JP3984985B2 - 画像表示装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、気密容器を用いた画像表示装置の製造方法に関する。
平面型画像形成装置に用いられる気密容器に関連する先行技術としては、特開2000−251654号公報(特許文献1)や特開2003−77396号公報(特許文献2)等が挙げられ、いずれも本出願人によるものである。
特許文献1には、気密容器に係る発明として、「互いに対向する一対のパネルと、該パネル間の間隔を支持する支持部材と、前記パネル間を気密に保つための気密封着部と、を有する気密容器において、前記気密封着部を低融点金属によって封着する。」ことが開示されており、従来困難とされていた低融点金属による製造方法を工夫、改良して、安価でかつ高品位の気密容器及び画像形成装置を実現している。
また、特許文献2には、パネル状気密容器の製造方法に係る発明として、「パネル状気密容器の表裏面を構成する一対の基板と周側壁を構成する外枠とを、少なくとも封着処理室を含む減圧された複数の処理室を有する一連の処理装置へ搬入して順次処理空間を搬送し、所定の処理を経た前記一対の基板と外枠とを、封着材を用いて前記封着処理室で封着処理するパネル状気密容器の製造方法において、少なくとも前記一対の基板を、それぞれ立てた状態で搬送する。」ことが開示されており、処理装置の設置面積を小さくできるようにしている。
これらの文献は、一方のパネル(一方の基板)にスペーサとして機能する支持部材(外枠)を垂直固定し、この支持部材の端面を他方のパネル(他方の基板)に相対向するように配置し、枠と基板の間隙に低融点物質(低融点金属)を配する技術を開示する点で共通している。
特開2000−251654号公報 特開2003−77396号公報
ところで、本発明者は、基板を非水平状態で気密容器を製造する方法を検討しているが、この検討によって、基板を非水平にした状態で封着を行うと歩留まりが低下することがわかった。歩留まり低下の具体的な原因としては、封着に用いる封着材の流れを挙げることができる。
本発明は、基板を非水平にした状態で歩留まり良く気密容器を形成することができるようにすることを目的とする。
本発明に係わる発明の一つは、表示素子と、該表示素子を内包する気密容器と、を有する画像表示装置の製造方法であって、
第1の基板と第2の基板とを起立した状態で対向配置するステップと、
前記第1の基板及び前記第2の基板とともに前記気密容器を形成するための枠と、前記第1の基板及び前記第2の基板の一方とを接合するステップと、
を有しており、前記接合するステップは、前記第1の基板と前記第2の基板を対向配置した状態で、前記枠と前記一方の基板を突き当てることによって形成される、該枠と該一方の基板との隅部に沿った小領域毎に、前記枠と前記一方の基板とを接合が可能な温度以上の温度に加熱した低融点金属を含む封着材の供給と固化とを順次行い、前記枠と前記一方の基板との対向面間に前記封着材を浸入させて前記枠と前記一方の基板とを接合する
ことを特徴とする画像表示装置の製造方法である。
特には、前記封着材に振動を与えながら前記接合を行う構成が好適である。
本発明に係わる発明の他の一つは、表示素子と、該表示素子を内包する気密容器と、を有する画像表示装置の製造方法であって、
第1の基板と第2の基板とを起立した状態で対向配置するステップと、
前記第1の基板及び前記第2の基板とともに前記気密容器を形成するための枠と、前記第1の基板及び前記第2の基板の一方とを接合するステップと、
を有しており、前記接合するステップは、前記第1の基板と前記第2の基板を対向配置した状態で、前記枠と前記一方の基板を突き当てることによって形成される該枠と該一方の基板との隅部に沿って低融点金属を含む封着材を設け、該封着材を前記隅部に沿った小領域毎に前記枠と前記一方の基板とを接合可能な温度以上の温度にする加熱と固化とを順次行前記枠と前記一方の基板との対向面間に前記封着材を浸入させて前記枠と前記一方の基板とを接合する
ことを特徴とする画像表示装置の製造方法である。
局所加熱の場合、加熱を停止したり、加熱位置を変更するなどによってそれまで加熱していた位置の温度を速やかに低下させることができる。温度の速やかな低下を実現するためには、接合可能な温度以上の温度に局部加熱されている位置の近傍に接合可能な温度より低い温度になる領域ができる条件で局部加熱することが望ましい。
なお、接合可能な温度とは接合するステップを行う環境においてその温度では少なくとも接合が可能となる温度のことを言う。例えば封着材として金属を用いる場合は、該金属が溶融していれば接合可能な状態となるので、該金属の溶融温度以上であれば、封着可能な温度以上の温度に加熱されている状態に該当する。
封着材を接合可能な温度以上の温度に局所加熱する構成としては、局所を加熱する所定の加熱手段と、例えば該所定の加熱手段による昇温に比べてより広い範囲をより均等に昇温可能な他の加熱手段を組み合わせて用いる構成とし、前記所定の加熱手段による加熱と前記他の加熱手段による加熱を組み合わせて封着材を封着可能な温度以上に加熱する構成も採用できる。所定の加熱手段による昇温量が前記接合材よりも低い位置においては、前記封着材が接合可能である温度よりも低い温度であることによって速やかな冷却を実現することができる。
この発明においては、前記局所加熱は、前記封着部材によって形成される閉じた接合線を一部毎に形成していくように小領域毎に行われると好適である。また、前記局所加熱に光照射を用いると好適である。局所加熱を小領域毎に行うことで閉じた接合線がその一部ごとに形成されていく。小領域毎に行うとは、接合する箇所を連続的に変化させながら行う場合を含む。また接合対象となる小領域は接合線形成予定位置に沿って順次に変更していく構成を好適に採用できるが、これに限るものではない。
上記各発明において、前記接合するステップを真空雰囲気下で行うと好適である。また前記枠と前記一方の基板とを突き当ててから前記接合するステップを行う構成においては、この突き当てるステップも真空雰囲気下で行うことが望ましい。真空雰囲気とは周囲の雰囲気よりも減圧された雰囲気を意味するが、電子放出素子を内部に有する気密容器を製造する場合には、1×10-3Pa以下の圧力雰囲気であることが望ましい。また所望のガスが封入された気密容器を製造する場合にはそのガスを含む雰囲気中で前記接合するステップもしくは突き当てるステップを行うことが望ましい。
上記各発明において、前記枠と前記一方の基板とを突き当てた状態で前記接合するステップを行うと好適である。
上記各発明において、前記封着材は、突き当てを行うことで形成された前記枠と前記一方の基板によって構成された隅部、もしくは前記突き当てを行うことによって隅部となるべき部分に配すると好適である。なお、突き当てを行うことで形成された上記基板と上記枠によって構成された隅部もしくは上記突き当てを行うことによって隅部となるべき部分に封着材を配するステップは、突き当てを行うことで形成された上記基板と上記枠によって構成された隅部に封着材を配するステップであれば、上記突き当てるステップの後に行うことになり、上記突き当てによって隅部となるべき部分に封着材を供給するステップであれば突き当てるステップの前に行うことになる。ただし隅部を形成してから封着材を供給することで、封着材の供給の際に供給位置決めが容易になるので、隅部を形成してから封着材を供給する構成が特に望ましい。
ここでいう基板としては種々の構成のものを用いることができる。好適にはガラス板を用いることができる。また基体上に絶縁膜等の所定の膜が被覆されている板を用いることもできる。また基体上に配線などの所定の部材が形成されている板を用いることもできる。基体上に所定の膜もしくは所定の部材が形成されてなる基板を用いる場合は、基板上に前記気密空間を区画する前記枠を突き当てるステップでは、該所定の膜もしくは所定の部材に前記気密空間を区画する前記枠を突き当てるようにしても良い。特に配線などの電極が形成された基板を用いる場合で、該配線が封着部にも配置されている場合には、該電極上に絶縁膜などの絶縁体を設けておくことにより、封着部材が導電性を有するものであっても該封着部材と前記電極とが導通することを避けることができる。
なお、封着材を供給するステップの後、接合可能な温度以上の温度に局部加熱するステップを行うことで、封着材の供給形態の自由度を増大することができる。特に、固体状態の成型された封着材を用いることができるため好適である。
上記各発明において、前記封着部材を閉じた接合線を構成するように形成すると好適である。
上記各発明において、前記接合するステップとして、前記枠と前記一方の基板とを突き当てた状態で前記封着部材を閉じた接合線を構成するように形成するステップを採用し、かつ前記接合線の所定位置において前記封着部材を該接合線の長手方向に直交する方向に切った断面は、上記突き当てによって上記基板と上記枠とで構成された隅部において、上記基板と上記枠との対向面間に浸入した侵入長よりも上記枠と接触している接触長のほうが長い形状を有すると好適である。特には上記侵入長が0であると好適である。
前記封着材が低融点物質であると好適である。ここで低融点物質とは融点、或いは、軟化点が300℃以下の物質である。一般的に気密容器材料として代表的なガラスは、高温環境下にて金属原子、特に銀や鉛などの拡散が進みやすく、金属原子の拡散の進行は容器内に形成したもしくは形成する電子デバイスの性能を、著しく損なう可能性が生じる。特に300℃を超える高温では、時間に比例して拡散することが知られている。金属Inやその合金、PbSnなどの半田材料など、融点あるいは軟化点が300℃以下の物質を用いることによって履歴する温度を抑制することができる。
前記突き当てを行った状態で、前記隅部に封着材による封着が良好に行えるように形状を加工した部分である開先部があるようにすると好適である。該加工は突き当てを行う前に行っておくとよい。
また、前記封着材を配する部位に、下地膜として該封着材と濡れ性の良い材料を形成する構成を好適に採用できる。封着材と濡れ性の良い材料とは、この材料による下地膜を形成しない状態で封着材を配する場合の、封着材と封着材の被配置面との濡れ性よりも、封着材とこの材料による下地膜との濡れ性の方が良い材料のことを言う。この下地膜を加熱して間接的に封着材を加熱溶融する構成も好適に採用できる。
なお、前記接合するステップで封着部材と接合される状態となる一方の基板ではない他方の基板と前記枠とは予め接合しておくと好適である。または、該他方の基板と前記枠とを別体のものを接合して形成するのではなく、一体のものとして製造されたものを用いることもできる。その場合は、該一体のものの前記一方の基板に対向する部分が他方の基板となり、枠として機能する部分が前記枠となる。
なお、本願において起立している状態とは、基板の主面の重心(最も広い面の重心)における法線が、鉛直線と非平行である状態を示すが、好適には該法線と鉛直線とがなす角度(法線のと鉛直線がなす角度の内の小さいほうの角度)が45度以上であると好適である。前記角度が60度以上であるとより好ましく、80度以上であると更に好ましい。
また、本発明は、画像表示装置の製造方法であって、表示素子を内包する気密容器を第1から第10のいずれかの発明の方法で形成することを特徴とする画像表示装置の製造方法の発明を含んでいる。表示素子としては表面伝導型放出素子などの電子放出素子やエレクトロルミネセンス素子などを好適に採用できる。
また、本願はテレビジョン装置の製造方法の発明を含んでおり、具体的には、該テレビジョン装置の製造方法は、本願にかかわる製造方法で製造した気密容器と、該気密容器内の表示用電極に電圧を印加する駆動回路と、を接続するステップと、テレビジョン表示を行うためのコントローラを配置するステップと、を有することを特徴とする。例えばマトリックス状に配置した表示素子を気密容器内にもうけている構成において、マトリックス配線を構成する複数の配線のうちの少なくとも一部の配線を前記表示用電極として挙げることができる。また、例えば気密容器内に電子を加速するための電位を印加する電極を配する構成において、該電極をここでいう表示用電極として挙げることができる。
本発明に係る気密容器の製造方法によれば、小スペースにおいて、歩留まり良く封着作業を行うことができ、これを画像表示装置の製造方法に用いると、製造設備の省スペース化や歩留まりの向上を得ることができるものである。
以下、本発明の最良の形態を図面に基づいて説明するが、本発明は本形態に限るものではない。
図1は本発明に係る気密容器の製造方法の一例を示す説明図である。本例では、以下の一連の工程を、例えば1×10-5Pa以下の真空雰囲気に設定された真空チャンバ内で行う。
(組立工程)
図1−aは組立工程を示しており、真空雰囲気下において、起立した状態で相対向する一対の基板うちの一方の基板に、他方の基板に横向きで固定した外枠の端面を突き当てて隅部(入隅部)12を形成する。本例では、鉛直方向に沿って起立した状態で相対向する一対の基板が画像形成装置を構成するリアプレート2とフェースプレート1であり、フリットガラス6を用いてフェースプレート1に枠であるガラス外枠3を水平方向に沿って横向きに接合固定し(すなわち、フェースプレート1に対してガラス外枠3は垂直固定されている。)、このガラス外枠3の端面を他方の基板であるリアプレート2に水平に突き当てて隅部12を形成する。
(封着工程)
図1−bは封着材配置工程を示しており、鉛直方向に沿って起立したリアプレート2にガラス外枠3の端面を水平に突き当てて形成した隅部12に封着材を配する。
隅部12とは、2つの互いに非平行な面で囲まれる部分である。ここではリアプレート2にガラス外枠3の端面を突き当てて形成される部分であり、リアプレート2の上面と、該上面と非平行な面であるガラス外枠3の側面とによって囲まれる隅部である。隅部はフェースプレート1、リアプレート2及びガラス外枠3が区画する気密空間の内側にも形成されるので、いずれの隅部も封着材を配する部分として採用することができるが、接合ステップの実行の容易性を鑑みて、本実施例では気密空間の外側の隅部に封着材を配する構成を採用している。
この隅部12に配する封着材としては、低融点物質を用いることが好ましく、本例では、低融点金属としてのインジウム(In)を採用している。Inは、融点が156℃と比較的低く、かつ融点(軟化点)での放出ガスが少ない材料である。フリットガラスを用いる場合には500℃前後まで加熱する必要があるが、Inであれば200℃までの加熱で充分であるため、プロセスが簡素化される効果がある。低融点物質としては純粋なインジウムだけでなくインジウム合金も知られており、インジウム合金も好適に用いることができる。
一連の工程を真空雰囲気下で行わずに、製造する気密容器のいずれかの部位に不図示の排気口を取り付け、該排気口から気密容器内を排気して真空雰囲気を形成した後に排気口を封止する方法を用いることもできる。しかし、本例では、封着材としてInを採用しており、このInは大気中で比較的容易に酸化するため、本例のように真空雰囲気下で行うことが望ましい。これは、金属Inを大気中で溶融させると表面酸化膜が厚く形成され、酸化Inは純Inに比べて硬いので、それが原因で気密性を損なう恐れがあるからである。インジウム合金や他の金属もしくは合金を用いる場合など他の封着材を用いる場合にも雰囲気の影響を受ける可能性があるので、接合のための加熱ステップは真空雰囲気下で行うのが望ましい。
本例では、Inとして溶融状態の液状の金属In4を用いており、図示するように液体In槽から局部加熱手段の加熱部に供給され、隅部12の全周に付与する。溶融状態の液状の金属In4の供給には、ギア式ポンプやロータリーポンプ等で送り出す方法を採用する。また、定量吐出型のディスペンサなどを用いて溶融状態の液状の金属In4を塗布しても良い。定量吐出を行うためには、一般的なエア式制御のディスペンサでは困難であり、シリンダやギア方式の送り機構を有するディスペンサを用いることが好ましい。また、線材として成形された固体状態の封着材である金属In4を用い、隅部12の全周にループを形成するように配してもよい。
本例のように、隅部12に溶融状態の液状の金属In4を付与する場合は封着材の供給と局部加熱とが同時に行われるが、隅部12に線状の金属In4を配する場合には、この線状の金属In4を局部加熱手段により小領域毎に局部加熱して溶融させる。
本例では、局部加熱手段として超音波加熱手段である超音波半田ゴテ5を採用しており、この超音波半田ゴテ5を用いることで溶着部位に超音波振動を与え、Inを強い密着力で溶着させることができる。局部加熱手段は、超音波加熱手段に限るものではなく種々の加熱形式を用いることができ、例えば、光照射手段等を採用してもよい。この光照射手段としては、例えば、半導体レーザが挙げられる。また輻射熱や電磁波によって加熱する加熱手段を用いることもできる。
本例の超音波半田ゴテ5は、溶融状態の液状の金属In4が自動でコテ先端部(加熱部)に供給される機構を備えており、超音波半田ゴテ5を隅部12に沿って動かすだけで半田付けを行うことができる。すなわち、液体In槽から液状の金属In4を供給し、超音波半田ゴテ5のコテ先で加振して隅部12の外側に溶着させることにより、強い密着力で溶着させることができる。
本例のように超音波半田ゴテ5を用いる場合、液状の金属In4を隅部12に局部的に付与して、局部加熱手段を順次移行させるため、溶着後に順次冷却固化することになる。ここでは基板を起立させた状態で封着作業を行っても、液状の金属Inの流れによる封着不良が抑制できる条件にて封着を行う。その条件とは、In膜厚を決定する超音波半田ゴテ5の温度及び移動速度、液状の金属In4の供給量、基板温度、さらに超音波半田ゴテ5のコテ先端を加振させるための超音波パワーであり、これらの条件を液状の金属In4に流動のみを与えて溶着不良が生じない程度の範囲で設定する。
ここではフェースプレート1、リアプレート2、ガラス外枠3の全体を接合が可能な温度以上の温度にするのではなく、接合が可能な温度以上の温度に加熱した領域が速やかに冷却されるように構成しているため、この条件は容易に満たすことができる。すなわち、供給された封着材は周囲に熱を奪われることで速やかに固化するため、封着材の流れを抑制することが可能となっている。特には、枠と基板との間隙に封着材を侵入させなくても封着できるように、隅部で封着を行う構成を採用しているため、封着の際の温度制御や局所加熱手段の移動速度などの条件を厳密に管理する必要が緩和されている。枠と基板との間隙に封着材を侵入させなくても封着できるように、隅部で封着を行うためには供給する封着材の量や基板と枠とを突き当てる圧力などを制御すればよい。
このように本例では、封着材の配置と局部加熱とを一工程として行って簡素化しているが、封着材の配置と局部加熱とを別工程とし、隅部12に線状の封着材を配した後に、該封着材を局部加熱手段により溶融させてもよい。この場合、隅部12に線状の封着材を配する手段として、例えば3軸ロボットを採用する。その他、封着材供給手段から封着材を隅部12へ繰り出しながら、局部加熱手段により溶融させるようにしてもよく、例えば、金属In4を配する3軸ロボットに超音波半田ゴテを装備する構成が考えられる。さらに、局部加熱手段自体が線状の封着材の供給機能を有し、該局部加熱手段から封着材を繰り出しながら、その加熱部に供給して隅部12に付与してもよく、例えば、3軸ロボットの先端に塗布ヘッドと半田ゴテヘッドの二つを備えて、移動機構等を共有できるような構成が考えられる。
局部加熱手段により付与された液状の金属In4は、局部加熱手段を順次移行させることにより、その溶着部は順次冷却固化し始めるため冷却時間の大幅な短縮を図ることができる。
このように局部加熱手段を気密容器の外周部に沿って順次移行することにより封着作業を行うが、局部加熱手段を複数備える装置構成であれば、複数箇所の溶着を同時に行って、封着作業をさらに短時間で行うことが可能になる。またレーザ光の照射によって加熱を行う局部加熱手段のように加熱エネルギー源と加熱位置とを近接させる必要がない加熱手段を用いる場合には、局部加熱手段を接合線を形成する位置に沿って移動させなくてもよく、照射位置を順次変更できる構成にすれば良いので、装置構成が簡便になる。
以上のようなにしてリアプレート2及びフェースプレート1を起立させた状態で気密容器が完成し、リアプレート2とガラス外枠3との隅部12の全周は金属In4によって封着されている。
図2は、封着部の状況を拡大して示す概略図である。
図示するように、リアプレート2上にガラス外枠3の端面を最近接させた場合でも、その当接面は微視的に観れば平坦ではなく、表面に凹凸があり完全に接しているとは言い難い。表面凹凸の要因は、リアプレート2上に形成された電極や配線パターンの凹凸などが考えられる。ガラス外枠3とリアプレート2とは、その自重程度の小さな圧力で押し付けられ、金属In4の溶着前後でも両者の相対位置は変わらないように固定される。
超音波半田ゴテ5により局部的に溶着した金属In4は、リアプレート2とガラス外枠3とが直に接している部位(相対する平行面間)ではなく、その近傍でリアプレート2とガラス外枠3それぞれと金属In4が接合して、気密容器を形成している。固化した封着材である封着部材は接合線を形成する。この接合線は、ガラス枠3の全外周にわたって形成され、閉ループを形成する。
また、図3に示すように、封着材としての液状の金属In4を付与する部位に、下地膜7として該封着材と濡れ性の良い材料を形成してもよい。この下地膜7は、リアプレート2及びガラス外枠3のぞれぞれの接合線位置に形成することが好ましい。
下地膜7の材料としては、一般的には、半田付け性が良く科学的に安定なAu、Ag、Pt等の貴金属材料が用いられ、数μmの厚さで形成される。下地膜7の成膜方法としては、例えば、めっき法や蒸着法等の他、バインダを混ぜたペースト状の材料を印刷、焼成して形成しても良く、特に限定されない。
このように下地膜7を形成する場合には、下地膜7を加熱することにより、間接的に封着材を加熱溶融させてもよい。特に、局部加熱手段として半導体レーザ等の光照射手段を用いる場合には、超音波加熱手段のように超音波振動を発生しないので下地膜を設けておくのが特に望ましい。
さらに、少量の金属In4でも気密性を確保するために、図4に示すような構成が有効である。すなわち、ガラス外枠3は、気密容器を形成するための単一な機能しか必要としないため、図4に示すようにガラス外枠3の端面に面取りを行って開先部13を形成しても構わない。この場合にも、開先部13内に下地膜7を形成すれば、溶融した金属In4が下地膜7との濡れ性により広がり、開先部13であるリアプレート2とガラス外枠3との隙間に入りこみ、少量の金属In4でも充分な気密性を確保することができる。
本発明において、前記接合するステップは、前記枠と前記他方の基板とを突き当てた状態で前記封着部材を閉じた接合線を構成するように形成するステップであり、前記接合線の所定位置において前記封着部材を該接合線の長手方向に直交する方向に切った断面は、上記突き当てによって上記基板と上記枠とで構成された隅部において、上記基板と上記枠との対向面間に浸入した侵入長よりも上記枠と接触している接触長のほうが長い形状を有すると好適であり、特には上記侵入長が0であると好適である。
上記構成を図8(A),(B)に示す。
図8においてリアプレート2(基板)とガラス外枠3(枠)との互いに平行な対向面間には封着材が浸入して固化している。その侵入長がQ2であり、ガラス外枠3と封着部材との接触長がQ1である。Q1>Q2であることが好ましく、特にはQ2が0であることが好ましい。これを実現するためには、封着材を供給するステップを、その後の封着材の固化によって形成される封着部材においてQ1>Q2を実現できる条件で行えばよい。具体的には供給する封着材の量を制御することで実現することができる。また、リアプレート2(基板)とガラス外枠3(部材)との突き当て圧力の制御によってもQ1>Q2を実現することができる。
このように本例の気密容器の製造方法によれば、起立した状態で相対向する一対の基板を所定の間隔を隔てて保持し、封着の前後で両基板の相対位置を変えないで、接合線を形成するための封着材を小領域毎に順次に局部加熱手段を移行して溶着させる。よって、基板全体を均一に押圧する必要や、均一な温度管理が必要なく、小スペースにおいて廉価な方法を用いて、信頼性の高い気密容器を実現することができる。
また、前述したように、リアプレート2に表面凹凸があっても気密容器の気密性を確保できるため、フェースプレート1に蛍光体及び電子加速電極が形成され、リアプレート2に電子源が形成されて成る画像表示装置の製造に用いるのが有効である。なお、この電子源には、表面伝導型の電子放出素子を採用することが好ましい。なお、フェースプレートと外枠との接合に本願に係る発明を用いてもよい。また、表示素子としては電子放出素子以外にも、エレクトロルミネセンス素子など多様な素子を用いることができる。
図9に本発明による画像表示装置の一例を示す。
リアプレート2側に設けられた電子源基板91上に、マトリクス状にX配線95とY配線96が形成され、各画素毎に対応して、X配線95とY配線96に接続された電子放出素子97を備えている。
フェースプレート1にはフリットガラス6によりガラス外枠3が接合されており、ガラス外枠3とリアプレート2が、金属Inにより、ガラス外枠3とリアプレート2により形成された隅部において接合されている。
フェースプレート1の内面側には、蛍光膜93とその表面を覆うメタルバック94を有するガラス基板92が設けられており、メタルバック94には高圧端子Hvから電圧が供給されるものとなっている。また、フェースプレート1と、リアプレート2と、ガラス外枠3とは、内部を真空雰囲気に保つ気密容器である外囲器90を構成している。
X配線95とY配線96とメタルバック94が表示用電極であり、特にX配線95とY配線96の上には、封着部材となるInとX配線95とY配線96の間の電気的な導通を回避できるように絶縁体99を設けている。PbO系のガラス微粒子を含む誘電体ペーストを塗布し、それを焼成することで絶縁体99を形成している。
以下、本発明を実施例を用いて詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限るものではない。
〔実施例1〕
図1を用いて、実施例1の気密容器の製造方法を説明する。本実施例では、以下の一連の工程を1×10-5Pa以下の高真空雰囲気に設定された真空チャンバ内で行う。
(工程1−a)
図1において、工程1−aは組立工程を示している。フェースプレート1とリアプレート2とは鉛直方向に沿って起立した状態で相対向する一対の基板で、本実施例では、フェースプレート1は蛍光体と電子源から放出される電子を加速する加速電極が形成されたガラス基板であり、リアプレート2は電子源基板である。これらの基板1,2の間に設けるガラス外枠3の高さが、これらの間隔を規定している。
まず、フリットガラス6を用いて、フェースプレート1上にガラス外枠3を起立させた状態で接合固定した後、このフェースプレート1を鉛直方向に沿って起立させ、そのガラス外枠3の端面を鉛直方向に沿って起立したリアプレート2上に水平に突き当てて隅部12を形成する。
フェースプレート1及びリアプレート2は、高い精度で位置合わせが行われる。本実施例の気密容器をカラー表示の平面型画像形成装置に用いる場合、約50μm以内の精度で位置合わせが行われる。組立時の固定圧力は、フェースプレート1及びガラス外枠3の自重程度の弱い圧力で充分である。したがって、大掛かりな押圧手段を要しない。
従来の製造方法では、封着材であるフリットガラスがガラス基板の表面凹凸を埋めて気密性を確保しているので、所定の圧力を均一に加える必要があった。そのため、圧力を均一に加えるための高精度の機構が必要であったり、また加える圧力による基板変形に伴う位置ずれなどのフィードバック制御が必要になるなど、大型の製造装置を要し、製造コストが増大していた。
しかし、本発明によれば、大きな圧力を加える必要がなく、また均一性にも特別の配慮を要せず、歩留りも良くなるなどの効果がある。基板を起立した状態で配置しているため、基板の自重による反りなどの変形を抑制できる。これにより位置合わせも容易になっている。基板の変形を抑制したり、封着のための装置の設置面積を抑制するという観点からは、基板の起立状態は、基板の法線と鉛直線のなす角度が45度以上であることが好ましく、60度以上がより好ましく、80度以上が更に好ましい。本実施形態では該角度を90度にしている。
(工程1−b)
図1において、工程1−bは封着工程を示している。本実施例では、封着材として溶融状態の液状の金属In4を用いており、鉛直方向に沿って起立したリアプレート2上にガラス外枠3を水平に突き当てて形成された隅部12に液状の金属In4を付与する。本実施例では、液体In槽に収容した液状の金属In4をギア式ポンプにより超音波半田ゴテ5の先端部に自動的に供給する。超音波半田ゴテ5の先端部に供給された液状の金属Inは超音波加振されることにより、強い密着力で隅部12に付与される。超音波半田ゴテ5を3軸ロボットにより気密容器の外周部の4辺に沿って走査させ、隅部12の全周に閉ループの接合線が形成される。
前述したように、金属Inは大気中で室温環境下でも容易に酸化し、表面に硬い表面酸化膜を形成する。In表面酸化膜の融点は800℃以上の高温であり、加熱時に溶融しないで固体として液体In中に残留するため、真空リークの原因となるリークパスを形成する恐れがある。よって、積極的に表面酸化膜を破るような加熱手段が望ましい。In表面酸化膜が破られれば、内部から液体Inが染み出し対流するとともに、純Inとの化学反応によって酸化物が気化等するので、リークの恐れが低減される。該酸化膜を破り、リアプレート2やガラス外枠3のガラス表面に金属In4が接合して高い気密性を発揮するには、超音波半田方式を採用することが望ましい。超音波半田ゴテ5は、200℃以上のコテ温度にて数Wの超音波パワーを有するもので充分である。
図2に示すように、本実施例では、隅部12の接合線位置において、金属In4とリアプレート2、また金属In4と外枠3とを溶着する際に、超音波半田ゴテ5を隅部12の全周に沿って順次移行し、局部的に金属In4を溶着させて封着している。これによりリアプレートと枠とが突き当てにより形成された隅部の封着部材を介して接合される。
リアプレートとガラス外枠の端面との間隙に封着材を配し、主にその間隙部分で封着を行う構成においては、全周にわたり均一に加熱させる必要があった。±4℃以内程度の均一性で数十cm角のガラス基板を加熱するには、20ヶ程度に分割したヒーターを個別に制御するなど高価で大型の温度制御装置を必要としていた。しかし、本実施例によれば10℃以上の温度分布があっても問題なく封着することが可能であり、容易に封着作業を行うことができる。
また、溶融状態の液状の金属In4を隅部12の外側に局部的に付与して、局部加熱手段を順次移行させるため、溶着後に順次冷却固化することになるが、基板を起立させた状態(縦置き状態)で封着作業を行っても、液状の金属Inの流れが問題とはならない条件にて封着を行う。その条件とは、In膜厚を決定する超音波半田ゴテ5の温度及び移動速度、液状の金属In4の供給量、基板温度、さらに超音波半田ゴテ5のコテ先端を加振させるための超音波パワーであり、これらの条件を液状の金属In4に流動のみを与えて溶着不良が生じない程度の範囲で設定する。
また、液状の金属In4とガラス外枠3のガラス表面との密着性を高めるために、図3に示すように、ガラス表面に濡れ性などの親和性を改善する下地膜7を形成することが望ましい。前述したように、下地膜7の材料としては半田付け性が良く化学的に安定なAu、Ag、Pt等の貴金属材料を用い、数μmの厚さで形成する。また下地膜7の成膜方法としては、例えば、めっき法や蒸着法等の他、バインダを混ぜたペースト状の材料を印刷、焼成して形成してもよい。
本実施例により、低コストで信頼性の高い気密容器を製造することができた。本実施例による気密容器の気密性は、Heガスのリーク量で1×10-14Pa・m3/sec以下を示している。この気密容器を表面伝導型電子放出源を有する平面型画像形成装置に応用した場合には、10,000時間以上の寿命を確保しうる信頼性の高い高品位な表示が得られる。
次に、図5を用いて、本実施例の気密容器の製造方法により平面型画像形成装置を製造する場合の製造装置について説明する。
図5において、(a)は横軸を時間軸として一連の工程を行う処理室を模式的に示す説明図であり、(b)は横軸を時間軸とし、縦軸をプロセス温度とした場合の温度プロファイルを示す説明図である。
図5(a)において、左から前室、ベーク処理室、第一段目ゲッタ処理室、電子線クリーニング処理室、第二段目ゲッタ処理室、封着処理室、及び冷却処理室である。なお本実施例ではベーク処理を速やかに進めるため、350℃でベーク処理を行っている。この温度に耐えられるようにフェースプレート1(他方の基板)と枠であるガラス外枠3とはフリットガラスで接合しているが、例えばこのベーク処理をより低温(例えば100℃)で行うことによって、フェースプレート1とガラス外枠3とをInなどの低融点金属で接合しておく構成を採用することもできる。
本実施例では、基板を装置内で起立させた状態(縦置き状態)で取り扱うことで、静電チャックなどの機構は必要なく、真空雰囲気下でランプ加熱などの小型で効率の良いヒーターを用いることができる。基板の移動ストロークは従来と変わらないものの、基板を組立固定するだけの横方向の移動で済むため、移動ガイドなどを利用すれば簡易モータで操作することも可能である。さらに、局部加熱により封着を行うため、封着処理室の温度は比較的低い温度でも可能となり、従来と比べて加熱サイクルが少ないためプロセス・タクトも短くすることが可能となる。
また、基板を起立させた状態(縦置き状態)で取り扱えば、基板の支持手段、移動手段、加熱手段として、より小型、廉価なものを用いることができるので、大型の画像表示装置を製造するほどメリットが大きい。
〔実施例2〕
実施例2では、装置の小型化を図るために、局部加熱手段として半導体レーザーを用いており、封着材の配置と局部加熱とを別工程で行っている。以下、図6を用いて、実施例2の気密容器の製造方法について説明するが、工程6−aは実施例1における工程1−aと同様に実施する。
(工程6−b)
図6において、工程6−bは封着材配置工程を示しており、リアプレート2とガラス外枠3との隅部12に、線材として成形された金属In4を配する。本実施例では、1mφの線状の金属In4を3軸ロボットを用いて、隅部12の外側に配する。
(工程4−c)
図6において、工程4−cは局部加熱工程を示している。本実施例では、局部加熱手段として、約800nmの波長の半導体レーザー8を用いている。この半導体レーザー8は、約10Wのパワーの光を不図示の集光レンズにより1mmφ程度に集光して、金属In4に照射する。このように半導体レーザー8の集光加熱による方が、実施例1の超音波半田ゴテを用いる場合よりも、局部加熱手段を小型化できるので、特に、ガラス外枠3の高さが2mm弱程度の薄型の気密容器を製造する場合にも、容易に封着作業を行うことができる。
集光レンズまでの経路として、光ファイバなどのライトガイドを用いれば、さらに加熱手段の小型化やアセンブリが容易になる。また、光照射手段としては、半導体レーザー以外にも、キセノンランプ等を用いることができる。
また、本実施例では、図7に示すように、封着材としての金属In4を配する部位に、下地膜7として該封着材と濡れ性の良い材料を形成している。具体的には、リアプレート2及びガラス外枠3のぞれぞれの封着材との接合位置に下地膜7を形成する。
この下地膜7を設けることにより、次の二つの効果がある。まず、半導体レーザ8を加熱手段として採用している本実施例において、超音波振動などのアシストがなくても、ガラス面との濡れ性を充分に確保した上で良好な接合をうるという効果である。
もう一つの効果は、金属光沢を有する封着材である金属In4を採用しているので、封着材が光を反射してしまうことによる加熱効率の低下の少なくとも一部を下地層による光吸収による発熱で補うという効果である。その効果をより好適に得るためには、金属In4に直接光照射を行うのではなく、図7に示すように、レーザービーム8aを下地膜7に照射して、間接的に金属In4を加熱することが望ましい。下地膜7として電子放出素子の配線材料用の銀ペーストを用いる場合、表面に凹凸のある膜を実現することができ、金属光沢がない金属膜となるためエネルギー吸収率が50%を超え、特に有効である。
また少量の金属In4でも気密性を確保するために、図7に示すように、ガラス外枠3の端面に面取りを行って開先部13を形成することが望ましい。この場合にも、開先部13内に下地膜7を形成すれば、前述したように、加熱溶融した金属In4が下地膜7との濡れ性により広がり、開先部13であるリアプレート2とガラス外枠3との隙間に入り込み、少量の金属In4でも充分な気密性を確保することができる。
次に、以上で説明した気密容器を用いた画像表示装置及びテレビジョン装置の製造方法を説明する。
図9は先に説明したとおり本願発明の気密容器を用いた画像表示装置の一部切欠斜視図である。図10はこの画像表示装置をテレビジョン装置において用いた構成を示す図である。
リアプレート2に形成されているY配線96には接続用配線であるフレキシブルケーブル1001を用いて変調用駆動回路1003を接続する。変調用駆動回路1003は変調信号を発生する集積回路を有している。またX配線95には接続用配線であるフレキシブルケーブル1002を用いて走査用駆動回路1004を接続する。走査用駆動回路1004は走査信号を発生する集積回路を有している。コントローラ1005にアンテナ1006で受信したテレビジョン放送波が入力され、該テレビジョン信号に基づいて映像信号及びタイミング信号を発生させて駆動回路1003及び1004にそれぞれが変調信号、走査信号を発生するために必要な信号を供給する。このコントローラ1005を変調用駆動回路1003と操作用駆動回路1004とそれぞれコネクタを用いて接続することで図10に示すテレビジョン装置を製造することができる。
本発明の一例に係る気密容器の製造方法及び実施例1の気密容器の製造方法を示す説明図である。 図1の気密容器の製造方法において、封着部を拡大して示す説明図である。 図1の気密容器の製造方法において、下地膜を形成した場合の下地膜付近の状態を拡大して示す説明図である。 図1の気密容器の製造方法において、開先部を形成した場合の開先部付近の状態を拡大して示す説明図である。 一連の工程を行う処理室の模式図と各処理室における温度プロファイルとを示す説明図である。 実施例2の気密容器の製造方法を示す説明図である。 実施例2における局部加熱工程の説明図である。 リアプレート(基板)とガラス外枠(枠間)への封着材の侵入長Q2と、枠と封着部材との接触長Q1との関係の説明図である。 本発明によって製造できる画像表示装置の一例を示す一部切欠斜視図である。 本発明によって製造できるテレビジョン装置の一例を示す上面図である。
符号の説明
1 フェースプレート
2 リアプレート
3 ガラス外枠
4 金属In
5 超音波半田ゴテ
6 フリットガラス
7 下地膜
8 半導体レーザ
8a レーザービーム
12 隅部
13 開先部

Claims (3)

  1. 表示素子と、該表示素子を内包する気密容器と、を有する画像表示装置の製造方法であって、
    第1の基板と第2の基板とを起立した状態で対向配置するステップと、
    前記第1の基板及び前記第2の基板とともに前記気密容器を形成するための枠と、前記第1の基板及び前記第2の基板の一方とを接合するステップと、
    を有しており、前記接合するステップは、前記第1の基板と前記第2の基板を対向配置した状態で、前記枠と前記一方の基板を突き当てることによって形成される、該枠と該一方の基板との隅部に沿った小領域毎に、前記枠と前記一方の基板とを接合が可能な温度以上の温度に加熱した低融点金属を含む封着材の供給と固化とを順次行い、前記枠と前記一方の基板との対向面間に前記封着材を浸入させて前記枠と前記一方の基板とを接合する
    ことを特徴とする画像表示装置の製造方法。
  2. 表示素子と、該表示素子を内包する気密容器と、を有する画像表示装置の製造方法であって、
    第1の基板と第2の基板とを起立した状態で対向配置するステップと、
    前記第1の基板及び前記第2の基板とともに前記気密容器を形成するための枠と、前記第1の基板及び前記第2の基板の一方とを接合するステップと、
    を有しており、前記接合するステップは、前記第1の基板と前記第2の基板を対向配置した状態で、前記枠と前記一方の基板を突き当てることによって形成される該枠と該一方の基板との隅部に沿って低融点金属を含む封着材を設け、該封着材を前記隅部に沿った小領域毎に前記枠と前記一方の基板とを接合可能な温度以上の温度にする加熱と固化とを順次行前記枠と前記一方の基板との対向面間に前記封着材を浸入させて前記枠と前記一方の基板とを接合する
    ことを特徴とする画像表示装置の製造方法。
  3. 前記接合するステップは、真空雰囲気下で行うことを特徴とする請求項1または2に記載の画像表示装置の製造方法。
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