が可能になっている。
【0030】
次に、図3乃至図4を用いて、グレンタンクからの豆類排出構造を、さらに説明する。グレンタンク9は、正面視が略四角形状で、側面視は図1に示したように、略逆三角形状の漏斗状に形成され、この逆三角形状の底部が漏斗状の傾斜に沿って大豆が集まる樋部となっている。この樋部の部分に、貯溜された大豆をグレンタンク9の一側方(図2の右側方)に搬送するための螺旋型コンベア21が回転可能に軸支されている。
【0031】
22は軸受であり、螺旋型コンベア21の他端側は、図示省略のクラッチを介して駆動力が伝達されるようになっている。螺旋型コンベア21の螺旋21aの巻方向は、稲・麦用の標準巻方向に対し逆向きに形成されており、この豆類用の螺旋型コンベア21と稲・麦用の螺旋型コンベアとは、同一方向に回転・駆動されたとき、豆類用の螺旋型コンベア21は豆類をグレンタンク9の一側方に搬送するのに対し、稲・麦用の螺旋型コンベアは稲・麦の穀粒をグレンタンク9の他側方に搬送する。
【0032】
螺旋型コンベア21は、軸受22とセットになって汎用コンベアのアタッチメントとして構成されており、汎用コンベアに対し稲・麦用の標準巻方向の螺旋型コンベアとの交換組込みが可能になっている。一側方のグレンタンク側板部9aには、螺旋型コンベア21の軸心と同心で螺旋型コンベア21の回転直径よりも適宜に大きな直径の円形開口部が形成され、その側板部9a外側に、その円形開口部と同心となるように軸受取付け用の円筒部材23が固設されている。
【0033】
軸受22は、この円筒部材23内に位置してネジ締結により固定されている。軸受22は、図2に示すように軸心に対し上・下非対称で、螺旋型コンベア21の一端側を釣支するような構造となっており、下方がフリースペースとなってグレンタンク9からの大豆の排出を妨げないようになっている。
【0034】
円筒部材23の他端側に対応したグレンタンクサイドカバー24の部位には、シャッタ取付け座25が構成されている枠状部材26がボルト27締結により固定され、そのシャッタ取付け座25に排出シャッタ28が機体前後方向に摺動可能に挿着されている。
【0035】
シャッタ取付け座25には、グレンタンク側板部9aの円形開口部と略同じ大きさの円形の排出開口部25aが開口され、排出シャッタ28の図2右側の部位にも円形の排出開口部25aと略同じ大きさの円形開口部28aが開口されている。排出シャッタ28には、レバー29がネジ30締結により固着され、このレバー29を把持して排出シャッタ28を図2左側に手動で移動させると、円形開口部28aが排出開口部25aに重なって豆類排出口がオープンになる。
【0036】
枠状部材26には、排出シャッタ28の駆動部28bでアクチュエータ31aが駆動されることで排出シャッタ28のオープンエンドを検出するリミットスイッチ31が取付けられている。リミットスイッチ31は、この排出シャッタ28のオープンエンドの検出タイミングで螺旋型コンベア21への駆動力伝達用クラッチのオン・オフ操作を可能とし、排出シャッタ28がオープンからクローズへの操作に移行すると、クローズへの移行タイミングを検出して移行後はクラッチのオン・オフ操作を無効とし、クラッチをオフ状態に維持する。
【0037】
このクラッチのオン・オフ操作は、運転席8内で行われる。一方、排出シャッタ28配設位置近傍のグレンタンクサイドカバー24の部分に、別途にオン・オフスイッチ32が設けられている。このオン・オフスイッチ32のスイッチ操作によっても、リミットスイッチ31による排出シャッタ28のオープンエンド検出以後、クラッチのオン・オフ操作が可能であり、排出シャッタ28がオープンからクローズへの操作に移行しても、排出シャッタ28の中間位置までは、クラッチのオン・オフ操作が可能である。
【0038】
グレンタンク側板部9aの適宜の上方位置には、図6及び図7に示すように、グレンタンク9の内部に向けて凸出する圧力センサからなるグレンタンク満量センサ46(図1参照)が、満量センサ取付け板47を介してボルト48締結により取付けられている。そして、このグレンタンク満量センサ46の取付け位置以上のグレンタンク側板部9aもしくは満量センサ取付け板47の部位に、満量センサ誤動作防止用の通気孔であるブリーザ49a、49bが開口されている。
【0039】
このようにグレンタンク満量センサ46の取付け位置以上の部位にブリーザ49a、49bを開口することで、ブリーザ49a、49bからの大豆のオーバフローを防ぐことができ、これとともに機体全高を上げることなく、ブリーザ49a、49bの形成が可能である。
【0040】
また、グレンタンクサイドカバー24の外面部には、ボルト27で共通に締結固着されて機体外方に延出した一対のブラケット34、34が設けられ、この一対のブラケット34、34に挟着されるように、排出樋固定部35がシャッタ取付け座25の外面部に固着されている。
【0041】
一方、一対のブラケット34、34には、それぞれボルト38及びスプリングワッシャ39により、樋取付けプレート40が回動可能に取付けられ、この樋取付けプレート40に排出樋36がボルト41締結により取付けられている。排出樋36には、その裏面側に取手37が設けられている。
【0042】
グレンタンク9からの大豆の排出時に、排出樋36は、機体外部に設置した大豆受け用のフレコンバック等の豆類袋の高さに応じて、取手37を把持して傾斜位置36又は略水平位置36aに回動させることが可能であり、また非稼働時には、非稼働位置36bに回動させることが可能である。
【0043】
排出樋36は、スプリングワッシャ39及びロック部42からなるロック機構により、これらの各回動位置36、36a、36bにおいてロックされるようになっている。
【0044】
次に、上述のように構成された汎用コンバインの作用を説明する。グレンタンク9の樋部には、豆類用の螺旋型コンベア21が装着されている。大豆の収穫時、脱穀・選別された一番粒の大豆が揚穀コンベア20を介してグレンタンク9に投入され貯溜される。
【0045】
この貯溜された大豆を機体外部に排出して大豆受け用のフレコンバック等の豆類袋に収納する際、排出樋36を取手37を把持して回動させ、その豆類袋の高さに応じた傾斜位置36に設定する。次いで、レバー29を把持して排出シャッタ28を、円形開口部28aが排出開口部25aに重なる位置、即ちオープンエンドの位置まで移動させると、豆類排出口がフルオープンになるとともに、リミットスイッチ31が駆動されて螺旋型コンベア21への駆動力伝達用クラッチのオン操作が可能となる。
【0046】
オン・オフスイッチ32のスイッチ操作等により、クラッチをオン操作すると、螺旋型コンベア21が回転し、貯溜された大豆がグレンタンク9の一側方に搬送されつつ豆類排出口から直接外部に排出され、さらに高い位置からの自然落差の利用により、大豆は排出樋36を落下して豆類袋に収納される。
【0047】
オン・オフスイッチ32のスイッチ操作等により、螺旋型コンベア21の回転、停止及び豆類袋の取換え等を行って所要量の大豆を収納後、排出シャッタ28を閉じて大豆の排出作業を終了する。排出シャッタ28を閉じるとき、中間位置以後は、クラッチはオフ状態に設定されてオン・オフスイッチ32のオン・オフ操作は無効となる。
【0048】
豆類袋の高さが高いときは、これに応じて排出樋36は略水平位置36aに設定する。そして、豆類排出口をフルオープンし、クラッチをオン操作すると、螺旋型コンベア21が回転し、貯溜された大豆がグレンタンク9の一側方に搬送されつつ豆類排出口から直接外部に排出され、さらに螺旋型コンベア21での搬送の勢いは妨げられることはないので、大豆は排出樋36を伝わって豆類袋に収納される。
【0049】
このように、排出樋36は略水平乃至は傾斜角度がゆるくても、大豆の豆類排出口からの直接外部への排出及び排出樋36を介しての豆類袋への収納が可能である。大豆の排出作業終了後は、取手37を把持して、排出樋36を非稼働位置36bに回動させる。
【0050】
一方、汎用コンバインを稲・麦の収穫に適用する場合は、豆類用の螺旋型コンベア21を取外して稲・麦用の螺旋型コンベアを装着する。そして、グレンタンク9に貯溜した稲・麦の穀粒を機体外部に排出する際は、従来と同様に、その螺旋型コンベアを回転・駆動して稲・麦の穀粒をグレンタンク9の他側方(図3の左側方)に集めた後、螺旋型コンベアに連通する排出コンベア44で機体後方に搬送し、次いで縦コンベアで機体上方に送った後、排出オーガ45で機体外部に排出する。
【0051】
この稲・麦の収穫作業のとき、排出樋36は、締結されているボルト41を締め戻して樋取付けプレート40から取り外し、適宜箇所に収納しておいてもよい。 上述したように、本実施の形態によれば、グレンタンク9内に傾斜板を設けることなく、豆類をグレンタンク9の一側方に集めることができるので、グレンタンク9内容積を有効に使うことができる。
【0052】
豆類がグレンタンク9の豆類排出口から、受継ぎケース等を必要とすることなく、直接外部に排出されるので、豆類の汚粒、損傷を最小限に抑えることができる。豆類排出口に連通して下方に傾斜設定可能な排出樋36を設けたので、豆類排出口から出た豆類を、落とし込み部のない高い位置からの自然落差を利用して排出樋36の先に配置した豆類袋等に直接収納することができる。
【0053】
豆類袋等の高さに応じて排出樋36を略水平もしくは傾斜をゆるく設定しても、螺旋型コンベア21での搬送の勢いは妨げられることはないので、豆類排出口から出た豆類を排出樋36を移動させて豆類袋等に直接収納することができる。螺旋型コンベアの組込みを稲・麦用と豆類用とに交換することで、稲、麦等に対しては排出オーガ45からの排出、豆類に対してはグレンタンク9からの直接排出という、適用される各穀物に適した排出方法をとることができる。
【0054】
豆類排出口がフルオープンして豆類の排出時にはレバー29の屈曲形状によりグレンタンクサイドカバー24が開かないようになるので(図2参照)、排出作業を安全に行うことができる。排出シャッタ28のクローズ時は、リミットスイッチ31により、クラッチのオン・オフ操作は無効となるので、誤操作を防止することができる。
【0055】
なお、螺旋型コンベア21は、豆類排出口に近い側の螺旋21aのピッチを遠い側よりも広く形成したときには、豆類排出口をオープンにしただけで、螺旋型コンベア2を回転させなくても、グレンタンク9内の半分程度までの豆類を豆類排出口から外部に自然排出することが可能であり、豆類の損傷をさらに低減することができる。
【0056】
そして、グレンタンク9内に残った豆類は、螺旋型コンベア21を回転・駆動して外部に排出する。また、螺旋型コンベア21の螺旋ピッチを豆類排出口に近い側で広く形成したときには、回転中の螺旋型コンベア21からの豆類の浮き上がりを抑えるためのプレッシャプレート43のプレッシャの調節を豆類排出口に近い側で単独に調節可とし、低減するように調節する。
【0057】
プレッシャプレート43は、グレンタンク9内において螺旋型コンベア21の適宜の上方位置に、螺旋型コンベア21の軸心に平行に2個配置された短冊状の部材であり、2個のプレッシャプレート43は平面視で螺旋型コンベア2を中心として、適宜の間隔をおいてコンベアカバーに取付けて配置されている。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、脱穀・選別した穀粒を貯溜するグレンタンクと、このグレンタンクの底部に横設され、前記穀粒を当該グレンタンクの一側方に搬送する螺旋型コンベアと、前記グレンタンク一側方のサイドカバー部に開閉可能に設けられた豆類排出口とを備える汎用コンバインにおいて、前記豆類排出口は、前記サイドカバー部に開口した排出開口部と、前記サイドカバー部外面に摺動可能に設けられ前記排出開口部を開閉する排出シャッタとで構成し、この排出シャッタのオープンエンドのタイミングで前記螺旋型コンベアへの駆動力伝達用クラッチのオン・オフ操作を可能とするので、排出シャッタの移動により螺旋型コンベアを回転、停止することができる。また前記排出シャッタがオープンからクローズへの操作に移行後は前記クラッチのオン・オフ操作を無効として当該クラッチをオフ状態に維持するとともに、グレンタンクサイドカバーの外面部に延出したブラケットに設けた樋取付プレートを介して排出樋を取付け、前記排出樋は、機体外部に設置した袋の高さに応じて取手を把持して傾斜位置又は略水平位置もしくは非稼働位置に回動可能であるので、螺旋型コンベアの誤操作を防止し、豆類排出口から出た穀粒を、落とし込み部のない高い位置からの自然落差を利用して排出樋の先に配置した袋等に直接収納することができるとともに、袋等の高さに応じて排出樋を略水平もしくは傾斜をゆるく設定しても、螺旋型コンベアでの搬送の勢いは妨げられることがなく、豆類排出口から出た穀粒を排出樋を移動させて袋等に直接収納することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である汎用コンバインを備えた汎用コンバインの全体構成を示す側面図。
【図2】螺旋型コンベアの全体構成等の部分を示す図で、図1の正面に相当する図。
【図3】上記実施の形態における豆類排出構造の一部破断側面図。
【図4】図3のA矢視図。
【図5】図3の部分B矢視図。
【図6】グレンタンク満量センサ取付け部の構成を示す正面図。
【図7】図6のC−C線断面図。
【符号の説明】
9 グレンタンク
21 螺旋型コンベア
21a 螺旋
24 グレンタンクサイドカバー
25a 排出開口部
28 排出シャッタ
28a 排出開口部とともに豆類排出口となる円形開口部
31 リミットスイッチ
35 排出樋固定部
36 排出樋
Claims (1)
- 脱穀・選別した穀粒を貯溜するグレンタンクと、このグレンタンクの底部に横設され、前記穀粒を当該グレンタンクの一側方に搬送する螺旋型コンベアと、前記グレンタンク一側方のサイドカバー部に開閉可能に設けられた豆類排出口とを備える汎用コンバインにおいて、前記豆類排出口は、前記サイドカバー部に開口した排出開口部と、前記サイドカバー部外面に摺動可能に設けられ前記排出開口部を開閉する排出シャッタとで構成し、この排出シャッタのオープンエンドのタイミングで前記螺旋型コンベアへの駆動力伝達用クラッチのオン・オフ操作を可能とし、前記排出シャッタがオープンからクローズへの操作に移行後は前記クラッチのオン・オフ操作を無効として当該クラッチをオフ状態に維持するとともに、グレンタンクサイドカバーの外面部に延出したブラケットに設けた樋取付プレートを介して排出樋を取付け、前記排出樋は、機体外部に設置した袋の高さに応じて取手を把持して傾斜位置又は略水平位置もしくは非稼働位置に回動可能であることを特徴とする汎用コンバイン。
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JP2002167116A JP3986372B2 (ja) | 2002-06-07 | 2002-06-07 | 汎用コンバイン |
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JP2002167116A JP3986372B2 (ja) | 2002-06-07 | 2002-06-07 | 汎用コンバイン |
Publications (2)
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