JP3986082B2 - ピログルタミン酸の新規な誘導体−製造法及び適用 - Google Patents
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Description
本発明は免疫学の分野に属し、さらに詳しくは生物学的免疫応答の修飾因子、「イムノモジュレーター」に関する。
具体的には、本発明は慢性疾患、特に癌及びAIDSの治療に極めて有用な新世代の生物学的免疫応答の修飾因子を提供する。
本発明の先行技術の状態
天然の又は後天性の個体の抵抗力は、遺伝、年令、全身の悪い栄養状態、環境、ストレス、アルコール、薬物常用、慢性疾患(癌、糖尿病、サルコイドーシス等)、化学療法剤(細胞増殖抑制剤、抗生物質等)、イオン化された照射、重篤な外傷性全身障害及び火傷などの複数の内因性及び外因性因子により重大な影響を受ける。
多年にわたり、多くの研究者が、その予後が患者自身の「免疫学的システム」(IS)に負う程度が大きい、病理学的な過程に対する患者の抵抗力を高めるために「免疫学的応答」(RI)を操作することを試みて来た。1985年に、
及びC.Richetは、異種受動免疫療法(heterologous passive Immunotherapy)を通してメラノーマ患者のRIを操作しようとした。1902年及び1893−1929年にそれぞれ、E.Von Leyden及びF.Blumenthalは、同種(ホモローガス)腫瘍細胞を用いて、またW.B.Coleyは細菌毒素を用いて、腫瘍患者における能動免疫療法(active Immunotherapy)を試験した。その後の、癌性細胞で「免疫」したドナーの血清又は血漿、「感作した」オートローガス(同一個体の)又は同種異系(allogeneic)のリンパ球の投与、腫瘍細胞の皮内注射等は極めて落胆的であった(MFA Woodruff,1980)。しかしながら、70年代に行われた24の無作為な研究で得られた積極的な結果(W.D.Terry及びS.A.Rosenbergにより1982年に公開)は、1つの方法としての免疫療法の有効性の証拠となり、生物学的に未精製なものの適当性及び用いられたプロトコルの適当性に疑問を投げかけるものである(R.K. & R.V.Smalley,1983)。
細胞及び分子生物学における近年の進歩、特に
及びC.Milsteinによるハイブリドーマ技術(1975)の後のモノクローナル抗体(Ac.Mo.)、個性化されたクローン化及び細菌、酵母、及び真核性細胞さえもへの、真核性遺伝子の継代、及び新しい研究チームが共同又は別個に提供した、可能性を示す進歩によって、今日、主にヒトの腫瘍学臨床に用いられて様々な成功を収めている、生物学的修飾因子(BRM)、即ち、生物学的応答の修飾因子、として知られる生成物の事実上純粋な物質が市場に出現することが可能となった。
そのような生成物の利用可能性は、RIに対して働きかけ、積極的な(正の)免疫持続(Immunodulation)の主たる目的である、個体の抵抗力を高めるための新しい方法を提供し、ここに、該語句は概念という点で、生物治療(Biotherapy)のそれよりもより正確であって、免疫療法(Immunotherapy)自身よりも広い。インターフェロン−アルファ(IFN−α)又はインターロイキン−2(IL−2)とLAK細胞(リンホカイン活性化キラー細胞)とを一緒に非−特異的免疫持続法として投与すると、患者の腫瘍転移(腎腫瘍、非−ホジキン性リンパ腫)が退縮し、予後が良い(S.A.Rosenberg,1988)。
コアジュバント(共−補佐的;coadjuvant)特異的免疫持続は、それが、能動、受動又は養子免疫のいずれであろうと、また
及び又はモノクローナル異種抗体(Ac.Mo.)又は感作したリンパ球と併用して、又はせずに、癌患者を延命することができる。しかしながら、主として非−専門化病院では殆んど克服不可能な技術的困難性の故に、その使用は少数の施設及び研究者に著しく制限されてきた。異種Ac.Mo.及び毒素(「イムノトキシン」)又は放射性核種(放射活性抗体)と結合したそれらの化合物の使用による恩恵を受けた患者の数まだ極く僅かである(F.A.Waldmann,1991)。
米国の生物療法研究グループ(National Biotherapy Study Group)は、1985−1990年の間に行われた、LAK細胞、TIL(腫瘍浸潤性リンパ球)、IFN類、TNF(腫瘍壊死因子)等と併用した高用量IL−2の臨床試験に含まれた788人の患者で観察された、高い毒性及び低い応答を示す指標を考慮して、IL−2による連続治療の前に患者を選択することを薦めている(R.O.Dillman,1992)。毒性は、投与された用量に直接比例するようである。435人の進行癌患者に対し679回の機会に、高用量のIL−2単独を、LAK細胞又はTILと共に投与したS.A.Rosensberg 1989の1シリーズでは、治療により9名が死亡し、5名の患者が心筋梗塞を起こした。治療行為の60%に低血圧が、61%に貧血が観察され、それぞれ昇圧剤及び輸血が必要であった。38%の患者が嗜眠、見当識障害及び昏睡を来した。大多数の患者が熱、悪心、下痢等に対する対症療法を必要とし(J.C.Rubin及びM.T.Lotze,Biomodulation,M.S.Mitchell編,1993)、他の希な合併症の中には結腸及び小腸の穿孔が認められた(D.H.Schwartzentruber et al.,1988及びR.Rehman et al.,1991)。
胸腺抽出物又は因子は、細胞の分化を促進しT静止リンパ球、コオペレーター及びエフェクターの範囲を拡張することにより原発性又は二次性免疫欠損症の患者のRIを回復させることができる。「ハイリスク」の免疫欠損症患者の場合は、THF(Thymus Humoral Factor)及びTP−1(Timo-estimulina)のそれぞれが、重篤なウイルス感染(N.Trainin et al.,1984)又は術後の細菌性敗血症(A.Terrizi et al.,1985;A.Solans et al.,1990)に対する罹病率及び致死率を減少する。さらに、肺がん患者でのTFV(”Thymosin Fraction V”)と化学療法(M.H.Cohen et al.,1984)又は放射線治療(A.L.Goldstein et al.,1984)との併用、及びコアジュバントとしてのメラノーマの外科的治療後のTP−1(M.G.Bernengo et al.,1984)はそのような患者の延命に成功であった。ウシ胸腺から得たTFVは分子量1−15KDaのポリペプチドを含み、それは殆んど毒性がなく、過敏型のヒペエルギー反応(hyperergic reactions)を引き起こしうる(T.Low et al.,1979)。
最近、様々なヒト造血性成長因子物質がクローンされ、その内最も良く研究されている2つはrhG−CSF(「組換えヒト顆粒球コロニー刺激因子」)及びrhMG−CSF(「組換えヒトマクロファージ顆粒球コロニー刺激因子」)であり、これらは、現在、「大腸菌」(Schering Labs.)、酵母(Immunex Labs.)及び「CHO」哺乳動物細胞(Sandoz Labs.)のそれぞれから導かれる3つの主たる組換え形で臨床使用のため入手可能である(L.M.Souza et al.,1986;J.L.Gabrilove and A.Jakubowski”Biomodulation”,M.S.Mitchell編,1993)。骨髄抑制のない患者にこれらを投与すると循環液中の、好中球減少症の罹病率を減少するよう工夫された多形核中性顆粒球(rhG−CSF)又は好中球及び好酸球(rhMG−CSF)の数が有意に増大する(G.Morstyn et al.,1989;H.F.Oettgen,1991)。とりわけ、rhMG−CSFは重篤な慢性好中球減少症患者(A.Ganser et al.,1989)又は悪性リンパ球増殖過程の患者における骨髄移植後(G.Schulz et al.,1991)における全身性細菌及びウイルス感染症を劇的に減少させる。化学療法に先立ってそれを投与すると、好中球減少症の期間を顕著に減少させる。しかしながら、rhMG−CSFを投与された14名の患者の内2名が敗血症で死亡した(K.S.Antheman et al.,1989)。最も重大な副作用は熱、骨痛、心膜炎、低血圧(G.Morestyn et al.,1989,etc.)、悪心及び嘔吐(F.Herrmann et al.,1989,etc.)、全身の浮腫、血栓静脈炎、急性腎不全(1例)(K.S.Antheman et al.,1989,etc.)である。
マクロファージの「インビボ」活性化は、静脈投与されたリンホカインの寿命が極めて短いために成功しなかった(E.S.Kleinerman et al.,1989)が、一方、それらの「インビトロ」活性化は、MDP(Muramil Dipeptide)、MTP−PE(MDP類似の親油性物質)、IFN類等を含有するリポソームの使用により成功した。最高用量6mg/m2のリポソーム性−MTP−PE(Ciba-Geigy,Ltd.,Base1,Switzerland)は良く寛容され、フェーズI試験の間に認められた主たる副作用は悪寒と発熱(80%)、疲労(60%)、悪心及び嘔吐(55%)、しゃっくり又は高血圧等であった(J.J.Killion及びI.J.Fidler in”Biomodulation”,M.S.Mitchell編,1993)。
従って、実験的なイムノモジュレーションは完全に証明されている。しかしながら、例えば、現在市場で入手可能なBRMを用いて腫瘍学の臨床において達成された成功は、上記のごとく、一般に、選択された集団に限定されており、散発的で予見できないものである。
「サイトカイン」の外因性寄与を利用してRIを操作することは容易でない。実際、各サイトカイン自身に必要な制御の役目と「インビボ」のリンパ球の発展に関する複数の選択肢の(見かけ上)の存在に関連して存在するギャップ(M.T.Lotze et al.,1992);応答を得るために第1のそして不可避の工程である、最初に作られた制御(primigenous regulating)Tリンパ球(CD4細胞)の効果的な活性化の明瞭な細胞性及び体液性要求、及びCD4T細胞の分極した応答を決定する因子(Th0,Th−1,Th−2パターン)(S.L.Swain,1993)等・・・は、各場合における適当なBRM、用量および時間の選択という希望に達する戦略の選択を困難にし、並びに結果の予測をまさに理想にすぎないものにしている。あるBRMの毒性は、細胞毒素の毒性と同様、抗新生物化学療法に共通する:抗−IFNα、抗−Ac.Mo.、抗−TFV、抗−TP−1等の特異的な抗体の頻繁な生産はそれらの生物学的利用率および有効性の阻害とは別に、ヒペルエルギー反応を引き起こす;ある種のプロトコルの技術的な困難性および財政面での費用−時には克服困難である−等はより効率的で安全な新規イムノモジュレーター(immunomodulator)の開発及び導入を必要としている。
本発明は、上記BRMが現在有している様々な治療上の制限を克服するものである。それらの幾つかは生物学的活性、生物学的利用率、及びそれらの指標に起因しており;他は体組織への毒性(ある場合には細胞毒性の製薬生成物に類似する)及び過敏型の重篤なヒペルエルギー反応を引き起こす抗−IFN−α、抗−Ac.Mo.、抗−TFV等の特異的抗体の生産に起因する。
本発明のBRM−BLAS生成物は無比で新規な世代のBRM−BLAS合成物質である。そのような化合物は、RLP−I(非−特異的リンパ球増殖応答)を増強し、また健常人の循環血中リンパ球の数を増加させ生理学的基準値以上とし、完全に寛容されることにより、胸腺抽出物及び因子(即ち、イムノレストアラー(免疫回復因子))が本来有する制限を克服する。以下に示すように、これらの生成物は最近の2年間に同一動物に繰り返し用いられたが、それらの正常な活動を損なうことなく、また望ましくない副作用は全くなかった。その上、ウサギの場合の治療的又は生物学的な有効量の千倍の用量のスイスマウスへの投与でも、−注目すべき病理学的徴候なしに−満足すべき寛容が保証された。
最後に、「CSF類」に関しては、相補的、非−競合的又は置換的なそれらの使用を論理的に考慮すべきである。各々が異なる臨床状況において正確な指標を有する。
【図面の簡単な説明】
図1は基本的な粗生成物のIRスペクトルを示す。
図2はBRM−BLAS236(Cl)化合物の1H−NMRスペクトルを示す。
図3はBRM−BLAS236(Cl)化合物の13C−NMRスペクトルを示す。
図4はBRM−BLAS236(Ac)化合物のEMスペクトルを示す。
図5は比較を目的とする、BRM−BLAS236(Cl)化合物及びBRM−BLAS236(Ac)化合物のIRスペクトルを示す。
図6は比較を目的とする、BRM−BLAS278(Cl)化合物及びBRM−BLAS278(Ac)化合物のIRスペクトルを示す。
図7はBRM−BLAS278(Ac)化合物のEMスペクトルを示す。
図8は異性体BRM−BLAS320(Ac)化合物の1H−NMRスペクトルを示す。
図9はBRM−BLAS320(Ac)化合物のEMスペクトルを示す。
図10はBRM−BLAS320(Cl)化合物及びBRM−BLAS320(Ac)化合物のIRスペクトルを示す。
図11はBRM−BLAS320(Ac)化合物のEMARスペクトルを示す。
図12はBRM−BLAS236(Cl)化合物を用いるイムノモジュレーション後の白血球動力学に対応するグラフである。
図13はBRM−BLAS236(Cl)化合物を用いるイムノモジュレーション後のリンパ球動力学に対応するグラフである。
図14はBRM−BLAS320(Ac)及び278(Cl)化合物を用いるイムノモジュレーション後のリンパ球応答に対応するグラフである。
図15はBRM−BLAS320(Ac)及び278(Cl)化合物を用いるイムノモジュレーション後の白血球−リンパ球応答に対応するグラフである。
図16はBRM−BLAS278(Ac)及びBRM−BLAS320(Ac)化合物を用いるイムノモジュレーション後のリンパ球動力学に対応するグラフである。
図17はBRM−BLAS278(Ac)及びBRM−BLAS320(Ac)化合物を用いるイムノモジュレーション後の白血球動力学に対応するグラフである。
図18は、相対値(パーセンテージ)で表した、BRM−BLAS278(Ac)及びBRM−BLAS320(Ac)化合物を用いるイムノモジュレーション後の白血球−リンパ球応答に対応するグラフである。
図19は、絶対値で表した、BRM−BLAS278(Ac)及びBRM−BLAS320(Ac)化合物を用いるイムノモジュレーション後の白血球−リンパ球応答に対応するグラフである。
発明の詳細な説明
本発明は、現在市場で入手可能なものよりも有効で安全な、極めて明確なイムノモジュレーター活性を有する、新世代の生物学的応答のBRM修飾因子を提供する。それらはピログルタミン酸の新規で最初の誘導体であり、ピリジン塩として、クロリドアニオン(Cl-)又はアセテート(CH3COO-)のいずれかを用いて化学合成により得られる。基本的な分子構造(カチオン)はピリジン(N−メチルピリジン)環ともう1つの置換基を欠く(dissubstituted)ラクタム(ピログルタミン酸)環とで構成され、2つの立体原性中心と3つのアセチル化可能な基、その内の2つは窒素性である、を有し、様々な立体異性体化合物及びそれらのアセチル誘導体を与える(それら全ては本発明の範囲に含まれる)。主要な安定な化合物に対応する、アニオンを除く正確な分子量は、236.10385(9回の測定の平均)、278.11387(11回の測定の平均)及び320.12480(8回の測定の平均)である。各分子式は以下の通りである:C11H14N3O3(理論上の正確な分子量:236.10357;δ−1.4ppm)、C13H16N3O4(理論上の正確な分子量:278.11408;δ−0.8ppm)及びC15H18N3O5(理論上の正確な分子量:320.12465;δ−0.5ppm)。
精製乾燥生成物は結晶性の白色で極めて吸湿性、潮解性であり、加熱するとカラメル様になり180℃以上で融解することなく分解する。それらは水及びアルコールに可溶であり、他の有機溶媒の内、アセトン及びアルコールに実際上不溶性である。水溶液中で、それらの最大UV吸収ピーク値は259−260nmの範囲である。
そのようなBRM物質の最も特殊で顕著な生物学的特性は、完全な寛容性と共に、そられの著しい「インビボ」及び「インビトロ」免疫調節(イムノモジュレーティング)活性である。それら全てがヒトリンパ球(健常人−血液供給者)の「インビトロ」培養におけるフィトヘマグルチニンに対する非特異的なリンパ球増殖性応答(RLP−I)を増大させ、試験動物(ニュージランドのアルビノ(白子)及びジャイアントラビット)の循環血中白血球、特にリンパ球の絶対値を増大させ、無症候性で、その効果は生物学的で統計学的観点から有意である。
要約すると、本発明は、種々の独創的なBRM化合物であって、下記の一般式(I):
(式中、R1、R2及びR3は独立してH及びCOR4(ここにR4は低級アルキル又はアリールから選択される)から選ばれ、A-はCl-、CH3COO-、OH-から選択されるアニオンであり;波線は、該当する置換基がいかなる可能な空間的位置を占めていてもよいことを表す)で示される1−(1−アミノ−3−アザ−4−カルボキシル−2−オキソシクロペンチル)メチルピリジンの塩又は4−アミノ−4−(ピリジンメチル)ピログルタミン酸の誘導体として大まかに記載され、基本構造のオリゴマー生成物を除外するものではない。より著しい、共通の特徴又は生物学的活性は、PHAにより誘導される「インビトロ」RLP−Iの有意な増加及び健常人(個体)における生理学的基準値を越える、循環血中のリンパ球の絶対値の増加である。
従って、それらは、一緒になって「BLAS」(Blood Lymphocyte Augmenting Substances、血中リンパ球増加物質)という総称で知られ、それに続いて各場合に応じてカチオンの見かけの分子量値の具体的値、及び括弧内にそれぞれのクロライド及びアセテートアニオンを示す印(Cl)及び(Ac)を付す。
本発明のこれら生成物を得る方法は、基本的な粗生成物の初期の化学合成に関する独創的な方法を含み、そのような方法に基づく新規なBRM−BLAS化合物の鎖状体形成調製を含む。
粗生成物の合成のための実験的な条件は用いる反応物の量及び比率、反応時間、温度等に関して広範囲に及ぶ。簡単に言えば、選ばれた量のL−セリンをモル過剰量の酢酸無水物(5.6−4.4mol/mol)及びピリジン(1.6−1.9mol/mol)と混合する。反応はそれぞれ、15分から18時間の間、及び35℃から混合物の還流温度までの間の反応時間及び温度間隔で行うが、80−90℃の間で20−30分間連続的に撹拌しながら加熱することが好ましい。一度、反応混合物が冷却すれば、粗生成物をエチル化エーテルで沈殿させ、それで洗浄するかエーテル−アセトン混合物で洗浄し、乾燥し室温で数年間、認め得る変化や損傷なしに保存することができる。実験的な条件はDankin-West反応(アルファ−アミノ酸と酢酸無水物とを塩基の存在下で;H.D.Dnakin and R.West,1928)と本質的には、同一であるが、生成物中にケトンメチルの存在は検出されない。その代わりに、本発明の主要な粗生成物を構成する化合物の混合物が出現する。乾燥した粉末粗生成物はクリーム−ベージュ色で、水及びアルコール可溶性であり、そのような溶液から該物質を結晶形で得ることができる。UVスペクトルは256−259nmの範囲で明確なピークはない。しかしながら、IR(KBr)スペクトルは多くの特徴を示し、強いバンドは1286、1373、1538、1635、1665、1702、及び1747−1756cm-1(表1及び図1)に示され、BRM−BLAS化合物の一般式(I)と完全に一致する。
粗生成物の精製はセルロース、シリカゲル、ペビコン(pevicone)等のいずれかの、またはその組合せによるマトリックス上の活性化炭素を用いる通常の吸着クロマトグラフィー法を介して行うことができる。そのような化合物の分子構造は、BRUKER AC-200及びAMX-300分光計を用い、D2O溶液に対する核磁気共鳴(1H及び13C−NMR);m−ニトロベンジル型アルコールのマトリックス上Csイオンを用いるマス(EM及びEMAR)スペクトロメトリー、VG-AutoSpec分光計を用いる「LSIMS」(Liquid Secondary Ion Mass Spectrometry)法;FTIR分光光度計、BRUKERブランド、IFS85モデルを用いる固体媒体(KBr)錠剤中での赤外(IR)スペクトロスコピー及びPERKIN ELMER2400 CHN元素分析計を用いる元素分析を介して得られた。
本発明の好ましい実施方法
下記の実施例は、本発明に含まれる具体的な化合物および製造方法の具体例に言及しながら、本発明をより詳しく記載するものである。
実施例1:BRM−BLAS I236(Cl)
この名称は(IUPAC−386.3)”1−(1−アンモニウム−3−アザ−4−カルボキシ−2−オキシシクロペンチル)メチルピリジン・ジクロリド”または”4−アンモニウム−4−(1−ピリジンメチル)ピログルタミン酸・ジクロリド”と称されるAおよびBの異性体を含み、分子式C11H15N3O3・H2Oを有し、元素分析の測定値(かっこ内)に対する計算値は、C40.51%(40.94%)、H5.25%(5.57%)、N12.88%(12.93%)、Cl 21.74%およびO 19.62%である。水溶液中でこれらの化合物は259.5nmに最大UV吸収ピークを有し、10−100マイクログラム/ml間の濃度についてランベールト・ベアの法則に従う。
これらの化合物は精製アセチル化誘導体から酸性加水分解によって塩酸塩一水和物として得るか、または直接粗生成物から得られる。加水分解の実験条件は非常に広い。加水分解は0.6N〜3.0Nの塩酸(chlorhydric acid)を用いて、100℃−115℃にて2〜16時間か、またはより低温でより長時間行う。半精製アセチル化誘導体1.0gの試料を0.9Nの塩酸40mlに溶解し、105℃にて165分間加熱し、精製化合物であるA(40%)とB(60%)の混合物250mgが得られた。1H−NMRと13C−NMRのスペクトルにおいて不純物である他の化合物に対応するような符号はなかった(図2および図3)。それらはクロマトグラフカラムから主として親水性相から溶出される。
AおよびBのジアステレオマーの分光分析データと元素分析は、式(II)
で示される分子構造と一致した。
第II表に数表化された1H−NMRおよび13C−NMRのデータはこれを示すものである。
合成ではプロトンのスペクトルははっきりと第1の炭素原子によってヘテロ原子に結合しているCH−CH2脂肪族フラグメントを示している。分離されたAB系は強くdis-screenされており、高いカップリング定数を有しており、メチレン基に対応するものであって、1個の結合に対する1H/13C相関関係の実験によって2個のCH=CH結合は除外された。13C−NMRスペクトルはこのようなグループ化を裏付けており、芳香族の炭素にそれぞれ帰属されたCHの符号はHans-Oto Kaliowskiら(1988)によりN−メチルピリジンについて数表化された値に一致する(第II表参照)。EMマススペクトルでこれらの化合物の分子構造中にピリジン環の存在が確認されており、それらのnominal mass、m/z 80(ピリジンのプロトン化付加物)およびm/z 236におけるフラグメントをそれぞれ第III表に示す。
同様に、高分解能EMARスペクトルにおいて得られたカチオンの精密質量数はアニオンを除いた精密質量数(δ−1.4ppm)から導かれる分子式の理論値と完全に一致する。
IRスペクトルのデータもまた一致する。2,200〜3,500間の広くかつ体系化されたバンドはアミノ酸塩酸塩に特徴的なものであり、1,727cm-1における分離していないバンドはカルボニル、ラクタムおよびカルボキシル基に特徴的なものである(第1表)。1方または両方のキラル中心についての異なる立体化学はAおよびBの異性体、ジアステレオマーの主な原因である。
実施例2:BRM−BLAS 236(Ac)
これらの化合物は、上記のBRM−BLAS 236(Cl)から誘導され、塩素分子アニオン(CL-)がアセテート(CH3COO-)に置き変わっている。これらの化合物は、”1−(1−アミノ−3−アザ−4−カルボキシ−2−オキシシクロペンチル)メチル]ピリジン・アセテート”または”4−アミノ−4−(1−ピリジンメチル)ピログルタミン酸・アセテート”と称される。この分子式はC13H17N3O5である。
分子のアニオンの交換は室温にてBRM−BLAS 236(Cl)化合物の2%水溶液にpH>9以上が得られるに十分な量のNaOH(1N)を加え、ついで酢酸を溶液がpH<4に戻るまで加えて製造することができる。クロマトグラフィーによって精製されたBRM−BLAS 236(Ac)化合物は他の塩を含んでおらず、試料の約80%の収率である。
水溶液中でこれらの化合物は259.5nmに最大UV吸収ピークを有し、10−100マイクログラム/ml間の濃度についてランベールト・ベアの法則に従う。
この分子構造、すなわち結合式は、式(III)
で示される。関係のあるアンモニウム塩(ammoniacal salt)を除外していない。
1H−NMRおよび13C−NMRの分光学的データは、それらを誘導し、既に述べたBRM−BLAS 236(Cl)化合物の分光学的データ(第II表;図2および図3)と完全に一致し、すなわち、これらを参照することができる。
それらは同じ分子カチオンを持っているから、明らかに、EMスペクトルは全く同じである(第III表;図4)。しかしながら、BRM−BLAS 236(Ac)化合物のIRスペクトルは強く、1388cm-1および1500−1700cm-1間に非常に強いスペクトルを示すが、これはそれ自体の分子アニオンのメチルおよびカルボニル基の特徴であり、明らかに、それらを誘導した元の化合物には存在しない(第I表;図5)。
実施例3:BRM−BLAS 278(Cl)
この名称は上記のBRM−BLAS 236(Cl)のモノアセチル化誘導体を含む。”1−(3−アセチル−1−アンモニウム−3−アザ−4−カルボキシ−2−オキシシクロペンチル)メチル]ピリジン・ジクロリド”または”1−アセチル−4−アンモニウム−4−(1−ピリジンメチル)ピログルタミン酸・ジクロリド”と称される。この分子式はC13H17Cl2N3O4である。
これらの化合物は、ジアセチル化化合物または粗生成物の部分的酸加水分解によって塩酸塩の形態で主生成物として直接得るか、またはBRM−BLAS 236(Cl)の製造時に2次産物として得られる。これらの化合物は主にクロマトグラフカラムの親油性相に溶出する。部分的加水分解の条件は少し狭い。0.03N〜0.07Nの塩酸(chlorhydric acid)を用いて、100−115℃にて16〜24時間で製造され得る。塩酸の0.05N溶液100ml中に溶解した粗生成物試料2gから、105℃にて18時間加熱して、精製生成物約600mg(30%)が得られる。
水溶液中、最大UV吸収ピークは259.5−260nmにあり、10−100マイクログラム/ml間の濃度についてランベールト・ベアの法則に従う。
一般に、1H−NMRおよび13C−NMRスペクトルは、それぞれについて1個の余分のメチル基を有する4個の異性体が存在する以外は、既述のBRM−BLAS 236(Cl)のスペクトルと比較することができ、分子構造は、
結合式(IV)
に対応する。
いずれの試料においても6個までの異性体の同定は2量体の性質およびラクタム環の開裂から誘導される非環式化合物によるものであった。
異性体の混合物の高分解能スペクトルで得られた精密カチオン質量数、EMARは実際、アニオンを除いた精密質量数(δ0.8ppm)について得られた分子式からの理論的計算値と一致する。
BRM−BLAS 278(Cl)とBRM−BLAS 236(Cl)化合物の各EMスペクトルの比較検討でそれらの相関関係が証明されている。BRM−BLAS 278(Cl)化合物の分子カチオンの質量に対応するm/z278における最も高い強度のピークは、正確にBRM−BLAS 236(Cl)化合物の分子カチオンのnominal massである、42uamを減少させたm/z236で生じている。従って、これらの化合物は疑いもなくそれらのモノアセチル化誘導体である。
一方、278主ピークから79uamの減少はm/z199およびm/z80におけるシグナル(プロトン化ピリジン付加物)を生じ、明らかに分子構造内のピリジン環の存在を示している(第III表)
アミドおよび”R1−CO−NH−R2”関連化合物におけるN−HバンドコンビネーションおよびM−Cテンションの特徴であり、一方で、それらを部分加水分解によって導くジアセチル化化合物における証拠でもある、1540cm-1における強いバンド(バンドII、固相)の特徴を、これらの化合物は欠いているから、IRスペクトル分析はBRM−BLAS 278(Cl)化合物のアセチル基に帰属される位置と一致する。
実施例4:BRM−BLAS278(Ac)
この名称には、上記BRM−BLAS236(Ac)のモノアセチル化誘導体が含まれる。これらは「1−(3−アセチル−1−アミノ−3−アザ−4−カルボキシル−2−オキシシクロペンチル)メチル]ピリジンアセテート」または「1−アセチル−4−アミノ−4−(1−ピリジンメチル)ピログルタミン酸アセテート」と呼ばれ、その分子式はC15H19N3O6である。水溶液中でこれら化合物は259.5−260nmで最大UV吸収ピークを示し10〜100μg/mlの濃度でランベルト−ベールの法則に従う。
これら化合物は水溶液(pH4)中で長期間粗製の生成物を加熱するか、または上記で得た化合物BRM−BLAS278(Cl)の分子アニオンをアセテートイオンで置換することにより不明瞭な形で得ることができる。
100mlの水中に溶解した2gの粗製の粉末生成物の試料から、110℃で18時間後、約500〜600mg(25〜30%)の精製生成物を得ることができ、これはクロマトグラフィーカラムから親水性相の直後に主として親油性相中に溶出される。
これら化合物の分子構造または結合式は式(V)で表される。
関連するアンモニア塩を廃棄することなく。
これら化合物の分光データもまた説明した分子構造と一致する。一般に、これら化合物はアセテート分子アニオンによるシグナル数が一層多いのを例外としてBRM−BLAS278(Cl)と同じタイプの化合物を示す。IRスペクトルのパターンはかかる化合物と実際上同一であり(図6)、両者とも同じ数のバンドを有する(表I)。
EMスペクトルは、分子カチオンの名目上の質量を表すm/z278におけるベースピーク、および主要な分子種が2つに断片化したことによるm/z199およびm/z80の2つのピークを示す(図7)。しかしながら、BRM−BLAS236(Cl)化合物の調製の副生物として得られるときにBRM−BLAS278(Cl)化合物とともに出現し得る混入物であるm/z236のピークは痕跡も認められない。
実施例5:BRM−BLAS320(Ac)
この名称には、上記BRM−BLAS236(Ac)のジアセチル化誘導体が含まれる。これらは「1−(3−アセチル−1−アセチルアミノ−3−アザ−4−カルボキシル−2−オキシシクロペンチル)メチル]ピリジンアセテート」または「1−アセチル−4−アセチルアミノ−4−(1−ピリジンメチル)ピログルタミン酸アセテート」と呼ばれ、その分子式はC17H21N3O7である。水溶液中でこれら化合物は260nmで最大UV吸収ピークを示し、10〜100μg/mlの濃度でランベルト−ベールの法則に従う。
これら化合物は粗製の生成物から直接得ることができ、所望ならBRM−BLAS320(Cl)精製化合物の分子アニオンをアセテートイオンで置換することにより得ることができる。2%の水溶液中の2gの粗製の粉末生成物の試料から、約500〜600mg(25〜30%)の精製生成物を得ることができ、これはクロマトグラフィーカラムから主として親油性相中に溶出される。
これら化合物の分子構造または結合式は式(VI)で表される。
BRM−BLAS320(Ac)化合物の1H−NMRスペクトルのパターンは、分子アニオンのメチル基およびカルボキシル基に対応するシグナルおよびアセチル残基に対応する一層多数のシグナルを表すことを例外として、シグナルおよびケミカルシフトの多重度との関連において上記BRM−BLAS236(Cl)化合物およびBRM−BLAS278(Cl)化合物のものと非常に類似している。DEPTを含む13C−NMRによる分析もまた、最も単純なモノアセチル化された化合物およびジアセチル化された化合物において観察される断片の存在を支持している。構造上の観点からこれら化合物は、2群のアセチルシグナルが存在する事実上同じ種類の化合物であり、4つの異性体が観察されている(図8)。
EM質量スペクトルは複数の相互に関連する断片を示し、この場合もまた、かかる化合物の分子構造の不可欠の部分としてピリジン環およびアセチル残基が存在することが確認される(表IIIおよび図9)。IRスペクトルは、1750〜1600cm-1にカルボニル基に特徴的な強いバンドを、および1547〜1549cm-1にモノアセチル化された化合物およびジアセチル化された化合物では認められない(表I)アミドR1−CO−NH−R2の固相中のバンドII(N−C引っ張りとN−H曲がりとの組み合わせ)(図10)を示す。
実施例6:BRM−BLAS320(Cl)
この名称には、上記BRM−BLAS236(Cl)のジアセチル化誘導体が含まれる。これらは「1−(3−アセチル−1−アセチルアミノ−3−アザ−4−カルボキシル−2−オキシシクロペンチル)メチル]ピリジンクロライド」または「1−アセチル−4−アセチルアミノ−4−(1−ピリジンメチル)ピログルタミン酸クロライド」と呼ばれ、その分子式はC15H18ClN3O5である。水溶液中でこれら化合物は260nmで最大UV吸収ピークを示し、10〜100μg/mlの濃度でランベルト−ベールの法則に従う。
これら化合物は粗製の生成物から、またはBRM−BLAS320(Ac)化合物から該化合物を0.05Nの塩酸溶液中で室温にて数分間処理することにより不明瞭な形で得ることができる。BRM−BLAS320(Ac)化合物を用いたときの性能が最適である(90%)。粗製の生成物を用いて分子アニオンの交換反応を行う場合は、該生成物はクロマトグラフィーカラムから主として親油性相中に溶出される。これら化合物の分子構造または結合式は式(VII)で表される。
BRM−BLAS320(Cl)化合物の分光データは、アセテート分子アニオンに対応するシグナルを例外として、該化合物が得られたBRM−BLAS320(Ac)のものと完全に一致する。IRスペクトルは実際上両生成物について同一であり(表I)、EMスペクトルおよびEMARについても同様である(図11)。なぜなら、両者において認められる正確な質量は、アセテートアニオンおよびクロライドを有する化合物についてそれぞれ320、12465および320、12480というように実際上同一だからである。得られた分子式について計算した正確な理論上の質量は320、12465である。
実施例7:手順
L−セリン(50g)、無水酢酸(200ml)およびピリジン(60ml)を85℃にて25分間反応させて粗製の粉末状生成物(40g)を得た。
前臨床研究
リンパ球応答および動態に対する前臨床調査から上記BRM−BLAS化合物の顕著な免疫調整作用が明らかとなり、正常個体におけるその使用は完全に寛容され、生物学的応答の生理学的基礎平均を越える有意の増加を引き起こす。
A.「インビトロ」試験
「インビトロ」リンパ球応答を、血液供与体であり無症候性である成人男女の循環および末梢静脈血の試料で評価した。一般に、リンパ球培養液には各ケースにウイットネス(witnesses)と呼ばれる6つの実験モデルが含まれ、0.25〜6.0単位(20.500ng)の間の連続量のBRM−BLAS化合物およびPHAを加える。それぞれのRLP−Iを形態学的に決定し、リンパ芽球/10,000の絶対値で表す。
すべてのケースにおいて組織的にPHAモデルの基礎であるPHA;ウイットネスモデルのPHA+BRM−BLASおよびウイットネスモデルの最大の個々の応答(RMC)を参照してRLP−Iを表に作成した。試料の分布は表IVに示す通りである。
ウイットネスモデルの77%は全体として各基礎PHAに付加したRLP−Iを示し、これはグループによって70%[BRM−BLAS236(Cl)およびBRM−BLAS320(Cl)]から83%[BRM−BLAS278(Cl)]に変化する(表V)。
今度は個々のグループ内で分析すると、基礎であるPHAを参照したRLP−Iはすべてのケースにおいて各ウイットネスモデルの少なくとも33%〜50%、74%においては各ウイットネスモデルの67%、および30%においては各ウイットネスモデルの100%超過する(表VI)。これら応答パターンは無作為化された結果をすべて廃棄し、ウイットネスモデルへのBRM−BLAS化合物の導入とPHA基礎へ付加したRLP−Iとの間の因果関係を完全に確認した。
これらグループの統計学的評価もまた最終的なものである。各ウイットネスモデルのグループのRLP−I平均は、関連するBRM−BLAS用量とは無関係に各基礎PHAの平均を超過する(表VII)。かかる応答は用量に依存し、該平均の最大値は、高実験用量のウイットネスモデルにおいてそれぞれ3単位(210ng)、6単位(420ng)および2単位(140ng)に該平均値の50%、33%および17%が対応する。基礎PHAのグループに付加したRLP−Iはウイットネスモデルの81%において統計学的に有意であり、その36%において標準偏差を超過する。
しかしながら、かかる化合物の潜在的な免疫調整活性の最も代表的な測定手段または指示薬は、おそらく個々のRMCまたはグループのRMCであり、これは最終的にウイットネスモデルの(限られた)数によって条件付けられるであろう。この意味において、個々のRMCのグループ内の値から、殆どのケースにおいて(50%〜60%)各基礎PHA(100%)に付加したRLP−Iの非常に有意の増加が明らかとなり、これは167%〜227%[BRM−BLAS278(Ac)]および191%〜298%[BRM−BLAS320(Ac)]というようにグループ間で変動する。個々のRMCに基づいて調製したグループの最大平均は、統計学的および生物学的観点からPHAに付加したRLP−Iの有意の増加を表し、これは83%において2または3の標準偏差よりも高い(表VII)。
B.「インビボ」試験
白血球−リンパ球動力学を評価するための薬力学的調査を、ニュージーランドのアルビノ巨大成体無症候(健康)雌ウサギで行った。定期的な1週間毎のコントロールのための非凝固性のEDTA(エチレンジアミン四酢酸)を含む血液試料を外耳の辺縁静脈の無菌穿刺により得た。白系列(white series)のカウントおよび識別細胞学的調査を、通常、「クルター(Coulter)」(クルター・サイエンティフィカ(Coulter Scientifica)、SA、STKモデル)識別解析機中、抽出後に2時間、行った。
以下に前臨床的プロトコールの最も有意の結果をまとめて示すが、これには異なる実験条件、異なるBRM−BLAS生成物、および用量(生成物の濃度、頻度および数に基づいて変わる)が含まれる。
1.連続用量(BRM−BLAS236(Cl))
前月に他の免疫調整剤処理を行うことなく3齢無症候ウサギへ21日目毎に各5U/Kg(300ng/Kg)のBRM−BLAS236(Cl)化合物を3連続静脈内投与すると、顆粒球およびリンパ球に同様に作用する白血球の数がすべてのケースにおいて増大した。グループの白血球−リンパ球の平均は調査の間似たようなものであり、一般に処理前の各基礎値を上回っていた。これらは最後の2つの評価において該値に戻り、第一用量、第二用量および第三用量の7日、16日および20日後に一層高い値に達する(図12、図13および表VIII)(評価:3、8および13)。
統計学的観点から、グループの白血球(図12)およびリンパ球(図13)の平均は、それぞれ評価の55%および75%において標準偏差を越えて基礎値を超過し、20%において2倍、および5%および10%において3倍超過する。さらに、これらの間の差異は、白血球の場合に評価の70%において、およびリンパ球の場合に評価の35%において、統計学見地から有意である。これらの最大値は調査の評価8(37日目)に対応し、基礎値に比べてそれぞれ169%および157%の増加を示す。結果がグループ分けできたら、完全な処理をした「第一」の時間(3日目〜31日目;24評価)および「第二」の時間(37日目〜64日目;24評価)の白血球−リンパ球平均と処理後の「第三」の時間(71日目〜92日目;16評価)および「第四」の時間(102日目〜122日目;16評価)の白血球−リンパ球平均との差異は統計学的観点から有意である。「第一」の時間の白血球−リンパ球平均は、実際上2つの標準偏差において「第四」の時間および基礎値の白血球−リンパ球平均を超過する。
II.累進的投与(BRM−BLAS 320(Ac))
3〜1/5年齢の発症していない、最初の投与の数カ月前に他の免疫調節治療を施していないウサギについて、調査第0日、第21日、第43日、第64日、第109日、および第153日に5、10、15、20、25、および30units/Kg(0.4〜2.4mcg/Kg)の累進的投与量でのBRM−BLAS 320(Ac)化合物を静脈内投与した結果、すべての場合において、3回目の投与後に始まり6回目の投与後に最大に達するリンパ球数の選択的で有意な増加みられた(第14図および表IX)。
個体の評価の総数は225、群評価は45で行い、4つの進行期間または時間に分けた。「一次」は、第0日から第43日の初めの2回の投与後の40の個々の評価(8評価群)を包含し;「二次」は、第46日〜第147日の3、4、および5回目の投与後の85の評価(17評価群);「三次」は、第153日〜第213日の6回目の投与後の前者の50の評価(10評価群)、そして「四次」は、第220日〜第282日の後者の50の評価(10評価群)をそれぞれ包含する。3回目の投与(第43日)前の群の評価は、調査の間最も低かった平均リンパ球数を、個々のデータおよび群のデータの比較分析のための自然の対照基準とした。
明らかに、すべての評価において評価群の平均リンパ球数がその選択された基準値(100%)を上回っている。しかし、実験期間によってかなりばらつきがある。「一次」期間においては、各評価におけるこの平均の相対値は基準値の103%から117%にばらつき、そのすべてにおいて、その差異は1標準偏差分よりも小さい。「二次」期間においては、この数値は基準値の108%から141%にばらつき、41%が1標準偏差分上回り、43%が統計学的見地からみて有意の差異を示している。「三次」および「四次」においては、統計学的および生物学的見地からみて、その応答はより顕著である(表IX)。「三次」期間における群の評価の80%および「四次」期間の群の100%がリンパ球数の基準値の平均を標準偏差の1、2ないし3倍以上上回っており、そのすべてにおいて、その差異が統計学的見地からみて有意である。最も高い平均値は「四次」期間の6回目の投与の後92日目(調査第241日目)に基準値に対して178%に達する(第14図)。
上記の4つの進行期間の間で分けられた結果から得られた群の平均リンパ球数は、基準の数値から累進的に連続的に増加し、「一次」期間で110%、「二次」期間で120%、「三次」期間で131%、そして「四次」期間では152%に増加する(第15図)。このように分類した群の平均値間の差異は統計学的見地からみて有意であり、「四次」期間の平均値は「一次」期間の1標準偏差分上回っている。さらに、群の各動物の個々の平均リンパ球数の間の差異は「一次」期間に対して「四次」期間では統計的に有意であり、それぞれ、動物の40%および60%において標準偏差の2ないし3倍高い。
予想外にも、群の個々の評価での平均白血球数は、第227日目(129%)と第241日目(136%)の2つのの場合(4.4%)においてのみ、基準値の標準偏差を上回り、調査期間中、その差異は1回も統計学的有意なものではなかった。しかし、収集したデータから得られた群の平均は、「一次」期間または「三次」期間に対する「四次」期間と「三次」期間に対する「二次」期間との間で統計学的見地からみて有意であるが、決して標準偏差を上回らない(表IX)。最後に、2匹の動物(40%)は、それぞれ、「四次」期間において「一次」期間における関連する平均値を標準偏差の2ないし3倍上回っており、この差異は両者とも統計学的見地からみて有意である。
III.唯一の高投与(BRM−BLAS 278(Ac))
この試験は、前記したプロトコールに続くものであり、全体的な調査の「五次」期間に相当するものである(第14および15図)。
BRM−BLAS 278(Cl)化合物を30u/Kg(2.1mcg/Kg)の用量で、BRM−BLAS 320(Ac)化合物の6回目の投与の後137日目に皮下投与した後、群の平均リンパ球数が高い数値を示しつつ、「四次」期間において、このような数値が「五次」期間の4回目および5回目の個々の毎週の評価、即ち、それぞれ24日目(184%)および31日目(180%)までに特に上回る(第14図)。全体的に評価の28%が基準値を標準偏差の1ないし2倍上回り、58%が3倍上回り、そのすべてにおける差異が統計学的見地からみて有意なものである。「五次」期間について収集されたデータから得られる平均は、基準値の158%であり、前の4つの期間の平均を上回り、この差異は「一次」期間、「二次」期間および「三次」期間の平均と比較して統計学的に有意であり、「一次」期間の平均よりも1標準偏差分以上大きい(第15図および表IX)。
それぞれ、「一次」期間に対する「五次」期間の各動物の平均リンパ球数の間の差異は統計学的に有意であり、動物の20%および80%においてそれぞれ標準偏差の2ないし3倍以上大きい。
群の毎週の定期的評価の57%の平均白血球数は基準値を1標準偏差分上回り、29%において統計学的有意である。
「五次」期間において収集されたデータから得られた平均白血球数は、「一次」期間、「二次」期間および「三次」期間と比較した場合、統計学的に有意の差異を示し、いずれの場合も、それらは1標準偏差分よりも小さい。結局、個々の基準値において、検定動物の40%において「一次」期間における平均が「五次」期間を2標準偏差分以上上回り、それらの間の差異は統計学的に有意である。
IV.BRM−BLAS 278(Ac)およびBRM−BLAS 320(Ac)それぞれの唯一の高投与に対する唯一の低投与
この調査は、3つの関連した実験的状態を包含するものである。第一は、「一次」期間の、主としてBRM−BLAS 236(Cl)化合物の数回の投与後数カ月後の休止期に起こる白血球−リンパ球動力学の挙動に注目するものであり、第39日目にBRM−BLAS 278(Ac)化合物8u/Kg(0.6mcg/Kg)の静脈内投与を行った後、起こった継続的な変化についての30の個々の評価を含み、同様に第43日目から第68日目に投与した計25(5評価群)の個々の評価を含む。第3は、「三次」期間から「七次」期間、調査第75日目から287日目に、第68日目でのBRM−BLAS 320(Ac)化合物の22u/Kg(1.8mcg/Kg)の静脈内投与後に起こった変動を分析し、150の個々の評価を含む(6評価群を5回)。最後の投与の前の評価は、群の、調査期間中最も低い平均リンパ球数を共通の基準値(100%)として選択し、評価間の比較分析の参照とした。
リンパ球数の平均値に関して、第1ブロックの2番目および5番目の評価のピークが際立ってみられる−処置の間の休止期である−そのピークは、輪郭の「重さ」により、基準値のそれぞれ157%および164%に達するが、統計学的見地からは有意ではない。BRM−BLAS 278(Ac)化合物の低投与の後、第2ブロックでは、5番目の評価の群の平均が多少のばらついた後で基準値の線に現れている(第16図)。
対照的に、BRM−BLAS 320(Ac)化合物の高投与の20日後では、この平均値は、第53日目から上昇し始め、標準偏差の2ないし3倍上回り、調査の終了する第213日目まで継続して統計学的見地からみて有意である。基準値と比較した最大値は、第88日目(第4ブロック)と前記の投与後第202日目(第7ブロック)に212%に達し、これは評価したすべての動物の最大の生物学的応答が再現的に一致する正確な時期である−「先験的な」処置による応答の同時性(第16図)である。
7つの進行期間における、群の収集データから得られた平均リンパ球数は、それらの評価が比較的限られた数であるにもかかわらず、特に、「四次」期間、「五次」期間、「六次」期間および「七次」期間の平均値は「一次」期間、「二次」期間および「三次」期間に対して有意の差異がみられた(表X)。評価の80%において、「七次」期間の個々の平均値が「一次」期間における平均値を標準偏差の1、2ないし3倍上回っており、そのすべてが統計学的に有意である。
評価の39%が1標準偏差分、24%が2標準偏差分、5%が3標準偏差分群の平均白血球数が基準値を上回っており(第17図)、それらの12%において、その差異が統計学的に有意である。収集した群のデータから得られる平均白血球数は「四次」期間および「六次」期間対「二次」期間および「三次」期間の間で統計学的有意の差異を示す(表X)が、1標準偏差分を越えることはない。対照的に個々の基準値においては、異なる実験期間の間で有意の差異は観察されない。
結局、顆粒球および単球に対するリンパ球の相対値および絶対値の独立した評価はどちらも、顆粒球および単球の数を損なうことなくリンパ球の集団に対するBRM−BLAS 320(Ac)化合物の、保持された選択的な免疫調節活性または効果を明確に示している(第18図および第19図)(ヒストグラムは、その前の期間と同じ応答パターンが続く第8期間を包含している(第16図および第17図))。
作用機構は未だ分かっていない、しかし、「インビトロ」と「インビボ」実験モデル両方の共通の機構は、細胞分化に対する調節であると考えられる(個体発生およびその後の成熟した静態Tリンパ球の(絶対)数の増加(Tレパートリー,有効))。PHAに対し感受性であるこのような亜集団は、一方では「インビトロ」でRLP−Iに対して回復し、他方では、前記基準値の循環リンパ球におけるシグナルの増加の誘発の(末梢)調節を「インビボ」で引き起こすであろう。
V.毒性
雄性および雌性の、成長した健康なSwissマウスへの、前記のプロトコール(それぞれ800mcg/Kg、4.2mg/Kgおよび4.8mg/Kg)よりも1000倍高い、BRM−BLAS 236(Cl)、BRM−BLAS 278(Ac)およびBRM−BLAS 320(Ac)化合物の唯一の腹腔内投与は、毒性を示すことなく完全に許容されるものであった。14日後に行った剖検では、肝臓、腎臓の実質、骨髄、胸腺、副腎などに明らかな変化はなく、脾臓の白色髄の僅かな減少を示しただけであった。
Claims (5)
- 請求項1に記載のピログルタミン酸の新規誘導体の製造方法であって、L−セリンをモル過剰量の無水酢酸およびピリジンと15分〜18時間、35℃〜反応混合物の還流温度で反応させてL−セリン、ピリジンおよび無水酢酸の反応により生じる式(I)の化合物の混合物に相当する粗生成物を得、粗生成物中の種々の化合物を吸着クロマトグラフィーにより分離することを包含する方法。
- 請求項1に記載のピログルタミン酸の新規誘導体の、生物学的免疫応答を増強することを目的とする医薬の製造への利用。
- ピログルタミン酸の上記誘導体の、1)外科的手術、放射線治療、および化学療法の補助としての癌の完全治療、または2)重篤な、致死的全身性感染の可能性が高い、免疫低下に苦しむ(慢性的)癌、AIDS、および糖尿病患者の予防的処置、のための請求項3に記載の医薬の製造への利用。
- ピログルタミン酸の上記誘導体の、1)抗生物質および/または化学療法物質に抵抗を示す、重篤な、急性の、再発性および/または慢性的な細菌性またはウイルス性感染の患者の処置、または2)遺伝的変質(デイ・ジョージ症、ダウン症候群)を持った免疫不全患者、および/またはインフルエンザおよびパラインフルエンザの呼吸器ウイルスの流行により、重篤な全身的感染病にかかる危険性の高い高齢者の非特異的予防的処置、のための、請求項3に記載の医薬の製造への利用。
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